JP6540043B2 - ドライバー、電気光学装置及び電子機器 - Google Patents

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Description

本発明は、ドライバー、電気光学装置及び電子機器等に関する。
プロジェクターや情報処理装置、携帯型情報端末等の種々の電子機器において表示装置(例えば液晶表示装置)が用いられている。このような表示装置では高精細化が進んでおり、それに伴ってドライバーが1つの画素を駆動する時間が短くなっている。例えば、電気光学パネル(例えば液晶表示パネル)を駆動する手法として相展開駆動がある。この駆動手法では、例えば1回に8本のソース線を駆動し、それを160回繰り返して1280本のソース線を駆動する。WXGA(1280×768画素)のパネルを駆動する場合、上記160回の駆動(即ち水平走査線1本の駆動)を768回繰り返すことになる。リフレッシュレートを60Hzとすると、単純計算で1画素あたりの駆動時間は約135ナノ秒である。実際には、画素を駆動しない期間(例えばブランキング期間等)があるため、1画素あたりの駆動時間は約70ナノ秒程度と更に短くなる。
特開2000−341125号公報 特開2001−156641号公報 特開2008−145993号公報 特開2008−83727号公報 特開2006−243176号公報 特開2005−242215号公報
上記のような画素の駆動時間の短縮にともなって、アンプ回路によって時間内にデータ電圧の書き込みを終えることが困難になりつつある。このような課題を解決する駆動手法として、データ線に供給する電荷量を制御することで電気光学パネルを駆動する手法(例えば、キャパシターの電荷再分配を用いる手法)が考えられる。この手法では、アンプ回路で駆動する場合と異なり、データ電圧に対応する所定の電荷量が供給されるため、電荷の分配を変化させる要因があると所望のデータ電圧に対して誤差が生じる。
具体的には、電気光学パネルには複数のデータ線が設けられており、そのデータ線の間にはカップリング容量(寄生容量)が存在している。あるデータ線に着目すると、その隣のデータ線がカップリング容量を介して接続されていることになり、そのカップリング容量を含めて電荷の分配が行われることになる。仮に、その隣のデータ線の電位が一定であればいつも同じ電荷の分配が行われる。しかしながら、データ線の電位は画素の駆動により変化するので、その電位の変化によって着目データ線における電荷の分配が変化し、それに応じて所望のデータ電圧から誤差が生じてしまうという課題がある。
なお電荷再分配を用いた技術として、特許文献1、2にはキャパシターの電荷再分配によりD/A変換を行う技術が開示されている。また特許文献3〜6には、ボルテージフォロアやキャパシターを用いて電気光学パネルを駆動する技術が開示されている。
本発明の幾つかの態様によれば、データ線の間のカップリング容量によるデータ電圧の誤差を抑制できるドライバー、電気光学装置及び電子機器等を提供できる。
本発明の一態様は、電気光学パネルの第1〜第kのデータ線(kは2以上の自然数)を駆動する第1〜第kのデータ線駆動回路を有する駆動回路と、前記第1〜第kのデータ線の電圧を測定する測定回路と、表示データを補正するための補正係数を演算する演算回路と、を含み、前記演算回路は、前記測定回路からの測定結果に基づいて、前記第1〜第kのデータ線の第iのデータ線(iはk以下の自然数)と前記第iのデータ線の隣のデータ線との間のカップリング容量に応じて変化する前記補正係数を演算するドライバーに関係する。
本発明の一態様によれば、第1〜第kのデータ線の電圧が測定され、その測定結果に基づいて、第iのデータ線と第iのデータ線の隣のデータ線との間のカップリング容量に応じて変化する補正係数が演算される。これにより、演算で得られた補正係数により表示データを補正することが可能になり、その補正された表示データに基づいて駆動回路がデータ線を駆動することで、データ線の間のカップリング容量によるデータ電圧の誤差を抑制することが可能になる。
また本発明の一態様では、前記補正係数は、前記第iのデータ線の全体容量に対する前記カップリング容量の比に基づく補正係数であってもよい。
第iのデータ線の電圧誤差は、第iのデータ線の全体容量に対するカップリング容量の比に比例している。そのため、その比に基づく補正係数を求めることで、第iのデータ線とその隣のデータ線との間のカップリングによる電圧誤差を適切に補正することが可能になる。
また本発明の一態様では、前記補正係数は、前記第iのデータ線と前記第1〜第kのデータ線の第i−1のデータ線との間の第1のカップリング容量に基づく第1の補正係数と、前記第iのデータ線と前記第1〜第kのデータ線の第i+1のデータ線との間の第2のカップリング容量に基づく第2の補正係数と、を含んでもよい。
第iのデータ線の電圧誤差は、第iのデータ線と第i−1のデータ線との間の第1のカップリング容量に比例する項と、第iのデータ線と第i+1のデータ線との間の第2のカップリング容量に比例する項と、を含む。そのため、第1のカップリング容量に基づく第1の補正係数と、第2のカップリング容量に基づく第2の補正係数とを求めることで、第iのデータ線とその隣のデータ線との間のカップリングによる電圧誤差を適切に補正することが可能になる。
また本発明の一態様では、前記第1の補正係数は、前記第iのデータ線の全体容量に対する前記第1のカップリング容量の比に基づく補正係数であり、前記第2の補正係数は、前記第iのデータ線の全体容量に対する前記第2のカップリング容量の比に基づく補正係数であってもよい。
第iのデータ線の電圧誤差は、第iのデータ線の全体容量に対する第1のカップリング容量の比に比例する項と、第iのデータ線の全体容量に対する第2のカップリング容量の比に比例する項と、を含む。そのため、それらの比に基づく第1の補正係数と第2の補正係数を求めることで、第iのデータ線とその隣のデータ線との間のカップリングによる電圧誤差を適切に補正することが可能になる。
また本発明の一態様では、前記第iのデータ線駆動回路は、前記第iのデータ線に供給する電荷量を制御することで、前記第iのデータ線を、前記表示データに対応するデータ電圧に設定してもよい。
このような駆動手法では、アンプ回路等のように出力電圧に応じて自由に電荷を入出力するのではなく、表示データに対応した決まった量の電荷を出力する。そのため、カップリング容量により隣のデータ線の電圧変化に依存して電荷の分配が変わり、データ電圧に誤差が生じてしまう。この点、本発明の一態様によれば、カップリング容量に基づく補正係数で表示データを補正することが可能であり、カップリング容量によるデータ電圧の誤差を補正できる。
また本発明の一態様では、前記演算回路は、前記第1〜第kのデータ線駆動回路の第i+1のデータ線駆動回路に供給される前記表示データを第1の表示データから第2の表示データに変化させ、前記測定回路は、前記第iのデータ線の電圧変化量を測定し、前記演算回路は、前記電圧変化量に基づいて、前記第iのデータ線と前記第1〜第kのデータ線の第i+1のデータ線との間のカップリング容量に基づく前記補正係数を演算してもよい。
第iのデータ線の電圧誤差は、第iのデータ線の隣のデータ線に対応する表示データの変化値に比例している。そのため、第i+1のデータ線駆動回路に供給される表示データを第1の表示データから第2の表示データに変化させ、第iのデータ線の電圧変化量を測定することで、表示データの変化値に対する第iのデータ線の電圧誤差を求めることができ、その電圧誤差から補正係数を求めることができる。
また本発明の一態様では、前記演算回路が前記第i+1のデータ線駆動回路に供給される前記表示データを前記第1の表示データから前記第2の表示データに変化させる際に、前記第iのデータ線駆動回路は、前記第iのデータ線の電荷が保存される状態に前記第iのデータ線を設定してもよい。
第iのデータ線の電圧測定時において第iのデータ線の電荷が保存される状態に第iのデータ線を設定することで、第iのデータ線を、容量駆動を行うときと同じ条件に設定することができる。これにより、カップリングによる電圧誤差を正確に測定することが可能になる。
また本発明の一態様では、前記表示データの補正処理を行って、補正処理後の前記表示データを前記駆動回路に供給する補正回路を含み、前記補正回路は、前記第iのデータ線と前記第iのデータ線の隣のデータ線との間の前記カップリング容量に基づく前記補正係数で補正された前記表示データを、前記第1〜第kのデータ線駆動回路の第iのデータ線駆動回路に供給する。
本発明の一態様によれば、第iのデータ線と第iのデータ線の隣のデータ線との間のカップリング容量に基づく補正係数で表示データが補正され、その補正された表示データが第iのデータ線駆動回路に供給され、その補正された表示データに基づいて第iのデータ線駆動回路により第iのデータ線が駆動される。これにより、データ線間のカップリング容量に基づく補正係数でデータ電圧を補正できるので、データ線の間のカップリング容量によるデータ電圧の誤差を抑制できる。
また本発明の一態様では、前記補正回路は、前記第iのデータ線の隣のデータ線に対応する前記表示データの変化値と前記補正係数とに基づいて、前記第iのデータ線に対応する前記表示データの前記補正処理を行ってもよい。
第iのデータ線の電圧誤差は、第iのデータ線の隣のデータ線に対応する表示データの変化値に比例している。そのため、第iのデータ線の隣のデータ線に対応する表示データの変化値と補正係数とに基づいて、第iのデータ線に対応する表示データの補正処理を行うことで、第iのデータ線とその隣のデータ線との間のカップリングによる電圧誤差を適切に補正できる。
また本発明の一態様では、前記補正回路は、前記変化値と前記補正係数を乗算処理した値により、前記第iのデータ線に対応する前記表示データの前記補正処理を行ってもよい。
