JP4555634B2 - 曲面への樹脂層形成方法 - Google Patents

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Description

本発明は、略半球状に形成された壁体の内側の曲面に熱可塑性樹脂フィルムを融着して樹脂層を形成する方法に関する。
現在、宇宙航行用のロケットの燃料として使用される液体水素や液体酸素等の極低温流体を貯留するためのタンク(極低温用タンク)の開発が進められている。従来は、気密性の高い金属製の極低温用タンクが使用されていたが、金属製タンクは重量が大きく製造コストも嵩むため、金属よりも比強度が高く軽量の「複合材」で製作した極低温用タンクが提案されている。しかし、複合材製タンクを採用すると、タンクを構成する複合材が極低温流体に接触して極低温になり、複合材を構成する補強繊維と樹脂との熱膨張差に起因して樹脂に微少な亀裂が生じ、この亀裂から極低温燃料が漏出するという問題がある。
このような問題を解決するために、複合材製タンクの内面に、接着剤を用いて気密性の高い液晶ポリマフィルムを接着して液晶ポリマ層を形成することにより、軽量で気密性の高い極低温用タンクを製造する技術が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
特開2002−104297号公報
ところで、特許文献1に記載された技術においては、液晶ポリマフィルムを裁断して複数の小片とし、隣接する小片の一部を重ね接着剤で接着して小片同士を繋ぎ合わせるとともに、これら小片をタンク内面に接着剤で接着することにより液晶ポリマ層を形成していた。このように接着剤を用いて形成した液晶ポリマ層を有するタンクに対して極低温流体の充填・排出を繰り返すと、タンクを構成する複合材が常温と極低温との間で温度変化して膨張・収縮を行うため、複合材と接着剤との熱膨張差に起因して、小片状の液晶ポリマフィルム同士を繋ぐ接着剤層に亀裂が生じ、この亀裂から極低温流体が漏出するという問題が新たに発生している。
かかる問題を解決するために、タンク内面に液晶ポリマフィルムの小片を「融着」することにより、接着剤を用いることなく液晶ポリマ層を形成して、極低温環境下においても高い気密性を維持することが考えられる。
ところが、液晶ポリマフィルムは粘着性を有しない熱可塑性樹脂で調製されているため、テープ等の仮止材を用いて液晶ポリマフィルムをタンク内面に仮止めする必要があり、製品内に仮止材が残存してしまうという問題がある。また、液晶ポリマフィルムは粘着性を有しないため、タンクのドーム状(略半球状)部分の内側の曲面(内面)に対して液晶ポリマフィルムを追従させることが困難であった。
本発明の課題は、略半球状に形成された壁体の内側の曲面に熱可塑性樹脂フィルムを融着して樹脂層を形成するにあたり、前記曲面に熱可塑性樹脂フィルムを取り付ける際の仮止材を不要とするとともに、前記曲面に熱可塑性樹脂フィルムを追従させて確実な融着を実現させることである。
以上の課題を解決するために、請求項1に記載の発明は、半球状に形成された壁体の内側の曲面に熱可塑性樹脂フィルムを融着して樹脂層を形成する方法であって、広幅辺と狭幅辺とこれらを結ぶ2つの長辺とを有する台形状の熱可塑性樹脂フィルムである特定形状フィルムを複数調製するとともに、この特定形状フィルムの前記長辺に沿って並ぶ複数本の切れ目を設けるフィルム調製工程と、前記切れ目を介して複数の前記特定形状フィルム同士を繋ぎ合わせることにより、前記曲面の形状に沿う膜体を形成する膜体形成工程と、前記膜体を前記曲面に載置して加圧・加熱することにより、前記特定形状フィルム同士を融着して接合するとともに前記特定形状フィルムを前記曲面に融着して樹脂層を形成するフィルム融着工程と、を備えることを特徴とする。
請求項2に記載の発明は、半球状に形成された壁体の内側の曲面に熱可塑性樹脂フィルムを融着して樹脂層を形成する方法であって、等しい長さの2つの長辺と1つの短辺とを有する二等辺三角形状の熱可塑性樹脂フィルムである特定形状フィルムを複数調製するとともに、この特定形状フィルムの前記長辺に沿って並ぶ複数本の切れ目を設けるフィルム調製工程と、前記切れ目を介して複数の前記特定形状フィルム同士を繋ぎ合わせることにより、前記曲面の形状に沿う膜体を形成する膜体形成工程と、前記膜体を前記曲面に載置して加圧・加熱することにより、前記特定形状フィルム同士を融着して接合するとともに前記特定形状フィルムを前記曲面に融着して樹脂層を形成するフィルム融着工程と、を備えることを特徴とする。
