JP6201684B2 - El素子、照明装置、ディスプレイ装置、及び液晶ディスプレイ装置 - Google Patents

El素子、照明装置、ディスプレイ装置、及び液晶ディスプレイ装置 Download PDF

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Description

本発明は、EL素子、照明装置、ディスプレイ装置及び、液晶ディスプレイ装置に関する。
一般に、EL素子(Electro−Luminescence素子)は、蛍光有機化合物を含む発光層を陽極と陰極とで挟んだ発光構造を透光性基板の片面上に設けて構成される。そして、陽極と陰極との間に直流電圧を印加し、発光層に電子及び正孔を注入して再結合させることにより、励起子を生成し、この励起子が失活する際の光の放出を利用して発光する。
EL素子においては、通常、全方位に光が放射され視野角が変わっても明るさが変わらないような特性が望ましい。これらEL素子の全光束は光源より出てくる光の量であるため、EL光源により全光束が決定される。このため、全光束を向上させるには光源の工夫が必要である。
また、これらEL素子においては、発光層から放出された光線が透光性基板から射出する際に、一部の光が透光性基板上で全反射することにより光線のロスが生じるという問題がある。このときの光の外部取り出し効率は、一般に20%程度と言われている。このため、高輝度を求める場合には、より多くの投入電力が必要となり、EL素子に対する負荷が増大し、その結果EL素子自体が劣化してしまう。
これに対し、光の外部取り出し効率を向上させる目的で、素子基板の表面に凹凸形状を形成し、全反射によりロスしている光線を外部に取り出すという方法が提案されている。また、表面に凹凸形状が形成された光学シートを素子基板に粘着剤や接着剤を介して貼合せることで、全反射によりロスしている光線を外部に取り出すという方法が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
このように、凹凸形状が形成された光学シートを貼合せることで光取り出し効率を向上させることが可能となる。例えば、透光性基板の光射出側の面に、複数のマイクロレンズエレメントを平面的に配列して成るマイクロレンズアレイを形成することが提案されている。(例えば、特許文献2参照)
特開2010−97711号公報 特開2002−260845号公報
しかしながら、上述した特許文献1及び2の従来技術では、EL素子における光取り出し効率の向上を図る上で十分なものとはいえなかった。
また、光学シートでの入射光の反射で生じるギラツキが無いこと、ムラ等の欠陥が視認できないという外観は、EL素子に要求される基本的な事項である。
本発明は、このような問題点に鑑みてなされたものであって、ギラツキを抑えて外観を維持しつつ、光取り出し効率をさらに向上させるEL素子、及びこれを備えた照明装置、ディスプレイ装置、液晶ディスプレイ装置を提供するものである。
上記課題を解決するために、この発明は以下の手段を提案している。
本発明のEL素子は、透光性基板と、前記透光性基板の一方の面上に、陽極及び陰極の間に挟まれた状態で設けられた発光層と、前記透光性基板の他方の面上に設けられた光学シートと、を備えたEL素子であって、前記光学シートは、前記透光性基板とは反対側の面に凹凸形状を有する構造層を有し、前記凹凸形状の表面は、JIS B 0601−1994で規定される算術平均粗さRaが0.3μm以上3μm以下であり、かつ、凹凸の平均間隔Smが0.05μm以上2μm以下であり、前記他方の面の一方側から他方側に向かうにしたがって前記他方の面から離間する第一基準線と、前記他方の面の一方側から他方側に向かうにしたがって前記他方の面に近づく第二基準線とを、前記他方の面に沿う沿面方向に交互に並べるとともに互いの端部で接続して構成した基準線集合体を規定し、端部が前記第一基準線上に配置され前記他方の面とは反対側に突出するように湾曲または屈曲し、かつ互いの前記端部で接続された複数の第一線要素、及び、端部が前記第二基準線上に配置され前記他方の面とは反対側に突出するように湾曲または屈曲し、かつ互いの前記端部で接続された複数の第二線要素を有する折れ曲がり線で、前記凹凸形状の表面の断面形状を近似したときに、前記第一基準線と前記第二基準線との前記他方の面から離間した側の接続部である離間位置接続部の前記沿面方向のピッチの平均値P1、前記第一基準線と前記第二基準線との前記他方の面側の接続部である接近位置接続部と、前記沿面方向において前記接近位置接続部に隣り合う前記離間位置接続部との前記透光性基板の厚さ方向の距離の平均値H1、前記沿面方向に隣り合う前記第一線要素における前記第一線要素が突出する突出方向の先端の前記第一基準線に沿う方向のピッチの平均値P21、前記第一基準線と前記第一線要素の前記先端との距離の平均値H21、前記沿面方向に隣り合う前記第二線要素における前記第二線要素が突出する突出方向の先端の前記第二基準線に沿う方向のピッチの平均値P22、及び、前記第二基準線と前記第二線要素の前記先端との距離の平均値H22が、式(1)を満たす範囲に設定されていることを特徴としている。
