JP2000275365A - 時計の駆動装置 - Google Patents

時計の駆動装置

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JP2000275365A
JP2000275365A JP11077848A JP7784899A JP2000275365A JP 2000275365 A JP2000275365 A JP 2000275365A JP 11077848 A JP11077848 A JP 11077848A JP 7784899 A JP7784899 A JP 7784899A JP 2000275365 A JP2000275365 A JP 2000275365A
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JP
Japan
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wheel
hand
stator
stepping motor
rotor
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JP11077848A
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Yasuhiro Watanabe
康浩 渡辺
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Rhythm Watch Co Ltd
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Rhythm Watch Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】時計の駆動装置において、その筐体の薄型化及
び小型化、並びに部品の共用等によるコストの低減、管
理コストの低減等を図る。 【解決手段】時計の駆動装置において、秒針を駆動する
第1ステッピングモータ21が、第1ステータ21a
と、第1ステータ21aにより与えられる磁場に応じて
所定の方向に回転させられる第1ロータ21cとを有
し、分針及び時針を駆動する第2ステッピングモータ3
1が、第2ステータ31aと、第2ステータ31aによ
り与えられる磁場に応じて所定の方向に回転させられる
第2ロータ31cとを有し、第1ステータ21a及び第
2ステータ31aが、指針の回転軸の方向に対して垂直
でかつ筐体内の略中央に位置する中央平面上に配置さ
れ、第1ロータ21c及び第2ロータ31cがお互いに
逆回りに回転駆動される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、時計の秒針、分針
及び時針を回転駆動する時計の駆動装置に関し、特に、
正時信号等の時刻信号を受けて自動的に時刻の修正を行
う時計の駆動装置に関する。
【0002】
【従来の技術】時計のうち電波を用いて自動的に時刻の
修正を行なう電波修正時計は、ラジオ局から発せられる
所定周波数、例えば日本標準時を高精度で伝える長波
(40kHz)の標準時刻電波(JG2AS)を受信
し、この受信信号に基づいて、いわゆる帰零等を行うも
のである。この電波修正時計は、通常の時刻表示動作の
際は勿論のこと帰零動作の際にも、指針を正確な位置に
回転駆動する駆動装置(ムーブメント)を備えている。
【0003】この駆動装置を備えた従来の電波修正時計
としては、特開平6−148354号公報、特開平10
−123266号公報等に記載されたものが知られてい
る。この特開平6−148354号公報に開示された電
波修正時計は、その駆動装置として、筐体の内部に、分
針歯車を回転させる第1駆動系、時針歯車を回転させる
第2駆動系等を備えている。この第1駆動系は、ステー
タ、コイルボビン、駆動コイル、分針駆動用ロータから
なる第1駆動モータと、この第1駆動モータにより駆動
される2番車及び3番車等からなる歯車列を有してお
り、又、第2駆動系は、同様にステータ、コイルボビ
ン、駆動コイル、時針駆動用ロータからなる第2駆動モ
ータと、この第2駆動モータにより駆動される2番車及
び3番車等からなる歯車列を有している。そして、この
第1駆動モータ及び第2駆動モータは、分針及び時針の
回転軸を中心として点対称となるような関係に配置され
おり、それぞれ点対称の中心を挟んで相対向する両側に
配置された分針駆動用ロータ及び時針駆動用ロータか
ら、順次に配列された歯車列を介して分針車及び時針車
に駆動力が伝達されるようになっている。
【0004】また、特開平10−123266号公報に
開示された電波修正時計も同様に、その駆動装置とし
て、筐体の内部に、分針歯車を回転させる第1駆動系、
時針歯車を回転させる第2駆動系等を備えている。この
第1駆動系は、ステータ、コイルボビン、駆動コイル、
分針駆動用ロータからなる第1駆動モータと、この第1
駆動モータにより駆動される駆動車及び2つの伝達車等
からなる歯車列を有しており、又、第2駆動系は、同様
にステータ、コイルボビン、駆動コイル、時針駆動用ロ
ータからなる第2駆動モータと、この第2駆動モータに
より駆動される駆動車及び2つの伝達車等からなる歯車
列を有している。そして、この第1駆動モータ及び第2
駆動モータも、前述同様に分針及び時針の回転軸を中心
として点対称となるような関係に配置されおり、それぞ
れ点対称の中心を挟んで相対向する両側に配置された分
針駆動用ロータ及び時針駆動用ロータから、順次に配列
された歯車列を介して分針車及び時針車に駆動力が伝達
されるようになっている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記のよう
な駆動装置を備えた電波修正時計においては、分針を駆
動する第1駆動モータと時針を駆動する第2駆動モータ
とが、指針の回転軸方向すなわち筐体の厚み方向におい
て、それぞれ偏倚した位置に配置されているため、筐体
の厚みが増加するという問題があった。また、上記第1
駆動モータと第2駆動モータとが、点対称の関係をなす
ように配置されているため、この回転軸を挟んだ両側か
ら回転軸に向かって歯車列が配置される構成、すなわ
