JP2013039745A - 木質建材の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】木質建材において、生地着色の濃度と、キャラクターの印刷濃度のバランスを合わせることにより、高い意匠性を付与することができる木質建材の製造方法を提供すること。
【解決手段】木材フリッチをスライス又は切削加工して表面化粧材とし、その表面化粧材の表面を塗装してなる木質建材の製造方法であって、木材フリッチを予め高圧水蒸気処理により着色した後、表面化粧材の表面にキャラクターを印刷することを特徴とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、木質建材の製造方法に関するものである。
木質建材は、外観に優れ衛生的である等の点から、内装材、家具材等にも広く用いられている。
従来、木質建材の製造方法において、木質外観の違和感を低減し、木質感を発現させる目的で、木材に高圧水蒸気処理等で着色したものを、研磨仕上げ後にそのまま、又は生地に着色したものを表面化粧材として用いていた(例えば特許文献1を参照)。
しかしながら、このような従来の製造方法では、例えば散孔材のように、元の木目が鮮明でない材料では高圧水蒸気処理等を行っても木質感が発現しにくい等の問題があった。
一方、このような木目の鮮明でない木材表面に対して、木目、節、ヤニ等のキャラクターを各種の印刷方法により補うことが行われている(例えば特許文献2を参照)。
特開2011−94298号公報 実公昭62−37681号公報
このキャラクターの印刷において、はっきりとしたキャラクターを表現するためには濃い印刷が必要となる。また、キャラクターを濃い印刷で行うためには、この印刷濃度に合わせた濃い生地着色を前もって実施しておかないと、キャラクターの印刷のみが浮き上がり自然な木質感が損なわれるという問題があった。
またこの問題を解決するために、濃い生地着色を行うと、肝心の木質感自体を低減させ、結局印刷物のような外観になりやすく、緻密性や奥行き感が表現しづらい等の問題があった。
本発明は、以上のとおりの事情に鑑みてなされたものであり、木質建材において、生地着色の濃度と、キャラクターの印刷濃度のバランスを合わせることにより、高い意匠性を付与することができる木質建材の製造方法を提供することを課題としている。
本発明は、上記の課題を解決するために以下のことを特徴としている。
即ち、本発明の木質建材の製造方法は、木材フリッチをスライス又は切削加工して表面化粧材とし、その表面化粧材の表面を塗装してなる木質建材の製造方法であって、木材フリッチを予め高圧水蒸気処理により着色した後、表面化粧材の表面にキャラクターを印刷することを特徴とする。
この木質建材の製造方法において、前記キャラクターの印刷をインクジェットにより行い、キャラクターの位置やパターンを木質建材ごとに、意図的に変化させることが好ましい。
本発明の木質建材の製造方法によれば、木質建材の表面化粧材の表面において、生地着色の濃度と、キャラクターの印刷濃度のバランスを合わせることにより、高い意匠性を付与することができる。
本発明の木質建材の製造工程を説明するためのブロック図である。 (a)はキャラクターの印刷が規則的な木質建材の集成材の平面写真であり、(b)はインクジェット印刷による、キャラクターの印刷が不規則な木質建材の集成材の平面写真である。
以下に、実施形態に基づき本発明について説明する。
本発明の木質建材の製造方法により製造される木質建材は、表面化粧材が板状の基材に貼着されており、表面化粧材の表面には木目、節、ヤニ等のキャラクターの印刷が施されている。また、キャラクターの印刷が施された表面化粧材の表面には、塗装仕上げが施されている。
以下、本発明の木質建材の製造方法の好ましい一実施形態について図を用いて詳述する。図1は本発明の木質建材の製造工程を説明するためのブロック図である。
<木材フリッチの高圧水蒸気処理>
本発明の木質建材の製造方法で用いられる表面化粧材は、原材料の木材フリッチをスライスあるいは切削加工して表面化粧材としたものであり、原材料としては、表面化粧材に適するように木目や色調を美麗に表現することができる天然木材を原材料とすることが望ましい。
