JP6546037B2 - ムーブメントおよび電子時計 - Google Patents
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Description
例えば、特許文献1には、秒針車、分針車、時針車の各回転位置を判別する光透過孔部検出手段と、秒針車の基準孔に対する光検出状態を検出してから、遮光部による光未検出状態が連続して予め定められた回数となった後に、長孔に対する光検出状態となった時点から、秒針車の基準孔に対する光検出状態が検出される時点までの間、または次の正時になる時点までの間、光照射手段による光照射を停止させる光停止制御手段と、を備えた針位置検出装置が開示されている。
本発明によれば、第3透過部および第4透過部は、中心軸に対して互いに非対称となるように形成されているため、第3透過部および第4透過部の形状や位置、個数等に対応した光の透過パターンを第1受光素子または第2受光素子に検出させることで、第4透過部を第3透過部と区別した状態で識別できる。これにより、第2歯車の回転位置を検出することができる。
しかも、本発明では、第1歯車が第1透過部において第1発光素子からの光を第1受光素子へ透過させることが可能となる第1所定状態において、第2発光素子からの光は、第1歯車の第2透過部を透過し、第2受光素子によって検出可能となっている。よって、第2歯車に設けられた第4透過部の位置の検出を行うにあたって、第1歯車を第1所定状態とすることで、第1発光素子および第1受光素子と、第2発光素子および第2受光素子と、の両方を第4透過部の位置の検出に用いることができる。これにより、第1受光素子および第2受光素子のいずれか一方において第4透過部の位置が検出されることで、第2歯車の回転位置が検出される。このため、1つの受光素子により第4透過部の位置を検出する場合と比較して、第4透過部の位置の検出に要する時間を短縮できる。したがって、第1発光素子および第2発光素子を使用する時間を短縮することが可能となり、針位置検出時の消費電力を低減できる。
本発明によれば、制御部は、第1所定状態において第2発光素子を発光させて、第2受光素子が第2発光素子からの光を受光するまで第2駆動源を駆動する第5透過部探索ステップを実行するため、第5透過部が第1歯車の第2透過部に対応する位置に位置する状態を検出できる。そして、第5透過部探索ステップにおいて、第2受光素子が第2発光素子からの光を受光したと判定した場合、制御部は、第2駆動源を駆動するときに、第2駆動源を所定回数ずつステップ回転駆動させるとともに、第2駆動源の駆動中には、第1発光素子および第2発光素子の発光を停止させる。このため、第5透過部が第1歯車の第2透過部に対応する位置以外に位置して第2発光素子からの光を遮光し、第2受光素子が光を検出できない状態では、第2発光素子の発光を停止できる。したがって、針位置検出時の消費電力を低減できる。
本発明では、第2位置検出用歯車が有する第6透過部は、第1歯車が第1透過部において第1発光素子からの光を第1受光素子へ透過させることが可能となる第1所定状態において、軸方向から見て、第1透過部に対応する位置に設けられている。また、第6透過部は、第1歯車が第2透過部において第1発光素子からの光を第1受光素子へ透過させることが可能となる第2所定状態において、軸方向から見て、第2透過部に対応する位置に設けられている。第2位置検出用歯車に対する第1歯車の歯数比を1未満に設定することで、第1駆動源の1ステップに対する第2位置検出用歯車の回転角度を第1歯車の回転角度よりも大きくできる。これにより、第1検出位置に位置する第6透過部を、第1検出位置から第1駆動源の1ステップ回転で完全に退避させることが可能となる。このため、第1検出位置に位置する第1透過部または第2透過部を第1検出位置から完全に退避させるのに、第1駆動源を数ステップ回転させる必要がある場合であっても、第2位置検出用歯車の第6透過部以外の領域において第1発光素子からの光を遮光することができる。よって、第1駆動源の1ステップで、第1受光素子が第1発光素子からの光を検出可能な状態と検出不能な状態との間を移行させることが可能となる。したがって、第1指針の位置検出に伴う第1歯車の回転位置の検出を確実に行うことができる。
本発明によれば、上記のムーブメントを備えることにより、針位置検出時の消費電力を低減できるので、ソーラーパネルを備えた電子時計に好適である。
