JP6546037B2 - ムーブメントおよび電子時計 - Google Patents

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Description

本発明は、ムーブメントおよび電子時計に関するものである。
従来、針位置検出装置を搭載した電波時計等の電子時計が知られている。
例えば、特許文献1には、秒針車、分針車、時針車の各回転位置を判別する光透過孔部検出手段と、秒針車の基準孔に対する光検出状態を検出してから、遮光部による光未検出状態が連続して予め定められた回数となった後に、長孔に対する光検出状態となった時点から、秒針車の基準孔に対する光検出状態が検出される時点までの間、または次の正時になる時点までの間、光照射手段による光照射を停止させる光停止制御手段と、を備えた針位置検出装置が開示されている。
特許文献1に記載の針位置検出装置によれば、通常運針時に秒針が合っているか否かを少ない検出回数で且つ短時間で確認することができるとされている。
特許第4998179号公報
ところで、例えばソーラーパネルを備えた電子時計は、二次電池に蓄える電力量に限界がある。このため、電子時計の使用時間をより長くするためには、消費電力量をより低減させるのが効果的である。したがって、上記従来の電子時計では、針位置検出時の消費電力を低減させるという要求がある。
そこで本発明は、針位置検出時の消費電力を低減できるムーブメントおよび電子時計を提供するものである。
本発明のムーブメントは、発光素子と、前記発光素子から発光された光を受光する位置に配置される受光素子と、駆動源の動力により回転して指針を駆動し、光が透過可能とされた透過部を有する歯車と、前記発光素子から発光され前記透過部を透過した透過光を前記受光素子が受光することで前記歯車の位置を検出する制御部と、前記透過光が透過可能とされた検出用透過部を有し、所定時間毎の回転数が前記歯車よりも大きく設定される検出用歯車と、を備え、前記制御部は、前記透過光が前記透過部と前記検出用透過部とを同時に透過する透過時点を検出し、前記透過時点の後、前記検出用透過部が前記透過時点で位置した所定位置以外に位置するときに前記発光素子の発光を停止させる、ことを特徴とする。
本発明によれば、発光素子から発光され、歯車が有する透過部を透過した透過光を受光素子が受光することで歯車の位置を検出する制御部を備えているため、歯車により駆動される指針の位置を検出することができる。ここで、検出用歯車は、歯車の透過部を透過した透過光が透過可能とされた検出用透過部を有する。また、制御部は、透過光が透過部と検出用透過部とを同時に透過する透過時点の後、検出用透過部が透過時点で位置した所定位置以外に位置するときに発光素子の発光を停止させる。検出用透過部が所定位置以外に位置するとき、検出用透過部は透過光を透過させることができないため、歯車の位置の検出に影響を与えることなく、発光素子の発光を停止できる。したがって、針位置検出時の消費電力を低減できる。
上記のムーブメントにおいて、第1駆動源の動力により回転して第1指針を駆動する第1歯車と、前記第1歯車の中心軸と同軸上に配置され、前記駆動源である第2駆動源の動力により回転して前記指針である第2指針を駆動する、前記歯車である第2歯車と、前記中心軸の軸方向から見て前記第2歯車の一部と重なるように配置され、前記第2駆動源の動力により回転する、前記検出用歯車である第1位置検出用歯車と、前記第1歯車および前記第2歯車に対して、前記軸方向における一方側に配置された第1発光素子および前記発光素子である第2発光素子と、前記第1歯車および前記第2歯車を挟んで前記軸方向の他方側に設けられ、前記第1発光素子からの光を検出する第1受光素子と、前記第1歯車および前記第2歯車を挟んで前記軸方向の他方側に設けられ、前記第2発光素子からの光を検出する、前記受光素子である第2受光素子と、前記第1駆動源および前記第2駆動源の駆動を制御するとともに、前記第1受光素子および前記第2受光素子による受光を検出し、かつ前記第1発光素子および前記第2発光素子の発光を制御する前記制御部と、を備え、前記第1歯車は、前記第1発光素子および前記第2発光素子からの光が透過可能とされた第1透過部と、前記第1透過部の回転軌跡上に設けられ、前記第1発光素子および前記第2発光素子からの光が透過可能とされた第2透過部と、を有し、前記第2歯車は、前記軸方向から見て前記第1透過部の回転軌跡上に設けられ、前記第1発光素子および前記第2発光素子からの光が透過可能とされるとともに、前記中心軸に対して互いに非対称となるように形成された前記透過部である第3透過部および第4透過部を有し、前記第1位置検出用歯車は、前記第2発光素子からの光が透過可能とされた前記検出用透過部である第5透過部を有し、前記第2駆動源を所定回数ステップ回転駆動させることにより1回転するように形成され、前記第2受光素子は、前記第1歯車が前記第1透過部において前記第1発光素子からの光を前記第1受光素子へ透過させることが可能となる第1所定状態において、前記第2透過部を透過した前記第2発光素子からの光を検出可能となるように設けられ、前記第5透過部は、前記軸方向から見て、前記第4透過部が前記第1所定状態にある前記第1歯車の前記第2透過部に対応する位置にあるときに、前記第4透過部に対応する位置にあるように設けられ、前記制御部は、前記第1所定状態において、前記第2発光素子を発光させて、前記第2受光素子が前記第2発光素子からの光を受光するまで前記第2駆動源を駆動する第5透過部探索ステップを実行し、前記制御部は、前記第5透過部探索ステップにおいて、前記第2受光素子が前記第2発光素子からの光を受光したと判定した場合、前記第2駆動源を駆動するときに、前記第2駆動源を前記所定回数ずつステップ回転駆動させるとともに、前記第2駆動源の駆動中には、前記第1発光素子および前記第2発光素子の発光を停止させる、ことが望ましい。
本発明では、第1歯車には第1透過部および第2透過部が設けられ、第1歯車の中心軸と同軸上に配置された第2歯車には第3透過部および第4透過部が設けられている。第2指針の位置を検出するために第2歯車の回転位置を検出する際には、第2歯車に設けられた第4透過部の位置の検出を行う。この場合、第2歯車を回転させながら、第1歯車の第1透過部または第2透過部と、第2歯車の第3透過部または第4透過部と、を透過した第1発光素子または第2発光素子からの光を第1受光素子または第2受光素子に検出させる。
本発明によれば、第3透過部および第4透過部は、中心軸に対して互いに非対称となるように形成されているため、第3透過部および第4透過部の形状や位置、個数等に対応した光の透過パターンを第1受光素子または第2受光素子に検出させることで、第4透過部を第3透過部と区別した状態で識別できる。これにより、第2歯車の回転位置を検出することができる。
しかも、本発明では、第1歯車が第1透過部において第1発光素子からの光を第1受光素子へ透過させることが可能となる第1所定状態において、第2発光素子からの光は、第1歯車の第2透過部を透過し、第2受光素子によって検出可能となっている。よって、第2歯車に設けられた第4透過部の位置の検出を行うにあたって、第1歯車を第1所定状態とすることで、第1発光素子および第1受光素子と、第2発光素子および第2受光素子と、の両方を第4透過部の位置の検出に用いることができる。これにより、第1受光素子および第2受光素子のいずれか一方において第4透過部の位置が検出されることで、第2歯車の回転位置が検出される。このため、1つの受光素子により第4透過部の位置を検出する場合と比較して、第4透過部の位置の検出に要する時間を短縮できる。したがって、第1発光素子および第2発光素子を使用する時間を短縮することが可能となり、針位置検出時の消費電力を低減できる。
また、本発明では、第2駆動源を所定回数ステップ回転駆動させることにより1回転するように形成された第1位置検出用歯車を備えている。第1位置検出用歯車は、軸方向から見て、第4透過部が第1所定状態にある第1歯車の第2透過部に対応する位置にあるときに、第4透過部に対応する位置にある第5透過部を有する。このため、第1位置検出用歯車が回転して、第5透過部が第1歯車の第2透過部に対応する位置以外に位置する状態では、第1位置検出用歯車は第2発光素子からの光を遮光する。
本発明によれば、制御部は、第1所定状態において第2発光素子を発光させて、第2受光素子が第2発光素子からの光を受光するまで第2駆動源を駆動する第5透過部探索ステップを実行するため、第5透過部が第1歯車の第2透過部に対応する位置に位置する状態を検出できる。そして、第5透過部探索ステップにおいて、第2受光素子が第2発光素子からの光を受光したと判定した場合、制御部は、第2駆動源を駆動するときに、第2駆動源を所定回数ずつステップ回転駆動させるとともに、第2駆動源の駆動中には、第1発光素子および第2発光素子の発光を停止させる。このため、第5透過部が第1歯車の第2透過部に対応する位置以外に位置して第2発光素子からの光を遮光し、第2受光素子が光を検出できない状態では、第2発光素子の発光を停止できる。したがって、針位置検出時の消費電力を低減できる。
上記のムーブメントにおいて、前記軸方向における前記第1発光素子と前記第1受光素子との間に配置され、前記第1駆動源の動力により回転する第2位置検出用歯車を備え、前記第2位置検出用歯車は、前記第1発光素子からの光が透過可能とされた第6透過部を有し、前記第6透過部は、前記第1所定状態において、前記軸方向から見て、前記第1透過部に対応する位置にあるように設けられているとともに、前記第1歯車が前記第2透過部において前記第1発光素子からの光を前記第1受光素子へ透過させることが可能となる第2所定状態において、前記軸方向から見て、前記第2透過部に対応する位置にあるように設けられている、ことが望ましい。
第1指針の位置を検出するために第1歯車の回転位置を検出する際には、例えば、第1歯車を回転させながら、第1透過部または第2透過部と、第3透過部または第4透過部と、を透過した第1発光素子からの光を第1受光素子に検出させる。第1駆動源の1ステップに対する第1歯車の回転角度によっては、第1発光素子と第1受光素子との間に対応する位置(以下、「第1検出位置」という。)に位置する第1透過部または第2透過部を第1検出位置から完全に退避させるのに、第1駆動源を数ステップ回転させる必要が生じることがある。