(H1/P1)≧((H21+H22)/(P21+P22)) ・・(1)
また、本発明の照明装置は、上記に記載のEL素子を発光手段として備えることを特徴としている。
また、本発明のディスプレイ装置は、上記に記載のEL素子を備え、前記EL素子が画素駆動されるように構成されていることを特徴としている。
また、本発明の液晶ディスプレイ装置は、画像表示素子と、上記に記載のEL素子の前記発光層、又は、上記に記載の照明装置の前記発光層から発せられた光が前記画像表示素子に照射されるように配置された前記EL素子又は前記照明装置と、を備えることを特徴としている。
本発明のEL素子、照明装置、ディスプレイ装置、及び液晶ディスプレイ装置によれば、ギラツキを抑えて外観を維持しつつ、光取り出し効率をさらに向上させることができる。
本発明の一実施形態のEL素子の側面の断面図である。 図1中の要部を拡大した図である。 図2中の要部をさらに拡大し、断面形状と折れ曲がり線とを分けて示した図である。 本発明の一実施形態の変形例におけるEL素子の側面の断面図である。 本発明の一実施形態の変形例におけるEL素子の側面の断面図である。
以下、本発明に係るEL素子の一実施形態を、図1から図5を参照しながら説明する。
図1に示すように、本実施形態のEL素子1は、第一の透光性基板(透光性基板)3と、第一の透光性基板3の一方の面3a上に設けられた発光積層構造体2と、第一の透光性基板3の他方の面3b上に設けられた光学シート5とを備えている。本実施形態では、第一の透光性基板3の他方の面3bと光学シート5とは貼合層4で貼り合わされ、発光積層構造体2における第一の透光性基板3とは反対側には、第二の透光性基板6が設けられている。すなわち、発光積層構造体2は、第一の透光性基板3と第二の透光性基板6とにより挟まれている。
第一の透光性基板3および第二の透光性基板6は、例えば、透明な熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂で板状に形成されている。具体的には、ポリカーボネート樹脂、アクリル系樹脂などを用いることができる。
なお、第一の透光性基板3の厚さ方向Dは、第一の透光性基板3の一方の面3aおよび他方の面3bにそれぞれ直交している。
発光積層構造体2は、陽極21と、陰極22と、陽極21及び陰極22の間に挟まれた状態で設けられた発光層23とを有している。陽極21、陰極22及び発光層23は、公知の構成のものを用いることができる。陽極21、発光層23及び陰極22は、厚さ方向Dに、第一の透光性基板3側から陽極21、発光層23及び陰極22の順で配置されている。
光学シート5は、貼合層4側に配置された透光性基材51と、透光性基材51の第一の透光性基板3とは反対側に配置された構造層52とを有している。
透光性基材51は、板状に形成されている。
構造層52は、第一の透光性基板3とは反対側の面に凹凸形状53を有している。凹凸形状53はレンズの役割を果たす。
光学シート5には、バインダマトリックスとして、アクリル系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、スチレン系樹脂、アクリル/スチレン系の共重合樹脂を使用することができる。また、電離放射線として紫外線を用いる場合、ハードコート層形成用塗液に光重合開始剤が加えられる。光重合開始剤は、公知の光重合開始剤を用いることができるが、用いるバインダマトリックス形成材料にあったものを用いることが好ましい。
光重合開始剤としては、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンジルメチルケタールなどのベンゾインとそのアルキルエーテル類等が用いられる。光重合開始剤の使用量は、バインダマトリックス形成材料に対して0.5重量部以上20重量部以下である。好ましくは1重量部以上5重量部以下である。
