JP4531682B2 - 除雪車両 - Google Patents

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本発明は、機体フレームの前部に除雪部を備え、エンジンと、一対の走行装置とを具備する歩行型の除雪車両の構成に関する。
従来から、左右一対のクローラ式の走行装置を具備し、機体フレームの前部に除雪部を備え、エンジンを搭載した機体フレームの後部に歩行作業者が操向する操向ハンドルが備えられた除雪機は種々開発されて、公知となっている。
特許文献1に記載の歩行型の除雪機では、機体フレームの前部に除雪部を備え(連結し)、エンジンを機体フレームの上に搭載し、機体フレームの下面側には走行用のHST(Hydro Static Transmission ;静油圧式無段変速装置)及びミッションケースが固定さ
れ、ミッションケースから左右に突出した回動支点軸である出力軸に伝動機構となる左右一対のチェンケースを被嵌し、前記出力軸から各チェンケースを介して左右のクローラ式走行装置に対する後部の駆動軸へ駆動力を伝達する構成を採用し、ミッションケース内には、一対のサイドクラッチを設けて、マルチレバーの操作により、旋回内側のサイドクラッチを断とすることにより、その方向に旋回動することが開示されている。
他方、特許文献2に記載の歩行型の除雪機では、機体フレームの前部に除雪部を備え(連結し)、エンジンを機体フレームの上に搭載し、機体フレームの下面側には走行用のHST及びミッションケースが固定され、機体フレームの左右両側に配置されるクローラ式走行装置における前側の駆動スプロケットに対して走行駆動力を伝達する。また、機体フレームの後部に後上方向きの操向ハンドルが備えられている。
特開2000−54335号公報(図1〜図3参照) 特開2005−199755号公報(図1〜図3参照)
しかしながら、特許文献1及び2の構成のように、重量の大きい除雪部が機体フレームの前部に連結され、エンジンを上に搭載した機体フレームの下面側にトランスミッション(ミッションケース)が配置され、クローラ式走行装置より後部側に操向ハンドルが備えられていると、除雪機の前後方向の重量バランスが前方に偏り、除雪機の全体が前のめりになり易く、除雪部におけるロータリ式の掻込みオーガの下端が地面に衝突しないようにする、作業者による除雪機の操縦が難しくなるという問題があった。
本発明は以上の如き状況に鑑み、前後方向の重量バランスが良く、操縦のしやすい歩行型の除雪車両を提供することを目的とするものである。
前記目的を達成するため、請求項1に記載の除雪車両は、機体フレームの前方に除雪部を備え、エンジンを搭載した前記機体フレームに左右一対の走行装置を配置し、前記一対の走行装置にミッションケースを介して前記エンジンの動力を伝達するように構成し、前記機体フレームの後部に操向ハンドルを備えてなる歩行型の除雪車両おいて、前記左右一対の走行装置後部に前記ミッションケースを配置し、前記ミッションケースは、左右一対の差動機構と、この左右一対の差動機構に対してそれぞれ駆動力を入力する左右一対の旋回用電動モータとを備え、前記ミッションケースに前記左右一対の差動機構を内蔵した構造であって、前記操向ハンドルの上部側で前記ミッションケースよりも高い位置にバッテリを配置させ、前記ミッションケースの前面に前記左右一対の旋回用電動モータを配置したことを特徴とするものである。
請求項1に記載の発明によれば、機体フレームの前方に除雪部を備え、エンジンを搭載した前記機体フレームに左右一対の走行装置を配置し、前記一対の走行装置にミッションケースを介して前記エンジンの動力を伝達するように構成し、前記機体フレームの後部に操向ハンドルを備えてなる歩行型の除雪車両おいて、前記左右一対の走行装置後部に前記ミッションケースを配置し、前記ミッションケースは、左右一対の差動機構と、この左右一対の差動機構に対してそれぞれ駆動力を入力する左右一対の旋回用電動モータとを備え、前記ミッションケースに前記左右一対の差動機構を内蔵した構造であって、前記操向ハンドルの上部側で前記ミッションケースよりも高い位置にバッテリを配置させ、前記ミッションケースの前面に前記左右一対の旋回用電動モータを配置したもので、除雪車両の前後方向のバランスを改善できる。
