JP5771989B2 - El素子、及びそれを備えた照明装置、ディスプレイ装置、液晶ディスプレイ装置 - Google Patents

El素子、及びそれを備えた照明装置、ディスプレイ装置、液晶ディスプレイ装置 Download PDF

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本発明は、フラットパネルディスプレイ、液晶用バックライト、照明用光源、電飾、サイン用光源等に用いられるEL素子(エレクトロルミネッセンス素子)、および、EL素子を用いた表示装置、ディスプレイ装置、液晶ディスプレイ装置に関するものである。
一般に、有機EL素子は、透光性基板上に蛍光有機化合物を含む発光層を、陽極と陰極とで挟んだ構造を有している。そして、陽極と陰極に直流電圧を印加し、発光層に電子及び正孔を注入して再結合させることにより、励起子を生成し、この励起子の失活する際の光の放出を利用して発光に到っている。
ところで、従来、これらEL素子において、発光層から射出した光線が透光性基板から射出する際に、透光性基板上において全反射することで光線のロスが生じるという問題があった。また、このときの光の外部取り出し効率は、一般的に20%程度と言われている。そのため高輝度にするためにはより多くの投入電力が必要となり、負担増加による素子の劣化が問題となっていた。
これに対し、この光の外部取り出し効率を向上させる目的で、素子基板に表面凹凸を形成し、全反射によりロスしている光線を外部に取り出すという方法が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
また、表面凹凸パターンが形成された光学シートを素子基盤に粘着剤や接着剤を介して貼合することで全反射によりロスしている光線を外部に取り出すという方法が提案されている(例えば、特許文献2参照)。
特開2002−260845号公報 特開2009−32463号公報
しかしながら、上述した特許文献1、2に開示されている従来技術では、以下のような問題があった。
すなわち、上記従来技術により表面凹凸を有する光学シートを貼合することで光取り出し効率を向上させることは可能となったが、特定の波長を有し、特定の入射角で光学シートに入射した光線を特定角度に多く出射させてしまうような強い指向性を出射光に与えてしまうことにより、視野角によって色味が異なるといった色ずれという現象を引き起こしてしまう問題があった。
とくに、出射光に何らかの指向性を付与するような表面形状を用いた場合には、発光層が多層構成を有するEL素子において、光学シートに対して±40°以上の入射角を持つ光線の挙動が色ずれの強弱に大きく影響することから、その点で改良の余地があった。
本発明は、上述する問題点に鑑みてなされたもので、光取り出し効率を向上と色ずれの低減とをバランス良く達成することができ、輝度ムラを抑制し、EL素子用の光取り出し効率を向上させることができるEL素子、及びそれを備えた照明装置、ディスプレイ装置、液晶ディスプレイ装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明に係るEL素子では、透光性基板と、透光性基板の一方の面に設けられるとともに、陽極と陰極に挟まれた発光層とを備えたEL素子であって、透光性基板の表面には、透光性基板の表面にレンズ群が設けられた光学シートが貼合層を介して貼り合わされ、光学シートは、レンズ群の単位レンズが部分的、且つ二次元的に配列され、単位レンズ間に表面積の0.1%〜50%を有し、透光性基板からの出射光に対する全反射角度を増大する色ずれ低減部を備え、色ずれ低減部の表面粗度は、絶対値で10μm以下であり、単位レンズは、色ずれ低減部から突出するように形成されていることを特徴としている。
本発明では、光学シートの表面(出射面)における色ずれ低減部の面積率を0.1%〜50%の範囲とすることで、色ずれの低減を図ることができ、金型などを用いてロール状に成形する際の母型を作成することが可能となり、またEL素子からの光取り出し効率が大きく低下するのを防止することができる。
また、色ずれ低減部の表面粗度における絶対値が+10μmより大きい場合には、光学シートの表面に外力が及んだ場合に、色ずれ低減部に直接、外力が加わってしまい、結果として表面の耐摩擦性が低下してしまうことを防止できる。また、絶対値が−10μmより大きい場合において、光学シートの表面保護を目的に保護フィルムを貼り合わせたときに、単位レンズとの高低差により浮きが発生してしまうといった不具合を抑制することができる。