一般に、時計の駆動部分を含む機械体を「ムーブメント」と称する。このムーブメントに文字板、指針を取り付けて、時計ケースの中に入れて完成品にした状態を時計の「コンプリート」と称する。
時計の基板を構成する地板の両側のうち、時計ケースのガラスのある方の側、すなわち、文字板のある方の側をムーブメントの「裏側」と称する。また、地板の両側のうち、時計ケースのケース裏蓋のある方の側、すなわち、文字板と反対の側をムーブメントの「表側」と称する。
図1は、実施形態に係る電子時計を示す外観図である。
図1に示すように、本実施形態の電子時計1は、秒針14が1秒間に複数回駆動される多Hz駆動(本実施形態では4Hz駆動)のアナログ式時計である。言い換えれば、ステップモータからの駆動パルスが複数ステップ分出力されることを受けて秒針が1秒分運針される駆動方式を採用するアナログ電子時計に関するものである。電子時計1のコンプリートは、ケース裏蓋(不図示)およびガラス2からなる時計ケース3の内側に、ムーブメント10、文字板11および指針12,13,14を備えている。
文字板11は、ソーラーパネル15と一体に形成されており、少なくとも時に関する情報を示す目盛り等を有している。ソーラーパネル15は、後述する制御部16(図3参照)を介して各ステップモータ21,22,23等(図2参照)に供給する電力を発電する。指針12,13,14は、時を示す時針12、分を示す分針13(第1指針)、および秒を示す秒針14(指針、第2指針)を含んでいる。文字板11、時針12、分針13および秒針14は、ガラス2を通じて視認可能に配置されている。
図2は、ムーブメントを表側から見た平面図である。図3は、図2のIII−III線における断面図である。図4は、図2のIV−IV線における断面図である。
図2から図4に示すように、ムーブメント10は、不図示の二次電池と、制御部16と、地板20と、輪列受29と、第1ステップモータ21(第1駆動源)と、第2ステップモータ22(駆動源、第2駆動源)と、第3ステップモータ23と、第1輪列30と、第2輪列40と、第3輪列50と、第1発光素子61と、第2発光素子62(発光素子)と、第3発光素子63と、第1受光素子64と、第2受光素子65と、第3受光素子66と、を主に備えている。
制御部16は、回路基板であって、集積回路が実装されている。集積回路は、例えばC−MOSやPLA等により構成されている。制御部16は、各ステップモータ21,22,23の駆動を制御する回転制御部17と、各発光素子61,62,63の発光を制御する発光制御部18と、各受光素子64,65,66による受光を検出する検出制御部19と、を備えている。
輪列受29は、地板20の表側に配置されている。
第1二番中間車31は、第1二番中間歯車31aと第1二番中間かな31bとを有し、地板20と輪列受29とにより回転可能に支持されている(図3参照)。第1二番中間歯車31aは、第1ステップモータ21のロータ21dのかなに噛み合っている。
図5に示すように、二番車33は、光が透過可能とされた第1二番車透過部35(第1透過部)と、光が透過可能とされた第2二番車透過部36(第2透過部)と、を有する。第1二番車透過部35および第2二番車透過部36は、例えば同一形状に形成された円形状の貫通孔である。第2二番車透過部36は、第1二番車透過部35の回転軌跡上に設けられている。なお、ここでいう「回転軌跡」とは、二番車33を回転させたときに第1二番車透過部35が通過する領域Rのことである(以下の説明でも同様)。第1二番車透過部35と第2二番車透過部36との間の中心角θは、例えば120°になっている。なお、第1二番車透過部35と第2二番車透過部36との間とは、二番車33の周方向における第1二番車透過部35と第2二番車透過部36との間のうち、離間距離が短い側に対応する部分をいう。また、これにより中心角θは、180°未満となる。第2二番車透過部36は、第1二番車透過部35に対してCCW方向に角度θ回転した位置に設けられている。
図6に示すように、分検出車34は、光が透過可能とされた分検出車透過部37(第6透過部)を有する。分検出車透過部37は、例えば円形状の貫通孔である。平面視における分検出車透過部37の接線のうち、分検出車34の回転中心を通る一対の接線間に対応する中心角α1は、例えば第1ステップモータ21の1ステップに対応する分検出車34の回転角度よりも小さくなっている。
六番車41は、六番歯車41aと六番かな41bとを有し、地板20と輪列受29とにより回転可能に支持されている(図3参照)。六番歯車41aは、第2ステップモータ22のロータ22dのかなに噛み合っている。
