JP2007292557A - 時計 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 電波修正時計1は、指針を回転させるための駆動源である駆動部50と、指針に接続された分針車63と、駆動部50からの回転が伝達される大径歯車61aと伝達された回転を分針車に噛合して伝達する小径歯車61bとが同軸に形成された第1分中間車61とを有し、指針の所定位置に対応する基準位置に第1分中間車61が位置付けられたことを検出する位置検出処理を実行する指針位置検出部30を備え、指針位置検出部30は、分針車63の径方向延長領域上であり第1分中間車61の大径歯車のみと対向する位置に設置されている。
【選択図】 図1
Description
図13は、このような従来の電波修正時計の構成を示した断面図である。
図13に示すように、従来の電波修正時計は、上板90e、下板91e、分中間車61e、分針が接続された分針車63e、時針が接続された第1時針車65e、検出光を発する発光素子30e、検出光を受光する受光素子31eなどから構成される。
発光素子30eと受光素子31eとは、分針車63e、分中間車61e、第1時針車65eを上下に挟み込むように設置されており、分針車63e、分中間車61e、第1時針車65eには夫々所定の位置に発光素子30eからの検出光を通過させるための透孔361e、363e、365eが形成されている。受光素子31eは、透孔361e、363e、365eを介して通過した検出光を受光することにより、分針車63e及び第1時針車65eが所定の位置に位置付けられたことが検出される。
この構成により、前記第1の指針及び前記第2の指針が所定位置に位置付けられたことを検出することができる。
この構成により、ロータが所定の磁極を向いている場合に位置検出処理を実行するので、これにより、消費電力の低減及び制御部への負荷の低減を図ることができる。
また、このように各歯車の基準位置とロータの磁極の向きの関係が予め定められているので、ホール素子の信号を入手することにより、一定の向きで各歯車の検出動作を行なえば良く、ロータの1ステップ当たりの回転に伴う各歯車の移動量が小さい場合に、歯車等の部品の加工精度のバラツキやバックラッシによって駆動したパルス数に対して、例えば1ステップ分前もしくは後ろで誤検出する可能性があっても、設計したパルス数と各歯車の検出結果を容易に関連付けることができるので、各歯車の高精度な位置検出が可能になる。
電波修正時計(電波修正時計)1は、受信部10、受信アンテナ11、制御部20、指針位置検出部(位置検出部)30、電源部40、駆動部50、輪列60、指針70、時針時刻検出部80とから構成される。
駆動部50は、ステータ51、コイル板52、ロータかな53、ホール素子54、コイル55、ロータ56などから構成される。
輪列60は、第1分中間車61、第2分中間車62、分針車63、日の裏車64、第1時針車65、第2時針車66などから構成される。
駆動部50及び輪列60は、上板90と下板91との空間内に収納されている。
また、指針位置検出部30は、分中間車位置検出部361と、日の裏車位置検出部364とから構成される。指針位置検出部30については詳しくは後述する。
電源部40によって、コイル板52に巻回されたコイル55に通電がなされると、ロータ56は制御部20によって間欠的に回転駆動される。また、ロータかな53は、ロータ56と一体的に形成されており、ロータ56の回転に伴って回転駆動する。
第2分中間車62は、大径歯車62aとロータかな53とが噛合し、ロータかな53の回転に伴って回転駆動する。
また、第1分中間車61は、大径歯車61aと第2分中間車62の小径歯車62bとが噛合し、第2分中間車62の回転に伴って回転駆動する。
分針車63は、大径歯車63aと第1分中間車61の小径歯車61bとが噛合し、第1分中間車61の回転に伴って回転駆動する。
日の裏車64は、大径歯車64aと分針車63の小径歯車63bとが噛合し、分針車63の回転に伴って回転駆動する。
分針車63と同軸に設けられた第1時針車65は、大径歯車65aと日の裏車64の小径歯車64bとが噛合し、日の裏車64の回転に伴って回転駆動する。
また、第2時針車66の上板90との対向面には、摺動接片81が固定されている。また、摺動接片81に接触するように、上板90に、時針時刻検出基板82が固定されている。時針時刻検出部80は、この摺動接片81と時針時刻検出基板82とから構成される。