ち、それぞれの歯車が密集化されない状態で配列されて
おり、これらを囲繞する筐体が大型化するという問題が
あった。さらに、従来の第1駆動モータ及び第2駆動モ
ータの配置関係では、それらの配線が複雑で、組付け作
業にも長時間を要するという問題があった。
【0006】本発明は、上記従来技術の問題点に鑑みて
成されたものであり、その目的とするところは、組み立
てが簡単で、小型化及び構造の簡素化が図れ、さらに部
品の共用等による低コスト化を図れる時計の駆動装置を
提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上記の目的
を達成するべく鋭意検討を重ねた結果、以下の如き構成
をなす発明を見出すに至った。すなわち、本発明に係る
時計の駆動装置は、筐体の内部において、第1の指針を
駆動する第1駆動源と、第2の指針を駆動する第2駆動
源とを備えて、第1及び第2の指針を所定回転軸回りに
回転駆動する時計の駆動装置であって、上記第1駆動源
は、一定方向に磁場を形成する第1ステータと、この第
1ステータにより与えられる磁場に応じて所定の方向に
回転させられる第1ロータとを有する第1ステッピング
モータであり、上記第2駆動源は、一定方向に磁場を形
成する第2ステータと、この第2ステータにより与えら
れる磁場に応じて所定の方向に回転させられる第2ロー
タとを有する第2ステッピングモータであり、上記第1
ステータ及び第2ステータは、所定回転軸の方向に対し
て垂直でかつ筐体内の略中央に位置する中央平面上に配
置されている、ことを特徴としている。
【0008】この構成によれば、第1駆動源の第1ステ
ータが励磁されて所定の磁場を形成すると、第1ロータ
が所定方向に回転して、所定の歯車列(例えば第1の5
番車及び秒針車)を介して第1の指針(例えば秒針)を
回転駆動する。また、第2駆動源の第2ステータが励磁
されて所定の磁場を形成すると、第2ロータが第1ロー
タと逆向きの方向に回転して、所定の歯車列(例えば第
2の5番車、3番車及び分針車、又、さらに日の裏車及
び時針車)を介して第2の指針(例えば分針及び時針)
を回転駆動する。この際、第1駆動源の第1ステータと
第2駆動源の第2ステータとが、同一の平面(中央平
面)上に面一に配置された構成をもつため、この構成が
筐体の厚さ方向(回転軸の方向)における小型化すなわ
ち薄型化に寄与する。
【0009】上記構成において、第1ステッピングモー
タと第2ステッピングモータとは、上記中央平面上の所
定の直線に対して線対称となるように配置された構成を
採用することができる。この構成によれば、第1ステッ
ピングモータと第2ステッピングモータとが全く同一に
構成されたものでも、第1ロータと第2ロータとを、お
互いに逆向に回転させるとができる。また、上記線対称
の構成は、第1ロータから第1の指針(例えば秒針)ま
での歯車列と、第2ロータから第2の指針(例えば分針
及び時針)までの歯車列とを、狭い領域に集約化させる
のに寄与する。
【0010】また、上記構成において、上記中央平面の
位置に配置された中板を有し、上記第1ステータ及び第
2ステータが、この中板に固定された構成を採用するこ
とができる。この構成によれば、第1ステータと第2ス
テータとを中板に対して固定することで、第1ステータ
と第2ステータとが容易に筐体の略中央部に配置され
る。
【0011】さらに、上記構成において、上記第1ステ
ッピングモータ及び第2ステッピングモータとして、お
互いに同一のものを採用することができる。この構成に
よれば、部品の共用化が行なわれ、部品コストの低減、
部品管理コスト等の低減が行なわれる。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を、添
付図面に基づいて詳細に説明する。図1は、本発明に係
る時計の駆動装置の中で、特に電波修正時計の駆動装置
の一実施形態を示す平面図であり、図2は、この駆動装
置の縦断面図である。この実施形態に係る駆動装置を備
えた電波修正時計は、時計本体10内において、第1の
指針としての秒針を駆動する第1駆動系20と、第2の
指針としての分針及び時針を駆動する第2駆動系30
と、秒針,分針及び時針の位置を検出する光透過型の光
検出センサ40と、利用者が手により直接時刻合わせを
行なう手動修正系50と、ラジオ局から発せられる所定
周波数、例えば日本標準時を高精度で伝える長波(40
kHz)の標準時刻電波(JG2AS)を受信し、この
受信信号に基づいて、いわゆる帰零等を行う際の制御を
司る制御部(不図示)等を備えている。
【0013】時計本体10は、お互いに対向して接続さ
れて輪郭を形成する下ケース11及び上ケース12と、
この下ケース11及び上ケース12で形成される空間内
のほぼ中央部において下ケース11と連結した状態で配
置される中板13とを備えており、空間内の下ケース1
1、中板13、上ケース12の所定の位置に対して、第
1駆動系20、第2駆動系30、光検出センサ40、手
動修正系50、制御部等が固定あるいは軸支されてい
る。
【0014】第1駆動系20は、図1ないし図3に示す
ように、略コ字状の第1ステータ21a、この第1ステ
ータ21aの一方側の脚片に第1ボビン21dを介して
巻回された第1駆動コイル21b、この第1ステータ2
1aの他方の磁極間において回動自在に配置された第1
ロータ21cにより構成された第1駆動源としての第1
ステッピングモータ21と、第1ロータ21cのピニオ
ン21c’に大径歯車22aが噛合した第1の5番車2
2と、この第1の5番車22の小径歯車22bに噛合し
た秒針車23とにより構成されている。
【0015】ここで、第1ステッピングモータ21は、
図2、図4及び図5に示すように、第1ステータ21a
が、中板13に形成された左側の載置面13aに載置し
て固定され、第1ロータ21cは中板13と上ケース1
2とに軸支されている。中板13に形成された載置面1
3aは、秒針、分針及び時針の回転軸S(所定回転軸)
の方向に対して垂直でかつ下ケース11及び上ケース1
2により形成される筐体内の略中央に位置する中央平面
をなしている。したがって、第1ステータ21aは、筐
体の厚み方向において略中央部に配置された状態となっ
ている。
