JP6541986B2 - 光学素子及び結像素子の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、被投影物の実像を空中に結像させるための結像素子の製造方法、及び結像素子に用いられる光学素子の製造方法に関する。
従来の結像素子は特許文献1に開示されている。図18は従来の結像素子の斜視図であり、図19は図18の要部を拡大した斜視図である。結像素子10は平面形状が正方形の平板状の光学素子1を厚み方向(図18及び図19のZ方向)に2枚重ね合わせて形成される。各々の光学素子1の内部には反射面2が設けられる。反射面2は光学素子1の厚み方向に対して平行をなし、複数が所定間隔で平行に配置される。すなわち、複数の反射面2は厚み方向に対して垂直な方向に所定間隔で並べて設けられる。重ね合せた2枚の光学素子1の反射面2は互いに直交する。
図19に示す結像素子10において、下側の光学素子1よりもさらに下方に被投影物OBを配置して被投影物OBに向けて光を照射すると、被投影物OBで反射した光の一部(矢印P)が下側の光学素子1に下面である入射面18から入射する。下側の光学素子1に入射した光は下側の光学素子1の反射面2で反射した後に上側の光学素子1に入射する。上側の光学素子1に入射して上側の光学素子1の反射面2で反射した光は結像素子10の上面である出射面19から出射し、結像素子10に対して被投影物OBと面対象の位置の空中で被投影物OBの実像(空中映像FI)として結像する。これにより、被投影物OBの空中映像FIが空中に浮かんだ状態で表示される。
光学素子1の製造にあたって、少なくとも一方の主面に反射面2を設けた複数の透明板をそれら反射面2が同一方向を向くように積層して積層ブロックが形成される。その積層ブロックを透明板の反射面2に対して交差する方向に切断し、厚み方向に平行な反射面2を所定間隔で平行に配置した平板状の光学素子1が形成される。
特許第5318242号公報
しかしながら、上記従来の光学素子1の製造方法では積層ブロックを切断して光学素子1を形成したり、切断した光学素子1を研磨したりする際の加工ツールと被加工物との間に比較的大きな摩擦等の加工負荷が作用することに課題があった。これにより、積層した複数の透明板の重ね合せ部分が剥離して透明板が分散してしまう虞があることが懸念された。
本発明は、上記の点に鑑みなされたものであり、積層ブロックの積層強度を高め、積層した複数の透明板の分散を抑制することが可能な結像素子の製造方法、及びその結像素子に用いられる光学素子の製造方法を提供することを目的とする。
上記の課題を解決するため、本発明の光学素子の製造方法は、少なくとも一方の主面に反射面を設けた複数の透明板を前記反射面に対して垂直な方向に積層して積層ブロックを形成する積層工程と、前記積層ブロックを前記反射面に対して交差する方向に切断して厚み方向に平行な前記反射面を所定間隔で平行に配置した平板状の光学素子を形成する切断工程と、を含み、前記切断工程よりも前に、前記切断工程で形成される前記積層ブロックの切断面と交差して前記透明板の端面に対応する前記積層ブロックの2箇所の外面に補強材を貼付する補強工程をさらに含むことを特徴としている。
この方法によると、積層ブロックの切断面と交差して透明板の端面に対応する積層ブロックの2箇所の外面に補強材が貼付される。透明板の端面に対応する積層ブロックの端部付近は中央部と比較して積層強度が弱くなる虞があるので、補強材の貼付によって積層強度が高くなる。
また、上記の光学素子の製造方法において、前記補強工程において前記切断工程で形成される前記積層ブロックの切断面と交差する前記積層ブロックの4箇所の外面に補強材を貼付することを特徴としている。
また、上記の光学素子の製造方法において、前記透明板の厚さが0.2mm〜5.0mmであることを特徴としている。
また、上記の光学素子の製造方法において、前記切断工程における切断厚さが0.5mm〜10.0mmであることを特徴としている。
また、上記の光学素子の製造方法において、前記切断工程で形成される前記積層ブロックの切断面と平行な方向に関して、前記補強材を前記積層ブロックに貼付した後の前記補強材の端面が前記補強材を貼付した後の前記積層ブロックの外面より内側に位置することを特徴としている。
