JP6536778B2 - 密封装置 - Google Patents

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本発明は、密封装置に関し、特に、車両等のハブベアリングに用いられる密封装置に関する。
車両において、車輪を回動自在に支持するハブベアリング(車輪用軸受装置)には、ハブベアリングの内部を外部から密封するために、密封装置が取り付けられている。図3は、従来のハブベアリングに取り付けられた密封装置の概略構成を示すための部分断面図である。図3に示すように、この種の従来の密封装置100は、ハブベアリング200において、互いに同軸に相対回動する外輪(アウタレース)201と内輪(インナレース)202との間の環状の空間203を密封するために、外輪201と内輪202との間に取り付けられている。具体的には、密封装置100は、補強環101が外輪201の内周面に液密に圧入されて固定されており、また、シールリップ102が内輪202に液密に当接している。密封装置100は、外輪201に設けられた抜け止め204に外側の端部において当接し、軸線方向の位置決めがなされている。
ハブベアリング200において、外輪201と内輪202との間には、複数の転動体(テーパコロ)205が環状に配設されており、転動体205は、図示しない保持器によって保持されている。また、空間203内には、転動体205の潤滑用のグリースが充填されている。密封装置100は、空間203を外部から密封することにより、外部から空間203内への作動油の漏れ出しの防止が図られていると共に、グリースの漏れを抑制している(例えば、特許文献1〜4参照)。
車両、特にトラックは、車両が重く、荷物の運搬に使用され、また、厳しい環境を走行する等、使用環境が厳しく、密封装置100に加わる負担が大きい。このため、トラックのハブベアリング200において、密封装置100が、トラックの使用期間に亘って必要な機能や性能を維持し続けることは難しく、密封装置100を定期的に交換する必要がある。
特開2014−114820号公報 特開2012−040971号公報 特開2009−216230号公報 特開平10−58906号公報
しかしながら、上記従来の密封装置100をハブベアリング200から取り外す際には、密封装置100の一部、例えば補強環101に工具を突き当て、この工具を介して補強環101に衝撃を加えて補強環101を変形させ、補強環101と外輪201との間の嵌合力を弱める必要がある。この従来の密封装置100の取り外し作業では、補強環101へ衝撃を与える際に、工具によって外輪201に傷をつけてしまう可能性があるため、取り外し作業の際には外輪201に傷をつけないように注意を払わなければならず、作業は非効率なものとなっていた。このように、従来の密封装置100は、定期交換の作業を煩雑にしており、また、非効率なものにしていた。
このため、従来から、定期交換のための作業を容易にすることができる密封装置が求められていた。
本発明は、上述の課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、定期交換のための作業を容易にすることができる密封装置を提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明に係る密封装置は、軸線について互いに相対回動可能な環状の外周側部材と該外周側部材に少なくとも部分的に包囲された環状の内周側部材とを備える軸受装置において前記外周側部材と前記内周側部材との間を密封する密封装置であって、前記軸線を中心とする環状の補強環と、前記補強環に取り付けられている、弾性体から形成されている前記軸線を中心とする環状の弾性体部とを備える密封装置本体と、前記密封装置本体を該密封装置本体の外周において内嵌する、前記軸線を中心とする環状の嵌合部材と、前記嵌合部材を前記外周側部材に着脱可能に固定する固定部材とを備え、前記弾性体部は、前記内周側部材に摺動可能に当接するシールリップを備え、前記嵌合部材は、前記外周側部材に前記軸線方向において密封対象側から係合可能になっており、前記固定部材は、前記嵌合部材が前記外周側部材に係合された状態において、前記嵌合部材を前記外周側部材に固定可能にすることを特徴とする。
