JP6546240B2 - 軸受寿命予測装置 - Google Patents
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Description
まず、図1から図4により、実施形態に係る軸受寿命予測装置を含むモータ制御装置について説明する。図1は、実施形態に係る軸受寿命予測装置を含むモータ制御装置における構成の一部を説明する図である。図2は、実施形態に係るモータの構成を説明する断面図である。図3は、図1における領域A及び領域Bの拡大図であり、連結部及び回転ジョイントを説明する図である。図4は、実施形態に係るモータの回転軸部、連結部及び回転ジョイントの関係を説明する模式図である。
回転軸部16には、クーラント液5が主軸30の先端から吐出された状態(以下「クーラント状態」という場合がある)において、クーラント液5の圧力(以下「クーラント圧」という場合がある)により生じる回転軸方向Xの荷重(スラスト荷重)が加えられる。
本実施形態における軸受寿命予測装置2は、回転軸部16を介して前軸受18及び後軸受19にも影響を与えるクーラント圧による回転軸方向Xの荷重を考慮して一対の軸受18、19の寿命を予測する。
回転軸部16は、クーラント液5を通液させる通液路16aを有する。通液路16aは、回転軸部16における回転軸方向Xにおける一端から他端まで貫通して形成されている貫通孔である。通液路16aは、クーラント送液部20から供給されたクーラント液5を、主軸30に形成される吐出路30aまで通液させる。
本実施形態において、回転軸部16に加えられる回転軸方向Xの荷重(圧力)は、後述する圧力センサ125により測定できる。また、回転軸部16に加えられる回転軸方向Xの荷重は、後述する軸受寿命予測部350によりクーラント圧、回転ジョイント25の回転部材27における外径及び連結部35の外径等により算出可能である。
回転本体部17は、少なくとも一部がステータ12の内部空間12aに配置される。回転本体部17は、回転軸Cを中心に回転可能に配置される。
前軸受18は、回転軸方向XにおいてX2側(前方側)に配置される。後軸受19は、回転軸方向XにおいてX1側(後方側)に配置される。
本実施形態において、付勢部材120は、後軸受19を回転軸方向XのX2側に向けて付勢している。付勢部材120は、後軸受19を付勢すると共に、回転軸部16を介して前軸受18を付勢する。
圧力センサ125は、計測した前軸受18に加えられる回転軸方向Xの圧力の情報を軸受寿命予測部350を有する処理部100に出力可能に構成される。
本実施形態において、温度センサ130は、ステータ12におけるスロット101に配置される。本実施形態において、温度センサ130は、一対の軸受18、19に近接して配置されるスロット101に挿入された巻線の温度を測定し、一対の軸受18、19における温度として推測している。
温度センサ130は、測定した温度の情報を軸受寿命予測部350を有する処理部100に出力可能に構成される。
モータ回転数測定部135は、測定した回転数の情報を軸受寿命予測部350を有する処理部100に出力可能に構成される。
クーラント圧測定部140は、測定したクーラント圧の情報を軸受寿命予測部350を有する処理部100に出力可能に構成される。
また、一体型タイプ回転ジョイントは、クーラント状態又はクーラント状態に関係なく、クーラント圧が大きくなると前軸受18に対する回転軸方向XのX2側への圧力が小さくなる。
上述の通り、回転ジョイントのタイプによって、クーラント圧の前軸受18(後軸受19)に対する圧力の掛かり方が異なる。そのため、後述の軸受寿命予測装置2は、分離型タイプ又は一体型タイプであるかを特定可能なタイプ情報を参照して、軸受寿命を予測する。
記憶部200は、圧力情報記憶部210と、温度情報記憶部220と、回転数情報記憶部230と、クーラント圧情報記憶部240と、モータ情報記憶部250と、回転ジョイント情報記憶部260と、連結部情報記憶部265と、加工サイクル情報記憶部270と、動作時間記憶部280と、軸受寿命記憶部290と、を有する。
