JP6534544B2 - オゾンガス発生装置およびオゾンガス発生装置の製造方法 - Google Patents

オゾンガス発生装置およびオゾンガス発生装置の製造方法 Download PDF

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Description

この発明は、オゾンガス発生装置およびオゾンガス発生装置の製造方法に関する。
従来、オゾンガス発生装置が知られている(たとえば、特許文献1参照)。
上記特許文献1には、原料ガスに窒素ガス等の他のガスを添加することなく高濃度のオゾンガスを発生させるオゾンガス発生装置が開示されている。具体的には、上記特許文献1のオゾンガス発生装置は、互いに対向するように所定の間隔を隔てて配置された一対の誘電体と、一対の誘電体の外側にそれぞれ配置され、一対の誘電体間に放電を発生させる一対の電極と、一対の誘電体の互いに対向する面の少なくとも一方側に設けられた機能膜とを備えている。このオゾンガス発生装置の機能膜は、ニオブ、タンタル、モリブデン、クロムから選択される1種類または2種類の金属の第1金属酸化物と、チタン、タングステン、亜鉛、鉄から選択される1種類または2種類の金属の第2金属酸化物とを含んでる。
国際公開WO2011/039971号
上記特許文献1のような従来のオゾンガス発生装置では、機能膜の表面の金属酸化物の構造の違いによりオゾン発生性能にバラツキが生じる場合がある。そこで、原料ガスに窒素ガス等の他のガスを添加することなく、高濃度のオゾンガスをより安定して発生させることが可能なオゾンガス発生装置が望まれている。
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、この発明の1つの目的は、原料ガスに窒素ガス等の他のガスを添加することなく、高濃度のオゾンガスをより安定して発生させることが可能なオゾンガス発生装置およびオゾンガス発生装置の製造方法を提供することである。
上記課題を解決するために本願発明者が鋭意検討した結果、一対の誘電体の互いに対向する面の少なくとも一方側に設けられた機能膜を、チタンおよびニオブの結晶系の酸化化合物を含むように形成することによって、原料ガスに窒素ガス等の他のガスを添加することなく、高濃度のオゾンガスをより安定して発生させることが可能であることを見い出した。すなわち、この発明の第1の局面によるオゾンガス発生装置は、互いに対向するように所定の間隔を隔てて配置された一対の電極と、一対の電極の互いに対向する面にそれぞれ設けられた一対の誘電体と、一対の誘電体の互いに対向する面の少なくとも一方側に設けられた機能膜とを備え、機能膜は、チタンおよびニオブの結晶系の酸化化合物を含む。
この発明の第1の局面によるオゾンガス発生装置では、上記のように、機能膜が、酸化チタンおよび酸化ニオブの結晶系の化合物を含むことによって、原料ガスに窒素ガス等の他のガスを添加せずにオゾンガスを発生させる際に、オゾン発生性能のバラツキを抑制することができる。これにより、原料ガスに窒素ガス等の他のガスを添加することなく、高濃度のオゾンガスをより安定して発生させることができる。
上記第1の局面によるオゾンガス発生装置において、好ましくは、機能膜の酸化チタンおよび酸化ニオブの結晶系の化合物は、モル数においてNbがTiOの0.1倍以上6倍以下となる酸化チタンおよび酸化ニオブにより生成されている。このように構成すれば、モル数においてNbがTiOの0.1倍以上6倍以下となる酸化チタンおよび酸化ニオブから、TiNbおよびTiNb1029のような結晶系の化合物を生成することができる。
上記第1の局面によるオゾンガス発生装置において、好ましくは、機能膜は、酸化チタンの固溶体をさらに含む。このように構成すれば、酸化チタンおよび酸化ニオブの結晶系の化合物と、酸化チタンの固溶体との両方の作用により、高濃度のオゾンガスをより安定して発生させることができる。