このような原材料の樹種としては、例えば、ナラ、ケヤキ、サクラ、ヒノキ、マツ、ブナ、カバ、ヤチダモ、キリ、スギ等の和材、オーク、チーク、マホガニー、ウォールナット、ローズウッド等の洋材等を用いることができる。
本発明の木質建材の製造方法では、この木材フリッチに対して予め高圧水蒸気処理により着色を施しておく。
この高圧水蒸気処理を施すことにより、木材組成成分の主成分であるセルロース、ヘミセルロース及びリグニンのうち、ヘミセルロースが選択的に熱分解され変質して減少することにより全体が茶褐色に着色する。
なお、ヘミセルロースは、セルロースをリグニンで固定化する上で仲介的な役割を持ち、このヘミセルロースの変質、減少は、木材繊維細胞組織の高密度部分で影響が大きくなるため、強度面での均質化も促進される。
この高圧水蒸気処理による着色度合は、処理温度と処理時間に依存するため、原材料の樹種や目的とする色調に応じて適宜処理条件を調整する必要がある。
高圧水蒸気処理の条件としては、加圧条件は0.1〜0.4MPa、処理温度が100〜160℃、好ましくは120〜150℃、処理時間が0.5〜5時間、好ましくは1〜3時間の範囲である。
この範囲とすることにより木材に含まれるヘミセルロースの改質により適切な着色が可能となり、各木材フリッチの色差を少なくできるとともに、木材フリッチの強度も均一化することができる。
この高圧水蒸気処理を行うための処理装置としては、本発明で規定する高圧水蒸気処理の条件を満足できるものであれば特に制限なく用いることができ、例えば高圧缶、高圧水蒸気釜を好適に用いることができる。
<精寸仕上げ、集成及び表面化粧材の作製>
次に、高圧水蒸気処理を行った木材フリッチを所望の寸法とするために、また木材フリッチの表面全面を平滑にするために精寸仕上げを行う。
この精寸仕上げは、寸法の調整及び表面の平滑処理が行えれば加工方法は特に制限はないが、例えば、ハギ部はクロスカットソー加工により、表面はモルダー加工により精寸仕上げを行うのが好ましい。
木材フリッチを精寸仕上げした後、複数の木材フリッチのハギ部を集成接着し、集成材を作製する。集成接着に使用される接着剤としては、通常、木材フリッチの接着が可能な接着剤であれば制限なく用いることができ、特に湿気硬化型ウレタン接着剤を好適に用いることができる。
次に、このようにして精寸仕上げして集成された木材フリッチを、スライサー機等に導入し、所定の厚さとなるようにスライス加工して表面化粧材を作製する。
本発明の木質建材の製造方法では、木材フリッチに予め高圧水蒸気処理を施すことにより、強度面での均質化が促進されているので、スライス加工性が向上し、高圧水蒸気処理を施していない木材フリッチと比べて、スライス加工時に生じる逆目割れが生じ難く、効率的に所定厚の表面化粧材を作製することができる。
表面化粧材の厚みは、特に限定されないが、0.2〜1.0mmが好ましい。表面化粧材の厚みをこの範囲とすることにより、スライス加工の作業性、表面化粧材の外観、強度等を良好なものとすることができる。
<基材と表面化粧材の接着>
次に、表面化粧材を接着剤を用いて基材に貼着して一体化する。基材は、例えば、合板、集成材、中密度繊維板(MDF)、パーティクルボード等を用いることができる。
合板としては、ラワン、ベニヤ等の南洋材の単板を貼り合わせた普通合板、針葉樹の単板を貼り合わせた針葉樹合板で、ナラ、カバ、メープル、ウォールナット、ビーチ等の薄単板、紙、フィルム等を表面に貼り合わせた合板等を用いることができる。
合板は反り防止のために、例えば1、3、5層目の木目方向は長手方向、2、4層目の木目方向は幅方向といったように木目方向を直交させた単板を複数枚積層したものを用いることができる。また、合板の接着には酢酸ビニル系の接着剤を好適に用いることができる。
基材の厚みは特に制限されないが、5.0〜15mmが好ましい。基材の厚みがこの範囲であると、強度や木質建材としての使用性、作業性等の点で優れたものとすることができる。
表面化粧材と基材を接着するための接着剤は、合成樹脂系またはゴム系の接着剤であれば特に制限されないが、シックハウス等の問題を考慮すると合成樹脂系又はゴム系の接着剤の中でも水性接着剤が好ましい。
