JP6540832B2 - 伝達ベルト - Google Patents

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Description

本明細書において開示する本開示の発明は、伝達ベルトに関する。
従来、この種の伝達ベルトとしては、無端状のリング(結束リング)と、リングに保持されて当該リングの周方向に整列される複数のエレメントとからなるものにおいて、エレメントとして、左右(幅方向)に延びるボディ部と、ボディ部の上部の左右端からそれぞれ上方(リングの径方向外側)に延びるピラー部と、を備えるものが提案されている(例えば、特許文献1参照)。この特許文献1記載のエレメントは、ボディ部の上面(サドル面)と左右のピラー部とによりリングを挟持するリングスロットを有し、サドル面は、左右方向における中央部を頂部として左右に離れるにつれて下方(リングの径方向内側)に湾曲する凸曲面により形成されている。また、ボディ部の前側主面には、サドル面よりも下方(リングの径方向内側)において左右に延びるロッキングエッジ部を有する。
特開2006−153089号公報
このようにサドル面が凸曲面によって形成された特許文献1記載のエレメントでは、ロッキングエッジ部がサドル面の凸曲面よりもリングの径方向内側に形成されているため、ロッキングエッジ部を支点としてエレメントが揺動(回動)する際に、リングとサドル面との間で滑りが生じて摩擦損失が増大し、伝達ベルトの伝達効率が低下してしまう。
本開示の発明は、サドル面が凸曲面により形成されたエレメントを有する伝達ベルトの伝達効率をより向上させることを主目的とする。
本開示の伝達ベルトは、上述の主目的を達成するために以下の手段を採った。
本開示の伝達ベルトは、
無段変速機のプライマリプーリとセカンダリプーリとに巻き掛けられる伝達ベルトであって、
サドル面を含む本体部と、前記サドル面における幅方向両側から前記伝達ベルトの径方向外側に延出された一対の柱部と、を有する複数のエレメントと、
内周面が前記複数のエレメントのサドル面と接触して当該複数のエレメントを環状に結束する結束リングと、
を備え、
前記サドル面は、前記伝達ベルトの径方向外側に向かって凸状に湾曲する凸曲面により形成され、
前記一対の柱部の両方には、幅方向に延在され、隣り合うエレメントと接触して回動する際の支点となるロッキングエッジ部が形成され、
前記ロッキングエッジ部は、前記伝達ベルトの径方向において幅を有し、
前記サドル面の前記凸曲面の頂部は、前記径方向において前記ロッキングエッジ部の幅の範囲に位置するように形成されている
ことを要旨とする。
この本開示の伝達ベルトでは、結束リングの内周面が接触するサドル面を、伝達ベルトの径方向外側に向かって凸状に湾曲する凸曲面により形成し、エレメントが回動する際の支点となるロッキングエッジ部を、伝達ベルトの径方向において幅を有するように形成する。そして、サドル面の凸曲面の頂部を、その径方向においてロッキングエッジ部の上記幅の範囲に位置するように形成する。サドル面が凸曲面により形成される場合、プライマリプーリやセカンダリプーリに巻き掛けられるエレメントのサドル面から結束リングが受ける垂直抗力は、凸曲面の頂部で最大となるから、サドル面と結束リングの内周面との摩擦力も、凸曲面の頂部で最大となる。このため、サドル面の頂部で結束リングに滑りが生じると、摩擦損失が大きくなり、伝達ベルトの伝達効率の悪化を招く。本開示の伝達ベルトでは、ロッキングエッジ部を伝達ベルトの径方向において幅を有するように形成すると共にサドル面の凸曲面の頂部をその径方向においてロッキングエッジ部の上記幅の範囲に位置するように形成するため、サドル面の頂部と結束リングとの間の滑りを低減することができる。この結果、伝達ベルトの伝達効率をより向上させることができる。
本開示の発明に係る伝達ベルト10を含む無段変速機1の構成の概略を示す構成図である。 伝達ベルト10の正面図である。 図3Aは図2のA−A断面を示す断面図であり、図3Bは図2のB−B断面を示す断面図である。 エレメント20の正面図および側面図である。 結束リング11により結束された複数のエレメント20の側面図である。 ロッキングエッジ部25の中心としたエレメント20の部分拡大図である。 結束リング11がサドル面21aから受ける垂直抗力を示す説明図である。 プライマリプーリ3に巻き掛けられているエレメント20における機種ごとの変速比と実ロッキングエッジ距離との関係を示す説明図である。 セカンダリプーリ5に巻き掛けられているエレメント20における機種ごとの変速比と実ロッキングエッジ距離との関係を示す説明図である。 機種Bにおける最大変速比γmaxおよび最小変速比γminに対する各実ロッキングエッジ距離L1,L2の関係を示す説明図である。 図11Aは従来例において各エレメントが前方のエレメントから受ける荷重の範囲を示す説明図であり、図11Bは本実施形態において各エレメントが前方のエレメントから受ける荷重の範囲を示す説明図である。 図12A、図12Bは他の実施形態に係るエレメント120、220の概略構成図である。
