JP6610201B2 - ランデル型モータの組付方法 - Google Patents
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Description
この構成によれば、回転軸に設けた連結部を覆うようにキャップを装着しそのキャップの外周面に沿ってシール部材をシール収容部に装着する際、キャップに設けた空気排出路により、シール収容部内に溜まる空気を外部に排出しながらシール部材の装着を行うことが可能である。つまり、シール収容部へのシール部材の挿入抵抗を軽減できるため、シール部材の組付性が向上する。また、シール収容部内の空気が外部に排出されることで、シール部材の収まりも良好となる。
図1に示す本実施形態のブラシレスモータMは、ランデル型モータであって、車両エンジンルームに配置される位置制御装置用、詳しくはエンジンに連結されるバルブタイミング可変装置に用いられるモータである。
図1及び図2に示すように、筒状フロントハウジング2の内周面にはステータ5が固定されている。ステータ5は、円筒状のステータコア11を有し、そのステータコア11の外周面が筒状フロントハウジング2の内側面に固定されている。ステータコア11の内側には、軸線方向に沿って形成され、かつ、周方向に等ピッチに配置される複数のティース12が、径方向内側に向かって延出形成されている。各ティース12は、T型のティースであって、その径方向の内周面は、回転軸6の中心軸線Oを中心として同心円の円弧を軸線方向に延出した円弧面である。
図1〜図3に示すように、回転軸6に固着されるロータ7は、ステータ5の内側に配置されている。ロータ7は、第1及び第2ロータコア20,30、界磁磁石40、整流磁石42、センサマグネット50を有している。
第1ロータコア20は、軟磁性材よりなる電磁鋼板にて形成され、エンドフレーム3側に配置される。第1ロータコア20は、円板状の第1コアベース21を有し、その中心位置に貫通穴21aが貫通形成されている。貫通穴21aのエンドフレーム3側の外周部には、略円筒状のボス部21bが突出形成されている。本実施形態では、バーリング加工により、貫通穴21aとボス部21bを同時に形成している。なお、ボス部21bの外径は、回転軸6の一側を回転可能に支持する軸受8bの外径、即ちエンドフレーム3の設けた軸受8bを収容固定する軸受保持部3aの内径より短く形成されている。
第2ロータコア30は、第1ロータコア20と同一材質及び同形状であって、筒状フロントハウジング2側に配置される。第2ロータコア30は、円板状の第2コアベース31を有し、その中心位置に貫通穴31aが貫通形成されている。貫通穴31aの筒状フロントハウジング2側の外周部には、略円筒状のボス部31bが突出形成されている。本実施形態では、バーリング加工により、貫通穴31aとボス部31bを同時に形成している。なお、ボス部31bの外径は、回転軸6の他側を回転可能に支持する軸受8aの外径、即ち筒状フロントハウジング2の設けた軸受8aを収容固定する軸受保持部2aの内径より短く形成されている。
図3に示すように、界磁磁石40は、円板状の永久磁石であって、その中央部に貫通穴40aが形成されている。界磁磁石40は、その貫通穴40aに円筒状のスリーブ41が貫挿されている。スリーブ41は、非磁性体よりなり本実施形態では回転軸6と同じステンレス製にて形成されている。界磁磁石40の外径は、第1及び第2コアベース21,31の外径と略一致するように設定されている。従って、界磁磁石40の外周面40bが第1及び第2コアベース21,31の外周面21c,31cと面一となる。
ロータ7は、界磁磁石40の外周側に円環状の整流磁石42を備えている。なお、界磁磁石40と整流磁石42とは、異なる材料で構成される。具体的には、界磁磁石40は、例えば異方性の焼結磁石であり、例えばフェライト磁石、サマリウムコバルト(SmCo)磁石、ネオジム磁石等で構成される。整流磁石42は、例えばボンド磁石(プラスチックマグネット、ゴムマグネット等)であり、例えばフェライト磁石、サマリウム鉄窒素(SmFeN)系磁石、サマリウムコバルト(SmCo)系磁石、ネオジム磁石等で構成される。
図1及び図3に示すように、円環状をなし周方向に多極着磁、この場合ロータ7の磁極数と同じ8磁極として着磁されたセンサマグネット50は、ロータ7のエンドフレーム3側の端面に対して直接的に固定されている。