光学シート5は、透光性基材51と構造層52とを別体として形成した後で貼り合わせるなどして接合してもよいし、透光性基材51と構造層52とを一体に成形してもよい。
UV成形法などにより透光性基材51と構造層52とを別体として成形する場合、透光性基材51としては適度の透明性、機械強度を有していればよい。透光性基材51を形成する材料としては、具体的には、ポリエチレンテレフタレート(PET)、トリアセチルセルロース(TAC)、ジアセチルセルロース、アセチルセルロースブチレート、ポリエチレンナフタレート(PEN)、シクロオレフィンポリマー、ポリイミド、ポリエーテルスルホン(PES)、ポリメチルメタクリレート(PMMA)、ポリカーボネート(PC)等のフィルムを用いることができる。中でも、PETフィルムが成形の容易性、入手の容易性及びコストの点で好ましい。
光学シート5は、熱可塑性樹脂や紫外線硬化性樹脂を用いて押出し成形や射出成形、UV成形法などで成形することができる。本実施形態では、光学シート5は、予め形成した金型に材料を流し込み凝固させることにより成形した。
構造層52の凹凸形状53は、例えば公知のブラスト処理により形成することができる。金型の成形面に、サンドペーパー等の処理やサンドブラスト等のブラスト処理を予め施しておく。この金型を用いて成形することにより、金型におけるブラスト処理された面の形状が転写され、構造層52が形成される。
凹凸形状53の表面における、後述する算術平均粗さRaなどは、ブラスト処理に用いるサンドペーパーまたはブラストの番手(粒度)で制御される。
貼合層4は、粘着剤又は接着剤から構成される。貼合層4については、アクリル、ウレタン系のような樹脂系のいずれの材料を用いてもよく、透光性基材51を形成する材料の種類などにより適宜選択することができる。
より具体的には、アクリル系粘着剤としてはアクリルポリマーを適宜架橋することで耐熱性に優れた粘着剤層を得ることができる。架橋方法の具体的手段としては、イソシアネート化合物、エポキシ化合物、アジリジン化合物などのアクリル系ポリマーに適宜架橋基点として含ませたカルボキシル基、ヒドロキシル基、アミノ基、アミド基などと反応しうる基を有する化合物を添加し反応させる、いわゆる架橋剤を用いる方法がある。
このうち、イソシアネート化合物としては、トリレンジイソシアネート、キシレンジイソシアネートなどの芳香族イソシアネート、イソホロンジイソシアネートなどの脂環式イソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネートなどの脂肪族イソシアネートなどが挙げられる。中でも適度な凝集力を得る観点から、イソシアネート化合物はエポキシ化合物が特に好ましく用いられる。エポキシ化合物としては、N,N,N’,N’−テトラグリシジル−m−キシレンジアミン、1,3−ビス(N,N−ジグリシジルアミノメチル)シクロヘキサンなどが挙げられる。硬化剤としてはこれらの化合物を単独ないしは2種以上混合してもよく、貼合する対象となる部位の樹脂系とより密着性のよい樹脂系を選択することができる。
以上のように構成されたEL素子1は、凹凸形状53の形状を調節することで、ギラツキを抑えて外観を維持しつつ、光取り出し効率をさらに向上させることができる。この目的を達成するために、以下に説明する実験を行った。
(1.サンプルの作成)
透光性基材として、ポリエチレンテレフタレート(東洋紡績株式会社製A4300)のシートを用いた。バインダマトリックス形成材料として屈折率1.52のUV硬化型樹脂と、光重合開始剤を用意した。
シリンダー金型をプリズム形状に切削し、ブラスト処理を施した。ブラスト処理の番手は、40から200程度である。この金型を使用し、UV硬化型樹脂を塗布した前述のシートを搬送しながら、UV光をシート側から露光した。これにより、UV硬化型樹脂が硬化し、その後、金型からシートを離型することにより所望の凹凸形状を有する構造層を作製した。得られた構造層の膜厚は70μmであった。
このサンプル1の構造層を基準として、サンプル2から7の構造層を作製した。
(2.凹凸形状の各種値の測定)
構造層の凹凸形状の表面における、JIS B 0601−1994で規定される算術平均粗さRa、凹凸の平均間隔Smの測定は、レーザー顕微鏡を用いて行った。
図2および図3に示すように凹凸形状53の表面の厚さ方向Dに平行な平面による断面形状を、折れ曲がり線L10で近似させ(適合させ)て、各種値を測定した。凹凸形状53を切断してこの断面形状を観察するために、凹凸形状53の切断は断面形状が変形しないように、ミクロトームを用いることが好ましい。なお、凹凸形状53の切断に断面研磨を用いてもよい。
