JP6531406B2 - 半導体装置の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、洗浄工程を有する半導体装置の製造方法に係り、特に銅又は銅合金よりなる配線を有する半導体装置の製造方法に関する。
半導体装置の高集積化および高性能化が進められる中、配線を伝送する信号速度の向上が望まれている。信号が遅延する原因として、いわゆるRC遅延がある。RC遅延は、配線抵抗Rと配線間容量Cとの積(RC積)に比例して信号遅延が生じるものである。そこで、配線抵抗Rを低減するために配線材料がAlから比抵抗の低いCuへと変更されてきた。Cuを用いた配線構造を形成する手法として、層間絶縁膜にドライエッチングによりビアホールおよび配線溝を形成し、そのビアホールおよび配線溝にめっき法によりCu材料を充填する、いわゆるダマシン法が採用されている。
ここで、ドライエッチングは、シリコン酸化膜等の層間絶縁膜を化学的あるいは物理的に除去するが、その際に発生した反応生成物が配線溝の表面やビアホールの内壁に付着する。また、ドライエッチングの際に除去された層間絶縁膜や反応生成物は、ドライエッチング装置の内壁に付着・堆積する。このような堆積物は、プラズマに曝されると硬化し脆くなり、ドライエッチング処理中にプラズマ等の影響により脱離して粒子状となり、ウェハの表面に付着する場合がある。このような反応生成物や粒子状の異物は、十分に除去して表面を清浄化しないと、配線抵抗Rが増加を招いてしまう。
このため、反応生成物を炭酸ガス溶解水を用いて除去することが行われている。また、オゾンや水素を溶解した機能水を使用して反応生成物等を除去する手法が提案されている(特許文献1〜3)。
かかる従来の半導体装置の製造方法の一例(特許文献3)について図1〜3を参照して説明する。図1,2は製造途中の半導体装置の一例を示す断面図である。
この半導体装置の製造方法は、デュアルダマシン法により多層配線構造を形成する方法であり、低誘電率(Low−k)材料からなる低誘電率膜を層間絶縁膜として有する多層配線構造を形成する方法である。
図1のように、p型のシリコン基板11の表面には素子領域11Aが、STI型の素子分離構造12により画成されており、かかる素子領域11Aにゲート絶縁膜13とゲート電極14が積層され、ゲート絶縁膜の両側のシリコン基板中に不純物領域(不図示)が形成され、ゲート電極14の両側には側壁絶縁膜15が形成される。このようにして、MOS(金属酸化物半導体)型トランジスタが形成される。なお、MOS型トランジスタに限定されず、例えば、ダイオード、バイポーラトラジンスタ等の半導体素子でもよい。
さらに、シリコン基板11の表面とゲート電極14および側壁絶縁膜15を覆う絶縁膜18を形成する。具体的には、絶縁膜18として、化学気相堆積(CVD)法により、例えばホスホシリケートガラス(PSG)膜18を、例えば基板温度600℃で厚さ約1.5μm成膜する。さらに、PSG膜18の表面を化学的機械研磨(CMP)法により平坦化する。
さらに、PSG膜18の上にパッシベーション層19を形成する。具体的には、パッシベーション層19として、プラズマCVD法により、例えばSiC膜を厚さ約50nmに成膜する。得られるSiC膜は疎水性である。このSiC膜は、この上に形成される銅配線に対し、Cuの下方への拡散を防止する銅拡散防止機能も有する。
さらに、パッシベーション層19の上に、レジスト膜(不図示)を形成し、フォトリソグラフィ法により、次の工程でコンタクトホールを形成する位置に開口部を形成する。
次いで、レジスト膜をマスクとして、パッシベーション層19、PSG膜18をエッチングしてシリコン基板11の表面を露出させ、コンタクトホールを18−1形成する。さらに、レジスト膜を除去する。
さらに、シリコン基板11の表面およびコンタクトホール18−1の内壁を覆うように、バリアメタルとしてTiN、Ta等の金属層(不図示)をスパッタリングにより堆積する。さらに、CVD法によりタングステン膜(不図示)を形成して、コンタクトホール18−1内に充填する。さらに、パッシベーション層19の上に堆積したタングステン膜および金属層を化学的機械研磨(CMP)法により除去する。このようにして、コンタクト21が形成される。
