JP2014172225A - 木質板の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 木質板において、表面の木目が強調されるとともに、表面にテリのある優れた木質感を有する木質板の製造方法を提供すること。
【解決手段】 木材フリッチに高温高湿処理を行った後に単板2とし、木質基材1に前記単板2を貼着し、前記単板2に熱ロール3を接触させて加熱加圧処理を行い、前記単板2の表面にテリを付与することを特徴とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、木質板の製造方法に関する。
従来より、床、壁、天井の建材や造作部材、家具、工芸品には木質板が用いられ、これらの木質板は、通常木質基材に単板等を貼着して形成されている。
このような木質板では、一般的に単板等の表面材に着色剤を塗布する等して着色が施されている。
この木質板の表面に着色剤を塗布する着色において、木目の薄い木質板の表面に対して比較的濃い色の着色剤を塗布した場合、木目が見えづらくなり、木質感がなくなるといった問題があった。
このような問題に対し、木質板の表面に自然な木質感を発現させる目的で、木材フリッチに高温高湿処理を施して着色し、この木材フリッチをスライス加工して単板とし、表面材として用いる方法が提案されている(例えば特許文献1を参照)。
特開2011−69080号公報
このような、木材フリッチに高温高湿処理を施し、スライス加工して着色したものを単板とし、これを表面材として用いる方法は、着色剤を用いることなく単板の木目を強調することができ、自然な木質感が得られる点で非常に優れた方法である。
一方、近年では木質板の用途の多様性から、表面にテリ等の深みのある光沢を有する木質板が要求されている。
このような要求に対して、従来の高温高湿処理を施し、スライス加工して着色した単板を表面材として用いる方法では、表面に所望の深みのあるテリ等を十分に付与することが困難であるため、この点においてさらなる改善の余地があった。
本発明は、以上のとおりの事情に鑑みてなされたものであり、木質板において、表面の木目が強調されるとともに、表面にテリのある、優れた木質感を有する木質板の製造方法を提供することを課題としている。
本発明は、上記の課題を解決するために、以下のことを特徴としている。
即ち、本発明の木質板の製造方法は、木材フリッチに高温高湿処理を行った後に単板とし、木質基材に前記単板を貼着し、前記単板に熱ロールを接触させて加熱加圧処理を行い、前記単板の表面にテリを付与することを特徴とする。
また、この木質板の製造方法においては、前記熱ロールの表面温度が200〜600℃の範囲であることが好ましい。
本発明の木質板の製造方法によれば、木質板の表面の木目が強調されるとともに、表面にテリのある、優れた木質感を有する木質板とすることができる。
本発明の木質板の製造工程を説明するためのブロック図である。 熱ロール処理を説明するための概略斜視図である。
本発明の木質板の製造方法は、木材フリッチに高温高湿処理を施して着色した後、単板を作成し、木質基材に単板を貼着し、次いで熱ロール処理を施して木質板の表面を変質させてテリを付与させるものである。
なお、ここで本発明において用いる「テリ」とは、木質板表面の艶、光沢を意味する。
以下、本発明の木質板の製造方法の好ましい一実施形態について図を用いて詳述する。図1は本発明の木質板の製造工程を説明するためのブロック図である。
<木材フリッチの高温高湿処理(S1)>
本発明の木質板の製造方法で表面材として用いられる単板は、原材料の木材フリッチをスライスして単板としたものであり、原材料としては、単板に適するように木目や色調を美麗に表現することができる天然木材を原材料とすることが望ましい。
このような原材料の樹種としては、例えば、ナラ、ケヤキ、サクラ、ヒノキ、マツ、ブナ、カバ、ヤチダモ、キリ、スギ等の和材、オーク、チーク、マホガニー、ウォールナット、ローズウッド等の洋材等を用いることができる。
本発明の木質板の製造方法では、この木材フリッチに対して木目を強調させる目的で予め高温高湿処理を施して着色する。
木材フリッチに対して高温高湿処理を施すことにより、木材組成成分の主成分であるセルロース、ヘミセルロース及びリグニンのうち、ヘミセルロースが選択的に熱分解され変質して減少することにより全体が茶褐色に着色する。
なお、ヘミセルロースは、セルロースをリグニンで固定化する上で仲介的な役割を持ち、このヘミセルロースの変質、減少は、木材繊維細胞組織の高密度部分で影響が大きくなるため、強度面での均質化も促進される。
この高温高湿処理による着色度合は、処理温度と処理時間に依存するため、原材料の木材フリッチの樹種や目的とする色調に応じて適宜処理条件を調整する必要がある。
