JP6539975B2 - ランデル型ロータ及びモータ - Google Patents

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Description

本発明は、ランデル型ロータ及びモータに関するものである。
モータのロータとしては、コアベースの外周部に複数の爪状磁極をそれぞれ有して組み合わされる2つのロータコアと、それらの軸方向の間に配置され軸方向に磁化された界磁磁石とを備え、各爪状磁極を交互に異なる磁極に機能させるいわゆる永久磁石界磁のランデル型ロータがある。
このようなランデル型ロータにおいて、例えば特許文献1では、爪状磁極と界磁磁石との間に配置され径方向に磁化されてその間の漏れ磁束を抑えるための背面磁石部と、周方向に隣り合う爪状磁極の間に配置され周方向に磁化されてその間の漏れ磁束を抑えるための極間磁石部とを備え、それらが一体形成されている。この構成によれば、漏れ磁束を抑制する背面磁石部及び極間磁石部によって出力向上を図りつつも、それらを一体形成することで部品点数の増加を極力抑えることができる。
特開2013−118801号公報
ところで、上記したようなロータでは、背面磁石部及び極間磁石部を一体化した磁石(以下、整流磁石という)は、軸方向及び径方向外側に凹凸を繰り返す複雑な形状をなすため、ボンド磁石にて射出成形することが現実的である。しかしながら、ボンド磁石を射出成形する場合、バインダとして熱可塑性樹脂を用いるのが一般的であり、その樹脂比率が高くなることから、圧縮成形にて形成された磁石や焼結磁石等と比較して磁気特性向上の点で不利である。また、バインダの材質が熱可塑性樹脂であることや射出成形によって生じるウェルド等に起因して剛性が低くなるため、強度を確保するために体格を大きくする等の対応が必要となり、製造コストが増加する問題があった。このため、射出成形よりなるボンド磁石以外の磁石を選択できるようにすべく、整流磁石の形状の簡素化が望まれている。
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであって、その目的は、爪状磁極と界磁磁石との間の漏れ磁束、及び周方向に隣り合う爪状磁極間の漏れ磁束を抑えるための整流磁石の形状を簡素化することができるランデル型ロータ及びモータを提供することにある。
上記課題を解決するランデル型ロータは、回転軸に対して圧着固定されるとともに、周方向に複数の爪状磁極をそれぞれ有し、互いの爪状磁極が周方向に交互となる態様で組み付けられる第1及び第2ロータコアと、中央部に貫通穴が形成されるとともに、前記第1及び第2ロータコアの軸方向間に配置され、該軸方向に磁化されることで、前記第1ロータコアの前記爪状磁極を第1の磁極として機能させ、前記第2ロータコアの前記爪状磁極を第2の磁極として機能させる焼結磁石である界磁磁石と、前記界磁磁石と前記各爪状磁極との径方向間を通るように配置された円環状の整流磁石と、前記界磁磁石の軸方向厚さよりも長く形成され、前記回転軸が非圧入で挿入されるとともに、前記界磁磁石の前記貫通穴に貫挿された非磁性体よりなるスリーブと、を備え、前記整流磁石は、軸方向両端面がそれぞれ1つの平坦面であり、内周面及び外周面が軸方向視で円形をなし、前記各爪状磁極の背面と当接する当接面において径方向に沿って磁束が生じるように着磁され、前記各爪状磁極間に対応する部位で周方向成分を主として着磁されている。
この構成によれば、円環状の整流磁石は、軸方向両端面がそれぞれ1つの平坦面であり、内周面及び外周面が軸方向視で円形である単純な形状をなすため、射出成形よりなるボンド磁石以外の例えば、圧縮成形磁石や焼結磁石等を整流磁石に採用することができる。そして、整流磁石は、各爪状磁極の背面と当接する当接面において径方向に沿って磁束が生じるように着磁され、前記各爪状磁極間に対応する部位で周方向成分を主として着磁される。このため、整流磁石の磁気作用によって、爪状磁極と界磁磁石との間の漏れ磁束、及び周方向に隣り合う爪状磁極間の漏れ磁束を抑えることが可能となる。