また、本発明に係るEL素子では、色ずれ低減部は、光学シートの表面において分散して配置されていることが好ましい。
この場合、色ずれ低減部が集合体としてある部分に集中して存在してしまった場合に発生するELパネル全体としての局部的な光学特性のムラを抑制することができる。
また、本発明に係るEL素子では、単位レンズと色ずれ低減部とが規則的に配列されていることが好ましい。
この場合、局部的な光学特性のムラ発生が抑制されるとともに、旋盤などを用いた微細加工などで所望の形状にて母型を得ることが可能となるため、製造方式が容易になるといった利点がある。
また、本発明に係るEL素子では、光学シート及び貼合層の少なくともいずれか一方に光拡散性要素を含むことが好ましい。
この場合、光拡散性要素を添加することで、出射面からの出射光の指向性を更に低減することができ、色ずれの低減効果、及び出射面での輝度分布の均一化といった効果を奏する。
また、本発明に係るEL素子を備えた照明装置では、上述したいずれかに記載のEL素子を備えたことを特徴としている。
本発明では、上述したEL素子を用いることで、色ずれの低減が図れ、光取り出し効率を向上させることができる照明装置が得られる。
また、本発明に係るディスプレイ装置では、上述の照明装置を備えたことを特徴としている。
本発明では、上述した照明装置を用いることで、色ずれの低減が図れ、光取り出し効率を向上させることができるディスプレイ装置が得られる。
また、本発明に係る液晶ディスプレイ装置では、上述の照明装置を備えたことを特徴としている。
本発明では、上述した照明装置を用いることで、色ずれの低減が図れ、光取り出し効率を向上させることができる液晶ディスプレイ装置が得られる。
本発明のEL素子、及びそれを備えた照明装置、ディスプレイ装置、液晶ディスプレイ装置によれば、光学シートの出射面に面積率が0.1%〜50%の色ずれ低減部を設けることで、光取り出し効率を向上と色ずれの低減とをバランス良く達成することができ、輝度ムラを抑制し、EL素子用の光取り出し効率を向上させることができる。
本発明の第1の実施の形態によるEL素子の概略構成を示す模式的な断面図である。 図1に示すEL素子の斜視図である。 色ずれ低減部の表面粗度を説明するための断面図であって、図1に対応する図である。 本発明の第2の実施の形態によるEL素子の概略構成を示す斜視図であって、図2に対応する図である。 第1変形例によるEL素子の概略構成を示す模式的な断面図であって、図1に対応する図である。 第2変形例によるEL素子の概略構成を示す模式的な断面図であって、図1に対応する図である。
以下、本発明の第1の実施の形態によるEL素子、及びそれを備えた照明装置、ディスプレイ装置、液晶ディスプレイ装置について、図面に基づいて説明する。
(第1の実施の形態)
はじめに、本実施の形態のEL素子は、例えば、発光手段として照明装置に具備され、あるいはEL素子が画素駆動されるようにディスプレイ装置に具備され、あるいは画像表示素子の背面に配設して液晶ディスプレイ装置に具備されて使用される。また、液晶ディスプレイ装置においては、本実施の形態のEL素子を発光手段として備えた照明装置を画像表示素子の背面に配設して構成するようにしてもよい。
図1に示すように、本第1の実施の形態のEL素子1(1A)は、発光ユニットをなし、EL素子本体2と光学シート3とが一体的に積層された構成となっている。
ここで、以下の説明では、図1に示すEL素子1(或いは光学シート3)の平面に対する法線方向を上下方向といい、その上下方向で上側を表面側、下側を裏面側という。
EL素子本体2は、第1基板(透光性基板)21と、第1基板21の裏面21b(一方の面)側に配置される第2基板22と、第1基板21と第2基板22との間に挟持される発光構造体23と、が一体的に積層形成されて概略構成されている。発光構造体23は、第1基板21の裏面21b側に配置される陽極24と、第2基板22の表面22a側に配置される陰極25と、の間に発光層26が挟持された構成となっている。