上記第1の局面によるオゾンガス発生装置において、好ましくは、機能膜の酸化チタンおよび酸化ニオブの結晶系の化合物は、TiNbおよびTiNb1029のうち少なくとも一方を含む。このように構成すれば、TiNbおよびTiNb1029のうち少なくとも一方を含む結晶系の化合物の作用により、高濃度のオゾンガスをより安定して発生させることができる。
この発明の第2の局面によるオゾンガス発生装置の製造方法は、酸化チタンおよび酸化ニオブを1000℃以上で加熱することにより酸化チタンおよび酸化ニオブの結晶系の化合物を生成する工程と、互いに対向するように所定の間隔を隔てて配置された一対の電極を設ける工程と、一対の電極の互いに対向する面にそれぞれ一対の誘電体を設ける工程と、一対の誘電体の互いに対向する面の少なくとも一方側に酸化チタンおよび酸化ニオブの結晶系の化合物を含む機能膜を設ける工程とを備える。
この発明の第2の局面によるオゾンガス発生装置の製造方法では、上記のように構成することによって、原料ガスに窒素ガス等の他のガスを添加せずにオゾンガスを発生させる際に、オゾン発生性能のバラツキを抑制することが可能なオゾンガス発生装置を製造することができる。これにより、原料ガスに窒素ガス等の他のガスを添加することなく、高濃度のオゾンガスをより安定して発生させることが可能なオゾンガス発生装置を製造することができる。
上記第2の局面によるオゾンガス発生装置の製造方法において、好ましくは、酸化チタンおよび酸化ニオブの結晶系の化合物を生成する工程は、酸化チタンおよび酸化ニオブを混合する工程と、混合した酸化チタンおよび酸化ニオブを1000℃以上で加熱して結晶系の化合物を生成する工程と、生成した化合物を粉砕する工程とを含む。このように構成すれば、酸化チタンおよび酸化ニオブから酸化チタンおよび酸化ニオブの結晶系の化合物を容易に生成して、オゾンガス発生装置の機能膜を容易に形成することができる。
上記第2の局面によるオゾンガス発生装置の製造方法において、好ましくは、機能膜を設ける工程は、生成した酸化チタンおよび酸化ニオブの結晶系の化合物と、酸化チタンの固溶体とを誘電体に塗布する工程を含む。このように構成すれば、酸化チタンおよび酸化ニオブの結晶系の化合物と、酸化チタンの固溶体との両方の作用により、高濃度のオゾンガスをより安定して発生させることが可能なオゾンガス発生装置を製造することができる。
本発明によれば、上記のように、原料ガスに窒素ガス等の他のガスを添加することなく、高濃度のオゾンガスをより安定して発生させることができる。
本発明の一実施形態によるオゾンガス発生装置を示したブロック図である。 本発明の一実施形態によるオゾンガス発生装置の放電セルを示した概略図である。 TiO−Nbの状態図を示した図である。 本発明の一実施形態によるオゾンガス発生装置のオゾンガス生成部の製造工程を示した図である。 実施例によるオゾンガスの生成を説明するための表である。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
(オゾンガス発生装置の構成)
図1を参照して、本発明の一実施形態によるオゾンガス発生装置100の構成について説明する。
本発明の一実施形態によるオゾンガス発生装置100は、半導体製造工程において用いられるオゾンを生成するように構成されている。つまり、オゾンガス発生装置100は、高純度の酸素ガス(たとえば、酸素濃度99.9%以上)を使用して、生成されるオゾンガス中の不純物(オゾンおよび酸素以外の物質)の濃度が抑制されるように構成されている。図1に示すように、オゾンガス発生装置100は、オゾンガス生成部1と、電源2と、制御部3とを備えている。
オゾンガス生成部1は、原料として高純度の酸素ガス(O)が供給され、高濃度のオゾンガス(O)を生成するように構成されている。なお、原料の高純度の酸素ガスには、窒素などの他のガスは添加されていない。
オゾンガス生成部1は、放電セル10を含んでいる。図2に示すように、放電セル10は、一対の電極11と、一対の誘電体12と、一対の機能膜13とを有している。なお、オゾンガス生成部1には、図示していないが複数の放電セル10が設けられている。複数の放電セル10は、同様の構成を有している。放電セル10は、電源2による印加により無声放電を行うように構成されている。複数の放電セル10の各々の間には、冷却水を通す流路が設けられている。