【0016】また、第1ボビン21dには、巻回された
第1駆動コイル21bに接続された2本のモータリード
ピン21eが圧入により固定されており、このモータリ
ードピン21eは、図6に示すように、下ケース11上
に取り付けられた回路基板43まで達し、その回路基板
43上に配設された電源端子43aに接続されている。
そして、制御部の出力制御信号に基づいて、電源(不図
示)から電源端子43a、モータリードピン21eを介
して第1駆動コイル21bに電流が流され、第1ロータ
21cの回転方向、回転角度および回転速度が制御され
るようになっている。
【0017】第1の5番車22は、大径歯車22aの歯
数が60個、小径歯車22bの歯数が15個に形成さ
れ、中板13及び上ケース12に回動自在に軸支され、
その大径歯車22aが第1ステッピングモータ21の第
1ロータ21c(ピニオン21c’)と噛合して、第1
ロータ21cの回転速度を所定速度に減速させる。この
第1の5番車22には、図3及び図8に示すように、秒
針車23と重なる領域において周方向に等間隔(中心角
α1が120°)で配置された3個の円形状をなす透孔
22cが形成されている。この透孔22cは、光検出セ
ンサ40の検出光を通過させるだけでなく、少なくとも
その1つは、第1の5番車22を組付ける際の位置決め
孔(度決め孔)として用いられるものである。
【0018】秒針車23は、大径歯車23aの歯数が6
0個に形成され、その軸部の一端が上ケース12に軸支
され、中板13を下ケース11側に貫通したその他端側
には秒針軸23bが圧入されており、この秒針軸23b
は、後述する分針パイプ34pの内部に挿通されて、そ
の先端に秒針(不図示)が取り付けられている。この秒
針車23には、図9に示すように、回転により第1の5
番車22と重なる領域において周方向に等間隔(中心角
α2が30°)で配置された11個の円形状をなす透孔
23cと、一箇所だけピッチの異なる位置決め遮光部2
3d(透孔23cと透孔23cとの中心角が60°)と
が形成されている。そして、上記第1の5番車22の透
孔22cが位置決め遮光部23dに対向した後に最初に
透孔23cと対向する時に、秒針が正時を指すように構
成されている。
【0019】上記透孔23cは、光検出センサ40の検
出光を通過させるだけでなく、少なくともその1つは、
秒針車23を組付ける際の位置決め孔(度決め孔)とし
て用いられるものである。また、これらの透孔23cの
内側には、周方向に長尺で回転軸方向に突出する円弧状
の付勢ばね23eが、切り欠き孔23fにより画定され
ている。この円弧状付勢ばね23eは、秒針車23をそ
の回転軸方向に付勢するものである。
【0020】ここで、上記位置決め遮光部23dは、周
方向において切り欠き孔23fから離れた位置、すなわ
ち、2つの切り欠き孔23fが途切れて離れた領域に形
成されている。したがって、切り欠き孔23fと位置決
め遮光部23eとの距離を十分確保できるため、位置決
め遮光部23dの領域において検出光が切り欠き孔23
fに回り込むようなことはなく、確実にこの位置決め遮
光部23dで検出光を遮ることができる。すなわち、検
出光の回り込みによる誤検出を生じ易い切り欠き孔23
fを設けた領域から離れた位置に位置決め遮光部23d
が形成されていることから、この位置決め遮光部23d
を、秒針車22の回転角度位置の位置決めに用いること
で、確実な位置決めを行なうことができる。
【0021】上記秒針車23においては、図9に示すよ
うに、複数(11個)の透孔23cを設ける代わりに、
図10に示すように、位置決め遮光部23dと径方向に
おいて対向する位置にある透孔23cのみを残して、そ
の他の透孔23cをそれぞれ切り欠き孔23gと一体的
に開けてもよい。これによれば、検出光の通過を許容す
る部分において、検出光の通過をより一層確実なものと
し、又、秒針車22を形成する材料の無駄を低減するこ
とができる。
【0022】第2駆動系30は、図1、図2、図7に示
すように、略コ字状の第2ステータ31a、この第2ス
テータ31aの一方側の脚片に第2ボビン31dを介し
て巻回された第2駆動コイル31b、この第2ステータ
31aの他方の磁極間において回動自在に配置された第
2ロータ31cにより構成された第2駆動源としての第
2ステッピングモータ31と、第2ロータ31cのピニ
オン31c’に大径歯車32aが噛合した中間歯車とし
ての第2の5番車32と、この第2の5番車32の小径
歯車32bに大径歯車33aが噛合した3番車33と、
この3番車33の小径歯車33bに大径歯車34aが噛
合した分針車34と、この分針車34の小径歯車34b
に大径歯車35aが噛合した中間歯車としての日の裏車
35と、この日の裏車35の小径歯車35bに噛合した
時針車36とにより構成されている。
【0023】ここで、第2ステッピングモータ31は、
図2、図4及び図5に示すように、第2ステータ31a
が、中板13に形成された右側の載置面13aに載置し
て固定され、第2ロータ31cは中板13と上ケース1
2とに軸支されている。中板13に形成された載置面1
3aは、秒針、分針及び時針の回転軸S(所定回転軸)
の方向に対して垂直でかつ下ケース11及び上ケース1
2により形成される筐体内の略中央に位置する中央平面
をなしている。したがって、第2ステータ31aは、筐
体の厚み方向において略中央部に配置された状態となっ
ている。
【0024】また、第2ボビン31dには、巻回された
第2駆動コイル31bに接続された2本のモータリード
ピン31eが圧入により固定されており、このモータリ
ードピン31eは、図11に示すように、上ケース12
上に取り付けられた回路基板41まで達し、その回路基
板41上に配設された電源端子41aに接続されてい
る。そして、制御部の出力制御信号に基づいて、電源
(不図示)から電源端子41a、モータリードピン31
eを介して第2駆動コイル31bに電流が流され、第2
ロータ31cの回転方向、回転角度および回転速度が制
御されるようになっている。
【0025】このように、第2ステッピングモータ31
の第2ステータ31aと、前述第1ステッピングモータ
21の第1ステータ21aとは、中板13の共通の載置
面13aに載置して固定されている。その結果、両者