次に、本開示の発明を実施するための形態について説明する。
図1は、本開示の伝動ベルト10を含む無段変速機1を示す構成の概略を示す構成図である。無段変速機1は、エンジン等の動力源を備える車両に搭載され、図示するように、駆動側回転軸としてのプライマリシャフト2と、当該プライマリシャフト2に設けられたプライマリプーリ3と、プライマリシャフト2と平行に配置される従動側回転軸としてのセカンダリシャフト4と、当該セカンダリシャフト4に設けられたセカンダリプーリ5と、プライマリプーリ3のプーリ溝(V字溝)とセカンダリプーリ5のプーリ溝(V字溝)とに巻き掛けられる伝達ベルト10とを備える。
プライマリシャフト2は、図示しない前後進切換機構を介して、エンジン等の動力源に連結されたインプットシャフト(図示省略)に連結されている。プライマリプーリ3は、プライマリシャフト2と一体に形成された固定シーブ3aと、プライマリシャフト2にボールスプライン等を介して軸方向に摺動自在に支持される可動シーブ3bとを有する。また、セカンダリプーリ5は、セカンダリシャフト4と一体に形成された固定シーブ5aと、セカンダリシャフト4にボールスプライン等を介して軸方向に摺動自在に支持されると共にリターンスプリング8により軸方向に付勢される可動シーブ5bとを有する。
更に、無段変速機1は、プライマリプーリ3の溝幅を変更するための油圧式アクチュエータであるプライマリシリンダ6と、セカンダリプーリ5の溝幅を変更するための油圧式アクチュエータであるセカンダリシリンダ7とを有する。プライマリシリンダ6は、プライマリプーリ3の可動シーブ3bの背後に形成され、セカンダリシリンダ7は、セカンダリプーリ5の可動シーブ5bの背後に形成される。プライマリシリンダ6とセカンダリシリンダ7とには、プライマリプーリ3とセカンダリプーリ5との溝幅を変化させるべく図示しない油圧制御装置から作動油が供給され、それにより、エンジン等からインプットシャフトや前後進切換機構を介してプライマリシャフト2に伝達されたトルクを無段階に変速してセカンダリシャフト4に出力することができる。セカンダリシャフト4に出力されたトルクは、ギヤ機構(減速ギヤ)、デファレンシャルギヤおよびドライブシャフトを介して車両の駆動輪(何れも図示省略)に伝達される。
図2は、伝達ベルト10の正面図であり、図3は、図2のA−A断面およびB−B断面を示す断面図であり、図4は、エレメント20の正面図および側面図であり、図5は、結束リング11により結束された複数のエレメント20の側面図である。伝達ベルト10は、図2に示すように、結束リング(積層リング)11と、多数(例えば数百個)のエレメント20とを備え、多数のエレメント20を結束リング11で環状に結束することにより構成される。また、伝達ベルト10は、結束リング11がエレメント20から脱離しないよう保持するリテーナリング12も備える。
結束リング11は、図2に示すように、鋼板製のドラムから切り出された複数(例えば9枚)の帯状リング(単リング)が径方向の内から外へ層状に重ね合わされたものとして構成されている。なお、結束リング11は、幅方向における中央部を頂部とし、幅方向外側に向かうにつれて図中下方に緩やかに傾斜した所謂クラウニング形状により形成されている。リテーナリング12は、図2に示すように、鋼板製のドラムから切り出されて結束リング11よりも幅が広く周長が長い帯状リングとして形成され、結束リング11よりも径方向外周側(図中、上側)に配置される。
エレメント20は、例えばプレス加工により鋼板から打ち抜かれて形成されたものであり、図2に示すように、幅方向に延びる本体部21と、本体部21の幅方向両端部分(図中、左右方向両端部分)からそれぞれ径方向外周側(図中、上側)に向かって延出された左右一対の柱部22と、左右一対の柱部22の延出端部分から幅方向内側(図中、中央)に向かって延出された左右一対のフック部23とを有する。エレメント20の左右の側面28は、径方向外周側(図中、上側)から径方向内周側(図中、下側)に向かうほど幅が徐々に狭くなるよう形成されており、プライマリプーリ3のV字溝やセカンダリプーリ5のV字溝と接してトルクを伝達するトルク伝達面(フランク面)を形成する。