本発明の一態様に係る密封装置において、前記嵌合部材は、軸線方向に延びて前記嵌合部材を貫通する貫通孔を少なくとも1つ備え、前記固定部材は前記貫通孔に挿通されて前記外周側部材に螺合可能になっている。
本発明の一態様に係る密封装置において、前記嵌合部材は、前記外周側部材に係合する係合部を備え、該係合部は前記嵌合部材を前記外周側部材に対して位置決めする。
本発明の一態様に係る密封装置は、前記外周側部材との間において挟持される環状のシールリングを備える。
本発明の一態様に係る密封装置において、前記嵌合部材は、前記軸線方向において密封対象側から前記密封装置本体に当接する抜け止めを備える。
本発明に係る密封装置によれば、密封装置本体を内嵌する嵌合部材が、外周側部材に係合された状態において、固定部材によって外周側部材に着脱可能に固定可能とされている。このため、固定部材を外周側部材から取り外すことにより、密封装置本体と共に嵌合部材を外周側部材から取り外すことができ、交換作業を容易にすることができる。
このように、本発明に係る密封装置によれば、定期交換のための作業を容易にすることができる。
本発明の実施の形態に係る密封装置の概略構成を示す図であり、図1(a)は、密封装置の軸線に沿った断面における断面図であり、図1(b)は、図1(a)に示す密封装置の拡大断面図である。 図1に示す密封装置の使用状態を示すための部分断面図である。 従来のハブベアリングに取り付けられた密封装置の概略構成を示すための部分断面図である。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。
図1は、本発明の実施の形態に係る密封装置の概略構成を示す図であり、図1(a)は、密封装置の軸線に沿った断面における断面図であり、図1(b)は、図1(a)に示す密封装置の拡大断面図である。本発明の実施の形態に係る密封装置1は、例えば車両のハブベアリング等の軸受装置において、軸線xについて互いに相対回動可能な二部材である外輪と内輪との間の環状の空間を密封するものである。
以下、説明の便宜上、軸線x方向において矢印a(図1(a)参照)方向を外側とし、軸線x方向において矢印b(図1(a)参照)方向を内側とする。より具体的には、外側とは、使用状態において、密封対象物(作動油)が存在する領域に面する方向(密封対象側)であり、内側とは、軸受装置の内部に面する方向である。また、軸線xに垂直な方向(以下、「径方向」ともいう。)において、軸線xから離れる方向(図1(a)の矢印c方向)を外周側とし、軸線xに近づく方向(図1(a)の矢印d方向)を内周側とする。
密封装置1は、図1(a),(b)に示すように、軸線xを中心とする環状の密封装置本体2と、密封装置本体2を密封装置本体2の外周において内嵌する、軸線xを中心とする環状の嵌合部材3と、密封装置1を外輪に着脱可能に固定可能にする固定部材4とを備える。密封装置本体2は、補強環10と弾性体部20とを備え、嵌合部材3は、嵌合部材本体30と、抜け止め31とを備える。
図1(a),(b)に示すように、補強環10は、軸線xを中心とする環状の金属製の部材であり、弾性体部20は、軸線xを中心とする環状の弾性体から成る部材であり、弾性体部20は、補強環10に一体的に取り付けられている。補強環10の金属材としては、例えば、ステンレス鋼やSPCC(冷間圧延鋼)がある。弾性体部20の弾性体としは、例えば、各種ゴム材がある。各種ゴム材としては、例えば、ニトリルゴム(NBR)、水素添加ニトリルゴム(H−NBR)、アクリルゴム(ACM)、フッ素ゴム(FKM)等の合成ゴムである。
補強環10は、軸線xに沿う断面(以下、単に「断面」ともいう。)における形状が略L字状であり、円盤部11と、円筒部12とを備える。円盤部11は、軸線xに垂直な方向に広がる中空円盤状の部分であり、円筒部12は、円盤部11の外周側の端部から軸線x方向において外側に延びる円筒状の部分である。円筒部12は、外側の端部である外側端部12aが、図1(a),(b)に示すように、内周側に凹んでおり、つまり、外側端部12aが円筒部12の他の部分よりも縮径されている。