一対の電極11は、一対の誘電体12の外側にそれぞれ配置され、一対の誘電体12間に放電を発生させるように構成されている。つまり、一対の電極11には、電源2が接続されている。一対の電極11には、電源2から高周波高電圧の電力が供給される。また、一対の電極11は、それぞれ、膜状に形成されている。また、一対の電極11は、互いに対向するように配置されている。
一対の誘電体12は、互いに対向するように所定の間隔を隔てて配置されている。また、一対の誘電体12は、それぞれ、アルミナ(セラミック)により形成されている。また、一対の誘電体12は、それぞれ、板状に形成されている。また、一対の誘電体12は、それぞれ、電極11よりも大きい面積を有し、一対の電極11の内側の面(対向する側の面)を覆うように配置されている。誘電体12は、たとえば、約0.05mm以上約1mm以下の板厚を有する。安定した性能を得るために、好ましくは、誘電体12は、約0.1mm以上約0.3mm以下の板厚を有する。一対の誘電体12は、たとえば、約30μm以上約100μm以下の間隔を隔てて配置されている。また、一対の誘電体12の間の隙間に原料の酸素ガスが供給されるように構成されている。
ここで、本実施形態では、一対の機能膜13は、一対の誘電体12の互いに対向する面に設けられている。つまり、機能膜13は、一対の誘電体12の間の隙間(放電される空間)に接するように配置されている。また、誘電体12は、酸化チタンおよび酸化ニオブの結晶系の化合物を含む。具体的には、機能膜13の酸化チタンおよび酸化ニオブの結晶系の化合物は、TiNb(TiO:Nb=1:1の結晶系化合物)およびTiNb1029(TiO:Nb=2:5の結晶系化合物)のうち少なくとも一方を含む。つまり、機能膜13の酸化チタンおよび酸化ニオブの結晶系の化合物は、モル数においてNbがTiOの約0.1倍以上約6倍以下となる酸化チタンおよび酸化ニオブにより生成されている。好ましくは、機能膜13の酸化チタンおよび酸化ニオブの結晶系の化合物は、モル数においてNbがTiOの約1倍より大きく約2.5倍未満となる酸化チタンおよび酸化ニオブにより生成されている。また、機能膜13は、酸化チタンの固溶体をさらに含む。
ここで、図3のTiO−Nbの状態図に示すように、TiOおよびNbの混合物のうちNbのモル%が約9%以上約85.7%以下の場合(モル数においてNbがTiOの約0.1倍以上約6倍以下の場合)、焼成(加熱)することにより、TiNbおよびTiNb1029のうち少なくとも一方が生成される。具体的には、Nbのモル%が約9%以上約50%未満の場合、TiNbおよびTiOの固溶体が生成される。Nbのモル%が約50%の場合(TiO:Nb=1:1の場合)、TiNbが生成される。Nbのモル%が約50%より大きく約71.9%未満の場合、TiNbおよびTiNb1029が生成される。Nbのモル%が約71.9%の場合(TiO:Nb=2:5の場合)、TiNb1029が生成される。Nbのモル%が約71.9%より大きく約85.7%以下の場合、TiNb1029およびβ−Nbが生成される。
つまり、モル数においてNbがTiOの約1倍より大きく約2.5倍未満(TiOおよびNbの混合物のうちNbのモル%が約50%より大きく約71.4%未満)となる酸化チタンおよび酸化ニオブにより、結晶系の化合物を生成することにより、TiNbおよびTiNb1029の両方が生成される。
電源2は、オゾンガス生成部1の一対の電極11に交流電力を供給するように構成されている。電源2は、LC回路などにより共振させた高周波の電力を供給するように構成されている。
制御部3は、オゾンガス発生装置100の各部を制御するように構成されている。たとえば、制御部3は、電源2を制御して、オゾンガス生成部1に供給される電力を制御する。
(オゾンガス発生装置の製造方法)
図4を参照して、オゾンガス発生装置100(オゾンガス生成部1)の製造方法について説明する。
図4のステップS1の混合工程において、所定の割合の酸化チタン(TiO)および酸化ニオブ(Nb)が混合される。具体的には、粒子状のTiOおよびNbと、エタノールなどのバインダーと、混合および粉砕のためのジルコニアボールとがミルに入れられて混合される。
