JP6546036B2 - ムーブメントおよび電子時計 - Google Patents
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Description
例えば、特許文献1には、第1輪列は、発光素子から出力される検出光を透過可能な検出孔が設けられた第1輪列用検出歯車を1つ以上備え、第2輪列は、第1輪列において、いずれか1つの第1輪列用検出歯車と同軸上に配置された検出光透過用歯車を備え、検出光透過用歯車には、第1輪列用検出歯車の検出孔の回転軌跡に重なる位置に、検出光が透過可能な長孔と、検出光を遮光する遮光部とが形成された電子時計が開示されている。
従来の電子時計は、検出孔を検出するためには、長孔が光センサーに対応する位置に配置されている状態で、第1輪列用検出歯車を最大で1回転させる必要がある。
さらに、位置検出用歯車は、当該位置検出用歯車に対する第1歯車の歯数比が1/Mに設定されている。このため、第1駆動源に対する位置検出用歯車の回転角度は、第1歯車の回転角度よりも大きくなる。これにより、第1透過部および第2透過部が検出位置に位置し、発光素子からの光を受光素子へ透過させることが可能な状態から、第2透過部を第1透過部よりも早く検出位置から退避させることが可能となる。したがって、第1駆動源の1ステップ駆動に対する第1歯車の回転角度が小さい場合であっても、第1駆動源の1ステップで、受光素子が発光素子からの光を検出可能な状態と検出不能な状態との間を移行させることが可能となる。
透過状態判定ステップと、回転角度判定ステップと、第1駆動ステップと、を繰り返し実行して、第1歯車を最大でθ回転させることで、第1透過部は、少なくとも1回検出位置を通過する。これにより、検出位置に第3透過部が位置しているか否かを判定できる。
次いで、検出位置に第2歯車の第3透過部以外の領域(以下、「遮光領域」という。)が位置している場合には、第2駆動ステップにおいて、遮光領域に対応する第3透過部の端部間に対応する第2中心角以上であって、かつ第3透過部の両端部がなす第1中心角以下の所定角度だけ第2歯車を回転させる。これにより、遮光領域を検出位置から退避させるとともに、第3透過部を検出位置に移動させることができる。
以上により、第3透過部が検出位置に位置しているか否かの判定を、従来のように第1歯車を360°回転させて行う構成と比較して、短時間で行うことができる。また、検出位置に遮光領域が位置している場合には、第2駆動ステップを1度実行することで、再度検出位置に第3透過部が位置しているか否かを判定する必要がなくなり、第1歯車の回転位置の判定において、第1歯車の回転量を抑制できる。したがって、発光素子を使用する時間を短縮することができ、針位置検出時の消費電力を低減できる。
本発明によれば、分針の位置検出時の消費電力を低減できる。
本発明によれば、上記のムーブメントを備えることにより、針位置検出時の消費電力を低減できるので、ソーラーパネルを備えた電子時計に好適である。
[第1実施形態]
最初に、第1実施形態について説明する。
一般に、時計の駆動部分を含む機械体を「ムーブメント」と称する。このムーブメントに文字板、指針を取り付けて、時計ケースの中に入れて完成品にした状態を時計の「コンプリート」と称する。
時計の基板を構成する地板の両側のうち、時計ケースのガラスのある方の側、すなわち、文字板のある方の側をムーブメントの「裏側」と称する。また、地板の両側のうち、時計ケースのケース裏蓋のある方の側、すなわち、文字板と反対の側をムーブメントの「表側」と称する。
図1は、実施形態に係る電子時計を示す外観図である。
図1に示すように、本実施形態の電子時計1は、アナログ式時計である。電子時計1のコンプリートは、ケース裏蓋(不図示)およびガラス2からなる時計ケース3の内側に、ムーブメント10、文字板11および指針12,13,14を備えている。