また、上記の光学素子の製造方法において、前記補強工程よりも前に、前記補強材を貼付する前記積層ブロックの外面の凹凸を軽減する加工工程をさらに含むことを特徴としている。
また、上記の光学素子の製造方法において、前記補強材が前記透明板と同じ種類の材料から成ることを特徴としている。
また、上記の光学素子の製造方法において、前記透明板及び前記補強材がともにガラスから成ることを特徴としている。
また、上記の光学素子の製造方法において、複数の前記透明板の積層時に用いる接着剤とは異なる方法で剥離可能な接着剤を用いて前記補強材を前記積層ブロックに貼付することを特徴としている。
そして、上記の課題を解決するため、本発明の結像素子の製造方法は、上記いずれかの光学素子の製造方法で製造された2枚の光学素子を互いの前記反射面が直交するように配置して接合する接合工程を含むことを特徴としている。
本発明によると、補強材の貼付によって積層ブロックの積層強度を高めることができ、積層された複数の透明板の重ね合せ部分の剥離を抑制することができる。したがって、光学素子及び結像素子の製造において積層ブロックを切断して光学素子を形成したり、切断した光学素子を研磨したりする際、積層した複数の透明板の分散を抑制することが可能になる。
本発明の第1実施形態に係る光学素子の製造方法で形成されるガラス板の斜視図である。 本発明の第1実施形態に係る光学素子の製造方法の積層工程を示す斜視図である。 本発明の第1実施形態に係る光学素子の製造方法の補強工程を示す斜視図である。 本発明の第1実施形態に係る光学素子の製造方法の補強工程後の積層ブロックの角部を示す部分拡大斜視図である。 本発明の第1実施形態に係る光学素子の製造方法の切断工程を示す斜視図である。 本発明の第1実施形態に係る光学素子の製造方法で形成される光学素子の斜視図である。 本発明の第1実施形態に係る光学素子の製造方法で形成される光学素子の研磨工程を示す上面図である。 本発明の第1実施形態に係る結像素子の製造方法の接合工程を示す斜視図である。 本発明の第1実施形態に係る結像素子の製造方法で形成される結像素子の斜視図である。 本発明の第2実施形態に係る光学素子の製造方法の補強工程を示す斜視図である。 本発明の第2実施形態に係る光学素子の製造方法の補強工程後の積層ブロックの角部を示す部分拡大斜視図である。 本発明の第2実施形態に係る光学素子の製造方法の切断工程を示す斜視図である。 本発明の第2実施形態に係る光学素子の製造方法で形成される光学素子の斜視図である。 本発明の第2実施形態に係る結像素子の製造方法の接合工程を示す斜視図である。 本発明の第2実施形態に係る結像素子の製造方法で形成される結像素子の斜視図である。 本発明の第3実施形態に係る光学素子の製造方法において補強材を貼付する積層ブロックの外面の凹凸を軽減する加工工程を示す斜視図である。 本発明の第4実施形態に係る光学素子の製造方法において補強材を剥離する剥離工程を示す斜視図である。 従来の結像素子の斜視図である。 図18の要部を拡大した斜視図である。
以下、本発明の実施形態を図面に基づき説明する。説明の便宜上、前述の図18及び図19に示す従来例と同様の部分には同一の符号を付している。
<第1実施形態>
最初に、本発明の第1実施形態に係る光学素子及び結像素子の製造方法について、図1〜図9を用いて説明する。図1は光学素子及び結像素子に用いられるガラス板の斜視図である。図2及び図3は光学素子の製造方法の積層工程及び補強工程を示す斜視図である。図4は補強工程後の積層ブロックの角部を示す部分拡大斜視図である。図5及び図6は切断工程及び光学素子を示す斜視図である。図7は光学素子の研磨工程を示す上面図である。図8は結像素子の製造方法の接合工程を示す斜視図である。図9は結像素子の斜視図である。
光学素子1及び結像素子10に用いられる透明板であるガラス板3は、図1に示すように平面形状が矩形をなす。ガラス板3は例えば50mm四方〜400mm四方の正方形を成すが、長方形であっても良い。ガラス板3の厚さは例えば0.2mm〜5.0mmである。この範囲の厚さのガラス板3を用いると、光学素子1を用いて得られる映像が精細になり、映像の品質が向上する。なお、透明板はガラスに代えて、例えばアクリル樹脂等の透明な合成樹脂材料(プラスチック)によって形成しても良い。