図7に示すように、四番車43は、光が透過可能とされた一対の第1四番車透過部45(透過部、第3透過部)と、光が透過可能とされた第2四番車透過部46(透過部、第4透過部)と、を有する。
一対の第1四番車透過部45は、軸方向から見て二番車33の第1二番車透過部35の回転軌跡上に設けられている。一対の第1四番車透過部45は、それぞれ四番車43の周方向に沿うように延びる長孔となっている。一対の第1四番車透過部45は、中心軸Oに対して互いに対称となっている。四番車43の周方向に沿う各第1四番車透過部45の寸法は、四番車43の周方向に沿う一対の第1四番車透過部45の端部間の離間距離以上の寸法となっている。各第1四番車透過部45の両端部がなす中心角α2は、四番車43の周方向における一対の第1四番車透過部45間の中心角α3以上となっている。本実施形態では、中心角α2は、100°となっている。また、中心角α3は、80°となっている。
図8に示すように、秒検出車44は、光が透過可能とされた秒検出車透過部47(検出用透過部、第5透過部)を有する。秒検出車透過部47は、例えば円形状の貫通孔である。平面視における秒検出車透過部47の接線のうち、秒検出車44の回転中心を通る一対の接線間に対応する中心角α4は、例えば第2ステップモータ22の1ステップに対応する秒検出車44の回転角度よりも小さくなっている。
日の裏中間車51は、日の裏中間歯車51aと日の裏中間かな51bとを有し、地板20と輪列受29とにより回転可能に支持されている(図4参照)。日の裏中間歯車51aは、第3ステップモータ23のロータ23dのかなに噛み合っている。
図9に示すように、日の裏中間車51は、光が透過可能とされた日の裏中間車透過部55を有する。日の裏中間車透過部55は、円形状の貫通孔である。
図10に示すように、日の裏車52は、光が透過可能とされた日の裏車透過部56を有する。日の裏車透過部56は、例えば日の裏中間車51の日の裏中間車透過部55と同一形状に形成されている(図9参照)。
図11に示すように、筒車53は、光が透過可能とされた12個の筒車透過部57を有する。12個の筒車透過部57は、円形状の貫通孔であって、筒車53の周方向に沿って等間隔(本実施形態では30°間隔)で配列されている。各筒車透過部57は、軸方向から見て二番車33の第1二番車透過部35の回転軌跡上に設けられている。
図12に示すように、時検出車54は、光が透過可能とされた時検出車透過部58を有している。時検出車透過部58は、例えば日の裏中間車51の日の裏中間車透過部55と同一形状に形成されている(図9参照)。
第1受光素子64は、第1発光素子61から発光された光を受光する位置に配置されている。第1受光素子64は、二番車33および四番車43を挟んで軸方向の上側に設けられ、例えば輪列受29に固定されている。第1受光素子64は、例えばフォトダイオード等であって、第1発光素子61からの光を検出する。第1受光素子64は、検出制御部19に接続されている。
四番車43の第1四番車透過部45および第2四番車透過部46のいずれか一方は、第1検出位置に位置するとき、第1発光素子61からの光を透過させることが可能となる。また、四番車43は、第1四番車透過部45および第2四番車透過部46の双方が第1検出位置以外に位置するとき、第1発光素子61からの光を遮光する。
分検出車34の分検出車透過部37は、第1検出位置に位置するとき、第1発光素子61からの光を透過させることが可能となる。また、分検出車34は、分検出車透過部37が第1検出位置以外に位置するとき、第1発光素子61からの光を遮光する。
第2受光素子65は、第2発光素子62から発光された光を受光する位置に配置されている。第2受光素子65は、二番車33および四番車43を挟んで軸方向の上側に設けられ、例えば輪列受29に固定されている。第2受光素子65は、第1受光素子64と同様に、例えばフォトダイオード等であって、第2発光素子62からの光を検出する。第2受光素子65は、検出制御部19に接続されている。
四番車43の第1四番車透過部45および第2四番車透過部46のいずれか一方が第2検出位置に位置するとき、第2発光素子62からの光を透過させることが可能となる。また、四番車43は、第1四番車透過部45および第2四番車透過部46の双方が第2検出位置以外に位置するとき、第2発光素子62からの光を遮光する。