請求項1又は2に記載の発明によれば、広幅辺と狭幅辺とこれらを結ぶ2つの長辺とを有する台形状、又は、等しい長さの2つの長辺と1つの短辺とを有する二等辺三角形状の熱可塑性樹脂フィルム(特定形状フィルム)を複数調製するとともに、この特定形状フィルムの長辺に沿って並ぶ複数本の切れ目を設け、この切れ目を介して複数の特定形状フィルム同士を繋ぎ合わせることにより、曲面の形状に沿う膜体を形成する。そして、形成した膜体を曲面に載置して加圧・加熱することにより、特定形状フィルム同士を融着して接合するとともに特定形状フィルムを曲面に融着して樹脂層を形成する。
すなわち、特定形状フィルム同士を繋ぎ合わせて膜体を形成して形状を保持することができるとともに、粘着性のない熱可塑性樹脂製の特定形状フィルムからなる膜体を曲面に載置して取り付けることができる。従って、特定形状フィルムを曲面に仮止めするためのテープ等が不要となる。また、特定形状フィルムを部分的に重ね合わせているので、融着時に圧力が加えられた場合にこの重ね合わせた部分がスライドして膜体全体が変形するため、曲面にフィルムを追従させることができる。従って、各フィルムを曲面に確実に融着することができる。また、膜体を構成する複数の特定形状フィルムは、同一形状のものを採用することができるので、大量に簡単に調製することができる。
請求項3に記載の発明は、請求項1に記載の曲面への樹脂層形成方法において、前記フィルム調整工程で、前記特定形状フィルムの前記狭幅辺から長手方向に所定長延在するような端部切れ目を設け、前記曲面の頂部に配置される円形状の熱可塑性樹脂フィルムである円形フィルムを調製するとともに、この円形フィルムの周囲に放射状に切れ目を設け、前記膜体形成工程で、前記膜体を構成する前記各特定形状フィルムに設けられた前記端部切れ目と、前記円形フィルムに設けられた切れ目と、をかみ合わせることにより前記各特定形状フィルムと前記円形フィルムとを繋ぎ合わせることを特徴とする。
請求項3に記載の発明によれば、特定形状フィルムの狭幅辺から長手方向に所定長延在するような端部切れ目を設ける。また、曲面の頂部に配置される円形状の熱可塑性樹脂フィルムである円形フィルムを複数調製するとともに、この円形フィルムの周囲に放射状に切れ目を設ける。そして、膜体を構成する各特定形状フィルムに設けられた端部切れ目と、円形フィルムに設けられた切れ目と、をかみ合わせることにより各特定形状フィルムと円形フィルムとを繋ぎ合わせるので、フィルム融着時に円形フィルムの位置が変動するのを防ぐことができる。
請求項4に記載の発明は、請求項1から3の何れか一項に記載の曲面への樹脂層形成方法において、前記フィルム調製工程で、前記特定形状フィルムの前記各長辺から幅方向中央部に向けて所定長延在するような横切れ目を前記各長辺に沿って並べて複数本設けることを特徴とする。
請求項4に記載の発明によれば、特定形状フィルムの各長辺から幅方向中央部に向けて所定長延在するような横切れ目を各長辺に沿って並べて複数本設けており、この横切れ目を介して、複数の特定形状フィルム同士を繋ぎ合わせることができる。横切れ目は簡単に設けることができ、横切れ目同士のかみ合わせも容易であるので、膜体を形成する際の労力を低減することができる。
請求項5に記載の発明は、請求項4に記載の曲面への樹脂層形成方法において、前記フィルム調製工程で、前記横切れ目を、前記特定形状フィルムの各長辺から幅方向中央部に向けて各幅の1/4長だけ延在するように設けることを特徴とする。
請求項5に記載の発明によれば、横切れ目を、特定形状フィルムの各長辺から幅方向中央部に向けて各幅の1/4長だけ延在するように設けるので、この横切れ目を介して特定形状フィルム同士を繋ぎ合わせた際に、特定形状フィルムの1/2の幅を有する領域同士を重ね合わせることができる。従って、特定形状フィルムの重ね合わせによる膜体の厚さムラを解消することができる。
請求項6に記載の発明は、請求項1から3の何れか一項に記載の曲面への樹脂層形成方法において、前記フィルム調製工程で、前記特定形状フィルムの一の前記長辺から幅方向中央部に向けて所定長延在するような2本の切れ目からなる差込片を少なくとも一つ設ける一方、前記特定形状フィルムの長手方向に所定長延在するような縦切れ目を前記特定形状フィルムの他の前記長辺に沿って少なくとも1本設け、前記差込片の先端幅寸法を前記差込片の基端幅寸法よりも広くするとともに、前記縦切れ目の長さ寸法を前記差込片の先端幅寸法よりも短くし、前記膜体形成工程で、一の前記特定形状フィルムに設けられた前記差込片を、他の前記特定形状フィルムに設けられた前記縦切れ目に差し込むことにより、前記特定形状フィルム同士を繋ぎ合わせることを特徴とする。
請求項6に記載の発明によれば、特定形状フィルムの一の長辺から幅方向中央部に向けて所定長延在するような2本の横切れ目からなる差込片を少なくとも一つ設ける一方、特定形状フィルムの長手方向に所定長延在するような縦切れ目を特定形状フィルムの他の長辺に沿って少なくとも1本設ける。そして、一の特定形状フィルムに設けられた差込片を、他の特定形状フィルムに設けられた縦切れ目に差し込むことにより、特定形状フィルム同士を繋ぎ合わせることができる。