時針時刻検出基板82は、第2時針車66の回転角度を検出することにより、第2時針車66の回転と連動した第1時針車65の回転角度を検出することができる基板である。これにより、第1時針車65と連動する時針の所定の時刻情報を検出することができる。制御部20は、時針時刻検出基板82が検出した検出パターンに基づいて時針時刻情報を生成する。以下、詳細に説明する。
時針時刻検出基板82の表面には、インプットパターンI1〜I4、アウトプットパターンO1〜O3が形成されている。
摺動接片81は、一方の端部がインプットパターンI1〜I4のうちいずれか一つのインプットパターンに接触可能に形成されており、他方の端部がアウトプットパターンO1〜O3のうちいずれか一つのアウトプットパターンに接触可能に形成されている。また、摺動接片81は、伝導性のよい材料で形成されている。
時針時刻検出基板82は、第2時針車66の1回転(360度)を12分割して角度30度毎に異なる信号パターンが検出されるように形成されている。また、前述したように、第2時針車66は、第1時針車65と回転比1で回転可能に設けられている。第1時針車65に連動する時針位置が正時位置である1時、2時、・・・12時に位置する場合に、それぞれの時針位置に対応する信号パターンが、制御部20により検出される。例えば、時針が1時を示している場合には、インプットパターンI1から摺動接片81を介して、アウトプットパターンO1は導通状態となる。制御部20は、この検出パターンから時針の示す時刻を検出する。
図8は、時針時刻検出基板82によるマトリクスパターンを示した図である。
図9は、指針位置検出部30の構成を示した縦断面図である。
指針位置検出部30は、分中間車位置検出部361と日の裏車位置検出部364とから構成される。
分中間車位置検出部361は、分針の所定位置に対応する分中間車用基準位置に第1分中間車61が位置付けられたことを検出する位置検出処理を実行する。
分中間車位置検出部361は、LED(Light Emitting Diode)などの発光素子、受光素子から構成される。また、分中間車位置検出部361には、分中間車位置検出部361を制御するための基板361bが設けられている。第1分中間車61には反射板361aが設置されている。反射板361aは、第1分中間車61の上板90との対向面に設置されている。
分中間車位置検出部361の受光素子は、第1分中間車61が分中間車用基準位置に位置付けられた際に反射板361aにより反射される検出光を受光する。
分中間車位置検出部361は、その受光素子が反射板361aにより反射される検出光を受光することにより、第1分中間車61が分中間車用基準位置に位置付けられたことを検出する。
日の裏車位置検出部364は、時針の所定位置に対応する日の裏車用基準位置に日の裏車64が位置付けられたことを検出する位置検出処理を実行する。
日の裏車位置検出部364についても、分中間車位置検出部361と同様に、LEDなどの発光素子、受光素子から構成される。日の裏車位置検出部364には、日の裏車位置検出部364を制御するための基板364bが設けられている。日の裏車64には、その周方向に等間隔(120度ごと)に反射板364aが3箇所に設置されている。
日の裏車位置検出部364の受光素子についても、分中間車位置検出部361の受光素子と同様の機能を有する。
分中間車位置検出部361は、分中間車位置検出部361の厚みを逃がすために上板90に形成された段部に位置決めされて、基板361bと共に上板90に固定される。また、分中間車位置検出部361は、第1分中間車61の回転の障害とならないように軸心方向に離間して配置されている。
分針車63の径方向延長領域とは、上板90と下板91との空間内において、分針車63が、第1分中間車61の大径歯車61aと上板90との対向面に離間して回転可能に収納されるために必要である、上板90の内壁面と第1分中間車61の大径歯車61aとによる軸心方向の所定の高さを有する空間を、分針車63の径方向に延長した領域をいう。
換言すれば、分中間車位置検出部361は、上板90の内壁面と第1分中間車61とにより形成された空間内に配置されている。
また、第1分中間車61に透孔を形成して、上板90及び下板91の何れか一方に発光素子を設置し、他方に受光素子を配置して、第1分中間車61が分中間車用基準位置に位置付けられた場合に、透孔を介して検出光を受光素子が受光するように構成してもよい。