本発明では、第2位置検出用歯車が有する第6透過部は、第1歯車が第1透過部において第1発光素子からの光を第1受光素子へ透過させることが可能となる第1所定状態において、軸方向から見て、第1透過部に対応する位置に設けられている。また、第6透過部は、第1歯車が第2透過部において第1発光素子からの光を第1受光素子へ透過させることが可能となる第2所定状態において、軸方向から見て、第2透過部に対応する位置に設けられている。第2位置検出用歯車に対する第1歯車の歯数比を1未満に設定することで、第1駆動源の1ステップに対する第2位置検出用歯車の回転角度を第1歯車の回転角度よりも大きくできる。これにより、第1検出位置に位置する第6透過部を、第1検出位置から第1駆動源の1ステップ回転で完全に退避させることが可能となる。このため、第1検出位置に位置する第1透過部または第2透過部を第1検出位置から完全に退避させるのに、第1駆動源を数ステップ回転させる必要がある場合であっても、第2位置検出用歯車の第6透過部以外の領域において第1発光素子からの光を遮光することができる。よって、第1駆動源の1ステップで、第1受光素子が第1発光素子からの光を検出可能な状態と検出不能な状態との間を移行させることが可能となる。したがって、第1指針の位置検出に伴う第1歯車の回転位置の検出を確実に行うことができる。
上記のムーブメントにおいて、前記第3透過部は、前記中心軸に対して互いに対称となるように一対設けられ、前記制御部は、前記第5透過部探索ステップにおいて、前記第2受光素子が前記第2発光素子からの光を受光したと判定した場合、前記第3透過部が前記軸方向から見て前記第2透過部に対応する位置を通過したことを示す第1パターンを、前記第1受光素子および前記第2受光素子のうちいずれかが検出したか否かを判定する第1判定ステップと、前記第1判定ステップにおいて、前記第1受光素子および前記第2受光素子のうちいずれかが前記第1パターンを検出したと判定した場合に、前記第1パターンを前記第2受光素子が検出したか否かを判定する第2判定ステップと、前記第2判定ステップにおいて、前記第1パターンを前記第2受光素子が検出したと判定した場合に、前記第2駆動源を少なくとも前記所定回数ステップ回転駆動させて、前記第4透過部が前記軸方向から見て前記第2透過部に対応する位置を通過することを示す第2パターンを、前記第2受光素子が検出したか否かを判定する第3判定ステップと、前記第2判定ステップにおいて、前記第1パターンを前記第2受光素子が検出していないと判定した場合に、前記第2駆動源を少なくとも前記所定回数ステップ回転駆動させて、前記第2パターンを、前記第1受光素子が検出したか否かを判定する第4判定ステップと、を実行する、ことが望ましい。
本発明では、第3透過部は、中心軸に対して互いに対称となるように一対設けられているため、第4透過部は、第2歯車の周方向において、一対の第3透過部同士の間の領域のうち一方の領域に設けられる。このため、制御部により第1判定ステップおよび第2判定ステップにおいて、第3透過部が通過したことを示す第1パターンを第1受光素子および第2受光素子のうちいずれかが検出したことを判定した後、第1パターンを検出した受光素子が、第3判定ステップまたは第4判定ステップにおいて、第4透過部が通過したことを示す第2パターンを検出したか否かを判定することで、必ずしも第1受光素子または第2受光素子が第4透過部を透過した光を直接検出しなくても第4透過部の位置を検出できる。したがって、第4透過部の位置の検出を効率よく行うことができるため、第1発光素子および第2発光素子を使用する時間を短縮することが可能となり、針位置検出時の消費電力を低減できる。
本発明の電子時計は、上記のムーブメントと、前記駆動源に供給する電力を発電するソーラーパネルと、を備えることを特徴とする。
本発明によれば、上記のムーブメントを備えることにより、針位置検出時の消費電力を低減できるので、ソーラーパネルを備えた電子時計に好適である。
本発明によれば、針位置検出時の消費電力を低減できる。
実施形態に係る電子時計を示す外観図である。 ムーブメントを表側から見た平面図である。 図2のIII−III線における断面図である。 図2のIV−IV線における断面図である。 二番車の平面図である。 分検出車の平面図である。 四番車の平面図である。 秒検出車の平面図である。 日の裏中間車の平面図である。 日の裏車の平面図である。 筒車の平面図である。 時検出車の平面図である。 針位置検出動作のフローチャートである。 針位置検出動作のフローチャートである。 ムーブメントのブロック図である。 分透過状態探索ステップのタイミングチャートである。 秒透過状態探索ステップのタイミングチャートである。 秒透過状態探索ステップのタイミングチャートである。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
一般に、時計の駆動部分を含む機械体を「ムーブメント」と称する。このムーブメントに文字板、指針を取り付けて、時計ケースの中に入れて完成品にした状態を時計の「コンプリート」と称する。
時計の基板を構成する地板の両側のうち、時計ケースのガラスのある方の側、すなわち、文字板のある方の側をムーブメントの「裏側」と称する。また、地板の両側のうち、時計ケースのケース裏蓋のある方の側、すなわち、文字板と反対の側をムーブメントの「表側」と称する。
(電子時計)
図1は、実施形態に係る電子時計を示す外観図である。
図1に示すように、本実施形態の電子時計1は、秒針14が1秒間に複数回駆動される多Hz駆動(本実施形態では4Hz駆動)のアナログ式時計である。言い換えれば、ステップモータからの駆動パルスが複数ステップ分出力されることを受けて秒針が1秒分運針される駆動方式を採用するアナログ電子時計に関するものである。電子時計1のコンプリートは、ケース裏蓋(不図示)およびガラス2からなる時計ケース3の内側に、ムーブメント10、文字板11および指針12,13,14を備えている。
文字板11は、ソーラーパネル15と一体に形成されており、少なくとも時に関する情報を示す目盛り等を有している。ソーラーパネル15は、後述する制御部16(図3参照)を介して各ステップモータ21,22,23等(図2参照)に供給する電力を発電する。指針12,13,14は、時を示す時針12、分を示す分針13(第1指針)、および秒を示す秒針14(指針、第2指針)を含んでいる。文字板11、時針12、分針13および秒針14は、ガラス2を通じて視認可能に配置されている。
(ムーブメント)
図2は、ムーブメントを表側から見た平面図である。図3は、図2のIII−III線における断面図である。図4は、図2のIV−IV線における断面図である。
図2から図4に示すように、ムーブメント10は、不図示の二次電池と、制御部16と、地板20と、輪列受29と、第1ステップモータ21(第1駆動源)と、第2ステップモータ22(駆動源、第2駆動源)と、第3ステップモータ23と、第1輪列30と、第2輪列40と、第3輪列50と、第1発光素子61と、第2発光素子62(発光素子)と、第3発光素子63と、第1受光素子64と、第2受光素子65と、第3受光素子66と、を主に備えている。
二次電池(不図示)は、ソーラーパネル15からの電力によって充電され、制御部16に電力を供給する。
制御部16は、回路基板であって、集積回路が実装されている。集積回路は、例えばC−MOSやPLA等により構成されている。制御部16は、各ステップモータ21,22,23の駆動を制御する回転制御部17と、各発光素子61,62,63の発光を制御する発光制御部18と、各受光素子64,65,66による受光を検出する検出制御部19と、を備えている。
地板20は、ムーブメント10の基盤を構成している。地板20の裏側には、文字板11が配置されている。
輪列受29は、地板20の表側に配置されている。
図2に示すように各ステップモータ21,22,23は、磁心に巻いたコイルワイヤを含むコイルブロック21a,22a,23aと、コイルブロック21a,22a,23aの磁心の両端部分と接触するように配置されたステータ21b,22b,23bと、ステータ21b,22b,23bのロータ孔21c,22c,23cに配置されたロータ21d,22d,23dと、を有している。図3および図4に示すように、各ロータ21d,22d,23dは、地板20と輪列受29とにより回転可能に支持されている。各ステップモータ21,22,23は、回転制御部17に接続されている。
図2に示すように、第1輪列30は、第1ステップモータ21の動力により回転して分針13を駆動する二番車33(第1歯車)と、二番車33に第1ステップモータ21の動力を伝達する第1二番中間車31および第2二番中間車32と、第1ステップモータ21の動力により回転する分検出車34(第2位置検出用歯車)と、を有している。
第1二番中間車31は、第1二番中間歯車31aと第1二番中間かな31bとを有し、地板20と輪列受29とにより回転可能に支持されている(図3参照)。第1二番中間歯車31aは、第1ステップモータ21のロータ21dのかなに噛み合っている。
第2二番中間車32は、第2二番中間歯車32aと第2二番中間かな32bとを有し、地板20と輪列受29とにより回転可能に支持されている。第2二番中間歯車32aは、第1二番中間車31の第1二番中間かな31bに噛み合っている。
図3に示すように、二番車33は、中心パイプ39に回転可能に外挿されている。中心パイプ39は、地板20に固定された二番受25に保持されている。なお、以下の説明では、二番車33の中心軸Oの延在方向を軸方向とし、軸方向に沿う輪列受29側(表側)を上側、地板20側(裏側)を下側という。また、図2に示すように、図中矢印CWはムーブメント10を下側から見たときの中心軸O回りに時計回りに周回する方向、矢印CCWはムーブメント10を下側から見たときの中心軸O回りに反時計回りに周回する方向をそれぞれ示している。
図2に示すように、二番車33は、第2二番中間車32の第2二番中間かな32bに噛み合う二番歯車33aを有する。二番車33は、例えば第1ステップモータ21が360ステップ回転すると、1回転するように構成されている。第1ステップモータ21の1ステップに対応する二番車33の回転角度は、1°に設定されている。二番車33の下端部には、分針13が取り付けられる。
図5は、二番車の平面図である。
図5に示すように、二番車33は、光が透過可能とされた第1二番車透過部35(第1透過部)と、光が透過可能とされた第2二番車透過部36(第2透過部)と、を有する。第1二番車透過部35および第2二番車透過部36は、例えば同一形状に形成された円形状の貫通孔である。第2二番車透過部36は、第1二番車透過部35の回転軌跡上に設けられている。なお、ここでいう「回転軌跡」とは、二番車33を回転させたときに第1二番車透過部35が通過する領域Rのことである(以下の説明でも同様)。第1二番車透過部35と第2二番車透過部36との間の中心角θは、例えば120°になっている。なお、第1二番車透過部35と第2二番車透過部36との間とは、二番車33の周方向における第1二番車透過部35と第2二番車透過部36との間のうち、離間距離が短い側に対応する部分をいう。また、これにより中心角θは、180°未満となる。第2二番車透過部36は、第1二番車透過部35に対してCCW方向に角度θ回転した位置に設けられている。
