JP6532276B2 - 難燃性水系ポリウレタン樹脂組成物、及びそれを塗布してなる難燃性ポリエステル系繊維 - Google Patents
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従って、本発明の第1の目的は、環境適応性に優れたリン系の難燃剤を用いて、難燃性及び貯蔵安定性に優れた水系ポリウレタン樹脂組成物を提供することにある。
本発明の第2の目的は、環境適応性に優れると共に、高い難燃性を有する繊維材料を提供することにある。
但し、上記式(1)におけるnは1〜5の整数であり、R1及びR2は、それぞれ独立して水素原子又はメチル基を表し、R3は、単結合、酸素原子、硫黄原子、−C(CH3)2−、又は−SO2−を表す。
但し、上記式(1)におけるnは1〜5の整数、R1及びR2は、それぞれ独立して水素原子又はメチル基を表し、R3は、単結合、酸素原子、硫黄原子、−C(CH3)2−、又は−SO2−を表す。
(1)カルボン酸基及びスルホン酸基を有しないポリオール、ポリイソシアネート及びアニオン性基導入剤を反応させてウレタンプレポリマーを製造し、次いでリン酸エステル化合物を添加してウレタンプレポリマー組成物を調製した後、必要に応じて更にアニオン性基中和剤を添加してなる組成物を、必要に応じて乳化剤を含む水溶液中に加えて分散させる方法(プレポリマーミキシング法)。
(2)カルボン酸基及びスルホン酸基を有しないポリオール、ポリイソシアネート及びアニオン性基導入剤を反応させてウレタンプレポリマーを製造し、次いでリン酸エステル化合物を添加してウレタンプレポリマー組成物を調製した後、予め用意した、必要に応じてアニオン性基中和剤及び/又は乳化剤を加えた水溶液を、プレポリマー組成物に更に加えて分散させる(転相法)。
本発明においては、上記(1)又は(2)の方法により水分散させたウレタンプレポリマー組成物に、例えばポリアミンのような鎖伸長剤を加えて、水中でウレタンプレポリマーを鎖伸長させる。
従って、本発明においては、前記(1)及び(2)に記載したように、リン酸エステル化合物(B)をウレタンプレポリマー(A)と混合してから、水中に分散させる必要がある。
先ず、ウレタンプレポリマー(A)を調製するためのポリオール(a)は、特に限定されることはなく、公知のものの中から適宜選択して使用することができる。例えば、ポリエステルポリオール、ポリカーボネートジオール、ポリエーテルポリオール等が挙げられる。これらは、単独で使用しても、2種以上を併用してもよい。
本発明においては、これらの中でも、脂肪族ポリオール又は脂環式構造含有ポリオールを使用することが好ましく、脂肪族ジオールを使用することがより好ましい。
上記アニオン性基導入剤の中では、入手容易性の観点から、カルボキシル基を含有するポリオール類を使用することが好ましく、ジメチロールプロピオン酸を使用することがより好ましい。
本発明におけるウレタンプレポリマー(A)の製造においては、ポリイソシアネート(b)の全イソシアネート基当量と、カルボン酸基及びスルホン酸基を有しないポリオール(a)及びアニオン性基導入剤(c)に含まれる、全水酸基当量の比(NCO/OH)が1.0未満である場合には、末端に水酸基を有するウレタンプレポリマーが生成する。しかしながら、末端に水酸基を有するウレタンプレポリマーより末端イソシアネートプレポリマーの方が水分散性及び鎖伸長による高分子量化等が容易であるという観点から、一般に、末端イソシアネートプレポリマーの方が好まれる。
一方、比(NCO/OH)が2.5を超えると、プレポリマーの水分散時におけるイソシアネート基と水との反応に伴って生成する、二酸化炭素によって急激な発泡が生じる等の製造上の問題や、塗膜の基材に対する接着性が劣るといった問題を生じる場合がある。