次いで図1の通り、パッシベーション層19の上に、低誘電率材料よりなる例えば厚さ約150nmの層間絶縁膜22を、塗布法により形成する。層間絶縁膜22は、塗布後ベーキングによって溶媒を蒸発させ、熱処理によって硬化処理を行う。
さらに、層間絶縁膜22の上に、例えばCVD法によりシリコン酸化膜のキャップ層23を厚さ約100nmに成膜する。
さらに、キャップ層23の上にレジスト膜24を形成し、フォトリソグラフィ法により、次の工程で配線溝を形成する位置に開口部24−1を形成する。さらに、レジスト膜24をマスクとして、ドライエッチングにより、キャップ層23および層間絶縁膜22をエッチングしてコンタクト21の表面を露出させる配線溝22−1を形成する。
次いでレジスト膜24を除去し、さらに、コンタクト21の表面が露出した配線溝22−1に、スパッタリング法により、例えば厚さ約30nmのTaN膜からなるバリアメタル層25、および厚さ約30nmのCu膜からなるシードメタル層26を形成する。
さらに、シードメタル層26の上に、Cu膜28を電気めっき法により成膜する。さらに、CMP法により、キャップ層20の表面上のCu膜28、シードメタル層26、およびバリアメタル層25を除去する。このようにして、第1配線30が形成される。なお、Cu膜28の代わりにCu合金膜でもよい。Cu合金としては、Cuを主成分とし、Al、Ag、およびAuのいずれかを含む合金が挙げられる。ここで、Cuが主成分とは、Cu含有量が90at%以上の場合である。
次いで、キャップ層23の上に、例えば厚さ50nmのSiC膜からなるCu拡散防止層31を、上述したパッシベーション層19と同様にプラズマCVD法により形成する。さらに、Cu拡散防止層31の表面にフッ化アンモニウム5%水溶液を滴下し、室温で約2分間接触させ、表面処理を施してもよい。その後、純水洗浄を行って処理液を除去し、スピナ乾燥を行う。疎水性SiC膜の表面が親水化される。
さらに、Cu拡散防止層31の上に、例えば、厚さ約400nmの低誘電率膜のビア層32を形成する。
さらに、ビア層32の上に、例えば、厚さ約50nmのSiC膜からなるエッチングストッパ層33を形成する。エッチングストッパ層33は、上述したパッシベーション層19と同様にプラズマCVD法により形成する。
さらに、エッチングストッパ層33の上に、例えば、厚さ約400nmの低誘電率膜の配線層34を形成する。
さらに、配線層34の上に、CVD法により、例えば厚さ約100nmのSiC膜で形成されたキャップ層35、厚さ約50nmの窒化シリコン(SiN)層で形成されたハードマスク層36を成膜する。
次いで、ハードマスク層36の表面にレジスト膜(不図示)を形成し、フォトリソグラフィ法により、次の工程で配線溝を形成する位置に開口部を形成する。さらに、このレジスト膜をマスクとして、ドライエッチングにより、ハードマスク層36をエッチングして開口部36−1を形成する。さらに、レジスト膜を除去する。
さらに、ハードマスク層36およびキャップ層35の表面を覆うレジスト膜(不図示)を形成し、フォトリソグラフィ法により、ビアホールを形成する位置に開口部を形成する。さらに、レジスト膜をマスクとして、ドライエッチングにより、キャップ層35、配線層34、エッチングストッパ層33、およびビア層32を貫通し、Cu拡散防止層31の表面を露出するビアホール39を形成する。
次いで図2の通り、レジスト膜を除去し、さらにハードマスク層36をマスクとして、ドライエッチングにより、キャップ層35および配線層34をエッチングする。
さらに、ハードマスク層36をマスクとして、エッチングストッパ層33、およびビアホール39の底部のCu拡散防止層31をエッチングし、第1配線30の表面を露出する。これにより、配線溝40および第1配線30の表面が露出したビアホール39が形成され、デュアルダマシン配線用の開口部41(配線溝40およびビアホール39)が完成する。