図3に示すように、分検出車34は、地板20と輪列受29とにより回転可能に支持される。図2に示すように、分検出車34は、軸方向から見て、二番車33と一部が重なるように配置されている。分検出車34は、分検出歯車34aを有している。分検出歯車34aは、第1二番中間車31の第1二番中間歯車31aに噛み合っている。分検出車34は、例えば第1ステップモータ21が12ステップ回転すると、1回転するように構成されている。第1ステップモータ21の1ステップに対応する分検出車34の回転角度は、30°に設定されている。分検出車34が30回転すると、二番車33は1回転する。
図6は、分検出車の平面図である。
図6に示すように、分検出車34は、光が透過可能とされた分検出車透過部37(第6透過部)を有する。分検出車透過部37は、例えば円形状の貫通孔である。平面視における分検出車透過部37の接線のうち、分検出車34の回転中心を通る一対の接線間に対応する中心角α1は、例えば第1ステップモータ21の1ステップに対応する分検出車34の回転角度よりも小さくなっている。
図2に示すように、第2輪列40は、第2ステップモータ22の動力により回転して秒針14を駆動する四番車43(歯車、第2歯車)と、四番車43に第2ステップモータ22の動力を伝達する六番車41および五番車42と、第1ステップモータ21の動力により回転する秒検出車44(検出用歯車、第1位置検出用歯車)と、を有している。
六番車41は、六番歯車41aと六番かな41bとを有し、地板20と輪列受29とにより回転可能に支持されている(図3参照)。六番歯車41aは、第2ステップモータ22のロータ22dのかなに噛み合っている。
五番車42は、五番歯車42aと五番かな42bとを有し、地板20と輪列受29とにより回転可能に支持されている。五番歯車42aは、六番車41の六番かな41bに噛み合っている。
四番車43は、中心軸Oと同軸上に配置されている。図3に示すように、四番車43は、車軸43aと、車軸43aに固定された四番歯車43bと、を有する。車軸43aは、中心パイプ39内に回転可能に挿通されている。車軸43aの下端部には、秒針14が取り付けられる。図2に示すように、四番歯車43bは、五番車42の五番かな42bに噛み合っている。四番車43は、例えば第2ステップモータ22が240ステップ回転すると、1回転するように構成されている。第2ステップモータ22の1ステップに対応する四番車43の回転角度は、1.5°に設定されている。
図7は、四番車の平面図である。
図7に示すように、四番車43は、光が透過可能とされた一対の第1四番車透過部45(透過部、第3透過部)と、光が透過可能とされた第2四番車透過部46(透過部、第4透過部)と、を有する。
一対の第1四番車透過部45は、軸方向から見て二番車33の第1二番車透過部35の回転軌跡上に設けられている。一対の第1四番車透過部45は、それぞれ四番車43の周方向に沿うように延びる長孔となっている。一対の第1四番車透過部45は、中心軸Oに対して互いに対称となっている。四番車43の周方向に沿う各第1四番車透過部45の寸法は、四番車43の周方向に沿う一対の第1四番車透過部45の端部間の離間距離以上の寸法となっている。各第1四番車透過部45の両端部がなす中心角α2は、四番車43の周方向における一対の第1四番車透過部45間の中心角α3以上となっている。本実施形態では、中心角α2は、100°となっている。また、中心角α3は、80°となっている。
第2四番車透過部46は、第1四番車透過部45の回転軌跡上に設けられている。第2四番車透過部46は、例えば第1四番車透過部45の幅寸法と同等の内径を有する円形状の貫通孔である。第2四番車透過部46は、第1四番車透過部45の回転軌跡上であって、一対の第1四番車透過部45の間における中間位置に設けられている。
図3に示すように、秒検出車44は、地板20と輪列受29とにより回転可能に支持されている。図2に示すように、秒検出車44は、軸方向から見て、四番車43と一部が重なるように配置されている。秒検出車44は、秒検出歯車44aを有している。秒検出歯車44aは、六番車41の六番歯車41aに噛み合っている。秒検出車44は、第2ステップモータ22を所定回数N(本実施形態では10ステップ)回転駆動させると、1回転するように構成されている。秒検出車44は、所定時間毎の回転数が四番車43よりも大きく設定されている。具体的に、第2ステップモータ22の1ステップに対応する秒検出車44の回転角度は、36°に設定されている。秒検出車44が24回転すると、四番車43は1回転する。
図8は、秒検出車の平面図である。
図8に示すように、秒検出車44は、光が透過可能とされた秒検出車透過部47(検出用透過部、第5透過部)を有する。秒検出車透過部47は、例えば円形状の貫通孔である。平面視における秒検出車透過部47の接線のうち、秒検出車44の回転中心を通る一対の接線間に対応する中心角α4は、例えば第2ステップモータ22の1ステップに対応する秒検出車44の回転角度よりも小さくなっている。
図2に示すように、第3輪列50は、日の裏中間車51と、日の裏車52と、筒車53と、時検出車54と、を有している。
日の裏中間車51は、日の裏中間歯車51aと日の裏中間かな51bとを有し、地板20と輪列受29とにより回転可能に支持されている(図4参照)。日の裏中間歯車51aは、第3ステップモータ23のロータ23dのかなに噛み合っている。
図9は、日の裏中間車の平面図である。
図9に示すように、日の裏中間車51は、光が透過可能とされた日の裏中間車透過部55を有する。日の裏中間車透過部55は、円形状の貫通孔である。
図4に示すように、日の裏車52は、地板20と輪列受29とにより回転可能に支持されている。図2に示すように、日の裏車52は、日の裏歯車52aと日の裏かな52bとを有している。日の裏歯車52aは、日の裏中間かな51bに噛み合っている。日の裏歯車52aは、軸方向から見て、日の裏中間車51の日の裏中間歯車51aの一部と重なるように配置されている。
図10は、日の裏車の平面図である。
図10に示すように、日の裏車52は、光が透過可能とされた日の裏車透過部56を有する。日の裏車透過部56は、例えば日の裏中間車51の日の裏中間車透過部55と同一形状に形成されている(図9参照)。
図3に示すように、筒車53は、中心軸Oと同軸上に配置されるとともに、二番車33に回転可能に外挿されている。図2に示すように、筒車53は、日の裏車52の日の裏かな52bに噛み合う筒歯車53aを有する。筒車53の下端部には、時針12が取り付けられる。
図11は、筒車の平面図である。
図11に示すように、筒車53は、光が透過可能とされた12個の筒車透過部57を有する。12個の筒車透過部57は、円形状の貫通孔であって、筒車53の周方向に沿って等間隔(本実施形態では30°間隔)で配列されている。各筒車透過部57は、軸方向から見て二番車33の第1二番車透過部35の回転軌跡上に設けられている。
図4に示すように、時検出車54は、地板20により回転可能に支持されている。図2に示すように、時検出車54は、軸方向から見て、日の裏中間車51の日の裏中間歯車51aと日の裏車52の日の裏歯車52aとが重なる部分の一部と重なるように配置されている。時検出車54は、時検出歯車54aを有している。時検出歯車54aは、日の裏車52の日の裏かな52bに噛み合っている。
図12は、時検出車の平面図である。
図12に示すように、時検出車54は、光が透過可能とされた時検出車透過部58を有している。時検出車透過部58は、例えば日の裏中間車51の日の裏中間車透過部55と同一形状に形成されている(図9参照)。
図2および図3に示すように、第1発光素子61は、二番車33および四番車43に対して、軸方向における下側に配置され、例えば地板20に固定されている。第1発光素子61は、例えばLED(Light Emitting Diode:発光ダイオード)やLD(Laser Diode:レーザーダイオード)等であって、上側に向けて光を照射可能とされている。第1発光素子61は、発光制御部18に接続されている。
第1受光素子64は、第1発光素子61から発光された光を受光する位置に配置されている。第1受光素子64は、二番車33および四番車43を挟んで軸方向の上側に設けられ、例えば輪列受29に固定されている。第1受光素子64は、例えばフォトダイオード等であって、第1発光素子61からの光を検出する。第1受光素子64は、検出制御部19に接続されている。
第1発光素子61と第1受光素子64との間に対応する位置(以下、「第1検出位置」という。)には、地板20および輪列受29をそれぞれ軸方向に貫通する貫通孔20a,29aが形成されている。第1発光素子61から照射された光は、貫通孔29a,20aを通過して第1受光素子64に入射する。
第1検出位置には、二番車33、分検出車34、四番車43および筒車53が配置されている。第1検出位置は、軸方向から見て、二番車33の第1二番車透過部35および第2二番車透過部36の回転軌跡と重なっている。これにより、第1検出位置は、軸方向から見て、四番車43の第1四番車透過部45および第2四番車透過部46の回転軌跡、並びに筒車53の筒車透過部57の回転軌跡と重なっている。また、第1検出位置は、軸方向から見て、分検出車34の分検出車透過部37の回転軌跡と重なっている。
二番車33の第1二番車透過部35および第2二番車透過部36のいずれか一方は、第1検出位置に位置するとき、第1発光素子61からの光を透過させることが可能となる。また、二番車33は、第1二番車透過部35および第2二番車透過部36の双方が第1検出位置以外に位置するとき、第1発光素子61からの光を遮光する。
四番車43の第1四番車透過部45および第2四番車透過部46のいずれか一方は、第1検出位置に位置するとき、第1発光素子61からの光を透過させることが可能となる。また、四番車43は、第1四番車透過部45および第2四番車透過部46の双方が第1検出位置以外に位置するとき、第1発光素子61からの光を遮光する。
筒車53の筒車透過部57は、第1検出位置に位置するとき、第1発光素子61からの光を透過させることが可能となる。また、筒車53は、筒車透過部57が第1検出位置以外に位置するとき、第1発光素子61からの光を遮光する。
分検出車34の分検出車透過部37は、第1検出位置に位置するとき、第1発光素子61からの光を透過させることが可能となる。また、分検出車34は、分検出車透過部37が第1検出位置以外に位置するとき、第1発光素子61からの光を遮光する。