文字板11は、ソーラーパネル15と一体に形成されており、少なくとも時に関する情報を示す目盛り等を有している。ソーラーパネル15は、後述する制御部16(図3参照)を介して各ステップモータ21,22,23等(図2参照)に供給する電力を発電する。指針12,13,14は、時を示す時針12、分を示す分針13(第1指針)、および秒を示す秒針14(第2指針)を含んでいる。文字板11、時針12、分針13および秒針14は、ガラス2を通じて視認可能に配置されている。
図2は、ムーブメントを表側から見た平面図である。図3は、図2のIII−III線における断面図である。図4は、図2のIV−IV線における断面図である。
図2から図4に示すように、ムーブメント10は、不図示の二次電池と、制御部16と、地板20と、輪列受29と、第1ステップモータ21(第1駆動源)と、第2ステップモータ22(第2駆動源)と、第3ステップモータ23と、第1輪列30と、第2輪列40と、第3輪列50と、第1発光素子61(発光素子)と、第2発光素子63と、第1受光素子64(受光素子)と、第2受光素子66と、を主に備えている。
制御部16は、回路基板であって、集積回路が実装されている。集積回路は、例えばC−MOSやPLA等により構成されている。制御部16は、各ステップモータ21,22,23の駆動を制御する回転制御部17と、各発光素子61,63の発光を制御する発光制御部18と、各受光素子64,66による受光を検出する検出制御部19と、を備えている。
輪列受29は、地板20の表側に配置されている。
第1二番中間車31は、第1二番中間歯車31aと第1二番中間かな31bとを有し、地板20と輪列受29とにより回転可能に支持されている(図3参照)。第1二番中間歯車31aは、第1ステップモータ21のロータ21dのかなに噛み合っている。
図5に示すように、二番車33は、同一の回転軌跡上に設けられ、光が透過可能とされた一対の二番車透過部35(第1透過部)を有する。なお、ここでいう「回転軌跡」とは、二番車33を回転させたときに二番車透過部35が通過する領域Rのことである(以下の説明でも同様)。一対の二番車透過部35は、例えば同一形状に形成された円形状の貫通孔である。一対の二番車透過部35は、中心軸Oの周方向において不等角度間隔で並んで設けられている。二番車透過部35の角度間隔は、後述する分検出車34の分検出車透過部37(図6参照)の個数をN(本実施形態ではN=1)として、360°/(M×N)の倍数(本実施形態では12°の倍数)に設定されている。一対の二番車透過部35同士がなす中心角のうち最大の中心角θは、例えば240°になっている。一対の二番車透過部35は、第1二番車透過部35Aと、第1二番車透過部35Aに対してCW方向に角度θ回転した位置に設けられた第2二番車透過部35Bと、を有する。
図6に示すように、分検出車34は、光が透過可能とされたN個(本実施形態では1個)の分検出車透過部37(第2透過部)を有する。分検出車透過部37は、例えば円形状の貫通孔である。平面視における分検出車透過部37の接線のうち、分検出車34の回転中心を通る一対の接線間に対応する中心角Aは、例えば第1ステップモータ21の1ステップに対応する分検出車34の回転角度よりも小さくなっている。
六番車41は、六番歯車41aと六番かな41bとを有し、地板20と輪列受29とにより回転可能に支持されている(図3参照)。六番歯車41aは、第2ステップモータ22のロータ22dのかなに噛み合っている。
図7に示すように、四番車43は、光が透過可能とされた一対の第1四番車透過部45(第3透過部)と、光が透過可能とされた第2四番車透過部46と、を有する。
一対の第1四番車透過部45は、軸方向から見て二番車33の二番車透過部35の回転軌跡上に設けられている。一対の第1四番車透過部45は、それぞれ四番車43の周方向に沿うように延びる長孔となっている。一対の第1四番車透過部45は、中心軸Oに対して互いに対称となっている。四番車43の周方向に沿う各第1四番車透過部45の寸法は、四番車43の周方向に沿う一対の第1四番車透過部45の端部間の離間距離以上の寸法となっている。各第1四番車透過部45の両端部がなす第1中心角α1は、四番車43の第1四番車透過部45以外の領域に対応する第1四番車透過部45の端部間に対応する第2中心角α2以上となっている。本実施形態では、第1中心角α1は、100°となっている。また、第2中心角α2は、80°となっている。
