JP5233805B2 - 密封装置、及びこれを用いた転がり軸受装置 - Google Patents

密封装置、及びこれを用いた転がり軸受装置 Download PDF

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Description

本発明は、シール部材の点検時にラジアルリップ及びサイドリップの損傷を防止して当該シール部材の再使用時の密封性能の低下を防止することができる密封装置、及びこれを用いた転がり軸受装置に関する。
従来より、圧延機の圧延ロールのロールネックを支持するための転がり軸受装置の軸方向両端部に、例えば外部から圧延ロールを冷却するための水や異物などの侵入を防止する密封装置を装着したものが知られている(例えば、特許文献1)。
図4は、従来の密封装置を示す断面図である。この図4は、密封装置を転がり軸受装置の軸受内輪及び軸受外輪の間に装着した状態を示している。図4中、8A及び8Bは同心かつ相対回転可能に配設された軸受内輪及び軸受外輪、80Bは軸受外輪8Bの外周面を嵌合するロールチョック、81は密封装置である。図中、密封装置81は、軸受外輪8Bに軸方向外側へ取り外し可能に装着され軸方向内側の端縁から半径方向内方側へ突出するフランジ部82を有する環状のシールカバー83と、前記フランジ部82に一体的に取り付けられた芯金84を有するとともに、この芯金84から軸方向外側へ突出するラジアルリップ85及びサイドリップ86を有する環状のシール部材87と、軸受内輪8Aに軸方向外側へ取り外し可能に装着され、前記ラジアルリップ85を摺接させる円筒部88を有するとともに、この円筒部88の軸方向外側の端縁から半径方向外方側へ突出して前記サイドリップ86を摺接させる円環部89を有する環状のスリンガー90とを備えている。
特開2000−130451号公報
ところで、前記従来の転がり軸受装置に用いられる密封装置81では、シール部材87のラジアルリップ85及びサイドリップ86をスリンガー90の円筒部88及び円環部89に対しそれぞれ弾性変形させた状態で圧接させている。このため、ラジアルリップ85及びサイドリップ86が使用経過に伴い徐々に摩耗して、円筒部88及び円環部89に対する密封性が低下する傾向にあり、かかる点から、シール部材87を定期的に点検することが行われている。この点検作業では、ラジアルリップ85及びサイドリップ86の摩耗箇所を点検し、シール部材87の交換が必要であるか再使用が可能であるかの判定が行われる。この判定は、シール部材87を軸受外輪8Bに装着した状態ではラジアルリップ85及びサイドリップ86の摩耗箇所が見難く、当該各リップ85,86の点検が満足に行えないため、シール部材87を軸受外輪8Bから取り外して行われる。
その場合、シール部材87は、芯金84を介在してフランジ部82に一体的に取り付けられているので、シール部材87の点検時にはシールカバー83ごと取り外されるが、フランジ部82よりも軸方向外側に円環部89が配置されているため、シールカバー83を取り外す前にスリンガー90を先に取り外さなければならない。
しかし、スリンガー90が先に取り外されると、ラジアルリップ85及びサイドリップ86が軸方向外側に剥き出した状態となる。これでは、ラジアルリップ85及びサイドリップ86に対し、シールカバー83を取り外すために軸方向外側から差し入れた作業者の指が当たったり、誤って指をかけてしまったりして、当該各リップ85,86を損傷させるおそれがある。この作業者の指による損傷は、ラジアルリップ85及びサイドリップ86の摩耗箇所に限られたものではないため、損傷に気付かずに当該各リップ85,86の摩耗具合が再使用可能であると判定されれば、損傷したシール部材87がそのまま再使用されることになり、密封装置81の密封性能が低下する。
また、シール部材87の点検時にスリンガー90を取り外す作業が別途必要であると、スリンガー90の取り外し作業とシールカバー83の取り外し作業とをそれぞれ行わなければならず、シール部材87の点検作業が効率の悪いものとなる。
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、シールカバー取り外し時のラジアルリップ及びサイドリップの損傷を確実に防止してシール部材の再使用時の密封性能を確保することができるとともに、シール部材の点検作業の効率を向上させることができる密封装置、及びこれを用いた転がり軸受装置を提供することを目的としている。