弾性体部20は、補強環10に取り付けられており、本実施の形態においては補強環10の外側及び内周側、並びに円筒部12の外側端部12aの外周側を覆うように補強環10と一体的に成形されている。また、弾性体部20は、リップ腰部21と、シールリップ22と、ダストリップ23とを備える。図1(a),(b)に示すように、リップ腰部21は、補強環10の円盤部11における内周側の端部の近傍に位置する部分であり、シールリップ22は、リップ腰部21から外側に向かって延びる部分であり、補強環10の円筒部12に対向して配置されている。ダストリップ23は、リップ腰部21から軸線x方向に向かって延びている。
シールリップ22は、外側の端部に、断面の形状が内周側に向かって凸の楔形状の環状のリップ先端部24を有している。リップ先端部24は、後述するように、軸受装置の外輪に挿通される内輪の外周面と摺動可能に密接に接触するように形成されており、使用状態において内輪との間を密封するようになっている。また、シールリップ22の外周部側には、シールリップ22を径方向において内側に付勢するガータースプリング25が嵌着されている。
ダストリップ23は、リップ腰部21から延びる舌片状の部位であり、内側且つ内周側に延出している。ダストリップ23により、使用状態におけるリップ先端部24方向への異物の進入の防止が図られている。
また、弾性体部20は、前方カバー26と、外周カバー27とを備える。前方カバー26は、補強環10の円盤部11の外側の面及び円筒部12の内周側の面を覆い、外周カバー27は、補強環10の円筒部12の外側端部12aの外周側の面を覆っている。
外周カバー27は、後述するように、密封装置本体2が嵌合部材3の内周に嵌合されて固定されるように所定の嵌合代を有するように、径方向の厚さwが設定されている。また、補強環10の円筒部12も、密封装置本体2が嵌合部材3の内周に嵌合されて固定されるように、外周側の面である外周面12bの径の値が設定されている。
補強環10は、例えばプレス加工や鍛造によって製造され、弾性体部20は成形型を用いて架橋(加硫)成型によって成形される。この架橋成型の際に、補強環10は成形型の中に配置されており、弾性体部20が架橋(加硫)接着により補強環10に接着され、弾性体部20が補強環10と一体的に成形される。
嵌合部材3において、嵌合部材本体30は、図1(a),(b)に示すように、軸線xを中心とする円筒状の部材であり、径方向に所定の厚さを有しており、内周側の面である内周面33と、外周側の面である外周面34と、外側に向く面である外側面35と、内側に向く面である内側面36とを有している。また、嵌合部材本体30には、軸線x方向に延びて、外側面35及び内側面36を貫通する孔である貫通孔37が1つ又は複数形成されている。また、嵌合部材本体30において、外周面34の内側面36側の端部の一部が切り欠かれて、内周方向に凹んだ部分である切欠き部38が形成されている。切欠き部38は、外周面34において周方向に、外周面34の一部の範囲に亘って延びる切欠きであって、外周面34に1つ又は複数形成されているものであってもよく、また、外周面34において周方向に全周に亘って延びる環状の切欠きであってもよい。切欠き部38は、係合部であり、後述するように、外輪と係合して、密封装置1を外輪に対して位置決めする。
嵌合部材3において、抜け止め31は、図1(a),(b)に示すように、軸線x方向に所定の厚さを有する中空円盤状の部材であり、内周側の面である内周面39と、外周側の面である外周面40と、外側に向く面である外側面41と、内側に向く面である内側面42とを有している。また、抜け止め31には、軸線x方向に延びて、外側面41及び内側面42を貫通する孔である貫通孔43が嵌合部材本体30の貫通孔37に対応して形成されている。抜け止め31の外周面40は、嵌合部材本体30の外周面34と同じ径を有しており、互いに面一となる。また、抜け止め31の内側面42は、嵌合部材本体30の外側面35に密接に当接するように形成されている。抜け止め31の内側面42が嵌合部材本体30の外側面35に密に接し、抜け止め31の外周面40が嵌合部材本体30の外周面34に面一となる状態において、抜け止め31の貫通孔43は、嵌合部材本体30の貫通孔37に面一に若しくは重なるように接続するようになっている。また、抜け止め31の内周面39の径は、嵌合部材本体30の内周面33の径よりも小さく、抜け止め31と嵌合部材本体30との間において、内側面42が外側面35に密接に当接し、外周面40と外周面34とが面一な状態では、抜け止め31の内周側の端部である突出部32が、嵌合部材本体30より内周側に突出している。
