JP6537582B2 - プラント用機器のライニング補修方法 - Google Patents

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Description

本発明は、腐食などにより損傷した既設ライニングを備えるプラント用機器のライニング補修方法である。
プラントにおける圧力容器および熱交換器などの静止機器であるプラント用機器、例えば尿素プラント用機器は、高圧の腐食性流体を扱うので、厚肉の耐圧殻と、この耐圧殻の内周面に設けられた耐食性の既設ライニングとを備える。この既設ライニングは、耐食性を有するものの、長年使用されることにより、腐食性流体による腐食で減肉損傷が生ずる。
前記減肉損傷が進行すれば、いずれ前記既設ライニングの厚さが設計基準を満たさなくなる。このため、前記減肉損傷がある程度進行すれば、前記プラント用機器には適切なメンテナンスが必要になる。
前記メンテナンスとして、例えば、プラント用機器の上部を切断した上で、当該プラント用機器の内部から減肉損傷した既設ライニングを取り外した後、その既設ライニングの代わりに新たなライニングを配置するという補修方法がある。しかしながら、この補修方法は、プラント用機器の改修に相当する大掛かりな工事であり、多大な費用および期間を要するだけでなく、プラント用機器の操業をその期間停止するという損失も発生する。したがって、この問題を解消するために、現在では、減肉損傷した既設ライニングを取り外すことなく、当該既設ライニングの内周面に新設ライニングを配置するという方法が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特表平10−505795号公報
ところで、前記特許文献1に記載の方法では、プラント用機器(尿素プラント用機器)にその上端部に形成されたマンホールから新設ライニングを吊り入れることになる。ここで、前記特許文献1の第19ページにマンホールの内径は550mmと記載されており、同第20ページに新設ライニングを分割してなる金属シートの寸法は400×1500mmと記載されているので、当該金属シートは、長辺(1500mm)が鉛直方向に沿う姿勢で前記マンホールから吊り入れられる。しかしながら、前記金属シートは、前記特許文献1の図2から明らかなように、前記長辺が水平方向に沿う姿勢で既設ライニングに配置される。このため、全ての金属シートは、吊り入れられる姿勢(縦長の姿勢)から、既設ライニングに配置される姿勢(横長の姿勢)にするのに、前記プラント用機器の内部で水平軸回りに90°回転する必要がある。このように前記プラント用機器の狭い空間である内部で全ての金属シートを回転させることは、時間を要する作業である。したがって、前記特許文献1に記載の方法では、施工期間が十分に短縮されていなかった。
そこで、本発明は、施工期間を十分に短縮し得るプラント用機器のライニング補修方法を提供することを目的とする。
前記課題を解決するため、第1の発明に係るプラント用機器のライニング補修方法は、長手方向の端部にマンホールが形成されたプラント用機器における既設ライニングの内面に生じた損傷を新設ライニングで補修するプラント用機器のライニング補修方法であって、
前記新設ライニングとなる複数の耐食性短冊板であって、前記マンホール内の内径よりも短い短辺と、前期マンホール内の内径よりも長い長辺と、その2つの長辺が互いに接近する方向へ湾曲されて、前記既設ライニングの前記内面に沿った形状とされる複数の耐食性短冊板を準備する準備工程と、
前記耐食性短冊板の前記長辺が前記プラント用機器の長手方向に沿う姿勢で前記耐食性短冊板を前記マンホールから前記プラント用機器に入れて、前記長辺を前記プラント用機器の長手方向に沿わせたまま、前記耐食性短冊板を前記既設ライニングの前記内面に配置していく配置工程とを具備し、