ステップS2の焼成工程において、混合された酸化チタン(TiO)および酸化ニオブ(Nb)が焼成(加熱)される。具体的には、粒子状のTiOおよびNbの混合物が炉において1000℃以上の温度で焼成される。粒子状のTiOおよびNbは、大気圧下において焼成される。また、粒子状のTiOおよびNbは、1000℃以上、かつ、溶解しない温度(たとえば、約1400℃)以下の温度で焼成される。好ましくは、1300℃以上、かつ、溶解しない温度(たとえば、約1400℃)以下の温度で焼成される。これにより、酸化チタンおよび酸化ニオブの結晶系の化合物(TiNbおよびTiNb1029のうち少なくとも一方)が生成される。
ステップS3の冷却工程において、焼成された酸化チタンおよび酸化ニオブの結晶系の化合物が冷却される。ステップS4の粉砕工程において、冷却された酸化チタンおよび酸化ニオブの結晶系の化合物が粉砕される。具体的には、酸化チタンおよび酸化ニオブの結晶系の化合物と、エタノールなどのバインダーと、混合および粉砕のためのジルコニアボールとがミルに入れられて粉砕される。酸化チタンおよび酸化ニオブの結晶系の化合物は、後の塗布工程において使用するスクリーン印刷用のメッシュを通過可能な粒径以下になるまで粉砕される。たとえば、酸化チタンおよび酸化ニオブの結晶系の化合物は、粒径が1000nm以下になるまで粉砕される。
ステップS5のペースト化工程において、酸化チタンおよび酸化ニオブの結晶系の化合物と、酸化チタン(TiO)の固溶体(ss)と、ガラスおよびオイルとが混合されてペースト化される。酸化チタンおよび酸化ニオブの結晶系の化合物を含むペーストは、後の塗布工程においてスクリーン印刷可能な粘度に調整される。具体的には、混合されるオイルの量を調整してペーストの粘度が調整される。これにより、機能膜13の材料が生成される。
ステップS6の塗布工程において、酸化チタンおよび酸化ニオブの結晶系の化合物と、酸化チタンの固溶体とを含むペースト化された機能膜13の材料がスクリーン印刷により、誘電体12に塗布される。機能膜13は、たとえば、約10μmの厚みで塗布される。
ステップS7の焼成工程において、塗布されたペーストを焼成(加熱)して機能膜13を誘電体12に固定する。具体的には、ペースト中のガラスが溶融する温度(たとえば、約850℃)において、所定時間焼成が行われる。その後、冷却されて、誘電体12上に機能膜13が固定される。
ステップS8の接合工程において、それぞれ機能膜13が形成された一対の誘電体12が所定の間隔を隔てて接合される。また、一対の誘電体12のそれぞれの外側に、一対の誘電体12間に放電を発生させる一対の電極11が設けられる。具体的には、誘電体12(アルミナ基板)の機能膜13が設けられた側の第1面に、ギャップ形成用のリブが配置される。また、誘電体12の機能膜12とは反対側の第2面に、電極11が設けられる。そして、誘電体12の第1面(機能膜12側の面)同士がリブを介して接合部材により接合される。また、互いに隣接する放電セル10を構成する隣接した誘電体12の第2面(電極11側の面)同士が絶縁体を介して接合部材により接合される。接合部材は、たとえば、ガラスを含む。また、接合工程において、ガラスが溶融する温度(たとえば、約850℃)において、所定時間焼成(加熱)が行われる。その後、冷却されて、複数対の誘電体12が接合される。これにより、複数の放電セル10が組み立てられる。また、複数の放電セル10の各々の間に冷却水を通す流路が設けられて、オゾンガス生成部1が組み立てられる。
(実施形態の効果)
本実施形態では、以下のような効果を得ることができる。
本実施形態では、上記のように、機能膜13が、酸化チタンおよび酸化ニオブの結晶系の化合物を含むことによって、原料ガスに窒素ガス等の他のガスを添加せずにオゾンガスを発生させる際に、オゾン発生性能のバラツキを抑制することができる。これにより、原料ガスに窒素ガス等の他のガスを添加することなく、高濃度のオゾンガスをより安定して発生させることができる。