固定部材4は、外輪と係合可能な部材であり、嵌合部材本体30の貫通孔37及び抜け止め31の貫通孔43に挿通され、外輪に係合し保持されて、嵌合部材3を外輪に固定可能にする部材である。本実施の形態に係る密封装置1においては、固定部材4は、外輪に螺合可能な部材であり、例えば、ボルトである。密封装置1は、1又は複数の固定部材4を有しており、固定部材4の数は、嵌合部材本体30の貫通孔37及び抜け止め31の貫通孔43の数に対応している。なお、固定部材4はボルトに限るものではなく、外輪に係合し保持されるものであればよい。
密封装置1は上記構成を有し、使用状態において、密封装置本体2が嵌合部材本体30内に嵌合されて、補強環10の円筒部12の外周面12bと、弾性体部20の外周カバー27の外周面27aとが、嵌合部材本体30の内周面33に液密に当接している。また、使用状態において、抜け止め31は、内側面42が嵌合部材本体30の外側面35に当接し、外周面40が嵌合部材本体30の外周面34に面一となるように位置決めされており、密封装置本体2はこの抜け止め31の内側面42に突出部32において当接するような軸線x方向の位置に、嵌合部材本体30において位置決めされている。
また、後述するように、密封装置1は、環状のシールリング44を備えている。環状のシールリング44としては、例えば、OリングやDリング、矩形リング等のガスケット(静的シール)がある。環状のシールリング44は、外輪と嵌合部材本体30との間に挟まれて、外輪と嵌合部材3との間を密封する。
次いで、上記構成を有する密封装置1の使用状態について説明する。図2は、密封装置1の使用状態を示すための部分断面図である。本実施の形態においては、密封装置1は、軸受装置としてのトラックのハブベアリングに使用されている。
図2に示すように、密封装置1は、ハブベアリング50の内部に外部から作動油が浸入しないように、トラック用のハブベアリング50に取り付けられている。
ハブベアリング50は、従来公知のハブベアリングであり、軸線xについて互いに同軸的に相対回動可能な、環状の外周側部材としての外輪51と、環状の内周側部材としての内輪52とを備える。内輪52は、外輪51に環状の空間53を持って少なくとも部分的に包囲されている。また、外輪51と内輪52との間には、複数の転動体54が環状に配設されており、転動体54は、図示しない、保持器によって保持されている。転動体54は、円錐体状のテーパコロである。ハブベアリング50は、環状に配設された転動体54を複数列有していてもよい。また、空間53内には、転動体54の潤滑用のグリースが充填されている。
密封装置1は、ハブベアリング50に外側端部において、外輪51と内輪52との間を密封するように取り付けられており、外部から空間53内を密封している。ここで外部とは、作動油(密封対象)に覆われた部分であり、内部とは、密封装置1によって密封された空間53内の部分である。また、外側とは、図1と同様に、軸線x方向において、矢印a方向であり、内側とは、軸線xにおいて、矢印b方向である。
具体的には、上述のように、密封装置本体2が嵌合部材本体30内に圧入されて嵌合されて、補強環10の円筒部12の外周面12bと、弾性体部20の外周カバー27の外周面27aとが、嵌合部材本体30の内周面33に液密に当接している。このように、密封装置本体2と嵌合部材本体30との間が密封されている。抜け止め31は、内側面42が嵌合部材本体30の外側面35に当接し、外周面40が嵌合部材本体30の外周面34に面一となるように配置されており、突出部32における内側面42において、弾性体部20の外側の端部に当接している。
密封装置本体2が嵌合部材本体30に内嵌された状態で、嵌合部本体30は、内側面36において外輪51の外側の端面である外側端面51aに係合している。具体的には、外輪51の外側端面51aは嵌合部本体30の内側面36に対応した形状を有しており、外側端面51aには、嵌合部材本体30の係合部である切欠き部38に対応して係合部としての凸部51bが形成されている。凸部51bは切欠き部38内に収容可能となっており、切欠き部38と凸部51bとは互いに係合可能に、係止可能になっている。外輪51の外側端面51aには、固定部材4を着脱可能に保持する保持部としてボルト孔55が形成されており、外輪51の凸部51bは、嵌合部材本体30の切欠き部38内に収容された際に、ボルト孔55が嵌合部材本体30の貫通孔37と重なるように、外側端面51aにおいて配設されている。つまり、嵌合部材本体30の切欠き部38と外輪51の凸部51bとは、密封装置1とハブベアリング50との間の位置決めのためのガイドとして機能を有している。