前記配置工程での前記配置が、隣り合う前記耐食性短冊板同士を接合するとともに、前記耐食性短冊板と前記既設ライニングの前記内面とを接合する方法である。
また、第2の発明にかかるプラント用ライニング補修方法は、長手方向の端部にマンホールが形成されたプラント用機器における既設ライニングの内面に生じた損傷を新設ライニングで補修するプラント用機器のライニング補修方法であって、
前記新設ライニングとなる複数の耐食性短冊板であって、前記マンホール内の内径よりも短い短辺と、前期マンホール内の内径よりも長い長辺とを有した複数の耐食性短冊板を準備する準備工程と、
前記長辺が前記プラント用機器の長手方向に沿う姿勢で前記耐食性短冊板を前記マンホールから前記プラント用機器に入れて、前記長辺を前記プラント用機器の長手方向に沿わせたまま、前記耐食性短冊板を前記既設ライニングの前記内面に配置していく配置工程とを具備し、
前記配置工程での配置が、隣り合う前記耐食性短冊板同士を接合するとともに、前記耐食性短冊板と前記既設ライニングの前記内面とを接合することであり、
前記配置工程での隣り合う耐食性短冊板同士の接合が、完全溶け込み溶接であり、
前記配置工程の前に、耐食性短冊板が配置される既設ライニングの部分ごとに、新設ライニングから漏れた液を検知するためにプラント用機器の外部まで導く貫通孔を形成する貫通孔形成工程をさらに具備する方法である。
さらに、第3の発明に係るプラント用機器のライニング補修方法は、第2の発明に係るプラント用機器ライニング補修方法において、準備工程での準備が、新設ライニングとなる板を分割して複数の耐食性短冊板とし、各耐食性短冊板をその2つの長辺が互いに接近する方向へ湾曲させることで、前記耐食性短冊板を既設ライニングの内面に沿った形状にする方法である。
加えて、第4の発明に係るプラント用機器のライニング補修方法は、第1から第3までのいずれか1つの発明に係るプラント用機器のライニング補修方法におけるプラント用機器が、その長手方向を鉛直方向にし、マンホールを上端部に形成したものであり、
耐食性短冊板の下端である短辺を位置決めする治具を、当該耐食性短冊板が配置される既設ライニングの部分に設置する方法である。
前記プラント用機器のライニング補修方法によると、耐食性短冊板をプラント用機器の内部に入れた姿勢のままで既設ライニングの内面に配置するので、当該耐食性短冊板を水平軸回りに回転させる必要がなく、施工期間を十分に短縮することができる。
本発明の実施の形態に係る尿素プラント用機器のライニング補修方法における尿素プラント用機器を示す一部切り欠き断面図である。 同尿素プラント用機器の内部を示す断面図である。 同尿素プラント用機器に配置される新設ライニングとなる耐食性の板およびこの板を分割してなる耐食性短冊板の平面図である。 同耐食性短冊板を湾曲させる状況を示す正面図である。 湾曲させた耐食性短冊板の短辺を説明するための斜視図である。 同尿素プラント用機器のマンホールから耐食性短冊板を吊り入れる状況を示す側面図である。 同尿素プラント用機器の既設ライニングに耐食性短冊板を寄せる状況を示す断面図である。 同尿素プラント用機器の内部に設置された治具で耐食性短冊板の位置決めする状況を示す断面図である。 耐食性短冊板を溶接により接合する状況を示す斜視断面図である。 新設ライニングが配置される前の尿素プラント用機器を示す斜視断面図である。 図9の耐圧殻および既設ライニングを平面状に展開して示す展開図である。 図10の展開図にライニング部貫通孔およびライニング部連通溝と新設ライニングとを追加した展開図である。
以下、本発明の実施の形態に係るプラント用機器のライニング補修方法について図面に基づき説明する。
まず、前記プラント用機器の一例として、尿素プラント用機器の概略を図1に基づき説明する。