また、旋回用電動モータをコンパクトにできる。
機体の後部側で歩行する作業者とは反対側に出力軸、走行駆動伝達手段及びPTO駆動伝達手段の回転部分が位置する。
次に、本発明を実施するための最良の実施形態について説明する。図1は本発明の除雪車両1の実施の一形態の側面図、図2は平面図、図3は本発明に係るトランスミッションのスケルトン図である。
本発明に係る歩行型の除雪車両1は、除雪部2、駆動部3、左右一対の走行装置4,4、及び運転操作部5を備えている。
図1及び図2に示すように、除雪部2は除雪車両1の機体フレーム11の前部に配設され、除雪車両1の走行経路上に存在する雪を除去するものである。除雪部2は、主に掻込オーガ21、オーガハウジング22、ブロアハウジング23、ブロア24、シュータ25等で構成される。
ロータリ式の掻込オーガ21は除雪車両1の走行経路上に存在する雪を機体前部中央に集めてブロア24に送るものであり、外周面に螺旋状の突起が設けられた略円柱形状の部材で構成されている。掻込オーガ21は地面と干渉しない範囲で極力地面に近接した位置に配置され、その軸心方向は機体左右方向と略一致している。掻込オーガ21の左右両端はオーガハウジング22に回転可能に軸支され、掻込オーガ21はエンジン31からの駆動力により回転駆動される。
オーガハウジング22は掻込オーガ21を軸支する構造体であるとともに、掻込オーガ21の筐体としての機能を兼ねる。オーガハウジング22はブロアハウジング23の前方に設けられる。
ブロアハウジング23はその内部にブロア24が内設される筐体であり、オーガハウジング22を支持する構造体としての機能を兼ねる。ブロアハウジング23の上部にはシュータ25が設けられている。
ブロア24は掻込オーガ21によりブロアハウジング23内に搬送された雪を筒状のシュータ25を通して跳ね飛ばし、除雪車両1の走行経路外に除去する。ブロア24はエンジン31からの駆動力により回転駆動される。なお、シュータ25はブロアハウジング23に対して水平面上で旋回可能であり、かつシュータ25の先端部は上下回動可能である。すなわち、ブロア24により跳ね飛ばされ、シュータ25を通過して投出された雪が地面に落下する位置を調整可能としている。
次に、図1および図2を用いて駆動部3の構成を説明する。駆動部3は主にエンジン31、発電機(図示せず)、バッテリ33、左右一対の旋回用の電動モータ105L,105R、トランスミッション101等で構成される。駆動部3のうちエンジン31、発電機(図示せず)、バッテリ33、図示しない油圧用ポンプ等は機体フレーム11に設けられ、後述するように、トランスミッション101及び左右一対の旋回用の電動モータ105L,105Rは機体フレーム11とは別体にて配置されている。エンジン31の前端から前向き突出している出力軸34の中途部が機体フレーム11に設けられたブラケット12に軸受を介して支持されている。
エンジン31の出力軸34からプーリ及びベルトからなるPTO駆動力伝達手段13(図1参照)を介して、除雪車両1の掻込オーガ21およびブロア24に駆動力を伝達するとともに、発電機を回転駆動して電力を発生させる。発電機で発生した電力はバッテリ33に充電され、バッテリ33(または発電機)は、後述する左電動モータ105Lの駆動回路(インバータ)および右電動モータ105Rの駆動回路(インバータ)に電力を供給し、左電動モータ105Lおよび右電動モータ105Rの回転数を制御しながら駆動する。該駆動回路は制御回路(共に図示せず)と接続されている。これらの駆動回路は制御回路を内蔵したコントローラケースは、後述する操向ハンドル51の上部側に設けられた操作ボックス53内に固定されている。
また、エンジン31の出力軸34から、トランスミッション101におけるミッションケース102から前向きに突出してブラケット12に軸支される入力軸15には、プーリ及びベルトからなる走行駆動力伝達手段14を介して動力伝達される(図1参照)。
図1及び図2に示すように、本実施例における左右一対の走行装置4L,4Rはクローラ式であるがホイール式の走行輪としても良く、限定されない。また、走行装置4L,4Rは、機体フレーム11の左右両側に配置され、且つ左右略対称に構成されている。
