JP6532406B2 - バルーンコーティング方法およびバルーンコーティング装置 - Google Patents

バルーンコーティング方法およびバルーンコーティング装置 Download PDF

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Description

本発明は、バルーンの表面にコーティング層を形成するバルーンコーティング方法およびバルーンコーティング装置に関する。
近年、生体管腔内に生じた病変部(狭窄部)の改善のために、バルーンカテーテルが用いられている。バルーンカテーテルは、通常、長尺なシャフト部と、シャフト部の先端側に設けられて径方向に拡張可能なバルーンとを備えており、収縮されているバルーンを、細い生体管腔を経由して体内の目的場所まで到達させた後に拡張させることで、病変部を押し広げることができる。
しかしながら、病変部を強制的に押し広げると、内皮細胞が過剰に増殖して病変部に新たな狭窄(再狭窄)が発症する場合がある。このため、最近では、バルーンの外表面に狭窄を抑制するための薬剤をコーティングした薬剤溶出バルーンが用いられている。薬剤溶出バルーンは、拡張することで外表面にコーティングされている薬剤を病変部へ瞬時に放出し、薬剤を生体組織へ移行させることができ、これにより、再狭窄を抑制することができる。
バルーンに薬剤をコーティングする方法として、種々の方法が提案されている。例えば特許文献1には、バルーンを回転させつつ軸方向へ移動させながら、薬剤を含むコーティング液をバルーンの表面に塗布量を制御しつつ供給し、コーティング液を乾燥させて薬剤を含むコーティング層を形成する方法が記載されている。
米国特許出願公開第2010/055294号明細書
バルーンを回転させながらバルーン表面に薬剤をコーティングする際にバルーンが軸心方向に沿って湾曲していると、バルーンを回転させた際に、バルーンが偏心する。バルーンの湾曲は、バルーンおよびシャフト部の材料や厚さの違いや、バルーンを拡張した際の部位による伸縮率の違い等によって生じ、特に、軸心方向へ長いバルーンにおいて、湾曲による影響が大きい。バルーンが湾曲して偏心が生じると、コーティング液を供給するディスペンシングチューブ先端から回転するバルーンの外表面までの距離が、回転とともに変化し、バルーンの外表面上への薬剤の均一なコーティングが困難となる。さらに、バルーンの外表面にコーティングされる薬剤は、溶媒を揮発させる際の時間の長短等によって、結晶型、非結晶質(アモルファス)型、およびそれらの混合型などの異なる形態型となり得るが、薬剤の均一なコーティングが困難となることで、溶媒の揮発が不均一となり、形態型の形成の制御が困難になる可能性がある。結晶および非晶質は、必ずしもどちらが望ましいというものではなく、目的に応じて選択できることが望まれる。
本発明は、上述した課題を解決するためになされたものであり、コーティング層の厚さや薬剤の形態型などを自在に調節しつつコーティング可能なバルーンコーティング方法および装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成する本発明に係るバルーンコーティング方法は、バルーンカテーテルのバルーンの外表面にコーティング層を形成するバルーンコーティング方法であって、前記バルーンの先端部を当該バルーンの軸心方向へ引っ張ることで前記バルーンの湾曲を矯正する引張工程と、前記バルーンの湾曲を矯正した状態を維持しつつ前記バルーンを当該バルーンの軸心を中心として回転させ、前記バルーンの外表面に薬剤を含むコーティング液を塗布する塗布工程と、を有する。
上記のように構成したバルーンコーティング方法は、バルーンの湾曲を矯正した状態でバルーンを回転させつつバルーンの外表面にコーティング液を塗布するため、コーティング液の厚さのバラツキを抑制でき、コーティング液(コーティング層)の厚さの調節が容易となる。また、コーティング液の厚さを調節することで、溶媒を揮発させる時間を調節することが容易となり、コーティング層の薬剤の形態型などを自在に調節することができる。
前記引張工程において、引っ張り力を任意に調節可能とするようにすれば、バルーンに応じて望ましい引っ張り力に設定して、バルーンの湾曲を適切に矯正できる。
前記塗布工程において、前記バルーンを回転させる回転機構と異なる第2回転機構により、前記バルーンに引っ張り力を作用させる部材を前記バルーンと同一の回転速度で回転させるようにすれば、バルーンの回転が安定し、かつ捩れ力などによる変形が生じることも抑制できるため、コーティング液の厚さのバラツキを抑制して、コーティング液の厚さの調節が容易となる。
前記引張工程において、前記バルーンの振れ量が0.5mm以下となるように矯正するようにすれば、回転するバルーンの外周面にコーティング液を均一に塗布できる。