ここで、一の特定形状フィルムに設けられた差込片の先端幅寸法は差込部の基端幅寸法よりも長くされており、他の特定形状フィルムに設けられた縦切れ目の長さ寸法は差込片の先端幅寸法よりも短くされているので、他の特定形状フィルムの縦切れ目に差し込まれた一の特定形状フィルムの差込片は、この縦切れ目から抜け難くなる。従って、特定形状フィルム同士の組合せ状態を安定的に維持することができ、膜体の形状を保持することができる。
本発明によれば、台形状又は二等辺三角形状の熱可塑性樹脂フィルム(特定形状フィルム)を複数調製し、この特定形状フィルムの長辺に設けた切れ目を介してフィルム同士を繋ぎ合わせることにより、半球状に形成された壁体の内側の曲面の形状に沿う膜体を形成し、この膜体を曲面に載置して取り付けることができる。この結果、特定形状フィルムを曲面に仮止めするための仮止材が不要となる。また、特定形状フィルムを部分的に重ね合わせているので、融着時に圧力が加えられた場合にこの重ね合わせた部分がスライドして膜体全体が変形するため、曲面にフィルムを追従させ密着させることができる。この結果、フィルムを曲面に確実に融着することができる。
以下、本発明の実施の形態を、図を用いて詳細に説明する。なお、以下の各実施の形態においては、宇宙航行用のロケットの燃料として使用される液体水素や液体酸素等の極低温流体を貯留する極低温用タンク1の製造方法について説明する。本実施の形態に係る製造方法には、本発明に係る曲面への樹脂層形成方法が適用されている。
[第1の実施の形態]
まず、図1〜図9を用いて、本発明の第1の実施の形態に係る製造方法について説明する。
最初に、図1及び図2を用いて、本実施の形態に係る製造方法によって製造される極低温用タンク1の構成について説明する。極低温用タンク1は、図1に示すように、内殻10と、内殻10の外側に設けられた外殻20と、内殻10の内面に設けられた気密樹脂層30と、タンク上部に設けられた口金40と、を備えて構成されている。
内殻10は、タンクの形状を保つための保形用部材であり、気密樹脂層30の融点以上の加熱に耐え得る繊維強化樹脂複合材で構成される。また、内殻10は、図2に示すような2つのドーム状殻部材(上方殻部材11及び下方殻部材12)結合したものであり、上方殻部材11には口金40を取り付けるための取付孔11aが設けられている。内殻10を構成する上方殻部材11及び下方殻部材12は本発明における「半球状に形成された壁体」であり、これら上方殻部材11の内面11A及び下方殻部材12の内面12Aは本発明における「半球状に形成された壁体の内側の曲面」である。外殻20は、タンク内に充填される極低温流体の圧力に耐えるための耐圧用部材であり、気密樹脂層30の融点未満の温度で成形される繊維強化樹脂複合材で構成される。
気密樹脂層30は、気密性に優れる熱可塑性樹脂フィルムである液晶ポリマフィルムを内殻10の内面に融着することにより形成された気密性を有する層である。本実施の形態においては、図5(a)に示すような長尺台形状の液晶ポリマフィルム(以下「特定形状フィルム」という)30aや、円形の液晶ポリマフィルム(以下「円形フィルム」という)32bを内殻10の内面に複数融着することにより気密樹脂層30を形成している。口金40は、図1に示すように環状フランジ部41を有しており、内殻10を構成する上方殻部材11の取付孔11aの周囲部分に接着剤で接着される。
次に、図2〜図9を用いて、本実施の形態に係る極低温用タンク1の製造方法について説明する。
まず、極低温用タンク1の製造に必要な各種治具・各種材料を準備・調製する(治具材料準備工程)。具体的には、内殻10を構成する上方殻部材11及び下方殻部材12を各々成形するための雄型成形治具を準備する。また、内殻10の成形に用いられる炭素繊維強化型ポリイミド系複合材のプリプレグや、外殻20の成形に用いられる炭素繊維強化型エポキシ系複合材のプリプレグを調製する。また、治具材料準備工程では、気密樹脂層30の形成に用いられる特定形状フィルム30aや、下方殻部材12の内面12Aの頂部中央付近に配置される径の異なる複数の円形フィルム32bを調製する。すなわち、治具材料準備工程は、本発明におけるフィルム調製工程を含むものである。
雄型成形治具は、上方殻部材11及び下方殻部材12の形状に対応するように、内殻10のドーム状部分を形成するための成形面と、内殻10の円筒状部分の一部を形成するための成形面と、を有している。また、炭素繊維強化型ポリイミド系複合材のプリプレグや炭素繊維強化型エポキシ系複合材のプリプレグは、各々複数枚準備される。本実施の形態においては、炭素繊維強化型ポリイミド系複合材として、ガラス転移点が300℃を超える「CA104(UPILEX)」(商品名:宇部興産社製)を採用するとともに、炭素繊維強化型エポキシ系複合材として「W-3101/Q-112j」(商品名:東邦テナックス社製)を採用している。