第iのデータ線の電圧誤差は、上記の変化値とカップリングの係数を乗じた値である。そのため、変化値と補正係数を乗算処理した値により第iのデータ線に対応する表示データの補正処理を行うことで、第iのデータ線とその隣のデータ線との間のカップリングによる電圧誤差を適切に補正できる。
また本発明の一態様では、前記第iのデータ線駆動回路は、前記表示データに対応する第1〜第nのキャパシター駆動電圧(nは2以上の自然数)を第1〜第nのキャパシター駆動用ノードに出力するキャパシター駆動回路と、前記第1〜第nのキャパシター駆動用ノードとデータ電圧出力端子との間に設けられる第1〜第nのキャパシターを有するキャパシター回路と、を有してもよい。
このようにすれば、キャパシター回路の容量と電気光学パネル側の容量(例えばデータ線の寄生容量等)との間の電荷再分配によりデータ電圧を出力できる。これにより、アンプ回路等による駆動に比べて高速な駆動が可能となり、より高精細な電気光学パネルを駆動することが可能となる。また、電荷再分配を用いることでアンプ回路等による駆動に比べて低消費電力化できる。
また本発明の他の態様は、上記のいずれかに記載されたドライバーと、前記電気光学パネルと、を含む電気光学装置に関係する。
また本発明の更に他の態様は、上記のいずれかに記載されたドライバーを含む電子機器に関係する。
ドライバーと電気光学パネルの構成例。 ドライバーと電気光学パネルの動作タイミングチャート。 カップリング容量の模式図。 図4(A)、図4(B)は、カップリング容量によるデータ電圧のカップリングについての説明図。 図5(A)は、カップリングの係数によって生じるデータ電圧の誤差についての説明図。図5(B)は、カップリング容量によるデータ電圧の誤差を補正する補正処理についての説明図。 補正係数の測定処理のフローチャート。 測定回路をドライバーに内蔵する場合におけるドライバーの構成例。 ドライバーの第2構成例。 図9(A)、図9(B)は、第2構成例におけるデータ電圧の説明図。 ドライバーの第3構成例。 ドライバーの詳細な構成例。 可変容量回路の容量を設定する処理のフローチャート。 電気光学装置、電子機器の構成例。
以下、本発明の好適な実施の形態について詳細に説明する。なお以下に説明する本実施形態は特許請求の範囲に記載された本発明の内容を不当に限定するものではなく、本実施形態で説明される構成の全てが本発明の解決手段として必須であるとは限らない。
1.ドライバー、電気光学パネル
図1に本実施形態のドライバーと電気光学パネルの構成例を示す。以下では相展開駆動を例にとって説明するが、本実施形態のドライバーが行う駆動手法は相展開駆動に限定されない。
ドライバー100は、制御回路40、駆動回路140を含む。制御回路40は補正回路42を含む。駆動回路140は第1〜第kのデータ線駆動回路DD1〜DDk(kは2以上の自然数)を含む。以下ではk=8の場合を例に説明する。
制御回路40は、データ線駆動回路DD1〜DD8の各データ線駆動回路に対して、対応する表示データ(階調データ)を出力する。また制御回路40は、制御信号(例えば図2のENBX等)を電気光学パネル200に出力する。例えば制御回路40はゲートアレイ等のロジック回路で構成できる。
補正回路42は、表示データを補正し、電気光学パネル200のデータ線DL1〜DL8の間のカップリング容量により生じるデータ電圧の誤差をキャンセルする。この補正処理については後述する。
データ線駆動回路DD1〜DD8は、表示データをデータ電圧に変換し、そのデータ電圧を出力電圧VQ1〜VQ8として電気光学パネル200のデータ線DL1〜DL8へ出力する。
電気光学パネル200は、データ線DL1〜DL8(第1〜第kのデータ線)、スイッチ素子SWEP1〜SWEP(t×k)、ソース線SL1〜SL(t×k)を含む。tは2以上の自然数であり、以下ではt=160(即ちtk=160×8=1280(WXGA))の場合を例に説明する。
スイッチ素子SWEP1〜SWEP1280のうちスイッチ素子SWEP((j−1)×k+1)〜SWEP(j×k)の一端は、データ線DL1〜DL8に接続される。jはt=160以下の自然数である。例えばj=1の場合にはスイッチ素子SWEP1〜SWEP8である。
スイッチ素子SWEP1〜SWEP1280は、例えばTFT(Thin Film Transistor)等で構成され、ドライバー100からの制御信号に基づいて制御される。例えば、電気光学パネル200は不図示のスイッチ制御回路を含み、そのスイッチ制御回路がENBX等の制御信号に基づいてスイッチ素子SWEP1〜SWEP1280のオン・オフを制御する。
図2に、図1のドライバー100と電気光学パネル200の動作タイミングチャートを示す。
プリチャージ期間では、信号ENBXがハイレベル(第1レベル)になり、スイッチ素子SWEP1〜SWEP1280が全てオンになる。そして、データ線駆動回路DD1〜DD8がプリチャージ電圧VPRを出力し、ソース線SL1〜SL1280の全てがプリチャージ電圧VPRに設定される。
初期化期間では、信号ENBXがローレベル(第2レベル)になり、スイッチ素子SWEP1〜SWEP1280が全てオフになる。そして、データ線駆動回路DD1〜DD8が初期化電圧VCを出力し、データ線DL1〜DL8が初期化電圧VCに設定される。ソース線SL1〜SL1280はプリチャージ電圧VPRのままである。
データ電圧出力期間の第1の出力期間では、ソース線SL1〜SL8に対応する表示データがデータ線駆動回路DD1〜DD8に入力される。そして、データ線駆動回路DD1〜DD8が、後述する容量駆動によりデータ線DL1〜DL8をデータ電圧SV1〜SV8で駆動する。容量駆動の開始後、信号ENBXがハイレベルになり、スイッチ素子SWEP1〜SWEP8がオンになる。そして、ソース線SL1〜SL8がデータ電圧SV1〜SV8で駆動される。このとき、不図示のゲートドライバーにより1本のゲート線(水平走査線)が選択されており、その選択されたゲート線とデータ線DL1〜DL8に接続される画素回路にデータ電圧SV1〜SV8が書き込まれる。なお図2には例としてデータ線DL1、ソース線SL1の電位を示す。
第2出力期間では、ソース線SL9〜SL16に対応する表示データがデータ線駆動回路DD1〜DD8に入力される。そして、データ線駆動回路DD1〜DD8が容量駆動によりデータ線DL1〜DL8をデータ電圧SV9〜SV16で駆動する。容量駆動の開始後、信号ENBXがハイレベルになり、スイッチ素子SWEP9〜SWEP16がオンになる。そして、ソース線SL9〜SL16がデータ電圧SV9〜SV16で駆動される。このとき、選択されたゲート線とデータ線DL9〜DL16に接続される画素回路にデータ電圧SV9〜SV16が書き込まれる。なお図2には例としてデータ線DL1、ソース線SL9の電位を示す。
以降、同様にして第3出力期間、第4出力期間、・・・、第160出力期間においてソース線SL17〜SL24、SL25〜SL32、・・・、SL1263〜SL1280が駆動され、ポストチャージ期間に移行する。
2.補正回路
次に、補正回路42が行う補正処理の詳細を説明する。まず容量駆動と、データ線間のカップリング容量により生じるデータ電圧の誤差について説明する。
容量駆動については図8等で後述するので、ここでは簡単に説明する。図8に示すように、キャパシター駆動回路20の駆動部DR1〜DR10が表示データGD[10:1]に応じて2値電圧(0V又は15V)を出力する。それにより、キャパシター回路10のキャパシターC1〜C10と可変容量回路30の容量と電気光学パネル側容量CPとの間で電荷が再分配され、その結果としてデータ電圧が出力される。キャパシター回路10の容量をCO(=C1+C2+・・・+C10)とし、可変容量回路30の容量をCAとした場合、CO:CP+CA=1:2に調整される。可変容量回路30は、この比を調整するために設けられている。初期化電圧VC=7.5Vとした場合、表示データGD[10:1]=“000h”〜“3FFh”(hは16進数を表す)に対してデータ電圧は7.5V〜12.5Vとなる。
図3にカップリング容量の模式図を示す。ここでは電気光学パネルに4本のデータ線DL1〜DL4(k=4)が設けられているとする。
各データ線の間にはカップリング容量C12、C23、C24が存在している。カップリング容量は並行する配線間に生じる寄生容量であり、例えば電気光学パネルのガラス基板上や、或いはドライバーと電気光学パネルを接続する回路基板(リジッド基板、フレキシブル基板)上において配線が並行する。また各データ線と基板との間には基板容量C1G、C2G、C3G、C4Gが存在している。基板は電気光学パネルのガラス基板や回路基板であり、その基板の定電圧配線(例えばグランド等)とデータ線との間に基板容量が生じる。
図4(A)、図4(B)を用いて、上記のカップリング容量によるデータ電圧のカップリングについて説明する。データ線DL1〜DL4の電圧をVQ1〜VQ4とする。図4(A)は、データ線DL1に対するデータ線DL2のカップリングの説明図であり、図4(B)は、データ線DL2に対するデータ線DL1及びデータ線DL3のカップリングの説明図である。
図4(A)に示すように、データ線DL2の電圧VQ2が電圧ΔVQ2だけ変化したとする。このときデータ線DL1の電圧VQ1は、データ線DL1の電荷保存から式FAのように電圧ΔVQ1だけ変化する。ΔVQ1とΔVQ2の比がカップリングの係数であり、データ線DL1に対するデータ線DL2のカップリングでは係数はC12/(C12+C1G)となる。
図4(B)に示すように、データ線DL1、DL3の電圧VQ1、VQ3が電圧ΔVQ1、ΔVQ3だけ変化したとする。このときデータ線DL2の電圧VQ2は、データ線DL2の電荷保存から式FBのように電圧ΔVQ2だけ変化する。ΔVQ2とΔVQ1の比、ΔVQ2とΔVQ3の比がカップリングの係数である。データ線DL2に対するデータ線DL1のカップリングでは係数はC12/(C12+C23+C2G)となる。データ線DL2に対するデータ線DL3のカップリングでは係数はC23/(C12+C23+C2G)となる。