また、整流磁石はその外周面が軸方向視で円形であり、爪状磁極同士の周方向間に入り込む部位(従来の極間磁石部)を有しないため、爪状磁極との周方向のクリアランスを考慮した高い寸法精度を必要としない。
上記課題を解決するモータは、上記ランデル型ロータと、回転磁界を発生するステータとを備える。
この構成によれば、モータにおいて、上記した効果を得ることができる。
本発明のランデル型ロータ及びモータによれば、爪状磁極と界磁磁石との間の漏れ磁束、及び周方向に隣り合う爪状磁極間の漏れ磁束を抑えるための整流磁石の形状を簡素化することができる。
実施形態のブラシレスモータの断面図である。 同形態のブラシレスモータの分解斜視図である。 同形態のロータ、支持プレート及びセンサマグネットの斜視図である。 同形態のロータの分解斜視図である。
以下、ランデル型ロータ及びモータの一実施形態について説明する。
図1に示すように、本実施形態のブラシレスモータMは、ランデル型モータであって、車両エンジンルームに配置される位置制御装置用、詳しくはエンジンに連結されるバルブタイミング可変装置に用いられるモータである。
ブラシレスモータMはモータケース1を有している。モータケース1は、有蓋筒状に形成された磁性体よりなる筒状フロントハウジング2と、その筒状フロントハウジング2の開口部を閉塞するアルミ(非磁性体)よりなるエンドフレーム3とを有している。
ブラシレスモータMは、筒状フロントハウジング2の内周面にステータ5が固定され、そのステータ5の内側には、回転軸6に固着され同回転軸6とともに一体回転する所謂ランデル型構造のロータ7が配設されている。回転軸6は、非磁性体のステンレス製シャフトであって、筒状フロントハウジング2に形成した軸受保持部2aに収容固定された軸受8及びエンドフレーム3に形成した軸受保持部3aに収容固定された軸受9にて、モータケース1に対して回転可能に支持されている。なお、軸受9は非磁性体よりなる。
エンドフレーム3の軸方向内側面3b(ロータ7側の端面)は、回転軸6の軸線と直交する平面状をなしている。軸受保持部3aは、軸方向内側面3bから軸方向内部側(ロータ7側)に突出しており、その軸受保持部3aに固定された軸受9は、軸方向内側面3bよりもロータ7側に突出するように配置されている。
回転軸6の先端部は、筒状フロントハウジング2から突出している。そして、回転軸6の回転駆動によって、運転状態に応じたバルブタイミング(エンジンのクランクシャフトに対するカムシャフトの相対回転位相)が適宜変更されるようになっている。
[ステータ5]
筒状フロントハウジング2の内周面にはステータ5が固定されている。ステータ5は、円筒状のステータコア11を有し、そのステータコア11の外周面が筒状フロントハウジング2の内側面に固定されている。ステータコア11の内側には、軸線方向に沿って形成され、かつ、周方向に等ピッチに配置される複数のティース12が、径方向内側に向かって延出形成されている(図2参照)。各ティース12は、T型のティースであって、その径方向の内周面は、回転軸6の中心軸線Oを中心として同心円の円弧を軸線方向に延出した円弧面である。
各ティース12には、インシュレータ13を介して3相の巻線(図1ではV相巻線15)がそれぞれ巻回されている。具体的には、図2に示すように、12個のティース12には、周方向に3相巻線、即ち、U相巻線14、V相巻線15、W相巻線16が順番に集中巻きにて巻回されている。そして、これら巻回した各相巻線14,15,16に3相の駆動電流が供給されてステータ5に回転磁界を形成し、同ステータ5の内側に配置した回転軸6に固着されたロータ7を、正逆回転させるようになっている。
[ロータ7]
図1及び図2に示すように、回転軸6に固着されたロータ7は、ステータ5の内側に配置されている。