図1に示すように、この尿素プラント用機器10は、内部で尿素を製造する容器本体1と、この容器本体1の長手方向が鉛直方向になるように当該容器本体1を支持する台座9とを備える。前記容器本体1は、胴部が円筒状にされるとともに、上下部がそれぞれ半球状で前記胴部の上下を封止する。前記容器本体1の上端部には、必要な作業者および資材などを通過させるためのマンホール2が形成されている。このマンホール2は、図1だと水平方向(容器本体1の長手方向に対して垂直方向)で且つ容器本体1の同心に示したが、これに限定されない。例えば、前記マンホール2は、水平方向から傾斜してもよく、容器本体1と同心でなくてもよい。いずれのマンホール2であっても、前記尿素プラント用機器10の操業時には図示しない蓋で閉じられている。
前記尿素プラント用機器10は、その操業時に、尿素を製造する過程で必要な高圧の腐食性流体が内部に存在する。このため、前記容器本体1は、耐圧性および耐食性が要求されるので、炭素鋼または低合金鋼(クロム、ニッケルおよびモリブデンなどが数%添加された合金鋼)からなる厚肉の耐圧殻3と、この耐圧殻3の内周面に設けられた耐食性の既設ライニング4を備える。この既設ライニング4は、耐食性を有するものの、長年使用されることにより、その内面(具体的には内周面)に前記腐食性流体による腐食で減肉損傷が生ずる。この減肉損傷以外にも、経年劣化などによる種々の損傷も生じ得る。このような損傷を補うために、前記既設ライニング4の内周面には、新設ライニング5を配置することが必要になる。こうした前記既設ライニング4の損傷した内周面に新設ライニング5を配置する方法、すなわち、尿素プラント用機器10のライニング補修方法が、本発明の要旨である。
以下、本発明の要旨である尿素プラント用機器10のライニング補修方法について詳細に説明する。なお、前記既設ライニング4の内周面に生じた損傷は、大半が減肉損傷であるから、以下では簡単のために減肉損傷として説明する。
一般に尿素プラント用機器10は、高さが10mを超えるものも多いので、図2に示すように、容器本体1の内部に、作業者Wが作業するための仮設足場11を組み立てる。この仮設足場11は、例えば、既設の内部品である図示しないトレイ(ガスを撹拌させるための部材)を利用して組み立てられる。作業者Wは、この仮設足場11を使用して、既設ライニング4の減肉損傷により凸凹となった内周面を、グラインダGによる研削などで滑らかにしていく。
一方で、新設ライニング5となる耐食性の板は、既設ライニング4の内周面を覆うように配置されるものであるから、そのままだと前記マンホール2を通らない大きさである。このため、図3に示すように、準備工程として、新設ライニング5となる耐食性の板を、容器本体1の内部にマンホール2を介して吊り入れられるように、切断により複数枚(図3では一例として16枚)に分割する。以下では、このように分割された板を耐食性短冊板6と称する。前記耐食性短冊板6は、その短辺7をマンホール2の内径よりも短くすることで、長辺8が鉛直方向に沿う姿勢で、マンホール2から吊り入れられることが可能となる。また、前記耐食性短冊板6は、その長辺8を新設ライニング5と同じ高さ分(補修を必要とする高さ分)にすることで、既設ライニング4の内周面に配置されるための円周方向の溶接53を短くすることが可能である。しかしながら、前記耐食性短冊板6の輸送時における長さ制限を考慮すれば、現実的には、前記長辺8は、新設ライニング5の高さ(補修を必要とする高さ)の1/2または1/3にされる。前記長辺8は、少なくとも、マンホール2の内径よりも長くされる必要がある。各耐食性短冊板6は、前記トレイなどの既設の内部品を考慮した大きさにされることが好ましい。また、各耐食性短冊板6は、補修としての役割を果たしつつ、新設ライニング5を軽量化するためにも、既設ライニング4が前記減肉損傷および前記研削により減じた厚さと実質的に同一の厚さであることが好ましい。これを実施するために、前記減肉損傷により減じた厚さを全面(補修を必要とする範囲)にわたって事前に測定しておき、この測定された値の平均値を、上述した減肉損傷により減じた厚さとしてもよい。また、前記測定された値が、前記全面のある部分では大きく他の部分では小さいなど、部分的に偏りがあれば、それら部分ごとに平均値を算出する。そして、当該部分ごとの平均値を、上述した減肉損傷により減じた厚さとしてもよい。この場合、当該部分ごとに、対応する耐食性短冊板6の厚さを、既設ライニング4が前記減肉損傷(平均値)および前記研削により減じた厚さと実質的に同一の厚さにするために、異ならせる。