また、エレメント20は、図2および図4に示すように、本体部21における径方向外周側(図中、上側)の端面と一対の柱部22の幅方向内側の端面とにより径方向外周側(図中、上側)が凹状に開口したスロット24が形成される。各エレメント20は、スロット24に結束リング11が嵌め込まれることにより、環状に結束される。本体部21における径方向外周側(図中、上側)の端面は、結束リング11の内周面(最内周に配置された最内層リングの内周面)が接触するサドル面21aとなっている。サドル面21aは、幅方向における中央部を頂部とし、幅方向外側に向かうにつれて図中下方に緩やかに傾斜したクラウニング形状により形成されている。上述した結束リング11のクラウニングは、このサドル面21aのクラウニングよりも小さな曲率により形成されている。なお、図4中のサドル面21aは、理解を容易にするために、クラウニングの曲率を実際よりも誇張して示した。
スロット24は、その両端部をなす一対の柱部22の延出端部分から幅方向内側へ延出される一対のフック部23によって開口幅が狭められている。スロット24の開口幅(一対のフック部23の延出方向における先端部23a間の距離)は、結束リング11の幅よりも広く、リテーナリング12の幅よりも狭くなっている。これにより、リテーナリング12は、結束リング11がスロット24から抜け出るのを防止するための抜け止めとして機能する。なお、リテーナリング12は、結束リング11がスロット24内へ嵌め込まれた後、幅方向に撓ませた状態でスロット24内へ嵌め込まれる。リテーナリング12は、円周方向に長孔(図示せず)が形成され、幅方向に容易に撓ませることができるようになっている。
また、エレメント20は、図3や図4に示すように、径方向外側(図中、上側)においては略均一の板厚で形成され、所定位置から径方向内側(図中、下側)に向かって板厚が徐々に薄くなるよう形成される。エレメント20の前面において板厚が変化する境界部分は、円弧によって繋がれており、その円弧部分がベルト進行方向において前方のエレメント20の後面と接触するロッキングエッジ部25となる。伝達ベルト10を構成する各エレメント20は、プライマリプーリ3の巻き掛け部やセカンダリプーリ5の巻き掛け部から両プーリ間の弦部へ出るときや弦部から巻き掛け部に入るときにロッキングエッジ部25を支点として周方向に揺動(回動)する。なお、図5に示すように、エレメント20は、配列の状態が保持されるよう、ベルト進行方向の前方側の面(前面)には前方側へ突出する凸部26が形成され、ベルト進行方向の後方側の面(背面)には隣り合うエレメント20の凸部に遊嵌(嵌合)される凹部27が形成されている。
ロッキングエッジ部25は、側面視において円弧形状となり、且つ、平面視においてサドル面21aの頂部を通って幅方向に延びる仮想直線上に位置するように形成される。すなわち、ロッキングエッジ部25は、エレメント20の上下方向において、サドル面21aの頂部の位置とほぼ同じ位置に形成されている。図6は、ロッキングエッジ部25の中心としたエレメント20の部分拡大図である。プライマリプーリ3やセカンダリプーリ5に巻き掛けられているエレメント20は、その巻き掛け径が小さいほど、隣り合うエレメント20との間で周方向になす角度θが大きくなり、周方向に揺動する際の支点の位置(以下、この位置を実ロッキングエッジ位置という)が径方向内側(図中、円弧の下側)へ移動する。一方、巻き掛け径が大きくなると、隣り合うエレメント20との間で周方向になす角度θが小さくなり、実ロッキングエッジ位置が径方向外側(図中、円弧の上側)へ移動する。
図7は、結束リング11がサドル面21aから受ける垂直抗力を示す説明図である。なお、図中矢印は、結束リング11が受ける垂直抗力を示し、矢印が大きいほど、垂直抗力が大きく作用することを示す。上述したように、結束リング11のクラウニングの曲率はサドル面21aのクラウニングの曲率よりも小さいことから、プライマリプーリ3やセカンダリプーリ5の巻き掛け部において伝達ベルト10に作用する張力が比較的小さい低負荷時では、結束リング11(最内周リング)の内周面は、サドル面21aの頂部のみと接触した状態となっている。図7に示すように、プライマリプーリ3やセカンダリプーリ5の巻き掛け部において伝達ベルト10に作用する張力が比較的大きくなる高負荷時では、結束リング11は、張力によってサドル面21aに押し付けられ、サドル面21aの曲面に沿って密着した状態となる。結束リング11がサドル面21aから受ける押付力(垂直抗力)は、サドル面21aの頂部と接触する位置で最大となり、サドル面21aの頂部から幅方向外側に向かうにつれて小さくなる。また、結束リング11の内周面に周方向に作用する摩擦力は、結束リング11が受ける垂直抗力に比例するから、同様に、サドル面21aの頂部と接触する位置で最大となり、サドル面21aの頂部から幅方向外側に向かうにつれて小さくなる。本実施形態では、ロッキングエッジ部25を、サドル面21aの頂部を通って幅方向に延びる仮想直線上に位置するように形成することにより、サドル面21aの頂部と実ロッキングエッジ位置との距離を小さくする。これにより、サドル面21aの頂部においてサドル面21aの頂部と結束リング11との間に生じる滑りを低減することができ、結束リング11の内周面とサドル面21aとの間の摩擦損失を低減して伝達ベルト10の伝達効率を向上させることができる。