は、秒針、分針及び時針の回転軸S(所定回転軸)の方
向(筐体の厚み方向)に対して垂直でかつ筐体内の略中
央に位置する中央平面上に配置された構成となってい
る。したがって、筐体の厚み方向において両ステッピン
グモータが偏倚した状態で配置されたものに比べて、筐
体の薄型化を行なうことができる。
【0026】また、第2ステッピングモータ31と第1
ステッピングモータ21とは、全て共通の部品を用いて
形成された同一部品であり、図4に示すように、中央平
面すなわち載置面13a上の所定の直線Lに対して線対
称となるように配置されている。したがって、第1ロー
タ21cと第2ロータ31cとを、お互いに逆向に回転
させることができ、運針方向を合わせるための中間歯車
等を削減でき、又、共通部品としていることで、部品コ
ストの低減、部品管理コスト等の低減を行なうことがで
きる。また、このように、線対称となるように配置され
ていることから、第1ロータ21cから秒針までの歯車
列と、第2ロータ31cから分針及び時針までの歯車列
とを、狭い領域に集約化させることができる。また、中
板13に対して、第1ステータ21c及び第2ステータ
31cを固定するようにしているので、筐体内の略中央
部の同一平面上に容易に位置決めして配置することがで
きる。さらに、下ケース11に取り付けられる回路基板
43と上ケースに取り付けられる回路基板41とは、形
状等が全く同じに形成された同一のものであり、ここで
も部品の共用化によるコストの低減を行なうことができ
る。
【0027】第2の5番車32は、大径歯車32aの歯
数が60個、小径歯車32bの歯数が15個に形成さ
れ、中板13および上ケース12に軸支され、その大径
歯車32aが第2ステッピングモータ31の第2ロータ
31c(ピニオン31c’)と噛合して、第2ロータ3
1cの回転速度を所定速度に減速させる。尚、この第2
の5番車32としては、前述の第1の5番車22を流
用、すなわち、透孔22cが設けられたものを用いても
よい。これにより、部品の共用化が行なえ製品のコスト
を低減することができる。
【0028】3番車33は、大径歯車33aの歯数が6
0個、小径歯車33bの歯数が10個に形成され、軸部
の一端が上ケース12に軸支され、他端側が中板13を
貫通した状態で回動自在に配設されており、第2の5番
車32の回転を減速して分針車34に伝達する。また、
3番車33には、図12に示すように、回転により秒針
車23及び第1の5番車22と重なる領域において周方
向に等間隔(中心角α3が36°)で配置された10個
の円形状をなす透孔33cが形成されている。この透孔
33cは、光検出センサ40の検出光を通過させるだけ
でなく、少なくともその1つは、3番車33を組付ける
際の位置決め孔(度決め孔)として用いられるものであ
る。
【0029】分針車34は、大径歯車34aの歯数が6
0個、小径歯車34bの歯数が14個に形成され、その
中央部には小径歯車34bが一体的に形成された分針パ
イプ34pが、側面視にて略T字形状をなすように形成
されている。そして、分針パイプ34pの一端部が中板
13に回動自在に軸支され、他端側の軸部は後述する時
針車36の時針パイプ36pの内部に回動自在に挿通さ
れいる。また、分針パイプ34pは、下ケース11を貫
通して時計の文字板(不図示)側に突出しており、その
先端には分針(不図示)が取り付けられている。
【0030】また、分針車34には、図13に示すよう
に、回転により秒針車23,第1の5番車22,3番車
33と重なる領域において周方向に長尺な3個の円弧状
透孔34c,34d,34eが形成されている。これら
円弧状透孔34cと円弧状透孔34dとは、中心角α5
で30°隔てて形成され、円弧状透孔34dと円弧状透
孔34eとは、中心角α6で30°隔てて形成され、
又、円弧状透孔34eと円弧状透孔34cとは、中心角
α7で60°隔てて形成されている。すなわち、円弧状
透孔34eと円弧状透孔34cとの間に、最も幅の広い
遮光部Aが形成され、円弧状透孔34cと円弧状透孔3
4dとの間及び円弧状透孔34dと円弧状透孔34eと
の間に、上記遮光部Aよりも幅狭の遮光部Bが形成され
ている。
【0031】また、円弧状透孔34cは、一端側の円形
部34c’と、他端側から伸びる幅広円弧部34c’’
と、両者を連結する幅狭円弧部34c’’’とにより形
成されている。この幅狭円弧部34c’’’により画定
される円形部34c’は、検出光を通過させるだけでな
く、分針車34を組み付ける際の位置決め孔(度決め
孔)として用いられるものである。
【0032】時針車36は、大径歯車36aの歯数が4
0個に形成され、その中央部に円筒状の時針パイプ36
pが一体的に取り付けられており、この時針パイプ36
pの内部に前述の分針パイプ34pが挿通されている。
そして、時針パイプ36pは、下ケース11に形成され
た軸受け孔11aに挿通されて回動自在に軸支されてお
り、又、その先端側は下ケース11を貫通して時計の文
字板(不図示)側に突出しており、その先端には時針
(不図示)が取り付けられている。
【0033】また、時針車36には、図14に示すよう
に、回転により秒針車23,第1の5番車22,3番車
33,分針車34と重なる領域において周方向に長尺な
3個の円弧状透孔36c,36d,36eが形成されて
いる。これら円弧状透孔36cと円弧状透孔36dと
は、中心角α8で45°隔てて形成され、円弧状透孔3
6dと円弧状透孔36eとは、中心角α9で60°隔て
て形成され、又、円弧状透孔36eと円弧状透孔36c
とは、中心角α10で30°隔てて形成されており、さ
らに、円弧状透孔36c,36d,36eの長さは、中
心角β1+β2,β3,β4がそれぞれ75°,60
°,90°となるように設定されている。すなわち、円
弧状透孔36eと円弧状透孔36cとの間に、最も幅の
狭い遮光部Cが形成され、円弧状透孔36cと円弧状透
孔36dとの間に、遮光部Cよりも幅の広い遮光部Dが
形成され、円弧状透孔36dと円弧状透孔36eとの間
に、遮光部Dよりも幅の広い遮光部Eが形成されてい
る。
【0034】また、円弧状透孔36cは、一端側から中
心角β1で7.5°のところに位置する円形部36c’
と、他端側から伸びる幅広円弧部36c’’と、両者を