各耐食性短冊板6は、図4Aに示すように、既設ライニング4の内周面に沿う形状に湾曲させる。具体的には、16枚の耐食性短冊板6を並列に接合して円周状(360°)の新設ライニング5にするので、各耐食性短冊板6の短辺7が360°/16枚=22.5°の中心角を有する円弧となるように、当該耐食性短冊板6を湾曲させる。こうして、新設ライニング5となる耐食性の板を切断により複数枚の耐食性短冊板6に分割してから、耐食性短冊板6を既設ライニング4の内周面に沿う形状に湾曲させることで、耐食性短冊板6の必要とする形状の精度が高くなる。
耐食性短冊板6の前記短辺7は、図4Bに示す当該耐食性短冊板6の外周面(湾曲面)における弦、すなわち、当該耐食性短冊板6を平面Pに平行に投影した長方形Rの短辺7に相当する直線である。なお、図4Bでは、耐食性短冊板6が湾曲板の場合での短辺7の理解を容易にするために、耐食性短冊板6の中心角を、図4Aに示すような22.5°ではなく、より大きな角度にして示す。
その後、図5に示すように、配置工程として、水平レール21を走行し得るホイスト22により、1枚ずつ前記耐食性短冊板6が吊り上げられて、当該耐食性短冊板6がマンホール2から吊り入れられる。前記ホイスト22は、前記耐食性短冊板6の吊り上げおよび吊り下ろしが可能なように、巻き上げおよび巻き下ろしが可能なワイヤーロープ23と、このワイヤーロープ23の下端に接続された無傷クランプ24とを有する。この無傷クランプ24で保持されるのは耐食性短冊板6の短辺7近傍であるから、前記ホイスト22に吊られた耐食性短冊板6は、長辺8が鉛直方向(尿素プラント用機器10の長手方向)に沿う姿勢となる。前記水平レール21は、前記耐食性短冊板6がマンホール2から吊り入れられるように、前記マンホール2の直上方を横切る位置で且つ、前記ホイスト22に吊られた耐食性短冊板6の下端をマンホール2よりも上昇させ得る高さに渡されている。
そして、図6に示すように、容器本体1の内部では、耐食性短冊板6をさらに少しずつ吊り下ろしながら、作業者Wが当該耐食性短冊板6を手作業で既設ライニング4の滑らかにされた内周面に寄せていく。耐食性短冊板6を既設ライニング4に寄せていく過程で当該耐食性短冊板6が若干傾斜しても、当該耐食性短冊板6がその長辺8を鉛直方向に沿わせた姿勢で既設ライニング4に溶接されるのであれば、耐食性短冊板6はその長辺8が鉛直方向に沿っているものとする。ここで、耐食性短冊板6の下端である短辺7を位置決めする治具41を、その位置に予め設置しておくことが好ましい。この治具41は、図7に示すように、円周状のL形鋼42を複数に分割して円弧部材とし、各円弧部材は互いにボルト43で接合されることで、円周長さを調整し得るように構成されている。この治具41に耐食性短冊板6の下端である短辺7を乗せた後、当該耐食性短冊板6を、その外周面が既設ライニング4の内周面に接する位置まで作業者Wが押していく。当該耐食性短冊板6が所定の位置に達すると、仮付溶接により、当該耐食性短冊板6を既設ライニング4の内周面に仮固定する。なお、前記仮付溶接の際には、前記耐食性短冊板6を安定させるために、図示しない突っ張り棒などで当該耐食性短冊板6を保持してもよい。