機体フレーム11は、除雪車両1の進行方向から見て門型に形成されており、この機体フレーム11よりも後側で下側にトランスミッション101が配置されている。このトランスミッション101の左右両側から突出する一対の出力軸(請求項における走行駆動軸に相当)106L,106Rは、左右両側の走行装置4L,4Rにおけるトラックフレーム40L,40Rの後部寄り部位にて軸受(図示せず)を介して横向きに貫通させる。トラックフレーム40L,40Rの外側にて、各出力軸106L,106Rの端部に駆動スプロケット41が固定されている。
平面視で中央部にクランク部44aを有する従動軸44の両端部がトラックフレーム40L,40Rの前部寄り部位に軸受(図示せず)を介して横向きに貫通し、トラックフレーム40L,40Rの外側にて、従動軸44の両端部に従動スプロケット42が固定されている。上記駆動スプロケット41及び従動スプロケット42にクローラベルト43が巻回されている。左右のトラックフレーム40L,40Rの前部寄りを繋ぐ軸と、機体フレーム11とが電動油圧式シリンダ45を介して連結されている。
機体フレーム11の後部から下向きに延びる左右一対のブラケット12は上記一対の出力軸106L,106Rに対して図示しない軸受を介して回動可能に支持されている。左右一対のブラケット12には、運転操作部5における平面視で実質上U字型の操向ハンドル51の前方下向きに延びる支持杆51aが連結されている。操向ハンドル51には、左右一対の旋回レバー52、操作ボックス53、作業部昇降レバー54、メインクラッチレバー55、走行変速レバー56等が装着されている(図1及び図2参照)。なお、一対の支持杆51aの間に装架されたバッテリ台57が設けられている。
次に、図1、図2および図3を用いて本発明の作業車両に係るトランスミッション101の実施の一形態について説明する。
トランスミッション101は駆動源であるエンジン31からの駆動力をトランスミッション101を介して左右の走行装置4L,4Rに伝達し、除雪車両1を直進(前進または後進)、右旋回または左旋回させるものである。トランスミッション101は主に、ミッションケース102、HST103、左右一対の差動機構104L,104R、旋回用の一対の電動モータである左電動モータ105Lおよび右電動モータ105R、等を具備している。
ミッションケース102は、トランスミッション101を構成する他の部材を収容し、埃等の侵入を防止する筐体としての機能と、トランスミッション101を構成する他の部材を支持(軸支)する構造体としての機能とを兼ねる。本実施例において、ミッションケース102は左ケースと右ケースの二つの部材からなり、左右に分割可能な構成となっている。
図3の走行系動力伝達のスケルトン図に示す如く、変速機構の一部としてのHST( Hydro Static Transmission ;静油圧式無段変速装置)103は駆動源であるエンジン31からミッションケース102に入力された駆動力を油圧ポンプ112、油圧モータ113を介して変速して、後述する一対の差動機構104L,104Rのサンギヤ121L,121Rに伝達する無段変速装置を備えている。
第1実施形態では、ミッションケース102の後部には油圧ポンプ112と油圧モータ113とが左右に隣接させて固設され、ミッションケース102の前部には旋回用の左電動モータ105Lおよび右電動モータ105Rが左右に適宜離して固設されている。この構成により、除雪車両1の進行方向の中程に、エンジン31を搭載した機体フレーム11が配置され、この機体フレーム11より前方位置に重量の大きい除雪部2が配置されている一方、機体フレーム11より後方であって、左右一対のクローラ式の走行装置4L,4Rの後部の駆動スプロケット41,41に動力伝達する重量の大きいトランスミッション101を配置することで、除雪車両1の前後方向の重量バランスを改善することができる。
また、トランスミッション101は、機械的変速機構である差動機構104L,104Rが内蔵されたミッションケース102や、HST103としての油圧ポンプ112、油圧モータ113、さらには、旋回操作用の左右電動モータ105L,105Rを備えたものであるから、相当の重量を有することで、除雪車両1の前後方向の重量バランスが向上する。