連結すると共に円形部36c’の両側に位置する幅狭円
弧部36c’’’とにより形成されている。この幅狭円
弧部36c’’’により画定される円形部36c’は、
検出光を通過させるだけでなく、時針車36を組み付け
る際の位置決め孔(度決め孔)として用いられるもので
ある。
【0035】日の裏車35は、大径歯車35aの歯数が
42個、小径歯車35bの歯数が10個に形成され、下
ケース11に形成された突部11bに対して回動自在に
軸支されており、大径歯車35aが分針パイプ34pに
形成された小径歯車34bに噛合し、又、小径歯車35
bが時針車36(36a)に噛合して、分針車34の回
転を減速して時針車36に伝達する。
【0036】光検出センサ40は、図2、図6、図11
に示すように、上ケース12の壁面に固定された回路基
板41に取付けられた発光ダイオードからなる発光素子
42と、この発光素子42に対向するように、下ケース
11の壁面に固定された回路基板43に取付けられたフ
ォトトランジスタからなる受光素子44とにより形成さ
れている。そして、発光素子42及び受光素子44は回
路基板上に設けられた制御部(不図示)に接続されて、
種々の検出信号及び制御信号等のやり取りが行なわれる
ようになっている。
【0037】また、図1に示すように、平面視にて第1
の5番車22、秒針車23、3番車33、分針車34、
時針車36の全てが同時に重なる位置に配置されてい
る。そして、第1の5番車22の透孔22c、3番車3
3の透孔33c、秒針車23の透孔23c、分針車の透
孔34c(34d、34e)、時針車36の透孔36c
(36d、36e)が重なり合った時に、発光素子42
から発せられた検出光が受光素子44により受光され
て、秒針、分針、時針が正時等の位置を指していること
を出力するようになっている。
【0038】さらに、上記発光素子42は、上ケース1
2の外側に開口するように形成された第1配置部として
の取付け凹部12c内に配置されており、この取付け凹
部12cの底面には、所定径の円形貫通孔12dが開け
られている。この円形貫通孔12dは、発光素子42か
ら発せられる検出光が末広がり状に広がる性質があるた
め、その広がった部分の光を遮断して収束された光のみ
を通過させて誤検出を防止できるようにするものであ
る。同様に、上記受光素子44は、下ケース11の外側
に開口するように形成された第2配置部としての取付け
凹部11c内に配置されており、この取付け凹部11c
の底面には、所定径の円形貫通孔11dが開けられてい
る。この円形貫通孔11dは、発光素子42から発せら
れ、上記透孔を通過してきた光のみをできるだけ通過さ
せて誤検出を防止できるようにするものである。
【0039】上記第1の5番車22、3番車33、秒針
車23、分針車34、時針車36を組付ける場合は、所
定の位置決めピンが、下ケース11の円形貫通孔11
d、位置決めとして用いられるそれぞれの透孔、及び上
ケース12の円形貫通孔12dを貫くように、順次に組
付ける。そして、上ケース12及び下ケース11を接合
して一体化した後、位置決めピンを引き抜いて、貫通孔
12dが位置する取付け凹部12cに発光素子42を取
付け、又、貫通孔11dが位置する取付け凹部11cに
受光素子44を取付ける。
【0040】これにより、貫通孔12d及び11dは完
全に塞がれ、上ケース12及び下ケース11により画定
される内部空間に外部の光が侵入するのを防止できる。
したがって、外部の光が侵入することによる誤検出を防
止できると共に、組付け時の位置決め孔と光検出用の透
孔とを兼用していることから、これらの孔を別々に設け
る場合に比べて装置の集約化、小型化を行なうことがで
きる。
【0041】手動修正系50は、図1及び図2に示すよ
うに、上述の分針車34の小径歯車34b及び時針車3
6の大径歯車36aに噛合する日の裏車35と、この日
の裏車35の大径歯車35aに噛合する歯車51aを有
する手動修正軸51とにより構成されている。この手動
修正軸51は、上ケース12の外部に位置付けられて利
用者が直接指を触れることのできる頭部51bと、この
頭部51bから伸びて上ケース12に形成された開口1
2eを貫挿し下ケース11に形成された突部11eに対
して軸支された柱状部51cとからなり、この柱状部5
1cの下方領域に歯車51aが形成されている。
【0042】手動修正軸51は、分針車34と同位相で
回転するように構成されており、上述の第2駆動系30
により分針車34が駆動されているときには日の裏車3
5を介して分針車34と同相で回転するとともに、第2
駆動系30の非作動時には、頭部51bを指で回転させ
ることにより、指針位置を手動修正できるようになって
いる。
【0043】上記のように、秒針車23の秒針軸23b
が分針車34の分針パイプ34pに挿通され、分針車3
4の分針パイプ34pが時針車36の時針パイプ36p
に挿通されていることから、秒針車23と、分針車34
と、時針車36とは、それぞれの回転中心軸が共通して
おり、又、時刻表示の際に、秒針が60秒間に1回転、
分針が60分間に1回転、時針が12時間に1回転する
ように駆動される。
【0044】上記分針車34の分針パイプ34pの先端
部及び時針車36の時針パイプ36pの先端部には、図
15に示すように、径方向に所定幅をなして伸びる位置
決めのための第1指標としての溝34g及び第2指標と
しての溝36gが形成されている。そして、これらの溝
34g及び溝36gが、一直線に並んだとき所定の時刻
例えば12時00分を指すように設定されている。
【0045】このような位置決め指標を設けたことによ
り、分針車34及び時針車36を下ケース11及び上ケ
ース12により囲繞して覆ってしまった後においても、
溝34g及び36gが一直線に並んでいれば予め設定さ
れた概略の時刻を指していることが分かるため、その状
態を基に分針及び時針を容易に取り付けることができ、
その他の位置合わせ及び位置確認工程が不要になり、製
造ライン及び検査ラインでの製造時間及び検査時間を短
縮することができる。尚、位置決め指標としては、上記
の溝に限るものではなく、ポッチ等のマークでもよい。
【0046】次に、本電波修正時計の時刻修正動作につ
いて説明する。図16は、時刻修正動作の一例を示すも