水性接着剤としては、例えば、酢酸ビニル樹脂エマルジョン接着剤、ビニルウレタン樹脂エマルジョン接着剤、オレフィン樹脂エマルジョン系接着剤等を用いることができる。
接着剤による貼着は、熱プレス等により行うことができる。熱プレスは基材、表面化粧材の材質、厚み等により温度、圧力、時間を適宜に設定し、例えば温度100〜120℃、圧力0.3〜0.7MPa、熱プレス時間30秒〜5分で行うことができる。
その後、必要に応じて、塗装仕上げにおいて塗料を馴染み易くする等の目的で、表面化粧材の表面をサンダー仕上げすることができる。サンダー仕上げは、例えば、ペーパー番号180〜360番等を適切に選択したベルトサンダー等を用いて行うことができる。
<生地着色>
次に、表面化粧材の表面に対して生地着色を行う。この生地着色は、着色剤を用いて行うことができる。着色剤としては、例えば、染料系の水性着色剤、油性着色剤、アルコール着色剤や、顔料系の水性着色剤、油性着色剤、アルコール着色剤等の着色剤を用いることができる。
着色剤は、例えば、スポンジロールを用いて表面化粧材の表面に擦り付けるようにして塗装することができる。このとき、基材と表面化粧材の積層体が搬送される方向と逆方向にリバースロールを回転させて余剰の着色剤を掻き取るようにすることが好ましい。
表面化粧材の表面は天然木の地肌を有しているが、この生地着色により表面の木目模様の輪郭等が明確になり、表面化粧材の有する木質感がさらに強調され、本来有する木目をさらに活かして高級感、重量感を表現することができる。
しかしながら生地着色の濃度を濃くした場合には、この後に行う表面化粧材の表面に施すキャラクターの印刷による表現力が低下する場合がある。このようにキャラクターの印刷による意匠性をできるだけ損なわないようにする観点からは、生地着色はできるだけ淡くするのがよい。
また、この生地着色をできるだけ淡くするために、木材フリッチに予め施す高圧水蒸気処理の条件を調整し、生地着色とのバランスを考慮した着色をしておくことが望ましい。
なお、生地着色を淡くすることにより、後述するキャラクターの印刷を連続工程で行っても、印刷が滲んだり、ロールに色が移ったりするリスクを小さくすることができる。
<キャラクターの印刷>
本発明の木質建材の製造方法では、生地着色を行った後に、表面化粧材の表面に木材特有の木目、節、ヤニ等のキャラクターの印刷を施す。
この印刷によるキャラクターを自然に表現するためには、印刷前の表面化粧材の表面の色より、多少濃い色で印刷を施す必要があるが、本発明では、予め高圧水蒸気処理及び生地着色により色の調整がしてあるので、これよりも濃色で鮮明なキャラクターでも自然な印刷とすることができる。
キャラクターの印刷方法は特に制限なく、例えば、スクリーン印刷、インクジェット印刷、オフセット印刷等の印刷方法により行うことができる。
これらの印刷方法のうち、インクジェット印刷によるキャラクターの印刷は、キャラクターの図柄の位置やパターンを木質建材ごとに、意図的に変化させることが可能となるため特に好ましい。
図2(a)にキャラクターの印刷が規則的な木質建材の集成材の平面写真を、図2(b)にインクジェット印刷による、キャラクターの印刷が不規則な木質建材の集成材の平面写真を示す。図2(a)、(b)を比較してわかるように、キャラクターの印刷が規則的な図2(a)は工業的であるのに対し、キャラクターの印刷が不規則な図2(b)は、自然な木質感を表現することが可能となる。
<塗装仕上げ>
本発明の木質建材の製造方法では、キャラクターの印刷を施した後、表面化粧材の表面に塗装仕上げを施すことができる。塗装仕上げは、特に限定されないが、例えば下塗り塗料、上塗り塗料の塗装等により行うことができる。
下塗り塗料としては、例えば上塗り塗料を定着させる透明の塗料を用いることができる。例えば、ウレタン塗料、ポリエステル塗料、水系塗料、アクリルラッカー、紫外線硬化型のエポキシアクリレート塗料、ウレタンアクリレート塗料、ポリエステルアクリレート塗料等を用いることができる。
これらはその種類に応じて、風乾、常温乾燥、強制乾燥、焼き付け乾燥、紫外線照射等により硬化することができる。