また、上述の第1実施形態のように、エンジン31を搭載した門形の機体フレーム11の下方には、トランスミッション101を配置せず、上記機体フレーム11よりも後側にトランスミッション101を配置したので、機体フレーム11ひいてはエンジン31の配置高さを低くすることができるので、機体全体の重心を低くできて安定化するという効果を奏する。
さらに、左右一対の走行駆動軸としての出力軸106L,106Rの周囲に、変速機構としてのHST103(油圧ポンプ112、油圧モータ113)と、一対の差動機構104L,104Rと、旋回操作用の左右電動モータ105L,105Rとを分散配置することにより、機体フレーム11とミッションケース102との間等の適当な空間を利用して、上記の部品を配置することができ、コンパクトなトランスミッション101を実現することができる。
本実施形態における油圧ポンプ112は、いわゆる可動斜板式の容量可変型ピストンポンプであり、油圧ポンプ112の可動斜板の板面を入力軸の軸線方向に対して垂直としたときは入力軸が回転駆動されても油圧モータ113に圧油を搬送することがない中立状態であり、該可動斜板の板面を入力軸の軸線方向に対して垂直の状態から傾倒させることにより、入力軸の回転駆動に連動して油圧モータ113に圧油を搬送する。可動斜板の傾倒角度を調節することにより、入力軸が一回転する間に搬送される圧油の量を調節することが可能である。
本実施形態における油圧モータ113は、いわゆる定容量型モータである。他の実施形態として、油圧モータ及び油圧ポンプの両方を容量可変型としても良いし、定容量型ポンプと容量可変型モータとの組み合わせでも良い。無段変速装置はHSTに限定されず、他の無段変速装置(例えばCVT等)でも良い。
次に、図3を参照して、油圧モータ113からの出力を変速して左右の走行装置4L,4Rに伝達するための左右一対の差動機構104L,104Rについて説明する。なお、差動機構104L,104Rは左右略対称であり、その構成は略同じであることから、以下の説明では差動機構104Lについてのみ説明し、差動機構104Rについては説明を省略する。
差動機構104Lにおけるサンギヤ(太陽歯車)121Lは伝達軸125の左半部に外嵌固定され、複数のプラネタリギヤ(遊星歯車)123Lと互いに噛合している。キャリア122Lは出力軸106Lの一端に外嵌固定され、出力軸106Lと一体的に回転する略円盤状の部材である。キャリア122Lを挟んで出力軸106Lの反対側となるキャリア122Lの盤面には複数の回転軸126Lが突設され、各回転軸126Lにそれぞれプラネタリギヤ123Lが回転可能に軸支される。複数のプラネタリギヤ123Lはサンギヤ121Lと互いに噛合する。なお、前記伝達軸125の左端部は軸受を介してキャリア122Lに軸支される。
リングギヤ124Lはその内周面と外周面に歯車部が形成された略リング状のギヤである。リングギヤ124Lはその内周面側において複数のプラネタリギヤ123Lと互いに噛合する。
旋回操作用の左電動モータ105Lおよび右電動モータ105Rは、ミッションケース102の外面に固設される。左電動モータ105Lの出力軸131Lおよび右電動モータ105Rの出力軸131Rはミッションケース102内に挿入されている。そして、出力軸131Lにはウォームギヤ132Lが外嵌固定され、ウォームギヤ132Lは前記差動機構104Lのリングギヤ124Lの外周面に形成された歯と互いに噛合している。
同様に、出力軸131Rにはウォームギヤ132Rが外嵌固定され、ウォームギヤ132Rは前記差動機構104Rのリングギヤ124Rの外周面に形成された歯と互いに噛合している。
次に、図3を用いてトランスミッション101の駆動力伝達経路について詳細説明を行う。駆動源であるエンジン31の出力軸34には装着されたベルトプーリ式の走行駆動伝達手段14のプーリ141にはメインクラッチ142が設けられており、該メインクラッチ142を切り替えることにより、「クラッチ入」の状態(すなわち、プーリ141が出力軸34に固定され、駆動力を伝達可能な状態)と、「クラッチ切」の状態(すなわち、プーリ141が出力軸34に固定されず、駆動力を伝達不可能な状態)と、に選択できる構成である。