のである。ここで、第1の5番車22、秒針車23、3
番車33、分針車34、時針車36は、それぞれ制御部
により制御される第1ステッピングモータ21及び第2
ステッピングモータ31のステップ駆動により回転駆動
される。この際、第1の5番車22は、第1ステッピン
グモータ21のステップ駆動により、15ステップで1
回転するように駆動制御され、その結果、秒針車23は
60ステップで1回転する。一方、3番車33は、第2
ステッピングモータ31のステップ駆動により、60ス
テップで1回転するように駆動制御され、その結果、分
針車34は360ステップで1回転し、時針車36は4
320ステップで1回転する。
【0047】図16に示すように、先ずリセットあるい
は電源投入時に、スタートスイッチがオンされて、発光
素子42すなわち発光ダイオードが所定の出力周波数で
起動されて検出光を発する(S1)。続いて、第1ステ
ッピングモータ21がパルス駆動され(S2)、受光素
子44すなわちフォトトランジスタからの出力が有るか
否かの判断がなされる(S3)。
【0048】ここで、フォトトランジスタからの出力が
無い場合は、ステップ駆動を行なうためのパルス数を加
算する度に、フォトトランジスタからの出力が有るか否
かの判断がなされ(S4)、パルス数が9に達してもフ
ォトトランジスタからの出力が無い場合は、第2ステッ
プピングモータ31が1ステップ(パルス)駆動され
(S5)、その後再び第1ステッピングモータ21がス
テップ駆動され(S2)て秒針車23が回転駆動され
る。
【0049】一方、フォトトランジスタの出力が有る場
合は、秒針車23が早送りされて(S6)、制御部に予
め記憶された出力パターンとの比較が行なわれ(S
7)、得られた出力パターンと記憶された出力パターン
とが適合しない場合は、再び秒針車23が早送りされ
る。一方、得られた出力パターンと記憶された出力パタ
ーンとが適合した場合は、その時点(5ステップ目でも
フォトトランジスタからの出力が得られない場合におい
て次にフォトトランジスタの出力が得られた時点)で秒
針車23を停止し(第1ステッピングモータ21を止め
る)、秒針車23を帰零位置まで駆動して停止する(S
8)。この時、秒針は所定時刻例えば正時(0秒)の位
置に修正される。
【0050】続いて、第2ステッピングモータ31のみ
を所定の出力周波数でパルス駆動して分針車34を早送
りする(S9)。そして、フォトトランジスタからの出
力パターンと制御部に予め記憶された出力パターンとの
比較が行なわれ(S10)、得られた出力パターンと記
憶された出力パターンとが適合しない場合は、再び分針
車34が早送りされる。一方、得られた出力パターンと
記憶された出力パターンとが適合した場合は、その時点
で、第2ステッピングモータ31を止めて、分針車34
及び時針車36の駆動を停止する(S11)。
【0051】ここで、上記出力パターンと予め記憶され
たパターンとの比較による時刻修正は、3種類のパター
ンのいずれかに合わせることにより行なわれる。すなわ
ち、分針車34によるフォトトランジスタの出力パター
ンは、図17(a)に示すように、遮光部が作用するオ
フの幅として、2つの幅狭のB部と1つの幅広のA部と
が交互に現れるようなパターンとなり、又、時針車36
によるフォトトランジスタの出力パターンは、図17
(b)に示すように、遮光部が作用するオフの幅が3種
類のD部、E部、C部が所定間隔をおいて交互に現れる
ようなパターンとなり、両者を合成した出力パターン
は、図17(c)に示すように、D部,B部及びA部が
組み合わされたパターンと、E部,B部及びA部が組み
合わされたパターンと、C部,B部及びA部が組み合わ
されたパターンの3種類が所定間隔をおいて現れるパタ
ーンとなる。尚、図17に示すパターンのうちオンとな
るパターンの部分は、実際には3番車33の遮光部によ
りオフとなる部分があるので、歯抜け状のパターンとな
っている。
【0052】そこで、D部,B部及びA部の組み合わせ
からなるパターンが確認されたときを例えば4時00
分、E部,B部及びA部の組み合わせからなるパターン
が確認されたときを例えば8時00分、C部,B部及び
A部の組み合わせからなるパターンが確認されたときを
例えば12時00分として予め設定しておけば、これら
のパターンのいずれかを検出したきに第2ステッピング
モータ31を停止させることで、分針車34及び時針車
36すなわち分針及び時針を所定の時刻に時刻修正する
ことができる。
【0053】上記第2ステッピングモータ31を停止さ
せた後、発光ダイオードの出力をオフにして、発光を停
止し(S12)、時刻修正動作を終了する。
【0054】上記の動作を行なう電波修正時計によれ
ば、分針車34及び時針車36に、検出光を通過させる
ための透孔として、円弧状透孔すなわち長孔を用いてい
るため、光検出センサ40がオンとなる範囲が広がり、
位置検出時間を短縮でき、その結果、秒針の時刻修正を
行なう時間を短縮することができる。また、時針車36
に3種類の遮光部C,D,Eを設けたことから、3箇所
のいずれかを検出して時刻修正を行なうことができ、
又、最も回転速度の遅い時針車36を従来に比べ略1/
3回転させるだけで位置検出ができ、これにより、分針
及び時針の時刻修正を行なう時間を短縮することができ
る。
【0055】次に、本電波修正時計における他の時刻修
正動作について説明する。図18は、時刻修正動作の他
の実施形態を示すものである。ここで、第1の5番車2
2、秒針車23、3番車33、分針車34、時針車36
は、前述の駆動方法と同様に、それぞれ制御部により制
御される第1ステッピングモータ21及び第2ステッピ
ングモータ31のステップ駆動により回転駆動される。
この際、第1の5番車22は、第1ステッピングモータ
21のステップ駆動により、15ステップで1回転する
ように駆動制御され、その結果、秒針車23は60ステ
ップで1回転する。一方、3番車33は、第2ステッピ
ングモータ31のステップ駆動により、60ステップで
1回転するように駆動制御され、その結果、分針車34
は360ステップで1回転し、時針車36は4320ス
テップで1回転する。この場合、第1の5番車22は、
第1ステッピングモータ21により5ステップ駆動され