日の裏中間車51は、日の裏中間歯車51aと日の裏中間かな51bとを有し、地板20と輪列受29とにより回転可能に支持されている(図4参照)。日の裏中間歯車51aは、第3ステップモータ23のロータ23dのかなに噛み合っている。
図8に示すように、日の裏中間車51は、光が透過可能とされた日の裏中間車透過部55を有する。日の裏中間車透過部55は、円形状の貫通孔である。
図9に示すように、日の裏車52は、光が透過可能とされた日の裏車透過部56を有する。日の裏車透過部56は、例えば日の裏中間車51の日の裏中間車透過部55と同一形状に形成されている(図8参照)。
図10に示すように、筒車53は、光が透過可能とされた12個の筒車透過部57を有する。12個の筒車透過部57は、円形状の貫通孔であって、筒車53の周方向に沿って等間隔(本実施形態では30°間隔)で配列されている。各筒車透過部57は、軸方向から見て二番車33の二番車透過部35の回転軌跡上に設けられている。
図11に示すように、時検出車54は、光が透過可能とされた時検出車透過部58を有している。時検出車透過部58は、例えば日の裏中間車51の日の裏中間車透過部55と同一形状に形成されている(図8参照)。
第1受光素子64は、二番車33、分検出車34および四番車43を挟んで軸方向の上側に設けられ、例えば輪列受29に固定されている。第1受光素子64は、例えばフォトダイオード等であって、第1発光素子61からの光を検出する。第1受光素子64は、検出制御部19に接続されている。
四番車43の第1四番車透過部45および第2四番車透過部46のいずれか一方は、第1検出位置に位置するとき、第1発光素子61からの光を透過させることが可能となる。また、四番車43は、第1四番車透過部45および第2四番車透過部46の双方が第1検出位置以外に位置するとき、第1発光素子61からの光を遮光する。
分検出車34の分検出車透過部37は、第1検出位置に位置するとき、第1発光素子61からの光を透過させることが可能となる。また、分検出車34は、分検出車透過部37が第1検出位置以外に位置するとき、第1発光素子61からの光を遮光する。
また、第2四番車透過部46は、四番車43の車軸43aに取り付けられた秒針14が文字板11の0秒を指示する基準位置に配置されるときに、第1検出位置に位置するように四番車43に設けられている。
第2受光素子66は、日の裏中間車51、日の裏車52および時検出車54を挟んで軸方向の上側に設けられ、例えば輪列受29に固定されている。第2受光素子66は、第1受光素子64と同様に、例えばフォトダイオード等であって、第2発光素子63からの光を検出する。第2受光素子66は、検出制御部19に接続されている。
日の裏車52の日の裏車透過部56は、第2検出位置に位置するとき、第2発光素子63からの光を透過させることが可能となる。また、日の裏車52は、日の裏車透過部56が第2検出位置以外に位置するとき、第2発光素子63からの光を遮光する。
日の裏中間車51の日の裏中間車透過部55および日の裏車52の日の裏車透過部56は、時検出車54の時検出車透過部58が第2検出位置に位置する状態において、第2検出位置に位置している。
次に、第1実施形態の針位置検出動作について説明する。
針位置検出動作では、時針12、分針13および秒針14の位置を検出するために、二番車33、四番車43および筒車53の回転位置を検出する。なお、以下の説明では、時針12の位置検出動作についての説明は省略する。また、以下の説明における各構成部品の符号については、図2から図11を参照されたい。
図12に示すように、本実施形態の針位置検出動作は、二番車33の二番車透過部35を探索する分透過状態探索ステップS10と、分透過状態探索ステップS10の完了時において第1二番車透過部35Aおよび第2二番車透過部35Bのいずれかが第1検出位置に位置しているか不明な場合に実行する秒透過状態探索移行ステップS20と、四番車43の第2四番車透過部46を探索する秒透過状態探索ステップS30と、を備えている。
次に分透過状態探索ステップS10について説明する。