なお、データ線DL1とデータ線DL2との間のカップリング容量はC12であるが、式FA、式FBから分かるように、データ線DL1に対するデータ線DL2のカップリングの係数C12/(C12+C1G)と、データ線DL2に対するデータ線DL1のカップリングの係数C12/(C12+C23+C2G)とは異なっている。
図5(A)を用いて、上記の係数によって生じるデータ電圧の誤差を説明する。目標電圧は、出力したい所望の電圧(本来の表示データに対応する電圧)である。設定電圧は、設定した表示データ(図8のキャパシター駆動回路20に入力した表示データ)に対応する電圧であり、カップリングの作用を含まない電圧である。結果電圧は、カップリングの作用を含めて最終的にデータ線に出力される電圧である。
データ線DL1の目標電圧100mVに対して同じ設定電圧100mVを設定したとする。データ線DL1に対するデータ線DL2のカップリングの係数(図4(A)の式FA)を0.25とし、データ線DL2の電圧が0mVから100mVに変化したとする。このとき、カップリングの作用を含めたデータ線DL1の結果電圧は100mV+0.25×100mV=125mVとなる。
また、データ線DL2の目標電圧100mVに対して同じ設定電圧100mVを設定したとする。データ線DL2に対するデータ線DL1のカップリングの係数を0.2とし、データ線DL2に対するデータ線DL3のカップリングの係数を0.3とし(図4(B)の式FB)、データ線DL1、3の電圧が0mVから100mVに変化したとする。このとき、カップリングの作用を含めたデータ線DL2の結果電圧は100mV+0.2×100mV+0.3×100mV=150mVとなる。
以上のように、データ線DL1、DL2の電圧VQ1、VQ2は、目標電圧100mVに対してカップリング容量による誤差25mV、50mVを含んだ結果電圧125mV、150mVとなる。データ線DL3、DL4についても同様に、目標電圧100mVに対してカップリング容量による誤差54mV、10mVを含んだ結果電圧154mV、110mVとなる。誤差は隣のデータ線(例えばDL1に対するDL2)の電圧変化に係数を乗じたものなので、隣のデータ線の電圧変化に依存している。画素を順に駆動する際、それに応じてデータ電圧が変化していくので、その際の隣のデータ線の電圧変化に対してデータ電圧の誤差が発生することになる。
本実施形態では、補正回路42が表示データを補正することで上記のようなカップリング容量によるデータ電圧の誤差を補正できる。この補正処理について図5(B)を用いて説明する。
図5(B)に示すように、補正回路42は、データ線DL1の目標電圧100mVに対して誤差25mVを見込んだ設定電圧75mVを設定する。具体的には、誤差25mVは0.25×100mVなので、補正回路42は目標電圧100mVから0.25×100mVを減算して設定電圧75mV=100mV−0.25×100mVを求める。0.25は補正係数であり、上述したカップリングの係数である。そして補正回路42は、その設定電圧75mVをデータ線駆動回路DD1に出力する。データ線DL2の電圧が0mVから100mVに変化したとき、カップリングの作用を含めたデータ線DL1の結果電圧は75mV+0.25×100mV=100mVとなり、目標電圧100mVに一致する。
上記では電圧で説明しているが、実際には補正回路42は表示データに対して補正処理を行う。即ち、データ線DL2の前回の表示データから今回の表示データを減算し、その減算値に係数0.25を乗じ、その乗算値をデータ線DL1の今回の表示データから減算し、その補正された表示データをデータ線駆動回路DD1に出力する。例えば図1においてデータ線DL2の前回の表示データはソース線SL2を駆動するときの表示データであり、データ線DL2の今回の表示データはソース線SL10を駆動するときの表示データであり、データ線DL1の今回の表示データはソース線SL9を駆動するときの表示データである。
なお、図5(B)ではデータ線DL2の電圧変化が正の場合を説明しているが、負の場合にも同様である。例えば、データ線DL2の電圧が100mVから0mVに変化した場合、電圧変化は−100mVとなる。この場合、設定電圧は100mV−0.25×(−100mV)=125mVである。カップリングの作用を含めたデータ線DL1の結果電圧は125mV+0.25×(−100mV)=100mVとなり、目標電圧100mVに一致する。
データ線DL2、DL3、DL4についても同様に、目標電圧100mVから誤差50mV、54mV、10mVを減算し、設定電圧50mV、46mV、90mVをデータ線駆動回路DD2、DD3、DD4に出力する。カップリングの作用を含めたデータ線DL2、DL3、DL4の結果電圧は100mVとなり、目標電圧100mVに一致する。
3.補正係数の測定手法
次に、補正処理で用いる補正係数(カップリングの係数)の測定手法について説明する。上述したように、補正値は補正係数とデータ電圧の変化(表示データの変化)を乗じたものであり、データ電圧の変化は表示データから知ることができるので、補正係数を決定しておく必要がある。
図6に補正係数の測定処理のフローチャートを示す。図6は、データ線DL1、DL2の間の補正係数を測定する処理のフローチャートである。なお、データ線DL2、DL3の間の補正係数、データ線DL3、DL4の間の補正係数、・・・、データ線DL7、DL8の間の補正係数も同様にして決定できる。
まず、データ線DL2に対するデータ線DL1のカップリングによる電圧誤差を補正するための補正係数を測定する。即ち、データ線DL1、DL2の電圧を初期化電圧VC(階調“0”)に設定する(ステップS21)。初期化電圧VCは例えば電圧生成回路から供給され、その電圧生成回路の出力とデータ線駆動回路の出力の間にスイッチ素子が設けられ、そのスイッチ素子をオンにすることでデータ線に(データ電圧出力端子から)初期化電圧VCを出力する。
次に、データ線DL2をフローティング状態にする(ステップS22)。フローティング状態は、そのノードの電荷が保存する状態であり、そのノードに対する電荷の供給やそのノードからの電荷の流出がない状態である。具体的には、後述する図10のアンプ回路AMVDによりデータ線DL2が駆動されていない(スイッチ回路SWAMがオフになっている)状態である。
次に、電圧駆動によりデータ線DL1の電圧をVC+100mVに設定する(ステップS23)。即ち、データ線の電圧をVCからVC+100mVに変化させる。電圧駆動は、アンプ回路AMVDによるデータ線DL2の駆動(スイッチ回路SWAMがオンになっている状態)である。
次に、データ線DL2の電圧を測定する(ステップS24)。電圧測定は、例えば後述する図7の測定回路120で行う。或いは、ドライバー外部の測定回路(製造テストや出荷テストで用いるテスター、或いは回路基板に実装された測定回路)で行ってもよい。
次に、データ線DL2に対するデータ線DL1のカップリングによる電圧誤差を補正するための補正係数を演算する(ステップS25)。ステップS24においてデータ線DL2の電圧としてVC+120mVが測定されたとすると、誤差として20mVが得られる。データ線DL1の電圧変化100mVに対して誤差20mVなので、補正係数は20mV/100mV=0.20と決定される。
次に、同様にしてデータ線DL1に対するデータ線DL2のカップリングによる電圧誤差を補正するための補正係数を測定する。即ち、データ線DL1、DL2の電圧を初期化電圧VC(階調“0”)に設定する(ステップS26)。次に、データ線DL1をフローティング状態にする(ステップS27)。次に、電圧駆動によりデータ線DL2の電圧をVC+100mVに設定する(ステップS28)。次に、データ線DL1の電圧を測定する(ステップS29)。次に、データ線DL1に対するデータ線DL2のカップリングによる電圧誤差を補正するための補正係数を演算する(ステップS30)。データ線DL1の電圧としてVC+125mVが測定されたとすると、誤差として25mVが得られる。データ線DL2の電圧変化100mVに対して誤差25mVなので、補正係数は25mV/100mV=0.25と決定される。
以上のようにして測定した補正係数は、例えばドライバーに内蔵されたレジスター(図10のレジスター部48)や不図示のOTP等の不揮発性メモリーに記憶される。補正係数の測定は、例えばドライバーの電源投入時(システム或いはドライバーICの初期化時)等に行う。この場合はレジスター等に係数を記憶する。或いは、係数の測定は製造時や出荷時のテストにおいて行う。この場合は不揮発性メモリー等に係数を記憶してもよいし、或いはドライバー外部の処理部(CPU等)に係数を記憶しておき、ドライバーの電源投入時等に処理部からドライバーのレジスター等に書き込んでもよい。
図7に、測定回路をドライバーに内蔵する場合におけるドライバーの構成例を示す。ドライバーは、制御回路40、駆動回路140、測定回路120、セレクター130を含む。制御回路40は、演算回路41を含む。
セレクター130は、測定したいデータ線駆動回路の出力を選択する。例えばデータ線DL1の電圧VQ1を測定する場合には、セレクター130はデータ線駆動回路DD1の出力を選択し、その電圧VQ1を出力する。セレクター130は、例えばスイッチ素子により構成される。測定回路120は、セレクター130により選択されたデータ線の電圧を測定する。例えば測定回路120はA/D変換回路や電圧比較回路で構成される。電圧の測定結果は、例えばA/D変換値や電圧比較結果として出力される。演算回路41は、測定回路120からの測定結果に基づいて補正係数(カップリングの係数)を求め、その補正係数をレジスター等の記憶部に記憶させる。補正係数の演算処理は図6のステップS25、S30で説明した通りである。