エンドフレーム3の軸方向内側面3bには、センサマグネット50に対して軸方向に一定の間隔を有して対向するホールIC等の磁気センサ60が配置されている。磁気センサ60は制御回路基板61上に支持され、この制御回路基板61はエンドフレーム3の軸方向内側面3bに固定されている。そして、ロータ7と一体的にセンサマグネット50が回転することで、磁気センサ60はそのセンサマグネット50の磁極に応じた検出信号を制御回路基板61上に構成される制御回路に出力する。磁気センサ60からの検出信号を受けた制御回路は、その検出信号に基づいてロータ7の回転位置(角度)を算出するとともに回転数(速度)等を算出し、これに基づいて生成した駆動電流を巻線14,15,16に供給することでブラシレスモータMの駆動制御を行う。
(1)モータケース1(筒状フロントハウジング2)の軸受保持部2aの軸方向外側に設けたシール収容部2bに有弾性で環状をなすシール部材9が収容され、該シール部材9が回転軸6の一端側とシール収容部2bとのそれぞれに密着する。これにより、ランデル型モータで(ブラシレスモータM)にシール構造が構成されるため、該モータM内への異物侵入を抑制することができる。
・回転軸6に設けた連結部として連結穴6aとしたが、貫通穴以外で例えば凹状をなすものであってもよい。
・図6に示すように、シール収容部2bの開口部2dの内周縁において軸方向外側に向かうほど開口径が大となるような傾斜部2fを形成していてもよい。傾斜部2fを設けたことにより、シール部材9のシール収容部2bへの挿入が容易となる。
Claims (5)
- 周方向に複数の爪状磁極を有する第1及び第2ロータコアを各ロータコアの爪状磁極が周方向に交互となるように組み合わせ、各ロータコアの爪状磁極が交互に異なる磁極として機能するように前記第1及び第2ロータコアの間に軸方向に磁化された界磁磁石を配置してなるロータと、該ロータに回転磁界を作用させるステータとを備え、前記ロータ及び前記ステータをモータケースに収容してなるランデル型モータの組付方法であって、
前記ロータの回転軸の一端側が前記モータケースの軸受保持部に保持した軸受にて支持されるとともに外部に突出されており、前記軸受保持部の軸方向外側に設けたシール収容部に前記回転軸と前記モータケースとのそれぞれに密着する有弾性で環状をなすシール部材が収容されることによるシール構造が構成され、
前記モータケースから突出する前記回転軸の一端には、穴又は凹状をなす連結部が形成されるものであり、
前記シール部材は、前記回転軸のその連結部上を通過するようにして前記シール収容部に装着されており、
前記シール部材の装着前に、前記回転軸の一端部に対して前記連結部を覆うようにキャップが装着され、装着された前記キャップの外周面に沿って前記シール部材が挿通されて前記シール収容部に装着されるものであり、
前記キャップには、前記シール部材の前記シール収容部内への装着に伴って前記シール収容部内に溜まる空気を外部に排出する空気排出路が形成され、前記シール収容部内の空気を排出しながら前記シール部材の装着が行われることを特徴とするランデル型モータの組付方法。 - 請求項1に記載のランデル型モータの組付方法において、
前記モータケースは、磁性体よりなる有蓋筒状の第1ケース部材と、該第1ケース部材の開口部を閉塞する非磁性体よりなる第2ケース部材とを備え、前記第1ケース部材から前記回転軸の一端側が突出するとともに前記シール部材が装着されるものであり、
前記第2ケース部材側に制御回路基板が配置されて構成されていることを特徴とするランデル型モータの組付方法。 - 請求項1又は2に記載のランデル型モータの組付方法において、
前記シール収容部の開口部内周縁に第1傾斜部が設けられており、前記第1傾斜部と前記シール収容部の内周面との境界部に前記第1傾斜部よりも傾斜角度の小さい第2傾斜部が設けられていることを特徴とするランデル型モータの組付方法。 - 請求項1〜3の何れか1項に記載のランデル型モータの組付方法において、
前記回転軸は、その基端側の角部が研削にて面取り形成されることを特徴とするランデル型モータの組付方法。 - 請求項4に記載のランデル型モータの組付方法において、
前記面取り形成される前記回転軸の基端側は、該回転軸の前記ロータへ圧入する側であることを特徴とするランデル型モータの組付方法。
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