第1基板21及び第2基板22は、材料として、種々のガラス材料を用いることができる他に、PMMA、ポリカーボネート、ポリスチレン等のプラスチック材料、あるいはアルミニウム等の金属材料等を用いることができる。さらにその他の様々な材料を用いることができるが、特に好ましい材料は、シクロオレフィン系のポリマーであり、このポリマーは、加工性、及び耐熱、耐水性、光学透光性等の材料特性の全てにおいて優れたものである。また、第1基板21は、発光構造体23(発光層26)からの光をできるだけ多く透過させることができるように、全光線透過率を50%以上にすることができる材料を用いて形成することが好ましい。
発光構造体23は、発光層26が陽極24と陰極25に電圧を印加することにより発光するものであり、従来公知のさまざまな構成を採用することができる。また、白色発光層とする場合、例えば、ITO/CuPc(銅フタロシアニン)/α−NPDにルブレン1%ドープ/ジナクチルアントラセンにペリレン1%ドープ/Alq3/フッ化リチウム/陰極としてAlという構成にすればよい。
光学シート3は、第1基板21の上面(表面21a)に積層されており、透光性基材31と、透光性基材31上に積層形成されてEL素子1Aの表面を形成する凹凸状の構造層32とが積層されてなり、透光性基材31が粘着剤又は接着剤からなる貼合層33によって第1基板21に固着された構成となっている。ここで、光学シート3は、構造層32を透光性基材31と別体として成形しても良いし、一体成形したものであってもよい。
そして、このEL素子1Aは、陽極24と陰極25の間に電圧を印加して発光層26から出射した光が第1基板21を透過し、光学シート3に入射し、さらに光学シート3において発光層26からの光を透過して上方へ出射する。
透光性基材31としては、具体的には、ポリエステル樹脂、ポリオレフィン樹脂、ポリスチレン樹脂、メタクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂、塩化ビニル樹脂、シクロオレフィンポリマーや、これらの複合体などの合成樹脂が用いられる。
また、熱可塑性樹脂を用いることで射出成形や押出し成形時にあらかじめ所望のパターンが付与された金型、もしくはフィルム状の型を溶融樹脂と圧着することで透光性基材31とレンズ群を一体として得ることもできる。具体的には、アクリル系樹脂、アクリロニトリル系樹脂、アクリロニトリルポリスチレン共重合体、ポリカーボネート系樹脂、シクロオレフィン系樹脂、ポリエステル系樹脂、スチレン系樹脂、アクリル/スチレン系共重合樹脂等の光透過性が高く、耐衝撃性を有するものを使用することができる。
構造層32は、光学シート3の射出面Tをなし、透光性基材31上に形成された単位レンズ4の集合体と、色ずれ低減部5とを備えている。
単位レンズ4は、断面形状が三角形や曲率を含むものが所望の比率に混合されたものからなり、一方向のみに配列されることでレンズ群を形成するものであっても良く、また二次元的に配列することでレンズ群を形成したものとすることがより好ましい。ここで、単位レンズ4のうち三角形状のものを符号4Aとし、曲率を含む形状のものを符号4Bとして区別して用いる。
なお、二次元的配列とは、シリンドリカル、直交、ハニカム配列が一例として挙げられる。
色ずれ低減部5は、略平坦な形状を有し、単位レンズ4と比較して透光性基材31からの出射光に対する全反射角度を増やす機能を有している。すなわち、透光性基材31からの出射光において、色ずれの原因となる光学シート3に対して入射角±40°以上の光線を全反射させ、色ずれ低減機能を発現させるものである。
そして、出射面Tにおける色ずれ低減部5の面積率Sは、0.1%<S<50%の範囲であることが好ましい。色ずれ低減部5の面積率がS≦0.1%の場合は、金型などを用いてロール状に成形する際の母型を作成することが困難となる。また、色ずれ低減部5の面積率がS≧50%の場合では、色ずれは低減するもののEL素子1Aからの光取り出し効率が大きく低下してしまう。なお、光学シート3を貼合層33を介してEL素子本体2と貼り合せることでEL素子1Aを得ることができる。
単位レンズ4及びそのレンズ群について、活性線硬化型樹脂を使用して賦型する際には、例えば紫外線などの活性エネルギー線が照射されたときに硬化して接着性を有するものが使用できる。例えば紫外線硬化型フォトポリマーが用いられ、具体的にはアクリル系ポリマー、アクリル系モノマー及び光開始剤等を含んだ公知のものが用いられ、透光性基材31上に前記フォトポリマーを塗布し、あらかじめパターンが賦型された版と圧着状態にて硬化させることで所望のレンズ群を得ることができる。