以上の実施形態によれば、ドライバー100は、電気光学パネル200の第1〜第8のデータ線DL1〜DL8を駆動する第1〜第8のデータ線駆動回路DD1〜DD8を有する駆動回路140と、第1〜第8のデータ線DL1〜DL8の電圧を測定する測定回路120と、表示データGD[10:1]を補正するための補正係数を演算する演算回路41と、を含む。そして演算回路41は、測定回路120からの測定結果に基づいて、第iのデータ線DLiと第iのデータ線DLiの隣のデータ線DLi−1、DLi+1との間のカップリング容量(図3のC12等)に応じて変化する補正係数(図5(B)の0.2、0.25等)を演算する。
このようにすれば、第iのデータ線駆動回路DDiに供給する表示データを補正するための補正係数として、第iのデータ線DLiと第iのデータ線DLiの隣のデータ線DLi−1、DLi+1との間のカップリング容量に基づく補正係数を求めることができる。これにより、第iのデータ線駆動回路DDiに供給する表示データを補正係数により補正することが可能になり、図4(A)等で説明したようなデータ線間のカップリングによるデータ電圧の誤差を補正することが可能になる。即ち、カップリングは並行する配線間に生じるので、特に隣り合うデータ線の間で大きくなる。そのため、隣のデータ線との間のカップリング容量に基づく補正係数で補正処理することで、データ電圧の誤差を適切に補正できる。
また本実施形態では、演算回路41は、第i+1のデータ線駆動回路DDi+1に供給される表示データを第1の表示データから第2の表示データに変化させる(図6のステップS26、S28)。そして測定回路120は、第iのデータ線DLiの電圧変化量を測定する。演算回路41は、その電圧変化量に基づいて、第iのデータ線DLiと第i+1のデータ線DLi+1との間のカップリング容量(C12)に基づく補正係数(図5(B)のDL2→DL1の0.25)を演算する。
図4(A)、図4(B)等で説明したように、第iのデータ線DLiの電圧誤差(式FAのΔVQ1、式FBのΔVQ2)は、第iのデータ線DLiの隣のデータ線DLi−1、DLi+1に対応する表示データの変化値(データ電圧の変化値。式FAのΔVQ2、式FBのΔVQ1、ΔVQ3)に比例している。そのため、第i+1のデータ線駆動回路DDi+1に供給される表示データを第1の表示データから第2の表示データに変化させ、第iのデータ線DLiの電圧変化量を測定することで、表示データの変化値に対する比例係数を求めることができる。そして、その比例係数を補正係数として補正処理を行うことで、カップリングによるデータ電圧の誤差を適切に補正できる。
また本実施形態では、演算回路41が第i+1のデータ線駆動回路DDi+1に供給される表示データを第1の表示データから第2の表示データに変化させる際に、第iのデータ線駆動回路DDiは、第iのデータ線DLiの電荷が保存される状態(フローティング状態)に第iのデータ線DLiを設定する(図6のステップS27)。
アンプ駆動等により電荷の入出力がある場合、電荷の再分配ではなくアンプ回路の駆動によりデータ線の電圧が決まってしまい、カップリングによる電圧誤差を正しく測定できない。そのため、電圧測定時には第iのデータ線DLiの電荷が保存される状態に第iのデータ線DLiを設定することで、容量駆動を行うときと同じ条件でカップリングによる電圧誤差を測定することが可能になる。
また本実施形態では、補正係数は、第iのデータ線DLiの全体容量(式FAの(C12+C1G)、式FBの(C12+C23+C2G))に対するカップリング容量(式FAのC12、式FBのC12、C23)の比に基づく補正係数である。
図4(A)等で説明したように、第iのデータ線DLiの電圧変化(例えば式FAのΔVQ1)は、第iのデータ線DLiの全体容量(式FAの(C12+C1G))に対するカップリング容量(式FAのC12)の比に比例している。そのため、その比に基づく補正係数を求めることで、隣のデータ線DLi−1、DLi+1との間のカップリングによる電圧誤差を適切に補正することが可能になる。
また本実施形態では、補正係数は、第iのデータ線DLiと第i−1のデータ線DLi−1との間の第1のカップリング容量に基づく第1の補正係数と、第iのデータ線DLiと第i+1のデータ線DLi+1との間の第2のカップリング容量に基づく第2の補正係数と、を含む。
例えば図5(B)において、第2のデータ線DL2と第1のデータ線DL1との間の第1のカップリング容量に基づく第1の補正係数は0.2であり、第2のデータ線DL2と第3のデータ線DL3との間の第2のカップリング容量に基づく第2の補正係数は0.3である。
図4(B)等で説明したように、第iのデータ線DLiの電圧変化(例えば式FBのΔVQ2)は、第iのデータ線DLiと第i−1のデータ線DLi−1との間の第1のカップリング容量(C12)に比例する第1項と、第iのデータ線DLiと第i+1のデータ線DLi+1との間の第2のカップリング容量(C23)に比例する第2項と、を含む。そのため、第1のカップリング容量(C12)に基づく第1の補正係数と、第2のカップリング容量(C23)に基づく第2の補正係数とを求めることで、隣のデータ線DLi−1、DLi+1との間のカップリングによる電圧誤差を適切に補正することが可能になる。
また本実施形態では、第1の補正係数は、第iのデータ線DLiの全体容量(式FBの(C12+C23+C2G))に対する第1のカップリング容量(式FBのC12)の比に基づく補正係数である。第2の補正係数は、第iのデータ線DLiの全体容量(式FBの(C12+C23+C2G))に対する第2のカップリング容量(式FBのC23)の比に基づく補正係数である。
図5(B)等で説明したように、第iのデータ線DLiの電圧変化(例えば式FBのΔVQ2)は、第1項と第2項を含んでいる。第1項は、第iのデータ線DLiの全体容量(式FBの(C12+C23+C2G))に対する第1のカップリング容量(式FBのC12)の比に比例している。第2項は、第iのデータ線DLiの全体容量(式FBの(C12+C23+C2G))に対する第2のカップリング容量(式FBのC23)の比に比例している。そのため、それらの比に基づく第1の補正係数と第2の補正係数を求めることで、隣のデータ線DLi−1、DLi+1との間のカップリングによる電圧誤差を適切に補正することが可能になる。
また本実施形態では、第iのデータ線駆動回路DDiは、第iのデータ線DLiに供給する電荷量を制御することで、第iのデータ線DLiを、表示データに対応するデータ電圧に設定する。
本実施形態では、図8に示すようにキャパシター回路10の容量と可変容量回路30の容量と電気光学パネル200の容量との間で電荷再分配を行うことでデータ電圧を出力する。即ち、キャパシター駆動回路20が表示データGD[10:1]に応じてキャパシター回路10を駆動することで、キャパシター回路10から可変容量回路30と電気光学パネル200へ電荷が出力され、その供給された電荷が可変容量回路30の容量と電気光学パネル200の容量へ蓄積されることで電荷が再分配される。このキャパシター回路10から出力される電荷量は、表示データGD[10:1]に対応した電荷量になっており、図9(B)等で後述するように電荷再分配の結果としてデータ線が表示データGD[10:1]に対応したデータ電圧に設定される。
このような駆動手法では、アンプ回路等のように出力電圧に応じて自由に電荷を入出力するのではなく、表示データGD[10:1]に対応した決まった量の電荷を出力する。そのため、カップリング容量により電荷の分配が変わり、データ電圧が変化してしまう。図8で後述するように、電荷再分配の容量比は可変容量回路30で調整するが、図4(A)等で説明したように、カップリング容量によるデータ電圧の誤差は隣のデータ線のデータ電圧の変化に依存するため、可変容量回路30では調整することができない。この点、本実施形態では、補正回路42がカップリング容量に基づく補正係数で表示データGD[10:1]を補正することで、カップリング容量によるデータ電圧の誤差を補正できる。
なお、本実施形態の補正処理は容量駆動への適用に限定されず、第iのデータ線DLiに供給する電荷量を制御する駆動であれば適用可能である。そのような駆動手法として、例えば、電源とデータ電圧出力端子との間に、駆動能力が可変のスイッチ素子(トランジスター)を設け、その駆動能力を表示データに応じて変化させ、所定の期間だけスイッチ素子をオンさせ、電源からデータ線へ電荷を供給する駆動手法が想定される。この手法では、スイッチ素子がオンする期間は一定なので、駆動能力に応じて電荷量が変化することになる。このような手法でも表示データに対応した決まった量の電荷が出力されるので、本実施形態の補正処理を行うことでカップリング容量によるデータ電圧の誤差を補正できる。
また本実施形態では、ドライバー100は、表示データGD[10:1]の補正処理を行って、補正処理後の表示データを駆動回路140に供給する補正回路42を含む。そして、補正回路42は、第iのデータ線DLiと第iのデータ線DLiの隣のデータ線DLi−1、DLi+1との間のカップリング容量(図3のC12等)に基づく補正係数(図5(B)の0.2、0.25等)で補正処理した表示データを、第iのデータ線駆動回路DDiに供給する。
このようにすれば、第iのデータ線駆動回路DDiに供給する表示データを、第iのデータ線DLiと第iのデータ線DLiの隣のデータ線DLi−1、DLi+1との間のカップリング容量に基づく補正係数で補正処理できる。これにより、図4(A)等で説明したようなデータ線間のカップリングによるデータ電圧の誤差を補正することが可能になる。即ち、カップリングは並行する配線間に生じるので、特に隣り合うデータ線の間で大きくなる。そのため、隣のデータ線との間のカップリング容量に基づく補正係数で補正処理することで、データ電圧の誤差を適切に補正できる。
また本実施形態では、補正回路42は、第iのデータ線DLiの隣のデータ線DLi−1、DLi+1に対応する表示データの変化値(図5(B)のDL1、DL3の目標電圧100mV)と補正係数(DL1→DL2の0.2、DL3→DL2の0.3)とに基づいて、第iのデータ線DLiに対応する表示データの補正処理を行う。