ガラス板3は特に限定しないが、ガラス板3の主面3aが非平面加工面(成形面)であることが好ましい。ガラス板3は、例えばフュージョン法、オーバーフローダウンドロー法またはスロットダウンドロー法で成形される。フュージョン法では下方に向かって凸となるくさび形の垂直断面形状を有する樋が利用され、樋の上部から溢れ出た溶融ガラスが樋の両側面に沿って流下し、くさび形部分の最下方の先端部で一体に融合して平板状のガラス板3が成形される。ガラス板3は空気以外の物には非接触であり、表面張力のみによって滑らかな平板状に形成される。そのため、ガラス板3の主面3aを平面加工による微細な傷が形成されていない状態とすることができ、ガラス板3の主面3aに発生し得る微細な傷に起因するガラス板3の破損を防止することができる。その結果、後述する積層ブロック6の加圧時におけるガラス板3の破損を抑制することが可能になる。
ガラス板3には反射面形成工程において反射面2が形成される。反射面2はガラス板3の少なくとも一方の主面3aに、例えばアルミニウムや銀等の金属製反射膜がスパッタや蒸着、スプレー等の手法によって設けられる。ここでは、反射面2が例えば厚み100nmのアルミニウムによって形成される。
次に、図2に示す積層工程において複数のガラス板3が積層される。積層工程では、例えばエポキシ系等の接着剤を用いて複数のガラス板3の主面3aどうしを接着し、反射面2に対して垂直な方向にガラス板3を積層する。複数のガラス板3は各々の反射面2が同じ方向を向くように積層される。ここでは、例えば数百枚程度のガラス板3が積層される。これにより、ガラス板3の積層ブロック6が形成される。
このとき、隣接するガラス板3の間に所定の粒径のスペーサを挟んでも良い。スペーサを用いると、反射面2どうしの平行を維持しながら接着層の厚みを揃えることができる。なお、接着剤はエポキシ系の接着剤に限定されるわけではなく、例えばアクリル系の接着剤でも良い。
次に、加圧工程において積層ブロック6が加圧される。加圧工程では、積層ブロック6の反射面2に対して垂直な方向に加圧する。積層ブロック6の加圧には例えば油圧式のダイセット(不図示)が用いられる。ダイセットのダイホルダとパンチホルダとの間に積層ブロック6を挟むと、ダイホルダとパンチホルダとを平行に保持したままで積層ブロック6を加圧することができる。これにより、成形工程でガラス板3に発生し得る反りが矯正され、積層ブロック6全体の余剰な接着剤が積層ブロック6の外部へと押し出される。そして、複数のガラス板3が精度よく平行に配列された積層ブロック6を得ることができる。
加圧方式としては油圧式のダイセットを用いた方式に限定されるわけではなく、他の方式であっても良い。例えば、定盤の上にガラス板3を積層して積層ブロック6を形成し、最上層のガラス板3の上に錘を載せる方式でも良い。油圧や錘による加重を制御して徐々に圧力が上昇するようにすると、積層ブロック6全体の余剰な接着剤を均一に押し出すことができる。
加圧工程においては、5kPa以上の圧力を積層ブロック6に加えることが好ましく、50kPa以上の圧力を加えることがさらに好ましい。なお、積層ブロック6に対する加圧は接着剤が硬化するまで行われる。これにより、積層ブロック6全体の余剰な接着剤を積層ブロック6の外部へと押し出すことができる。その結果、数百枚のガラス板3が精度よく平行に配列された積層ブロック6を得ることができる。また、一般的にフュージョン法等により成形されたガラス板は反りが大きく、反ったガラス板は板バネのような特性を持つが、上記加圧力によって数百枚重ねたガラス板の反りを矯正することができる。
次に、図3に示す補強工程において積層ブロック6の2箇所の外面6aに補強材7が貼付される。補強材7は次の切断工程で形成される積層ブロック6の切断面(図5の二点鎖線が示す面)と交差してガラス板3の端面に対応する積層ブロック6の2箇所の外面6aに貼付される。積層ブロック6への補強材7の貼付には積層工程と同様、例えばエポキシ系、アクリル系の接着剤が使用される。
切断工程で形成される光学素子1(図5及び図6参照)の厚み方向(図3に示す斜視図の奥行き方向)に関して、補強材7は積層ブロック6とほぼ同じ長さを有する。また、図3及び図4に示すように、切断工程で形成される積層ブロック6の切断面と平行な方向(図3及び図4の上下方向)に関して、補強材7を積層ブロック6に貼付した後の補強材7の端面7aが補強材7を貼付した後の積層ブロック6の外面6bより内側に位置する。