図4に示すように、ロータ7は、第1及び第2ロータコア20,30、界磁磁石40を有している。
[第1ロータコア20]
第1ロータコア20は、軟磁性材よりなる電磁鋼板にて形成され、エンドフレーム3側に配置されている。第1ロータコア20は、円板状の第1コアベース21を有し、その中心位置に貫通穴21aが貫通形成されている。貫通穴21aのエンドフレーム3側の外周部には、略円筒状のボス部21eが突出形成されている。本実施形態では、バーリング加工により、貫通穴21aとボス部21eを同時に形成している。なお、ボス部21eの外径は、回転軸6の一側を回転可能に支持する軸受9の外径、即ち、エンドフレーム3に設けた軸受9を収容固定する軸受保持部3aの内径より短く形成されている。
貫通穴21a(ボス部21e)には回転軸6が圧入して貫挿され、第1コアベース21が回転軸6に対して圧着固定される。この時、ボス部21eを形成することによって、第1コアベース21は、回転軸6に対して強固に圧着固定される。そして、この第1コアベース21が回転軸6に圧着固定されたとき、ボス部21eは、軸受保持部3aに収容固定された軸受9に対して、軸方向において離間するように配置されるようになっている(図1参照)。
第1コアベース21の外周面21dには、等間隔に複数(本実施形態では4つ)の第1爪状磁極22が径方向外側に突出されるとともに軸方向に延出形成されている。ここで、第1爪状磁極22において、第1コアベース21の外周面21dから径方向外側に突出した部分を第1基部23といい、軸方向に屈曲された先端部分を第1磁極部24という。
第1基部23と第1磁極部24からなる第1爪状磁極22の周方向両端面22a,22bは、径方向に延びる(軸方向から見て径方向に対して傾斜していない)平坦面となっている。そして、各第1爪状磁極22の周方向の角度、即ち前記周方向両端面22a,22b間の角度は、周方向に隣り合う第1爪状磁極22同士の隙間の角度より小さく設定されている。
また、第1磁極部24の径方向外側面f1は、軸直交方向断面形状が回転軸6の中心軸線Oを中心とする同心円形状の円弧面を有し、その径方向外側面f1に第1補助溝25と第2補助溝26の2つの溝を有している。第1及び第2補助溝25,26は、径方向外側面f1の周方向中心から両側にそれぞれ同角度だけずれた位置に形成されている。また、第1及び第2補助溝25,26は、軸直交方向断面形状がコ字状に形成されている。
第1コアベース21の反対向面21bには、4個の位置決め係止孔27が中心軸線Oを中心とする同心円上に等角度の間隔で貫通形成されている。4個の位置決め係止孔27は、第1コアベース21に形成した隣り合う第1爪状磁極22の中間位置上に形成されている。
[第2ロータコア30]
図4に示すように、第2ロータコア30は、第1ロータコア20と同一材質及び同形状であって、筒状フロントハウジング2側に配置される。第2ロータコア30は、円板状の第2コアベース31を有し、その中心位置に貫通穴31aが貫通形成されている。
図1及び図4に示すように、貫通穴31aの筒状フロントハウジング2側の外周部には、略円筒状のボス部31eが突出形成されている。本実施形態では、バーリング加工により、貫通穴31aとボス部31eを同時に形成している。なお、ボス部31eの外径は、回転軸6の他側を回転可能に支持する軸受8の外径、即ち、筒状フロントハウジング2の設けた軸受8を収容固定する軸受保持部2aの内径より短く形成されている。
貫通穴31a(ボス部31e)には回転軸6が圧入して貫挿され、第2コアベース31が回転軸6に対して圧着固定される。この時、ボス部31eを形成することによって、第2コアベース31は、回転軸6に対して強固に圧着固定される。そして、この第2コアベース31が回転軸6に圧着固定されたとき、ボス部31eは、軸受保持部2aに収容固定された軸受8に対して、軸方向において離間するように配置されるようになっている。