モータ情報記憶部250に記憶される各種の情報は、後述する軸受寿命予測部350(軸受寿命予測部)により、一対の軸受18、19の寿命を予測するための情報として利用される。
ここで、軸受寿命予測部350は、上述の温度、圧力、回転数や回転軸方向Xへのスラスト荷重等の値について、実際の計測値を利用してもよく、一定期間の動作(例えば、加工サイクル動作)において得られた測定値等の平均値を利用してもよい。
加工動作部410は、加工動作指示部370からの指示に基づいて、例えば、モータ10を所定の加工サイクルで駆動及び移動させると共にクーラント送液部20にクーラント液を送液させる。加工動作部410は、加工動作指示部370からの指示に基づいて、加工サイクル選択部433により選択された加工サイクル動作を実行する。
まず、ステップST101において、モータ機種特定部431は、モータ機種を特定する情報の選択を受け付ける。モータ機種特定部431は、受け付けたモータ機種を特定する情報を軸受寿命予測部350に出力する。
加工動作部410は、実加工動作を伴わない状態で、モータ10及びクーラント送液部20に第1加工サイクル動作を実行させる。
まず、ステップST201において、加工サイクル選択部433は、加工サイクル動作を第1加工サイクル動作から第2加工サイクル動作に変更する選択を受け付ける。加工サイクル選択部433は、第1加工サイクル動作から第2加工サイクル動作に変更された旨の情報を加工動作指示部370に出力する。
加工動作部410は、実加工動作を伴わない状態で、モータ10及びクーラント送液部20に第2加工サイクル動作を実行させる。
まず、ステップST301において、延長指示部437は、予測された寿命の延長と延長期間の情報を受け付ける。延長指示部437は、軸受寿命予測部350に対して軸受寿命を指定された延長期間だけ延長するための変更クーラント圧の算出及び出力を指示する。
本実施形態によれば、クーラント液5の圧力による回転軸部16への荷重を考慮して軸受18,19の寿命を予測可能なモータ10の軸受の寿命を予測する軸受寿命予測装置を提供することができる。
また、本実施形態によれば、軸受寿命予測装置2は、回転ジョイント25のタイプ情報を取得して軸受寿命を予測するので、より正確に軸受寿命を予測できる。
これにより、軸受寿命予測装置2は、加工サイクル動作が変更された場合でも、残存軸受寿命を簡易かつ正確に予測できる。
前記実施形態においては、軸受寿命予測部350は、モータ緒元情報と、クーラント圧力の情報と、前軸受18に対して加えられる回転軸方向Xの圧力情報と、回転ジョイント25の回転部材27における外径情報を少なくとも含む回転ジョイント情報と、連結部35の外径情報を少なくとも含む連結部情報と、モータ10の回転数の情報と、軸受における温度の情報と、に基づいて、一対の軸受18、19の寿命を予測しているが、これに制限されない。軸受寿命予測部350は、例えば、回転ジョイント25の回転部材27における外径情報を少なくとも含む回転ジョイント情報と、連結部35の外径情報を少なくとも含む連結部情報とを用いずに、一対の軸受18、19の寿命を予測してもよい。
5 クーラント液
10 モータ
12 ステータ(固定子)
16 回転軸部
25 回転ジョイント
20 クーラント送液部
35 連結部
30 主軸
17 回転本体部
18 前軸受(軸受)
19 後軸受(軸受)
15 ロータ(回転子)
101 スロット
125 圧力センサ(圧力測定部)
130 温度センサ(モータ状態検出部)
135 モータ回転数測定部(モータ状態検出部)
140 クーラント圧測定部
250 モータ情報記憶部
280 動作時間記憶部
290 軸受寿命記憶部
350 軸受寿命予測部
380 動作時間計測部
410 加工動作部
431 モータ機種特定部