分透過状態探索ステップS10は、透過状態判定ステップS11と、回転角度判定ステップS12と、第1駆動ステップS13と、第2駆動ステップS14と、ステップS15と、を含む。
分透過状態探索ステップS10では、まず制御部16により第1受光素子64が第1発光素子61からの光を受光しているか否かを判定する(透過状態判定ステップS11)。
回転角度判定ステップS12において二番車33の回転角度がθ以上であると判定した場合(S12:Yes)、第2駆動ステップS14に進む。これに対して、回転角度判定ステップS12において二番車33の回転角度がθ未満であると判定した場合(S12:No)、第1駆動ステップS13を行う。
図14は、第1実施形態の分透過状態探索ステップのタイミングチャートである。なお、図14の分検出車、二番車および四番車における「ON」とは、分検出車、二番車および四番車のそれぞれが有する透過部が第1検出位置に位置している状態をいう。また、「OFF」とは、分検出車、二番車および四番車のそれぞれが有する透過部が第1検出位置以外の位置に位置している状態をいう。また、図14の検出判定における「0」は第1受光素子64が第1発光素子61からの光を検出していない状態を示し、「1」は第1受光素子64が第1発光素子61からの光を検出している状態を示している。
透過状態判定ステップS11の判定がYesのときに第1二番車透過部35Aが第1検出位置に位置している場合には、ステップS15において制御部16に記憶された二番車33の回転角度は、0°以上θ未満となっている。また、透過状態判定ステップS11の判定がYesのときに第2二番車透過部35Bが第1検出位置に位置している場合には、ステップS15において制御部16に記憶された二番車33の回転角度は、0°以上360°−θ未満となっている。したがって、ステップS15の判定がYesの場合、第1検出位置には、第1二番車透過部35Aが位置している。よって、ステップS15の判定がYesの場合、二番車33の回転位置の検出が完了するとともに、分針13の基準位置への配置も完了する。
次に、秒透過状態探索移行ステップS20について説明する。
秒透過状態探索移行ステップS20は、ステップS21と、ステップS22と、ステップS23と、ステップS24と、を含む。
秒透過状態探索移行ステップS20では、まずステップS21を実行する。ステップS21では、回転制御部17により第1ステップモータ21を駆動して、二番車33をCW方向に角度θ回転駆動させる。ステップS21を実行する時点で第1二番車透過部35Aが第1検出位置に位置していた場合には、ステップS21を実行することで、第2二番車透過部35Bが第1検出位置に移動する。ステップS21を実行する時点で第2二番車透過部35Bが第1検出位置に位置していた場合には、ステップS21を実行することで、第1二番車透過部35Aおよび第2二番車透過部35Bが第1検出位置以外の位置に移動する。
ステップS22において第1受光素子64が第1発光素子61からの光を受光していると判定した場合(S22:Yes)、ステップS23に進む。ステップS22において第1受光素子64が第1発光素子61からの光を受光していないと判定した場合(S22:No)、ステップS24に進む。
ステップS23では、二番車33をCW方向に角度θ回転駆動させる。これにより、第1二番車透過部35Aを第1検出位置に移動させることができ、分針13の基準位置への配置が完了する。ステップS23の実行後、秒透過状態探索移行ステップS20を終了し、秒透過状態探索ステップS30に進む。
ステップS24では、二番車33をCW方向に角度360°−θ回転駆動させる。これにより、第1二番車透過部35Aを第1検出位置に移動させることができ、分針13の基準位置への配置が完了する。ステップS24の実行後、秒透過状態探索移行ステップS20を終了し、秒透過状態探索ステップS30に進む。
次に、秒透過状態探索ステップS30について説明する。
秒透過状態探索ステップS30は、ステップS31と、ステップS32と、を含む。