図3に示す如く、HST103の入力軸15にはプーリが外嵌固定され、プーリ141およびプーリ143にベルト144が巻回される。また、HST103の出力軸113aにはベベルギヤ145が外嵌固定される。伝達軸146の中途部にはベベルギヤ147およびスプロケット149が外嵌固定され、該ベベルギヤ147とベベルギヤ145とは互いに噛合している。また、伝達軸146の一端にはブレーキ148が設けられており、伝達軸146の回転を制動することが可能である。
スプロケット150は伝達軸125の略中央部に外嵌固定され、スプロケット149およびスプロケット150にチェーン151が巻回される。伝達軸125の左半部および右半部にはそれぞれサンギヤ121L,121Rが外嵌固定される。
メインクラッチ142が「クラッチ入」の状態であり、ブレーキ148が作動していない(制動していない)場合、エンジン31からの駆動力は出力軸31a→プーリ141→ベルト144→プーリ143→入力軸112aを経てHST103に伝達される。HST103へ伝達された駆動力は、HST103にて変速された後、出力軸113a→ベベルギヤ145→ベベルギヤ147→伝達軸146→スプロケット149→チェーン151→スプロケット150→伝達軸125を経て左右一対の差動機構104L,104Rのサンギヤ121L,121Rに伝達される。
差動機構104Lに伝達された駆動力は、サンギヤ121L→プラネタリギヤ123L→回転軸126L→キャリア122L→出力軸106Lを経て走行装置4Lの駆動スプロケット41Lに伝達される。
差動機構104Rに伝達された駆動力は、サンギヤ121R→プラネタリギヤ123R→回転軸126R→キャリア122R→出力軸106Rを経て走行装置4Rの駆動スプロケット41Rに伝達される。
このようにして、エンジン31からの駆動力は左右一対の走行装置4L,4Rに伝達され、走行装置4L,4Rは回転駆動される。
一方、旋回用の左電動モータ105Lからの駆動力は、出力軸131L→ウォームギヤ132L→リングギヤ124L→プラネタリギヤ123L→回転軸126L→キャリア122L→出力軸106Lを経て走行装置4Lの駆動スプロケット41Lに伝達される。
また、旋回用の右電動モータ105Rからの駆動力は、出力軸131R→ウォームギヤ132R→リングギヤ124R→プラネタリギヤ123R→回転軸126R→キャリア122R→出力軸106Rを経て走行装置4Rの駆動スプロケット41Rに伝達される。
このようにして、左電動モータ105Lおよび右電動モータ105Rからの駆動力はそれぞれ対応する走行装置4L,4Rに伝達されて、走行装置4L,4Rは回転駆動される。そして、左電動モータ105Lおよび右電動モータ105Rの回転速度に応じて対応する走行装置4L,4Rの走行速度を滑らかに変化させ、左右の走行装置4L,4Rの間で走行速度差を生じさせることにより、除雪車両1は滑らかに旋回することが可能である。
即ち、除雪車両1を直進させる場合、左電動モータ105Lおよび右電動モータ105Rを停止させるとともに、差動機構104L,104Rのリングギヤ124L,124Rを回転しないように固定する必要がある。これは、エンジン31からの駆動力の一部がリングギヤ124L,124Rから左電動モータ105Lおよび右電動モータ105Rに伝達されて(駆動力が左電動モータ105Lおよび右電動モータ105Rに逆流して)直進速度が低下したり、直進安定性が低下するのを防止するためである。
従来は、このような駆動力の逆流を防止するために制動手段(ブレーキ等)を設けて直進時にリングギヤを制動していた。しかし、この方法では、各差動機構に当該制動手段を設けるとともに、直進時と旋回時で制動手段の作動状況を切り替えるための切替手段等を設ける必要があり、部品点数の増加および製造コストの増大の原因となっていた。
そこで、本実施例の除雪車両1にかかるトランスミッション101においては、一対のリングギヤ124L,124Rをウォームホイールとするとともに、一対の電動モータ(左モータ105Lおよび右モータ105R)の出力軸131L,131Rにウォームギヤ132L,132Rを設け、左電動モータ105Lからリングギヤ124Lへの駆動力伝達経路はウォームギヤ132Lからウォームホイール(リングギヤ124L)へ駆動力を伝達する構成とするとともに、右電動モータ105Rからリングギヤ124Rへの駆動力伝達経路はウォームギヤ132Rからウォームホイール(リングギヤ124R)へ駆動力を伝達する構成としている。
