JP5130740B2 - 半導体装置の製造方法及びその方法に使用する装置 - Google Patents

半導体装置の製造方法及びその方法に使用する装置 Download PDF

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Description

本発明は、半導体装置の製造方法及びその方法に使用する装置に関し、特に、絶縁膜内に形成された配線を具備する半導体装置の製造方法およびその製造方法に用いる化学的機械的研磨装置に関する。
大規模集積回路の配線材料としては、従来のアルミニウム(Al)に代わって、銅(Cu)が広く用いられ始めている。しかし、銅にはドライエッチングが困難であるという難点がある。このため銅配線は、化学的機械的研磨(chemical mechanical polishing:CMP)を利用したダマシン法(damascene)と呼ばれる技術によって形成される。
近年の集積回路の大規模化によって各素子を接続する配線の幅は縮小し、その結果、配線抵抗は増加し続けている。このため配線遅延が増大し、集積回路の動作速度は配線遅延によって律速されるようになっている。
この配線遅延を緩和するため、集積回路の配線材料は、アルミニウムから抵抗率の低い銅に転換された。しかも銅配線は、Al配線で問題となるエレクトロマイグレーションに対して強い耐性を有しているという利点や耐熱性が高いという利点も有している。
しかし、銅にはドライエッチングによる加工が容易でないという難点があった。この難点は、絶縁膜に彫り込んだ溝(すなわち開口部)に金属を埋め込むダマシン法(damascene)によって克服された。
図19は、銅のダマシン法の工程は示したものである。
まず、配線を埋め込む開口部1を、フォトレジストをマスクとしてドライエッチングによって絶縁膜2に形成する(図19(a))。次に、開口部1の内側及び外側にバリアメタル層11およびシード層をスパッタで堆積し、その後開口部1にCuすなわち導電体3をめっきで埋め込む(図19(b))。なお、バリアメタル層は、半導体素子にとって有害なCuの拡散を防止するためのものである。また、シード層は、Cuをめっきする時に、電極として使用する。
次に、開口部の外側に形成されたCuをCMP法により研磨除去して、表面を平坦化する(図19(c))。最後に、バリアメタル層11および開口部1の内側に形成された導電体3の上部4および絶縁膜2の上部5をCMP法で研磨除去する(図19(d))。
このようにして形成された銅配線は、大規模集積回路で広く用いられている。
特開2002−231664号公報
ダマシン法によってCu配線を形成する上で最も重要な工程はCuのCMPである。CuのCMPは、図20に示すような化学的機械的研磨装置を用いて、以下の工程に従って行われる。
(ステップ1)
絶縁膜2に形成した開口部1の内側および外側にCu膜3とバリアメタル層11を形成した基板すなわち被研磨体7を、化学的機械的研磨装置6の研磨ヘッド8に装着し、Cu膜3の形成されている面(被研磨面)を下にして、所定の加重を加えた状態で被研磨体7を研磨布9に押し当てる。尚、被研磨体7は、研磨ヘッド8によって側面を覆われた状態で、研磨布9に押し当てられる。従って、図20では、被研磨体7は破線で示した。
(ステップ2)
次に、酸性の加工液の中に酸化剤(H等)と砥粒(Al等)を混ぜた研磨液(スラリー)12を、研磨布(研磨パッド)9を貼付した定盤(プラテン)10の上に流す。尚、砥粒とは、研磨剤として使用される微粒子のことである。
この時、研磨パッド9が貼付された定盤(プラテン)10は一定の角速度で回転しており、研磨ヘッド8は自転すると同時に揺動する。
研磨液12は、基板の下面と研磨布の間に入り込み、開口部1の外側に形成されたCuの表面を酸化し酸化銅を形成する。形成された酸化銅は、直ちに研磨布9と砥粒によって除去され新鮮なCu表面が露出する。そして瞬時に、露出したCu表面は再び酸化される。このような過程を繰り返すことによって、Cu表面のCMPが進行して行く。