また、第1分中間車61に透孔を形成して、上板90及び下板91の何れか一方に分中間車位置検出部361を設置し、他方に反射板を設置するように構成してもよい。
日の裏車位置検出部364についても、分中間車位置検出部361と同様に、上板90に形成された段部に位置決めされて、基板364bと共に上板90に固定され、日の裏車64の回転の障害とならないように軸心方向に離間して配置されている。
尚、日の裏車位置検出部364についても、上記のような構成に限定されない。
また、第2分中間車の小径歯車62bと、これに噛合する第1分中間車61の大径歯車61aとの減速比は、1/6であるため、第2分中間車62の6回転が、第1分中間車61の1回転に対応する。従って、第1分中間車61は、36パルス毎に1回転する。
また、第1分中間車61の小径歯車61bと、これに噛合する分針車63の大径歯車63aとの減速比は、1/10であるため、第1分中間車61の10回転が、分針車63の1回転に対応する。従って、分針車63は、360パルス毎に1回転し、分針車63に接続された分針も1周する。
また、日の裏車64の小径歯車64bと、これに噛合する第1時針車65との減速比は、1/4であるため、日の裏車64の4回転が、第1時針車65の1回転に対応する。従って、第1時針車65は、360パルス毎に30°回転し、第1時針車65に接続された時針も30°回転する。尚、第1時針車65は、4320パルス毎に1回転する。
以上のように、360パルスで分針は1周し、時針は30°回転するので、360パルスで指針が示す時刻が1時間進む。
分中間車位置検出部361は、第1分中間車61の回転角度が340°の位置に位置付けられている場合、即ち、図10に示す表において、時刻が0時05分40秒の場合に、第1分中間車61は、検出光を分中間車位置検出部361が受光可能となる位置に位置付けられる。従って、第1分中間車61は、6分毎(5分40秒、11分40秒、17分40秒、…53分40秒)を指し示されている場合に、検出光を分中間車位置検出部361が受光可能となる位置に位置付けられる。このように、分中間車用基準位置は、第1分中間車61が6分毎に位置付けられる位置である。よって、モータの駆動パルス数が36パルス毎に第1分中間車61は分中間車用基準位置に位置付けられる。
次に、制御部20は、ホール素子54からの検出信号に基づき、ロータ56の極性の変化を検出する(ステップS2)。
制御部20は、ロータ56の極性がS極からN極に変化したかどうかを判定する(ステップS3)。ロータ56の向きを検出するためである。
ロータ56の極性がS極からN極に変化していない場合、即ち、ロータの磁極がN極からS極に変化した場合には、制御部20は、再度ステップS2の処理を実行する。
制御部20は、分中間車位置検出部361の受光素子からの信号に基づいて、第1分中間車61が分中間車用基準位置に位置付けられたかどうかを判定する(ステップS5)。
第1分中間車61が分中間車用基準位置に位置付けられていない場合、即ち、受光素子からの信号が検出されなかった場合には、制御部20は、再度ステップS2からS5の処理を実行する。
第1分中間車61が分中間車用基準位置に位置付けられた場合には、分中間車位置検出部361の位置検出処理を終了する(ステップS6)。
ロータ56の磁極がS極からN極に変化した場合に、制御部20は、日の裏車位置検出部364に位置検出処理を実行させる(ステップS9)。
制御部20は、日の裏車位置検出部364の受光素子からの信号に基づいて、日の裏車64が日の裏車用基準位置に位置付けられたかどうかを判定する(ステップS10)。
第1分中間車61の位置検出処理と日の裏車64の位置検出処理とは同時に実行されないため、位置検出処理に必要とされる消費電力のピーク値の増大を防止でき、また、制御部20の負荷を低減することができる。また、常時検出処理を実施するのではなく、所定のパルス間隔で検出処理を実施することによっても、電流の消費を低減することができ、また、制御部20の負荷を低減することができる。
以上の情報から制御部20は、現在の時刻が○時00分00秒であることを検出することができる。
このように、日の裏車64が検出された後に摺動接片81と時針時刻検出基板82とからの信号に基づき、時針の指し示す時刻情報を算出するので、従来構成のように、2ヶ所の検出位置間のパルス数をカウントするなどの工程が不要であり、1時間分、時針を回転させるだけで短時間で時刻を確定することができる。