前記引張工程において、弾性部材を介して前記バルーンに引っ張り力を作用させるようにすれば、過度な負荷が作用することを抑制してバルーンへの負荷を軽減させつつ、適切な引っ張り力を容易に設定することができる。
前記引張工程において、前記バルーンの内側に位置して前記バルーンの先端部が接着された内管を引っ張ることで前記バルーンに引っ張り力を作用させてもよい。
前記引張工程において、前記バルーンの先端部を引っ張ることで前記バルーンに引っ張り力を作用させてもよい。
前記引張工程および塗布工程において、前記バルーンの内側に位置する内管に芯材が挿通されてもよい。
バルーンカテーテルのバルーンの外表面にコーティング層を形成するバルーンコーティング装置であって、前記バルーンを当該バルーンの軸心を中心として回転させる回転機構と、前記バルーンを回転可能な状態に維持しつつ前記バルーンの先端部を当該バルーンの軸心方向へ引っ張る引張機構と、薬剤を含むコーティング液を前記バルーンの外表面に塗布する塗布機構と、を有するようにすれば、引張機構によってバルーンに引っ張り力を作用させてバルーンの湾曲を矯正した状態で、回転機構によりバルーンを回転させつつ、塗布機構によってバルーンの外表面にコーティング液を塗布することができ、コーティング液の厚さのバラツキを抑制して、コーティング液の厚さの調節が容易となる。また、コーティング液の厚さを調節することで、溶媒を揮発させる時間を調節することが容易となり、コーティング層の薬剤の形態型や大きさなどを自在に調節することができる。
前記引張機構が、引っ張り力を任意に調節可能であるようにすれば、バルーンに応じて望ましい引っ張り力に設定して、バルーンの湾曲を適切に矯正できる。
前記引張機構を前記バルーンと同一の回転速度で回転させる第2回転機構を有するようにすれば、バルーンの回転が安定し、かつ捩れ力などによる変形が生じることも抑制できるため、コーティング液の厚さのバラツキを抑制して、コーティング液の厚さの調節が容易となる。
前記引張機構が、前記バルーンに引っ張り力を作用させる弾性部材を有するようにすれば、過度な負荷が作用することを抑制してバルーンへの負荷を軽減させつつ、弾性部材によって適切な引っ張り力を容易に設定することができる。
前記引張機構は、前記バルーンカテーテルの前記バルーンに連結、または前記バルーンの内側に位置して前記バルーンの先端部が接着された内管に連結される連結部を有してもよい。
本発明の第1実施形態に係るバルーンコーティング方法を行うための装置を示す概略図である。 バルーンカテーテルを示す断面図である。 本発明の第2実施形態に係るバルーンコーティング方法を行うための装置を示す概略図である。 本発明の第3実施形態に係るバルーンコーティング方法を行うための装置を示す概略図である。 バルーンカテーテルの他の例を示す平面図である。
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態を説明する。なお、図面の寸法比率は、説明の都合上、誇張されて実際の比率とは異なる場合がある。
<第1実施形態>
本発明の第1実施形態に係るバルーンコーティング方法は、バルーンの表面に薬剤を含むコーティング層を形成するものであり、図1に示すバルーンコーティング装置50により実施される。なお、本明細書では、バルーンカテーテル10の生体管腔に挿入する側を「先端」若しくは「先端側」、操作する手元側を「基端」若しくは「基端側」と称することとする。
まず、バルーンカテーテル10の構造を説明する。バルーンカテーテル10は、図2に示すように、長尺なカテーテル本体部20と、カテーテル本体部20の先端部に設けられるバルーン30と、カテーテル本体部20の基端に固着されたハブ40とを有している。
カテーテル本体部20は、先端および基端が開口した管状体である外管21と、外管21の内部に配置される内管22とを備えている。外管21および内管22の間には、バルーン30を拡張するための拡張用流体が流通する拡張ルーメン23が形成されており、内管22の内側には、ガイドワイヤーが挿通されるガイドワイヤールーメン24が形成されている。
バルーン30は、先端側が内管22に接着され、基端側が外管21に接着されており、バルーン30の内部が、拡張ルーメン23に連通している。バルーン30の軸心X方向における中央部には、拡張させた際に外径が等しい円筒状のストレート部31が形成され、ストレート部31の軸心X方向の両側に、外径が徐々に変化するテーパ部33が形成される。そして、ストレート部31の外表面の全体に、薬剤を含むコーティング層32が形成される。なお、バルーン30においてコーティング層32を形成する範囲は、ストレート部31のみに限定されず、ストレート部31に加えてテーパ部33の少なくとも一部が含まれてもよく、または、ストレート部31の一部のみであってもよい。