気密樹脂層30の形成に用いられる特定形状フィルム30aは、図5(a)に示すように、広幅辺30bと、狭幅辺30cと、これらを結び緩やかに湾曲した2つの長辺30dと、を有する長尺台形状の平面形状を有している。特定形状フィルム30aの広幅辺30bは、上方殻部材11や下方殻部材12の裾部(開口部)側に配置され、狭幅辺30cは上方殻部材11や下方殻部材12の頂部側に配置される。また、特定形状フィルム30aには、各長辺30dから幅方向中央部に向けて各幅の1/4長だけ延在するような横切れ目30eが設けられている。
一の特定形状フィルム30aの横切れ目30eと、隣接する他の特定形状フィルム30aの横切れ目30eと、をかみ合わせることにより、図6(b)に示すように特定形状フィルム30aの1/2の幅を有する領域同士を重ね合わせて特定形状フィルム30a同士を繋ぎ合わせることができる。特定形状フィルム30aを複数繋ぎ合わせることにより、図6(b)及び図7に示すように、上方殻部材11の内面11Aや下方殻部材12の内面12Aの形状に沿う膜体31a、32aが形成される。本実施の形態においては、液晶ポリマフィルム(特定形状フィルム30a及び円形フィルム32b)として、厚さ50μm〜100μm融点約300℃の「VecstarFA-100」(商品名:クラレ社製)を採用している。
なお、図5に示すように、特定形状フィルム30aの広幅辺30bの寸法をB、上方殻部材11や下方殻部材12の直径の最大寸法をD、上方殻部材11の内面11Aや下方殻部材12の内面12Aに配置される一層の膜体31a、32aを構成する特定形状フィルム30aの枚数をnとすると、寸法Bは以下の式によって算出される。
B=2πD/n
また、特定形状フィルム30aの任意の位置における幅の寸法をb、上方殻部材11や下方殻部材12の任意の位置における直径の寸法をdとすると、寸法bは以下の式によって算出される。
b=2πd/n
従って、長辺30dは緩やかな曲線となる。また、特定形状フィルム30aの長さ(長手方向の寸法)は、上方殻部材11や下方殻部材12の頂部付近と裾部とを結ぶ内面に沿った曲線の長さとなる。
治具材料準備工程を経た後、雄型成形治具及び炭素繊維強化型ポリイミド系複合材のプリプレグを用いて、図2(a)に示すように、内殻10を構成する下方殻部材11及び下方殻部材12の成形を行う(内殻成形工程)。具体的には、上方殻部材11を成形するための雄型成形治具の成形面上に、炭素繊維強化型ポリイミド系複合材のプリプレグを複数枚積層し、これらプリプレグをオートクレーブで加圧・加熱して硬化させることにより、上方殻部材11の成形を行う。同様に、下方殻部材12を成形するための雄型成形治具の成形面上に、炭素繊維強化型ポリイミド系複合材のプリプレグを複数枚積層し、これらプリプレグをオートクレーブで加圧・加熱して硬化させることにより、下方殻部材12の成形を行う。
次いで、図2(b)に示すように、内殻10を構成する上方殻部材11の内面11Aに特定形状フィルム30aを融着して上部液晶ポリマ層31を形成するとともに、内殻10を構成する下方殻部材12の内面12Aに特定形状フィルム30a及び円形フィルム32bを融着して下部液晶ポリマ層32を形成する(上下液晶ポリマ層形成工程)。
具体的には、図5(a)に示した特定形状フィルム30aを複数枚繋ぎ合わせることにより、図6及び図7(a)に示すように上方殻部材11の内面11Aの形状に対応するような膜体31aを形成し(膜体形成工程)、この膜体31aを上方殻部材11の内面11Aに2層配置する。その後、図8(a)に示すように、上方殻部材11及び膜体31aをポリイミドフィルム50で被覆し、ポリイミドフィルム50内をシーラント51で密閉する。そして、真空引きしながらオートクレーブで0.3MPaの圧力を加えるとともに、液晶ポリマフィルムの融点未満の温度(例えば260℃〜299℃)で加熱して約15分間以上保持することにより、上方殻部材11の内面11Aに膜体31aを融着して、図2(b)及び図6に示すような上部液晶ポリマ層31を形成する(フィルム融着工程)。