前記目的を達成するため、本発明では、同心かつ相対回転可能に配設された内側部材及び外側部材のうちの一方に軸方向外側へ取り外し可能に装着され、軸方向内側の端縁から半径方向一方側へ突出するフランジ部を有する環状のシールカバーと、前記フランジ部に一体的に取り付けられた芯金を有するとともに、この芯金から軸方向外側へ突出するラジアルリップ及びサイドリップを有する環状のシール部材と、前記内側部材及び前記外側部材のうちの他方に軸方向外側へ取り外し可能に装着され、前記ラジアルリップを摺接させる円筒部を有するとともに、この円筒部の軸方向外側の端縁から半径方向他方側へ突出して前記サイドリップを摺接させる円環部を有する環状のスリンガーと、を備えた密封装置であって、前記フランジ部の突出端には、前記シールカバーを軸方向外側へ取り外すときに前記円筒部の軸方向内側の端縁と当接する当接部が設けられていることを特徴としている。
この場合、シール部材を点検するにあたって、当該シール部材と一体のシールカバーを軸方向外側へ移動させると、フランジ部の突出端に設けた当接部が円筒部の軸方向内側の端縁と当接する。この当接状態のままでシールカバーをさらに軸方向外側へ移動させると、スリンガーも軸方向外側へ移動し、スリンガーを伴ってシールカバーが取り外される。このとき、シール部材はスリンガーの円環部により軸方向外側から覆われて保護された状態のままで取り外され、ラジアルリップ及びサイドリップに作業者の指が当たったり誤って指をかけてしまうことがない。これにより、シール部材の点検時のラジアルリップ及びサイドリップの損傷を確実に防止し、シール部材の再使用時における密封装置の密封性能を確保することができる。
しかも、シールカバーの取り外し作業に先立って別途にスリンガーを取り外す作業が不要となり、シール部材の点検作業の効率を向上させることができる。
また、前記当接部は、前記フランジ部の突出端に一体的に設けられていることが好ましい。
この場合、フランジ部の突出端に当接部が一体的に設けられているので、当接部を設けるにあたって、フランジ部の半径方向一方側への突出量を大きくすればよく、当接部を簡単に構成することができる。
また、前記当接部と前記円筒部の軸方向内側の端縁との軸方向の間には、前記シールカバーの取り外し時における前記当接部と前記円筒部の軸方向内側の端縁との当接が前記フランジ部および前記円環部の間で前記ラジアルリップ及び前記サイドリップを過剰に折り曲げる前に行われるような隙間が介在していることが好ましい。
この場合、シールカバーの取り外し時にフランジ部を軸方向外側へ移動させて当接部がスリンガーの円筒部の軸方向内側の端縁に当接すると、フランジ部とスリンガーの円環部との間の空間が、当接部と円筒部の軸方向内側の端縁との隙間分だけ軸方向に狭められる。このとき、フランジ部(芯金)と円環部との間の軸方向の間隔は、ラジアルリップ及びサイドリップを過剰に折り曲げない程度に確保される。これにより、シールカバーの取り外し時におけるラジアルリップ及びサイドリップの過剰な折り曲げによる損傷を確実に防止することができる。
更に、外周面に内輪軌道面を有する内側部材と、内周面に外輪軌道面を有する外側部材と、前記内輪軌道面と前記外輪軌道面との間に転動自在に介在された複数の転動体と、前記内側部材と前記外側部材との間に取り付けられ内部を密封する密封装置と、を備えた転がり軸受装置であって、前記密封装置は、上述の密封装置であることを特徴としている。
上記のように構成された転がり軸受装置の密封装置は、上述のようにシール部材の点検時のラジアルリップ及びサイドリップの損傷を防止することで再使用時の密封装置の密封性能を確保することができるので、当該転がり軸受装置の耐久性を向上させることができる。しかも、密封装置は、シール部材の点検作業の効率を向上させることができるので、転がり軸受装置の点検時の作業性を向上させることもできる。
本発明の密封装置によれば、シールカバーの取り外し時に円筒部の軸方向内側の端縁と当接する当接部をフランジ部の突出端に設けることで、シール部材の点検時のラジアルリップ及びサイドリップの損傷を確実に防止し、シール部材の再使用時における密封装置の密封性能を確保することができるとともに、シール部材の点検作業の効率を向上させることができる。
また、本発明の転がり軸受装置によれば、上記密封装置によって耐久性を向上させることができるとともに、転がり軸受装置の点検時の作業性を向上させることもできる。
本発明の実施形態に係る密封装置の使用対象となる転がり軸受装置を圧延ロールのロールネックに用いた場合の上半分の断面図である。 転がり軸受装置の上半分の断面図である。 密封装置の上半分の断面図である。 従来例に係わる密封装置の上半分の断面図である。