図15は、第1実施形態の秒透過状態探索ステップのタイミングチャートである。なお、図15の二番車および四番車における「ON」とは、二番車および四番車のそれぞれが有する透過部が第1検出位置に位置している状態をいう。また、「OFF」とは、二番車および四番車のそれぞれが有する透過部が第1検出位置以外の位置に位置している状態をいう。また、図15の検出判定における「0」は第1受光素子64が第1発光素子61からの光を検出していない状態を示し、「1」は第1受光素子64が第1発光素子61からの光を検出している状態を示している。
秒透過状態探索ステップS30では、二番車33の回転位置の検出が完了し、第1二番車透過部35Aが第1検出位置に位置している(図13参照)。よって、図16に示すように、二番車33は常にONとなっている。
図13に示すように、秒透過状態探索ステップS30では、まずステップS31を実行する。ステップS31では、制御部16により所望パターンの検出を行う。具体的に、ステップS31では、制御部16は、第1受光素子64において検出した信号が所望パターンであるか否かを判定する。
ステップS32では、回転制御部17により第2ステップモータ22を1ステップ回転駆動して、四番車43を第2ステップモータ22の1ステップに対応する回転角度(本実施形態では6°)だけCW方向に回転させる。次いで、再度ステップS31を実行する。
ここで、一方の第1四番車透過部45と他方の第1四番車透過部45との間に第2四番車透過部46がある場合について説明する。この場合には、ステップS32において第1受光素子64が一方の第1四番車透過部45を透過した光を最後に検出した時点から、ステップS31およびステップS32を繰り返し実行して、第2ステップモータ22により四番車43を8ステップ分回転させると、第2四番車透過部46が第1検出位置に位置した状態となる。このとき、ステップS32において第1受光素子64が第2四番車透過部46を透過した光を1回検出する(図15における時間t5)。
次に、第2実施形態について説明する。
図16は、第2実施形態の二番車の平面図である。
図5に示す第1実施形態では、二番車33は、一対の二番車透過部35を有している。これに対して、図16に示す第2実施形態では、二番車133は、3個の二番車透過部135を有している点で、第1実施形態と異なっている。なお、図1から図15に示す第1実施形態と同様の構成については、同一符号を付して詳細な説明を省略する。
図17および図18は、第2実施形態の針位置検出動作のフローチャートである。図19は、第2実施形態のムーブメントの概略を示すブロック図である。なお、図19は、針位置検出動作が完了した状態を模式的に示している。
図17および図18に示すように、本実施形態の針位置検出動作は、二番車133の二番車透過部135を探索する分透過状態探索ステップS100と、第1二番車透過部135Aを第1検出位置に位置させる秒透過状態探索移行ステップS200と、四番車43の第2四番車透過部46を探索する秒透過状態探索ステップS30と、を備えている。
次に分透過状態探索ステップS100について説明する。
図18に示すように、分透過状態探索ステップS100は、透過状態判定ステップS11と、回転角度判定ステップS120と、第1駆動ステップS13と、第2駆動ステップS14と、を含む。
回転角度判定ステップS120において二番車133の回転角度がθ1以上であると判定した場合(S120:Yes)、第2駆動ステップS14に進む。これに対して、回転角度判定ステップS120において二番車133の回転角度がθ1未満であると判定した場合(S120:No)、第1駆動ステップS13に進む。次いで、再度透過状態判定ステップS11を行う。
二番車133を多くともθ1回転させることで、第1二番車透過部135A、第2二番車透過部135Bおよび第3二番車透過部135Cのうち少なくとも1個が第1検出位置を通過する。したがって、二番車133をθ1回転させても第1受光素子64が第1発光素子61からの光を検出しない場合には、四番車43の第1四番車透過部45および第2四番車透過部46が第1検出位置以外の位置に位置している。よって、第2駆動ステップS14を実行して、第1四番車透過部45を第1検出位置に移動させる。次いで、制御部16に記憶された二番車133の回転角度を0°にするとともに、再度透過状態判定ステップS11を行う。その後、再度回転角度判定ステップS120、第1駆動ステップS13および透過状態判定ステップS11を繰り返し実行することで、第1二番車透過部135A、第2二番車透過部135Bおよび第3二番車透過部135Cのうちいずれか1個を第1受光素子64において検出できる。