このように構成することは、以下の如き利点を有する。すなわち、ウォームギヤのセルフロック機能(ウォームギヤを回転させることによりウォームホイールを容易に回転駆動することができるが、ウォームホイールを回転させようとしても負荷が大きく、ウォームギヤを回転駆動することができない性質)を利用して直進時における左電動モータ105Lおよび右電動モータ105Rへの駆動力の逆流を防止することができ、ブレーキ等の制動手段を省略して部品点数および製造コストを削減することが可能である。
除雪車両1を滑らかに旋回させる方法としては、(1)一方の走行装置の走行速度を増速し、他方の走行装置の走行速度は直進時の速度を保持する、(2)一方の走行装置の走行速度を増速し、他方の走行装置の走行速度を減速する、(3)一方の走行装置の走行速度を減速し、他方の走行装置の走行速度は直進時の速度を保持する、といった方法が考えられる。
(1)または(2)の方法の場合、走行装置の走行速度を増速させるためには、左電動モータ105Lおよび右電動モータ105Rはエンジン31からの駆動力の一部が左電動モータ105Lまたは右電動モータ105Rに逆流してくるのに抗して差動機構104L,104Rに駆動力を入力する必要があるため、左電動モータ105Lおよび右電動モータ105Rとして出力が大きいものを使用しなければならず、製造コストが増大する要因となる。
一方、(3)の方法は、エンジン31からの駆動力の一部が左電動モータ105Lまたは右電動モータ105Rに逆流し、該駆動力にアシストされる形で左電動モータ105Lまたは右電動モータ105Rを駆動するため、左電動モータ105Lおよび右電動モータ105Rとして出力が大きいものを使用する必要がない(その代わり、(1)および(2)と比較すると旋回時の走行速度は遅い)。
そこで、本実施形態のトランスミッション101については、(3)の方法を採用し、一対の電動モータである左電動モータ105Lおよび右電動モータ105Rは、それぞれ対応するキャリア122L,122Rの回転速度を減速させる方向に、対応するリングギヤ124L,124Rを回転駆動する構成としている。
このように構成することにより、左電動モータ105Lおよび右電動モータ105Rとして出力が大きいものを使用する必要がなく、左右電動モータ105L,105Rの出力が小さい場合には、通常はそのサイズも小さいので、トランスミッション101を小型化することが可能である。
また、本実施形態においては、一対の電動モータである左電動モータ105Lおよび右電動電動モータ105Rは、除雪車両1の直進時にはいずれも回転駆動せず、除雪車両1の旋回時には一方の電動モータのみ回転駆動する。
このように構成することにより、左電動モータ105Lおよび右電動モータ105Rとして出力が大きいものを使用する必要がなく、トランスミッション101の製造コストを削減することが可能である。また、左電動モータ105Lおよび右電動モータ105Rの出力が小さい場合には、通常はそのサイズも小さいので、トランスミッション101を小型化することが可能である。
さらに、本実施形態においては、無段変速装置としてHST103を用いている。
このように構成することにより、滑らかな旋回と高い駆動力伝達効率を達成することが可能である。
図4はミッションケース102に対するHST103(油圧ポンプ112及び油圧モータ113)と旋回用の左右電動モータ105L,105Rの配置の第2実施形態を示し、HST103はミッションケース102の内部に配置され、旋回用の左右電動モータ105L,105Rはミッションケース102の前面に左右適宜隔てて配置固定されている。その他の部品、構成は第1実施形態と同じであるので、同じ部品、構成には同じ符号を付して、詳細な説明及び作用効果については省略する。