図4に示すように、第2コアベース31の外周面31dには、等間隔に4つの第2爪状磁極32が径方向外側に突出されるとともに軸方向に延出形成されている。ここで、第2爪状磁極32において、第2コアベース31の外周面31dから径方向外側に突出した部分を第2基部33といい、軸方向に屈曲された先端部分を第2磁極部34という。
第2基部33と第2磁極部34からなる第2爪状磁極32の周方向端面32a,32bは径方向に延びる平坦面とされている。そして、各第2爪状磁極32の周方向の角度、即ち前記周方向両端面32a,32b間の角度は、周方向に隣り合う第2爪状磁極32同士の隙間の角度より小さく設定されている。
また、第2磁極部34の径方向外側面f2は、軸直交方向断面形状が回転軸6の中心軸線Oを中心とする同心円形状の円弧面を有し、その径方向外側面f2に第1補助溝35と第2補助溝36の2つの溝を有している。第1及び第2補助溝35,36は、径方向外側面f1の周方向中心から両側にそれぞれ同角度だけずれた位置に形成されている。また、第1及び第2補助溝35,36は、軸直交方向断面形状がコ字状に形成されている。
そして、第2ロータコア30は、各第2爪状磁極32がそれぞれ対応する各第1爪状磁極22間に配置される。このとき、第2ロータコア30は、第1コアベース21と第2コアベース31との軸方向の間に、界磁磁石40が配置されるようにして第1ロータコア20に対して組み付けられる。
[界磁磁石40]
図4に示すように、界磁磁石40は、円板状の永久磁石であって、その中央部に貫通穴40aが形成されている。界磁磁石40は、例えば異方性の焼結磁石であり、例えばフェライト磁石、サマリウムコバルト(SmCo)磁石、ネオジム磁石等で構成される。
界磁磁石40は、その貫通穴40aに円筒状のスリーブ41が貫挿されている。スリーブ41は、非磁性体よりなり本実施形態では回転軸6と同じステンレス製にて形成されている。なお、スリーブ41の軸方向の長さは、本実施形態では界磁磁石40の軸方向厚さより若干長く形成している。また、スリーブ41の外径は、界磁磁石40の貫通穴40aの内径より小さく、ボス部21e,31eの外径以上となるように形成されている。従って、界磁磁石40の貫通穴40aの内径は、ボス部21e,31eの外径より大きくなる。
また、スリーブ41の外周面と界磁磁石40の貫通穴40aの内周面は磁束を通さない硬化性樹脂からなる接着剤にて接着固定される。具体的には、スリーブ41を回転軸6に非圧入で挿入した後、そのスリーブ41に界磁磁石40の貫通穴40aを貫挿する。このとき、貫通穴40aの内周面に硬化性樹脂よりなる接着剤を塗布して貫挿する。その結果、接着剤が硬化することによって、界磁磁石40は、スリーブ41に対して接着固定される。
界磁磁石40の外径は、第1及び第2コアベース21,31の外径と一致するように設定されている。従って、界磁磁石40の外周面40bが第1及び第2コアベース21,31の外周面21d,31dと面一となる。
界磁磁石40は、軸方向に磁化されていて、第1ロータコア20側をN極(第1の磁極)、第2ロータコア30側をS極(第2の磁極)となるように磁化されている。従って、この界磁磁石40によって、第1ロータコア20の第1爪状磁極22はN極(第1の磁極)として機能し、第2ロータコア30の第2爪状磁極32はS極(第2の磁極)として機能する。
従って、本実施形態のロータ7は、界磁磁石40を用いた所謂ランデル型ロータである。ロータ7は、N極となる第1爪状磁極22と、S極となる第2爪状磁極32とが周方向に交互に配置されており、磁極数が8極となる。
すなわち、本実施形態のブラシレスモータMは、ロータ7の極数が2×n(但し、nは自然数)に設定されるとともに、ステータ5のティース12の数が3×nに設定され、具体的には、ロータ7の極数が「8」に設定され、ステータ5のティース12の数が「12」に設定されている。
[整流磁石42]