次に、秒透過状態探索移行ステップS200について説明する。
図19に示すように、秒透過状態探索移行ステップS200は、ステップS201と、ステップS203と、ステップS205と、ステップS207と、ステップS209と、ステップS211と、ステップS213と、ステップS215と、ステップS217と、ステップS219と、ステップS221と、ステップS223と、を含む。
透過状態判定ステップS11の判定がYesのときに第1二番車透過部135Aが第1検出位置に位置している場合には、ステップS201において制御部16に記憶された二番車133の回転角度は、0°以上θ3未満となっている。また、透過状態判定ステップS11の判定がYesのときに第2二番車透過部135Bが第1検出位置に位置している場合には、ステップS201において制御部16に記憶された二番車133の回転角度は、0°以上θ2未満となっている。また、透過状態判定ステップS11の判定がYesのときに第3二番車透過部135Cが第1検出位置に位置している場合には、ステップS201において制御部16に記憶された二番車133の回転角度は、0°以上θ1未満となっている。したがって、ステップS201の判定がYesの場合、第1検出位置には、第2二番車透過部135Bまたは第3二番車透過部135Cが位置している。
ステップS207では、二番車133をCW方向に角度θ3回転駆動させる。これにより、第1二番車透過部135Aを第1検出位置に移動させることができ、分針13の基準位置への配置が完了する。次に、秒透過状態探索ステップS30に進む。
ステップS211では、透過状態判定ステップS11と同様に、第1受光素子64が第1発光素子61からの光を受光しているか否かを判定する。ステップS211において第1受光素子64が第1発光素子61からの光を受光していると判定した場合(S211:Yes)、秒透過状態探索ステップS30に進む。これに対して、ステップS211において第1受光素子64が第1発光素子61からの光を受光していないと判定した場合(S211:No)、ステップS213に進む。
ステップS213では、二番車133をCW方向に角度θ1回転駆動させる。これにより、第1二番車透過部135Aを第1検出位置に移動させることができ、分針13の基準位置への配置が完了する。次に、秒透過状態探索ステップS30に進む。
ステップS215では、ステップS211と同様に、第1受光素子64が第1発光素子61からの光を受光しているか否かを判定する。ステップS215において第1受光素子64が第1発光素子61からの光を受光していると判定した場合(S215:Yes)、秒透過状態探索ステップS30に進む。これに対して、ステップS215において第1受光素子64が第1発光素子61からの光を受光していないと判定した場合(S215:No)、ステップS217に進む。
ステップS219では、ステップS215と同様に、第1受光素子64が第1発光素子61からの光を受光しているか否かを判定する。ステップS219において第1受光素子64が第1発光素子61からの光を受光していると判定した場合(S219:Yes)、ステップS221に進む。これに対して、ステップS219において第1受光素子64が第1発光素子61からの光を受光していないと判定した場合(S219:No)、ステップS223に進む。
ステップS221では、二番車133をCW方向に角度θ1+θ3回転駆動させる。これにより、第1二番車透過部35Aを第1検出位置に移動させることができ、分針13の基準位置への配置が完了する。次に、秒透過状態探索ステップS30に進む。