また、図5(a)に示した特定形状フィルム30aを複数枚繋ぎ合わせることにより、図6及び図7(b)に示すように下方殻部材12の内面12Aの形状に対応するような膜体32aを形成し(膜体形成工程)、この膜体32aを下方殻部材12の内面12Aに2層配置する。また、図7(b)に示すように、円形フィルム32bを下方殻部材12の内面12Aの頂部中央付近に複数枚配置する。その後、図8(b)に示すように、下方殻部材12、膜体32a及び円形フィルム32bをポリイミドフィルム50で被覆し、ポリイミドフィルム50内をシーラント51で密閉する。そして、真空引きしながらオートクレーブで0.3MPaの圧力を加えるとともに、液晶ポリマフィルムの融点未満の温度(例えば260℃〜299℃)で加熱して約15分間以上保持することにより、下方殻部材12の内面12Aに膜体32a及び円形フィルム32bを融着して、図2(b)及び図6に示すような下部液晶ポリマ層32を形成する(フィルム融着工程)。
すなわち、本実施の形態における上下液晶ポリマ層形成工程は、本発明における膜体形成工程及びフィルム融着工程を含むものである。この上下液晶ポリマ層形成工程で採用する温度域(例えば260℃〜299℃)は、液晶ポリマフィルムの融点には達しないが融点に近く、液晶ポリマフィルムとしての機能を保持するが軟化して内殻10に液晶ポリマフィルムが(又は液晶ポリマフィルム同士が)接着される温度域である。また、前記温度域は、内殻10を構成するポリイミド樹脂の成形温度より低いので、内殻10の強度の低下や変形が生じることはない。
なお、図8に示すように、上方殻部材11及び下方殻部材12の外面とポリイミドフィルム50との間にガラスクロス52を配置する。また、上方殻部材11の内面11A及び下方殻部材12の内面12Aに配置された膜体31a、32aや円形フィルム32bの上にコールプレート(アルミニウム薄板)53を配置し、このコールプレート53とポリイミドフィルム50との間にガラスクロス52を配置するようにする。
次いで、図2(c)に示すように、内殻10を構成する上方殻部材11の取付孔11aに取り付けられるチタン合金製の口金40を製作する(口金製作工程)。そして、図2(d)に示すように、製作した口金40の環状フランジ部41の下面内側部分41aに液晶ポリマフィルムを融着して口金部液晶ポリマ層33を形成する(口金部液晶ポリマ層形成工程)。
次いで、図3(a)に示すように、内殻10を構成する上方殻部材11の取付孔11aに口金40を取り付ける(口金取付工程)。この際、図9(a)に示すように、口金40の環状フランジ部41の下面外側部分41bを上方殻部材11の取付孔11aの周囲部分の外面に接着剤60を用いて接着する。なお、本実施の形態においては、口金40の内径を、上方殻部材11の取付孔11aの径よりも小さくしているため、口金40を上方殻部材11に接着した際に、口金40の環状フランジ部41の下面内側部分41aに形成された口金部液晶ポリマ層33が露出することとなる。
次いで、図3(b)及び図9(a)に示すように、口金40の環状フランジ部41の下面内側部分41aに形成された口金部液晶ポリマ層33と、上方殻部材11の取付孔11aの周囲部分の内面に形成された上部液晶ポリマ層31と、を被覆するように液晶ポリマフィルムを融着して口金取付部液晶ポリマ層34を形成する(口金取付部液晶ポリマ層形成工程)。この際には、ハンダゴテ等を用いて液晶ポリマフィルムを部分的に加熱して溶融させる。
次いで、図4(a)及び図9(b)に示すように、上方殻部材11の端部と下方殻部材12の端部とを接着剤70で接着することにより両者を結合して内殻10を構成するとともに、接着部分の外周に補強バンド80を巻き付けて接着部分を補強する(上下部材結合工程)。次いで、図4(b)及び図9(b)に示すように、上方殻部材11と下方殻部材12との接着部分の内周に液晶ポリマフィルムを融着して上下部材結合部液晶ポリマ層35を形成する(上下部材結合部液晶ポリマ層形成工程)。この際にも、ハンダゴテ等を用いて液晶ポリマフィルムを部分的に加熱して溶融させる。なお、口金40の開口径は、口金取付部液晶ポリマ層形成工程及び上下部材結合部液晶ポリマ層形成工程における加熱作業を可能とする大きさに設定しておく。
次いで、炭素繊維強化型エポキシ系複合材のプリプレグを用いて、図4(c)に示すように、外殻20の成形を行う(外殻成形工程)。具体的には、内殻10の面上に、炭素繊維強化型エポキシ系複合材のプリプレグを複数枚積層し、これらプリプレグをオートクレーブで加圧・加熱して硬化させることにより、外殻20の成形を行う。
以上の各工程を経ることにより、極低温用タンク1が製造される。なお、本実施の形態における治具材料準備工程(フィルム調製工程)と、上下液晶ポリマ層形成工程(膜体形成工程及びフィルム融着工程)と、によって本発明に係る曲面への樹脂層形成方法が構成される。