図4(A)、図4(B)等で説明したように、第iのデータ線DLiの電圧誤差(式FAのΔVQ1、式FBのΔVQ2)は、第iのデータ線DLiの隣のデータ線DLi−1、DLi+1に対応する表示データの変化値(データ電圧の変化値。式FAのΔVQ2、式FBのΔVQ1、ΔVQ3)に比例している。そのため、第iのデータ線DLiの隣のデータ線DLi−1、DLi+1に対応する表示データの変化値と補正係数とに基づいて、第iのデータ線DLiに対応する表示データの補正処理を行うことで、カップリングによる電圧誤差を適切に補正できる。
また本実施形態では、補正回路42は、上記の変化値と補正係数を乗算処理した値(図5(B)において、例えばDL2の補正値は100mV×0.2+100mV×0.3=50mV)により、第iのデータ線DLiに対応する表示データの補正処理を行う。
図4(A)、図4(B)等で説明したように、第iのデータ線DLiの電圧誤差(式FAのΔVQ1、式FBのΔVQ2)は、変化値(式FAのΔVQ2、式FBのΔVQ1、ΔVQ3)とカップリングの係数を乗じた値である。そのため、変化値と補正係数を乗算処理した値により第iのデータ線DLiに対応する表示データの補正処理を行うことで、カップリングによる電圧誤差を適切に補正できる。
なお乗算処理とは、単なる乗算のみに限らず、少なくとも乗算を含む処理であればよく、乗算以外に例えば加算や減算、除算等を含む処理であってもよい。
また本実施形態では、ドライバー100は、補正係数を記憶する記憶部を含む。そして補正回路42は、記憶部に記憶された補正係数に基づいて表示データGD[10:1]の補正処理を行う。
例えば記憶部は、図11のレジスター部48や不揮発性メモリー49に対応する。或いは記憶部はRAM等の揮発性メモリーであってもよいし、検査時の加工により値が設定されるヒューズ等であってもよい。
ドライバー100が記憶部を含むことで、ドライバー100内部の測定回路120で測定した補正係数、或いはドライバー100外部のテスター等で測定した補正係数を記憶し、その記憶された補正係数によりカップリング容量による電圧誤差を補正できる。例えばドライバー100の電源投入時に測定した補正係数を記憶する構成にした場合、ドライバー100を製造した後の経時的な電圧誤差の変化や、温度等の環境変化による電圧誤差の変化に対応することが可能である。
また本実施形態では、補正回路42は、第i−1のデータ線DLiに対応する表示データの変化値である第1の変化値(図5(B)のDL1の目標電圧100mV)と、第1の補正係数(DL1→DL2の0.2)と、第i+1のデータ線DLi+1に対応する表示データの変化値である第2の変化値(DL3の目標電圧100mV)と、第2の補正係数(DL3→DL2の0.3)とに基づいて、第iのデータ線DLiに対応する表示データの補正処理を行う。
また本実施形態では、補正回路42は、第1の変化値と第1の補正係数を乗算処理した値(100mV×0.2)と、第2の変化値と第2の補正係数を乗算処理した値(100mV×0.3)とを加算処理した値(50mV)により、第iのデータ線DLiに対応する表示データの補正処理を行う。
図4(B)等で説明したように、第iのデータ線DLiの電圧誤差(式FBのΔVQ2)は、第1の変化値(式FBのΔVQ1)とカップリングの第1係数を乗じた値と、第2の変化値(式FBのΔVQ3)とカップリングの第2係数を乗じた値とを加算処理した値である。そのため、第1の変化値と第1の補正係数を乗算処理した値と、第2の変化値と第2の補正係数を乗算処理した値とを加算処理した値により第iのデータ線DLiに対応する表示データの補正処理を行うことで、カップリングによる電圧誤差を適切に補正できる。
なお加算処理とは、単なる加算のみに限らず、少なくとも加算を含む処理であればよく、加算以外に例えば減算や乗算、除算等を含む処理であってもよい。
4.ドライバーの第2構成例
図8に、本実施形態のドライバーの第2構成例を示す。このドライバー100は、キャパシター回路10、キャパシター駆動回路20、可変容量回路30、データ電圧出力端子TVQを含む。図8には1つのデータ線駆動回路に対応する構成を示すが、実際には図1のように複数のデータ線駆動回路が設けられる。なお以下では、キャパシターの容量値を表す符号として、そのキャパシターの符号と同一の符号を用いる。
ドライバー100は、例えば集積回路装置(IC)により構成される。集積回路装置は、例えばシリコン基板に回路が形成されたICチップ、或はICチップがパッケージに収納された装置に対応する。ドライバー100の端子(データ電圧出力端子TVQ等)は、ICチップのパッド或はパッケージの端子に対応する。
キャパシター回路10は、第1〜第nのキャパシターC1〜Cn(nは2以上の自然数)を含む。またキャパシター駆動回路20は、第1〜第nの駆動部DR1〜DRnを含む。なお以下では、n=10の場合を例にとって説明するが、nは2以上の自然数であればよい。例えばnは、表示データのビット数と同数に設定すればよい。
キャパシターC1〜C10の第iのキャパシター(iはn=10以下の自然数)の一端は、キャパシター駆動ノードNDRiに接続され、第iのキャパシターの他端は、データ電圧出力ノードNVQに接続される。データ電圧出力ノードNVQはデータ電圧出力端子TVQに接続されるノードである。キャパシターC1〜C10は、2の累乗で重み付けされた容量値を有している。具体的には第iのキャパシターCiの容量値は2(i−1)×C1である。
第1〜第10の駆動部DR1〜DR10の第iの駆動部DRiの入力ノードには、表示データGD[10:1](階調データ)の第iのビットGDiが入力される。第iの駆動部DRiの出力ノードは、第iのキャパシター駆動ノードNDRiである。表示データGD[10:1]は第1〜第10のビットGD1〜GD10(第1〜第nのビット)で構成され、ビットGD1がLSBに対応し、ビットGD10がMSBに対応する。
第iの駆動部DRiは、ビットGDiが第1論理レベルの場合に第1電圧レベルを出力し、ビットGDiが第2論理レベルの場合に第2電圧レベルを出力する。例えば、第1論理レベルは“0”(ローレベル)、第2論理レベルは“1”(ハイレベル)、第1電圧レベルは低電位側電源VSSの電圧(例えば0V)、第2電圧レベルは高電位側電源VDDの電圧(例えば15V)である。例えば、第iの駆動部DRiは、入力された論理レベル(例えばロジック電源の3V)を駆動部DRiの出力電圧レベル(例えば15V)にレベルシフトするレベルシフターや、そのレベルシフターの出力をバッファリングするバッファー回路で構成される。
以上のように、キャパシターC1〜C10の容量値は、表示データGD[10:1]のビットGD1〜GD10の桁に応じた2の累乗で重み付けされている。そして、駆動部DR1〜DR10が、ビットGD1〜GD10に応じて0V又は15Vを出力することで、その電圧によりキャパシターC1〜C10が駆動される。この駆動によってキャパシターC1〜C10と可変容量回路30の容量と電気光学パネル側容量CPとの間で電荷再分配が生じ、その結果としてデータ電圧出力端子TVQにデータ電圧が出力される。
電気光学パネル側容量CPは、データ電圧出力端子TVQから見える容量の合計である。例えば、電気光学パネル側容量CPは、プリント基板の寄生容量である基板容量CP1と、電気光学パネル200内の寄生容量や画素容量であるパネル容量CP2と、を加算したものである。
具体的には、ドライバー100は集積回路装置としてリジッド基板に実装され、そのリジッド基板にフレキシブル基板が接続され、そのフレキシブル基板に電気光学パネル200が接続される。このリジッド基板やフレキシブル基板には、ドライバー100のデータ電圧出力端子TVQと電気光学パネル200のデータ電圧入力端子TPNとを接続する配線が設けられている。この配線の寄生容量が基板容量CP1である。また図1で説明したように、電気光学パネル200には、データ電圧入力端子TPNに接続されたデータ線と、ソース線と、データ線をソース線に接続するスイッチ素子と、ソース線に接続される画素回路と、が設けられる。スイッチ素子は例えばTFT(Thin Film Transistor)で構成され、ソース・ゲート間に寄生容量がある。データ線には多数のスイッチ素子が接続されるため、データ線には多数のスイッチ素子の寄生容量が付く。また、データ線やソース線とパネル基板との間に寄生容量が存在する。また、液晶表示パネルでは液晶の画素に容量がある。これらを加算したものがパネル容量CP2である。
電気光学パネル側容量CPは、例えば50pF〜120pFである。キャパシター回路10の容量CO(キャパシターC1〜C10の容量の合計)と電気光学パネル側容量CPの比は例えば1:2に設定する。この場合、キャパシター回路10の容量COは25pF〜60pFとなる。集積回路に内蔵する容量としては大きいが、例えばMIM(Metal Insulation Metal)キャパシターを縦に2〜3段積み上げる断面構造にすることで、キャパシター回路10の容量COを実現できる。
さて、本実施形態では電荷の再分配によりデータ電圧を出力するので容量比によりデータ電圧が決まる。容量比は、キャパシター回路10の容量COと、電気光学パネル側容量CP及び可変容量回路30の容量CAを加算した容量との比(CO:CP+CA)である。同じ表示データに対して同じデータ電圧を出力するためには容量比を一定(所定の容量比)にしておく必要がある。ここで、仮に可変容量回路30が無いとすると、所定の比にするためには、電気光学パネル側容量CP(例えば50pF〜120pF)に合わせてキャパシター回路10の容量COを変えなければならない。即ち、ドライバー100に接続する電気光学パネル200の機種やドライバー100や電気光学パネル200を実装する回路基板の設計(配線の違い)に応じて、キャパシター回路10の容量COを専用設計しなければならない。