図4に示すように、ロータ7は、界磁磁石40の外周面40bに例えば接着によって固定される円環状の整流磁石42を備えている。整流磁石42は、その軸方向両端面42a,42bがそれぞれ1つの平坦面をなし、それら軸方向両端面42a,42bは、回転軸6の中心軸線Oに対して垂直な互いに平行な面となっている。また、整流磁石42の内周面42c及び外周面42dは、軸方向視において回転軸6の中心軸線Oを中心とする円形をなしている。つまり、整流磁石42は、軸方向両端面42a,42b、内周面42c及び外周面42dに凹凸が無いように形成されている。この整流磁石42は、例えば焼結成形によって形成された焼結磁石であり、例えばフェライト磁石、サマリウムコバルト(SmCo)磁石、ネオジム磁石等で構成される。
また、上記形状の整流磁石42は、外周面42dの周方向において正弦波的な磁束密度分布を有する極異方性磁石よりなる。詳述すると、整流磁石42は、外周面42dにN極が現れるN極部42nと、外周面42dにS極が現れるS極部42sとが周方向等間隔に交互に設定されている。整流磁石42の極数は、ロータ7の極数(本実施形態では8極)と一致している。そして、N極部42nとS極部42sでは外周側で磁束が径方向を向くように着磁され、各N極部42nと各S極部42sとの間の各極間部42mでは、周方向成分を主として着磁されている。
整流磁石42は、各N極部42nが各第1爪状磁極22と、各S極部42sが各第2爪状磁極32と、各極間部42mが第1爪状磁極22及び第2爪状磁極32の周方向間とそれぞれ対応するように組み付けられる。つまり、整流磁石42の各N極部42nは、各第1爪状磁極22の第1磁極部24の背面(径方向内側面)と界磁磁石40の外周面40bとの間に配置される。そして、N極部42nは、第1磁極部24の背面と当接する当接面X1(外周面)がその第1磁極部24と同極のN極となるように径方向成分を主として着磁されている。即ち、N極部42nは、当接面X1において径方向に沿って磁束が生じるように着磁されている。
また、整流磁石42の各S極部42sは、各第2爪状磁極32の第2磁極部34の背面(径方向内側面)と界磁磁石40の外周面40bとの間に配置される。そして、S極部42sは、第2磁極部34の背面と当接する当接面X2(外周面)がその第2磁極部34と同極のS極となるように径方向成分を主として着磁されている。即ち、S極部42sは、当接面X2において径方向に沿って磁束が生じるように着磁されている。
そして、第1爪状磁極22と第2爪状磁極32との周方向間に対応する各極間部42mは、周方向において第1爪状磁極22側がN極に、第2爪状磁極32側がS極となるように周方向成分を主として着磁されている。
[支持プレート51及びセンサマグネット60]
図1及び図3に示すように、ロータ7のエンドフレーム3側の端面(第1コアベース21の反対向面21b)には、センサマグネット60を保持する支持プレート51が固定されている。なお、支持プレート51は、非磁性体(本実施形態では真鍮)にて形成されている。
図3に示すように、支持プレート51は、円板状のベース部53を有している。ベース部53はその中心部に回転軸6が貫通する貫通窓53aが形成されている。ベース部53の第1ロータコア20側の面には、等角度の間隔で4個の第1係止突起54がプレス加工にて突出形成されている。各第1係止突起54は第1コアベース21の反対向面21bに形成した各位置決め係止孔27にそれぞれ嵌着する。このとき、ベース部53は、第1コアベース21の反対向面21bと軸方向に当接する。
ベース部53の外周縁部には、円筒壁55がロータ7とは反対側(エンドフレーム3側)に向かって軸方向に延出形成されている。円筒壁55の外径は、ロータ7の外形と略等しく形成されている。
円筒壁55の内周面には、リング形状のセンサマグネット60が設けられている。なお、センサマグネット60は、その径方向外側面が円筒壁55の内周面に接着剤にて固定されている。このとき、リング形状のセンサマグネット60の中心軸が、回転軸6の中心軸線Oと一致するように、センサマグネット60は支持プレート51に対して固定される。このように、センサマグネット60は、ロータ7の軸方向側方位置において、回転軸6及びロータ7と一体回転可能に構成されている。