図8は、プライマリプーリ3に巻き掛けられているエレメント20における機種ごとの変速比と実ロッキングエッジ距離との関係を示す説明図であり、図9は、セカンダリプーリ5に巻き掛けられているエレメント20における機種ごとの変速比と実ロッキングエッジ距離との関係を示す説明図である。変速比は、セカンダリプーリ5の巻き掛け径/プライマリプーリ3の巻き掛け径、すなわち減速比を意味する。図中、横軸(変速比)は対数目盛りとし、縦軸(実ロッキングエッジ距離)は等間隔目盛りとした。また、図中、機種A〜Dは、プライマリプーリ3とセカンダリプーリ5との間の距離(軸間距離)および伝達ベルト10の周長(ベルト周長)がそれぞれ異なる無段変速機であり、図の例では、軸間距離およびベルト周長は、短い方から順に機種A、機種B、機種C、機種Dとなっている。なお、機種A〜Dは、何れも、使用するエレメントの数が異なる点を除き、同一のエレメントを使用して伝達ベルトを構成した。また、図中、実ロッキングエッジ距離は、ロッキングエッジ部25において、サドル面21aの頂部を通って幅方向に延びる仮想直線上の位置を基準ロッキングエッジ位置としたときに、当該基準ロッキングエッジ位置から実ロッキングエッジ位置までの距離を示す。なお、図中の実ロッキングエッジ距離は、実ロッキングエッジ位置が基準ロッキングエッジ位置よりも径方向内側にあるときに正の値をとり、実ロッキングエッジ位置が基準ロッキングエッジ位置に対して径方向外側にあるときに負の値をとるように正負の符号を定めた。
プライマリプーリ3に巻き掛けられている各エレメント20の実ロッキングエッジ位置は、無段変速機1の変速比が大きいほど、プライマリプーリ3の巻き掛け径が小さくなるから、径方向内側へ移動し、変速比が小さいほど、プライマリプーリ3の巻き掛け径が大きくなるから、径方向外側へ移動する。この場合、実ロッキングエッジ距離は、図8に示すように、変速比が大きいと、大きくなり、変速比が小さくなると、小さくなる傾向を示す。一方、セカンダリプーリ5に巻き掛けられている各エレメント20の実ロッキングエッジ位置は、無段変速機1の変速比が大きいほど、セカンダリプーリ5の巻き掛け径が大きくなるから、径方向外側へ移動し、変速比が小さいほど、セカンダリプーリ5の巻き掛け径が小さくなるから、径方向内側へ移動する。この場合、実ロッキングエッジ距離は、図9に示すように、変速比が大きいと、小さくなり、変速比が小さくなると、大きくなる傾向を示す。このように、実ロッキングエッジ位置(実ロッキングエッジ距離)は、無段変速機1の変速比によって変化する。上述したように、基準ロッキングエッジ位置は、サドル面21aの頂部を通って幅方向に延びる仮想直線上の位置としているから、エレメント20が周方向に回動する際の支点(実ロッキングエッジ位置)が基準ロッキングエッジ位置と一致するときに、サドル面21aの頂部と結束リング11との間に生じる滑りを最小とすることができる。したがって、実ロッキングエッジ位置は、基準ロッキングエッジ位置に近づくほど、伝達ベルト10の伝達効率が高くなり、基準ロッキングエッジ位置から離れるほど、伝達ベルト10の伝達効率が低くなるといえる。図8,9においては、実ロッキングエッジ距離は、値0に近づくほど、伝達ベルト10の伝達効率が高くなり、値0から離れるほど、伝達ベルト10の伝達効率が低くなるといえる。
ここで、プライマリプーリ3およびセカンダリプーリ5のうち巻き掛け径が小さい方の小径側プーリに巻き掛けられているエレメント20の数は、巻き掛け径が大きい方の大径側プーリに巻き掛けられているエレメント20の数よりも少なく、結束リング11がエレメント20から受ける垂直抗力の範囲は、小径側プーリの方が大径側プーリよりも狭い。このため、結束リング11は、小径側プーリに巻き掛けられているエレメント20との間で滑りが生じ易く、摩擦損失(伝達効率の低下)が発生し易い。