使用状態において、嵌合部材本体30の内側面36と外輪51の外側端面51aとの間には、環状のシールリング44が挟持され、内側面36と外側端面51aとの間を密封している。環状のシールリング44は、具体的には、外輪51の外側端面51aに形成された図示しない環状の溝に装着されている。嵌合部材本体30の内側面36と外輪51の外側端面51aとの間において、環状のシールリング44が挟持されていることにより、外輪51と嵌合部材本体30との間をより効果的に密封することができる。嵌合部材本体30の内側面36と外輪51の外側端面51aとの間には、環状のシールリング44ではなく、他の密封手段が使用されてもよく、また、密封手段が存在せず、内側面36と外側端面51aとが直接密に接触するようにしてもよい。
また、シールリップ22は、内輪52の内周の面である内周面52aに対向しており、シールリップ22のリップ先端部24が内輪52の内周面52aに摺動可能に液密に当接している。このように、シールリップ22が、密封装置1と内輪52との間を密封している。
また、固定部材4であるボルトが抜け止め31の貫通孔43及び嵌合部材本体30の貫通孔37を貫通して、外輪51のボルト孔55に螺合されて外輪51に保持されている。これにより、嵌合部材本体30及び抜け止め31が外輪51に固定され、密封装置1がハブベアリング50に固定されている。上述のように、弾性体部20の外側の端部は、突出部32において抜け止め31の内側面42に当接しており、これにより、ハブベアリング50において、軸線x方向外側の密封装置本体2の位置決めがなされている。
上述のように、使用状態において、密封装置1は、密封装置本体2が嵌合された嵌合部材本体30と抜け止め31とが、外輪51に保持されたボルトに挟持されて、ハブベアリング50に取り付けられている。このように、密封装置1は、固定部材4を外輪51に保持させることにより、より具体的には、ボルト4をボルト孔55に螺合させることにより、容易にハブベアリング50に取り付けることができる。
また、密封装置1の定期交換の際において、密封装置1を取り外す場合は、固定部材4の外輪51による保持を解除し、具体的には、ボルト4の外輪51のボルト孔55との螺合を解除し、嵌合部材本体30及び抜け止め31を外輪51から取り外して密封装置1をハブベアリング50から取り外す。
次いで、密封装置本体2を交換する際は、プレス機等を用いて、嵌合部材本体30から密封装置本体2を取り外す。そして、プレス機等を用いて、新しい密封装置本体2を嵌合部材本体30に圧入して嵌合させ、上述のように、密封装置本体2を内嵌する嵌合部材本体30を外輪51に係合され、固定部材(ボルト)4を嵌合部材本体30及び抜け止め31の貫通孔37,43に挿通し、外輪51に螺合させて保持させる。これにより、外輪51に密封装置本体2を内嵌する嵌合部材本体30及び抜け止め31が固定され、密封装置1がハブベアリング50に固定され、密封装置1の定期交換がなされる。
上述のように、本発明の実施の形態に係る密封装置1によれば、固定部材4を外輪51に取り付け又は取り外しすることにより、容易に密封装置1をハブベアリング50に取り付けること、また、ハブベアリング50から取り外すことができる。また、密封装置1の消耗品である密封装置本体2は、ハブベアリング50から取り外した密封装置1において、プレス機等による押圧によって、容易に嵌合部材本体30から取り外すこと、また、嵌合部材本体30に取り付けることができる。
また、嵌合部材本体30を外輪51に係合させる際に、嵌合部材本体30の切欠き部38に外輪51の凸部51bが収容され互いに係合し、外輪51に対する嵌合部材本体30の位置決めがなされるので、外輪51に対する嵌合部材本体30の位置決めを容易にすることができる。このため、貫通孔37とボルト孔55とを位置合わせを容易にすることができ、固定部材4の取り付けを容易にすることができる。