ハブ40は、外管21の拡張ルーメン23と連通して拡張用流体を流入出させるポートとして機能する第1開口部41と、ガイドワイヤールーメン24を挿通させる第2開口部42とを備えている。第2開口部42には、血液の流出を抑制する止血弁43が設けられている。
バルーン30は、ある程度の可撓性を有する材料により形成されることが好ましく、そのような材料としては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブテン、エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、アイオノマー、あるいはこれら二種以上の混合物等のポリオレフィンや、軟質ポリ塩化ビニル樹脂、ポリアミド、ポリアミドエラストマー、ポリエステル、ポリエステルエラストマー、ポリウレタン、フッ素樹脂等の熱可塑性樹脂、シリコーンゴム、ラテックスゴム等が使用できる。
バルーン30は、軸心X方向に沿って湾曲する場合があり、特に、バルーン30の長さが100mm以上の場合に、バルーン30の湾曲が生じやすい。バルーン30の湾曲は、バルーンカテーテル10の製造過程において、カテーテル本体部20およびバルーン30の材質や厚さの違いにより生じる、バルーン30を拡張した際の伸縮率の差異が原因の一つと考えられる。
次に、バルーンコーティング装置50について説明する。バルーンコーティング装置50は、図1に示すように、バルーンカテーテル10を保持してバルーン30の軸心Xを中心として回転させる回転機構60と、バルーンカテーテル10を回転可能に支持する支持台70と、バルーン30を軸心Xに沿う方向へ引っ張る引張機構80と、バルーン30の表面にコーティング液Rを塗布する塗布機構90と、バルーンコーティング装置50を制御する制御機構100と、を有する。
回転機構60は、バルーンカテーテル10のハブ40を保持し、内蔵されるモーター等の駆動源によってバルーンカテーテル10を回転させる。バルーンカテーテル10は、ガイドワイヤールーメン24内に芯材61(図2を参照)が挿通されて保持されるとともに、芯材61によってコーティング液Rのガイドワイヤールーメン24内への流入が防止されている。また、バルーンカテーテル10は、拡張ルーメン23を覆うようにハブ40の第1開口部41にキャップ63が被せられ、バルーン30を拡張させた際に拡張用流体を密封することができる。
支持台70は、カテーテル本体部20を内部に収容して回転可能に支持する管状の支持部71を備えている。また、支持台70は、引張機構80を直線的に移動可能に保持する溝部72と、直線的に並ぶ歯を備えるラック73とを備えている。
引張機構80は、支持台70の溝部72に嵌合する摺動部81と、ラック73に噛み合うピニオン82と、ピニオン82を回転させるハンドル83と、摺動部81に固定される軸受部84と、軸受部84に保持される引張部材85と、引張部材85に連結される弾性部材86と、弾性部材86およびバルーン30を連結させる連結部87とを備えている。
摺動部81は、支持台70の溝部72に摺動可能に嵌合しており、溝部72内を摺動することで、軸受部84を直線的に移動させる。ピニオン82は、ハンドル83を回転操作することで回転し、ラック73に噛み合うことで、摺動部81を溝部72に沿って移動させることができる。なお、ハンドル83を手動で回転操作するのではなしに、モーター等を設けて制御することも可能である。
軸受部84は、スラスト荷重を受けることが可能なスラスト軸受と、ラジアル荷重を受けることが可能なラジアル軸受とを組み合わせて構成される。なお、例えばアンギュラ玉軸受のような、スラスト荷重およびラジアル荷重の両方を受けることが可能な軸受を用いてもよい。軸受部84は、スラスト荷重およびラジアル荷重の両方を受けることができるため、引張部材85を回転可能に保持しつつ、引張部材85に、軸方向への力を作用させることができる。
引張部材85は、軸受部84を貫通する回転軸88と、回転軸88の端部に回転軸88よりも大きな径で形成されて、軸受部84に対してスラスト方向から接する大径部89とを備えている。大径部89は、軸受部84にスラスト方向から接触することで、回転しつつも、回転軸88に軸方向への引っ張り力を作用させることができる。
弾性部材86は、コイルバネであり、一端が、回転軸88の端部に回転軸88とともに回転可能に連結され、他端が、連結部87の端部に連結部87とともに回転可能に連結される。なお、弾性部材86は、弾性的に変形して引っ張り力を作用させることが可能であれば、材料や構成は特に限定されず、例えば、ゴム等であってもよい。バルーン30に作用させる引っ張り力は、バルーン30が損傷せず、かつバルーン30の偏心を抑制できるように適宜設定されることが好ましく、一例として、数N程度とすることができるが、特に限定されない。