る毎に1回検出光を通過させ、又、3番車33は、第2
ステッピングモータ31により6ステップ駆動される毎
に1回検出光を通過させるようになっている。
【0056】図18に示すように、先ずリセットあるい
は電源投入時に、スタートスイッチがオンされて、発光
素子42すなわち発光ダイオードが起動されて検出光を
発する(S1)。続いて、第1ステッピングモータ21
及び第2ステッピングモータ31が同時に同一の出力周
波数でパルス駆動されて、秒針車23及び分針車34
(及び時針車36)が回転駆動される(S2)。次に、
受光素子44すなわちフォトトランジスタからの出力が
有るか否かの判断がなされる(S3)。
【0057】ここで、フォトトランジスタからの出力が
無い場合は、再び第1ステッピングモータ21及び第2
ステッピングモータ31がパルス駆動されて秒針車23
及び分針車34(及び時針車36)が回転駆動される。
一方、フォトトランジスタからの出力が有る場合は、一
旦秒針車23及び分針車34(時針車36)が停止され
(S4)、その後、秒針車23が早送りされて(S
5)、制御部に予め記憶された出力パターンとの比較が
行なわれ(S6)、得られた出力パターンと記憶された
出力パターンとが適合しない場合は、再び秒針車23が
早送りされる。一方、得られた出力パターンと記憶され
た出力パターンとが適合した場合は、その時点で秒針車
23を停止し(第1ステッピングモータ21を止め
る)、秒針車23を帰零位置まで駆動して停止する(S
7)。この時、秒針は所定時刻例えば正時(0秒)の位
置に修正される。
【0058】続いて、第2ステッピングモータ31のみ
をパルス駆動して分針車34を早送りする(S8)。そ
して、フォトトランジスタからの出力パターンと制御部
に予め記憶された出力パターンとの比較が行なわれ(S
9)、得られた出力パターンと記憶された出力パターン
とが適合しない場合は、再び分針車34が早送りされ
る。一方、得られた出力パターンと記憶された出力パタ
ーンとが適合した場合は、その時点で第2ステッピング
モータ31を止めて、分針車34及び時針車36の駆動
を停止する(S10)。
【0059】ここで、上記出力パターンと予め記憶され
たパターンとの比較による時刻修正は、前述の場合と同
様にして、3種類のパターンのいずれかに合わせること
により行なわれる。すなわち、分針車34によるフォト
トランジスタの出力パターンは、図17(a)に示すよ
うに、遮光部が作用するオフの幅として、2つの幅狭の
B部と1つの幅広のA部とが交互に現れるようなパター
ンとなり、又、時針車36によるフォトトランジスタの
出力パターンは、図17(b)に示すように、遮光部が
作用するオフの幅が3種類のD部、E部、C部が所定間
隔をおいて交互に現れるようなパターンとなり、両者を
合成した出力パターンは、図17(c)に示すように、
D部,B部及びA部が組み合わされたパターンと、E
部,B部及びA部が組み合わされたパターンと、C部,
B部及びA部が組み合わされたパターンの3種類が所定
間隔をおいて現れるパターンとなる。
【0060】そこで、D部,B部及びA部の組み合わせ
からなるパターンが確認されたときを例えば4時00
分、E部,B部及びA部の組み合わせからなるパターン
が確認されたときを例えば8時00分、C部,B部及び
A部の組み合わせからなるパターンが確認されたときを
例えば12時00分として予め設定しておけば、これら
のパターンのいずれかを検出したきに第2ステッピング
モータ31を停止させることで、分針車34及び時針車
36すなわち分針及び時針を所定の時刻に時刻修正する
ことができる。
【0061】上記第2ステッピングモータ31を停止さ
せた後、発光ダイオードの出力をオフにして、発光を停
止し(S11)、時刻修正動作を終了する。
【0062】上記の動作を行なう電波修正時計によれ
ば、第1ステッピングモータ21により駆動される第1
の5番車22と、第2ステッピングモータ31により駆
動される3番車33とにおいて、光検出センサ40の検
出光を通す間隔が、それぞれのモータ21,31の出力
パルス数で奇数と偶数とになっており、この奇数と偶数
には公約数が存在しない関係となっている。
【0063】したがって、組み込み後衝撃等の外的要因
により、第1ステッピングモータ21と第2ステッピン
グモータ31との間に相対的な回転が生じ、両者の回転
位相がずれた場合、第1ステッピングモータ21及び第
2ステッピングモータ31を同時に回転駆動しても、必
ず位相の合う位置(光検出センサの出力がオンとなる位
置)が存在することになる。
【0064】例えば、3番車33がずれた場合におい
て、第1の5番車22は、第1ステッピングモータ21
のパルス数が5パルス毎すなわち0、5、10、15、
20、25、30・・・パルス毎に検出光を通し、一
方、3番車33は、1パルスずれた場合1、7、13、
19、25、31・・・パルス毎に検出光を通し、又、
2パルスずれた場合2、8、14、20、26、32・
・・パルス毎に検出光を通し、3パルスずれた場合3、
9、15、21、27、33・・・パルス毎に検出光を
通し、4パルスずれた場合4、10、16、22・・・
パルス毎に検出光を通し、5パルスずれた場合5、11
・・・パルス毎に検出光を通す。この場合、1パルスず
れた場合は25パルス、2パルスずれた場合は20パル
ス、3パルスずれた場合は15パルス、4パルスずれた
場合は10パルス、5パルスずれた場合は5パルスのと
ころで両者の位相が合うことになる。
【0065】一方、第1の5番車22がずれた場合にお
いて、3番車33は、第2ステッピングモータ31のパ
ルス数が6パルス毎すなわち0、6、12、18、2
4、30・・・パルス毎に検出光を通し、一方、第1の
5番車22は、1パルスずれた場合1、6、11、1
6、21、26・・・パルス毎に検出光を通し、又、2
パルスずれた場合2、7、12、17、22、27・・
・パルス毎に検出光を通し、3パルスずれた場合3、
8、13、18、23、28・・・パルス毎に検出光を
通し、4パルスずれた場合4、9、14、19、24、
29・・・パルス毎に検出光を通し、5パルスずれた場
合5、10、15、20、25、30・・・パルス毎に
検出光を通す。この場合、1パルスずれた場合は6パル