いま、無段変速機1が1.0未満の比較的小さな変速比で運転(高速巡航運転)しているときを考えれば、セカンダリプーリ5が小径側プーリとなり、このときにセカンダリプーリ5に巻き掛けられているエレメント20の実ロッキングエッジ位置が基準ロッキングエッジ位置に略一致するようにロッキングエッジ部25を設計することで、高速巡航運転時のエネルギ効率(燃費)を向上させることができる。図10は、機種Bにおける最大変速比γmaxおよび最小変速比γminに対する各実ロッキングエッジ距離L1,L2の関係を示す説明図である。例えば、機種Bにおいてエレメント20のロッキングエッジ部25を設計する場合、図10に示すように、変速比が約0.7のときに、セカンダリプーリ5(小径側プーリ)に巻き掛けられるエレメント20の実ロッキングエッジ距離が値0となるように、即ち実ロッキングエッジ位置が基準ロッキングエッジ位置と一致するようにロッキングエッジ部25を設計すればよい。なお、無段変速機の軸間距離やベルト周長が異なれば、同じ変速比であっても、巻き掛け径が変化する。このため、例えば、図9に示すように、機種ごとに概ね0.6〜0.9の範囲内の何れかの変速比において実ロッキングエッジ位置が基準ロッキングエッジ位置と一致するようにロッキングエッジ部25を設計すればよい。
また、基準ロッキングエッジ位置は、図10に示すように、無段変速機1で使用される変速比範囲の最小変速比γminにおいて、セカンダリプーリ5に巻き掛けられているエレメント20の実ロッキングエッジ距離L1の絶対値と、変速比範囲の最大変速比γmaxにおいて、セカンダリプーリ5の巻き掛けられているエレメント20の実ロッキングエッジ距離L2の絶対値とが略一致するように設定されるものとすることもできる。言い換えると、基準ロッキングエッジ位置は、最小変速比γminにおいて、セカンダリプーリ5に巻き掛けられているエレメント20の実ロッキングエッジ位置P1と、最大変速比γmaxにおいて、セカンダリプーリ5の巻き掛けられているエレメント20の実ロッキングエッジ位置との中間位置と略一致するように設定されるものとすることもできる。これにより、最大変速比γmaxと最小変速比γminとの中間の変速比において、伝達ベルト10の伝達効率を高めることが可能となる。
なお、本実施形態では、ロッキングエッジ部25は、図2に示すように、サドル面21aの位置から幅方向両端部に2つに分割されて形成されている。エレメント20のサドル面21a(幅方向中央部)は、幅方向両端部に比して、板厚が薄肉化されており、隣り合うエレメント20と接触しない非接触部25aを形成する。なお、非接触部25aの両端部は、非接触部25aとロッキングエッジ部25との境界部分での当たりを防止するために、ロッキングエッジ部25とテーパ状に繋がるように形成されている。非接触部25aは、例えば、プレス加工や切削加工などによって形成することができる。非接触部25aは、エレメント20における凸部26が形成された面と同じ面に形成される。このため、凸部26のないエレメント20の裏面側を平坦面に載置して固定することが可能となり、プレス加工や切削加工などによって非接触面25aを形成する際の加工性を高めることができる。
エレメント20は、一対の側面28でプーリから挟圧されながらプーリとの間の接線方向の摩擦力(接線力)によりロッキングエッジ部25で前方のエレメントを押し出すことによって動力を伝達する。このため、ロッキングエッジ部25は、接線力に応じた荷重を前方のエレメントから受ける。図11A,Bは、各エレメントが前方のエレメントから受ける荷重の範囲を示す説明図である。なお、図11Aは、エレメントとして、比較例のエレメント20Bを用いた場合に受ける荷重の範囲を示し、図11Bは、エレメントして、本実施形態のエレメント20を用いた場合に受ける荷重の範囲を示す。なお、比較例のエレメント20Bは、中央部を含む幅方向全体に亘ってロッキングエッジ部25Bが形成されたもの、即ち中央部に非接触部25aが形成されていないものを用いている。比較例のエレメント20Bでは、図11Aに示すように、中央部を含む幅方向全体で前方のエレメントからの荷重を受け、本実施形態のエレメント20では、図11Bに示すように、中央部を除く幅方向における両端部で前方のエレメントからの荷重を受ける。各エレメント20は、一対の側面28がプーリ(プライマリプーリ3,セカンダリプーリ5)によって挟圧されているから、前方のエレメントから受ける荷重の位置が一対の側面28から遠くなるほど、即ち幅方向における中央部に近くなるほど、大きなモーメントが作用し、変形量が多くなる。比較例のエレメント20Bでは、前方のエレメントからの荷重を中央部で受けるため、モーメントにより中央部での変形量が多くなるのに対して、本実施形態のエレメント20では、前方のエレメントからの荷重を中央部では受けないため、モーメントによる変形量を少なくすることができる。