このCMPは、開口部1の外側に形成されたCuが除去されるまで続けられる。次に、研磨面に付着した研磨液を純水により洗浄する。この際、研磨液中の酸化剤を完全に除去するため、純水の代わりに水素水で研磨面を洗浄する場合もある(特許文献1)。
尚、化学的機械的研磨装置6には、通常研磨布9の破損を修復するコンディショナ13も備え付けられている。
(ステップ3)
次に、開口部1の外側に形成されたCuが除去された被研磨体7を別の化学的機械的研磨装置に移し、水酸化カリウム(KOH)またはアンモニア水(NHOH)などのアルカリ性水溶液(pH8以上)に砥粒(シリコン酸化物粒子(SiO)、酸化セリウム粒子(CeO)など)を混ぜた研磨液(スラリー)を使用して、バリアメタル層11及び絶縁膜3(同時に開口部1の内側に形成されたCu)を所定の厚さ化学的機械的研磨する。ここで、アルカリ性の研磨液を使用する理由は、シリコン酸化物粒子等の砥粒をKやNH によって電気的に安定化させるためである。
(ステップ4)
最後に、表面に付着した砥粒や金属汚染(Cu汚染)を洗浄する。砥粒の洗浄には、例えば有機アルカリ洗浄液や水に水素を溶解させた水素機能水によるブラシスクライブが用いられる。一方、金属汚染の洗浄には、例えば有機酸(シュウ酸(COOH))による洗浄が用いられる。
このように、Cu膜3およびバリアメタル層11のCMPには、酸化剤を混ぜた酸性の研磨液が用いられる。一方、絶縁膜2のCMPには、pH8以上のアルカリ性の研磨液が用いられる。
ところで、図21に示すpH−電位図(プルーベダイヤグラム)から明らかなように、アルカリ性水溶液中ではCuOやCuOの酸化銅が不動態酸化膜として安定に存在する。従って、ステップ2でCu表面に生成された酸化銅は、アルカリ性の研磨液を用いるステップ3の化学的機械的研磨でも安定に存続し一部残留してしまう。
ステップ4では研磨面に付着した砥粒およびCu汚染を洗浄するが、Cu汚染の洗浄には有機酸等の酸性溶液が用いられる。ところで図21のpH−電位図に示されているように、酸性領域(pH7未満)ではCu++イオンが安定種である。従って、酸化銅は、酸性溶液に晒されると電池反応により溶解する。このため、Cu表面に残留していた酸化銅は酸性溶液中に溶解し、後には腐食痕が残される。
このようなCu配線の腐食痕は、配線抵抗の増加やストレスマイグレーションによる断線などの原因となる。特に、配線幅の縮小が顕著な最近の大規模集積回路ではこの傾向が顕著であり、デバイス特性の劣化や信頼性低下の原因の一つになっている。
そこで本発明の目的は、金属配線における腐食痕の発生を抑制する半導体装置の製造方法およびその製造方法に用いられる化学的機械的研磨装置を提供することである。
(第1の側面)
上記の目的を達成するために、本発明の第1の側面は、絶縁膜に開口部を形成する第1の工程と、導電体を、前記開口部の内側および前記開口部の外側に形成する第2の工程と、前記開口部の外側に形成された前記導電体を、酸化剤が混合された第1の研磨液を用いて化学的機械的研磨する第3の工程と、前記絶縁膜の上部及び前記開口部の内側に形成された前記導電体の上部を、アルカリ性の第2の研磨液を用いて所定の厚さ化学的機械的研磨し除去する第4の工程を有する、半導体装置の製造方法において、第4の工程が、第2の研磨液に代えて、水に水素を溶解してなる水素機能水を、アルカリ性の研磨液に混合してなる第3の研磨液を用い、第3の研磨液に超音波を印加した状態で、前記絶縁膜の上部及び前記開口部の内側に形成された前記導電体の上部を、所定の厚さ化学的機械的研磨し除去する工程であることを特徴とする。
第1の側面によれば、絶縁膜に形成した開口部の内側および外側に形成された導電体を酸化剤混合研磨液で化学的機械的研磨する際に生成された金属酸化物が、水素機能水を混合し超音波を印加したアルカリ性の研磨液を用いて、絶縁膜の上部および開口部の内側に形成された導電体の上部を化学的機械的研磨する間に除去されるので、その後の酸性溶液による洗浄処理によっても金属配線に腐食痕が発生しない。
(第2の側面)
本発明の第2の側面は、第1の側面において、第3の研磨液における前記水素の濃度が、0.5ppm以上1.5ppm以下であることを特徴とする。
第2の側面によれば、金属配線の腐食痕を更に減らすことができる。
(第3の側面)