高温高湿処理の条件としては、通常、処理温度100〜160℃、好ましくは120〜150℃、処理時間0.5〜5時間、好ましくは1〜3時間の範囲である。
この範囲とすることにより木材フリッチに含まれるヘミセルロースの改質により適切な着色が可能となり、木材フリッチの強度も均一化することができる。
なお、本発明の木質板の製造方法の高温高湿処理では、木材フリッチの内部に高温の水蒸気を効率的に作用させるために高圧雰囲気で行うのがより好ましい。この場合の加圧条件としては0.1〜0.4MPaの範囲とすることができる。
この高温高湿処理を行うための処理装置としては、本発明で規定する高温高湿処理の条件を満足できるものであれば特に制限なく用いることができ、例えば、高圧缶、高温高湿釜を好適に用いることができる。
<単板の作製(S2)>
次に、木材フリッチの高温高湿処理(S1)の工程で高温高湿処理を行った木材フリッチから単板を作成する。まず、所望の寸法の単板とするために木材フリッチの寸法を調整し、また木材フリッチの表面全体を平滑にするために精寸仕上げを行う。
この精寸仕上げは、木材フリッチの寸法の調整及び表面の平滑処理が行えれば加工方法は特に制限はないが、例えば、ハギ部はクロスカットソー加工により、表面はモルダー加工により精寸仕上げを行うのが好ましい。
次に、このようにして精寸仕上げした木材フリッチを、スライサー機等に導入し、所定の厚さとなるようにスライス加工して単板を作製する。
本発明の木質板の製造方法では、木材フリッチに予め高温高湿処理を施すことにより、強度面での均質化が促進されているため、スライス加工性が向上し、高温高湿処理を施していない木材フリッチと比べて、スライス加工時に生じる逆目割れが生じ難く、効率的に木目が強調された所定厚の単板を作製することができる。
単板の厚みは、製造する木質板に要求される特性等に応じて適宜設定することができ、特に制限されないが、通常、0.2〜2.0mm程度が好ましい。単板の厚みをこの範囲とすることにより、スライス加工の作業性、単板の外観、強度等を良好なものとすることができる。
<木質基材と単板の接着(S3)>
次に、(S2)にて作成した単板を、接着剤を用いて木質基材に貼着し一体化して木質板とする。本発明で用いる木質基材は特に制限されないが、例えば、合板、集成材、中密度繊維板(MDF)、パーティクルボード等を用いることができる。
合板としては、ラワン、ベニヤ等の南洋材の単板を貼り合わせた普通合板、針葉樹の単板を貼り合わせた針葉樹合板で、ナラ、カバ、メープル、ウォールナット、ビーチ等の薄単板、紙、フィルム等を表面に貼り合わせた合板等を用いることができる。
合板は反り防止のために、例えば1、3、5層目の木目方向は長手方向、2、4層目の木目方向は幅方向といったように木目方向を直交させた単板を複数枚積層したものを用いることができる。また、合板の接着には酢酸ビニル系の接着剤を好適に用いることができる。
木質基材の厚みは、製造する木質板の厚みを考慮して適宜設定することができ、特に制限されないが、通常、5.0〜15mmが好ましい。木質基材の厚みがこの範囲であると、強度や木質板としての使用性、作業性等の点で優れたものとすることができる。
単板と木質基材を接着するための接着剤は、合成樹脂系またはゴム系の接着剤であれば特に制限されないが、シックハウス等の問題を考慮した場合、合成樹脂系又はゴム系の接着剤の中でも水性接着剤が好ましい。
水性接着剤としては、例えば、酢酸ビニル樹脂エマルジョン接着剤、ビニルウレタン樹脂エマルジョン接着剤、オレフィン樹脂エマルジョン系接着剤等を用いることができる。
接着剤による貼着は、熱プレス等により行うことができる。熱プレスは木質基材、単板の材質、厚み等により温度、圧力、時間を適宜設定することができ、例えば温度100〜120℃、圧力0.3〜0.7MPa、熱プレス時間30秒〜5分で行うことができる。
また、熱プレスする態様に代えて、接着剤の種類に応じて、コールドプレスとしてもよく、自然乾燥としてもよい。
木質基材に単板を貼着した後、必要に応じて単板の表面をサンダー仕上げすることができる。サンダー仕上げは、例えば、ペーパー番号180〜360番等を適切に選択したベルトサンダー等を用いて行うことができる。
<熱ロール処理(S4)>
次に、図2に示すように、木質基材1を単板2と接着した後、熱ロール3と駆動ロール4で挟み込み、単板2に熱ロール3を接触させて押圧しながら回転させて加熱加圧処理を施す。この加熱加圧処理により、単板2表面にテリを付与することができる。
熱ロール3は内部に電熱装置が組み込まれており、熱ロール3の表面温度が所望の温度となるように調整可能に構成されている。そして、木質板を熱ロール3と駆動ロール4で挟み込んだ状態で搬送しながら単板2の表面を加熱加圧処理することができる。