以上説明した本実施形態の伝達ベルト10は、サドル面21aを含む本体部21と、サドル面21aの両側から径方向外側へ延出される一対の柱部22とを有する複数のエレメント20を、結束リング11により環状に結束して構成されるものにおいて、結束リング11の内周面と接触するサドル面21aを、クラウニング形状(凸曲面)により形成し、プーリに巻き掛けられているエレメント20が隣り合うエレメント20と接触して回動する際の支点となるロッキングエッジ部25を、側面視において円弧形状となり、且つ、平面視においてサドル面21aの頂部を通って幅方向に延びる仮想直線上に位置するように形成する。これにより、サドル面21aの頂部においてサドル面21aの頂部と結束リング11との間に滑りが生じる場合の滑り速度(相対速度差)を低減することができる。この結果、サドル面21が凸曲面により形成されたエレメント20を有する伝達ベルト10の伝達効率をより向上させることができる。
また、本実施形態の伝達ベルト10は、無段変速機1が1.0よりも小さな所定変速比(例えば、0.6〜0.9)で運転しているときにセカンダリプーリ5に巻き掛けられるエレメント20の実ロッキングエッジ位置が基準ロッキングエッジ位置と略一致するように基準ロッキングエッジ位置を設定する。これにより、高速巡航運転時における伝達ベルト10の伝達効率を高めて、エネルギ効率(燃費)を向上させることができる。
さらに、本実施形態の伝達ベルト10は、無段変速機1が使用する変速比範囲の最小変速比γminにおいて、セカンダリプーリ5に巻き掛けられているエレメント20の実ロッキングエッジ位置と、変速比範囲の最大変速比γmaxにおいて、セカンダリプーリ5の巻き掛けられているエレメント20の実ロッキングエッジ位置との中間位置が基準ロッキングエッジ位置と略一致するように基準ロッキングエッジ位置を設定する。これにより、最大変速比γmaxと最小変速比γminとの中間の変速比において、伝達ベルト10の伝達効率を高めることができる。
また、本実施形態の伝達ベルト10は、結束リング11によって環状に結束される各エレメント20に、幅方向中央部で隣り合うエレメントと接触しないよう非接触部25aを形成することにより、幅方向両端部で隣り合うエレメントと接触するようロッキングエッジ部25を形成する。これにより、大きなモーメントが作用する幅方向中央部で隣り合うエレメントからの荷重を受けないため、エレメント20の変形を抑制することができ、ひいてはエレメント20の耐久性を向上させることができる。
本実施形態では、結束リング11を、幅方向に凸状に湾曲する凸曲面(クラウニング形状)により形成するものとしたが、幅方向に水平な平坦面により形成するものとしてもよい。
本実施形態では、サドル面21aを、幅方向の中央部を頂部として凸状に湾曲する凸曲面により形成するものとしたが、複数の凸部を有する波状曲面により形成するものとしてもよい。この場合、ロッキングエッジ部25を、平面視において波状曲面の頂部のうち最も高い頂部を通って幅方向に延びる仮想直線上に位置するように形成するものとすればよい。
本実施形態では、基準ロッキングエッジ位置は、最小変速比γminにおいて、セカンダリプーリ5に巻き掛けられているエレメント20の実ロッキングエッジ位置P1と、最大変速比γmaxにおいて、セカンダリプーリ5の巻き掛けられているエレメント20の実ロッキングエッジ位置P2との中間位置が基準ロッキングエッジ位置と略一致するように定められるものとした。しかし、基準ロッキングエッジ位置を、実ロッキングエッジ位置P1,P2の中間位置よりも実ロッキングエッジ位置P1に近づけるものとしてもよい。この場合、伝達ベルト10の伝達効率が高くなる無段変速機1の運転ポイントを、更に増速側へシフトさせることができる。
本実施形態では、非接触部25a(ロッキングエッジ部25)と凸部26とをエレメント20におけるベルト進行方向の前方側の面に形成するものとした。しかし、図12Aに示す他の実施形態に係るエレメント120のように、非接触部125aをベルト進行方向の後方側の面に形成するものとしてもよいし、図12Bに示す他の実施形態に係るエレメント220のように、非接触部225aをベルト進行方向の前方側の面と後方側の面の双方に形成するものとしてもよい。