分検出車34の分検出車透過部37は、二番車33が第1二番車透過部35において第1発光素子61からの光を第1受光素子64へ透過させることが可能となる第1所定状態において、軸方向から見て、第1二番車透過部35に対応する位置にあるように設けられている。また、分検出車34の分検出車透過部37は、二番車33が第2二番車透過部36において第1発光素子61からの光を第1受光素子64へ透過させることが可能となる第2所定状態において、軸方向から見て、第2二番車透過部36に対応する位置にあるように設けられている。すなわち、第1二番車透過部35が第1検出位置に位置している状態、および第2二番車透過部36が第1検出位置に位置している状態において、分検出車透過部37は、第1検出位置に位置している。
二番車33における第1二番車透過部35と第2二番車透過部36との間の中心角θ(120°)は、分検出車34の1回転あたりの二番車33の回転角度(12°)の整数倍となっている。また、二番車33の1回転あたりの分検出車34の回転数は30回転となっている(すなわち分検出車34に対する二番車33の歯数比が整数分の1)。このため、二番車33の第1二番車透過部35および第2二番車透過部36が第1検出位置に位置するとき、分検出車34の分検出車透過部37も第1検出位置に位置する。
第2発光素子62は、二番車33および四番車43に対して、軸方向における下側に配置され、例えば地板20に固定されている。第2発光素子62は、第1発光素子61と同様に、例えばLEDやLD等であって、上側に向けて光を照射可能とされている。第2発光素子62は、発光制御部18に接続されている。
第2受光素子65は、第2発光素子62から発光された光を受光する位置に配置されている。第2受光素子65は、二番車33および四番車43を挟んで軸方向の上側に設けられ、例えば輪列受29に固定されている。第2受光素子65は、第1受光素子64と同様に、例えばフォトダイオード等であって、第2発光素子62からの光を検出する。第2受光素子65は、検出制御部19に接続されている。
第2発光素子62と第2受光素子65との間に対応する位置(以下、「第2検出位置」という。)には、地板20および輪列受29をそれぞれ軸方向に貫通する貫通孔20b,29bが形成されている。第2発光素子62から照射された光は、貫通孔29b,20bを通過して第2受光素子65に入射する。
第2検出位置には、二番車33、四番車43、秒検出車44および筒車53が配置されている。第2検出位置は、軸方向から見て、二番車33の第1二番車透過部35および第2二番車透過部36の回転軌跡と重なっている。これにより、第2検出位置は、軸方向から見て、四番車43の第1四番車透過部45および第2四番車透過部46の回転軌跡、並びに筒車53の筒車透過部57の回転軌跡と重なっている。また、第2検出位置は、軸方向から見て、秒検出車44の秒検出車透過部47の回転軌跡と重なっている。さらに、第2受光素子65は、二番車33が第1二番車透過部35において第1発光素子61からの光を第1受光素子64に透過させることが可能となる第1所定状態において、第2二番車透過部36を透過した第2発光素子62からの光を検出可能となるように設けられている。すなわち、第2検出位置は、第1二番車透過部35が第1検出位置に位置する状態における第2二番車透過部36の位置に対応して設けられている。第2検出位置は、第1検出位置に対して中心軸O回りの周方向に沿ってCCW方向にθ移動した位置に設けられている。
二番車33の第1二番車透過部35および第2二番車透過部36のいずれか一方は、第2検出位置に位置するとき、第2発光素子62からの光を透過させることが可能となる。また、二番車33は、第1二番車透過部35および第2二番車透過部36の双方が第2検出位置以外に位置するとき、第2発光素子62からの光を遮光する。
四番車43の第1四番車透過部45および第2四番車透過部46のいずれか一方が第2検出位置に位置するとき、第2発光素子62からの光を透過させることが可能となる。また、四番車43は、第1四番車透過部45および第2四番車透過部46の双方が第2検出位置以外に位置するとき、第2発光素子62からの光を遮光する。
筒車53の筒車透過部57は、第2検出位置に位置するとき、第2発光素子62からの光を透過させることが可能となる。また、筒車53は、筒車透過部57が第2検出位置以外に位置するとき、第2発光素子62からの光を遮光する。
秒検出車44の秒検出車透過部47は、第2検出位置に位置するとき、第2発光素子62からの光を透過させることが可能となる。また、秒検出車44は、秒検出車透過部47が第2検出位置以外に位置するとき、第2発光素子62からの光を遮光する。
秒検出車44の秒検出車透過部47は、四番車43が第2四番車透過部46において第2発光素子62からの光を第2受光素子65透過させることが可能となる状態において、軸方向から見て、第2四番車透過部46に対応する位置にあるように設けられている。すなわち、第2四番車透過部46が第2検出位置に位置している状態において、秒検出車透過部47は、第2検出位置に位置している。
四番車43の1回転あたりの秒検出車44の回転数は24回転となっている(すなわち秒検出車44に対する四番車43の歯数比が整数分の1)。このため、四番車43の第2四番車透過部46が第2検出位置に位置するとき、秒検出車44の秒検出車透過部47も第2検出位置に位置する。
図2および図4に示すように、第3発光素子63は、日の裏中間車51、日の裏車52および時検出車54に対して、軸方向における下側に配置され、例えば地板20に固定されている。第3発光素子63は、第1発光素子61と同様に、例えばLEDやLD等であって、上側に向けて光を照射可能とされている。第3発光素子63は、発光制御部18に接続されている。
第3受光素子66は、第3発光素子63から発光された光を受光する位置に配置されている。第3受光素子66は、日の裏中間車51、日の裏車52および時検出車54を挟んで軸方向の上側に設けられ、例えば輪列受29に固定されている。第3受光素子66は、第1受光素子64と同様に、例えばフォトダイオード等であって、第3発光素子63からの光を検出する。第3受光素子66は、検出制御部19に接続されている。
第3発光素子63と第3受光素子66との間に対応する位置(以下、「第3検出位置」という。)には、地板20および輪列受29をそれぞれ軸方向に貫通する貫通孔20c,29cが形成されている。第3発光素子63から照射された光は、貫通孔29c,20cを通過して第3受光素子66に入射する。
第3検出位置は、軸方向から見て、日の裏中間車51の日の裏中間車透過部55の回転軌跡と重なっている。また、第3検出位置は、軸方向から見て、日の裏車52の日の裏車透過部56の回転軌跡と重なっている。さらに、第3検出位置は、軸方向から見て、時検出車54の時検出車透過部58の回転軌跡と重なっている。
日の裏中間車51の日の裏中間車透過部55は、第3検出位置に位置するとき、第3発光素子63からの光を透過させることが可能となる。また、日の裏中間車51は、日の裏中間車透過部55が第3検出位置以外に位置するとき、第3発光素子63からの光を遮光する。
日の裏車52の日の裏車透過部56は、第3検出位置に位置するとき、第3発光素子63からの光を透過させることが可能となる。また、日の裏車52は、日の裏車透過部56が第3検出位置以外に位置するとき、第3発光素子63からの光を遮光する。
時検出車54の時検出車透過部58は、第3検出位置に位置するとき、時検出車透過部58は、第3発光素子63からの光を透過させることが可能となる。また、時検出車54は、時検出車透過部58が第3検出位置に位置以外に位置するとき、第3発光素子63からの光を遮光する。
日の裏中間車51の日の裏中間車透過部55および日の裏車52の日の裏車透過部56は、時検出車54の時検出車透過部58が第3検出位置に位置する状態において、第3検出位置に位置している。
(針位置検出動作)
次に、本実施形態の針位置検出動作について説明する。
針位置検出動作では、時針12、分針13および秒針14の位置を検出するために、二番車33、四番車43および筒車53の回転位置を検出する。なお、以下の説明では、時針12の位置検出動作についての説明は省略する。また、以下の説明における各構成部品の符号については、図2から図12を参照されたい。
図13および図14は、針位置検出動作のフローチャートである。図15は、ムーブメントの概略を示すブロック図である。なお、図15は、針位置検出動作が完了した状態を模式的に示している。
図13および図14に示すように、本実施形態の針位置検出動作は、二番車33の第1二番車透過部35または第2二番車透過部36を探索する分透過状態探索ステップS100と、分透過状態探索ステップS100の完了時において第1二番車透過部35および第2二番車透過部36のいずれかが第1検出位置に位置しているか不明な場合に実行する秒透過状態探索移行ステップS200と、四番車43の第2四番車透過部46を探索する秒透過状態探索ステップS300と、を備えている。
最初に、上述した各ステップを実行する前に、複数の筒車透過部57のうちいずれかが第1検出位置に位置するように、第3ステップモータ23により筒車53を回転させる。このとき、複数の筒車透過部57は、30°間隔で配列されているため、第2検出位置にも複数の筒車透過部57のうちいずれかが位置した状態となる。
(分透過状態探索ステップ)
次に分透過状態探索ステップS100について説明する。
図13に示すように、分透過状態探索ステップS100は、透過状態判定ステップS110と、回転角度判定ステップS120と、第1駆動ステップS130と、第2駆動ステップS140と、ステップS150と、を含む。
分透過状態探索ステップS100では、最初に、制御部16の発光制御部18が第1発光素子61に電力を供給し、第1発光素子61から光を照射させるとともに、制御部16の検出制御部19が第1受光素子64を作動させる。なお、以下の各フローでは、第1受光素子64の作動を第1発光素子61の発光に連動させる。
次に、制御部16により第1受光素子64が第1発光素子61からの光を受光しているか否かを判定する(透過状態判定ステップS110)。透過状態判定ステップS110では、二番車33の第1二番車透過部35および第2二番車透過部36のいずれか一方、四番車43の第1四番車透過部45および第2四番車透過部46のいずれか一方、および分検出車34の分検出車透過部37が第1検出位置に位置しているとき、第1受光素子64は、第1発光素子61からの光を検出する(図15参照)。