以下、本発明の実施の形態について、添付図面を参照しながら詳細に説明する。
ここでは、本発明の一実施形態に係る密封装置を、例えば図1及び図2に示すような転がり軸受装置の軸方向両端に装着して使用する場合を例に挙げる。
まず、本発明の密封装置を説明するにあたって、その使用対象となる転がり軸受装置について簡単に説明する。
図1において、1は圧延ロール、1aはロールネック、11はロールチョック、2は転がり軸受装置、12,13は転がり軸受装置2の内輪押さえ部材、14,15は転がり軸受装置2の外輪押さえ部材、16〜20はシールである。
転がり軸受装置2は、圧延ロール1の両端部(図1では左端のみ示す)のロールネック1aとロールチョック11との間に介在されている。また、図2に示すように、転がり軸受装置2は、外周面に円錐状の内輪軌道面211を2列有する内側部材としての2つの内輪21と、この内輪21と同心にかつ相対回転可能に設けられ、内周面に円錐状の外輪軌道面221をそれぞれ有する外側部材としての3つの外輪22と、内輪軌道面211と外輪軌道面221との間に介在された転動体としての4列の複数の円錐ころ23と、各列の複数の円錐ころ23を周方向に互いに離れるよう保持する4つの保持器24とを備えている。この2つの内輪21の軸方向外側端には、軸方向外側に張り出す張り出し部25が形成されている。
シール16〜20は、圧延ロール1を冷却するためにかけられた水が転がり軸受装置2に対して直接的にかからないようにシールするためのものであり、一対の内輪押さえ部材12,13と一対の外輪押さえ部材14,15とのそれぞれの対向隙間に配設される。また、転がり軸受装置2の軸方向両端には、シール16〜20でシールしきれずに通過した水や異物などの転がり軸受装置2の内部への侵入を阻止するための第1及び第2密封装置3A,3Bが装着されている。
図3は第1密封装置3Aの上半分の断面図である。この第1密封装置3Aは、環状のシールカバー31と、環状のシール部材32と、環状のスリンガー33とを組み合わせた構成になっている。
シールカバー31は、その軸方向内側(図3において左側)の側面を外輪22の軸方向外側(図3において右側)の側面に密接させた状態で軸方向外側へ取り外し可能となるように外周面を内輪21の張り出し部25の外周外方のロールチョック11の内周面に挿入嵌合させて装着されている。シールカバー31の外周面には環状のOリング溝315が設けられている。Oリング溝315には、Oリング41が嵌められ、Oリング41は、ロールチョック11の内周面とOリング溝315の溝底とに圧接している。また、シールカバー31には、その軸方向内側(図3において左側)の端縁から半径方向内方側に突出するフランジ部としてのシールカバー円環部311が設けられている。
シール部材32は、芯金34と、ゴム製の弾性シール35とで構成されている。芯金34は、シールカバー31のシールカバー円環部311よりも軸方向外側の内周面に沿って軸方向へ延びる芯金円筒部342と、この芯金円筒部342の軸方向内側の端縁からシールカバー円環部311の軸方向外側の側面に沿って半径方向内方側に突出する芯金円環部341とを備えている。また、芯金34は、その芯金円環部341をシールカバー円環部311の軸方向外側の側面に密接させた状態で軸方向外側へ取り外し可能となるように芯金円筒部342をシールカバー31のシールカバー円環部311よりも軸方向外側の内周面に圧入嵌合させて取り付けられている。この芯金34は、例えば、冷延鋼板であるSPCC,SPCD,SPCE等をプレス加工することで形成される。
また、弾性シール35は、合成ゴム(例えば、アクリロニトリル−ブタジエンゴム(NBR)、アクリルゴム(ACM))等の弾性部材からなり、加硫による接着、焼き付け等により芯金34に取り付けられている。この弾性シール35は、芯金円環部341の軸方向外側の側面の半径方向内方側の端縁から軸方向外側へ向かって突出するラジアルリップ351と、前記側面の半径方向略中央位置から軸方向外側へ向かって突出するサイドリップ352とを備えている。そして、シールカバー円環部311には、シール部材32をシールカバー31から取り外すための工具(図示せず)を挿通させる貫通孔311aが設けられ、その貫通孔311aから挿通された工具によって芯金34が軸方向内側から軸方向外側へ弾性シール35と共に押し出される。この場合、シール部材32は、シールカバー31に対し工具によって取り外されるものであり、シールカバー31と共に転がり軸受装置2の軸方向両端に装着された状態では、シールカバー31に対し一体的に取り付けられている。