本発明の第3の側面は、第1乃至第2の側面において、水素機能水を混合するアルカリ性の前記研磨液が、シリコン酸化物粒子、アルミナ酸化物粒子、およびセリウム酸化物粒子からなる群より選ばれた少なくても一の粒子を砥粒として含む研磨液であることを特徴とする。
(第4の側面)
第2の工程が、前記開口部の内側および前記開口部の外側に前記導電体の拡散を防止するバリアメタル層を形成した後に、前記バリアメタル層を介して前記導電体を前記開口部の内側および前記開口部の外側に形成する工程であり、第4の工程が、第2の研磨液に代えて、水に水素を溶解してなる水素機能水を、アルカリ性の研磨液に混合してなる第3の研磨液を用い、第3の研磨液に超音波を印加した状態で、前記バリアメタル層、前記絶縁膜の上部、及び前記開口部の内側に形成された前記導電体の上部を、所定の厚さ化学的機械的研磨し除去する工程であり、第4の工程によって研磨された、前記絶縁膜の上部及び前記開口部の内側に形成された前記導電体の上部から、水に水素を溶解してなる水素機能水を用いたブラシスクライブによって、第1及び第3の研磨液に混合された砥粒を除去する第5の工程を有することを特徴とする請求項1乃至3に記載の半導体装置の製造方法。
(第5の側面)
本発明の第5の側面は、研磨布が上面に貼付され、研磨時に回転する定盤と、所定の圧力を加えて、被研磨面を下にして被研磨体を前記研磨布に押し当てる研磨ヘッドと、研磨液を前記研磨布に供給する研磨液供給装置からなる化学的機械的研磨装置において、水に水素を溶解してなる水素機能水を第1の研磨液に混合してなる第2の研磨液を供給する研磨液供給装置と、前記被研磨体と前記研磨布の間に入り込んだ第2の研磨液に超音波を発生させる超音波発生装置を具備することを特徴とする。
第5の側面によれば、絶縁膜に形成した開口部の内側および外側に形成された導電体を酸化剤混合研磨液で化学的機械的研磨する際に生成された金属酸化物を、絶縁膜の上部および開口部の内側に形成された導電体の上部を、水素機能水を混合し超音波を印加した研磨液を用いて化学的機械的研磨する間に除去することができるので、その後の酸性溶液による洗浄処理によっても金属配線に腐食痕が発生しない。
(第6の側面)
本発明の第6の側面は、第5の側面において、前記超音波発生装置が、前記研磨ヘッド内に、前記被研磨体に接するように配置され、前記被研磨体を介して、前記研磨液に超音波を発生させる超音波発生装置であることを特徴とする。
本発明の第6の側面によれば、水素機能水を混合した研磨液に効率良く超音波を印加することができる。
(第7の側面)
本発明の第7の側面は、第5又は第6の側面において、前記研磨液供給装置が、砥粒を含む研磨液を供給する研磨液供給装置と、水に水素を溶解した水素機能水を製造する水素機能水製造装置と、前記研磨液と前記水素器機能水を混合する液体混合装置を備えることを特徴とする。
本発明の第7の側面によれば、水素機能水を混合した研磨液を容易に得ることができる。
本発明によれば、絶縁膜に形成した開口部の内側および外側に形成された導電体を、酸化剤混合研磨液で化学的機械的研磨する際に生成された金属酸化物が、絶縁膜の上部および開口部の内側に形成された導電体の上部を、水素機能水を混合し超音波を印加したアルカリ性の研磨液を用いて化学的機械的研磨する間に除去されるので、その後の酸性溶液による洗浄処理によっても金属配線に腐食痕が発生しない。従って、デバイス特性の劣化がなく信頼性の高い半導体装置を、製造することができる。
以下、図面にしたがって本発明の実施の形態について説明する。但し、本発明の技術的範囲はこれらの実施の形態に限定されず、特許請求の範囲に記載された事項とその均等物まで及ぶものである。なお、同一部分には同一符号を付し、一度説明した部分については説明を省略する。
本実施の形態は、絶縁膜2の開口部1に形成された配線を有する半導体装置の製造法(図19)において、絶縁膜2の上部5および開口部1の内側に形成された導電体3の上部4を、アルカリ性の研磨液を用いて所定の厚さCMP法で研磨し除去する際(図19(d))、水に水素を溶解してなる水素機能水を研磨液に混合した研磨液(以下「水素機能水調整研磨液」と呼ぶ)を用い、この水素機能水調整研磨液に超音波を印加した状態で、絶縁膜2の上部5および開口部1の内側に形成された導電体3の上部4を化学的機械的研磨することを特徴とする。