折れ曲がり線L10を説明する前に、基準線集合体L20を規定する。
基準線集合体L20は、第一基準線L21と第二基準線L22とを、他方の面3bに沿う沿面方向Eに交互に並べるとともに互いの端部で接続して構成されている。第一基準線L21は、第一の透光性基板3の他方の面3bの一方側E1から他方側E2に向かうにしたがって他方の面3bから離間するように形成されている。一方で、第二基準線L22は、他方の面3bの一方側E1から他方側E2に向かうにしたがって他方の面3bに近づくように形成されている。
折れ曲がり線L10は、端部が第一基準線L21上に配置され互いの端部で接続された複数の第一線要素L11、及び、端部が第二基準線L22上に配置され互いの端部で接続された複数の第二線要素L12を有している。それぞれの第一線要素L11は、第一基準線L21に対して他方の面3bとは反対側に突出するように湾曲または屈曲している。それぞれの第二線要素L12は、第二基準線L22に対して他方の面3bとは反対側に突出するように湾曲または屈曲している。
この例では、第一線要素L11、第二線要素L12が、互いの端部で接続された2つの線分で構成されている場合、すなわち、線要素L11、L12が屈曲している場合で説明する。第一基準線L21および第二基準線L22で規定される凸形状よりも、第一線要素L11、第二線要素L12の形状の方が小さい。言い換えれば、折れ曲がり線L10は、基準線L21、L22による大きな凹凸形状に、線要素L11、L12による小さな凹凸形状が重ねられた形状である。
凹凸形状53の断面形状を折れ曲がり線L10で近似させる方法としては、断面形状の写真に作図したり、断面形状のデジタル画像を画像処理することで、凹凸形状53の表面の形状を抽出し、この形状に、折れ曲がり線L10を最小二乗法によりフットさせたりする方法を、適宜選択して用いることができる。
凹凸形状53の断面形状を折れ曲がり線L10で近似した後で、以下の値を算出する。
第一基準線L21と第二基準線L22との第一の透光性基板3の他方の面3bから離間した側の接続部である離間位置接続部L23の沿面方向Eのピッチの平均値P1。
第一基準線L21と第二基準線L22との他方の面3b側の接続部である接近位置接続部L24と、沿面方向Eにおいてこの接近位置接続部L24に隣り合う離間位置接続部L23との厚さ方向Dの距離の平均値H1。
沿面方向Eに隣り合う第一線要素L11における、第一線要素L11が突出する突出方向の先端の第一基準線L21に沿う方向のピッチの平均値P21。
第一基準線L21と第一線要素L11の先端との距離の平均値H21。
沿面方向Eに隣り合う第二線要素L12における、第二線要素L12が突出する突出方向の先端の第二基準線L22に沿う方向のピッチの平均値P22。
そして、第二基準線L22と第二線要素L12の先端との距離の平均値H22。
上記の各ピッチP1、P21、P22、および距離H1、H21、H22は、断面形状における所定の範囲を設定し、その範囲内の全ての部分における平均値を測定することが好ましい。
なお、以下に示す各ピッチの平均値P1、P21、P22、および距離の平均値H1、H21、H22は、凹凸形状53に5カ所の範囲を設定し、各範囲における値の測定をレーザー顕微鏡を用いて行った。そして全範囲にわたる平均値を求めた。
サンプル1から7について測定した、算術平均粗さRa、凹凸の平均間隔Sm、(H1/P1)の式による値、および、((H21+H22)/(P21+P22))の式による値を、表1に示す。
Figure 0006201684
サンプル1から7の光学シートに対して、光取り出し効率、入射光の反射で生じるギラツキ、および外観の評価を行った。各評価は下記の方法で行った。
「光取り出し効率」
全光束測定器(labsphere製、商品名:LMS−400)を用い、サンプル1から7の光学シートをELパネルに貼合し、全光束を測定した。
なお、パネル単体での全光束を100%としたときに、光学シートをつけたものの全光束が110%以上のものを「○」と評価し、110%未満のものを「×」と評価した。
「入射光の光学シートでの反射で生じるギラツキ」
サンプル1から7の光学シートをELパネルに貼合し、目視により評価した。ギラツキを確認できた場合を「×」と評価し、確認できない場合を「○」と評価した。
「外観」
サンプル1から7の光学シートをELパネルに貼合し、目視により評価した。ムラ等の欠陥を確認できない場合を「○」と評価し、欠陥を確認できる場合を「×」と評価した。