センサマグネット60は、周方向にN極、S極が交互に等角度の間隔で磁化されている。詳述すると、センサマグネット60の第1ロータコア20側の磁極は、第1爪状磁極22と軸方向に対向する側をN極、第2爪状磁極32と軸方向に対向する側をS極となるように磁化されている。つまり、リング形状のセンサマグネット60の第1ロータコア20側の磁極は、N極に磁化されたN極部分60nとS極に磁化されたS極部分60sが第1爪状磁極22の磁極と第2爪状磁極32の磁極に対応させて磁化されている。
図1に示すように、このセンサマグネット60は、エンドフレーム3の軸方向内側面3b(ロータ7側の端面)からロータ7側に突出する軸受保持部3aの径方向外側に配置されている。換言すれば、軸受保持部3aは、その一部がリング状のセンサマグネット60の内周側に配置されるように構成されている。なお、軸受保持部3aは、支持プレート51のベース部53と軸方向に対向し、エンドフレーム3の軸受保持部3aはセンサマグネット60と軸方向に対向している。
[磁気センサ62]
エンドフレーム3の軸方向内側面3bには、センサマグネット60に対して軸方向に一定の間隔を開けて対向するホールIC等の磁気センサ62が支持されている。なお、磁気センサ62は、エンドフレーム3に直接固定されていてもよいし、保持部材(図示略)を介してエンドフレーム3に対し間接的に保持されていてもよい。
ロータ7が回転すると、センサマグネット60は、N極に磁化されたN極部分60nとS極に磁化されたS極部分60sが、磁気センサ62の前方を交互に通過する。この回転に伴って、磁気センサ62は、センサマグネット60のN極部分60nとS極部分60sが交互に通過するのを検知する。
磁気センサ62は、その検出信号を図示しない制御回路に出力する。制御回路は、磁気センサ62からの検出信号に基づいてロータ7の回転角(回転位置)を算出するとともに回転数を算出する。そして、制御回路は、算出した回転角(回転位置)や回転数を利用してブラシレスモータMの駆動制御を行う。
次に、本実施形態の作用について説明する。
ステータコア11の各相巻線14,15,16に3相の駆動電流が供給されてステータ5に回転磁界を形成すると、同ステータ5の内側に配置した回転軸6に固着されたロータ7は、その回転磁界に基づいて回転する。
この際、ロータ7では、整流磁石42のN極部42nの磁気作用によって、第1爪状磁極22の第1磁極部24と界磁磁石40との間の径方向の漏れ磁束が抑えられている。また、整流磁石42のS極部42sの磁気作用によって、第2爪状磁極32の第2磁極部34と界磁磁石40との間の径方向の漏れ磁束が抑えられている。そして、整流磁石42の極間部42mの磁気作用によって、周方向に隣り合う第1及び第2磁極部24,34間の周方向の漏れ磁束が抑えられている。これらによって、ロータ7の磁束がステータ5の回転磁界と高効率で作用して回転駆動され、その結果、ブラシレスモータMの出力向上が図られている。
次に、本実施形態の特徴的な効果を記載する。
(1)界磁磁石40と第1及び第2爪状磁極22,32(第1及び第2磁極部24,34)との径方向間を通るように配置された円環状の整流磁石42は、軸方向両端面42a,42bがそれぞれ1つの平坦面であり、内周面42c及び外周面42dが軸方向視で円形をなす。これにより、整流磁石42は、軸方向両端面42a,42b、内周面42c及び外周面42dに凹凸の無い単純な形状となるため、整流磁石42の成形方法に焼結成形や圧縮成形を用いる場合においても容易に成形することが可能となる。即ち、整流磁石42の成形方法及び材料の選択自由度が向上される。