そこで本実施形態では、可変容量回路30を設けることで、キャパシター回路10の容量COを変えることなく容量比を調整できるようにしている。即ち、CO:CA+CPが所定の比となるようにCAを調整できる。例えば電気光学パネル側容量CPが50pF〜120pFの範囲で変化する場合に、可変容量回路30の容量をCA=70pF〜0pFに調整することで、CA+CP=120pFになる。この場合、CO=60pFに固定したままでCO:CA+CPを1:2にできる。以下、可変容量回路30の詳細について説明する。
可変容量回路30は、データ電圧出力ノードNVQに接続される容量であり、その容量値を可変に設定できる回路である。具体的には、可変容量回路30は、第1〜第mのスイッチ素子SWA1〜SWAm(mは2以上の自然数)、第1〜第mの調整用キャパシターCA1〜CAmを含む。なお以下ではm=6の場合を例に説明する。
第1〜第6のスイッチ素子SWA1〜SWA6は、例えばP型又はN型のMOSトランジスターや、或はP型MOSトランジスターとN型MOSトランジスターを組み合わせたトランスファーゲートで構成される。スイッチ素子SWA1〜SWA6の第sのスイッチ素子SWAs(sはm=6以下の自然数)の一端は、データ電圧出力ノードNVQに接続される。
第1〜第6の調整用キャパシターCA1〜CA6は、2の累乗で重み付けされた容量値を有している。具体的には調整用キャパシターCA1〜CA6の第sの調整用キャパシターCAsの容量値は2(s−1)×CA1である。第sの調整用キャパシターCAsの一端は、第sのスイッチ素子SWAsの他端に接続される。第sの調整用キャパシターCAsの他端は、低電位側電源(広義には、基準電圧のノード)に接続される。
例えば、CA1=1pFに設定した場合、スイッチ素子SWA1のみがオンした状態では可変容量回路30の容量は1pFであり、スイッチ素子SWA1〜SWA6の全てがオンした状態では可変容量回路30の容量は63pF(=1pF+2pF+・・・+32pF)である。容量値が2の累乗で重み付けされているため、スイッチ素子SWA1〜SWA6のオン・オフ状態に応じて0pF〜63pFの間で1pF(CA1)ステップで、可変容量回路30の容量を設定することができる。
5.データ電圧
次に、表示データGD[10:1]に対してドライバー100が出力するデータ電圧について説明する。ここでは、容量比がCO:CP+CA=1:2に設定されているとする。
図9(A)、図9(B)に示すように、第iのビットGDiが“0”の場合には駆動部DRiは0Vを出力し、第iのビットGDiが“1”の場合には駆動部DRiは15Vを出力する。
図9(A)に示すように、駆動の前に初期化を行う。即ち、GD[10:1]=“0000000000b”(末尾のbは“”内の数が2進数であることを示す)に設定して駆動部DR1〜DR10に0Vを出力させ、式FDのように電圧VQ=VC=7.5Vを設定する。VC=7.5Vは初期化電圧(コモン電圧)である。
次に図9(B)に示すように駆動を行う。図9(B)には、GD[10:1]=“1001111111b”の場合を例に示している。初期化においてデータ電圧出力ノードNVQに蓄積された電荷は、駆動時にも保存されるので、電荷保存から図9(B)の式FEが求められる。式FEにおいて符号GDiはビットGDiの値(“0”又は“1”)を表すものとする。式FEの右辺第2項を見ると、表示データGD[10:1]が1024階調のデータ電圧(5V×0/1023、5V×1/1023、5V×2/1023、・・・、5V×1023/1023)に変換されることが分かる。
なお、以上では正極性駆動を例にとって説明したが、本実施形態では負極性駆動を行ってもよい。また正極性駆動と負極性駆動を交互に行う反転駆動を行ってもよい。負極性駆動では、初期化においてキャパシター駆動回路20の駆動部DR1〜DR10の出力を全て15Vに設定し、出力電圧VQ=VC=7.5Vを設定する。そして、表示データGD[10:1]の各ビットの論理レベルを反転(“0”を“1”に、“1”を“0”に)してキャパシター駆動回路20に入力し、容量駆動を行う。この場合、表示データGD[10:1]=“000h”に対してVQ=7.5Vが出力され、表示データGD[10:1]=“3FFh”に対してVQ=2.5Vが出力され、データ電圧範囲は7.5V〜2.5Vとなる。
以上の第2構成例によれば、ドライバー100はキャパシター駆動回路20とキャパシター回路10と電圧駆動回路80とを含む。キャパシター駆動回路20は、表示データGD[10:1]に対応する第1〜第10のキャパシター駆動電圧(0V又は15V)を第1〜第10のキャパシター駆動用ノードNDR1〜NDR10に出力する。キャパシター回路10は、第1〜第10のキャパシター駆動用ノードNDR1〜NDR10とデータ電圧出力端子TVQとの間に設けられる第1〜第10のキャパシターC1〜C10を有する。
このようにすれば、キャパシター回路10とキャパシター駆動回路20による容量駆動を行うことができる。容量駆動では、電荷再分配によって画素を駆動するため、アンプ駆動に比べて高速にデータ電圧を画素に書き込む(短時間にデータ電圧をセトリングさせる)ことができる。そして、高速化が可能なことで、より画素数が多い(高精細な)電気光学パネルを駆動することが可能となる。また駆動にアンプ回路を用いないので低消費電力化できる。即ち、アンプ回路で高精細パネルを高速駆動するためには、アンプ回路の消費電流を増やすとともに、階調電圧生成回路のラダー抵抗の消費電流を増やす(階調電圧のセトリング時間を速くする)必要がある。この点、本実施形態ではアンプ回路やラダー抵抗が不要なため、高速化による消費電流の増加がない。またデータ線駆動回路の出力ノードNVQの電荷は基本的に保存する(即ち電荷が失われない)ので、アンプ回路に比べて非常に消費電流を小さくできる。
また本実施形態では、可変容量回路30の容量CAと電気光学パネル側容量CPを加算した容量CA+CP(以下、被駆動側の容量と呼ぶ)と、キャパシター回路10の容量CO(以下、駆動側の容量と呼ぶ)とが、所与の容量比関係(例えばCO:(CA+CP)=1:2)になるように、可変容量回路30の容量CAが設定されている。
このようにすれば、ドライバー100の接続環境(実装基板の設計や電気光学パネル200の種類)に依存しない汎用のドライバー100を実現できる。即ち、電気光学パネル側容量CPが異なる場合であっても、それに応じて可変容量回路30の容量CAを調整することによって、キャパシター回路10の容量COを変えることなく所与の容量比関係(例えばCO:(CA+CP)=1:2)を実現できる。この容量比関係によってデータ電圧の範囲(図4(A)〜図4(C)の例では7.5V〜12.5V)が決まるので、接続環境に依存しないデータ電圧の範囲を実現できる。
6.ドライバーの第3構成例
図10に、本実施形態のドライバーの第3構成例を示す。このドライバー100は、キャパシター回路10、キャパシター駆動回路20、可変容量回路30、基準電圧生成回路60、D/A変換回路70(電圧選択回路)、電圧駆動回路80、データ電圧出力端子TVQを含む。図10には1つのデータ線駆動回路に対応する構成を示すが、実際には図1のように複数のデータ線駆動回路が設けられる。基準電圧生成回路60は複数のデータ線駆動回路に共通に設けられる。なお、既に説明した構成要素と同一の構成要素には同一の符号を付し、その構成要素については適宜説明を省略する。
基準電圧生成回路60は、表示データの各値に対応する基準電圧(階調電圧)を生成する回路である。例えば、10ビットの表示データGD[10:1]に対応して1024階調の基準電圧VR1〜VR1024を生成する。
具体的には、基準電圧生成回路60は、高電位側電源と初期化電圧VC(コモン電圧)のノードとの間に直列接続された第1〜第1024の抵抗素子RD1〜RF1024を含む。そして、抵抗素子RD1〜RF1024のタップから、電圧分割により得られた第1〜第1024の基準電圧VR1〜VR1024を出力する。
D/A変換回路70は、基準電圧生成回路60からの複数の基準電圧の中から、表示データGD[10:1]に対応する基準電圧を選択する回路である。選択された基準電圧は出力電圧DAQとして出力される。
具体的には、D/A変換回路70は、基準電圧VR1〜VR1024が一端に供給される第1〜第1024のスイッチ素子SWD1〜SWD1024を含む。スイッチ素子SWD1〜SWD1024の他端は共通接続されている。スイッチ素子SWD1〜SWD1024のうち、いずれか1つが表示データGD[10:1]に対応してオンになり、そのスイッチ素子に供給される基準電圧が出力電圧DAQとして出力される。スイッチ素子SWD1〜SWD1024のオン・オフ制御信号は、例えば図11の制御回路40から供給される。或いは、D/A変換回路70が表示データGD[10:1]をデコードするデコーダーを有し、制御回路40からデコーダーに表示データGD[10:1]が入力されてもよい。
なお、D/A変換回路70の構成は図10に限定されない。例えば、スイッチ素子を多段に設けて勝ち抜き方式での選択を行うトーナメント方式であってもよい。トーナメント方式では、例えば16個の基準電圧から1つ選択するセレクターを2段(16×16=256)重ね、それにより選択された4個の基準電圧から1つ選択するセレクター(256×4=1024)を3段目に設ける。
電圧駆動回路80は、D/A変換回路70の出力電圧DAQを増幅し、その増幅した電圧をデータ電圧出力端子TVQへ出力する(以下、電圧駆動と呼ぶ)。電圧駆動回路80は、アンプ回路AMVD、スイッチ回路SWAMを含む。
アンプ回路AMVDは演算増幅回路を有し、その演算増幅回路は例えばボルテージフォロアに構成される。そのボルテージフォロアの入力には、D/A変換回路70の出力電圧DAQが入力される。
スイッチ回路SWAMは、アンプ回路AMVDの出力とデータ電圧出力ノードNVQの接続・遮断を行う回路である。スイッチ回路SWAMは、例えば1つのスイッチ素子で構成されてもよいし、或いは複数のスイッチ素子を含む回路で構成されてもよい。スイッチ回路SWAMのオン・オフ制御信号は、例えば図11の制御回路40(不図示のタイミングコントローラー)から供給される。