連結部87は、例えばメカニカルチャック、マグネットチャックまたは真空チャック等のチャック装置であり、バルーン30の先端側の端部を、径方向外側から挟むように挟持することができる。なお、連結部87は、バルーン30を保持することが可能であれば、構成は特に限定されない。また、バルーン30を引っ張ることが可能であれば、バルーン30自体を挟持しなくてもよく、例えば、バルーン30よりも先端側に位置する内管22を挟持してもよい。連結部87の構成材料は、例えばステンレス、アルミニウム等の金属、フッ素樹脂、アクリロニトリルブタジエンスチレン樹脂、ポリエチレン等の樹脂、ゴム等を用いることができる。
塗布機構90は、バルーン30の軸心Xと平行な方向へ直線的に移動可能な移動台91と、コーティング液Rを収容する容器92と、任意の送液量でコーティング液Rを送液する送液ポンプ93と、コーティング液Rをバルーン30に塗布する塗布部94とを備えている。
移動台91は、内蔵されるモーター等の駆動源によって、バルーンカテーテル10の軸心Xに沿う両方向へ直線的に移動可能である。
送液ポンプ93は、例えばシリンジポンプであり、制御機構100によって制御されて、容器92から吸引チューブ95を介してコーティング液Rを吸引し、供給チューブ96を介して塗布部94へコーティング液Rを任意の送液量で供給することができる。送液ポンプ93は、移動台91に設置され、移動台91の移動により直線的に移動可能である。なお、送液ポンプ93は、コーティング液Rを送液可能であればシリンジポンプに限定されず、例えばチューブポンプであってもよい。
塗布部94は、バルーン30の外表面へ向かって開口する開口部からコーティング液Rを吐出するディスペンシングチューブである。塗布部94の開口部は、塗布部94の軸心と直交する面で開口するように形成されているが、これに限定されない。塗布部94は、移動台91に設置される送液ポンプ93とともに、バルーンカテーテル10の軸心Xに沿う両方向へ直線的に移動可能である。なお、塗布部94は、コーティング液Rをバルーン30の外表面に塗布可能であれば、ディスペンシングチューブでなくてもよく、例えば、コーティング液Rを含ませた繊維材、織布、不織布、スポンジ等の多孔質体、ヘラ状の部材、ブラシ等であってもよい。
制御機構100は、例えばコンピュータにより構成され、回転機構60および塗布機構90を、統括的に制御する。
コーティング液Rは、薬剤、添加剤、および揮発性溶媒を含んでいる。薬剤は、生体へ作用する物質であり、水溶性薬剤および不水溶性薬剤のいずれであってもよいが、薬剤の血中への溶出を抑制するという観点から、不水溶性薬剤が好ましい。
不水溶性薬剤は、水に不溶または難溶性である薬剤を意味し、具体的には、水に対する溶解度が、pH5〜8で5mg/mL未満である。その溶解度は、1mg/mL未満、さらに、0.1mg/mL未満でもよい。水不溶性薬剤は、脂溶性薬剤を含む。
いくつかの好ましい水不溶性薬剤の例は、免疫抑制剤、例えば、シクロスポリンを含むシクロスポリン類、ラパマイシン等の免疫活性剤、パクリタキセル等の抗がん剤、抗ウイルス剤または抗菌剤、抗新生組織剤、鎮痛剤および抗炎症剤、抗生物質、抗てんかん剤、不安緩解剤、抗麻酔剤、拮抗剤、ニューロンブロック剤、抗コリン作用剤、抗不整脈剤、抗高血圧剤、ホルモン剤ならびに栄養剤を含む。
水不溶性薬剤としては、ラパマイシン、パクリタキセル、ドセタキセルおよびエベロリムスからなる群から選択される少なくとも1つが好ましい。ラパマイシン、パクリタキセル、ドセタキセル、エベロリムスは、それぞれ、同様の薬効を有する限り、それらの類似体および/またはそれらの誘導体を含む。例えば、パクリタキセルとドセタキセルとは類似体の関係にあり、ラパマイシンとエベロリムスとは誘導体の関係にある。これらのうちでは、パクリタキセルがさらに好ましい。
本実施形態におけるコーティング液Rは、上記水不溶性薬剤を、好ましくは5〜60mg/mLの濃度で、より好ましくは20〜50mg/mLの濃度で、さらに好ましくは30〜40mg/mLの濃度で、含有する。
添加剤は、特に制限されないが、薬剤と固体分散体を形成するポリマー(重合体)及び/又は高分子または低分子の化合物を適用でき、例えば、ポリオレフィン、ポリイソブチレン、エチレン−α−オレフィン共重合体、アクリルポリマーおよび共重合体、ポリ塩化ビニル、ポリビニル・メチル・エーテル、ポリフッ化ビニリデン、ポリ塩化ビニリデン、ポリアクリロニトリル、ポリビニルケトン、ポリスチレン、ポリ酢酸ビニル、エチレン−メチル・メタクリル酸塩共重合体、アクリロニトリル−スチレン共重合体、ABS樹脂、ナイロン12およびそのブロック共重合体、ポリカプロラクトン、ポリオキシメチレン、ポリエステル、ポリエーテル、ポリアミド、エポキシ樹脂、ポリウレタン、レーヨン・トリアセテート、セルロース、酢酸セルロース、酪酸セルロース、セロハン、硝酸セルロース、プロピオニルセルロース、セルロース・エーテル、カルボキシメチルセルロース、キチン、ポリ乳酸、ポリグリコール酸、ポリエチレンオキシド、ポリ乳酸−ポリエチレンオキシド共重合体、ポリエチレングリコール、ポリプロピレン・グリコール、グリセロール、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、有機酸、有機酸エステルからなる群より選択される少なくとも1種が好ましい。なお、添加剤は、必ずしも設けられなくてもよい。