透過状態判定ステップS110において第1発光素子61からの光が二番車33を透過せず第1受光素子64が第1発光素子61からの光を受光していないと判定した場合(S110:No)、制御部16により二番車33の回転角度が360°−θ(本実施形態では240°)以上か否かを判定する(回転角度判定ステップS120)。回転角度判定ステップS120では、制御部16は、制御部16に記憶された針位置検出動作開始以降の二番車33の回転角度が360°−θ以上か否かを判定する。なお、回転角度判定ステップS120の初回実行時には、制御部16に記憶された二番車33の回転角度は0°である。
回転角度判定ステップS120において二番車33の回転角度が360°−θ未満であると判定した場合(S120:No)、回転制御部17により第1ステップモータ21を1ステップ回転駆動して、二番車33を第1ステップモータ21の1ステップに対応する回転角度(本実施形態では1°)だけCW方向に回転させる(第1駆動ステップS130)。第1駆動ステップS130では、分検出車34も、第1ステップモータ21の1ステップ回転駆動に伴い、第1ステップモータ21の1ステップに対応する回転角度(本実施形態では30°)だけ回転する。次いで、再度透過状態判定ステップS110を行う。
ここで、回転角度判定ステップS120において二番車33の回転角度が360°−θ以上と判定した場合(S120:Yes)について説明する。
図16は、分透過状態探索ステップのタイミングチャートである。なお、図16の分検出車、二番車および四番車における透過状態とは、分検出車、二番車および四番車のそれぞれが有する透過部が第1検出位置に位置している状態をいう。また、非透過状態とは、分検出車、二番車および四番車のそれぞれが有する透過部が第1検出位置以外の位置に位置している状態をいう。
透過状態判定ステップS110、回転角度判定ステップS120および第1駆動ステップS130を繰り返し実行すると、二番車33および分検出車34は回転する。分検出車34の分検出車透過部37は、分検出車34が1回転する毎に、第1検出位置を1回通過する。よって、分検出車34は、1回転する毎に、透過状態と非透過状態とを1度繰り返す(図16参照)。二番車33の第1二番車透過部35および第2二番車透過部36は、二番車33が1回転する毎に、第1検出位置をそれぞれ1回通過する。よって、二番車33は、1回転する毎に、透過状態と非透過状態とを2度繰り返す(図16参照)。なお、二番車33が透過状態となるとき、分検出車34も透過状態となる。
二番車33を多くとも360°−θ回転させることで、第1二番車透過部35および第2二番車透過部36のうち少なくとも一方が第1検出位置を通過する(図15参照)。したがって、二番車33を360°−θ回転させても第1受光素子64が第1発光素子61からの光を検出しない場合には、四番車43の第1四番車透過部45および第2四番車透過部46が第1検出位置以外の位置に位置している(図16における時間T0からT2の期間)。
回転角度判定ステップS120において二番車33の回転角度が360°−θ以上と判定した場合(S120:Yes)、回転制御部17により第2ステップモータ22を駆動して、四番車43を所定角度β(本実施形態では90°)回転させる(第2駆動ステップS140)。本実施形態では、第1四番車透過部45の両端部がなす中心角α2が100°であって、かつ四番車43の周方向における一対の第1四番車透過部45間の中心角α3が80°となっている。このため、四番車43をα3以上α2以下の所定角度β(本実施形態では90°)回転させることで、第1検出位置以外の位置に位置している第1四番車透過部45を、第1検出位置に位置するように移動させることができる(図16における時間T2)。次いで、制御部16に記憶された二番車33の回転角度を0°にするとともに、再度透過状態判定ステップS110を行う。その後、再度回転角度判定ステップS120、第1駆動ステップS130および透過状態判定ステップS110を繰り返し実行することで、第1二番車透過部35および第2二番車透過部36のうちいずれか一方を第1受光素子64において検出できる(図16における時間T3)。
透過状態判定ステップS110において第1発光素子61からの光が二番車33を透過して第1受光素子64が第1発光素子61からの光を受光していると判定した場合(S110:Yes)、制御部16により制御部16に記憶された二番車33の回転角度がθ(本実施形態では120°)以上か否かを判定する(ステップS150)。
ここで、制御部16に記憶された二番車33の回転角度がθ以上の場合(S150:Yes)について説明する。
透過状態判定ステップS110の判定がYesのときに第1二番車透過部35が第1検出位置に位置している場合には、ステップS150において制御部16に記憶された二番車33の回転角度は、0°以上360°−θ未満となっている。また、透過状態判定ステップS110の判定がYesのときに第2二番車透過部36が第1検出位置に位置している場合には、ステップS150において制御部16に記憶された二番車33の回転角度は、0°以上θ未満となっている。したがって、ステップS150の判定がYesの場合、第1検出位置には、第1二番車透過部35が位置している。また、第2検出位置には、第2二番車透過部36が位置している。
上述したように、ステップS150の判定がYesの場合、二番車33の回転位置を検出できたため、第1発光素子61の発光を停止させ、分透過状態探索ステップS100を終了し、秒透過状態探索ステップS300(図14参照)に進む。
ステップS150の判定がNoの場合、第1二番車透過部35および第2二番車透過部36のうちいずれかが第1検出位置に位置しているか判定できない。このため、第1発光素子61の発光を停止させ、分透過状態探索ステップS100を終了し、秒透過状態探索移行ステップS200に進む。
なお、本実施形態では、分透過状態探索ステップS100において、第1発光素子61を常時発光させているが、これに限定されない。分透過状態探索ステップS100では、透過状態判定ステップS110の直前で第1発光素子61を発光させ、透過状態判定ステップS110が完了したら第1発光素子61の発光を停止させてもよい。
(秒透過状態探索移行ステップ)
次に、秒透過状態探索移行ステップS200について説明する。
秒透過状態探索移行ステップS200は、ステップS210と、ステップS211と、ステップS220と、ステップS221と、ステップS222と、ステップS230と、ステップS240と、を含む。
秒透過状態探索移行ステップS200では、回転制御部17により第1ステップモータ21を駆動して、二番車33をCW方向に角度θ回転駆動させる(ステップS210)。ステップS210を実行する時点で第1二番車透過部35が第1検出位置に位置していた場合には、ステップS210を実行することで、第2二番車透過部36が第1検出位置に移動する。ステップS210を実行する時点で、第2二番車透過部36が第1検出位置に位置していた場合には、ステップS210を実行することで、第1二番車透過部35および第2二番車透過部36が第1検出位置以外の位置に移動する。
次に、第1発光素子61を発光させ(ステップS211)、透過状態判定ステップS110と同様に、制御部16により第1受光素子64が第1発光素子61からの光を受光しているか否かを判定する(ステップS220)。
ステップS220において第1発光素子61からの光が二番車33を透過して第1受光素子64が第1発光素子61からの光を受光していると判定した場合(S220:Yes)、その時点で第1検出位置には第2二番車透過部36が位置しているため、第1発光素子61の発光を停止させ(ステップS221)、二番車33をCW方向に360°−θ回転駆動させる(ステップS230)。これにより、第1二番車透過部35を第1検出位置に移動させることができる。また、第2二番車透過部36を第2検出位置に移動させることができる。以上により、二番車33の回転位置の検出が完了する。ステップS230の実行後、秒透過状態探索移行ステップS200を終了し、秒透過状態探索ステップS300に進む。
ステップS220において第1発光素子61からの光が二番車33を透過せず第1受光素子64が第1発光素子61からの光を受光していないと判定した場合(S220:No)、ステップS210を実行する時点で、第1検出位置には第2二番車透過部36が位置していたため、第1発光素子61の発光を停止させ(ステップS222)、二番車33をCW方向に角度θ回転駆動させる(ステップS240)。これにより、第1二番車透過部35を第1検出位置に移動させることができる。また、第2二番車透過部36を第2検出位置に移動させることができる。以上により、二番車33の回転位置の検出が完了する。ステップS240の実行後、秒透過状態探索移行ステップS200を終了し、秒透過状態探索ステップS300(図14参照)に進む。
(秒透過状態探索ステップ)
次に、秒透過状態探索ステップS300について説明する。
図14に示すように、秒透過状態探索ステップS300は、秒検出車透過部探索ステップS310(第5透過部探索ステップ)と、所望パターン探索ステップS320と、基準パターン探索ステップS330と、を含む。
図17および図18は、秒透過状態探索ステップのタイミングチャートである。なお、図17の二番車における透過状態とは、二番車が有する透過部が第1検出位置および第2検出位置に位置している状態をいう。また、非透過状態とは、二番車が有する透過部が第1検出位置および第2検出位置以外の位置に位置している状態をいう。なお、秒透過状態探索ステップS300では、第1検出位置に第1二番車透過部35が位置しているとともに、第2検出位置に第2二番車透過部36が位置している。このため、秒透過状態探索ステップS300では、二番車33は常に透過状態となっている。
また、図17の秒検出車および四番車(第2検出位置)における透過状態とは、秒検出車および四番車のそれぞれが有する透過部が第2検出位置に位置している状態をいう。また、非透過状態とは、秒検出車および四番車のそれぞれが有する透過部が第2検出位置以外の位置に位置している状態をいう。
また、図18の四番車(第1検出位置)における透過状態とは、四番車が有する透過部が第1検出位置に位置している状態をいう。また、非透過状態とは、四番車が有する透過部が第1検出位置以外の位置に位置している状態をいう。
秒透過状態探索ステップS300では、制御部16により、第2発光素子62から発光され第1四番車透過部45または第2四番車透過部46を透過した透過光を第2受光素子65に受光させることで四番車43の回転位置を検出する。秒透過状態探索ステップS300では、最初に秒検出車透過部探索ステップS310を実行する。