例えば、整流磁石42に焼結磁石を用いる場合には、ボンド磁石に含有されるゴムや樹脂等のバインダを含まないことから、磁気特性向上の点で有利であり、同等の磁気特性を得る場合にボンド磁石よりも低コストで製造できる。また、焼結磁石はボンド磁石に比べて剛性が高いため、体格を小さくしても強度を容易に確保することができ、ロータ7の小型化、ひいては小型化に伴う低コスト化に寄与できる。
そして、整流磁石42は、第1及び第2爪状磁極22,32(第1及び第2磁極部24,34)の背面とそれぞれ当接する当接面X1,X2(N極部42n及びS極部42s)において径方向に沿って磁束が生じるように着磁され、第1及び第2爪状磁極22,32の周方向間に対応する部位(極間部42m)において周方向成分を主として着磁される。これにより、整流磁石42のN極部42n及びS極部42sの各当接面X1,X2での磁気作用によって、第1及び第2爪状磁極22,32と界磁磁石40との間の漏れ磁束を抑えることが可能となり、整流磁石42の極間部42mでの磁気作用によって、周方向に隣り合う第1及び第2爪状磁極22,32間の漏れ磁束を抑えることが可能となる。
また、整流磁石42はその外周面42dが軸方向視で円形であり、第1及び第2爪状磁極22,32の周方向間に入り込む凸部を外周面42dに有しない。このため、第1及び第2爪状磁極22,32との周方向のクリアランスを考慮した高い寸法精度を必要とせず、製造コストの低減に寄与できる。
なお、上記実施形態は、以下のように変更してもよい。
・上記実施形態では、整流磁石42を焼結成形によって形成された焼結磁石としたが、これ以外に例えば、バインダに熱硬化性樹脂を用いて圧縮成形されたボンド磁石(圧縮成形ボンド磁石)としてもよい。圧縮成形ボンド磁石は、射出成形ボンド磁石に比べて樹脂比率を下げることができ、磁気特性向上の点で有利であり、同等の磁気特性を得る場合に射出成形ボンド磁石よりも低コストで製造できる。また、圧縮成形ボンド磁石は、バインダに熱可塑性樹脂が用いられる射出成形ボンド磁石に比べて剛性が高いため、体格を小さくしても強度を容易に確保することができ、ロータ7の小型化、ひいては小型化に伴う低コスト化に寄与できる。
・上記実施形態では、ブラシレスモータMをバルブタイミング可変装置の駆動源として用いたが、その他装置(例えば、スロットル弁制御装置等)の駆動源として用いてもよいことは勿論である。
M…ブラシレスモータ、5…ステータ、6…回転軸、7…ロータ(ランデル型ロータ)、20…第1ロータコア、22…第1爪状磁極、30…第2ロータコア、32…第2爪状磁極、40…界磁磁石、42…整流磁石、X1,X2…当接面。

Claims (2)

  1. 回転軸に対して圧着固定されるとともに、周方向に複数の爪状磁極をそれぞれ有し、互いの爪状磁極が周方向に交互となる態様で組み付けられる第1及び第2ロータコアと、
    中央部に貫通穴が形成されるとともに、前記第1及び第2ロータコアの軸方向間に配置され、該軸方向に磁化されることで、前記第1ロータコアの前記爪状磁極を第1の磁極として機能させ、前記第2ロータコアの前記爪状磁極を第2の磁極として機能させる焼結磁石である界磁磁石と、
    前記界磁磁石と前記各爪状磁極との径方向間を通るように配置された円環状の整流磁石と、
    前記界磁磁石の軸方向厚さよりも長く形成され、前記回転軸が非圧入で挿入されるとともに、前記界磁磁石の前記貫通穴に貫挿された非磁性体よりなるスリーブと、を備え、
    前記整流磁石は、軸方向両端面がそれぞれ1つの平坦面であり、内周面及び外周面が軸方向視で円形をなし、前記各爪状磁極の背面と当接する当接面において径方向に沿って磁束が生じるように着磁され、前記各爪状磁極間に対応する部位で周方向成分を主として着磁されていることを特徴とするランデル型ロータ。
  2. 請求項1に記載のランデル型ロータと、回転磁界を発生するステータとを備えたことを特徴とするモータ。
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