次いで、図2に示す構造体の表面を洗浄する。この洗浄工程は、特に、開口部41を形成した際に発生したレジスト残渣やエッチング反応生成等の異物を除去するためであり、特に、開口部41および第1配線30の表面に付着した異物を除去するために行う。このような異物はデュアルダマシン配線の配線抵抗の増大あるいは断線を生じさせるおそれがあるが、以下に述べる洗浄工程により異物を除去することができると共に、低誘電率膜のビア層32や配線層34の損傷を回避できるものである。
図3は、この洗浄工程を示すフロー図である。洗浄工程では、洗浄液による洗浄処理(第1洗浄処理、S01)、炭酸ガス溶解水によるリンス処理(S02)、中性またはアルカリ性の水素ガス溶解水による洗浄処理(第2洗浄処理、S03)、超純水によるリンス処理(S04)、および乾燥処理(S05)をこの順で行う。この乾燥処理(S05)は、例えばスピンドライヤを用いてウェハを高速回転(2000rpm〜5000rpm)し、遠心力によりウェハ表面の水を振り切る。以上により洗浄工程が完了する。
この洗浄工程のリンス処理(S02)においてリンス液として炭酸ガス溶解水をウェハ表面に供給することで、第1配線30の表面に酸化銅あるいは炭酸銅の被膜を形成して不動態化させCu膜28の溶出を抑止する。そして、第2洗浄処理(S03)において中性あるいはアルカリ性の水素ガス溶解水をウェハ表面に供給することで粒子状の異物を除去すると共に、第1配線30の表面の酸化銅の被膜を還元し、あるいは炭酸銅の被膜を除去して第1配線30のCu金属表面を形成する。したがって、第1配線30の溶出を抑止しつつ、低誘電率膜からなるビア層32および配線層34の損傷を回避しつつ、粒子状の異物を除去できる。その結果、損傷が回避されたビア層32および配線層34の低誘電率と、配線抵抗が低減されるので、CR遅延が低減でき、よって、高速動作が可能で高信頼性の半導体装置が実現できる。さらに、第1配線30の表面が金属表面となるので、ビア37との接触抵抗が低減され、CR遅延をいっそう低減できる。
洗浄工程の後に、ビアホール39および配線溝40にバリアメタル層、シードメタル層、Cu膜を順に積層する。さらに、CMP法により、ハードマスク層36を研磨ストッパ層として、ハードマスク層36上のバリアメタル層、シードメタル層およびCu膜(以上不図示)を除去する。これにより、第2配線が完成し、ビア37および第2配線からなるデュアルダマシン配線が形成される。なお、ハードマスク層36は、上述のCMP法による処理の際に消滅してもよい。
さらに、第2配線およびハードマスク層の上に、例えば厚さ50nmのSiC膜で形成されるCu拡散防止層をプラズマCVD法により成膜する。さらに、拡散防止層の上に、CVD法によりシリコン酸化膜、およびシリコン窒化膜からなるパッシベーション層を形成する。
特開2004−273961号公報 特開2004−096055号公報 特許第4642079号公報
半導体装置の高集積化のため、ますますビアや配線のサイズが縮小化されている。このため、レジストの残渣やドライエッチングによる反応生成物がビアホールや配線溝に残留していると、配線抵抗の増加や、ひいては配線の断線が発生し易くなっている。このため、ウェット洗浄における清浄化のレベル向上が望まれている。
ウェット洗浄は、洗浄液による洗浄処理、炭酸ガス溶解水によるリンス処理、中性またはアルカリ性の水素ガス溶解水による洗浄処理、必要に応じて行う超純水によるリンス処理、および乾燥処理をこの順で行う。
この過程で、炭酸ガス溶解水によるリンス処理は、配線材料であるCu材質を大きく溶解するので、炭酸ガスの濃度を極力低くすることが必要である。しかしながら、炭酸ガス濃度を低くするとウェハと水の摩擦により静電気が発生し、あるいは、ドライエッチングの際にプラズマにより電荷が蓄積され、構造体を静電破壊することがあり問題となっていた。
本発明は、炭酸ガス溶解水等によるリンス処理において、リンス液にアルカリを添加することにより、Cuの溶解を抑え、ウェハと水の摩擦の静電気が、あるいは、ドライエッチングの際にプラズマにより電荷が蓄積され、構造体を静電破壊することを防止することを目的とする。