秒検出車透過部探索ステップS310では、第2発光素子62から発光され第1四番車透過部45または第2四番車透過部46を透過した透過光が秒検出車透過部47を同時に透過する透過時点を制御部16により検出する。言い換えると、秒検出車透過部探索ステップS310では、第2検出位置(所定位置)に秒検出車44の秒検出車透過部47が位置する状態を探索する。秒検出車透過部探索ステップS310では、最初に、制御部16の発光制御部18が第2発光素子62に電力を供給し、第2発光素子62から光を照射させるとともに、制御部16の検出制御部19が第2受光素子65を作動させる。なお、以下の各フローでは、第1発光素子61および第1受光素子64と同様に、第2受光素子65の作動を第2発光素子62の発光に連動させる。
次に、ステップS312を実行する。ステップS312では、制御部16により第2受光素子65が第2発光素子62からの光を受光しているか否かを判定する。ステップS312では、二番車33の第2二番車透過部36、四番車43の第1四番車透過部45および第2四番車透過部46のいずれか一方、および秒検出車44の秒検出車透過部47が第2検出位置に位置しているとき、第2受光素子65は、第2発光素子62からの光を検出する(図15参照)。
ステップS312において第2受光素子65が第2発光素子62からの光を受光していると判定した場合(S312:Yes)、第2検出位置には秒検出車透過部47が位置しているため、第2発光素子62の発光を停止させて、秒検出車透過部探索ステップS310を終了し、所望パターン探索ステップS320に進む。このとき、制御部16による透過時点の検出が完了する。
これに対して、ステップS312において第2受光素子65が第2発光素子62からの光を受光していないと判定した場合(S312:No)、ステップS315に進む。ステップS315では、回転制御部17により第2ステップモータ22を1ステップ回転駆動して、四番車43を第2ステップモータ22の1ステップに対応する回転角度(本実施形態では1.5°)だけCW方向に回転させる。ステップS315では、秒検出車44も、第2ステップモータ22の1ステップ回転駆動に伴い、第2ステップモータ22の1ステップに対応する回転角度(本実施形態では36°)だけ回転する。次いで、再度ステップS312を行う。
なお、本実施形態では、秒検出車透過部探索ステップS310において、第2発光素子62を常時発光させているが、これに限定されない。秒検出車透過部探索ステップS310では、ステップS312の直前で第2発光素子62を発光させ、ステップS312が完了したら第2発光素子62の発光を停止させてもよい。
所望パターン探索ステップS320以降では、制御部16は、第2ステップモータ22を駆動するときに、第2ステップモータ22を秒検出車44の1回転に対応する所定回数N(本実施形態では10ステップ)ずつステップ回転駆動させる。また、所望パターン探索ステップS320以降では、制御部16は、第2ステップモータ22の駆動中は、第1発光素子61および第2発光素子62の発光を停止させる(図17における時間t1以降)。言い換えると、透過時点の後では、秒検出車透過部47が透過時点で位置した第2検出位置以外に位置するときに第2発光素子62の発光を停止させる。第1発光素子61および第2発光素子62の発光のduty比は、50%以下であることが望ましい。なお、以下の説明では、第2ステップモータ22を所定回数Nステップ回転駆動させて、第1発光素子61および第2発光素子62のうち少なくとも一方を発光させる動作を「間欠検出動作」という場合がある。
所望パターン探索ステップS320では、第1検出位置および第2検出位置において間欠検出動作を行う。具体的に、所望パターン探索ステップS320では、ステップS321を実行する。ステップS321では、回転制御部17により第2ステップモータ22を所定回数Nステップ回転駆動して、四番車43を第2ステップモータ22のNステップに対応する回転角度(本実施形態では15°)だけCW方向に回転させる。ステップS321では、秒検出車44も、第2ステップモータ22のNステップ回転駆動に伴い、1回転する。ステップS321の実行後は、第2検出位置に秒検出車44の秒検出車透過部47が位置する状態となっている。次いで、制御部16により第1発光素子61および第2発光素子62を発光させ(ステップS322)、所望パターン判定ステップS323(第1判定ステップ)を行う。
所望パターン判定ステップS323では、制御部16により、第1四番車透過部45が軸方向から見て第2二番車透過部36に対応する位置(第2検出位置)を通過したことを示す所望パターン(第1パターン)を、第1受光素子64および第2受光素子65のうちいずれかが検出したか否かを判定する。所望パターン判定ステップS323において、所望パターンを第1受光素子64および第2受光素子65のうちいずれかが検出したと判定した場合(S323:Yes)、所望パターン探索ステップS320を終了し、基準パターン探索ステップS330に進む。これに対して、所望パターン判定ステップS323において、所望パターンを第1受光素子64および第2受光素子65のうちいずれも検出していないと判定した場合(S323:No)、制御部16により第1発光素子61および第2発光素子62の発光を停止させ(ステップS324)、再度ステップS321を実行する。
ここで、所望パターンについて説明する。図14および図17に示すように、ステップS321、ステップS322,所望パターン判定ステップS323およびステップS324を繰り返し実行すると、四番車43および秒検出車44は回転する。秒検出車44の秒検出車透過部47は、秒検出車44が1回転する毎に、第2検出位置を1回通過する。よって、秒検出車44は、1回転する毎に、透過状態と非透過状態とを1度繰り返す。四番車43の一対の第1四番車透過部45および第2四番車透過部46は、四番車43が1回転する毎に、第2検出位置をそれぞれ1回通過する。四番車43は、長孔の第1四番車透過部45を有するため、第1四番車透過部45が第2検出位置に位置している期間に亘って、連続的に透過状態となる(例えば図17における時間t1からt6の期間)。
第2発光素子62は、秒検出車44の秒検出車透過部47が第2検出位置に位置しているときに発光する。第2受光素子65は、四番車43の第1四番車透過部45が第2検出位置を通過するときに、第2発光素子62からの光を断続的に等間隔で複数回(本実施形態では7回)検出する。また、第2受光素子65は、四番車43の第2四番車透過部46が第2検出位置を通過するときに、第2発光素子62からの光を1回検出する。このため、第2受光素子65が光を断続的に複数回検出した後、次の間欠検出動作時に第2受光素子65が光を検出しなくなった時点で、第1四番車透過部45が第2検出位置を通過したと判定できる。本実施形態では、第2受光素子65において検出される光の透過パターン(所望パターン)を、第2ステップモータ22が所定回数N回転する毎に「検出・検出・非検出・非検出」となるパターンに設定する(例えば図17における時間t5からt7の期間を参照)。これにより、制御部16は、第1四番車透過部45が第2検出位置を通過したと判定できる。
また、本実施形態では、第1検出位置は、第2検出位置に対して中心軸O回りの周方向に沿ってCW方向に120°移動した位置に設けられている(図15参照)。このため、四番車43のうち第2検出位置に位置する箇所は、ステップS321を120°/(1.5°×N)回実行することで、第1検出位置に移動する。
第1発光素子61は、第2発光素子62と同時に発光する。このため、第1受光素子64は、第1発光素子61からの光を、第2受光素子65が検出する光のパターンと同様の断続的なパターンとして検出できる。よって、図18に示すように、第1受光素子64が所望パターンを検出したか否かを判定することで、制御部16は、第1四番車透過部45が第1検出位置を通過したか否かを判定できる。
図14に示すように、基準パターン探索ステップS330では、受光素子判定ステップS331(第2判定ステップ)を実行する。受光素子判定ステップS331では、制御部16により、所望パターンを第2受光素子65が検出したか否かを判定する。
受光素子判定ステップS331において、所望パターンを第2受光素子65が検出したと判定した場合(S331:Yes)、第1基準パターン判定ステップS340(第3判定ステップ)に進む。これに対して、受光素子判定ステップS331において、所望パターンを第2受光素子65が検出していないと判定した場合(S331:No)、すなわち所望パターンを第1受光素子64が検出した場合、第2基準パターン判定ステップS350(第4判定ステップ)に進む。
第1基準パターン判定ステップS340では、制御部16により第1発光素子61および第2発光素子62の発光を停止させる(ステップS341)。次いで、ステップS321と同様に、回転制御部17により第2ステップモータ22を所定回数Nステップ回転駆動させ、四番車43および秒検出車44を回転させる(ステップS342)。次いで、制御部16により第2発光素子62を発光させ(ステップS343)、第2四番車透過部46が第2検出位置を通過することを示す基準パターン(第2パターン)を、第2受光素子65が検出したか否かを判定する(ステップS344)。
ここで、基準パターンについて説明する。図7に示すように、四番車43には、四番車43の周方向において、一対の第1四番車透過部45の端部同士に挟まれた、光を遮光する遮光領域が一対設けられている。このうち一方の遮光領域には、第2四番車透過部46が設けられている。本実施形態では、間欠検出動作を繰り返し行うと、四番車43の遮光領域が第2検出位置を通過する期間においては、第2受光素子65は5回連続で非検出となる(例えば図17における時間t6からt9の期間)。第2四番車透過部46は、一対の第1四番車透過部45の間(すなわち遮光領域)における中間位置に設けられている。このため、第1四番車透過部45が第2検出位置を通過後、3回目の間欠検出動作時に、第2受光素子65が第2発光素子62からの光を検出したか否かを判定することで、第2四番車透過部46が第2検出位置に位置しているか否かを判定できる。本実施形態では、所望パターンは「検出・検出・非検出・非検出」に設定されている。このため、第2受光素子65において検出される光の透過パターン(基準パターン)を「検出」となるパターンに設定することで、制御部16は、第2四番車透過部46が第2検出位置に位置していると判定できる(例えば図18における時間t5)。