また、図2に示すように、複数の色ずれ低減部5は、光学シート3の出射面Tにおいて平面視で分散されて配置されている。これにより、色ずれ低減部5が集合体としてある部分に集中して存在してしまった場合に発生するELパネル全体としての局部的な光学特性のムラを抑制することができる。なお、図2では、EL素子本体2を省略している。
さらにまた、本実施の形態によるEL素子1Aでは、図3に示すように、色ずれ低減部5の表面粗度RmaxをR−hとした場合、そのR−hの絶対値が10μm以下となっている。R−h>+10μmの場合は、光学シート3の表面に外力が及んだ場合に、色ずれ低減部5に直接、外力が加わってしまう可能性があり、結果として表面の耐摩擦性が低下してしまうこととなる。また、R−h>−10μmの場合は、単位レンズ4との高低差により、光学シート3の表面保護を目的に保護フィルムを貼り合わせた際に、浮きが発生してしまう可能性がある。
貼合層33については、アクリル、ウレタン系のような樹脂系のいずれでもよく、透光性基材31及び熱可塑性樹脂の材質により適宜選択することができる。より具体的にアクリル系粘着剤としては、アクリルポリマーを適宜架橋することで耐熱性に優れた粘着剤層が得られる。この架橋方法の具体的手段としては、イソシアネート化合物、エポキシ化合物、アジリジン化合物などアクリル系ポリマーに適宜架橋基点として含ませたカルボキシル基、ヒドロキシル基、アミノ基、アミド基などと反応しうる基を有する化合物を添加し反応させるいわゆる架橋剤を用いる方法がある。
このうち、イソシアネート化合物としては、トリレンジイソシアネート、キシレンジイソシアネートなどの芳香族イソシアネート、イソホロンジイソシアネートなどの脂環式イソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネートなどの脂肪族イソシアネートなどが挙げられる。その中でも適度な凝集力を得る観点から、イソシアネート化合物はエポキシ化合物がとくに好ましく用いられる。エポキシ化合物としては、N、N、N´、N´−テトラグリシジル−m−キシレンジアミン、1、3−ビス(N、N−ジグリシジルアミノメチル)シクロヘキサンなどが挙げられる。
硬化剤としては、これらの化合物を単独ないしは2種以上混合してもよく、貼合する対象となる部位の樹脂系とより密着性のよい樹脂系を選択することができる。
次に、図1に示す本実施の形態によるEL素子1Aの光学シート3において、透光性基材31、貼合層33、もしくは単位レンズ4、或いはそれら全てに光拡散性要素が添加されている場合について、具体的に説明する。
この場合、光拡散性要素を添加することで出射面Tからの出射光の指向性を更に低減することができ、色ずれの低減効果、及び出射面Tでの輝度分布の均一化といった効果がある。
ここで、光拡散性要素とは、スチレン系樹脂、アクリル系樹脂、シリコーン系樹脂、尿素樹脂、ホルムアルデヒド縮合物などからなる有機系粒子やガラスビーズ、シリカ、アルミナ、炭酸カルシウム、金属酸化物などからなる無機系微粒子または気泡や可視光の特定の波長に吸収を有するような色素顔料なども使用することができ、複数の光拡散要素を併用することも可能である。
光拡散性要素の光学シート3と貼合層33を併せた総体積に対する体積比率D1は、色ずれの視認性を下げるという意味では大きいほど良いが、実際使用する際にはD1<30%の範囲が好ましく、貼合層33にのみ添加する場合においてD1≦20%程度の範囲がより好ましい。これは、体積比率がD1>20%の範囲となると、貼合層33の密着強度が顕著に下がりはじめ、体積含有率が30%を超えると貼合層33の密着強度が低下し、貼り合せること自体が困難になるためである。
また、光学シート3にのみ添加する場合には、D1≧30%の範囲となる場合において、透光性基材31に金型などの母型を用いて活性硬化線樹脂により単位レンズ4を成形した際に、活性硬化性樹脂の粘度が増加し、所望のパターンを付与することが困難となる。さらに、溶融成形などで単位レンズ4、色ずれ低減部5、及び透光性基材31を一体成形する場合においても、D1≧30%の範囲となった場合には、樹脂の溶融粘度の増加によるパターン賦型性の低下や樹脂膜の破断などによる面状態の悪化などの不良が発生することになる。
さらに、貼合層33においては、微粒子を用いた場合に該微粒子は光拡散性要素を持たなくても良い。すなわち、貼合層33を形成する成分と屈折率が同等の微粒子も使用することができ、使用することが可能な貼合層33用の材料の選択の幅が広がるといったメリットがある。