添加剤は、薬剤に対して少量であることが好ましく、マトリクスを形成しないことが好ましい。また、添加剤は、ミセル、リポソーム、造影剤、乳化剤、界面活性剤を含まないことが好ましいが、含まれてもよい。また、添加剤は、ポリマーを含まず低分子の化合物のみを含むことが好ましい。
揮発性溶媒は、特に限定されないが、メタノール、エタノール、ジオキサン、テトラヒドロフラン、ジメチルホルムアミド、アセトニトリル、ジメチルスルホキシド、アセトン等の揮発性有機溶媒を少なくとも1種類を含むことが好ましい。また、揮発性有機溶媒に水等が混合されてもよい。
次に、上述したバルーンコーティング装置50を用いてバルーン30の表面に薬剤を含むコーティング層32を形成するバルーンコーティング方法を説明する。
初めに、バルーンカテーテル10の第1開口部41から拡張用の流体をバルーン30内に供給し、バルーン30を拡張させた状態で第1開口部41にキャップ63を被せて密封し、バルーン30を拡張させた状態で維持する。なお、バルーン30を拡張させずに、バルーン30の表面にコーティング層32を形成することもでき、その場合には、拡張用の流体をバルーン30内に供給する必要はない。
次に、バルーンカテーテル10を支持台70に回転可能に設置し、ハブ40を回転機構60に連結する。そして、バルーン30の先端側の端部を連結部87によって挟持する。この後、ハンドル83を回転操作することでラック73に噛み合うピニオン82を回転させ、摺動部81を溝部72に沿ってバルーン30から離れる方向へ移動させる。これにより、大径部89が軸受部84によりバルーン30から離れる方向へ押圧されて移動する。これにより、大径部89と一体的に構成される回転軸88がバルーン30から離れる方向へ移動し、回転軸88および連結部87の間に位置する弾性部材86が引き延ばされて、連結部87に連結されているバルーン30に、引っ張り力を作用させることができる(引張工程)。バルーン30に作用する引っ張り力は、弾性部材86を引き延ばすほど大きくなるため、摺動部81の移動量を調節することで、引っ張り力を任意に設定することができる。これにより、バルーン30は、湾曲が矯正されて真っ直ぐに伸びた状態となる。湾曲の矯正後のバルーン30の振れ量は、回転するバルーン30の外周面にコーティング液Rを均一に塗布できるように、0.5mm以下であることが好ましく、0.3mm以下であることがより好ましい。振れ量は、例えば、ダイヤルゲージのプローブをバルーン30の径方向外側から接触させてバルーン30を一回転させ、プローブが引っ込む量 (移動量)の最大値と最小値の差として容易に計測できる。または、バルーン30が変形しないように、非接触のレーザー変位計等を用いて計測してもよい。
次に、移動台91を移動させてバルーン30においてコーティング層32を形成する最も先端側の位置に塗布部94を位置させ、回転機構60によりバルーンカテーテル10を回転させる。バルーン30が回転すると、引張部材85が軸受部84により回転可能に保持されているため、バルーン30を把持する連結部87、弾性部材86および引張部材85もバルーン30とともに回転する。この際、軸受部84がスラスト荷重を受けることができるため、バルーン30に引っ張り力を作用させた状態を維持して、バルーン30の湾曲を矯正した状態でバルーン30を回転させることができる。
次に、塗布機構90の送液ポンプ93により塗布量を調節しつつコーティング液Rを塗布部94へ供給するとともに、移動台91を移動させて、塗布部94を徐々に基端方向へ移動させる(塗布工程)。塗布部94の移動速度は、例えば0.5〜10mm/秒であるが、これに限定されない。コーティング液Rの塗布部94からの吐出速度は、例えば0.05〜5μL/秒であるが、これに限定されない。バルーン30の回転数は、例えば20〜100rpmであるが、これに限定されない。
この後、バルーン30の表面に塗布されたコーティング液Rに含まれる揮発性溶媒が揮発して、バルーン30の表面に薬剤および添加物を含むコーティング層32が徐々に形成される。揮発させる時間は、溶媒により適宜設定されるが、例えば、数秒〜十数秒程度である。
塗布工程において、バルーン30に引っ張り力を作用させてバルーン30の湾曲を矯正した状態で、バルーン30を回転させつつバルーン30の外表面にコーティング液Rを塗布するため、コーティング液Rの厚さのバラツキを抑制でき、コーティング液R(コーティング層32)の厚さの調節が容易となる。