以上説明した実施の形態に係る製造方法においては、広幅辺30aと狭幅辺30bとこれらを結ぶ2つの長辺30dとを有する長尺台形状の特定形状フィルム30aを複数調製するとともに、この特定形状フィルム30aの長辺30dから複数本の横切れ目30eを設け、この横切れ目30eを介して複数の特定形状フィルム30a同士を繋ぎ合わせることにより、上方殻部材11の内面11A及び下方殻部材12の内面12Aの形状に沿う膜体31a、32aを形成する。そして、形成した膜体31a、32aを上方殻部材11の内面11A及び下方殻部材12の内面12Aに載置して加圧・加熱することにより、特定形状フィルム30a同士を融着して接合するとともに特定形状フィルム30aを上方殻部材11の内面11A及び下方殻部材12の内面12Aに融着して液晶ポリマ層を形成する。
すなわち、特定形状フィルム30a同士を横切れ目30eで繋ぎ合わせて膜体31a、32aを形成して形状を保持することができるとともに、粘着性のない熱可塑性樹脂製の特定形状フィルム30aからなる膜体31a、32aを上方殻部材11の内面11A及び下方殻部材12の内面12Aに載置して取り付けることができる。従って、特定形状フィルム30aを上方殻部材11の内面11A及び下方殻部材12の内面12Aに仮止めするためのテープ等が不要となる。
また、特定形状フィルム30aを部分的に重ね合わせているので、融着時に圧力が加えられた場合にこの重ね合わせた部分がスライドして膜体31a、32a全体が変形するため、上方殻部材11の内面11A及び下方殻部材12の内面12Aにフィルムを追従させることができる。従って、各フィルムを上方殻部材11の内面11A及び下方殻部材12の内面12Aに確実に融着することができる。また、膜体31a、32aを構成する複数の特定形状フィルム30aは、同一形状のものを採用することができるので、大量に簡単に調製することができる。なお、横切れ目30eは簡単に設けることができ、横切れ目30e同士のかみ合わせも容易であるので、膜体31a、32aを形成する際の労力は少ない。
また、以上説明した実施の形態に係る製造方法においては、横切れ目30eを、特定形状フィルム30aの各長辺30dから幅方向中央部に向けて各幅の1/4長だけ延在するように設けるので、この横切れ目30eを介して特定形状フィルム30a同士を繋ぎ合わせた際に、特定形状フィルム30aの1/2の幅を有する領域同士を重ね合わせることができる。従って、特定形状フィルム30aの重ね合わせによる膜体31a、32aの厚さムラを解消することができる。
[第2の実施の形態]
次に、図10及び図11を用いて、本発明の第2の実施の形態に係る製造方法について説明する。なお、本実施の形態に係る製造方法は、第1の実施の形態で調製される特定形状フィルムの構成及び組合せ方法を変更したものであり、その他の構成及び工程については第1の実施の形態と実質的に同一である。このため、第1の実施の形態と重複する構成及び工程については説明を省略する。
本実施の形態における特定形状フィルム90は、図10に示すように、広幅辺91と狭幅辺92とこれらを結ぶ2つの長辺93とを有する長尺台形状の平面形状を有している。また、特定形状フィルム90には、一の長辺93から幅方向中央部に向けて所定長延在するような2本一組の横切れ目94からなる差込片95を2つ設ける一方、特定形状フィルム90の長手方向に所定長延在するような縦切れ目96を他の長辺93に沿って2本設ける。この際、差込片95の先端部95aの幅寸法(先端幅寸法)W1を基端部95bの幅寸法(基端幅寸法)W2よりも長くするとともに、縦切れ目96の長さ寸法Lを差込片95の先端幅寸法W1よりも短くしている。
また、本実施の形態においては、図11に示すように、一の特定形状フィルム90に設けられた差込片95を、他の特定形状フィルム90に設けられた縦切れ目96に差し込むことにより、特定形状フィルム90同士を繋ぎ合わせている。なお、差込片95を縦切れ目96の下方から上方へ向けて差し込んだ状態を図11(a)に示し、差込片95を縦切れ目96の上方から下方へ向けて差し込んだ状態を図11(b)に示している。
以上の実施の形態に係る製造方法においては、一の特定形状フィルム90に設けられた差込片95の先端幅寸法W1が基端幅寸法W2よりも長くされており、他の特定形状フィルム90に設けられた縦切れ目96の長さ寸法Lが差込片95の先端幅寸法W1よりも短くされているので、縦切れ目96に差し込まれた差込片95は、この縦切れ目96から抜け難くなる。従って、特定形状フィルム90同士の組合せ状態を安定的に維持することができ、膜体の形状を保持することができる。
[第3の実施の形態]
次に、図12を用いて、本発明の第3の実施の形態に係る製造方法について説明する。なお、本実施の形態に係る製造方法は、第1の実施の形態で調製される特定形状フィルム及び円形フィルムの構成を変更するとともに、これらを繋ぎ合わせる工程を付加したものであり、その他の構成及び工程については第1の実施の形態と実質的に同一である。このため、第1の実施の形態と重複する構成及び工程については説明を省略する。