補強材7はガラス板3と同じ種類の材料、すなわちガラスから成る。なお、ガラス板3及び補強材7は同じガラスでも互いに加工性が同等の品質のガラスであることが好ましい。ガラスの加工性としては例えば硬さ(ヌープ硬さ等)や摩耗度などが挙げられる。積層ブロック6を構成する複数の透明板の材料としてガラスに代えて例えばアクリル樹脂を用いる場合、補強材もアクリル樹脂であることが好ましい。
次に、図5に示す切断加工において積層ブロック6から光学素子1が形成される。積層ブロック6はガラス板3の反射面2に対して交差する方向に切断される。切断加工ではガラス板3と補強材7とが一緒に切断される。これにより、厚み方向に平行な反射面2を所定間隔で平行に配置した平板状の光学素子1(図6参照)が形成される。切断工程における光学素子1の切断厚さは0.5mm〜10.0mmであり、例えば数十枚程度切り出される。
積層ブロック6の切断には例えばワイヤーソーやブレードソー、バンドソーが用いられる。例えば、ワイヤーソー101は直径が0.1mm〜0.5mmのワイヤー状をなし、その長手方向に往復直線運動して積層ブロック6を切断する。このとき、砥粒が入った研削液をかけると、ワイヤーソー101によって砥粒と積層ブロック6との間に摩擦が生じて積層ブロック6が切断される。ワイヤーソーとしてはワイヤーに砥粒が付着したタイプも利用することができる。
次に、図7に示す研磨工程において光学素子1が研磨される。なお、研磨工程は前工程であるラッピング工程と、後工程であるポリッシング工程とに分けて実行することができる。光学素子1の研磨工程では例えば研磨パッド(不図示)の上面で回転する研磨キャリア102が用いられる。研磨キャリア102は光学素子1を個別に収容可能な複数の収容部102aを備える。
光学素子1はその厚み方向に垂直をなす光の入射面または出射面が研磨パッドに接触するように研磨キャリア102の収容部102aに収容される。収容部102aは光学素子1に対して十分大きなサイズを有し、その内部で光学素子1が研磨パッドの上面に沿って自在に移動可能になっている。研磨キャリア102と研磨パッドとは例えば図7の紙面と平行な平面内で互いに反対方向に回転し、光学素子1を研磨する。なお、光学素子1の上方にも別の研磨パッドを用意し、上方及び下方から光学素子1を挟むようにして光学素子1の上面及び下面を同時に研磨しても良い。
図6及び図7に示すように、光学素子1の反射面2が延びる方向の両端面に、積層された複数のガラス板3の端面に跨るようにして補強材7が貼付されている。補強材7が貼付されたガラス板3の端面付近は中央部と比較して積層強度が弱くなる虞がある。また、ワイヤーソー101や研磨パッドなどの加工ツールと積層ブロック6、光学素子1との間に摩擦等の大きな加工負荷が作用する虞もある。これらの課題に対して、補強材7の貼付によって積層強度を高めて、積層された複数のガラス板3の重ね合せ部分を剥離し難くすることができる。
また、補強材7はこの後の光学素子1を用いた装置の組み立てで発生し得る損耗に対してガラス板3を保護する役目を果たす。また、補強材7にはガラス板3を積層する際に用いた接着剤の環境変化による接着力の低下を防止する効果も期待できる。
なお、図3及び図4を用いて説明したように、切断工程で形成される積層ブロック6の切断面と平行な方向に関して、補強材7を積層ブロック6に貼付した後の補強材7の端面7aが補強材7を貼付した後の積層ブロック6の外面6bより内側に位置していない、すなわち外側に突出している場合(図7の矢印X部参照)、研磨工程において次のような不具合が生じる可能性がある。
光学素子1を研磨キャリア102の収容部102aに収容して研磨する際、補強材7の突出部が収容部102aの内面に接触して局所的に大きな負荷が発生して補強材7が外れ、複数のガラス板3の積層強度が低下する可能性がある。また、補強材7の突出部が収容部102aの内面に接触して補強材7等が破損し、その破片等により光学素子1の被研磨面に傷が生じて十分な研磨品質が得られない可能性もある。これらの不具合は切断工程において発生することも考えられる。したがって、切断工程で形成される積層ブロック6の切断面と平行な方向に関して、補強材7を積層ブロック6に貼付した後の補強材7の端面7aが補強材7を貼付した後の積層ブロック6の外面6bより内側に位置することが好ましい。
次に、図8に示す接合工程において2枚の光学素子1を用いて結像素子10(図9参照)が形成される。2枚の光学素子1は互いの反射面2が直交するように配置されて接合される。