また、該微粒子は、スチレン系樹脂、アクリル系樹脂、シリコーン系樹脂、尿素樹脂、ホルムアルデヒド縮合物などからなる有機系粒子やガラスビーズ、シリカ、アルミナ、炭酸カルシウム、金属酸化物などからなる無機系微粒子や、可視光の特定の波長に吸収を有するような色素顔料なども使用することができ、複数の微粒子を併用することも可能である。
ここで、貼合層33に対する微粒子の体積含有率D2は、D2<30%の範囲が好ましく、より好ましくはD2≦20%程度の範囲である。D2≦20%の範囲であれば使用する貼合層33の材質に合わせて微粒子を適宜選定することで、透光性基材31との所望の密着強度に調整することが可能であり、貼り合わせ直後にはリワーク性を付与し、ある経過時間後には高い密着性を付与するような設計が容易となる。一方、D2>20%の範囲になると、貼合層33の密着強度が顕著に下がりはじめ、体積含有率が30%を超えると貼合層33の密着強度が低下し、貼り合せること自体が困難になるためである。
上述のように本第1の実施の形態によるEL素子、及びそれを備えた照明装置、ディスプレイ装置、液晶ディスプレイ装置では、光学シート3の出射面Tに面積率が0.1%〜50%の色ずれ低減部5を設けることで、光取り出し効率を向上と色ずれの低減とをバランス良く達成することができ、輝度ムラを抑制し、EL素子用の光取り出し効率を向上させることができる。
次に、本発明によるEL素子、及びそれを備えた照明装置、ディスプレイ装置、液晶ディスプレイ装置の他の実施の形態について、添付図面に基づいて説明するが、上述の第1の実施の形態と同一又は同様な部材、部分には同一の符号を用いて説明を省略し、第1の実施の形態と異なる構成について説明する。
(第2の実施の形態)
図4に示すように、本発明の第2の実施の形態によるEL素子1(1B)は、光学シート3における出射面Tは、単位レンズ4、及びそのレンズ群と色ずれ低減部5が規則的に配列された構成となっている。すなわち、各色ずれ低減部5は、それぞれが同一形状(同一面積)であり、所定の間隔をもって配置されている。
この場合、上述した第1の実施の形態と同様に、光取り出し効率を向上と色ずれの低減とをバランス良く達成することができ、EL素子用の光取り出し効率を向上させることができる。そのうえ、局部的な光学特性のムラ発生が抑制されるとともに、旋盤などを用いた微細加工などで所望の形状にて母型を得ることが可能となるため、製造方式が容易になるといった利点がある。
次に、上述した第1および第2実施の形態によるEL素子、及びそれを備えた照明装置、ディスプレイ装置、液晶ディスプレイ装置の効果を裏付けるための一例について以下説明する。
(実施例1)
実施例1では、EL素子の色ずれ低減部の面積比率を0.1%、5%、10%、25%、40%、50%、80%と変化させ、目視により評価するとともに、全光束測定器により光取り出し効率を測定し、評価を行った。
単位レンズは、頂角90°の形状のプリズムを使用し、レンズ群を一方向に配列した。
なお、光学シートは、光拡散性要素を添加していないものを採用している。
表1は、実施例1の評価結果を示している。表1における評価基準は、色ずれ目視評価で、光学シート非貼合時よりも色ずれが低減したものを「○」とし、光学シート非貼合時と色ずれが同等となったものを「×」として記載している。また、全光束評価結果では、光学シート非貼合時と比較し取り出し効率が同等以上となったものを「○」とし、光学シート非貼合時よりも取り出し効率が減少したものを「×」として記載している。
Figure 0005771989
表1に示すように、色ずれ目視評価では、色ずれ低減部の面積比率が25%以上で良好、すなわち光学シート非貼合時よりも色ずれが低減されたことが確認できた。一方、光取り出し効率の評価では、色ずれ低減部の面積比率が50%を超えると光学シート非貼合時よりも取り出し効率が減少することが確認された。
(実施例2)
次に、実施例2では、EL素子の色ずれ低減部の面積比率を0.1%、2%、5%、10%、25%、40%、50%、80%と変化させ、目視により評価するとともに、全光束測定器により光取り出し効率を測定し、評価を行った。
単位レンズは、頂角90°の形状のプリズムを使用し、レンズ群を一方向に配列した。
そして、光学シートの貼合層として、アクリル系粘着剤の材質で、光拡散性要素を添加したものを採用している。この光拡散性要素は、アクリルスチレン共重合樹脂架橋物であり、光拡散性微粒子体積添加率は15%である。