以上説明したように、本開示の伝達ベルトは、無段変速機(1)のプライマリプーリ(3)とセカンダリプーリ(5)とに巻き掛けられる伝達ベルト(10)であって、サドル面(21a)を含む本体部(21)と、前記サドル面(21a)における幅方向両側から前記伝達ベルト(10)の径方向外側に延出された一対の柱部(22)と、を有する複数のエレメント(20)と、内周面が前記複数のエレメント(20)のサドル面(21a)と接触して当該複数のエレメント(20)を環状に結束する結束リング(11)と、を備え、前記サドル面(21a)は、前記伝達ベルト(10)の径方向外側に向かって凸状に湾曲する凸曲面により形成され、前記一対の柱部(22)の両方には、幅方向に延在され、隣り合うエレメント(20)と接触して回動する際の支点となるロッキングエッジ部(25)が形成され、前記ロッキングエッジ部(25)は、前記伝達ベルト(10)の径方向において幅を有し、前記サドル面(21a)の前記凸曲面の頂部は、前記径方向において前記ロッキングエッジ部(25)の幅の範囲に位置するように形成されていることを要旨とするものである。
即ち、結束リング(11)の内周面が接触するサドル面(21a)を、伝達ベルト(10)の径方向外側に向かって凸状に湾曲する凸曲面により形成し、エレメント(20)が回動する際の支点となるロッキングエッジ部(25)を、伝達ベルト(10)の径方向において幅を有するように形成する。そして、サドル面の凸曲面の頂部を、その径方向においてロッキングエッジ部(25)の上記幅の範囲に位置するように形成する。サドル面(21a)が凸曲面により形成される場合、プライマリプーリ(3)やセカンダリプーリ(5)に巻き掛けられるエレメント(20)のサドル面(21a)から結束リング(11)が受ける垂直抗力は、凸曲面の頂部で最大となるから、サドル面(21a)と結束リング(11)の内周面との摩擦力も、凸曲面の頂部で最大となる。このため、サドル面(21a)の頂部で結束リング(11)に滑りが生じると、摩擦損失が大きくなり、伝達ベルトの伝達効率の悪化を招く。本開示の伝達ベルト(10)では、ロッキングエッジ部(25)を、伝達ベルト(10)の径方向において幅を有するように形成すると共にサドル面の凸曲面の頂部をその径方向においてロッキングエッジ部(25)の上記幅の範囲に位置するように形成するため、サドル面(21a)の頂部と結束リング(11)との間の滑りを低減することができる。この結果、伝達ベルト(10)の伝達効率をより向上させることができる。
こうした本開示の伝達ベルトにおいて、前記ロッキングエッジ部(25)は、前記幅方向の中央部に設けられた非接触部(25a)により幅方向の両端に分割されているものとしてもよい。こうすれば、エレメント(20)は、大きなモーメントが作用する幅方向中央部で隣り合う他のエレメント(20)からの荷重を受けないため、エレメント(20)の変形を抑制することができる。これにより、サドル面の凸曲面の頂部を、径方向においてロッキングエッジ部(25)の幅の範囲に位置するよう形成しても、エレメント(20)の耐久性を確保することが可能である。
また、本開示の伝達ベルトにおいて、前記ロッキングエッジ部(25)は、側面視において円弧形状に形成され、前記頂部の位置は、前記径方向において前記円弧形状の範囲に位置するものとしてもよい。また、本開示の伝達ベルトにおいて、前記ロッキングエッジ部(25)は、前記エレメント(20)の平面視において、前記頂部を通り前記エレメント(20)の幅方向に延びる仮想直線と略重なるように形成されているものとしてもよい。この場合、前記ロッキングエッジ部(25)は、側面視において円弧形状に形成され、且つ、前記平面視において前記仮想直線と重なる位置に前記円弧形状が形成されるものとしてもよい。
ロッキングエッジ部が側面視において円弧形状に形成される態様の本開示の伝達ベルトにおいて、前記ロッキングエッジ部(25)は、前記無段変速機(1)の運転に使用される変速比範囲のうち最小変速比において前記セカンダリプーリ(5)に巻き掛けられている前記エレメント(20)が回動する際の第1支点と、前記変速比範囲のうち最大変速比において前記セカンダリプーリ(5)に巻き掛けられている前記エレメント(20)が回動する際の第2支点との中間位置または当該中間位置よりも前記第1支点に近い所定位置が、前記径方向において、前記頂部の位置と略一致するように形成されているものとしてもよい。こうすれば、最大変速比と最小変速比との中間の変速比において、伝達ベルト(10)の伝達効率を高めたり、中間の変速比よりも増速側の変速比において、伝達ベルト(10)の伝達効率を高めたりすることができる。
また、ロッキングエッジ部が側面視において円弧形状に形成される態様の本開示の伝達ベルトにおいて、前記ロッキングエッジ部(25)は、前記無段変速機(1)の前記プライマリプーリ(3)の回転速度より前記セカンダリプーリ(5)の回転速度が増速される所定変速比のときに前記セカンダリプーリ(5)に巻き掛けられている前記エレメント(20)が回動する際の支点の位置が、前記径方向において、前記頂部の位置と略一致するように形成されているものとしてもよい。こうすれば、例えば、無段変速機を搭載する車両において、高速巡航運転時のエネルギ効率(燃費)を向上させることができる。ここで、前記所定変速比は、0.6〜0.9の範囲内の何れかの変速比であるものとすることもできる。