スリンガー33は、ラジアルリップ351を摺接させる円筒部としてのスリンガー円筒部331と、このスリンガー円筒部331の軸方向外側の端縁から半径方向外方側へ突出してサイドリップ352を摺接させる円環部としてのスリンガー円環部332とを有している。そして、スリンガー33は、軸方向外側に取り外し可能となるようにスリンガー円筒部331を内輪21の張り出し部25の外周面に挿入嵌合させて装着されている。スリンガー33は、例えばステンレス鋼等の金属板をプレス加工することで形成される。この場合、ラジアルリップ351は、その外周にガータスプリングと呼ばれる弾性リング39が嵌着され、この弾性リング39の緊縛力でもってスリンガー円筒部331の外周面に圧接されている。
また、張り出し部25の外周面の軸端側(軸方向外側)には周溝251が設けられているとともに、この周溝251に対応するスリンガー円筒部331の内周面にも周溝333が設けられ、この両周溝251,333によって環状空間Kが形成されている。この環状空間Kには、巻径が微小とされた金属製のコイルスプリングからなる可撓性棒体36が全周に亘って抜き取り可能に挿通され、これによって、張り出し部25に対するスリンガー33の軸方向への移動を阻止している。また、張り出し部25の軸方向内方側には、周方向の例えば1カ所に半径方向内方側に沿って穴252が設けられている。この穴252には、当該穴252の上縁から上端が突出するピン37が嵌挿されている。そして、スリンガー円筒部331の内周面の軸方向内側端には、周方向の例えば1カ所に軸方向に沿って軸方向内側へ開放する状態で凹設された凹部334が設けられている。この凹部334にはピン37の上端が係合していて、張り出し部25に対するスリンガー33の周方向への回転を阻止している。この場合、スリンガー33は、可撓性棒体36を環状空間Kから抜き取ることで、軸方向外側への取り外しが可能となる。また、張り出し部25の周溝251と穴252との間の外周面には、環状のOリング溝253が設けられている。Oリング溝253には、Oリング40が嵌められ、Oリング40は、スリンガー円筒部331の内周面とOリング溝253の溝底とに圧接している。
そして、シールカバー円環部311には、その軸方向内側の端縁からさらに半径方向内方側に突出する突出部312が設けられている。この突出部312の突出端には、シールカバー31を軸方向外側へ取り外すときにスリンガー円筒部331の軸方向内側の端縁335と当接する当接部38が一体的に設けられている。また、当接部38とスリンガー円筒部331の軸方向内側の端縁335との軸方向の間には、シールカバー31の取り外し時における当接部38とスリンガー円筒部331の軸方向内側の端縁335との当接がシールカバー円環部311(芯金円環部341)およびスリンガー円環部331の間でラジアルリップ351及びサイドリップ352を過剰に折り曲げる前に行われるような隙間Sが形成されている。
なお、第2密封装置3Bは、前記第1密封装置3Aのシールカバー31、シール部材32及びスリンガー33と同じものを、線対称に配置している。
このように構成された本実施形態の各密封装置3A,3Bでは、シール部材32を点検するにあたって、可撓性棒体36を環状空間Kから抜き取っておく。そして、シールカバー31を軸方向外側へ移動させると、シールカバー円環部311からさらに突出する突出部312の突出端の当接部38がスリンガー円筒部331の軸方向内側の端縁335に当接する。この当接状態のままでシールカバー31をさらに軸方向外側へ移動させると、スリンガー33も軸方向外側へ移動し、スリンガー33を伴ってシールカバー31が取り外される。このとき、シール部材32はスリンガー円環部332により軸方向外側から覆われて保護された状態のままでシールカバー31ごと取り外され、ラジアルリップ351及びサイドリップ352に作業者の指が当たったり誤って指をかけてしまうことがない。これにより、シール部材32の点検時のラジアルリップ351及びサイドリップ352の損傷を確実に防止し、シール部材32の再使用時における密封装置3A,3Bの密封性能を確保することができる。
しかも、当接部38を設けるにあたって、シールカバー円環部311からさらに半径方向内方側へ突出部312を突出させればよく、当接部38を簡単に構成することができる。