更に、本実施の形態は、図15および図17に示されるように、化学的機械的研磨装置90において、水に水素を溶解してなる水素機能水を研磨液に混合した研磨液(水素機能水調整研磨液)を供給する研磨液供給装置117(水素機能水調整研磨液供給装置、図15参照)と、被研磨体7と研磨布9の間に入り込んだ研磨液131に超音波を発生させる超音波発生装置126(図17参照)とを具備することを特徴とする。
すなわち、本実施の形態は、絶縁膜2の上部5および開口部1の内側に形成された導電体3の上部4を、水素機能水調整研磨液に超音波を印加した状態で化学的機械的研磨する工程を有することを特徴とする。また、本実施の形態は、このような工程を実現するために、化学的機械的研磨装置が水素機能水調整研磨液供給装置117と超音波発生装置126を有することを特徴とする。
なお、開口部1の内側および開口部1の外側に、導電体3の拡散を防止するバリアメタル層11を形成してから、バリアメタル層11を介して導電体3を開口部1の内側および開口部の外側に形成する場合には、バリアメタル層11、絶縁膜2の上部5、及び開口部1の内側に形成された導電体3の上部4を、アルカリ性の研磨液を用いて所定の厚さCMP法で研磨し除去する際(図19(d))、水に水素を溶解してなる水素機能水を研磨液に混合した研磨液(以下「水素機能水調整研磨液」と呼ぶ)を用い、この水素機能水調整研磨液に超音波を印加した状態で、バリアメタル層11、絶縁膜2の上部5、及び開口部1の内側に形成された導電体3の上部4を化学的機械的研磨してもよい。
本実施の形態によれば、絶縁膜2の上に形成された金属膜を化学的機械的研磨する1度目のCMPの際に研磨液中の酸化剤によって生成される金属酸化物を、水素機能水調整研磨液に超音波を印加した状態で行う2度目のCMPによって略完全に除去することができる。従って、絶縁膜の上部5および開口部1の内側に形成された導電体3の上部4を2度目のCMPにより除去した後、研磨面を有機酸で洗浄しても、金属酸化物に起因する腐食痕が配線に発生することはない。すなわち、本実施の形態によれば、腐食痕による欠陥が存在しない配線の形成が可能になる。従って、本実施の形態によれば、デバイス特性の劣化がなく信頼性の高い半導体装置を製造することができる。
図1は、従来のCMP法によってCu配線を形成した試料(上記ステップ1乃至3)の表面状態を、X線光電子分光法(X−ray Photoelectron Spectroscopy:XPS;クレイトス社製、型番:AXIS HIS)で観測した結果である。但し、有機酸による研磨面の洗浄(ステップ4)は行っていない。
図1にXPSスペクトルが示されている試料は、以下のようにして形成したものである。
まず、シリコン基板上に絶縁膜(リン酸ガラス)を形成し、この絶縁膜に開口部1(溝)を形成した(図19(a))。次に、この開口部1の内側および外側の絶縁膜上にバリアメタル層11とCu膜を形成した(図19(b))。次に、酸化剤(H)を混合した研磨剤を用いて、このCu膜を1度目のCMP法で研磨し除去した(図19(c)。更に、アルカリ性の研磨液を用いて、バリアメタル層11、絶縁膜の上部5、及び開口部1の内側に形成されたCuの上部4を2度目のCMP法で研磨した(図19(d))。この後、アルカリ性の研磨液を純水で洗浄し、研磨面をXPSで観測した。
絶縁膜に形成した開口部1(溝)の幅および間隔は夫々0.1μmである。Cu膜を化学的機械的研磨する際に用いた研磨液にはAl粒子が砥粒として混合されており、上述したように酸化剤としてHが混合されている。また、絶縁膜の上部5等を化学的機械的研磨する際に用いる研磨液には、砥粒としてシリコン酸化物粒子(コロイダルシリカ)が混合され、水酸化カリウム(K水溶液(KOH)によってアルカリ性に調整されている。
横軸は光電子の結合エネルギーであり、縦軸は光電子の計測数である。図1には、銅単体の2p軌道(Cu2p3/2軌道)に由来する光電子ピーク15と、その高エネルギー側に酸化銅(II)(CuO)に由来する光電子ピーク16が現れている。すなわち、図1は、従来のCMP法によってCu膜を研磨した場合、2度目のCMPの後もCu膜表面にはCuOが残存することを示している。