また、アニオン性基導入剤(c)の配合量は、ウレタンプレポリマーの酸価が20〜80になるように配合することが、水への分散がより容易になるという観点から好ましく、酸価は25〜50であることがより好ましい。
但し、上記式(1)におけるnは1〜5の整数であり、R1及びR2は、それぞれ独立して水素原子又はメチル基を表し、R3は、単結合、酸素原子、硫黄原子、−C(CH3)2−、又は−SO2−を表す。
前記アニオン性基中和剤としては、トリメチルアミン、トリエチルアミン、トリブチルアミン等のトリアルキルアミン類;N,N−ジメチルエタノールアミン、N,N−ジメチルプロパノールアミン、N,N−ジプロピルエタノールアミン、1−ジメチルアミノ−2−メチル−2−プロパノール等のN,N−ジアルキルアルカノールアミン類;N−アルキル−N,N−ジアルカノールアミン類、トリエタノールアミン等のトリアルカノールアミン類の3級アミン化合物;アンモニア、トリメチルアンモニウムヒドロキシド、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化リチウム等の塩基性化合物が挙げられる。
これらの添加剤の具体例としては、例えば、架橋剤、各種耐候剤(ヒンダードアミン系光安定剤、紫外線吸収剤及び酸化防止剤)、基材に対する密着性を特に強固にするシランカップリング剤、コロイダルシリカ又はコロイダルアルミナ等の無機質コロイドゾル、テトラアルコキシシラン及びその縮重合物、キレート剤、エポキシ化合物、顔料、染料、造膜助剤、硬化剤、外部架橋剤、粘度調整剤、レベリング剤、消泡剤、凝固防止剤、ラジカル捕捉剤、耐熱性付与剤、無機又は有機の充填剤、可塑剤、滑剤、フッ素系又はシロキサン系等の帯電防止剤、補強剤、触媒、揺変剤、ワックス類、防曇剤、抗菌剤、防カビ剤、防腐触剤、及び防錆剤等を挙げることができる。
処理液としては、本発明の水系ポリウレタン樹脂組成物をそのまま用いてもよいが、前記水系ポリウレタン樹脂組成物を適宜希釈したものを用いることが好ましい。
以下、実施例及び比較例を用いて、本発明を更に具体的に説明する。尚、以下の実施例等における%は、特に記載が無い限り質量基準である。
4,4’−ジヒドロキシビフェニル186.2g(1mol)に、触媒として塩化マグネシウム0.95g(0.01mol)を加え、オキシ塩化リンを844.9g(3.8mol)添加して、80〜100℃で3時間反応させた。余剰のオキシ塩化リンを減圧留去した後、フェノール376.4g(4.0mol)を添加し、120〜140℃で7時間反応させた。得られた粗生成物をキシレンに溶かし、酸を含む水溶液で洗浄した後、脱水・脱溶媒してリン酸エステル(P−1)を得た。
4,4’−ジヒドロキシビフェニル186.2g(1mol)に、触媒として塩化マグネシウム0.95g(0.01mol)を加え、オキシ塩化リンを667.0g(3.5mol)添加して、80〜100℃で3時間反応させた。余剰のオキシ塩化リンを減圧留去した後、フェノール376.4g(4.0mol)を添加し、120〜140℃で7時間反応させた。得られた粗生成物をキシレンに溶かし、酸を含む水溶液で洗浄した後、脱水・脱溶媒してリン酸エステル化合物(P−2)を得た。
また、下記条件による液体クロマトグラフ測定により、P−2中の、一般式(1)におけるn=1〜5に該当するそれぞれの化合物の総量に対する、n=1に該当する化合物の含有量を求めた結果、76.0質量%であった。残りのリン酸エステルの含有量は、式(1)におけるn=2に該当する化合物が19.2質量%、n=3に該当する化合物が4.1質量%、n=4に該当する化合物が0.7質量%、n=5に該当する化合物が0質量%であった。