Figure 0005771989
表2は、実施例2の評価結果を示している。表2における評価基準「○」、「×」は、上述した実施例1(表1)と同様であるので、ここでは説明を省略する。
表2に示すように、色ずれ目視評価では、色ずれ低減部の面積比率が2%以上で良好、すなわち光学シート非貼合時よりも色ずれが低減されたことが確認できた。一方、光取り出し効率の評価では、色ずれ低減部の面積比率が50%を超えると光学シート非貼合時よりも取り出し効率が減少することが確認された。
(実施例3)
次に、実施例3では、EL素子の色ずれ低減部の面積比率を0.1%、2%、5%、10%、25%、40%、50%、80%と変化させ、目視により評価するとともに、全光束測定器により光取り出し効率を測定し、評価を行った。
単位レンズは、上述した実施例1、2と同様の頂角90°の形状のプリズムを使用し、レンズ群を一方向に配列した。
そして、光学シートのレンズ部に光拡散性要素を添加したものを採用している。このレンズ部の光拡散性要素は、アクリルスチレン共重合樹脂架橋物であり、光拡散性微粒子体積添加率は15%である。
Figure 0005771989
表3は、実施例3の評価結果を示している。表3における評価基準「○」、「×」は、上述した実施例1、2(表1、2)と同様であるので、ここでは説明を省略する。
表3に示すように、色ずれ目視評価では、色ずれ低減部の面積比率が変化値の全範囲(0.1%〜80%)において良好、すなわち光学シート非貼合時よりも色ずれが低減されたことが確認できた。一方、光取り出し効率の評価では、色ずれ低減部の面積比率が50%を超えると光学シート非貼合時よりも取り出し効率が減少することが確認された。
以上、本発明によるEL素子、及びそれを備えた照明装置、ディスプレイ装置、液晶ディスプレイ装置の第1および第2の実施の形態について説明したが、本発明は上記の実施の形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。
例えば、本第1及び第2の実施の形態では単位レンズ4の断面形状が三角形や曲率を含むものが所望の比率に混合されたものとしているが、このような構成に限定されることはない。例えば、図5に示すように、三角形状からなる単位レンズ4Aのみを配列したものや、図6に示すように、曲率を含む形状からなる単位レンズ4Bのみを配列したものであってもかまわない。
1、1A、1B、1C、1D EL素子
2 EL素子本体
3 光学シート
4 単位レンズ
5 色ずれ低減部
21 第1基板(透光性基板)
22 第2基板
23 発光構造体
24 陽極
25 陰極
26 発光層
31 透光性基材
32 構造層
33 貼合層
T 出射面

Claims (7)

  1. 透光性基板と、
    該透光性基板の一方の面に設けられるとともに、陽極と陰極に挟まれた発光層と、
    を備えたEL素子であって、
    前記透光性基板の表面には、前記透光性基板の表面にレンズ群が設けられた光学シートが貼合層を介して貼り合わされ、
    該光学シートは、
    前記レンズ群の単位レンズが部分的、且つ二次元的に配列され、
    前記単位レンズ間に表面積の0.1%〜50%を有し、前記透光性基板からの出射光に対する全反射角度を増大する色ずれ低減部を備え、
    前記色ずれ低減部の表面粗度は、絶対値で10μm以下であり、
    前記単位レンズは、前記色ずれ低減部から突出するように形成されていることを特徴とするEL素子。
  2. 前記色ずれ低減部は、前記光学シートの表面において分散して配置されていることを特徴とする請求項1に記載のEL素子。
  3. 前記単位レンズと前記色ずれ低減部とが規則的に配列されていることを特徴とする請求項1に記載のEL素子。
  4. 前記光学シート及び前記貼合層の少なくともいずれか一方に光拡散性要素を含むことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載のEL素子。
  5. 請求項1乃至4のいずれか1項に記載のEL素子を備えたことを特徴とする照明装置。
  6. 請求項5に記載の照明装置を備えたことを特徴とするディスプレイ装置。
  7. 請求項5に記載の照明装置を備えたことを特徴とする液晶ディスプレイ装置。
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