437 延長指示部
X 回転軸方向
Claims (5)
- 工作機械に使用されるモータの回転軸部であり且つクーラント液を通液可能な回転軸部であって、回転軸方向の一端において回転ジョイントを介してクーラント送液部に連結されると共に、他端において連結部を介してクーラント液を吐出可能な主軸に連結される回転軸部を回転可能に支持する一対の軸受について、その寿命を予測する軸受寿命予測装置であって、
前記一対の軸受のうち前記回転軸方向の他端側に配置される前軸受に対して加えられる前記回転軸方向への圧力を測定する圧力測定部と、
クーラント液の圧力を測定するクーラント圧測定部と、
前記モータの回転数及び前記一対の軸受における温度を測定又は推測するモータ状態検出部と、
各モータ機種それぞれを特定する機種情報と、各モータ機種における緒元情報であって少なくとも前記一対の軸受における諸元情報を含むモータ緒元情報と、を関連付けて記憶するモータ情報記憶部と、
モータ機種を特定する機種情報を入力又は選択するモータ機種特定部と、
前記モータ機種特定部により入力又は選択された機種情報に関連付けて前記モータ情報記憶部に記憶される前記一対の軸受における諸元情報を含むモータ緒元情報と、前記クーラント圧測定部により測定されたクーラント液の圧力の情報と、前記圧力測定部により測定された前軸受に対して加えられる前記回転軸方向への圧力の情報と、前記モータ状態検出部により測定又は推測された前記モータの回転数の情報及び前記一対の軸受における温度の情報とに基づいて、前記一対の軸受の寿命を予測する軸受寿命予測部と、を備える軸受寿命予測装置。 - 前記モータを所定の加工サイクルで駆動及び移動させると共に前記クーラント送液部にクーラント液を送液させる加工動作部と、を更に備え、
前記加工動作部は、
実加工動作を伴わない状態で、前記モータ及び前記クーラント送液部に第1加工サイクル動作を実行させ、
前記軸受寿命予測部は、
前記第1加工サイクル動作において測定された前記の各種の情報に基づいて、前記一対の軸受の第1軸受寿命を予測する、請求項1に記載の軸受寿命予測装置。 - 前記モータ及び前記クーラント送液部が第1加工サイクル動作を実行した動作時間を計測する動作時間計測部と、
前記動作時間計測部により計測された第1加工サイクル動作を実行した動作時間を記憶する動作時間記憶部と、
前記第1加工サイクル動作に対して予測された第1軸受寿命を記憶する軸受寿命記憶部と、を更に備え、
加工サイクルが第1加工サイクルから第2加工サイクルに変更された場合、
前記加工動作部は、
実加工動作を伴わない状態で、前記モータ及び前記クーラント送液部に第2加工サイクル動作を実行させ、
前記軸受寿命予測部は、
前記第2加工サイクル動作において測定された前記の各種の情報に基づいて、前記一対の軸受の第2軸受寿命を予測すると共に、
予測した前記第2軸受寿命、前記軸受寿命記憶部に記憶された前記第1軸受寿命及び前記動作時間記憶部に記憶された前記動作時間に基づいて、前記一対の軸受の残存寿命を予測する、請求項2に記載の軸受寿命予測装置。 - 前記予測された軸受の前記第1軸受寿命の延長及び延長期間を指示する延長指示部と、を更に備え、
前記軸受寿命予測部は、
軸受寿命を前記延長指示部により指示された延長期間と前記第1軸受寿命との合計である第3軸受寿命とするためのクーラント圧を算出する
請求項2又は3に記載の軸受寿命予測装置。 - 前記モータは、前記回転軸部及び回転本体部を有する回転子と、前記回転本体部を収容すると共に前記回転本体部の外周面に対向して配置され且つ巻線を有する複数のスロットを有する固定子と、を備え、
前記モータ状態検出部は、
前記複数のスロットのうちいずれかのスロットに挿入された巻線の温度を測定して前記軸受の温度を推定する、請求項1から4のいずれかに記載の軸受寿命予測装置。
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