ステップS223では、二番車133をCW方向に角度θ1−θ2+θ3回転駆動させる。これにより、第1二番車透過部35Aを第1検出位置に移動させることができ、分針13の基準位置への配置が完了する。次に、秒透過状態探索ステップS30に進む。
図20は、分検出車の変形例を示す平面図である。
図20に示すように、分検出車234は、同一の回転軌跡上に設けられ、2個(N=2)の分検出車透過部237を有している。各分検出車透過部237は、分検出車234の周方向において、180°(360°/N)間隔で設けられている。
このように、分検出車透過部237が2個以上設けられている場合であっても、中心軸Oの周方向において隣り合う二番車透過部35,135の角度間隔を360°/(M×N)の倍数に設定することで、各二番車透過部35,135と分検出車透過部237とを第1検出位置に同時に位置させることが可能となる。
なお、分検出車透過部は、3個以上設けられてもよい。
また、第1四番車透過部の端部は、矩形形状ではなく円弧状であってもよい。その場合、発光素子からの光の照射形状に応じた形となるので、長孔の端部においても受光の有無を確実に検出することができる。
Claims (3)
- 第1駆動源の動力により回転して第1指針を駆動する第1歯車と、
前記第1歯車の中心軸と同軸上に配置され、第2駆動源の動力により回転して第2指針を駆動する第2歯車と、
前記第1駆動源の動力により回転する位置検出用歯車であって、Mを整数として当該位置検出用歯車に対する前記第1歯車の歯数比が1/Mに設定される位置検出用歯車と、
前記第1歯車および前記位置検出用歯車に対して、前記第1歯車の前記中心軸の軸方向における一方側に配置された発光素子と、
前記第1歯車および前記位置検出用歯車を挟んで前記軸方向の他方側に設けられ、前記発光素子からの光を検出する受光素子と、
前記第1駆動源および前記第2駆動源の駆動を制御するとともに、前記受光素子による受光を検出する制御部と、
を備え、
前記第1歯車は、同一の回転軌跡上に設けられ、前記発光素子からの光が透過可能とされた複数の第1透過部を有し、
前記位置検出用歯車は、同一の回転軌跡上に設けられ、前記発光素子からの光が透過可能とされたN個の第2透過部を有し、
前記第2透過部は、前記位置検出用歯車の周方向において、360°/N間隔で設けられ、
前記複数の第1透過部は、前記中心軸の周方向に不等角度間隔で並んで設けられ、
前記中心軸の周方向において隣り合う前記第1透過部の角度間隔は、360°/(M×N)の倍数に設定されており、
前記第2歯車は、前記軸方向から見て前記第1透過部の回転軌跡上に設けられ、前記発光素子からの光が透過可能とされた第3透過部を有し、
前記第3透過部は、前記中心軸の周方向に沿う長孔であり、
前記第3透過部の両端部がなす第1中心角は、前記第2歯車の前記第3透過部以外の領域に対応する前記第3透過部の端部間に対応する第2中心角以上に設定され、
前記周方向において隣り合う前記第1透過部同士がなす中心角のうち、最大の中心角をθとし、
前記制御部は、
前記受光素子が前記発光素子からの光を受光しているか否かを判定する透過状態判定ステップと、
前記透過状態判定ステップにおいて前記受光素子が前記発光素子からの光を受光していない場合に、前記第1歯車の回転角度がθ以上か否かを判定する回転角度判定ステップと、
前記回転角度判定ステップにおいて、前記第1歯車の回転角度がθ未満と判定した場合に、前記第1駆動源を駆動して前記第1歯車を回転させ、前記透過状態判定ステップを再度行う第1駆動ステップと、
前記回転角度判定ステップにおいて、前記第1歯車の回転角度がθ以上と判定した場合に、前記第2駆動源を駆動して前記第2歯車を所定角度回転させ、前記透過状態判定ステップを再度行う第2駆動ステップと、を実行し、
前記所定角度は、前記第2中心角以上前記第1中心角以下である、
ことを特徴とするムーブメント。 - 前記第1指針は分針であることを特徴とする請求項1に記載のムーブメント。
- 請求項1または2に記載のムーブメントと、
前記第1駆動源に供給する電力を発電するソーラーパネルと、
を備えることを特徴とする電子時計。
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