また、本実施形態では、上記のように、機能膜13の酸化チタンおよび酸化ニオブの結晶系の化合物を、モル数においてNbがTiOの約0.1倍以上約6倍以下となる酸化チタンおよび酸化ニオブにより生成する。これにより、モル数においてNbがTiOの約0.1倍以上約6倍以下となる酸化チタンおよび酸化ニオブから、TiNbおよびTiNb1029のような結晶系の化合物を生成することができる。
また、本実施形態では、上記のように、機能膜13は、酸化チタンの固溶体を含む。これにより、酸化チタンおよび酸化ニオブの結晶系の化合物と、酸化チタンの固溶体との両方の作用により、高濃度のオゾンガスをより安定して発生させることができる。
また、本実施形態では、上記のように、機能膜13の酸化チタンおよび酸化ニオブの結晶系の化合物は、TiNbおよびTiNb1029のうち少なくとも一方を含む。これにより、TiNbおよびTiNb1029のうち少なくとも一方を含む結晶系の化合物の作用により、高濃度のオゾンガスをより安定して発生させることができる。
(実施例の説明)
次に、図5を参照して、本実施形態によるオゾンガス発生装置100の機能膜13の評価を行った実験結果について説明する。
実施例では、機能膜13の材料を、モル比において、TiO:Nb=77:23の酸化チタンおよび酸化ニオブを用いて結晶系の化合物を生成した場合(実施例1および2)と、モル比において、TiO:Nb=40:60の酸化チタンおよび酸化ニオブを用いて結晶系の化合物を生成した場合(実施例3および4)との実験を行った。また、酸化チタンおよび酸化ニオブを、それぞれ、1100℃(実施例1および3)および1300℃(実施例2および4)の温度において、焼成(加熱)して結晶系の化合物を生成した。
モル比において、TiO:Nb=77:23の酸化チタンおよび酸化ニオブを1100℃の温度で焼成した実施例1の場合、高濃度のオゾンを安定して生成することが可能であった。また、モル比において、TiO:Nb=77:23の酸化チタンおよび酸化ニオブを1300℃の温度で焼成した実施例2の場合、高濃度のオゾンを安定して生成することが可能であった。実施例1および2において、TiO:Nb=77:23の酸化チタンおよび酸化ニオブを用いて生成された結晶系の化合物を含む機能膜13の表面をX線回折により測定したところ、TiNbのピークが検出された。
モル比において、TiO:Nb=40:60の酸化チタンおよび酸化ニオブを1100℃の温度で焼成した実施例3の場合、TiO:Nb=77:23の場合(実施例1および2)よりも、より高濃度のオゾンを安定して生成することが可能であった。また、モル比において、TiO:Nb=40:60の酸化チタンおよび酸化ニオブを1300℃の温度で焼成した実施例4の場合、TiO:Nb=40:60の酸化チタンおよび酸化ニオブを1100℃の温度で焼成した実施例3の場合よりも、さらに高濃度のオゾンを安定して生成することが可能であった。実施例3および4において、TiO:Nb=40:60の酸化チタンおよび酸化ニオブを用いて生成された結晶系の化合物を含む機能膜13の表面をX線回折により測定したところ、TiNbおよびTiNb1029のピークが検出された。
比較例では、機能膜の材料としてTiO:Nb=77:23の酸化チタンおよび酸化ニオブを焼成(加熱)せずに塗布した場合の実験を行った。この比較例では、比較的濃度の高いオゾンを発生させる機能膜と、比較的濃度の低いオゾンを発生させる機能膜とがあった。つまり、比較例による機能膜では、オゾン発生性能にバラツキがあった。
(変形例)
なお、今回開示された実施形態および実施例は、すべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した実施形態および実施例の説明ではなく特許請求の範囲によって示され、さらに特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更(変形例)が含まれる。
たとえば、上記実施形態では、一対の誘電体の両方に機能膜を設ける構成の例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、一対の誘電体の少なくとも一方側に機能膜を設けていればよい。