また、コーティング液の厚さを調節することで、溶媒を揮発させる時間を調節することが容易となり、コーティング層の薬剤の形態型や大きさなどを自在に調節することができる。バルーン30の外表面にコーティングされる薬剤は、結晶型、非結晶質(アモルファス)型、およびそれらの混合型などの異なる形態型となり得る。薬剤が結晶型となる場合でも、結晶構造が異なる種々の形態型が存在する。さらに、結晶や非晶質は、コーティング層32において規則性を有するように配置されてもよいが、不規則に配置されてもよい。そして、このような薬剤の形態型は、揮発性溶媒を揮発させる時間の長短や雰囲気温度により影響を受ける。したがって、揮発させる時間を適宜設定することで、コーティング層32に含まれる薬剤の形態型をより自在に調節することが可能となる。
そして、バルーン30を回転させつつ塗布部94を徐々に軸心Xの方向へ移動させることで、バルーン30の外表面に、コーティング層32を徐々に形成する。バルーン30のコーティングする範囲の全体にコーティング層32が形成された後、回転機構60および塗布機構90を停止させる。
コーティング層32の厚さは、例えば1〜50μmであるが、これに限定されず、バルーン30の寸法や用途等に応じて適宜設定可能である。
この後、バルーンカテーテル10をバルーンコーティング装置50から取り外して、バルーン30のコーティングが完了する。
以上のように、本実施形態に係るバルーンコーティング方法は、バルーンカテーテル10のバルーン30の外表面にコーティング層32を形成するバルーンコーティング方法であって、バルーン30を当該バルーン30の軸心X方向へ引っ張ることでバルーン30の湾曲を矯正する引張工程と、バルーン30の湾曲を矯正した状態を維持しつつバルーン30を当該バルーン30の軸心Xを中心として回転させ、バルーン30の外表面に薬剤を含むコーティング液Rを塗布する塗布工程と、を有している。したがって、バルーン30に引っ張り力を作用させてバルーン30の湾曲を矯正した状態で、バルーン30を回転させつつバルーン30の外表面にコーティング液Rを塗布するため、コーティング液Rの厚さのバラツキを抑制でき、コーティング液R(コーティング層32)の厚さの調節が容易となる。また、コーティング液Rの厚さを調節することで、溶媒を揮発させる時間を調節することが容易となり、コーティング層32の薬剤の形態型や大きさなどを自在に調節することができる。
また、引張工程において、弾性部材86を介してバルーン30に引っ張り力を作用させるため、弾性部材86なしで引張部材85により直接的に引っ張る場合と比較して、過度な負荷が作用することを抑制してバルーン30への負荷を軽減させつつ、適切な引っ張り力を容易に設定することができる。
また、引張工程において、引っ張り力を任意に調節できるため、バルーン30に応じて望ましい引っ張り力に設定して、バルーン30の湾曲を適切に矯正できる。
また、引張工程において、バルーン30の振れ量が0.5mm以下となるように矯正するため、回転するバルーン30の外周面にコーティング液Rを均一に塗布できる。
また、本実施形態におけるバルーンコーティング装置50は、バルーンカテーテル10のバルーン30の外表面にコーティング層32を形成する装置であって、バルーン30を当該バルーン30の軸心Xを中心として回転させる回転機構60と、バルーン30を回転可能な状態を維持しつつ当該バルーン30の軸心X方向へ引っ張る引張機構80と、薬剤を含むコーティング液Rをバルーン30の外表面に塗布する塗布機構90と、を有している。このため、引張機構80によってバルーン30に引っ張り力を作用させてバルーン30の湾曲を矯正した状態で、回転機構60によりバルーン30を回転させつつ、塗布機構90によってバルーン30の外表面にコーティング液Rを塗布することができ、コーティング液Rの厚さのバラツキを抑制して、コーティング液R(コーティング層32)の厚さの調節が容易となる。また、コーティング液Rの厚さを調節することで、溶媒を揮発させる時間を調節することが容易となり、コーティング層32の薬剤の形態型や大きさなどを自在に調節することができる。
また、引張機構80が、バルーン30に引っ張り力を作用させる弾性部材86を有するため、弾性部材86なしで引張部材85により直接的に引っ張る場合と比較して、過度な負荷が作用することを抑制してバルーン30への負荷を軽減させつつ、弾性部材86によって適切な引っ張り力を容易に設定することができる。
また、引張機構80が、引っ張り力を任意に調節可能であるため、バルーン30に応じて望ましい引っ張り力に設定することができる。
<第2実施形態>
本発明の第2実施形態に係るバルーンコーティング方法は、図3に示すバルーンコーティング装置110により実施される。なお、第1実施形態と同様の機能を有する部位には同一の符号を付し、説明を省略する。