また、本開示の伝達ベルトにおいて、前記結束リングは、複数の帯状リングを径方向に重ね合わせて形成されている1本のリング状部材であり、前記凸曲面は、前記サドル面の幅方向における中央が最も突出するように形成されているものとしてもよい。
以上、本開示の発明の実施の形態について説明したが、本開示の発明はこうした実施形態に何等限定されるものではなく、本開示の発明の要旨を逸脱しない範囲内において、種々なる形態で実施し得ることは勿論である。
本開示の発明は、無段変速機や伝達ベルトの製造産業などに利用可能である。

Claims (6)

  1. 無段変速機のプライマリプーリとセカンダリプーリとに巻き掛けられる伝達ベルトであって、
    サドル面を含む本体部と、前記サドル面における幅方向両側から前記伝達ベルトの径方向外側に延出された一対の柱部と、を有する複数のエレメントと、
    内周面が前記複数のエレメントのサドル面と接触して当該複数のエレメントを環状に結束する結束リングと、
    を備え、
    前記サドル面は、前記伝達ベルトの径方向外側に向かって凸状に湾曲する凸曲面により形成され、
    前記一対の柱部の両方には、幅方向に延在され、隣り合うエレメントと接触して回動する際の支点となるロッキングエッジ部が形成され、
    前記ロッキングエッジ部は、側面視において円弧形状に形成され
    前記サドル面の前記凸曲面の頂部は、前記径方向において前記円弧形状の範囲に位置するように形成され
    更に、前記ロッキングエッジ部は、前記無段変速機の運転に使用される変速比範囲のうち最小変速比において前記セカンダリプーリに巻き掛けられている前記エレメントが回動する際の第1支点と、前記変速比範囲のうち最大変速比において前記セカンダリプーリに巻き掛けられている前記エレメントが回動する際の第2支点との中間位置または当該中間位置よりも前記第1支点に近い所定位置が、前記径方向において、前記頂部の位置と略一致するように形成されている
    伝達ベルト。
  2. 無段変速機のプライマリプーリとセカンダリプーリとに巻き掛けられる伝達ベルトであって、
    サドル面を含む本体部と、前記サドル面における幅方向両側から前記伝達ベルトの径方向外側に延出された一対の柱部と、を有する複数のエレメントと、
    内周面が前記複数のエレメントのサドル面と接触して当該複数のエレメントを環状に結束する結束リングと、
    を備え、
    前記サドル面は、前記伝達ベルトの径方向外側に向かって凸状に湾曲する凸曲面により形成され、
    前記一対の柱部の両方には、幅方向に延在され、隣り合うエレメントと接触して回動する際の支点となるロッキングエッジ部が形成され、
    前記ロッキングエッジ部は、側面視において円弧形状に形成され、
    前記サドル面の前記凸曲面の頂部は、前記径方向において前記円弧形状の範囲に位置するように形成され、
    更に、前記ロッキングエッジ部は、前記無段変速機の前記プライマリプーリの回転速度より前記セカンダリプーリの回転速度が増速される所定変速比のときに前記セカンダリプーリに巻き掛けられている前記エレメントが回動する際の支点の位置が、前記径方向において、前記頂部の位置と略一致するように形成されている
    伝達ベルト。
  3. 請求項2記載の伝達ベルトであって、
    前記所定変速比は、0.6〜0.9の範囲内の何れかの変速比である
    伝達ベルト。
  4. 請求項1ないし3いずれか1項に記載の伝達ベルトであって、
    前記ロッキングエッジ部は、前記幅方向の中央部に設けられた非接触部により幅方向の両端に分割されている、
    伝達ベルト。
  5. 請求項1ないしいずれか1項に記載の伝達ベルトであって、
    前記ロッキングエッジ部は、前記エレメントの平面視において、前記頂部を通り前記エレメントの幅方向に延びる仮想直線と重なる位置に前記円弧形状が形成される
    伝達ベルト。
  6. 請求項1ないしいずれか1項に記載の伝達ベルトであって、
    前記結束リングは、複数の帯状リングを径方向に重ね合わせて形成されている1本のリング状部材であり、
    前記凸曲面は、前記サドル面の幅方向における中央が最も突出するように形成されている
    伝達ベルト。
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