また、上記実施形態では、オゾンガス発生装置が無声放電によりオゾンを生成する構成の例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、オゾンガス発生装置が無声放電以外の放電によりオゾンガスを生成してもよい。たとえば、オゾンガス発生装置が沿面放電によりオゾンガスを生成する構成でもよい。
また、上記実施形態では、機能膜の材料を誘電体にスクリーン印刷により塗布して機能膜を形成する構成の例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、機能膜を誘電体にスパッタリングにより形成してもよい。また、機能膜の材料をスクリーン印刷以外の方法で誘電体に塗布して機能膜を形成してもよい。
また、上記実施形態では、誘電体はアルミナにより形成されている例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、誘電体は、アルミナ以外のセラミックにより形成されていてもよいし、セラミック以外の材料により形成されていてもよい。
また、上記実施形態では、オゾンガス発生装置に複数の放電セルが設けられている構成の例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、オゾンガス発生装置に1つの放電セルが設けられている構成でもよい。
また、本発明のオゾンガス発生装置を、たとえば、オゾン水製造装置などの装置に組み込んで使用してもよい。
11 電極
12 誘電体
13 機能膜
100 オゾンガス発生装置

Claims (7)

  1. 互いに対向するように所定の間隔を隔てて配置された一対の電極と、
    前記一対の電極の互いに対向する面にそれぞれ設けられた一対の誘電体と、
    前記一対の誘電体の互いに対向する面の少なくとも一方側に設けられた機能膜とを備え、
    前記機能膜は、チタンおよびニオブの結晶系の酸化化合物を含む、オゾンガス発生装置。
  2. 前記機能膜の酸化チタンおよび酸化ニオブの結晶系の化合物は、モル数においてNbがTiOの0.1倍以上6倍以下となる酸化チタンおよび酸化ニオブにより生成されている、請求項1に記載のオゾンガス発生装置。
  3. 前記機能膜は、酸化チタンの固溶体をさらに含む、請求項1または2に記載のオゾンガス発生装置。
  4. 前記機能膜の酸化チタンおよび酸化ニオブの結晶系の化合物は、TiNbおよびTiNb1029のうち少なくとも一方を含む、請求項1〜3のいずれか1項に記載のオゾンガス発生装置。
  5. 酸化チタンおよび酸化ニオブを1000℃以上で加熱することにより酸化チタンおよび酸化ニオブの結晶系の化合物を生成する工程と、
    互いに対向するように所定の間隔を隔てて配置された一対の電極を設ける工程と、
    前記一対の電極の互いに対向する面にそれぞれ一対の誘電体を設ける工程と、
    前記一対の誘電体の互いに対向する面の少なくとも一方側に酸化チタンおよび酸化ニオブの結晶系の化合物を含む機能膜を設ける工程とを備える、オゾンガス発生装置の製造方法。
  6. 酸化チタンおよび酸化ニオブの結晶系の化合物を生成する工程は、酸化チタンおよび酸化ニオブを混合する工程と、混合した酸化チタンおよび酸化ニオブを1000℃以上で加熱して結晶系の化合物を生成する工程と、生成した化合物を粉砕する工程とを含む、請求項5に記載のオゾンガス発生装置の製造方法。
  7. 前記機能膜を設ける工程は、生成した酸化チタンおよび酸化ニオブの結晶系の化合物と、酸化チタンの固溶体とを前記誘電体に塗布する工程を含む、請求項5または6に記載のオゾンガス発生装置の製造方法。
JP2015054243A 2015-03-18 2015-03-18 オゾンガス発生装置およびオゾンガス発生装置の製造方法 Active JP6534544B2 (ja)

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