バルーンコーティング装置110の引張機構120は、弾性部材86に連結される引張部材125と、引張部材125を回転させる第2回転機構126とを備えている。第2回転機構126は、制御機構100によって制御されて、回転機構60と同調してバルーン30と同一の回転速度(同一回転数)で引張部材125を回転させる。したがって、第1実施形態におけるバルーンコーティング装置50では、塗布工程において、バルーン30に引っ張り力を作用させる弾性部材86、引張部材85および連結部87が、バルーン30から回転力を受けて回転するのに対し、第2実施形態におけるバルーンコーティング装置110では、弾性部材86、引張部材125および連結部87が、第2回転機構126によって回転力を付与されてバルーン30と同一の回転速度で回転する。このため、バルーン30の回転が安定し、バルーン30に捩れ力などの余計な力が作用して変形することも抑制できるため、コーティング液Rの厚さのバラツキを抑制して、コーティング液R(コーティング層32)の厚さの調節が容易となる。
なお、第2回転機構の構成は、バルーン30に引っ張り力を作用させる部材に回転力を付与できるのであれば特に限定されず、例えば、第1回転機構と駆動源(モーター等)が共通であってもよい。
<第3実施形態>
本発明の第3実施形態に係るバルーンコーティング方法は、図4に示すバルーンコーティング装置130により実施される。なお、第1実施形態と同様の機能を有する部位には同一の符号を付し、説明を省略する。
バルーンコーティング装置130の引張機構140は、連結部87のバルーン30と連結される側の反対側に第1磁石141が設けられ、第1磁石141と対向する位置に、第2磁石142が設けられる。第2磁石142は、摺動部81に設置されている。第1磁石141および第2磁石142は、異なる極が対向しており、磁力によって互いに引き寄せられる。したがって、第3実施形態におけるバルーンコーティング装置130では、バルーン30に連結されて回転する第1磁石141が回転しても、第2磁石142を回転させずに、バルーン30に引っ張り力を作用させることができ、軸受を設ける必要がなく、構成が容易となる。また、ハンドル83を回転させることで、第1磁石141および第2磁石142の間の距離を変化させることができ、距離を離すほど引っ張り力が低下し、距離を近づけるほど引っ張り力が上昇するため、適切な引っ張り力に調節することができる。
なお、本発明は、上述した実施形態のみに限定されるものではなく、本発明の技術的思想内において当業者により種々変更が可能である。例えば、上述した実施形態では、バルーン30の先端側から基端側へ向かってコーティング液Rを塗布しているが、基端側から先端側へ向かって塗布してもよい。
また、上述した実施形態では、塗布工程において、引っ張り力を一定としているが、例えば、バルーン30のコーティング液Rを塗布する部位に応じて、引っ張り力を変化させてもよい。
また、上述した実施形態では、バルーン30の基端部の軸心X方向への移動を制限し、バルーン30の先端部を先端方向へ移動させることで、バルーン30に引っ張り力を作用させているが、例えば、バルーン30の先端部の軸心X方向への移動を制限し、バルーン30の基端部を基端方向へ移動させることで、バルーン30に引っ張り力を作用させてもよい。この場合、例えば、ハブ40を把持している回転機構60を、基端方向へ移動可能な構成とすることで、バルーン30の基端部を基端方向へ移動させて、バルーン30に引っ張り力を作用させることができる。
また、第1実施形態では、引張部材85を移動させて、引弾性部材86を介してバルーン30に引っ張り力を作用さているが、弾性部材86を設けずに、引張部材85の移動による引っ張り距離によって、バルーン30へ引っ張り力を直接的に作用させることもできる。弾性部材86を設けずとも、引っ張り力または引っ張り距離をバルーン30に作用させることができれば、バルーン30の湾曲を矯正して偏心を抑制することができる。
また、上述の実施形態に係るバルーンコーティング方法では、バルーンカテーテル10は、オーバーザワイヤ型(Over−the−wire type)のバルーンカテーテル10のバルーン30にコーティングを施しているが、図5に示すように、ラピッドエクスチェンジ型(Rapid exchange type)のバルーンカテーテル150のバルーン190にコーティングを施してもよい。バルーンカテーテル150は、基端側からハブ210、基部シャフト160、中間部分170、先端シャフト180、バルーン190および内管シャフト200を備えている。
ハブ210には、金属または一部の樹脂など比較的剛性の高い材質からなる基部シャフト160が、流体を流通可能に連通して接合されている。
基部シャフト160の先端側には、中間部分170が流体を流通可能に連通して設けられている。中間部分170の先端側には樹脂などの材質からなる比較的剛性の低い先端シャフト180が流体を流通可能に連通して設けられている。先端シャフト180の先端側には、バルーン190の基端部が流体を流通可能に連通して設けられている。