一方、図2は、本実施の形態における「半導体装置の製造法」で用いられるCMP法で研磨した試料のXPSスペクトルである。すなわち、図2は、酸化剤(H)を混合した研磨剤を用いてCu膜3およびバリアメタル層11をCMP法で研磨(1度目のCMP)し、更に水素機能水調整研磨液を用い超音波を印加した状態で絶縁膜の上部5および開口部1の内側に形成されたCuの上部4をCMP法で研磨(2度目の研磨)した試料のXPSスペクトルである。
図2には、銅単体のCu2p軌道(Cu2p3/2軌道)に由来する光電子ピーク15および同じく銅単体のCu2p軌道(Cu2p1/2軌道)に由来する光電子ピーク18のみが現れており、CuOに由来する光電子ピーク16は現れていない。すなわち、図2は、水素機能水調整研磨液を用い超音波を印加した状態で2度目のCMPを行えば、1度目のCMPによってCu表面に形成されたCuOは除去されることを示している。
次に、このようにして研磨面からCuOが除去された試料を上記ステップ4と同じ工程(水素機能水と有機酸による洗浄)で洗浄し、腐食痕発生の有無を調べた。
図3は、2度目のCMPによって研磨面からCuOが除去された試料に発生した欠陥の総数を、ウエハ検査装置(KLAテンコール社製;型番KLA2800)で測定した結果である。この測定結果には、「本実施の形態」との説明が付されている。図3には、比較のため、従来のCMP法を用いて作製した試料に発生した欠陥の総数も「従来例」との説明を付して示した。
図3から明らかように、本実施の形態におけるCMP法によれば、欠陥の総数は従来法の1/3以下になる。ところで、計測された欠陥の殆どは腐食痕であった。すなわち、図3に示された欠陥数は、腐食痕の数に略一致する。従って、図3は、本実施の形態におけるCMP法を用いれば、腐食痕の発生が顕著に抑制されることを示している。なお、ここで「本実施の形態におけるCMP法」と呼んでいるのは、超音波を印加した状態の水素機能水調整研磨液を用いて、絶縁膜2の上部5および開口部1に形成された金属の上部4をCMP法で研磨することである。
図4は、本実施の形態におけるCMP法によって研磨した試料表面に生成されたCuO濃度(原子数割合;atomic%)を、水素機能水調整研磨液中の水素濃度を変えて測定した結果である。尚、水素機能水調整研磨液に印加した超音波の周波数は1MHzであり、水素機能水調整研磨液に印加する超音波のエネルギー密度は1.2W/cmであった。
図4から明らかように、水素濃度が0.5 ppm以上になると、CMP法で研磨した後の試料表面には酸化物は存在しなくなる。すなわち、水素濃度が0.5 ppm以上の水素機能水調整研磨液を用いれば、腐食痕の発生を顕著に抑制することができる。ただし、水素機能水の水素濃度を1.5ppm以上にすることは容易ではない。したがって、水素機能水調整研磨液の水素濃度としては、0.5 ppm以上1.5ppm以下が好ましい。
このように超音波を印加した水素機能水調整研磨液を用いると研磨面にCuOが残留しなくなる理由としては、以下のようなことが考えられる。
超音波が印加された水素機能水中では、金属の酸化還元電位(平衡電位)が低下することが知られている。このため水素機能水調整研磨液に超音波を印加すると、図5に示すように、Cuの平衡電位17が低下して、破線で示すような新たな平衡電位が形成される。このためアルカリ性水溶液中(pH>7)でも、酸化銅ではなくCu単体(金属Cu)が安定相になる。このため、アルカリ性の研磨液を用いても、研磨面にCuOが生成されなくなる。
1度目のCMPによって生成された酸化銅は、超音波を印加した状態の水素機能水調整研磨液を用いる2度目のCMPの際砥粒によって除去され、新鮮なCu表面がアルカリ性の研磨液(水素機能水調整研磨液)に晒される。しかし、上述したように、超音波を印加した状態の水素機能水調整研磨液中では、CuOは形成されず金属Cuが安定に存在する。従って、砥粒の研磨で生じた新鮮なCu面は酸化されず、金属Cuからなる研磨面が創出される。