秒検出車44の秒検出車透過部47は、第2検出位置に位置するとき、第2発光素子62からの光を透過させることが可能となる。また、秒検出車44は、秒検出車透過部47が第2検出位置以外に位置するとき、第2発光素子62からの光を遮光する。
第3受光素子66は、第3発光素子63から発光された光を受光する位置に配置されている。第3受光素子66は、日の裏中間車51、日の裏車52および時検出車54を挟んで軸方向の上側に設けられ、例えば輪列受29に固定されている。第3受光素子66は、第1受光素子64と同様に、例えばフォトダイオード等であって、第3発光素子63からの光を検出する。第3受光素子66は、検出制御部19に接続されている。
日の裏車52の日の裏車透過部56は、第3検出位置に位置するとき、第3発光素子63からの光を透過させることが可能となる。また、日の裏車52は、日の裏車透過部56が第3検出位置以外に位置するとき、第3発光素子63からの光を遮光する。
日の裏中間車51の日の裏中間車透過部55および日の裏車52の日の裏車透過部56は、時検出車54の時検出車透過部58が第3検出位置に位置する状態において、第3検出位置に位置している。
次に、本実施形態の針位置検出動作について説明する。
針位置検出動作では、時針12、分針13および秒針14の位置を検出するために、二番車33、四番車43および筒車53の回転位置を検出する。なお、以下の説明では、時針12の位置検出動作についての説明は省略する。また、以下の説明における各構成部品の符号については、図2から図12を参照されたい。
図13および図14に示すように、本実施形態の針位置検出動作は、二番車33の第1二番車透過部35または第2二番車透過部36を探索する分透過状態探索ステップS100と、分透過状態探索ステップS100の完了時において第1二番車透過部35および第2二番車透過部36のいずれかが第1検出位置に位置しているか不明な場合に実行する秒透過状態探索移行ステップS200と、四番車43の第2四番車透過部46を探索する秒透過状態探索ステップS300と、を備えている。
次に分透過状態探索ステップS100について説明する。
図13に示すように、分透過状態探索ステップS100は、透過状態判定ステップS110と、回転角度判定ステップS120と、第1駆動ステップS130と、第2駆動ステップS140と、ステップS150と、を含む。
分透過状態探索ステップS100では、最初に、制御部16の発光制御部18が第1発光素子61に電力を供給し、第1発光素子61から光を照射させるとともに、制御部16の検出制御部19が第1受光素子64を作動させる。なお、以下の各フローでは、第1受光素子64の作動を第1発光素子61の発光に連動させる。
図16は、分透過状態探索ステップのタイミングチャートである。なお、図16の分検出車、二番車および四番車における透過状態とは、分検出車、二番車および四番車のそれぞれが有する透過部が第1検出位置に位置している状態をいう。また、非透過状態とは、分検出車、二番車および四番車のそれぞれが有する透過部が第1検出位置以外の位置に位置している状態をいう。
透過状態判定ステップS110の判定がYesのときに第1二番車透過部35が第1検出位置に位置している場合には、ステップS150において制御部16に記憶された二番車33の回転角度は、0°以上360°−θ未満となっている。また、透過状態判定ステップS110の判定がYesのときに第2二番車透過部36が第1検出位置に位置している場合には、ステップS150において制御部16に記憶された二番車33の回転角度は、0°以上θ未満となっている。したがって、ステップS150の判定がYesの場合、第1検出位置には、第1二番車透過部35が位置している。また、第2検出位置には、第2二番車透過部36が位置している。
次に、秒透過状態探索移行ステップS200について説明する。
秒透過状態探索移行ステップS200は、ステップS210と、ステップS211と、ステップS220と、ステップS221と、ステップS222と、ステップS230と、ステップS240と、を含む。
秒透過状態探索移行ステップS200では、回転制御部17により第1ステップモータ21を駆動して、二番車33をCW方向に角度θ回転駆動させる(ステップS210)。ステップS210を実行する時点で第1二番車透過部35が第1検出位置に位置していた場合には、ステップS210を実行することで、第2二番車透過部36が第1検出位置に移動する。ステップS210を実行する時点で、第2二番車透過部36が第1検出位置に位置していた場合には、ステップS210を実行することで、第1二番車透過部35および第2二番車透過部36が第1検出位置以外の位置に移動する。