制御部20は、ロータ56を早送り駆動させると(※1)、ホール素子54からの検出信号に基づき、ロータ56の磁極がN極を向いたか又はS極を向いたかを検出し(※2)、N極を向いた場合のみ、分中間車位置検出部361の発光素子を発光させて位置検出処理を実行させる(※3)。分中間車位置検出部361の受光素子から検出光が検出されない場合には、制御部20は、ロータ56がN極を向いている間にのみ、第1分中間車61の位置が検出されるまで、分中間車位置検出部361に位置検出処理を実行させる(※4)。第1分中間車61が分中間車用基準位置に位置付けられたことが検出されると(※5)、制御部20は、分中間車位置検出部361への位置検出処理を終了する(※6)。尚、この位置に対応する指針の時刻を、図10に示す表における時刻0時53分40秒とする。
次に、制御部20は、時針時刻検出部80からの信号に基づき、時針の指し示す時刻を読み取り(※13)、この処理を終了する(※14)。
10 受信部
11 受信アンテナ
20 制御部
21 内部時計
22 インターフェース
23 CPU
24 ROM
25 RAM
30 指針位置検出部(位置検出部)
361 分中間車位置検出部
361a、364a 反射板
361b、364b 基板
364 日の裏車位置検出部
40 電源部
50 駆動部
51 ステータ
52 コイル板
53 ロータかな
54 ホール素子(磁極検出部)
55 コイル
56 ロータ
60 輪列
61 第1分中間車
62 第2分中間車
63 分針車
64 日の裏車
65 第1時針車
66 第2時針車
70 指針
80 時針時刻検出部
81 摺動接片
82 時針時刻検出基板
90 上板
91 下板
Claims (5)
- 指針を回転させるための駆動源である駆動部と、
前記指針に接続された指針車と、
前記駆動部からの回転が伝達される大径歯車と前記伝達された回転を前記指針車に噛合して伝達する小径歯車とが同軸に形成された中間車とを有し、
前記指針の所定位置に対応する基準位置に前記中間車が位置付けられたことを検出する位置検出処理を実行する位置検出部を備え、
前記位置検出部は、前記指針車の径方向延長領域上であり前記中間車の大径歯車のみと対向する位置に設置されている、
ことを特徴とする時計。 - 前記指針車は、第1の指針に接続された第1指針車と、第1の指針よりも減速されて駆動される第2の指針に接続された第2指針車とを含み、
前記中間車は、前記駆動部の回転駆動を前記第1指針車に伝達する第1中間車と前記駆動部の回転駆動を前記第2指針車に伝達する第2中間車とを含み、
前記位置検出部は、前記第1中間車が前記第1の指針の所定位置に対応する第1中間車用基準位置に位置付けられたことを検出する位置検出処理を実行する第1中間車位置検出部と、前記第2中間車が前記第2の指針の所定位置に対応する第2中間車用基準位置に位置付けられたことを検出する位置検出処理を実行する第2中間車位置検出部とを含む、
ことを特徴とする請求項1に記載の時計。 - 前記駆動部は、N極とS極とが着磁されていると共に前記中間車が前記基準位置に位置付けられているときに所定の磁極が所定の方向に向くように対応付けられているロータを含み、
前記ロータの磁極の向きを検出する磁極検出部と、
前記ロータの所定の磁極が前記所定の方向を向く毎に前記位置検出部に前記位置検出処理を実行させる制御部とを備えている、
ことを特徴とする請求項1又は2に記載の時計。 - 前記第1中間車位置検出部及び第2中間車位置検出部のうち何れか一方について位置検出処理を実行させて位置検出がなされた後に、他方について位置検出処理を実行させる制御部を備えている、
ことを特徴とする請求項2に記載の時計。 - 時針が設けられる前記指針車または当該指針車と同じ回転速度の前記中間車に設けられた接片と、
前記接片と常に接しているように配され、前記接片を設けた前記指針車または前記中間車と対向し、前記接片の停止位置によって時刻を検出できるように対応付けられたパターンが設けられた時刻検出基板を備えている、
ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の時計。
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