表2に、サンプル1から7での評価結果を示す。
Figure 0006201684
(3.測定結果)
サンプル1、5および6の光学シートでは、光取り出し効率、ギラツキ、および外観のいずれの評価も「○」となった。これら実施例1から3では、算術平均粗さRaは0.3μm(マイクロメートル)以上3μm以下である。凹凸形状53における凹凸の平均間隔Smが0.05μm以上2μm以下である。さらに、各ピッチの平均値P1、P21、P22、および距離の平均値H1、H21、H22は、式(2)を満たす範囲に設定されている。
(H1/P1)≧((H21+H22)/(P21+P22)) ・・(2)
実施例1から3以外のサンプル2から4、および7が、比較例1から4となる。
本発明者らは、前記光学シート5の凹凸形状53の表面を粗面化し(荒らし)て算術平均粗さRa等の値を所定の範囲内に調節することにより、発光層23から放射された光の一部が光学シート5の凹凸形状53の表面と空気との界面において全反射することにより損失していた光を抑制することができ、光取り出し効率をさらに向上させることができることを見出した。
また同時に、入射光の光学シート5での反射で生じるギラツキを抑制することも可能であることを見出した。さらに、表面を粗面化することにより金型のバリを抑制させることができ、成形性を良化させることが可能になった。
なお、算術平均粗さRaが0.3μmに満たない場合、凹凸形状53のサイズコントロールが困難であり、3μmを越えると凹凸形状53の表面での散乱が強くなり光取り出し効率が低下する原因となってしまう。さらに、成形する際に樹脂が金型から離型し難くなり所望の形状を成形できなくなってしまう場合もある。また、算術平均粗さRaを0.3μm以上3μm以下にすることで、干渉色が虹色のように見えることを抑制する効果もある。
凹凸の平均間隔Smが0.05μmに満たない場合、凹凸形状53のサイズコントロールが困難になるだけではなく、ピッチが細かく粗面の効果が得られなくなってしまう。また、2μmを越える場合も、光学シートに平坦な部分が多くなり、粗面の効果が薄くなってしまう。
(H1/P1)<((H21+H22)/(P21+P22))の場合は、ブラスト処理がし難く所望の形状が得られなくなってしまう。また、ブラスト処理ができても入射光の光学シートでの反射で生じるギラツキの抑制効果が弱くなってしまう。
以上説明したように、本実施形態のEL素子1によれば、凹凸形状53の表面は、算術平均粗さRaは0.3μm以上3μm以下、凹凸の平均間隔Smが0.05μm以上2μm以下に調節されている。さらに、各ピッチの平均値P1、P21、P22および距離の平均値H1、H21、H22は、前述の式(2)を満たす範囲に調節されている。これにより、ギラツキを抑えて外観を維持しつつ、光取り出し効率をさらに向上させることができる。
なお、本実施形態では、図4に示すEL素子1Aのように、本EL素子1の光学シート5のバインダマトリックスに粒子54を含有させてもよい。
粒子54としては、シリカやアルミナ、酸化チタン等の無機系粒子、アクリルやスチレン、アクリル/スチレン共重合体、メラミン等の有機系粒子が使用でき、これらの粒子54は2種類以上を混合してもよい。
また、帯電防止剤として、導電性微粒子のアンチモン含有酸化スズ(ATO)や、スズ含有酸化インジウム(ITO)等の超微粒子をバインダマトリックスに分散させてもよい。帯電防止剤を含有することで、光学シート5の防汚性を向上させることができる。また、粒子54を含有させることにより光学シート5に特定の角度で入射した光線を特定角度に多く出射させてしまい視野角によって色味が異なるといった現象、つまり色ズレ現象を抑制することが可能になる。
図5に示すEL素子1Bのように、貼合層4に光拡散要素41が含まれるように構成してもよい。光拡散要素41としては、スチレン系樹脂、アクリル系樹脂、シリコーン系樹脂、尿素樹脂、ホルムアルデヒド縮合物などからなる有機系粒子やガラスビーズ、シリカ、アルナ、炭酸カルシウム、金属酸化物などからなる無機系微粒子又は気泡を用いることができる。光拡散要素41を含有することで、出射光の指向性をさらに抑えることができる。すなわち、色ずれを低減でき、輝度分布を均一化することが可能になる。