4,4’−ジヒドロキシビフェニル186.2g(1mol)に、触媒として塩化マグネシウム0.95g(0.01mol)を加え、オキシ塩化リンを889.3g(4mol)添加して、80〜100℃で3時間反応させた。余剰のオキシ塩化リンを減圧留去した後、フェノール423.5g(4.5mol)を添加し、120〜140℃で7時間反応させた。得られた粗生成物をキシレンに溶かし、酸を含む水溶液で洗浄した後、脱水・脱溶媒してリン酸エステル化合物(P−3)を得た。
また、下記測定条件による液体クロマトグラフ測定により、P−3中の、一般式(1)におけるn=1〜5に該当するそれぞれの化合物の総量に対する、n=1に該当する化合物の含有量を求めた結果、84.9質量%であった。残りのリン酸エステルの含有量は、式(1)におけるn=2に該当する化合物の含有量が9.4質量%、n=3に該当する化合物の含有量が5.1質量%、n=4に該当する化合物の含有量が0.6質量%、n=5に該当する化合物の含有量が0質量%であった。
4,4’−ジヒドロキシビフェニル186.2g(1mol)に、触媒として塩化マグネシウム0.95g(0.01mol)を加え、オキシ塩化リンを600.3g(2.7mol)添加して、80〜100℃で3時間反応させた。余剰のオキシ塩化リンを減圧留去した後、フェノール376.4g(4.0mol)を添加し、120〜140℃で7時間反応させた。得られた粗生成物をキシレンに溶かし、酸を含む水溶液で洗浄した後、脱水・脱溶媒してリン酸エステル化合物(P−4)を得た。
また、下記条件による液体クロマトグラフ測定により、P−4中の、一般式(1)におけるn=1〜5に該当するそれぞれの化合物の総量に対する、n=1に該当する化合物の含有量を求めた結果、70.5質量%であった。残りのリン酸エステルの含有量は、式(1)におけるn=2に該当する化合物の含有量が22.2質量%、n=3に該当する化合物の含有量が5.6質量%、n=4に該当する化合物の含有量が1.6質量%、n=5に該当する化合物の含有量が0.1質量%であった。
4,4’−ジヒドロキシビフェニル186.2g(1mol)に、触媒として塩化マグネシウム0.95g(0.01mol)を加え、オキシ塩化リンを1500.8g(6.3mol)添加して、80〜100℃で3時間反応させた。余剰のオキシ塩化リンを減圧留去した後、フェノール423.5g(4.5mol)を添加し、120〜140℃で7時間反応させた。得られた粗生成物をキシレンに溶かし、酸を含む水溶液で洗浄した後、脱水・脱溶媒してリン酸エステル化合物(P−5)を得た。
また、下記条件による液体クロマトグラフ測定により、P−5中の、一般式(1)におけるn=1〜5に該当するそれぞれの化合物の総量に対する、n=1に該当する化合物の含有量を求めた結果、89.8質量%であった。残りのリン酸エステルの含有量は、式(1)におけるn=2に該当する化合物が7.0質量%、n=3に該当する化合物が3.2質量%、n=4に該当する化合物が0質量%、n=5に該当する化合物が0質量%であった。
装置:日本分光(株)製,Pump(PU−2089 PLUS),
Detector(MD-2018 PLUS)
カラム:(株)センシュー科学製(PEGASIL ODS φ4.6mm×L250mm)
カラム温度:40℃
検出波長:261nm
展開溶媒:MeOH/0.3%リン酸水溶液
攪拌機、還流冷却管、温度計及び窒素吹き込み管を備えた四つ口フラスコに、ポリオールとしてデュラノールS−6002(数平均分子量2000のポリカーボネートジオール、旭化成ケミカルズ(株)製)365g(0.19モル)、ポリイソシアネートとして、イソホロンジイソシアネート248g(1.1モル)、アニオン性基導入剤として、ジメチロールプロピオン酸71.5g(1.07モル)を加え、さらにN−エチル−ピロリドン238.3gを加えて均一に混合した後、110〜120℃で3時間反応させた。イソシアネート含有量(NCO%)が1.72%となったことを確認し、さらに、トリエチルアミン51.3g(0.51モル)及びP−1を1025g加え、均一に混合してウレタンプレポリマー組成物(UP−1)を得た。尚、上記NCO%は、JIS K 1603−1で規定された量であり、溶剤を含むウレタンプレポリマー中のNCO基の質量%を意味する。