こうして、所定枚数の耐食性短冊板6が仮付溶接により既設ライニング4の内周面に仮固定されると、図8に示すように本溶接を行う。この本溶接は、耐食性短冊板6の短辺7に沿った円周方向の溶接53、および、耐食性短冊板6の長辺8に沿った縦方向の溶接54である。前記円周方向の溶接53により縦方向で隣り合う耐食性短冊板6同士を接合し、前記縦方向の溶接54により円周方向で隣り合う耐食性短冊板6同士を接合する。前記本溶接では、耐食性短冊板6の長辺8が鉛直方向に沿うので、長辺8が水平方向に沿う特許文献1と比べて、前記円周方向の溶接53が短く、前記縦方向の溶接54が長くなる。一般に、溶接を行う作業者Wにとって、円周方向の溶接53は危険および負担が大きく、縦方向の溶接54は危険および負担が小さい。なぜなら、円周方向の溶接53では、当該作業者Wにとって、溶接する位置を円周方向に変更するために、円周方向に歩くことで仮設足場11の踏み外しによる怪我および落下などの事故の危険があり、また溶接する腕を動かす範囲が大きいからである。一方で、縦方向の溶接54では、当該作業者Wにとって、溶接する位置を縦方向に変更するために、立ち位置を変えないので仮設足場11の踏み外しが少なく、また溶接する腕を実質的に固定したまま膝の屈伸だけで足りるからである。前記本溶接では、前記円周方向の溶接53および縦方向の溶接54が完全溶け込みにされるので、前記長辺8同士の間および前記短辺7同士の間の溶接金属が既設ライニング4の内周面に達する。このため、全ての耐食性短冊板6が既設ライニング4の内周面に強固に接合されるとともに、一の耐食性短冊板6の外周側とこれに隣り合う耐食性短冊板6の外周側とは空間的に前記溶接金属で遮断されている。
ところで、尿素プラント用機器10では、内部の腐食性流体が既設ライニング4から漏れて耐圧殻3に達するようなことになれば、容器本体1の強度部材である耐圧殻3が腐食される事態になる。このような事態を早期に検知するために、尿素プラント用機器10は、既設ライニング4から漏れた腐食性流体を耐圧殻3の外部に導いて検知する検知機構を備える。図1〜図8では、当該検知機構を図示しなかったので、当該検知機構(特に、漏れた腐食性流体を耐圧殻3の外部に導く流路)について図9〜図11に基づき説明する。
図9は、前記容器本体1の胴部を縦に半割して示す斜視図である。図9に示す容器本体1は、新設ライニング5が配置される前の状態、すなわち、耐圧殻3および既設ライニング4からなる状態である。図9に示す既設ライニング4の内周面に記載された破線は、配置される耐食性短冊板6の予定される縦方向の溶接54に対応する線である。実際には、図9に示すように、耐圧殻3および既設ライニング4は円周状であるが、説明を簡単にするために、以下、これら耐圧殻3および既設ライニング4を平面状に展開して示す図10に基づき説明する。
図10に示すように、前記耐圧殻3には、既設ライニング4から漏れた腐食性流体を外部に導く貫通孔37(以下、耐圧部貫通孔37という)が円周方向および縦方向に所定間隔で形成されている。また、前記耐圧殻3の内周面には、円周方向および縦方向で隣り合う耐圧部貫通孔37を連通する連通溝38(以下、耐圧部連通溝38という)が形成されている。このため、既設ライニング4から漏れた腐食性流体は、耐圧部連通溝38を通じて、または直接的に耐圧部貫通孔37に導かれて、当該耐圧部貫通孔37から耐圧殻3の外部に導かれる。耐圧殻3の外部に導かれた腐食性流体は、図示しない検知器により検知される。なお、前記検知機構は、既設ライニング4から漏れた腐食性流体を、耐圧殻3の外部に導いて検知する機構に限られず、耐圧殻3の内部で検知する機構であってもよい。この場合、図示しない前記検知器は耐圧殻3の内部に設置されて、検知された結果を耐圧殻3の外部で把握するような検知機構にされる。