ステップS344において、基準パターンを第2受光素子65が検出したと判定した場合(S344:Yes、図17における時間t16)、第2四番車透過部46は第2検出位置に位置している。これにより、四番車43の回転位置が判定できたため、第2発光素子62の発光を停止させて(ステップS345)、基準パターン探索ステップS330および秒透過状態探索ステップS300を終了する。以上により、針位置検出動作が完了する。
ステップS344において、基準パターンを、第2受光素子65が検出していないと判定した場合(S344:No、図17における時間t8)、第2四番車透過部46は第2検出位置に位置しておらず、第2検出位置に対して中心軸O回りに180°回転した位置に位置している。これにより、四番車43の回転位置が判定できたため、第2発光素子62の発光を停止させて(ステップS346)、四番車43を180°回転させて(ステップS347)、第2四番車透過部46を第2検出位置に移動させる。次いで、基準パターン探索ステップS330および秒透過状態探索ステップS300を終了する。以上により、針位置検出動作が完了する。
第2基準パターン判定ステップS350では、制御部16により第1発光素子61および第2発光素子62の発光を停止させる(ステップS351)。次いで、ステップS342と同様に、回転制御部17により第2ステップモータ22を所定回数Nステップ回転駆動させ、四番車43および秒検出車44を回転させる(ステップS352)。次いで、制御部16により第1発光素子61を発光させ(ステップS353)、第2四番車透過部46が第1検出位置を通過することを示す基準パターンを、第1受光素子64が検出したか否かを判定する(ステップS354)。なお、ステップS354における基準パターンをステップS344における基準パターンと同様に設定することで、ステップS344と同様の理由により、制御部16は、第2四番車透過部46が第1検出位置に位置していると判定できる。
ステップS354において、基準パターンを、第1受光素子64が検出したと判定した場合(S354:Yes、図18における時間t5)、第2四番車透過部46は第1検出位置に位置している。これにより、四番車43の回転位置が判定できたため、第1発光素子61の発光を停止させて(ステップS355)、四番車43をCW方向に360°−θ(本実施形態では240°)回転させて(ステップS356)、第2四番車透過部46を第2検出位置に移動させる。次いで、基準パターン探索ステップS330および秒透過状態探索ステップS300を終了する。以上により、針位置検出動作が完了する。
ステップS354において、基準パターンを、第1受光素子64が検出していないと判定した場合(S354:No、図18における時間t13)、第2四番車透過部46は第1検出位置に位置しておらず、第1検出位置に対して中心軸O回りに180°回転した位置に位置している。これにより、四番車43の回転位置が判定できたため、第1発光素子61の発光を停止させて(ステップS357)、四番車43を180°−θ(本実施形態では60°)回転させて(ステップS358)、第2四番車透過部46を第2検出位置に移動させる。次いで、基準パターン探索ステップS330および秒透過状態探索ステップS300を終了する。以上により、針位置検出動作が完了する。
このように、本実施形態によれば、第2発光素子62から発光され、四番車43が有する第1四番車透過部45または第2四番車透過部46を透過した透過光を第2受光素子65が受光することで四番車43の位置を検出する制御部16を備えているため、四番車43により駆動される秒針14の位置を検出することができる。ここで、秒検出車44は、四番車43の第1四番車透過部45または第2四番車透過部46を透過した透過光を透過可能な秒検出車透過部47を有する。また、制御部16は、前記透過光が第1四番車透過部45または第2四番車透過部46と秒検出車透過部47とを同時に透過する透過時点の後、秒検出車透過部47が前記透過時点で位置した第2検出位置以外に位置するときに第2発光素子62の発光を停止させる。秒検出車透過部47が第2検出位置以外に位置するとき、秒検出車透過部47は前記透過光を透過させることができないため、四番車43の位置の検出に影響を与えることなく、第2発光素子62の発光を停止できる。したがって、針位置検出時の消費電力を低減できる。
また、本実施形態では、二番車33には第1二番車透過部35および第2二番車透過部36が設けられ、二番車33の中心軸Oと同軸上に配置された四番車43には第1四番車透過部45および第2四番車透過部46が設けられている。秒針14の位置を検出するために四番車43の回転位置を検出する際には、四番車43に設けられた第2四番車透過部46の位置の検出を行う。この場合、四番車43を回転させながら、二番車33の第1二番車透過部35または第2二番車透過部36と、四番車43の第1四番車透過部45または第2四番車透過部46と、を透過した第1発光素子61または第2発光素子62からの光を第1受光素子64または第2受光素子65に検出させる。
本実施形態によれば、第1四番車透過部45および第2四番車透過部46は、中心軸Oに対して互いに非対称となるように形成されているため、第1四番車透過部45および第2四番車透過部46の形状や位置、個数等に対応した光の透過パターン(所望パターンおよび基準パターン)を第1受光素子64または第2受光素子65に検出させることで、第2四番車透過部46を第1四番車透過部45と区別した状態で識別できる。これにより、四番車43の回転位置を検出することができる。
しかも、本実施形態では、二番車33が第1二番車透過部35において第1発光素子61からの光を第1受光素子64へ透過させることが可能となる第1所定状態において、第2発光素子62からの光は、二番車33の第2二番車透過部36を透過し、第2受光素子65によって検出可能となっている。よって、四番車43に設けられた第2四番車透過部46の位置の検出を行うにあたって、二番車33を第1所定状態とすることで、第1発光素子61および第1受光素子64と、第2発光素子62および第2受光素子65と、の両方を第2四番車透過部46の位置の検出に用いることができる。これにより、第1受光素子64および第2受光素子65のいずれか一方において第2四番車透過部46の位置が検出されることで、四番車43の回転位置が検出される。このため、1つの受光素子により第2四番車透過部46の位置を検出する場合と比較して、第2四番車透過部46の位置の検出に要する時間を短縮できる。したがって、第1発光素子61および第2発光素子62を使用する時間を短縮することが可能となり、針位置検出時の消費電力を低減できる。
また、本実施形態では、第2ステップモータ22を所定回数Nステップ回転駆動させることにより1回転するように形成された秒検出車44を備えている。秒検出車44は、軸方向から見て、第2四番車透過部46が第1所定状態にある二番車33の第2二番車透過部36に対応する位置にあるときに、第2四番車透過部46に対応する位置にある秒検出車透過部47を有する。このため、秒検出車44が回転して、秒検出車透過部47が二番車33の第2二番車透過部36に対応する位置(第2検出位置)以外に位置する状態では、秒検出車44は第2発光素子62からの光を遮光する。
本実施形態によれば、制御部16は、第1所定状態において第2発光素子62を発光させて、第2受光素子65が第2発光素子62からの光を受光するまで第2ステップモータ22を駆動する秒検出車透過部探索ステップを実行するため、秒検出車透過部47が二番車33の第2二番車透過部36に対応する位置に位置する状態を検出できる。そして、秒検出車透過部探索ステップにおいて、第2受光素子65が第2発光素子62からの光を受光したと判定した場合、制御部16は、第2ステップモータ22を駆動するときに、第2ステップモータ22を所定回数Nずつステップ回転駆動させるとともに、第2ステップモータ22の駆動中には、第1発光素子61および第2発光素子62の発光を停止させる。このため、秒検出車透過部47が二番車33の第2二番車透過部36に対応する位置以外に位置して第2発光素子62からの光を遮光し、第2受光素子65が光を検出できない状態では、第2発光素子62の発光を停止できる。したがって、針位置検出時の消費電力を低減できる。
また、分針13の位置を検出するために二番車33の回転位置を検出する際には、例えば、二番車33を回転させながら、第1二番車透過部35または第2二番車透過部36と、第1四番車透過部45または第2四番車透過部46と、を透過した第1発光素子61からの光を第1受光素子64に検出させる。第1ステップモータ21の1ステップに対する二番車33の回転角度によっては、第1検出位置に位置する第1二番車透過部35または第2二番車透過部36を第1検出位置から完全に退避させるのに、第1ステップモータ21を数ステップ回転させる必要が生じることがある。
本実施形態では、分検出車34が有する分検出車透過部37は、二番車33が第1二番車透過部35において第1発光素子61からの光を第1受光素子64へ透過させることが可能となる第1所定状態において、軸方向から見て、第1二番車透過部35に対応する位置に設けられている。また、分検出車透過部37は、二番車33が第2二番車透過部36において第1発光素子61からの光を第1受光素子64へ透過させることが可能となる第2所定状態において、軸方向から見て、第2二番車透過部36に対応する位置に設けられている。分検出車34に対する二番車33の歯数比を1未満に設定することで、第1ステップモータ21の1ステップに対する分検出車34の回転角度を二番車33の回転角度よりも大きくできる。これにより、第1検出位置に位置する分検出車透過部37を、第1検出位置から第1ステップモータ21の1ステップ回転で完全に退避させることが可能となる。このため、第1検出位置に位置する第1二番車透過部35または第2二番車透過部36を第1検出位置から完全に退避させるのに、第1ステップモータ21を数ステップ回転させる必要がある場合であっても、分検出車34の分検出車透過部37以外の領域において第1発光素子61からの光を遮光することができる。よって、第1ステップモータ21の1ステップで、第1受光素子64が第1発光素子61からの光を検出可能な状態と検出不能な状態との間を移行させることが可能となる。したがって、分針13の位置検出に伴う二番車33の回転位置の検出を確実に行うことができる。