以下、図示はしないが、本実施形態のEL素子1は照明装置に発光手段として備えられていてもよい。また、本EL素子1はディスプレイ装置に備えられ、EL素子が画素駆動されるように構成されていてもよい。公知の画像表示素子と、発光層23から発せられた光が画像表示素子に照射されるように配置された本EL素子1とを備える液晶ディスプレイ装置を構成してもよいし、公知の画像表示素子と、発光層23から発せられた光が画像表示素子に照射されるように配置された本照明装置とを備える液晶ディスプレイ装置を構成してもよい。
以上、本発明の一実施形態について図面を参照して詳述したが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の構成の変更、組み合わせ、削除なども含まれる。
前記実施形態では、凹凸形状53の表面の断面形状は、厚さ方向Dに平行な平面によるものとした。しかし、この断面形状は、厚さ方向Dに交差する平面によるものや、厚さ方向Dに直交する平面によるものでもよい。
(産業上の利用可能性)
光取り出し効果を向上させると共に光学シートでの入射光の反射で生じるギラツキを抑制し外観を維持したEL素子、およびこれを備えた照明装置、さらにモアレフリーなディスプレイ装置及び液晶ディスプレイ装置を提供できる。
1、1A、1B EL素子
3 第一の透光性基板(透光性基板)
3a 一方の面
3b 他方の面
5 光学シート
21 陽極
22 陰極
23 発光層
52 構造層
53 凹凸形状
D 厚さ方向
E 沿面方向
E1 一方側
E2 他方側
H1、H21、H22 距離
L10 折れ曲がり線
L11 第一線要素
L12 第二線要素
L20 基準線集合体
L21 第一基準線
L22 第二基準線
L23 離間位置接続部
L24 接近位置接続部
P1、P21、P22 ピッチ

Claims (4)

  1. 透光性基板と、
    前記透光性基板の一方の面上に、陽極及び陰極の間に挟まれた状態で設けられた発光層と、
    前記透光性基板の他方の面上に設けられた光学シートと、
    を備えたEL素子であって、
    前記光学シートは、前記透光性基板とは反対側の面に凹凸形状を有する構造層を有し、
    前記凹凸形状の表面は、JIS B 0601−1994で規定される算術平均粗さRaが0.3μm以上3μm以下であり、かつ、凹凸の平均間隔Smが0.05μm以上2μm以下であり、
    前記他方の面の一方側から他方側に向かうにしたがって前記他方の面から離間する第一基準線と、前記他方の面の一方側から他方側に向かうにしたがって前記他方の面に近づく第二基準線とを、前記他方の面に沿う沿面方向に交互に並べるとともに互いの端部で接続して構成した基準線集合体を規定し、
    端部が前記第一基準線上に配置され前記他方の面とは反対側に突出するように湾曲または屈曲し、かつ互いの前記端部で接続された複数の第一線要素、及び、端部が前記第二基準線上に配置され前記他方の面とは反対側に突出するように湾曲または屈曲し、かつ互いの前記端部で接続された複数の第二線要素を有する折れ曲がり線で、前記凹凸形状の表面の断面形状を近似したときに、
    前記第一基準線と前記第二基準線との前記他方の面から離間した側の接続部である離間位置接続部の前記沿面方向のピッチの平均値P1、前記第一基準線と前記第二基準線との前記他方の面側の接続部である接近位置接続部と、前記沿面方向において前記接近位置接続部に隣り合う前記離間位置接続部との前記透光性基板の厚さ方向の距離の平均値H1、前記沿面方向に隣り合う前記第一線要素における前記第一線要素が突出する突出方向の先端の前記第一基準線に沿う方向のピッチの平均値P21、前記第一基準線と前記第一線要素の前記先端との距離の平均値H21、前記沿面方向に隣り合う前記第二線要素における前記第二線要素が突出する突出方向の先端の前記第二基準線に沿う方向のピッチの平均値P22、及び、前記第二基準線と前記第二線要素の前記先端との距離の平均値H22が、式(1)を満たす範囲に設定されていることを特徴とするEL素子。
    (H1/P1)≧((H21+H22)/(P21+P22)) ・・(1)
  2. 請求項1に記載のEL素子を発光手段として備えることを特徴とする照明装置。
  3. 請求項1に記載のEL素子を備え、前記EL素子が画素駆動されるように構成されていることを特徴とするディスプレイ装置。
  4. 画像表示素子と、
    請求項1に記載のEL素子の前記発光層、又は、請求項2に記載の照明装置の前記発光層から発せられた光が前記画像表示素子に照射されるように配置された前記EL素子又は前記照明装置と、
    を備えることを特徴とする液晶ディスプレイ装置。
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