内管シャフト200は、先端シャフト180及びバルーン190の内部を同軸状に貫通している。内管シャフト200の先端部は先端チップ201となっており、先端チップ201はバルーン190の先端部より先端側へ延在している。先端チップ201は、バルーン190の先端部と液密を保った状態で接合されている。内管シャフト200の基端は、中間部分170から先端シャフト180にかけての一部分に設けられたガイドワイヤ開口部202まで延長され、液密を保った状態で接合されている。ガイドワイヤは、先端チップ201の先端開口部203を入口とし、ガイドワイヤ開口部202を出口として、内管シャフト200内に挿入可能である。
上述のラピッドエクスチェンジ型のバルーンカテーテル150であっても、バルーン190を拡張させて密封し、ハブ210を回転機構60に取り付け、支持台70により基部シャフト160、中間部分170および先端シャフト180の少なくとも一部を支持し、芯材61をガイドワイヤ開口部202から内管シャフト200内に挿入して、バルーンコーティング装置50に取り付けることができる。そして、上述の実施形態において説明した方法と同様の方法で、バルーン190の外表面にコーティング層を形成することができる。
本出願は、2013年12月21日に出願された日本国特許出願(特願2013−264708)に基づいており、その開示内容は、参照により全体として引用されている。
10,150 バルーンカテーテル、
30,190 バルーン、
32 コーティング層、
50,110,130 バルーンコーティング装置、
60 回転機構、
80,120,140 引張機構、
85,125 引張部材(部材)、
86 弾性部材、
90 塗布機構、
126 第2回転機構、
R コーティング液。

Claims (13)

  1. バルーンカテーテルのバルーンの外表面にコーティング層を形成するバルーンコーティング方法であって、
    前記バルーンの先端部を当該バルーンの軸心方向へ引っ張ることで前記バルーンの湾曲を矯正する引張工程と、
    前記バルーンの湾曲を矯正した状態を維持しつつ前記バルーンを当該バルーンの軸心を中心として回転させ、前記バルーンの外表面に薬剤を含むコーティング液を塗布する塗布工程と、を有するバルーンコーティング方法。
  2. 前記引張工程において、引っ張り力を任意に調節可能とする請求項1に記載のバルーンコーティング方法。
  3. 前記塗布工程において、前記バルーンを回転させる回転機構と異なる第2回転機構により、前記バルーンに引っ張り力を作用させる部材を前記バルーンと同一の回転速度で回転させる請求項1または2に記載のバルーンコーティング方法。
  4. 前記引張工程において、前記バルーンの振れ量が0.5mm以下となるように矯正する請求項1〜3のいずれか1項に記載のバルーンコーティング方法。
  5. 前記引張工程において、弾性部材を介して前記バルーンに引っ張り力を作用させる請求項1〜4のいずれか1項に記載のバルーンコーティング方法。
  6. 前記引張工程において、前記バルーンの内側に位置して前記バルーンの先端部が接着された内管を引っ張ることで前記バルーンに引っ張り力を作用させる請求項1〜5のいずれか1項に記載のバルーンコーティング方法。
  7. 前記引張工程において、前記バルーンの先端部を引っ張ることで前記バルーンに引っ張り力を作用させる請求項1〜5のいずれか1項に記載のバルーンコーティング方法。
  8. 前記引張工程および塗布工程において、前記バルーンの内側に位置する内管に芯材が挿通されている請求項1〜7のいずれか1項に記載のバルーンコーティング方法。
  9. バルーンカテーテルのバルーンの外表面にコーティング層を形成するバルーンコーティング装置であって、
    前記バルーンを当該バルーンの軸心を中心として回転させる回転機構と、
    前記バルーンを回転可能な状態に維持しつつ前記バルーンの先端部を当該バルーンの軸心方向へ引っ張る引張機構と、
    薬剤を含むコーティング液を前記バルーンの外表面に塗布する塗布機構と、を有するバルーンコーティング装置。
  10. 前記引張機構は、引っ張り力を任意に調節可能である請求項9に記載のバルーンコーティング装置。
  11. 前記引張機構を前記バルーンと同一の回転速度で回転させる第2回転機構を有する請求項9または10のいずれか1項に記載のバルーンコーティング装置。
  12. 前記引張機構は、前記バルーンに引っ張り力を作用させる弾性部材を有する請求項9〜11のいずれか1項に記載のバルーンコーティング装置。
  13. 前記引張機構は、前記バルーンカテーテルの前記バルーンに連結、または前記バルーンの内側に位置して前記バルーンの先端部が接着された内管に連結される連結部を有する請求項9〜12のいずれか1項に記載のバルーンコーティング装置。
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