本実施の形態においては、図12(a)に示すように、特定形状フィルム100の狭幅辺101から長手方向に所定長延在するような端部切れ目102を設けるとともに、図12(b)に示すように、円形フィルム110の周囲に放射状に切れ目111を設ける。そして、膜体を構成する各特定形状フィルム100に設けられた端部切れ目102と、円形フィルム110に設けられた切れ目111と、をかみ合わせるようにする。
以上の実施の形態に係る製造方法においては、特定形状フィルム100の狭幅辺101から長手方向に所定長延在するような端部切れ目102を設け、円形フィルム110の周囲に放射状に切れ目111を設け、各特定形状フィルム100の端部切れ目102と円形フィルム110の切れ目111とをかみ合わせることにより各特定形状フィルム100と円形フィルム110とを繋ぎ合わせるので、フィルム融着時に円形フィルム110の位置が変動するのを防ぐことができる。
[第4の実施の形態]
次に、図13を用いて、本発明の第4の実施の形態に係る製造方法について説明する。なお、本実施の形態に係る製造方法は、第1の実施の形態で調製される特定形状フィルム及び円形フィルムの構成を変更するとともに、これらを繋ぎ合わせる工程を付加したものであり、その他の構成及び工程については第1の実施の形態と実質的に同一である。このため、第1の実施の形態と重複する構成及び工程については説明を省略する。
本実施の形態においては、図13(a)に示すように、特定形状フィルム200の狭幅辺201から長手方向に所定長延在するような端部切れ目202を2本平行に設ける。また、図13(b)に示すように、円形フィルム210の周囲に放射状に切れ目211を設ける。この際、特定形状フィルム200に設けられた2本の端部切れ目202に対応するように、切れ目211を2本ずつ平行に設けるようにする。そして、膜体を構成する各特定形状フィルム200に設けられた2本の端部切れ目202と、円形フィルム210に設けられた2本の切れ目211と、をかみ合わせるようにする。
以上の実施の形態に係る製造方法においては、特定形状フィルム200の狭幅辺201から長手方向に所定長延在するような端部切れ目202を2本平行に設け、円形フィルム210の周囲に放射状に切れ目211を設け、各特定形状フィルム200の端部切れ目202と円形フィルム210の切れ目211とをかみ合わせることにより各特定形状フィルム200と円形フィルム210とを繋ぎ合わせるので、フィルム融着時に円形フィルム110の位置が変動するのを防ぐことができる。この際、各特定形状フィルム200の2本の端部切れ目202と、円形フィルム210の2本の切れ目211と、をかみ合わせるので、円形フィルム210を一層安定させることができる。
なお、以上の各実施の形態においては、特定形状フィルムとして、広幅辺と狭幅辺とこれらを結ぶ2つの長辺とを有する「長尺台形状」の熱可塑性樹脂フィルムを採用した例を示したが、等しい長さの2つの長辺と1つの短辺とを有する「長尺二等辺三角形状」の熱可塑性樹脂フィルムを特定形状フィルムとして採用することもできる。また、以上の各実施の形態においては、本発明に係る方法を、極低温用タンクの製造方法の一部(治具材料準備工程及び上下液晶ポリマ層形成工程)として採用した例を示したが、極低温用タンクの製造以外の用途にも本発明に係る方法を使用することができる。
本発明の第1の実施の形態に係る製造方法で製造される極低温用タンクの断面図である。 本発明の第1の実施の形態に係る製造方法を説明するための説明図である。 同上。 同上。 (a)は本発明の第1の実施の形態に係る製造方法で使用される特定形状フィルムの平面図であり、(b)は(a)に示した特定形状フィルムが融着されるドーム状殻部材の斜視図である。 図5(a)に示した特定形状フィルムを繋ぎ合わせて膜体を形成してドーム状殻部材の内面に載置し、この膜体を加圧・加熱して液晶ポリマ層を形成した状態を示す斜視図である。 (a)は図1に示した極低温用タンクの内殻を構成する上方殻部材とこの上方殻部材の内面に載置される膜体とを示す説明図であり、(b)は図1に示した極低温用タンクの内殻を構成する下方殻部材とこの下方殻部材の内面に載置される膜体及び円形フィルムとを示す説明図である。 (a)は上方殻部材に膜体を融着する方法の説明図であり、(b)は下方殻部材に膜体を融着する方法の説明図である。 (a)は図1のA部分の拡大図であり、(b)は図1のB部分の拡大図である。 本発明の第2の実施の形態に係る製造方法で使用される特定形状フィルムの平面図である。 図10に示した特定形状フィルム同士の組合せ方法を説明するための説明図である。 (a)は本発明の第3の実施の形態に係る製造方法で使用される特定形状フィルムの平面図であり、(b)は本発明の第3の実施の形態に係る製造方法で使用される円形フィルムの平面図である。 (a)は本発明の第4の実施の形態に係る製造方法で使用される特定形状フィルムの平面図であり、(b)は本発明の第4の実施の形態に係る製造方法で使用される円形フィルムの平面図である。
