JP6542117B2 - 除雪機 - Google Patents
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Description
保管場所から除雪現場まで移動するときに、除雪具を上げて、路面と接触しないようにすることが望まれる。除雪中も、路面に対する除雪具の高さを変更することで、作業性を高めることが望まれる。
そのため、路面に対する除雪具の高さを変更することができる除雪機が、各種提案されてきた(例えば、特許文献1(図3)参照)。
図16に示すように、除雪機100は、上下回動駆動油圧シリンダ101を備えている。この上下回動駆動油圧シリンダ101は、油圧シリンダ(特許文献1段落番号0009)である。この油圧シリンダ101を縮動することにより、除雪具102などが、想像線で示す位置まで上昇する。除雪具102が上昇した形態が「非作業形態」となり、除雪具102が実線で示す位置まで下がった形態が「作業形態」となる。
油圧シリンダ101に圧油を供給し回収する油圧配管、圧油を発生する油圧ポンプ、油圧配管に設けられる油圧バルブ、油圧バルブを制御する油圧制御部が必須となる。
よって、油圧シリンダ101を採用すると高価となり、除雪機の価格高騰を招く。
よって、油圧シリンダや電動シリンダに代わる軽量で安価な高さ変更機構を備える除雪機が望まれる。
前記駆動輪の車軸を回転中心として上下動可能に取り付けられた作業部フレームに、除雪具が設けられると共に、前記駆動輪及び前記除雪具を駆動する駆動源が設けられ、
前記走行部フレームの後部と前記作業部フレームの後部との間に、高さ変更機構が設けられ、この高さ変更機構で前記除雪具と路面との距離を変更するようにした除雪機であって、
前記高さ変更機構は、前記走行部フレームと前記作業部フレームの一方から伸びると共にラックを有する第1ブラケットと、前記走行部フレームと前記作業部フレームの他方から伸びる第2ブラケットと、この第2ブラケットで支持される電動モータと、この電動モータのモータ軸に取り付けられたウォームギヤと、前記第2ブラケットに回転自在に支持され前記ウォームギヤで回されるウォームホィールと、このウォームホィールに備えられ前記ラックに噛み合うピニオンとを備え、
前記走行部フレーム側に、バッテリが配置され、
前記高さ変更機構は、後端がカバーで覆われていることを特徴とする。
作業者が握るハンドルが、走行部フレームから延ばされ、ハンドルに作業者が操作する操作盤が取り付けられていることを特徴とする。
厚肉シリンダや鋼製シリンダが不要であるため、高さ変更機構が軽量となる。その上、第1・第2ブラケット、ウォームギヤ、ウォームホィール、ピニオン、ラックは構造が単純であり安価である。
よって、請求項1によれば、軽量で安価な高さ変更機構を備える除雪機が提供される。
加えて、請求項1に係る発明では、重いバッテリは、走行部フレーム側に配置される。作業部フレームにバッテリを支持させることに比べて、本発明によれば作業部フレームは軽くなる。作業部フレームが軽量化できるため、高さ変更機構への負荷が軽減でき、高さ変更機構の小型化、軽量化及び低コスト化が図れる。
更に加えて、請求項1に係る発明では、高さ変更機構は、後端がカバーで覆われている。高さ変更機構を構成するウォームギヤ、ウォームホィール、ピニオン、ラックが、カバーで保護される。
よって、請求項2によれば、ハンドルや操作盤の高さが同一である上に、軽量で安価な高さ変更機構を備える除雪機が提供される。
走行部フレーム21からハンドル17L、17Rが延ばされ、これらのハンドル17L、17Rに操作盤18が取り付けられる。
走行部フレーム21の後部に、重くて比較的大きなバッテリ24が搭載されると共に高さ変更機構30の下端が連結される。バッテリ24は、走行部フレーム21に直接搭載してもよいが、本例では、走行部フレーム21からテラス25を張り出し、このテラス25に載せるようにした。
作業部フレーム26から後方に延長部28が延ばされ、この延長部28に高さ変更機構30の上端が機械的に連結される。
この点、本実施例では、高さ変更機構30は、電動モータ34と、ウォームギヤ36と、ウォームホィール37と、ラック31と、ピニオン38とを主要素とする。何れの要素も汎用部品であり、安価である。加えて、本実施例では、厚肉シリンダや鋼製シリンダを使用しない分だけ、軽量化が図れる。
また、前フランジ43に第2ブラケット33をガイドする案内溝46が設けられている。
電動モータ34にブレーキを備えることは差し支えないが、セルフロック作用が期待できるため、ブレーキを省くことができ、電動モータ34の更なる小型化及び低コスト化が図れる。