次に、上記の第3構成例の動作について説明する。以下では、図1、図2に示すデータ線DL1、スイッチ素子SWEP1、ソース線SL1を例にとって説明する。
まず、プリチャージ駆動と初期化電圧VCによる初期化とを行う。プリチャージ駆動と初期化については上述したので、ここでは省略する。次に、容量駆動を開始してデータ線DL1をデータ電圧SV1で駆動する。容量駆動の開始は、表示データをキャパシター駆動回路20に出力するタイミング(キャパシター駆動回路20に表示データを出力するラッチが表示データをラッチするタイミング)である。容量駆動を開始してから第1期間が経過した後に電圧駆動回路80のスイッチ回路SWAMをオンにして、アンプ回路AMVDがデータ電圧SV1と同じ電圧でデータ線DL1を駆動する。次に、スイッチ素子SWEP1がオン(スイッチ回路SWAMのオンと同時でもよい)になり、データ線DL1にソース線SL1が接続される。
スイッチ素子SWEP1がオンになってデータ線DL1とソース線SL1が接続されたとき、ソース線SL1はプリチャージ電圧VPRなので(データ線DL1の電圧SV1とは異なるので)、データ線DL1とソース線SL1の電圧がSV1からずれる(下がる)。本実施形態では、電圧駆動回路80によりデータ電圧SV1が供給されるので、ソース線SL1にデータ電圧SV1を書き込むことができる。
次に、スイッチ素子SWEP1がオフになり、その後に電圧駆動回路80のスイッチ回路SWAMがオフになる。スイッチ回路SWAMがオンしている期間を、電圧駆動を行う第2期間とする。
以上の第3構成例によれば、まず第1期間において容量駆動によりデータ線を高速に所望のデータ電圧に漸近させ、その後の第2期間において電圧駆動(アンプ駆動)によりデータ線に所望のデータ電圧を正確に出力できる。すなわち、容量駆動と電圧駆動を組み合わせることで高速且つ高精度な駆動を実現できる。データ線は容量駆動により既に充電されているため、電圧駆動においてアンプ回路は少量の電荷を出力できればよい。そのため、容量駆動を行わない場合に比べてアンプ回路の駆動能力(回路規模、消費電流)は小さくてよい。
7.ドライバーの詳細構成
図11に、本実施形態のドライバーの詳細な構成例を示す。このドライバー100は、データ線駆動回路110、基準電圧生成回路60、制御回路40を含む。データ線駆動回路110は、D/A変換回路70、電圧駆動回路80、容量駆動回路90、検出回路50を含む。容量駆動回路90は、キャパシター回路10、キャパシター駆動回路20、可変容量回路30を含む。制御回路40は、補正回路42(データ出力回路)、インターフェース回路44、可変容量制御回路46、レジスター部48、不揮発性メモリー49を含む。なお、既に説明した構成要素と同一の構成要素には同一の符号を付し、その構成要素については適宜説明を省略する。
データ線駆動回路110は、1つのデータ電圧出力端子TVQに対応して1つ設けられる。ドライバー100は複数のデータ線駆動回路と複数のデータ電圧出力端子を含むが、図11では1つだけ図示している。基準電圧生成回路60は、複数のデータ線駆動回路(複数のD/A変換回路)に対して共通に設けられる。
インターフェース回路44は、ドライバー100を制御する表示コントローラー300(広義には、処理部)とドライバー100との間のインターフェース処理を行う。例えば、LVDS(Low Voltage Differential Signaling)等のシリアル通信によるインターフェース処理を行う。この場合、インターフェース回路44は、シリアル信号を入出力するI/O回路と、制御データや画像データをシリアル/パラレル変換するシリアル/パラレル変換回路と、を含む。また、表示コントローラー300から入力されてパラレルデータに変換された画像データをラッチするラインラッチを含む。ラインラッチは、例えば1度に1本の水平走査線に対応する画像データをラッチする。
補正回路42は、水平走査線に対応する画像データの中から、キャパシター駆動回路20へ出力する表示データGD[10:1]を取り出し、その表示データGD[10:1]に対して補正処理を行い、その補正された表示データDQ[10:1]、DQ2[10:1]を出力する。データDQ2[10:1]はD/A変換回路70へ出力される。例えば、補正回路42は、水平走査線に対応する画像データから表示データGD[10:1]を選択する選択回路と、選択された表示データGD[10:1]を補正処理する補正部と、補正された表示データDQ[10:1]、DQ2[10:1]をラッチする出力ラッチと、を含む。なお制御回路40は、電気光学パネル200の駆動タイミングを制御する不図示のタイミングコントローラーを含んでもよい。図1で説明した相展開駆動を行う場合、出力ラッチは、1度に8画素分(データ線DL1〜DL8の本数分)の表示データGD[10:1]をラッチする。この場合、タイミングコントローラーは、相展開駆動の駆動タイミングに合わせて選択回路や出力ラッチの動作タイミングを制御する。また、インターフェース回路44によって受信された画像データに基づいて水平同期信号や垂直同期信号を生成してもよい。また、電気光学パネル200のスイッチ素子(SWEP1等)のオン・オフを制御するための信号(ENBX)や、ゲート駆動(電気光学パネル200の水平走査線の選択)を制御する信号を、電気光学パネル200に対して出力してもよい。
検出回路50は、データ電圧出力ノードNVQの電圧VQを検出する。具体的には、所与の検出電圧と電圧VQとを比較し、その結果を検出信号DETとして出力する。例えば、電圧VQが検出電圧以上である場合にはDET=“1”を出力し、電圧VQが検出電圧より小さい場合にはDET=“0”を出力する。
可変容量制御回路46は、検出信号DETに基づいて可変容量回路30の容量を設定する。この設定処理のフローは図12で後述する。可変容量制御回路46は、可変容量回路30の制御信号として設定値CSW[6:1]を出力する。この設定値CSW[6:1]は第1〜第6のビットCSW6〜CSW1(第1〜第mのビット)で構成される。ビットCSWs(sはm=6以下の自然数)は、可変容量回路30のスイッチ素子SWAsに入力される。例えばビットCSWs=“0”の場合にはスイッチ素子SWAsがオフになり、ビットCSWs=“1”の場合にはスイッチ素子SWAsがオンになる。設定処理を行う場合、可変容量制御回路46は検出用データBD[10:1]を出力する。そして、補正回路42は検出用データBD[10:1]を出力データDQ[10:1]としてキャパシター駆動回路20へ出力する。
レジスター部48は、設定処理により設定された可変容量回路30の設定値CSW[6:1]を記憶する。レジスター部48はインターフェース回路44を介して表示コントローラー300からアクセス可能に構成される。即ち、表示コントローラー300はレジスター部48から設定値CSW[6:1]を読み出すことができる。或は、表示コントローラー300がレジスター部48に設定値CSW[6:1]を書き込める構成としてもよい。
不揮発性メモリー49(不揮発性の記憶部)は、ドライバーの製造時又は出荷時においてドライバーの設定値が記憶されるメモリーである。例えば、上述したカップリングの係数をテスターで測定した場合には、そのカップリングの係数を記憶する。なお、カップリングの係数を図7の測定回路120で測定した場合には、その係数をレジスター部48に記憶してもよい。
8.可変容量回路の容量を設定する処理
図12に、可変容量回路30の容量を設定する処理のフローチャートを示す。この処理は、例えばドライバー100に電源を投入した際の立ち上げ時(初期化処理)において行う。
図12に示すように、処理を開始すると、設定値CSW[6:1]=“3Fh”を出力し、可変容量回路30のスイッチ素子SWA1〜SWA6を全てオンにする(ステップS1)。次に、検出用データBD[10:1]=“000h”を出力し、キャパシター駆動回路20の駆動部DR1〜DR10の出力を全て0Vに設定する(ステップS2)。次に、出力電圧VQを初期化電圧VC=7.5Vに設定する(ステップS3)。
次に、可変容量回路30の容量を仮設定する(ステップS4)。例えば、設定値CSW[6:1]=“1Fh”を設定する。この場合、スイッチ素子SWA6がオフ、スイッチ素子SWA5〜SWA1がオンになるので、容量は最大値の半分になる。次に、出力電圧VQへの初期化電圧VCの供給を解除する(ステップS5)。次に、検出電圧Vh2を所望の電圧に設定する(ステップS6)。例えば、検出電圧Vh2=10Vを設定する。
次に、検出用データBD[10:1]のMSBをBD10=“0”からBD10=“1”に変化させる(ステップS7)。次に、出力電圧VQが検出電圧Vh2=10V以上であるか否かを検出する(ステップS8)。
ステップS8において出力電圧VQが検出電圧Vh2=10Vより小さい場合、ビットBD10=“0”に戻す(ステップS9)。次に、設定値CSW[6:1]=“1Fh”を“−1”して“1Eh”とし、可変容量回路30の容量を1段階小さくする(ステップS10)。次に、ビットBD10=“1”を設定する(ステップS11)。次に、出力電圧VQが検出電圧Vh2=10V以下であるか否かを検出する(ステップS12)。出力電圧VQが検出電圧Vh2=10V以下である場合にはステップS9に戻り、出力電圧VQが検出電圧Vh2=10Vより大きい場合には処理を終了する。
ステップS8において出力電圧VQが検出電圧Vh2=10V以上である場合、ビットBD10=“0”に戻す(ステップS13)。次に、設定値CSW[6:1]=“1Fh”を“+1”して“20h”とし、可変容量回路30の容量を1段階大きくする(ステップS14)。次に、ビットBD10=“1”を設定する(ステップS15)。次に、出力電圧VQが検出電圧Vh2=10V以上であるか否かを検出する(ステップS16)。出力電圧VQが検出電圧Vh2=10V以上である場合にはステップS13に戻り、出力電圧VQが検出電圧Vh2=10Vより小さい場合には処理を終了する。