符号の説明
11 上方殻部材(半球状に形成された壁体)
11A 上方殻部材の内面(半球状に形成された壁体の内側の曲面)
12 下方殻部材(半球状に形成された壁体)
12A 下方殻部材の内面(半球状に形成された壁体の内側の曲面)
30a 特定形状フィルム
30b 広幅辺
30c 狭幅辺
30d 長辺
30e 横切れ目
31 上部液晶ポリマ層(樹脂層)
31a 膜体
32 下部液晶ポリマ層(樹脂層)
32a 膜体
90 特定形状フィルム
91 広幅辺
92 狭幅辺
93 長辺
94 横切れ目
95 差込片
95a 差込片の先端部
95b 差込片の基端部
96 縦切れ目
100 特定形状フィルム
101 狭幅辺
102 端部切れ目
110 円形フィルム
111 切れ目
200 特定形状フィルム
201 狭幅辺
202 端部切れ目
210 円形フィルム
211 切れ目
1 差込片の先端幅寸法
2 差込片の基端幅寸法
L 縦切れ目の長さ寸法

Claims (6)

  1. 球状に形成された壁体の内側の曲面に熱可塑性樹脂フィルムを融着して樹脂層を形成する方法であって、
    広幅辺と狭幅辺とこれらを結ぶ2つの長辺とを有する台形状の熱可塑性樹脂フィルムである特定形状フィルムを複数調製するとともに、この特定形状フィルムの前記長辺に沿って並ぶ複数本の切れ目を設けるフィルム調製工程と、
    前記切れ目を介して複数の前記特定形状フィルム同士を繋ぎ合わせることにより、前記曲面の形状に沿う膜体を形成する膜体形成工程と、
    前記膜体を前記曲面に載置して加圧・加熱することにより、前記特定形状フィルム同士を融着して接合するとともに前記特定形状フィルムを前記曲面に融着して樹脂層を形成するフィルム融着工程と、
    を備えることを特徴とする曲面への樹脂層形成方法。
  2. 球状に形成された壁体の内側の曲面に熱可塑性樹脂フィルムを融着して樹脂層を形成する方法であって、
    しい長さの2つの長辺と1つの短辺とを有する二等辺三角形状の熱可塑性樹脂フィルムである特定形状フィルムを複数調製するとともに、この特定形状フィルムの前記長辺に沿って並ぶ複数本の切れ目を設けるフィルム調製工程と、
    前記切れ目を介して複数の前記特定形状フィルム同士を繋ぎ合わせることにより、前記曲面の形状に沿う膜体を形成する膜体形成工程と、
    前記膜体を前記曲面に載置して加圧・加熱することにより、前記特定形状フィルム同士を融着して接合するとともに前記特定形状フィルムを前記曲面に融着して樹脂層を形成するフィルム融着工程と、
    を備えることを特徴とする曲面への樹脂層形成方法。
  3. 前記フィルム調整工程で、前記特定形状フィルムの前記狭幅辺から長手方向に所定長延在するような端部切れ目を設け、前記曲面の底部に配置される円形状の熱可塑性樹脂フィルムである円形フィルムを調製するとともに、この円形フィルムの周囲に放射状に切れ目を設け、
    前記膜体形成工程で、前記膜体を構成する前記各特定形状フィルムに設けられた前記端部切れ目と、前記円形フィルムに設けられた切れ目と、をかみ合わせることにより前記各特定形状フィルムと前記円形フィルムとを繋ぎ合わせることを特徴とする請求項1に記載の曲面への樹脂層形成方法。
  4. 前記フィルム調製工程で、前記特定形状フィルムの前記各長辺から幅方向中央部に向けて所定長延在するような横切れ目を前記各長辺に沿って並べて複数本設けることを特徴とする請求項1から3の何れか一項に記載の曲面への樹脂層形成方法。
  5. 前記フィルム調製工程で、前記横切れ目を、前記特定形状フィルムの各長辺から幅方向中央部に向けて各幅の1/4長だけ延在するように設けることを特徴とする請求項4に記載の曲面への樹脂層形成方法。
  6. 前記フィルム調製工程で、前記特定形状フィルムの一の前記長辺から幅方向中央部に向けて所定長延在するような2本の切れ目からなる差込片を少なくとも一つ設ける一方、前記特定形状フィルムの長手方向に所定長延在するような縦切れ目を前記特定形状フィルムの他の前記長辺に沿って少なくとも1本設け、前記差込片の先端幅寸法を前記差込片の基端幅寸法よりも広くするとともに、前記縦切れ目の長さ寸法を前記差込片の先端幅寸法よりも短くし、
    前記膜体形成工程で、一の前記特定形状フィルムに設けられた前記差込片を、他の前記特定形状フィルムに設けられた前記縦切れ目に差し込むことにより、前記特定形状フィルム同士を繋ぎ合わせることを特徴とする請求項1から3の何れか一項に記載の曲面への樹脂層形成方法。
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