図5はミッションケース102に対するHST103(油圧ポンプ112及び油圧モータ113)と旋回用の左右電動モータ105L,105Rの配置の第3実施形態を示し、HST103はミッションケース102の内部に配置され、旋回用の左右電動モータ105L,105Rはミッションケース102の後面に左右適宜隔てて配置固定されている。その他の部品、構成は第1実施形態と同じであるので、同じ部品、構成には同じ符号を付して、詳細な説明及び作用効果については省略する。
上述のいずれの実施形態でも、除雪車両1の進行方向の中程に、エンジン31を搭載した機体フレーム11が配置され、この機体フレーム11より前方位置に重量の大きい除雪部2が配置されている一方、機体フレーム11より後方であって、左右一対のクローラ式の走行装置4L,4Rの後部の駆動スプロケット41,41に動力伝達する重量の大きいトランスミッション101を配置することで、除雪車両1の前後方向の重量バランスを改善することができる。
トランスミッション101の出力軸106L,106Rが左右一対のクローラ式の走行装置4L,4Rの駆動スプロケット41,41に直接取りつけるように配置され、この出力軸106L,106Rの周囲に、変速機構としてのHST103(油圧ポンプ112、油圧モータ113)と、一対の差動機構104L,104Rと、旋回操作用の左右電動モータ105L,105Rとを分散配置されているので、機体フレーム11とミッションケース102との間等の適当な空間を利用して、上記の部品を配置することができ、コンパクトなトランスミッション101を実現することができる。特に、ミッションケース102の内部の適宜空間にHST103を内蔵することで、より一層コンパクトなトランスミッション101を実現することができる。左右一対のクローラ式走行装置4L,4Rの駆動輪43にそれぞれ直結する出力軸106L,106Rが突出するミッションケース102を配置し、ミッションケース102内に左右一対の差動機構及びHST103を内蔵し、ミッションケース102の外面のうち後面に左右一対の旋回用電動モータ105L,105Rを左右適宜隔てて固設すれば、機体フレーム11に対してミッションケース102の配置位置を後方にずらせるだけで、機体フレーム11の後端とミッションケース102とは互いに干渉しないから、機体フレーム11を設置高さを低くでき、機体の低重心化を図ることができる。
また、前記旋回用電動モータ105L,105Rの制御のための駆動回路や、バッテリ33をミッションケース102よりも高い位置(操向ハンドル51の上部側)に配置することで、前記旋回用電動モータ105L,105Rに対する配線も地面から高い位置で、且つ短くすることができ、電気的短絡や切断などの障害を少なくできる。また、ミッションケース102や旋回用電動モータ105L,105Rが機体フレーム11の下方に位置せず、機体の後方に露出している配置にすれば、その方向からのメンテナンス作業が容易になる。
除雪車両の第1実施形態の左側面図である。 同じく平面図である。 本発明に係るトランスミッションのスケルトン図。 除雪車両の第2実施形態の平面面図である。 除雪車両の第3実施形態の平面面図である。
1 除雪車両4L,4R 左右走行装置
31 エンジン
101 トランスミッション
102 ミッションケース
103 HST
104L,104R 左右差動機構
105L,105R 左右電動モータ
112 油圧ポンプ
113 油圧モータ

Claims (1)

  1. 機体フレームの前方に除雪部を備え、エンジンを搭載した前記機体フレームに左右一対の走行装置を配置し、前記一対の走行装置にミッションケースを介して前記エンジンの動力を伝達するように構成し、前記機体フレームの後部に操向ハンドルを備えてなる歩行型の除雪車両おいて、
    前記左右一対の走行装置後部に前記ミッションケースを配置し、前記ミッションケースは、左右一対の差動機構と、この左右一対の差動機構に対してそれぞれ駆動力を入力する左右一対の旋回用電動モータとを備え、前記ミッションケースに前記左右一対の差動機構を内蔵した構造であって、
    前記操向ハンドルの上部側で前記ミッションケースよりも高い位置にバッテリを配置させ、前記ミッションケースの前面に前記左右一対の旋回用電動モータを配置したことを特徴とする除雪車両。
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