本発明の半導体装置の製造方法は、基板上に低誘電率膜を含む絶縁層と銅又は銅合金よりなる配線からなる配線構造を有する半導体装置の製造方法であって、成膜工程、エッチング工程、及び洗浄工程を有しており、該洗浄工程は、洗浄液を使用して洗浄する第1の洗浄処理と、炭酸および有機酸からなる群のうちいずれかと、水とを含むリンス液を使用してリンスする処理と、中性またはアルカリ性の水素ガス溶解水を前記基板表面に供給して洗浄する第2の洗浄処理と、を含む半導体装置の製造方法において、前記リンス液のpHが5.5〜8.5であることを特徴とする。
前記炭酸を含むリンス液は、炭酸ガスを水に溶解した炭酸ガス溶解水であり、アルカリによりpH7〜8.5に調整されていることが好ましい。
前記アルカリは、アンモニア、テトラアルキルアンモニウムヒドロキシド及びアミンの少なくとも1種であることが好ましい。
本発明によると、上記の炭酸ガス溶解水等によるリンス液のpHを5.5〜8.5好ましくは7〜8.5としたことにより、Cuの溶解が著しく少なくなる。
製造途中の半導体装置の断面図である。 製造途中の半導体装置の断面図である。 半導体装置の製造方法の洗浄工程を示すフロー図である。
本実施の形態に係る半導体装置の製造方法は、洗浄工程のリンス液を特定pHとした点に特徴を有するものであり、その他の工程は前記従来方法と同様である。
この実施の形態では、洗浄工程は、前記図3と同様のフローに従って行われる。即ち、最初に、洗浄液による第1洗浄処理を行う(S01)。第1洗浄処理は、図2の構造体が形成されたウェハを、枚葉式のスピン洗浄装置を用いて、例えば100〜1000rpmで回転させながら洗浄液をウェハ表面に供給する。洗浄液としては、例えば、有機アミン系洗浄剤、フッ素化合物(例えば、フッ化アンモニウム)系洗浄剤、燐酸アンモニウム系洗浄剤、有機酸系洗浄剤、フッ化水素酸、シュウ酸、アンモニア等を用いることができる。洗浄液の供給量は、ウェハサイズに応じて適宜選択されるが、0.05L/分〜2L/分の範囲に設定することが好ましい。第1洗浄処理により、開口部41および第1配線30の表面に付着したレジスト残渣やエッチング反応生成物等の比較的大きな異物を除去することができる。
次いで、ウェハの表面を炭酸ガス溶解水を使用してリンス処理を行う(S02)。具体的には、リンス処理は、ウェハを回転させながら、炭酸ガス溶解水をウェハ表面に供給して行う。これにより、ウェハ表面に残留する洗浄液を除去する。炭酸ガス溶解水は、純水に炭酸ガスを吹き込んで溶解したものであり、炭酸(HCO)を含んでいる。炭酸ガス溶解水は弱酸性であり、アルカリを添加しない場合、pH5.5未満である。前述の通り、炭酸ガスはCuを溶解するため、アンモニア等のアルカリを注入することによりpHを5.5〜8.5好ましくは7.0〜8.5特に好ましくは7.0〜7.5にする。
なお、仮にリンス液に純水を用いた場合は、純水とウェハとの摩擦により静電気が発生し、あるいは、ドライエッチングの際にプラズマにより電荷が図2に示す構造体に蓄積されており、構造体を静電破壊することがある。しかし、リンス液に炭酸ガス溶解水を用いることで、静電気の発生を抑止でき、あるいは、蓄積された電荷を放電できる。さらに、このような静電気の発生や電荷の悪影響をいっそう抑止する点で、炭酸ガス溶解水の比抵抗を0.01MΩ・cm〜1.0MΩ・cmに設定することが好ましい。炭酸ガス溶解水の比抵抗が0.01M・cm未満では、炭酸ガスの水に対する溶解度の点から実用的ではなく、比抵抗が1.0M・cmを超えると静電気の発生の抑制効果が次第に低下する傾向がある。
また、第1洗浄処理(S01)において、有機アミン系洗浄剤を使用した場合、第1配線30のCu膜の表面の酸化銅の被膜が除去されてしまう。さらに、リンス液を単に純水にした場合に、純水中に溶存する酸素や蓄積された電荷の影響によりCu膜の溶出が生じるおそれがある。これに対して、リンス液に炭酸ガス溶解水を用いることで、開口部に露出する第1配線30のCu膜の表面に酸化銅あるいは炭酸銅の薄い被膜が形成され不動態化される。このため第1配線30の表面のCu膜が溶出することを防止できる。炭酸ガス溶解水は、炭酸銅の被膜が形成されるので、Cu膜の溶出をいっそう防止できる点で好ましい。また、炭酸ガス溶解水は、第1配線30がCu膜以外に上述したCuを主成分とするCu合金膜でもCu膜と同様の効果がある点で好ましい。