以上の処理により得られた設定値CSW[6:1]を、最終的な設定値CSW[6:1]として決定し、その設定値CSW[6:1]をレジスター部48に書き込む。容量駆動により電気光学パネル200を駆動する際には、レジスター部48に記憶された設定値CSW[6:1]で可変容量回路30の容量が設定される。
なお、本実施形態では可変容量回路30の設定値CSW[6:1]をレジスター部48に記憶させる場合を例に説明したが、これに限定されるものでない。例えば、設定値CSW[6:1]をRAM等のメモリーに記憶させてもよいし、不揮発性メモリー49(例えば製造時や出荷時にテスターで設定値を決める)に記憶させてもよいし、ヒューズ(例えば、製造時にレーザー等で切断して設定値を設定する)により設定値CSW[6:1]を設定してもよい。
9.電気光学装置、電子機器
図13に、本実施形態のドライバー100を適用できる電子機器の構成例を示す。本実施形態の電子機器として、例えばプロジェクターや、テレビション装置、情報処理装置(コンピューター)、携帯型情報端末、カーナビゲーションシステム、携帯型ゲーム端末等の、表示装置を搭載する種々の電子機器を想定できる。
図13に示す電子機器は、ドライバー100、電気光学パネル200、表示コントローラー300(ホストコントローラー、第1処理部)、CPU310(第2処理部)、記憶部320、ユーザーインターフェース部330、データインターフェース部340を含む。
電気光学パネル200は例えばマトリックス型の液晶表示パネルである。或は、電気光学パネル200は自発光素子を用いたEL(Electro-Luminescence)表示パネルであってもよい。例えば電気光学パネル200には配線引き出し用のフレキシブル基板が接続され、ドライバー100は表示コントローラー300等とともにリジッド基板に実装され、そのリジッド基板にフレキシブル基板を接続することで電気光学パネル200が実装される。或いは、電気光学パネル200に接続されたフレキシブル基板にドライバー100を実装してもよい。この場合、電気光学パネル200と、それに接続されるフレキシブル基板と、それに実装されるドライバー100とを電気光学装置と呼ぶ。
ユーザーインターフェース部330は、ユーザーからの種々の操作を受け付けるインターフェース部である。例えば、ボタンやマウス、キーボード、電気光学パネル200に装着されたタッチパネル等で構成される。データインターフェース部340は、画像データや制御データの入出力を行うインターフェース部である。例えばUSB等の有線通信インターフェースや、或は無線LAN等の無線通信インターフェースである。記憶部320は、データインターフェース部340から入力された画像データを記憶する。或は、記憶部320は、CPU310や表示コントローラー300のワーキングメモリーとして機能する。CPU310は、電子機器の各部の制御処理や種々のデータ処理を行う。表示コントローラー300はドライバー100の制御処理を行う。例えば、表示コントローラー300は、データインターフェース部340や記憶部320から転送された画像データを、ドライバー100が受け付け可能な形式に変換し、その変換された画像データをドライバー100へ出力する。ドライバー100は、表示コントローラー300から転送された画像データに基づいて電気光学パネル200を駆動する。
なお、上記のように本実施形態について詳細に説明したが、本発明の新規事項および効果から実体的に逸脱しない多くの変形が可能であることは当業者には容易に理解できるであろう。従って、このような変形例はすべて本発明の範囲に含まれるものとする。例えば、明細書又は図面において、少なくとも一度、より広義または同義な異なる用語(第1論理レベル、第2論理レベル)と共に記載された用語(ローレベル、ハイレベル)は、明細書又は図面のいかなる箇所においても、その異なる用語に置き換えることができる。また本実施形態及び変形例の全ての組み合わせも、本発明の範囲に含まれる。またキャパシター回路、キャパシター駆動回路、可変容量回路、補正回路、制御回路、ドライバー、電気光学パネル、電気光学装置、電子機器の構成・動作等も、本実施形態で説明したものに限定されず、種々の変形実施が可能である。
10 キャパシター回路、20 キャパシター駆動回路、30 可変容量回路、
40 制御回路、41 演算回路、42 補正回路、44 インターフェース回路、
46 可変容量制御回路、48 レジスター部、49 不揮発性メモリー、
50 検出回路、60 基準電圧生成回路、70 D/A変換回路、
80 電圧駆動回路、90 容量駆動回路、100 ドライバー、
110 データ線駆動回路、120 測定回路、130 セレクター、
140 駆動回路、200 電気光学パネル、300 表示コントローラー、
310 CPU、320 記憶部320、330 ユーザーインターフェース部、
340 データインターフェース部、
AMVD アンプ回路、C12 カップリング容量、CP 電気光学パネル側容量、
DD1 データ線駆動回路、DL1 データ線、
DQ[10:1],GD[10:1] 表示データ、SL1 ソース線、
TVQ データ電圧出力端子

Claims (13)

  1. 電気光学パネルの第1〜第kのデータ線(kは2以上の自然数)を介して、前記電気光学パネルの複数のソース線を、隣り合うk本ずつ順次に駆動する第1〜第kのデータ線駆動回路を有する駆動回路と、
    前記第1〜第kのデータ線の電圧を測定する測定回路と、
    表示データを補正するための補正係数を演算する演算回路と、
    を含み、
    前記第1〜第kのデータ線駆動回路の第iのデータ線駆動回路(iはk以下の自然数)は、
    前記測定回路が、前記第1〜第kのデータ線の第iのデータ線の電圧を測定する際に、前記第iのデータ線の電荷が保存される状態に前記第iのデータ線を設定し、
    前記演算回路は、
    前記測定回路からの測定結果に基づいて、前記第iのデータ線前記第iのデータ線の隣のデータ線との間のカップリング容量に応じて変化する前記補正係数を演算することを特徴とするドライバー。
  2. 請求項において、
    前記第iのデータ線駆動回路は、
    前記第iのデータ線に供給する電荷量を制御することで、前記第iのデータ線を、前記表示データに対応するデータ電圧に設定することを特徴とするドライバー。
  3. 請求項1又は2において、
    前記第iのデータ線駆動回路は、
    前記表示データに対応する第1〜第nのキャパシター駆動電圧(nは2以上の自然数)を第1〜第nのキャパシター駆動用ノードに出力するキャパシター駆動回路と、
    前記第1〜第nのキャパシター駆動用ノードとデータ電圧出力端子との間に設けられる第1〜第nのキャパシターを有するキャパシター回路と、
    を有することを特徴とするドライバー。
  4. 請求項1乃至のいずれかにおいて、
    前記演算回路は、
    前記第1〜第kのデータ線駆動回路の第i+1のデータ線駆動回路に供給される前記表示データを第1の表示データから第2の表示データに変化させ、
    前記測定回路は、
    前記第iのデータ線の電圧変化量を測定し、
    前記演算回路は、
    前記電圧変化量に基づいて、前記第iのデータ線と前記第1〜第kのデータ線の第i+1のデータ線との間のカップリング容量に基づく前記補正係数を演算することを特徴とするドライバー。
  5. 請求項において、
    前記演算回路が前記第i+1のデータ線駆動回路に供給される前記表示データを前記第1の表示データから前記第2の表示データに変化させる際に、
    前記第iのデータ線駆動回路は、前記第iのデータ線の電荷が保存される状態に前記第iのデータ線を設定することを特徴とするドライバー。
  6. 請求項1乃至5のいずれかにおいて、
    前記補正係数は、
    前記第iのデータ線の全体容量に対する前記カップリング容量の比に基づく補正係数であることを特徴とするドライバー。
  7. 請求項1乃至6のいずれかにおいて、
    前記補正係数は、
    前記第iのデータ線と前記第1〜第kのデータ線の第i−1のデータ線との間の第1のカップリング容量に基づく第1の補正係数と、
    前記第iのデータ線と前記第1〜第kのデータ線の第i+1のデータ線との間の第2のカップリング容量に基づく第2の補正係数と、
    を含むことを特徴とするドライバー。
  8. 請求項において、
    前記第1の補正係数は、前記第iのデータ線の全体容量に対する前記第1のカップリング容量の比に基づく補正係数であり、
    前記第2の補正係数は、前記第iのデータ線の全体容量に対する前記第2のカップリング容量の比に基づく補正係数であることを特徴とするドライバー。
  9. 請求項1乃至のいずれかにおいて、
    前記表示データの補正処理を行って、補正処理後の前記表示データを前記駆動回路に供給する補正回路を含み、
    前記補正回路は、
    前記第iのデータ線と前記第iのデータ線の隣のデータ線との間の前記カップリング容量に基づく前記補正係数で補正された前記表示データを、前記第1〜第kのデータ線駆動回路の第iのデータ線駆動回路に供給することを特徴とするドライバー。
  10. 請求項において、
    前記補正回路は、
    前記第iのデータ線の隣のデータ線に対応する前記表示データの変化値と前記補正係数とに基づいて、前記第iのデータ線に対応する前記表示データの前記補正処理を行うことを特徴とするドライバー。
  11. 請求項10において、
    前記補正回路は、
    前記変化値と前記補正係数を乗算処理した値により、前記第iのデータ線に対応する前記表示データの前記補正処理を行うことを特徴とするドライバー。
  12. 請求項1乃至11のいずれかに記載されたドライバーと、
    前記電気光学パネルと、
    を含むことを特徴とする電気光学装置。
  13. 請求項1乃至11のいずれかに記載されたドライバーを含むことを特徴とする電子機器。
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