ステップS220において第1発光素子61からの光が二番車33を透過して第1受光素子64が第1発光素子61からの光を受光していると判定した場合(S220:Yes)、その時点で第1検出位置には第2二番車透過部36が位置しているため、第1発光素子61の発光を停止させ(ステップS221)、二番車33をCW方向に360°−θ回転駆動させる(ステップS230)。これにより、第1二番車透過部35を第1検出位置に移動させることができる。また、第2二番車透過部36を第2検出位置に移動させることができる。以上により、二番車33の回転位置の検出が完了する。ステップS230の実行後、秒透過状態探索移行ステップS200を終了し、秒透過状態探索ステップS300に進む。
次に、秒透過状態探索ステップS300について説明する。
図14に示すように、秒透過状態探索ステップS300は、秒検出車透過部探索ステップS310(第5透過部探索ステップ)と、所望パターン探索ステップS320と、基準パターン探索ステップS330と、を含む。
また、図18の四番車(第1検出位置)における透過状態とは、四番車が有する透過部が第1検出位置に位置している状態をいう。また、非透過状態とは、四番車が有する透過部が第1検出位置以外の位置に位置している状態をいう。
第1発光素子61は、第2発光素子62と同時に発光する。このため、第1受光素子64は、第1発光素子61からの光を、第2受光素子65が検出する光のパターンと同様の断続的なパターンとして検出できる。よって、図18に示すように、第1受光素子64が所望パターンを検出したか否かを判定することで、制御部16は、第1四番車透過部45が第1検出位置を通過したか否かを判定できる。
受光素子判定ステップS331において、所望パターンを第2受光素子65が検出したと判定した場合(S331:Yes)、第1基準パターン判定ステップS340(第3判定ステップ)に進む。これに対して、受光素子判定ステップS331において、所望パターンを第2受光素子65が検出していないと判定した場合(S331:No)、すなわち所望パターンを第1受光素子64が検出した場合、第2基準パターン判定ステップS350(第4判定ステップ)に進む。
例えば、上記実施形態においては、各歯車体に設けられた各透過部は、歯車体に貫通孔を形成することにより設けられているが、これに限定されるものではない。例えば、光透過性を有する部材により各歯車体を形成するとともに、遮光性を有する塗料等により各透過部以外の領域を塗装することにより、各透過部を設けてもよい。
また、上記実施形態においては、第1四番車透過部45は長孔であったが、これに限定されず、第1四番車透過部および第2四番車透過部が中心軸Oに対して互いに非対称となるように形成されていればよい。また、第1四番車透過部の端部は、矩形形状ではなく円弧状であってもよい。その場合、発光素子からの光の照射形状に応じた形となるので、長孔の端部においても受光の有無を確実に検出することができる。
また、上記実施形態においては、秒検出車44に対する四番車43の歯数比は、24分の1に設定されているが、これに限定されるものではなく秒検出車に対する四番車の歯数比は、整数分の1に設定されていればよい。
Claims (4)
- 第1駆動源の動力により回転して第1指針を駆動する第1歯車と、
前記第1歯車の中心軸と同軸上に配置され、第2駆動源の動力により回転して前記指針である第2指針を駆動する第2歯車と、
前記中心軸の軸方向から見て前記第2歯車の一部と重なるように配置され、所定時間毎の回転数が前記2歯車よりも大きく設定され、前記第2駆動源の動力により回転する第1位置検出用歯車と、
前記第1歯車および前記第2歯車に対して、前記軸方向における一方側に配置された第1発光素子および第2発光素子と、
前記第1歯車および前記第2歯車を挟んで前記軸方向の他方側において、前記第1発光素子から発光された光を受光する位置に配置され、前記第1発光素子からの光を検出する第1受光素子と、
前記第1歯車および前記第2歯車を挟んで前記軸方向の他方側において、前記第2発光素子から発光された光を受光する位置に配置され、前記第2発光素子からの光を検出する第2受光素子と、
前記第1駆動源および前記第2駆動源の駆動を制御するとともに、前記第1受光素子および前記第2受光素子による受光を検出することで前記第1歯車および前記第2歯車の位置を検出し、かつ前記第1発光素子および前記第2発光素子の発光を制御する前記制御部と、