また、炭酸ガス溶解水は、図2の構造体の表面に残留した場合でも、炭酸が固体として単離されないので、次の第2洗浄(S03)により容易に除去できる点で、有機酸等の弱酸を使用するよりも好ましい。
また、炭酸水ではないが、高純度の塩類(例えば、炭酸アンモニウムや各種有機酸アンモニウム)を超純水に微量添加する方法で同様の効果を得る方法も採用可能である。しかしながら、炭酸アンモニウムや有機酸アンモニウムは弱アルカリ性を示し、pHを厳密に制御しにくい欠点がある。濃度を薄くしてpHをコントロールすると、静電気防止に必要な電解質濃度に達しないことも考えられる。pHを厳密に制御するには、別途炭酸や有機酸を添加する必要があり、手間が増えてしまう。このような点から、高純度、厳密なpH、及び静電気防止に必要な濃度を維持するには、炭酸水にアルカリを添加する方法が最もよい。
このアルカリとしては、アンモニア、テトラアルキルアンモニウムヒドロキシド及びアミンの少なくとも1種が好適であり、特にアンモニアが好適である。
次いで、ウェハの表面に中性またはアルカリ性の水素ガス溶解水を供給して第2洗浄処理を行う(S03)。第2洗浄処理は、図2の構造体が形成されたウェハを、枚葉式のスピン洗浄機を用いて、中性またはアルカリ性の水素ガス溶解水をウェハ表面に供給する。第2洗浄処理により、先の第1洗浄処理により除去しきれなかった異物、特に、エッチング反応生成物やエッチング処理容器の内壁等に堆積してウェハ表面に付着した微小な粒子状の異物を除去できる。さらに、第2洗浄処理はこのような異物のウェハ表面への再付着を抑止できる。この水素ガス溶解水の詳細な作用については明らかではないが、水素ガス溶解水は、ウェハ表面に供給されると、ウェハ表面およびそこに付着した異物のそれぞれのゼータ電位を異ならせる働きがあると推察される。水素ガス溶解水の効果は後述する実施例において説明する。
水素ガス溶解水は、純水に電解質を添加せずに電気分解によりカソード側で、4H+4e→2Hの反応により発生した水素が純水に溶解して得られるものである。また、水素ガス溶解水は、水素を純水に吹き込んで溶解させることで得られる。水素ガス溶解水中の水素ガスの溶存量は、例えば0.5ppm〜1.5ppmに設定する。
水素ガス溶解水は、アルカリ性としてもよく、アルカリ性とするためのpH調整剤が添加されてもよい。このようなpH調整剤としては、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド(TMAH)、水酸化カリウム、アンモニアが挙げられる。水素ガス溶解水を中性あるいはアルカリ性に設定することで、開口部41に露出する第1配線30のCu膜の表面の酸化銅を還元しあるいは炭酸銅を除去して、金属Cuを露出することができる。その結果、次の工程でビアホールに埋め込むCu材料と第1配線30との接触抵抗を大幅に低減できる。
水素ガス溶解水の供給量は、ウェハサイズに応じて適宜選択されるが、0.1L/分〜3L/分の範囲に設定することが好ましい。
また、水素ガス溶解水をウェハの表面に供給する際に、吐出ノズル等を用いてウェハの表面に単に注ぐように供給してもよいが、吐出ノズルに超音波振動子を設置して、水素ガス溶解水に超音波を印加しながらウェハの表面に注ぐ方が好ましい。超音波の衝撃によって粒子状の異物が除去され易くなる。粒子状の異物を除去し易い点で、超音波の周波数は0.5MHz〜10MHz、超音波の出力は0.3W〜10Wに設定することが好ましい。
次いで、超純水をウェハの表面に供給してリンス処理を行う(S04)。
次いで、乾燥処理を行う(S05)。乾燥処理は、例えばスピンドライヤを用いてウェハを高速回転(2000rpm〜5000rpm)し、遠心力によりウェハ表面の水を振り切る。以上により洗浄工程が完了する。
その後は、従来方法と同様の工程を経て半導体装置が製造される。
以下、炭酸ガス溶解水によるシリコン基板上のCu膜のエッチングレートの測定実験について説明する。
測定に用いたシリコンウェハは、シリコン基板上に厚さ100nmのCu膜を成膜した市販品である。一般に、銅の溶出は、試験までの履歴に影響されるので、溶出試験に先立って、1%HCl溶液に10min浸漬した後、DO5ppb未満の超純水でリンスする初期化を行った。