<第2実施形態>
次に、本発明の第2実施形態に係る光学素子及び結像素子の製造方法について、図10〜図15を用いて説明する。図10は光学素子の製造方法の補強工程を示す斜視図である。図11は補強工程後の積層ブロックの角部を示す部分拡大斜視図である。図12及び図13は切断工程及び光学素子を示す斜視図である。図14及び図15は結像素子の製造方法の接合工程及び結像素子を示す斜視図である。なお、この実施形態の基本的な構成は先に説明した第1実施形態と同じであるので、第1実施形態と共通する構成要素には前と同じ符号を付してその説明を省略するものとする。
第2実施形態の光学素子1の製造方法では、図10に示す補強工程において積層ブロック6の4箇所の外面6cに補強材7が貼付される。補強材7は次の切断工程で形成される積層ブロック6の切断面(図12の二点鎖線が示す面)と交差する積層ブロック6の4箇所の外面6cに貼付される。
切断工程で形成される光学素子1(図12及び図13参照)の厚み方向(図10に示す斜視図の奥行き方向)に関して、補強材7は積層ブロック6とほぼ同じ長さを有する。また、図10及び図11に示すように、切断工程で形成される積層ブロック6の切断面と平行な方向(図10及び図11の上下方向)に関して、補強材7を積層ブロック6に貼付した後の補強材7の端面7aが補強材7を貼付した後の積層ブロック6の外面6dより内側に位置する。
図12に示す切断加工では積層ブロック6から光学素子1が形成される。積層ブロック6はガラス板3の反射面2に対して交差する方向に切断される。切断加工ではガラス板3と補強材7とが一緒に切断される。これにより、厚み方向に平行な反射面2を所定間隔で平行に配置した平板状の光学素子1(図13参照)が形成される。光学素子1の周囲四辺には補強材7が貼付されたままとなっている。
図14に示す接合工程において2枚の光学素子1を用いて結像素子10(図15参照)が形成される。2枚の光学素子1は互いの反射面2が直交するように配置されて接合される。光学素子1の周囲四辺に補強材7が貼付されているので、複数のガラス板3の積層強度がより一層向上し、積層された複数のガラス板3の重ね合せ部分を剥離し難くすることが可能である。また、光学素子1の周囲四辺に貼付された補強材7はガラス板3を保護する効果も高める。
<第3実施形態>
次に、本発明の第3実施形態に係る光学素子及び結像素子の製造方法について、図16を用いて説明する。図16は光学素子の製造方法において補強材を貼付する積層ブロックの外面の凹凸を軽減する加工工程を示す斜視図である。なお、この実施形態の基本的な構成は先に説明した第1実施形態と同じであるので、第1実施形態と共通する構成要素には前と同じ符号を付してその説明を省略するものとする。
第3実施形態の光学素子1の製造方法では、積層工程の後、補強工程の前に図16に示す加工工程が実行される。この加工工程では補強材7を貼付する積層ブロック6の外面6aの凹凸を軽減する加工が実行される。図16には加工箇所を二点鎖線で描画している。
複数のガラス板3はその成形工程において外形寸法にばらつきが生じる可能性がある。そして、積層工程では積層する複数のガラス板3の端面がきれいに揃わず、ずれが生じる可能性がある。これらに起因して補強材7を貼付する積層ブロック6の外面6aに凹凸が生じる虞がある。積層ブロック6の外面6aに凹凸がある状態で補強材7を貼付する場合、貼付し難くなって作業性が低下し、さらに複数のガラス板3各々の端面と補強材7との接着強度にばらつきが生じる可能性がある。
このような理由により、補強材7を貼付する積層ブロック6の外面6aの凹凸を軽減するために、積層ブロック6の外面6aに対して研磨加工等が実行される。これにより、積層ブロック6の外面6aへの補強材7の貼付において作業性が向上し、複数のガラス板3各々の端面と補強材7との接着強度が均一になる。
<第4実施形態>
次に、本発明の第4実施形態に係る光学素子及び結像素子の製造方法について、図17を用いて説明する。図17は光学素子の製造方法において補強材を剥離する剥離工程を示す斜視図である。なお、この実施形態の基本的な構成は先に説明した第1実施形態と同じであるので、第1実施形態と共通する構成要素には前と同じ符号を付してその説明を省略するものとする。