ス、2パルスずれた場合は12パルス、3パルスずれた
場合は18パルス、4パルスずれた場合は24パルス、
5パルスずれた場合は30パルスのところで両者の位相
が合うことになる。
【0066】すなわち、秒針の位置合わせと分針及び時
針の位置合わせとを、両モータ21,31を同時に駆動
させて行なうことができるため、全体としての時刻修正
に要する時間を短縮することができる。
【0067】
【発明の効果】以上述べたように、本発明に係る時計の
駆動装置によれば、第1駆動源の第1ステータと第2駆
動源の第2ステータとが、筐体の略中央部に位置する同
一の平面(中央平面)上に面一に配置されていることか
ら、筐体の薄型化を行なうことができる。また、第1ス
テッピングモータと第2ステッピングモータとを、上記
中央平面上の所定の直線に対して線対称に配置して、第
1ロータと第2ロータとをお互いに逆向に回転させるこ
とで、中間歯車等の部品の削減及び部品の共用化を行な
うことができ、又、第1ロータから秒針までの歯車列
と、第2ロータから分針及び時針までの歯車列とを、狭
い領域に集約化させることができる。これにより、部品
コストの低減、部品管理コスト低減等を行なうことがで
き、又、筐体の小型化を行なうことができる。また、筐
体の略中央部に配置される中板を採用し、この中板に第
1ステータ及び第2ステータを固定することで、筐体内
中央部への第1ステータ及び第2ステータの配置を容易
に行なうことができ、又、組付け作業を簡略化すること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る時計の駆動装置の一実施形態を示
す平面図である。
【図2】本発明に係る時計の駆動装置の一実施形態を示
す縦断面図である。
【図3】駆動装置の一部である秒針を駆動する第1駆動
系を示す平面図である。
【図4】駆動装置の一部である第1ステッピングモータ
と第2ステッピングモータとの配置関係を示す平面図で
ある。
【図5】図4中のE−E部における断面図である。
【図6】本発明の係る駆動装置を下ケース側から見た底
面図である。
【図7】駆動装置の一部である分針及び時針を駆動する
第2駆動系を示す平面図である。
【図8】秒針を駆動する第1駆動系の一部をなす第1の
5番車を示す平面図である。
【図9】秒針を駆動する第1駆動系の一部をなす秒針車
を示す平面図である。
【図10】秒針を駆動する第1駆動系の一部をなす秒針
車の他の例を示す平面図である。
【図11】本発明の係る駆動装置を上ケース側から見た
平面図である。
【図12】分針及び時針を駆動する第2駆動系の一部を
なす3番車を示す平面図である。
【図13】分針及び時針を駆動する第2駆動系の一部を
なす分針車を示す平面図である。
【図14】分針及び時針を駆動する第2駆動系の一部を
なす時針車を示す平面図である。
【図15】分針パイプ及び時針パイプの先端部を示す端
面図である。
【図16】本発明の駆動装置を備えた時計において時刻
の修正駆動を行なう場合の動作を示すフローチャートで
ある。
【図17】図16に示す修正駆動において、分針車、時
針車、及び両者の合成による検出手段の出力パターンを
示すグラフである。
【図18】本発明の駆動装置を備えた時計において時刻
の修正駆動を行なう場合の他の動作を示すフローチャー
トである。
【符号の説明】
10・・・時計本体 11・・・下ケース 12・・・上ケース 13・・・中板 13a・・・載置面(中央面) 20・・・第1駆動系 21・・・第1ステッピングモータ(第1駆動源) 21a・・・第1ステータ 21b・・・第1駆動コイル 21c・・・第1ロータ 21d・・・第1ボビン 21e・・・モータリードピン 22・・・第1の5番車 23・・・秒針車 30・・・第2駆動系 31・・・第2ステッピングモータ(第2駆動源) 31a・・・第1ステータ 31b・・・第1駆動コイル 31c・・・第1ロータ 31d・・・第1ボビン 31e・・・モータリードピン 32・・・第2の5番車 33・・・3番車 34・・・分針車 35・・・日の裏車 36・・・時針車 40・・・光検出センサ 41・・・回路基板 41a・・・電源端子 43・・・回路基板 43a・・・電源端子 50・・・手動修正系

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 筐体の内部において、第1の指針を駆動
    する第1駆動源と、第2の指針を駆動する第2駆動源と
    を備えて、第1及び第2の指針を所定回転軸回りに回転
    駆動する時計の駆動装置であって、 前記第1駆動源は、一定方向に磁場を形成する第1ステ
    ータと、前記第1ステータにより与えられる磁場に応じ
    て所定の方向に回転させられる第1ロータとを有する第
    1ステッピングモータであり、 前記第2駆動源は、一定方向に磁場を形成する第2ステ
    ータと、前記第2ステータにより与えられる磁場に応じ
    て所定の方向に回転させられる第2ロータとを有する第
    2ステッピングモータであり、 前記第1ステータ及び第2ステータは、前記所定回転軸
    の方向に対して垂直でかつ前記筐体内の略中央に位置す
    る中央平面上に配置されている、ことを特徴とする時計
    の駆動装置。
  2. 【請求項2】 前記第1ステッピングモータと前記第2
    ステッピングモータとは、前記中央平面上の所定の直線
    に対して線対称となるように配置されている、ことを特
    徴とする請求項1記載の時計の駆動装置。
  3. 【請求項3】 前記中央平面の位置に配置された中板を
    有し、 前記第1ステータ及び第2ステータは、前記中板に固定
    されている、ことを特徴とする請求項1又は2記載の時
    計の駆動装置。
  4. 【請求項4】 前記第1ステッピングモータと前記第2
    ステッピングモータとは、同一のものである、ことを特
    徴とする請求項1ないし3いずれか1つに記載の時計の
    駆動装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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