そして、カバー39の後面39aとバッテリ24の後面24aとの前後方向におけるオフセットαは、0〜数十mmの範囲に設定する。
0であれば、カバー39の後面39aとバッテリ24の後面24aとが揃って外観性が高まる。
なお、カバー39は必須ではなく、省くことが可能である。カバー39を省く場合は、バッテリ24よりも高さ変更機構30を前方に配置することが望まれる。すなわち、カバー39を省いた場合には、高さ変更機構30の後端とバッテリ24の後面24aとの距離がαとなる。
また、カバー39で覆った場合には、カバー39は、簡単な覆いであって小型で軽量であるため、容易に外すことができ、外した状態で、目視点検、要素の交換が容易に行える。
図10(a)に示す比較例では、ハンドル17L、17R及び操作盤18は、作業部フレーム26に支持されている。この比較例では、駆動源16、オーガー11、ハンドル17L、17R及び操作盤18などを含む作業部フレーム26の重心G1は、駆動源16の直前位置にある。
すなわち、図10(b)に示す実施例では、ハンドル17L、17R及び操作盤18を、作業部フレーム26から走行部フレーム21へ移動した。結果、駆動源16、オーガー11などを含む作業部フレーム26の重心G2は、十分に前方に移動する。
重心G2が前方に移動したことにより、作業中の食い付き性、すなわち、雪へのオーガー11の食い込み性能が向上する。
図11に示す除雪機10Bは、高さ変更機構30Bの構造を変更した。加えて、バッテリ24を高さ変更機構30Bの後方に配置すると共に上方へ移動したことが、図3と異なる。その他は、図3と同一であるため、図3の符号を流用して、詳細な構造説明は省略する。
図12に示すように、高さ変更機構30Bは、ラック31を有する第1ブラケット32と、電動モータ34、ウォームギヤ36、ウォームホィール37及びピニオン38が取付けられている第2ブラケット33と、想像線で示され第2ブラケット33に取付けられるカバー39とからなる。
また、第2ブラケット33は、上下に並んで配置される頭付きピン55、55を有すると共に下部に第2ヒンジ穴56、56を有している。
図15(a)は、図11の要部拡大図であって、作業部フレーム26は、「作業形態」位置に保持されている。このような作業部フレーム26の後端に、第2ヒンジ穴56がボルト又はピンで連結される。すなわち、第2ブラケット33は第2ヒンジ穴56を中心に揺動可能に作業部フレーム26に連結される。一方、第1ブラケット32は第1ヒンジ穴54を中心に揺動可能に走行フレーム21に連結されている。
なお、第1ヒンジ穴54にて走行部フレーム21に対して第1ブラケット32が揺動し、第2ヒンジ穴56にて作業部フレーム26に対して第2フレーム33が揺動するため、図15(a)→(b)、又は図15(b)→(a)の形態変化は円滑に行われる。
また、除雪具はオーガー11の他、ドーザーであってもよい。
Claims (3)
- 走行部フレームに、駆動輪及びこの駆動輪より後方に配置される従動輪に掛け渡すようにして左右のクローラが設けられ、
前記駆動輪の車軸を回転中心として上下動可能に取り付けられた作業部フレームに、除雪具が設けられると共に、前記駆動輪及び前記除雪具を駆動する駆動源が設けられ、
前記走行部フレームの後部と前記作業部フレームの後部との間に、高さ変更機構が設けられ、この高さ変更機構で前記除雪具と路面との距離を変更するようにした除雪機であって、
前記高さ変更機構は、前記走行部フレームと前記作業部フレームの一方から伸びると共にラックを有する第1ブラケットと、前記走行部フレームと前記作業部フレームの他方から伸びる第2ブラケットと、この第2ブラケットで支持される電動モータと、この電動モータのモータ軸に取り付けられたウォームギヤと、前記第2ブラケットに回転自在に支持され前記ウォームギヤで回されるウォームホィールと、このウォームホィールに備えられ前記ラックに噛み合うピニオンとを備え、
前記走行部フレーム側に、バッテリが配置され、
前記高さ変更機構は、後端がカバーで覆われていることを特徴とする除雪機。 - 請求項1記載の除雪機は、作業者が後方から連れ歩く歩行型除雪機であり、
前記作業者が握るハンドルが、前記走行部フレームから延ばされ、前記ハンドルに前記作業者が操作する操作盤が取り付けられていることを特徴とする除雪機。 - 側方から見て、前記高さ変更機構より後方に且つ上に前記バッテリが配置されていることを特徴とする請求項1又は請求項2記載の除雪機。
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