下塗り塗料および上塗り塗料は、一般に塗料を塗工する際に適用されている手段、例えば、ロールコーター、エアスプレー、エアレススプレー、静電塗装、およびフローコーター等により塗装することができる。
下塗り塗料を塗装した後、塗装面を平滑化し上塗り塗料を馴染み易くする等の目的で、ベルトサンダー等を用いて表面全体をサンダー仕上げしてもよい。
上塗り塗料としては、例えば、ウレタン塗料、ポリエステル塗料、水系塗料、アクリルラッカー、紫外線硬化型のエポキシアクリレート塗料、ウレタンアクリレート塗料、ポリエステルアクリレート塗料等を用いることができる。
これらはその種類に応じて、例えば風乾、常温乾燥、強制乾燥、焼き付け乾燥、紫外線照射等により硬化することができる。この上塗り塗料は、保護層として機能し、耐衝撃性に優れた木質建材を得ることができる。
下塗り塗料および上塗り塗料の塗装量は、表面化粧材の種類およびその処理方法により適宜に調節される。下塗り塗料は固形分換算で20〜90g/mが好ましい。塗装量がこの範囲であると、製造した木質建材の耐久性、素材感や風合い感を良好なものとすることができる。
上塗り塗料は固形分換算で1〜70g/mが好ましい。塗装量がこの範囲であると、良好な耐汚染性と、良好な素材感や風合い感等の意匠性を得ることができる。
上記においては下塗り塗料および上塗り塗料を塗装する場合について説明したが、この他、中塗り塗料等を塗装するようにしてもよく、また下塗り塗装や上塗り塗装をそれぞれ数回重ね塗りしてもよい。
このようにして得られる本発明の木質建材は、居室や洗面室の床面、廊下等の内装材や、家具材等に広く用いることができる。
以上に、実施形態に基づき本発明を説明したが、キャラクターを形成する方法としては、上記の方法に限定されるものではなく、各種の変更が可能である。
例えば、キャラクターの印刷をインクジェットで行い、水性インク等を用いる場合には、キャラクターの図柄を印刷する前に、表面化粧材の表面に受理層の塗装、あるいは目止めおよび受理層の塗装を行うことができる。
また、例えば、前述の塗装仕上げにおける下塗り塗装を施し、次にサンダー仕上げを行った後、UV硬化タイプ等のインクジェット装置を用いてキャラクターの図柄を印刷することもできる。
以下に、実施例により本発明をさらに詳しく説明するが、本発明はこれらの実施例に何ら限定されるものではない。
<実施例1>
表面化粧材の木材フリッチは、樹種がブナで厚み45mm×巾105mm×長さ480mmのものを12本用いた。
まず、上記木材フリッチに対して高圧水蒸気処理を施した。高圧水蒸気処理は、高圧缶内で、圧力:0.135MPa、温度:125℃、保持時間2時間の条件で行った。
次に、高圧水蒸気処理を施した木材フリッチをモルダー加工にて精寸カットし、湿気硬化型ウレタン接着剤でハギ部を接着して、厚み40mm×巾300mm×長さ1850mmの集成材を作製した。
この集成材をスライサーにてスライス加工して、厚み0.25mm×巾300mm×長さ1850mmの表面化粧材を作製した。
次に、作製した表面化粧材を、厚さ12mmのラワン合板の基材に熱プレスにより貼着した。
貼着は、接着剤として酢酸ビニル樹脂エマルジョン接着剤を90g/m塗布して、温度:110℃、圧力:0.5MPa、保持時間:60秒に条件で熱プレスにより行った。次に、表面化粧材の表面全体を、ワイドベルトサンダー(#240)を用いてサンダー仕上げを行った。
このサンダー仕上げした表面化粧材の表面に生地着色を施した。生地着色は、着色剤として水性着色剤(ナトコ株式会社製「フローラ」)を用いて、ミディアムブラウン用の配合である着色剤:希釈剤=1:10の割合で調整し、スポンジロールで塗布後、余剰の水性着色剤を金属製のリバースロールにて掻き取り、その後熱風乾燥することにより行った。水性着色剤の推定着色量は25g/mであった。
次に、生地着色を施した表面化粧材の表面にキャラクターの印刷を施した。印刷はオフセット印刷により、メープル調木目柄の印刷を行った。
印刷用の着色材として、水性着色剤(ナトコ株式会社製「フローラ」)を用いて、ダークブラウン用の配合である着色剤:希釈剤=3:10の割合で調整したものを用いた。印刷後、温度:120℃、時間:4分の条件で熱風乾燥を行った。