このように、本発明の実施の形態に係る密封装置1によれば、定期交換のための作業を容易にすることができる。また、密封装置1の定期交換の際に、外輪51や嵌合部材3に損傷を与えること抑制することができる。
以上、本発明の実施の形態について説明したが、本発明は上記本発明の実施の形態に限定されるものではなく、本発明の概念及び特許請求の範囲に含まれるあらゆる態様を含む。また、上述した課題及び効果の少なくとも一部を奏するように、各構成を適宜選択的に組み合わせてもよい。例えば、上記実施の形態における、各構成要素の形状、材料、配置、サイズ等は、本発明の具体的使用態様によって適宜変更され得る。
本実施の形態に係る密封装置1は、嵌合部材本体30と外輪51との間の位置決めのための係合部として、外輪51の凸部51bに係合する切欠き部38を有するとしたが、嵌合部材本体30が有する外輪51との係合部は、この切欠き部38に限るものではない。嵌合部材本体30の有する、外輪51との間の位置決めのための係合部は、外輪51の対応する係合部と係合可能であり、外輪51との間の位置決めを可能にするものであればよい。また、外輪51の係合部も凸部51bに限らない。
また、本実施の形態に係る密封装置1は、トラック用ハブシール50に適用されるものとしたが、本発明に係る密封装置の適用対象はこれに限られるものではなく、自動車用ハブベアリングや産業機械用のベアリング等、本発明の奏する効果を利用し得るすべての構成に対して、本発明は適用可能である。
1,100 密封装置
2 密封装置本体
3 嵌合部材
4 固定部材
10,101 補強環
11 円盤部
12 円筒部
12a 外側端部
12b 外周面
20 弾性体部
21 リップ腰部
22,102 シールリップ
23 ダストリップ
24 リップ先端部
25 ガータースプリング
26 前方カバー
27 外周カバー
27a 外周面
30 嵌合部材本体
31,204 抜け止め
32 突出部
33,39 内周面
34,40 外周面
35,41 外側面
36,42 内側面
37,43 貫通孔
38 切欠き部
44 シールリング
50,200 ハブベアリング
51,201 外輪
51a 外側端面
51b 凸部
52,202 内輪
52a 内周面
53,203 空
4,205 転動体
55 ボルト孔
w 厚さ

Claims (4)

  1. 軸線について互いに相対回動可能な環状の外周側部材と該外周側部材に少なくとも部分的に包囲された環状の内周側部材とを備える軸受装置において前記外周側部材と前記内周側部材との間を密封する密封装置であって、
    前記軸線を中心とする環状の補強環と、前記補強環に取り付けられている、弾性体から形成されている前記軸線を中心とする環状の弾性体部とを備える密封装置本体と、
    前記密封装置本体を該密封装置本体の外周において内嵌する、前記軸線を中心とする環状の嵌合部材と、
    前記嵌合部材を前記外周側部材に着脱可能に固定する固定部材とを備え、
    前記弾性体部は、前記内周側部材に摺動可能に当接するシールリップを備え、
    前記嵌合部材は、前記外周側部材に前記軸線方向において密封対象側から係合可能になっており、
    前記固定部材は、前記嵌合部材が前記外周側部材に係合された状態において、前記嵌合部材を前記外周側部材に固定可能にし、
    前記嵌合部材は、前記外周側部材に係合する係合部を備え、該係合部は前記嵌合部材を前記外周側部材に対して位置決めし、
    前記係合部は、前記嵌合部材の外周面において周方向に、該外周面の一部の範囲に亘って延びる切欠きと、前記外周側部材の外側端面に、前記嵌合部材の前記切欠きに対応して密封対象側に突出する凸部とを有することを特徴とする密封装置。
  2. 前記嵌合部材は、軸線方向に延びて前記嵌合部材を貫通する貫通孔を少なくとも1つ備え、前記固定部材は前記貫通孔に挿通されて前記外周側部材に螺合可能になっていることを特徴とする請求項1記載の密封装置。
  3. 前記外周側部材との間において挟持される環状のシールリングを備えることを特徴とする請求項1又は2記載の密封装置。
  4. 前記嵌合部材は、前記軸線方向において密封対象側から前記密封装置本体に当接する抜け止めを備えることを特徴とする請求項1乃至のいずれか1項記載の密封装置。
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