第4実施形態の光学素子1の製造方法では、切断工程の後、または研磨工程の後に図17に示す剥離工程が実行される。この剥離工程では光学素子1の周囲に貼付された補強材7が光学素子1から剥離される。このため、補強工程では、複数のガラス板3の積層時に用いる接着剤とは異なる方法で剥離可能な接着剤を用いて補強材7を積層ブロック6に貼付する。これにより、剥離工程では補強材7のみを光学素子1から剥離することができ、複数のガラス板3の積層部分は剥離しない。補強材7は例えば溶剤などを用いて光学素子1から剥離される。
光学素子1から補強材7を剥離すると、複数の光学素子1をその光の入射面及び出射面に沿って並べてより大きな光学デバイスを形成する際に好都合である。
上記のように、光学素子1の製造方法は、少なくとも一方の主面3aに反射面2を設けた複数のガラス板3を反射面2に対して垂直な方向に積層して積層ブロック6を形成する積層工程と、積層ブロック6を反射面2に対して交差する方向に切断して厚み方向に平行な反射面2を所定間隔で平行に配置した平板状の光学素子1を形成する切断工程と、を含み、その切断工程よりも前に、切断工程で形成される積層ブロック6の切断面と交差してガラス板3の端面に対応する積層ブロック6の2箇所の外面6aに補強材7を貼付する補強工程をさらに含む。
この方法によると、積層ブロック6の切断面と交差してガラス板3の端面に対応する積層ブロック6の2箇所の外面6aに補強材7が貼付される。ガラス板3の端面に対応する積層ブロック6の端部付近は中央部と比較して積層強度が弱くなる虞があるので、補強材7の貼付によって積層強度を高めることができる。これにより、積層ブロック6から光学素子1を得るための切断工程や光学素子1の研磨工程で被加工物に作用する加工負荷に起因する積層された複数のガラス板3の重ね合せ部分の剥離を抑制することが可能になる。そして、それら切断工程や研磨工程を好適に実行できるので、映像品質の向上が図られた光学素子1を得ることが可能である。
また、上記光学素子1の製造方法では、補強工程において切断工程で形成される積層ブロック6の切断面と交差する積層ブロック6の4箇所の外面6cに補強材7を貼付する。
この方法によると、矩形をなす光学素子1の周囲四辺に補強材7が貼付される。これにより、複数のガラス板3の積層強度をより一層向上させることができ、積層された複数のガラス板3の重ね合せ部分を剥離し難くすることが可能である。また、光学素子1の周囲四辺に貼付された補強材7によってガラス板3を保護する効果を高めることもできる。
また、上記光学素子1の製造方法ではガラス板3の厚さが0.2mm〜5.0mmである。また、上記光学素子1の製造方法では切断工程における切断厚さが0.5mm〜10.0mmである。
これらの方法によると、光学素子1を用いて得られる映像が精細になり、映像の品質を向上させることが可能である。しかしながら一方では、ガラス板3の厚さや切断工程における光学素子1の切断厚さが上記のように比較的薄い場合、複数のガラス板3の積層強度が低下する虞がある。そこで、上記実施形態のように積層ブロック6の外面に補強材7を貼付すると、複数のガラス板3の積層強度を向上させることができ、積層された複数のガラス板3の重ね合せ部分を剥離し難くすることが可能になる。
また、上記光学素子1の製造方法では、切断工程で形成される積層ブロック6の切断面と平行な方向に関して、補強材7を積層ブロック6に貼付した後の補強材7の端面7aが補強材7を貼付した後の積層ブロック6の外面6b、6dより内側に位置する。
この方法によると、補強材7の端面7aが積層ブロック6の外面6b、6dよりも外側に突出することを防止することが可能である。これにより、積層ブロック6から光学素子1を得るための切断工程や光学素子1の研磨工程で補強材7に突出部が存在することに起因する補強材7の外れや破損を抑制することができる。したがって、複数のガラス板3の積層強度を好適に維持し、光学素子1の研磨品質の向上を図ることが可能である。
また、上記光学素子1の製造方法では補強工程よりも前に、補強材7を貼付する積層ブロック6の外面6aの凹凸を軽減する加工工程をさらに含む。
この方法によると、積層ブロック6の外面6aへの補強材7の貼付において作業性を向上させることができ、複数のガラス板3各々の端面と補強材7との接着強度を均一にすることが可能になる。