ディスパーを備えた1Lプラスチック容器に、水574.7g、アデカネートB−1016(消泡剤、(株)ADEKA製)0.02gを加えて均一に混合した後、30〜35℃でUP−1を399.2g加え、30℃で15分間撹拌した。次いで鎖伸長剤として、(エチレンジアミン/水)質量比が1/3の混合液9.74g(エチレンジアミン0.082モル)を滴下し、30℃で1時間撹拌した。NCO基が消失するのを確認して、水系ポリウレタン樹脂PUD−1を得た。
PUD−1の溶液を下記に示す方法により、貯蔵安定性試験、UL94規格VTM試験、及び45度コイル法による難燃性試験を行い、評価を行った。
得られたPUD−1の溶液をガラス瓶に入れ、25℃の雰囲気下、1か月静置して、外観を以下の通りに目視で評価した。
A : 全く樹脂の分離が認められない
B : 樹脂の分離又は樹脂の沈降が僅かに認められた
C : 樹脂の分離又は樹脂の沈降が多く認められた
得られたPUD−1の溶液を、長さ21cm、幅30cm、厚さ0.1mmサイズのPETフィルム上に、バーコーターを用いて、ウレタン樹脂の膜厚が1μmとなるように塗布し、25℃で24時間静置した後、120℃、1時間加熱乾燥させ、ポリウレタン樹脂が塗布されたPETフィルムを作製した。
得られた、ポリウレタン樹脂が塗布されたPETフィルムを20cm×5cmサイズに切り取り、直径12.7mmのアルミ製の金属棒に巻きつけてUL94規格VTM試験用の試験片を作製した。
この試験片について、UL(Underwriters Laboratories)の“Test for Flammability of Plastic Materials UL 94”に準じて難燃性の試験を行い、判定した。判定方法としては、上記試験片を垂直に保ち、下端にバーナーの火を3秒間接炎させた後で炎を取り除き、試験片に着火した火が消える時間を測定した。次に、火が消えると同時に2回目の接炎を3秒間行い、1回目と同様にして着火した火が消える時間を測定した。また、落下する火種により試験片の下の綿が着火するか否かについても同時に評価した。
1回目と2回目の燃焼時間、綿着火の有無等からUL−94規格にしたがって燃焼ランクをつけた。燃焼ランクはVTM−0が最高のものであり、VTM−1、VTM−2となるにしたがって難燃性は低下する。但し、VTM−0〜VTM−2のランクの何れにも該当しないものはNRとした。
市販の、長さ10cm、幅10cm、厚さ1mmサイズのポリエステル製フェルトに、得られたPUD−1の溶液を浸漬させるパディング処理を行い、150℃で3時間加熱乾燥した。その後、PUD−1を含むポリエステル製フェルトを、1辺が10cm、かつ質量が1gとなるように切断して樹脂加工布を得た。
JIS G 4309に規定された直径0.5mmの硬質ステンレス鋼線を、相互間隔が2mmとなるように、内径10mm、長さ150mmのコイルを作製し、上記の樹脂加工布を中に入れ、コイル線を備えた樹脂加工布の試験片を作製した。
上記試験片を、直径12.7mmのアルミ製の金属棒に巻きつけ、鉛直方向に向けたバーナーの炎に対して、角度が45度となるように試験片を接炎させ、難燃性を下記のように判定した。
試験片が着火した際に、試験片をバーナーから離し、試験片の火が消えるのを確認した後、再度、同様に試験片を接炎させて上記のテストを繰り返し、試験片が燃え尽きて着火しなくなるまでの接炎回数を計測した。接炎して着火させた回数が多いほど難燃性が高いことを意味し、着火させる回数が少ないほど、難燃性が低いことを表す。