続いて、表面化粧材の表面全体を下塗り塗装した。ゴム製ロールコーターを用いてウレタン塗料(サンユーペイント株式会社製「NYX−S−701」)を80g/m塗装し、風乾した。
次に、ワイドベルトサンダー(#240)を用いて下塗り塗装を施した表面化粧材の表面部分をサンディング仕上げした。
次に、サンディング仕上げした表面化粧材の表面全体を上塗り塗装した。ゴム製ロールコーターを用いてウレタン塗料(サンユーペイント製、NYX−E−800)を60g/m塗装し、風乾した。
上記の工程及び条件により、木質建材を得た。
<実施例2>
キャラクターの印刷をインクジェットにより施した以外は実施例1と同様にして木質建材を得た。なお、インクジェットによるキャラクターの印刷は、キャラクターの位置やパターンを木質建材ごとに、意図的に変化させて行った。
<比較例1>
木材フリッチに対して予め高圧水蒸気処理を行わず、生地着色の着色剤として水性着色剤(ナトコ株式会社製「フローラ」)を用いて、ミディアムブラウン配合用の着色剤:希釈剤=6:10の割合で調整したものを用いた以外は実施例1と同様にして木質建材を得た。
実施例1、2及び比較例1の木質建材について次の評価を行った。
[外観]
キャラクターの外観を次の基準により評価した。
○:キャラクターとしての木質感が優れた表現力で明確に表現されている。
△:キャラクターとしての木質感の表現力がやや少ない。
[生産性]
木質建材の生産性を次の基準により評価した。
◎:キャラクターの連続印刷性に優れる。
○:キャラクターの通常印刷性と同等。
△:悪い。
[キャラクターの繰り返し印刷防止性]
キャラクターの繰り返し印刷防止性を次の基準により評価した。
◎:キャラクターの繰り返し印刷防止性に優れる。
○:キャラクターの繰り返し印刷防止性に制限あり。
[総合評価]
キャラクターの印刷を施した木質建材について次の基準により総合評価した。
◎:外観、生産性、キャラクターの繰り返し印刷防止性を総合して非常に良好。
○:外観、生産性、キャラクターの繰り返し印刷防止性を総合して良好。
△:外観、生産性、キャラクターの繰り返し印刷防止性のいずれかが悪い。
評価結果を表1に示す。
表1より、実施例1、2では、キャラクターとしての木質感が高い表現力で明確に表現されていた。これに対し、木材フリッチに高圧水蒸気処理を施さず、生地着色濃度を極端に濃くした比較例1では、印刷によるキャラクターの木質感は少ないものであった。
また、生地着色濃度を濃くした比較例1では、印刷ロールに生地着色剤が混入し、生産性が悪くなることが確認された。
以上の結果から、本願発明の木質建材の製造方法によれば、木質フリッチに予め高圧水蒸気処理を施して濃度を調整し、キャラクターの印刷濃度のバランスを合わせることにより、優れた木質感を表現できることが確認された。また、印刷をインクジェットにより行うことにより、木質建材毎に異なった位置及び図柄のキャラクターを印刷することが可能であることが確認された。

Claims (2)

  1. 木材フリッチをスライス又は切削加工して表面化粧材とし、その表面化粧材の表面を塗装してなる木質建材の製造方法であって、木材フリッチを予め高圧水蒸気処理により着色した後、表面化粧材の表面にキャラクターを印刷することを特徴とする木質建材の製造方法。
  2. 前記キャラクターの印刷をインクジェットにより行い、キャラクターの位置やパターンを木質建材ごとに、意図的に変化させることを特徴とする請求項1に記載の木質建材の製造方法。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2016210022A (ja) * 2015-04-30 2016-12-15 永大産業株式会社 木質系化粧材
JP2017052186A (ja) * 2015-09-10 2017-03-16 パナソニックIpマネジメント株式会社 木質板状建材の製造方法
JP2020032640A (ja) * 2018-08-30 2020-03-05 パナソニックIpマネジメント株式会社 木質建材及びその製造方法

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