また、シールカバー31の取り外し作業に先立って別途にスリンガー33を取り外す作業が不要となり、シール部材32の点検時の作業効率を向上させることができる。
しかも、当接部38とスリンガー円筒部331の軸方向内側の端縁335との軸方向の間に、シールカバー31の取り外し時における当接部38とスリンガー円筒部331の軸方向内側の端縁335との当接がラジアルリップ351及びサイドリップ352を過剰に折り曲げる前に行われるような隙間Sが形成されているので、シールカバー31の取り外し時に当接部38がスリンガー円筒部331の軸方向内側の端縁335に当接すると、芯金円環部341とスリンガー円環部332との間の空間が隙間S分だけ軸方向に狭められるが、ラジアルリップ351及びサイドリップ352を過剰に折り曲げない程度に確保される。これにより、シールカバー31の取り外し時におけるラジアルリップ351及びサイドリップ352の過剰な折り曲げによる損傷を確実に防止することができる。
更に、前記の転がり軸受装置2は、上述のように密封装置3A,3Bのシール部材32の点検時にラジアルリップ351及びサイドリップ352の損傷を防止することで再使用時の密封性能を確保することができるので、当該転がり軸受装置2の耐久性を向上させることができる。
本発明は、上記実施形態に限定されることなく適宜設計変更可能である。
例えば、上記実施形態では、シールカバー円環部311の軸方向内側の端縁からさらに半径方向内方側に突出させた突出部312の突出端に当接部38を一体的に設けたが、当接部を有する別部材をシールカバー円環部にボルト等の締結具により取り付けることで、シールカバーを軸方向外側へ取り外すときに別部材の当接部がスリンガー円筒部の軸方向内側の端縁と当接するようにしてもよい。この場合には、当接部を一体的に設けたシールカバー円環部を新たに作成する必要がなく、当接部を有する別部材を既存のシールカバー円環部に取り付けるだけで済み、既存のシールカバー円環部を流用して当接部を安価に提供することができる。
2:転がり軸受装置、21:内輪(内側部材)、211:内輪軌道面、22:外輪(外側部材)、221:外輪軌道面、23:円錐ころ(転動体)、3A,3B:第1及び第2密封装置、31:シールカバー、311:シールカバー円環部(フランジ部)、32:シール部材、33:スリンガー、331:スリンガー円筒部(円筒部)、332:スリンガー円環部(円環部)、335:スリンガー円筒部の軸方向内側の端縁、34:芯金、351:ラジアルリップ、352:サイドリップ、38:当接部、S:隙間。

Claims (4)

  1. 同心かつ相対回転可能に配設された内側部材及び外側部材のうちの一方に軸方向外側へ取り外し可能に装着され、軸方向内側の端縁から半径方向一方側へ突出する円環状のフランジ部を有する環状のシールカバーと、
    前記フランジ部に一体的に取り付けられた芯金を有するとともに、この芯金から軸方向外側へ突出するラジアルリップ及びサイドリップを有する環状のシール部材と、
    前記内側部材及び前記外側部材のうちの他方に軸方向外側へ取り外し可能に装着され、前記ラジアルリップを摺接させる円筒部を有するとともに、この円筒部の軸方向外側の端縁から半径方向他方側へ突出して前記サイドリップを摺接させる円環部を有する環状のスリンガーと、
    を備えた密封装置であって、
    前記フランジ部の突出端には、前記シールカバーを軸方向外側へ取り外すときに前記円筒部の軸方向内側の端縁と当接する当接部が設けられていることを特徴とする密封装置。
  2. 前記当接部は、前記フランジ部の突出端に一体的に設けられている請求項1記載の密封装置。
  3. 前記当接部と前記円筒部の軸方向内側の端縁との軸方向の間には、前記シールカバーの取り外し時における前記当接部と前記円筒部の軸方向内側の端縁との当接が前記フランジ部および前記円環部の間で前記ラジアルリップ及び前記サイドリップを過剰に折り曲げる前に行われるような隙間が介在している請求項1または請求項2記載の密封装置。
  4. 外周面に内輪軌道面を有する内側部材と、
    内周面に外輪軌道面を有する外側部材と、
    前記内輪軌道面と前記外輪軌道面との間に転動自在に介在された複数の転動体と、
    前記内側部材と前記外側部材との間に取り付けられ内部を密封する密封装置と、
    を備えた転がり軸受装置であって、
    前記密封装置は、請求項1〜請求項3のいずれか1つに記載の密封装置であることを特徴とする転がり軸受装置。
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