を備え、
前記第1歯車は、
前記第1発光素子および前記第2発光素子からの光が透過可能とされた第1透過部と、
前記第1透過部の回転軌跡上に設けられ、前記第1発光素子および前記第2発光素子からの光が透過可能とされた第2透過部と、
を有し、
前記第2歯車は、前記軸方向から見て前記第1透過部の回転軌跡上に設けられ、前記第1発光素子および前記第2発光素子からの光が透過可能とされるとともに、前記中心軸に対して互いに非対称となるように形成された前記透過部である第3透過部および第4透過部を有し、
前記第1位置検出用歯車は、前記第2発光素子からの光が透過可能とされた第5透過部を有し、前記第2駆動源を所定回数ステップ回転駆動させることにより1回転するように形成され、
前記第2受光素子は、前記第1歯車が前記第1透過部において前記第1発光素子からの光を前記第1受光素子へ透過させることが可能となる第1所定状態において、前記第2透過部を透過した前記第2発光素子からの光を検出可能となるように設けられ、
前記第5透過部は、前記軸方向から見て、前記第4透過部が前記第1所定状態にある前記第1歯車の前記第2透過部に対応する位置にあるときに、前記第4透過部に対応する位置にあるように設けられ、
前記制御部は、前記第1所定状態において、前記第2発光素子を発光させて、前記第2透過部、前記第4透過部、および前記第5透過部、を同時に透過した光を前記第2受光素子で受光する透過時点を検出するように、前記第2駆動源を駆動する第5透過部探索ステップを実行し、
前記制御部は、前記第5透過部探索ステップにおいて、前記第2受光素子が前記第2発光素子からの光を受光したと判定した場合、前記第2駆動源を駆動するときに、前記第2駆動源を前記所定回数ずつステップ回転駆動させるとともに、前記第2駆動源の駆動中に、前記第5透過部が前記透過時点で位置した所定位置以外に位置するときに、前記第1発光素子および前記第2発光素子の発光を停止させる、
ことを特徴とするムーブメント。 - 前記軸方向における前記第1発光素子と前記第1受光素子との間に配置され、前記第1駆動源の動力により回転する第2位置検出用歯車を備え、
前記第2位置検出用歯車は、前記第1発光素子からの光が透過可能とされた第6透過部を有し、
前記第6透過部は、前記第1所定状態において、前記軸方向から見て、前記第1透過部に対応する位置にあるように設けられているとともに、前記第1歯車が前記第2透過部において前記第1発光素子からの光を前記第1受光素子へ透過させることが可能となる第2所定状態において、前記軸方向から見て、前記第2透過部に対応する位置にあるように設けられている、
ことを特徴とする請求項1に記載のムーブメント。 - 前記第3透過部は、前記中心軸に対して互いに対称となるように一対設けられ、
前記制御部は、
前記第5透過部探索ステップにおいて、前記第2受光素子が前記第2発光素子からの光を受光したと判定した場合、前記第3透過部が前記軸方向から見て前記第2透過部に対応する位置を通過したことを示す第1パターンを、前記第1受光素子および前記第2受光素子のうちいずれかが検出したか否かを判定する第1判定ステップと、
前記第1判定ステップにおいて、前記第1受光素子および前記第2受光素子のうちいずれかが前記第1パターンを検出したと判定した場合に、前記第1パターンを前記第2受光素子が検出したか否かを判定する第2判定ステップと、
前記第2判定ステップにおいて、前記第1パターンを前記第2受光素子が検出したと判定した場合に、前記第2駆動源を少なくとも前記所定回数ステップ回転駆動させて、前記第4透過部が前記軸方向から見て前記第2透過部に対応する位置を通過することを示す第2パターンを、前記第2受光素子が検出したか否かを判定する第3判定ステップと、
前記第2判定ステップにおいて、前記第1パターンを前記第2受光素子が検出していないと判定した場合に、前記第2駆動源を少なくとも前記所定回数ステップ回転駆動させて、前記第2パターンを、前記第1受光素子が検出したか否かを判定する第4判定ステップと、を実行する、
ことを特徴とする請求項1または2に記載のムーブメント。 - 請求項1から3のいずれか1項に記載のムーブメントと、
前記駆動源に供給する電力を発電するソーラーパネルと、
を備えることを特徴とする電子時計。
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