ここで、図11に示すように、本発明では既設ライニング4の内周面に新設ライニング5が配置されることになるが、上述したように、隣り合う耐食性短冊板6の外周側(既設ライニング4との隙間)は空間的に前記溶接金属で遮断されているので、耐食性短冊板6から漏れた腐食性流体は、当該耐食性短冊板6の外周側に残留するおそれがある。これを防止するために、既設ライニング4の内周面をグラインダGによる研削などにより滑らかにした後、貫通孔形成工程として、各耐食性短冊板6が配置される既設ライニング4の部分ごとに、図11に示す貫通孔47(以下、ライニング部貫通孔47という)を形成する。前記ライニング部貫通孔47は、各耐食性短冊板6が配置される既設ライニング4の部分ごとに、複数(図11では一例として上下に2つ)であることが好ましい。この場合、当該複数のライニング部貫通孔47を連通する連通溝48(以下、ライニング部連通溝48という)も形成する。前記ライニング部貫通孔47は、前記耐圧部連通溝38に対応する位置に形成されるのが好ましいが、前記耐圧部連通溝38の周囲に対応する位置に形成されてもよい。これにより、耐食性短冊板6から漏れた腐食性流体は、当該耐食性短冊板6の外周側に残留せず、ライニング部連通溝48を通じて、または直接的にライニング部貫通孔47に導かれた後、前記耐圧部連通溝38を通じて耐圧部貫通孔37から耐圧殻3の外部に導かれる。
このように、前記尿素プラント用機器10のライニング補修方法によると、耐食性短冊板6を容器本体1の内部に入れた姿勢のままで既設ライニング4の内周面に配置するので、当該耐食性短冊板6を水平軸回りに回転させる必要がなく、施工期間を十分に短縮することができる。
また、新設ライニング5となる耐食性の板を切断により複数枚の耐食性短冊板6に分割してから、耐食性短冊板6を既設ライニング4の内周面に沿う形状に湾曲させることで、耐食性短冊板6の必要とする形状の精度が高くなるので、既設ライニング4の内周面への耐食性短冊板6の配置が容易になり、施工期間をより十分に短縮することができる。
さらに、前記治具41により耐食性短冊板6の下端である短辺7が位置決めされるので、既設ライニング4の内周面への耐食性短冊板6の配置が容易になり、施工期間をより十分に短縮することができる。
加えて、前記円周方向の溶接53が短くなるので、溶接を行う作業者Wにとって溶接の危険および負担が小さくなることから、施工期間をより十分に短縮することができる。
また、前記耐食性短冊板6同士が互いに完全溶け込み溶接で接合されるので、全ての耐食性短冊板6が既設ライニング4の内周面に強固に接合されることになるが、ライニング部貫通孔47により腐食性流体が耐食性短冊板6の外周側に残留せずに検知されるので、尿素プラント用機器10の信頼性を向上させることができる。
ところで、前記実施の形態では、尿素プラント用機器10の長手方向が鉛直方向であるとして説明したが、これに限定されるものではなく、傾斜または水平方向などであってもよい。尿素プラント用機器10の長手方向が水平方向である場合、耐食性短冊板6は、その長辺8が水平方向に沿う姿勢でマンホール2から入れられて、その姿勢のまま既設ライニング4の内周面に配置される。
また、前記実施の形態では、耐食性短冊板6をマンホール2から尿素プラント用機器10に入れるのに、ホイスト22で吊り入れるとして説明したが、これに限定されるものではなく、どのような手段を使用してもよい。
さらに、前記実施の形態では、隣り合う耐食性短冊板6同士、および耐食性短冊板6と既設ライニング4の内周面との接合を、本溶接として説明したが、これに限定されるものではなく、どのような接合であってもよい。
加えて、前記実施の形態では、プラント用機器の一例として尿素プラント用機器10について説明したが、これに限定されるものではなく、補修が必要な既設ライニング4を備えるプラント用機器であればよい。プラント用機器の具体例としては、アンモニアプラント用機器および石油精製プラント用機器などが挙げられる。
また、前記実施の形態では、説明を簡単にするために、耐圧殻3を単層として図示したが、複層であってもよい。