この加熱加圧処理によるテリの付与度合は、熱ロール3の表面温度と圧力、処理時間に依存するため、単板の樹種や目的とするテリの付与具合に応じて処理条件を適宜設定することができる。
熱ロール3の表面温度は、木質材の表面材としての単板の表面にテリを付与することができる温度であり、200〜600℃、好ましくは300〜400℃の範囲である。
また、熱ロール3と駆動ロール4による圧力は、付与するテリの程度に応じて適宜設定することができ特に制限されないが、通常、10〜30トン/m程度である。
また、搬送速度は熱ロール3の表面温度及び圧力に応じて適宜設定することができ、通常、1.5〜20m/分、好ましくは10m/分程度である。
加熱加圧処理の条件を上記の条件とすることにより、十分に木質基材に貼着した単板の表面に対して加熱加圧処理を施すことができ、表面に深みのあるテリを付与することができる。
以上に、実施形態に基づき本発明を説明したが、本発明の木質板の製造方法は上記の方法に限定されるものではなく、各種の変更が可能である。
例えば、木材フリッチを精寸仕上げした後、複数の木材フリッチのハギ部を集成接着し、集成材とし、これをスライスして集成材の単板とすることもできる。
以下に、実施例により本発明をさらに詳しく説明するが、本発明はこれらの実施例に何ら限定されるものではない。
<実施例1>
単板とするための木材フリッチとして、樹種がカバ材の厚み45mm×巾105mm×長さ450mmのものを用いた。
まず、上記木材フリッチに対して高温高湿処理を施した。高温高湿処理は、高圧缶内で、温度:125℃、圧力:0.135MPa、保持時間2時間の条件で行った。
次に、高温高湿処理を施した木材フリッチをスライサー機にてスライス加工して、厚み0.25mm×巾300mm×長さ1850mmの単板を作製した。
次に、作製した単板を、厚さ12mmのラワン合板の木質基材に熱プレスにより貼着した。
貼着は、接着剤として酢酸ビニル樹脂エマルジョン接着剤を90g/m2塗布して、温度:110℃、圧力:0.5MPa、保持時間:60秒の条件で熱プレスにより行った。次に、貼着した単板の表面全体を、ワイドベルトサンダー(#240)を用いてサンダー仕上げを行った。
次に、このサンダー仕上げした単板の表面に対して、熱ロールにて加熱加圧処理を施した。加熱加圧処理の条件を、加熱ロールの表面温度300℃、送り速度10m/分として木質板を製造した。
<比較例1>
実施例1に用いた高温高湿処理を施した木材フリッチに替えて、高温高湿処理を施していない木材フリッチを用いた以外は実施例1と同様にして木質板を製造した。
<比較例2>
実施例1の木質板の製造工程において、熱ロールによる加熱加圧処理を施さない以外は実施例1と同様にして木質板を製造した。
<比較例3>
実施例1に用いた高温高湿処理を施した木材フリッチに替えて、高温高湿処理を施していない木材フリッチを用い、実施例1の木質板の製造工程において、熱ロールによる加熱加圧処理を施さない以外は実施例1と同様にして木質板を製造した。
実施例1及び比較例1〜3の木質板について次の評価を行った。
[木目]
木質板表面の木目の外観を目視により次の基準で評価した。
◎:着色がなされ木目が強調されている。
○:木目が強調されている。(対象なし)
△:着色されておらず木目が強調されていない。
[テリ]
木質板表面のテリの状態を目視により次の基準で評価した。
◎:表面に十分なテリがある。
○:表面にテリがある。
△:表面にテリがない。
評価結果を表1に示す。
Figure 2014172225
表1より、高温高湿処理を施した木材フリッチを用い、熱ロールによる加熱加圧処理を施した実施例1は、木目が強調されているとともにテリも付与されていた。
これに対し、高温高湿処理を施していない木材フリッチを用いた比較例1、3では、着色がなされておらず木目が強調されていなかった。
また、熱ロールによる加熱加圧処理を施していない比較例2、3では木質板表面のテリが確認できなかった。
以上の結果から、木質フリッチに予め高温高湿処理を施し、熱ロールによる加熱加圧処理を施す本願発明の木質板の製造方法により、木目が強調されるとともに、表面にテリのある、優れた木質感を有する木質板とすることができることが確認された。
1 木質基材
2 単板
3 熱ロール
4 駆動ロール

Claims (2)

  1. 木材フリッチに高温高湿処理を行った後に単板とし、木質基材に前記単板を貼着し、前記単板に熱ロールを接触させて加熱加圧処理を行い、前記単板の表面にテリを付与することを特徴とする木質板の製造方法。
  2. 前記熱ロールの表面温度が200〜600℃の範囲であることを特徴とする請求項1に記載の木質板の製造方法。

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