[実験例1]
保有水量2Lの石英製容器内に初期化済の上記シリコンウェハを収容し、容器内をNガスパージした。
この容器内に、超純水(DO濃度5ppb未満)に炭酸ガスを溶解させた炭酸ガス溶解水(pH4.5、比抵抗0.1MΩ・cm)を1L/minで20min通水した。このときのエッチングレートを測定したところ、0.013nm/minであった。なお、エッチングレートは、容器流出水中のCu濃度をICP−MS分析することにより求めた。
[実験例2]
炭酸ガス溶解水として、アンモニア水を添加することにより、pH7.0に調整したもの(比抵抗0.1MΩ・cm)を用いたこと以外は実験例1と同様にして実験を行った。エッチングレートを測定したところ、0.0013nm/minと、実験例1の1/10に減少した。
[実験例3]
炭酸ガス溶解水の代りに超純水を用いたこと以外は実験例1と同様にして実験を行った。エッチングレートを測定したところ、0.0029nm/minであった。
[実験例4]
炭酸ガス溶解水として、アンモニア水を添加することにより、pH6.0に調整したもの(比抵抗0.1MΩ・cm)を用いたこと以外は実験例1と同様にして実験を行った。エッチングレートを測定したところ、0.0041nm/minであった。
[実験例5]
炭酸ガス溶解水として、アンモニア水を添加することにより、pH6.5に調整したもの(比抵抗0.1MΩ・cm)を用いたこと以外は実験例1と同様にして実験を行った。エッチングレートを測定したところ、0.0032nm/minであった。
[実験例6]
炭酸ガス溶解水として、アンモニア水を添加することにより、pH7.5に調整したもの(比抵抗0.1MΩ・cm)を用いたこと以外は実験例1と同様にして実験を行った。エッチングレートを測定したところ、0.0011nm/minであった。
[実験例7]
炭酸ガス溶解水として、アンモニア水を添加することにより、pH8.0に調整したもの(比抵抗0.1MΩ・cm)を用いたこと以外は実験例1と同様にして実験を行った。エッチングレートを測定したところ、0.0023nm/minであった。
[実験例8]
炭酸ガス溶解水として、アンモニア水を添加することにより、pH8.5に調整したもの(比抵抗0.1MΩ・cm)を用いたこと以外は実験例1と同様にして実験を行った。エッチングレートを測定したところ、0.0031nm/minであった。
[考察]
以上の実験より、pH4.5の炭酸水のエッチングレート0.013nm/minに対し、アンモニアでpHを7に中和したエッチングレートは1/10程度の0.0013nm/minになり、十分な効果が得られることが認められた。なお、上記の実験例は、浸漬法での評価であるが、スピン(枚用方式)法でも十分効果を発揮するものと考えらえる。
30 第1配線
31 Cu拡散防止層
32 ビア層
33 エッチングストッパ層
34 配線層
35 キャップ層
36 ハードマスク層
39 ビアホール
40 配線溝
41 開口部

Claims (1)

  1. 基板上に低誘電率膜を含む絶縁層と銅又は銅合金よりなる配線からなる配線構造を有する半導体装置の製造方法であって、
    成膜工程、エッチング工程、及び洗浄工程を有しており、
    該洗浄工程は、
    洗浄液を使用して洗浄する第1の洗浄処理と、
    酸と、水とを含むリンス液を使用してリンスする処理と、
    中性またはアルカリ性の水素ガス溶解水を前記基板表面に供給して洗浄する第2の洗浄処理と、
    を含む半導体装置の製造方法において、
    前記リンス液は、炭酸ガスを水に溶解した炭酸ガス溶解水であり、アルカリによりpH7〜8.5に調整されており、
    前記アルカリは、アンモニア、テトラアルキルアンモニウムヒドロキシド及びアミンの少なくとも1種であり、
    前記リンス液の比抵抗が0.01〜1.0MΩ・cmであることを特徴とする半導体装置の製造方法。
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