また、前記実施の形態は、全ての点で例示であって制限的なものではない。本発明の範囲は、上述した説明ではなく特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内での全ての変更が含まれることが意図される。前記実施の形態で説明した構成のうち「課題を解決するための手段」での第1の発明として記載した構成以外については、任意の構成であり、適宜削除および変更することが可能である。
1 容器本体
2 マンホール
3 耐圧殻
4 既設ライニング
5 新設ライニング
6 耐食性短冊板
7 短辺
8 長辺

Claims (4)

  1. 長手方向の端部にマンホールが形成されたプラント用機器における既設ライニングの内面に生じた損傷を新設ライニングで補修するプラント用機器のライニング補修方法であって、
    該方法は、
    (a)前記新設ライニングとなる複数の耐食性短冊板であって、前記マンホールの内径よりも短い短辺と、前記マンホールの内径よりも長い長辺とを有し、その2つの長辺が互いに接近する方向へ湾曲されて、前記既設ライニングの前記内面に沿った形状とされる複数の耐食性短冊板を準備する準備工程と、
    (b)前記耐食性短冊板の前記長辺が前記プラント用機器の長手方向に沿う姿勢で前記耐食性短冊板を前記マンホールから前記プラント用機器に入れる工程と、
    (c)前記長辺を前記プラント用機器の長手方向に沿わせたまま、前記耐食性短冊板を前記既設ライニングの前記内面に配置していく配置工程とを具備し、
    (d)前記配置工程での前記配置が、隣り合う前記耐食性短冊板同士を接合するとともに、前記耐食性短冊板と前記既設ライニングの前記内面とを接合すること
    を特徴とするプラント用機器のライニング補修方法。
  2. 長手方向の端部にマンホールが形成されたプラント用機器における既設ライニングの内面に生じた損傷を既設ライニングで補修するプラント用機器のライニング補修方法であって、
    該方法は、
    (a)前記新設ライニングとなる複数の耐食性短冊板であって、前記マンホールの内径よりも短い短辺と、前記マンホールの内径よりも長い長辺とを有した複数の耐食性短冊板を準備する準備工程と、
    (b)前記耐食性短冊板の前記長辺が前記プラント用機器の長手方向に沿う姿勢で前記耐食性短冊板を前記マンホールから前記プラント用機器に入れる工程と、
    (c)前記長辺を前記プラント用機器の長手方向に沿わせたまま、前記耐食性短冊板を前記既設ライニングの前記内面に配置していく配置工程とを具備し、
    (d)前記配置工程での前記配置が、隣り合う前記耐食性短冊板同士を接合するとともに、前記耐食性短冊板と前記既設ライニングの前記内面とを接合することであり、
    (e)前記配置工程での隣り合う耐食性短冊板同士の接合が、完全溶け込み溶接であり、
    (f)前記配置工程の前に、耐食性短冊板が配置される既設ライニングの部分ごとに、新設ライニングから漏れた液を検知するためにプラント用機器の外部まで導く貫通孔を形成する貫通孔形成工程をさらに具備すること、
    を特徴とするプラント用機器のライニング補修方法。
  3. 準備工程での準備が、新設ライニングとなる板を分割して複数の耐食性短冊板とし、各耐食性短冊板をその2つの長辺が互いに接近する方向へ湾曲させることで、前記耐食性短冊板を既設ライニングの内面に沿った形状とすることを特徴とする請求項2に記載のプラント用機器のライニング補修方法。
  4. プラント用機器が、その長手方向を鉛直方向にし、マンホールを上端部に形成したものであり、
    耐食性短冊板の下端である短辺を位置決めする治具を、当該耐食性短冊板が配置される既設ライニングの部分に設置することを特徴とする請求項1から3までのいずれか1項に記載のプラント用機器のライニング補修方法。
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