また、第1四番車透過部45は、中心軸Oに対して互いに対称となるように一対設けられているため、第2四番車透過部46は、四番車43の周方向において、一対の第1四番車透過部45同士の間の領域のうち一方の領域に設けられる。このため、制御部16により所望パターン判定ステップS323および受光素子判定ステップS331において、第1四番車透過部45が通過したことを示す所望パターンを第1受光素子64および第2受光素子65のうちいずれかが検出したことを判定した後、所望パターンを検出した受光素子が、第1基準パターン判定ステップS340または第2基準パターン判定ステップS350において、第2四番車透過部46が通過したことを示す基準パターンを検出したか否かを判定することで、必ずしも第1受光素子64または第2受光素子65が第2四番車透過部46を透過した光を直接検出しなくても第2四番車透過部46の位置を検出できる。したがって、第2四番車透過部46の位置の検出を効率よく行うことができるため、第1発光素子61および第2発光素子62を使用する時間を短縮することが可能となり、針位置検出時の消費電力を低減できる。
また、本実施形態では、制御部16は、第1基準パターン判定ステップS340の完了後、第2発光素子62の発光を停止させ、第2基準パターン判定ステップS350の完了後、第1発光素子61の発光を停止させる。第1基準パターン判定ステップS340および第2基準パターン判定ステップS350の完了後には、第2四番車透過部46の位置の検出が完了しているため、第1発光素子61または第2発光素子62の発光を停止させることで、消費電力を低減できる。
本実施形態の電子時計1は、上記のムーブメント10を備えることにより、針位置検出時の消費電力を低減できる。
なお、本発明は、図面を参照して説明した上述の実施形態に限定されるものではなく、その技術的範囲において様々な変形例が考えられる。
例えば、上記実施形態においては、各歯車体に設けられた各透過部は、歯車体に貫通孔を形成することにより設けられているが、これに限定されるものではない。例えば、光透過性を有する部材により各歯車体を形成するとともに、遮光性を有する塗料等により各透過部以外の領域を塗装することにより、各透過部を設けてもよい。
また、上記実施形態においては、二番車33の第1二番車透過部35と第2二番車透過部36との間の中心角θが120°となっているが、これに限定されるものではない。第1二番車透過部35と第2二番車透過部36との間の中心角θは、0°より大きく180°より小さい範囲で適宜設定すればよい。
また、上記実施形態においては、第1四番車透過部45を除く各透過部が円形状の貫通孔であったが、これに限定されるものではなく、例えば角孔等であってもよい。
また、上記実施形態においては、第1四番車透過部45は長孔であったが、これに限定されず、第1四番車透過部および第2四番車透過部が中心軸Oに対して互いに非対称となるように形成されていればよい。また、第1四番車透過部の端部は、矩形形状ではなく円弧状であってもよい。その場合、発光素子からの光の照射形状に応じた形となるので、長孔の端部においても受光の有無を確実に検出することができる。
また、上記実施形態においては、分検出車34に対する二番車33の歯数比は、30分の1に設定されているが、これに限定されるものではなく、分検出車に対する二番車の歯数比は、整数分の1に設定されていればよい。
また、上記実施形態においては、秒検出車44に対する四番車43の歯数比は、24分の1に設定されているが、これに限定されるものではなく秒検出車に対する四番車の歯数比は、整数分の1に設定されていればよい。
また、上記実施形態において、所望パターンは「検出・検出・非検出・非検出」に設定されるとともに、基準パターンは「検出」に設定されているが、これに限定されるものではない。例えば、所望パターンは「検出・検出・非検出」に設定されるとともに、基準パターンは「非検出・検出」に設定されてもよい。
その他、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、上記した実施の形態における構成要素を周知の構成要素に置き換えることは適宜可能である。
1…電子時計 10…ムーブメント 13…分針(第1指針) 14…秒針(指針、第2指針) 15…ソーラーパネル 16…制御部 21…第1ステップモータ(第1駆動源) 22…第2ステップモータ(駆動源、第2駆動源) 33…二番車(第1歯車) 34…分検出車(第2位置検出用歯車) 35…第1二番車透過部(第1透過部) 36…第2二番車透過部(第2透過部) 37…分検出車透過部(第6透過部) 43…四番車(歯車、第2歯車) 44…秒検出車(検出用歯車、第1位置検出用歯車) 45…第1四番車透過部(透過部、第3透過部) 46…第2四番車透過部(透過部、第4透過部) 47…秒検出車透過部(検出用透過部、第5透過部) 61…第1発光素子 62…第2発光素子(発光素子) 64…第1受光素子 65…第2受光素子(受光素子) O…中心軸 S310…秒検出車透過部探索ステップ(第5透過部探索ステップ) S323…所望パターン判定ステップ(第1判定ステップ) S331…受光素子判定ステップ(第2判定ステップ) S340…第1基準パターン判定ステップ(第3判定ステップ) S350…第2基準パターン判定ステップ(第4判定ステップ)

Claims (4)

  1. 第1駆動源の動力により回転して第1指針を駆動する第1歯車と、
    前記第1歯車の中心軸と同軸上に配置され、第2駆動源の動力により回転して前記指針である第2指針を駆動する第2歯車と、
    前記中心軸の軸方向から見て前記第2歯車の一部と重なるように配置され、所定時間毎の回転数が前記2歯車よりも大きく設定され、前記第2駆動源の動力により回転する第1位置検出用歯車と、
    前記第1歯車および前記第2歯車に対して、前記軸方向における一方側に配置された第1発光素子および第2発光素子と、
    前記第1歯車および前記第2歯車を挟んで前記軸方向の他方側において、前記第1発光素子から発光された光を受光する位置に配置され、前記第1発光素子からの光を検出する第1受光素子と、
    前記第1歯車および前記第2歯車を挟んで前記軸方向の他方側において、前記第2発光素子から発光された光を受光する位置に配置され、前記第2発光素子からの光を検出する第2受光素子と、
    前記第1駆動源および前記第2駆動源の駆動を制御するとともに、前記第1受光素子および前記第2受光素子による受光を検出することで前記第1歯車および前記第2歯車の位置を検出し、かつ前記第1発光素子および前記第2発光素子の発光を制御する前記制御部と、
    を備え、
    前記第1歯車は、
    前記第1発光素子および前記第2発光素子からの光が透過可能とされた第1透過部と、
    前記第1透過部の回転軌跡上に設けられ、前記第1発光素子および前記第2発光素子からの光が透過可能とされた第2透過部と、
    を有し、
    前記第2歯車は、前記軸方向から見て前記第1透過部の回転軌跡上に設けられ、前記第1発光素子および前記第2発光素子からの光が透過可能とされるとともに、前記中心軸に対して互いに非対称となるように形成された前記透過部である第3透過部および第4透過部を有し、
    前記第1位置検出用歯車は、前記第2発光素子からの光が透過可能とされた第5透過部を有し、前記第2駆動源を所定回数ステップ回転駆動させることにより1回転するように形成され、
    前記第2受光素子は、前記第1歯車が前記第1透過部において前記第1発光素子からの光を前記第1受光素子へ透過させることが可能となる第1所定状態において、前記第2透過部を透過した前記第2発光素子からの光を検出可能となるように設けられ、
    前記第5透過部は、前記軸方向から見て、前記第4透過部が前記第1所定状態にある前記第1歯車の前記第2透過部に対応する位置にあるときに、前記第4透過部に対応する位置にあるように設けられ、
    前記制御部は、前記第1所定状態において、前記第2発光素子を発光させて、前記第2透過部、前記第4透過部、および前記第5透過部、を同時に透過した光を前記第2受光素子で受光する透過時点を検出するように、前記第2駆動源を駆動する第5透過部探索ステップを実行し、
    前記制御部は、前記第5透過部探索ステップにおいて、前記第2受光素子が前記第2発光素子からの光を受光したと判定した場合、前記第2駆動源を駆動するときに、前記第2駆動源を前記所定回数ずつステップ回転駆動させるとともに、前記第2駆動源の駆動中に、前記第5透過部が前記透過時点で位置した所定位置以外に位置するときに、前記第1発光素子および前記第2発光素子の発光を停止させる、
    ことを特徴とするムーブメント。
  2. 前記軸方向における前記第1発光素子と前記第1受光素子との間に配置され、前記第1駆動源の動力により回転する第2位置検出用歯車を備え、
    前記第2位置検出用歯車は、前記第1発光素子からの光が透過可能とされた第6透過部を有し、
    前記第6透過部は、前記第1所定状態において、前記軸方向から見て、前記第1透過部に対応する位置にあるように設けられているとともに、前記第1歯車が前記第2透過部において前記第1発光素子からの光を前記第1受光素子へ透過させることが可能となる第2所定状態において、前記軸方向から見て、前記第2透過部に対応する位置にあるように設けられている、
    ことを特徴とする請求項に記載のムーブメント。
  3. 前記第3透過部は、前記中心軸に対して互いに対称となるように一対設けられ、
    前記制御部は、
    前記第5透過部探索ステップにおいて、前記第2受光素子が前記第2発光素子からの光を受光したと判定した場合、前記第3透過部が前記軸方向から見て前記第2透過部に対応する位置を通過したことを示す第1パターンを、前記第1受光素子および前記第2受光素子のうちいずれかが検出したか否かを判定する第1判定ステップと、
    前記第1判定ステップにおいて、前記第1受光素子および前記第2受光素子のうちいずれかが前記第1パターンを検出したと判定した場合に、前記第1パターンを前記第2受光素子が検出したか否かを判定する第2判定ステップと、
    前記第2判定ステップにおいて、前記第1パターンを前記第2受光素子が検出したと判定した場合に、前記第2駆動源を少なくとも前記所定回数ステップ回転駆動させて、前記第4透過部が前記軸方向から見て前記第2透過部に対応する位置を通過することを示す第2パターンを、前記第2受光素子が検出したか否かを判定する第3判定ステップと、
    前記第2判定ステップにおいて、前記第1パターンを前記第2受光素子が検出していないと判定した場合に、前記第2駆動源を少なくとも前記所定回数ステップ回転駆動させて、前記第2パターンを、前記第1受光素子が検出したか否かを判定する第4判定ステップと、を実行する、
    ことを特徴とする請求項またはに記載のムーブメント。
  4. 請求項1からのいずれか1項に記載のムーブメントと、
    前記駆動源に供給する電力を発電するソーラーパネルと、
    を備えることを特徴とする電子時計。
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