P−1の代わりにP−4を使用したこと以外は、実施例1と同様にして水系ポリウレタン樹脂PUD−4を得た。得られたPUD−4に対して、実施例1と同様にして、貯蔵安定性試験、UL94規格VTM試験、及び45度コイル法による難燃性試験を行い、評価を行った。
P−1の代わりにP−5を使用したこと以外は、実施例1と同様にして水系ポリウレタン樹脂PUD−5を得た。得られたPUD−5に対して、実施例1と同様にして、貯蔵安定性試験、UL94規格VTM試験、及び45度コイル法による難燃性試験を行い、評価を行った。
<ウレタンプレポリマー組成物の製造>
攪拌機、還流冷却管、温度計及び窒素吹き込み管を備えた四つ口フラスコに、ポリオールとしてデュラノールS−6002を365g(0.19モル)、ポリイソシアネートとして、イソホロンジイソシアネート248g(1.1モル)、アニオン性基導入剤として、ジメチロールプロピオン酸71.5g(1.07モル)を加え、さらにN−エチル−ピロリドン238.3gを加えて均一に混合した後、110〜120℃で3時間反応させた。イソシアネート含有量(NCO%)が1.72%となったことを確認し、さらに、トリエチルアミン51.3g(0.51モル)を加え、均一に混合し、ウレタンプレポリマー組成物(UP−2)を得た。
ディスパーを備えた1Lプラスチック容器に、水574.7g及びアデカネートB−1016を0.02g加えて均一に混合した後、30〜35℃でUP−2を204.7g加え、30℃で15分間撹拌した。次いで鎖伸長剤として、質量比が1/3の(エチレンジアミン/水)混合液9.74g(エチレンジアミン0.082モル)を滴下し、30℃で1時間撹拌してNCO基が消失するのを確認した。その後、P−1を194.5g加え、30℃で1時間撹拌させ、水系ポリウレタン樹脂PUD−6を得た。得られたPUD−6からは、撹拌を止めるとすぐに、含リン化合物P−1と思われる成分が分離した。このため、PUD−6については、実施例1と同様の貯蔵安定性試験、UL94規格VTM試験、及び45度コイル法による難燃性試験を行えなかった。
Claims (5)
- 少なくとも、カルボン酸基及びスルホン酸基を有しないポリオール(a)、ポリイソシアネート(b)、及びアニオン性基導入剤(c)を反応させてなるウレタンプレポリマー(A)と、下記一般式(1)で表されるリン酸エステル化合物(B)を、前記(A)成分と(B)成分の合計量が水中に10〜70質量%含有される様に分散させてなる分散液に、さらに鎖伸長剤(C)を添加し、反応させてなることを特徴とする難燃性水系ポリウレタン樹脂組成物;但し、リン酸エステル化合物(B)中のn=1で表されるリン酸エステルの含有量は、リン酸エステル化合物(B)の総量に対し、75〜85質量%である。
但し、上記式(1)におけるnは1〜5の整数であり、R1及びR2は、それぞれ独立して水素原子又はメチル基を表し、R3は、単結合、酸素原子、硫黄原子、−C(CH3)2−、又は−SO2−を表す。 - 前記ポリオール(a)が、ポリエステルポリオール及び/又はポリカーボネートジオールである、請求項1に記載された難燃性水系ポリウレタン樹脂組成物。
- 前記ポリイソシアネート(b)が、脂肪族ジイソシアネート、脂肪族イソシアネートの2量体、及び脂肪族イソシアネートの3量体からなる群の中から選択される少なくとも1種である、請求項1又は2に記載された難燃性水系ポリウレタン樹脂組成物。
- 前記リン酸エステル化合物(B)の含有量が、該化合物に由来するリンの含有量として、水系ポリウレタン樹脂組成物中の0.1〜3質量%となる量である、請求項1〜3の何れかに記載された難燃性水系ポリウレタン樹脂組成物。
- 請求項1〜4の何れかに記載された難燃性水系ポリウレタン樹脂組成物を塗布してなる、難燃性ポリエステル系繊維。
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