また、上記光学素子1の製造方法では補強材7が透明板と同じ種類の材料から成る。すなわち、ガラス板3及び補強材7がともにガラスから成る。
これらの方法によると、ガラス板3及び補強材7の加工性を同等にすることができる。これにより、積層ブロック6から光学素子1を得るための切断工程や光学素子1の研磨工程においてガラス板3と補強材7とを同じように一緒に切断、研磨することが可能であり、好適な切断面、研磨面を得ることができる。
また、上記光学素子1の製造方法では、複数のガラス板3の積層時に用いる接着剤とは異なる方法で剥離可能な接着剤を用いて補強材7を積層ブロック6に貼付する。
この方法によると、補強材7の剥離工程において補強材7のみを積層ブロック6から剥離することができる。これにより、複数のガラス板3の積層部分は剥離せず、その積層強度を好適に維持することが可能である。
また、結像素子10の製造方法は上記いずれかの方法で製造された2枚の光学素子1を互いの反射面2が直交するように配置して接合する接合工程を含む。
この方法によると、結像素子10の製造に係る積層ブロック6から光学素子1を得るための切断工程や光学素子1の研磨工程において積層された複数のガラス板3の重ね合せ部分の剥離を抑制することが可能になる。
以上、本発明の実施形態につき説明したが、本発明の範囲はこれに限定されるものではなく、発明の主旨を逸脱しない範囲で種々の変更を加えて実施することができる。
本発明は、被投影物の実像を空中に結像させるための結像素子の製造方法、及び結像素子に用いられる光学素子の製造方法において利用可能である。
1 光学素子
2 反射面
3 ガラス板
3a 主面
6 積層ブロック
6a、6b、6c、6d 外面
7 補強材
7a 端面

Claims (9)

  1. 少なくとも一方の主面に反射面を設けた複数の透明板を前記反射面に対して垂直な方向に積層して積層ブロックを形成する積層工程と、
    前記積層ブロックを前記反射面に対して交差する方向に切断して厚み方向に平行な前記反射面を所定間隔で平行に配置した平板状の光学素子を形成する切断工程と、
    を含み、
    前記切断工程よりも前に、前記切断工程で形成される前記積層ブロックの切断面と交差して前記透明板の端面に対応する前記積層ブロックの2箇所の外面に補強材を貼付する補強工程をさらに含み、
    前記切断工程で形成される前記積層ブロックの切断面と平行な方向に関して、前記補強材を前記積層ブロックに貼付した後の前記補強材の端面が、前記補強材を貼付した後の前記積層ブロックの外面より内側に位置することを特徴とする光学素子の製造方法。
  2. 前記補強工程において前記切断工程で形成される前記積層ブロックの切断面と交差する前記積層ブロックの4箇所の外面に補強材を貼付することを特徴とする請求項1に記載の光学素子の製造方法。
  3. 前記透明板の厚さが0.2mm〜5.0mmであることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の光学素子の製造方法。
  4. 前記切断工程における切断厚さが0.5mm〜10.0mmであることを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれかに記載の光学素子の製造方法。
  5. 前記補強工程よりも前に、前記補強材を貼付する前記積層ブロックの外面の凹凸を軽減する加工工程をさらに含むことを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれかに記載の光学素子の製造方法。
  6. 前記補強材が前記透明板と同じ種類の材料から成ることを特徴とする請求項1〜請求項5のいずれかに記載の光学素子の製造方法。
  7. 前記透明板及び前記補強材がともにガラスから成ることを特徴とする請求項に記載の光学素子の製造方法。
  8. 複数の前記透明板の積層時に用いる接着剤とは異なる方法で剥離可能な接着剤を用いて前記補強材を前記積層ブロックに貼付することを特徴とする請求項1〜請求項7のいずれかに記載の光学素子の製造方法。
  9. 請求項1〜請求項8のいずれかに記載の方法で製造された2枚の光学素子を互いの前記反射面が直交するように配置して接合する接合工程を含むことを特徴とする結像素子の製造方法。
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