したがって、2度目のCMP後に行われる有機酸による研磨面洗浄によって、研磨面に残留した酸化銅が腐食されるという現象は当然起こらない。故に、腐食痕は発生しないと考えられる。
尚、水素機能水に超音波を印加すると金属の酸化還元電位(平衡電位)が低下する理由は、以下のようなものと考えられる。
まず、超音波の印加によって水から発生したHラジカルとOHラジカルが、溶在水素によってバランスを崩し、水素機能水中のHラジカルが過剰な状態になる。
このHラジカルの作用によって、金属の酸化還元電位が低下すると考えられる。
水素機能水の製法には、純水または希釈アンモニア水を電気分解して陰極から発生する水素ガスを直接電気分解中の純水に溶解させる方法と、純水を電解して陰極から発生した水素ガスを集めて溶解モジュールによって純水に溶解させる方法がある。前者は電解カソード水、後者は水素水と呼ばれることがある。また、前者および後者を総称して、還元水と呼ぶこともある。
但し、水素機能水の製法は、これらに限られず、予めボンベに用意しておいた高圧水素を純水に溶解してもよい。
また、水素を溶解する水は必ずしも純水でなくてもよく、アンモニア(NHOH)水や水酸化カリウム(KOH)水溶液でもよい。
(実施の形態例1)
本実施の形態例は、金属配線における腐食痕発生を抑制した半導体装置の製造方法に係るものである。
(1)製造方法
以下、本実施の形態例における半導体装置の製造方法について図7乃至図14に示す工程断面図並びに図6に示す要部工程図を用いて説明する。
本実施の形態例で説明する半導体素子の製造方法は、Cu膜からなる多層配線を有するMOSトランジスタの製造方法である。
最初に、図6を用いて上記製造方法の要部を説明する。なお、以下に示す符号は、図19の工程断面図に付されたものである。
本実施の形態例における半導体装置の製造方法の要部は、図6のように、絶縁膜2に開口部1を形成する第1の工程(S1)と、導電体3を、開口部1の内側および開口部1の外側に形成する第2の工程(S2)と、開口部1の外側に形成された導電体3を、酸化剤が混合された第1の研磨液を用いて化学的機械的研磨する第3の工程(S3)と、絶縁膜2の上部4及び開口部1の内側に形成された導電体3の上部5を、アルカリ性の第2の研磨液を用いて所定の厚さ化学的機械的研磨し除去する第4の工程を有する半導体装置の製造方法において、第4の工程が、第2の研磨液に代えて、水に水素を溶解してなる水素機能水を、アルカリ性の研磨液に混合してなる第3の研磨液を用い、第3の研磨液に超音波を印加した状態で、絶縁膜の上部4及び開口部の内側に形成された導電体の上部5を、所定の厚さ化学的機械的研磨し除去する工程(S4)であることを特徴とする。
このような特徴を有することにより、本実施の形態例は第3の工程で研磨面に形成された酸化物が、第4の工程によって除去される。従って、その後の酸性溶液による洗浄処理(S5)によって、金属配線に腐食痕が発生することはない。従って、デバイス特性の劣化がなく信頼性の高い半導体装置を、製造することができる。
次に、本実施の形態例で説明する半導体素子の製造方法の詳細について説明する。
まず、素子分離膜22が形成されたシリコン基板20に、例えば、通常のMOSトランジスタの製造方法と同様にして、ゲート電極24及びソース/ドレイン拡散層26を有するMOSトランジスタを形成する(図7(a))。なお、シリコン基板20上には、MOSトランジスタのみならず、種々の半導体素子を形成することができる。
次に、MOSトランジスタが形成されたシリコン基板20上に、例えば化学気相成長(Chemical Vapor Deposition:CVD)法により、例えば膜厚0.1μmのシリコン窒化膜28を形成する。
次に、シリコン窒化膜28上に、例えばCVD法により、例えば膜厚1.5μmのPSG(Phosphorous Silicate Glass)膜30を形成する。PSG膜30の成膜時の基板温度は、例えば600℃に設定する。
次に、例えばCMP法により、PSG膜30の膜厚が例えば200nmとなるまでPSG膜30の表面をCMP法で研磨し、PSG膜30の表面を平坦化する。
次に、PSG膜30上に、例えばCVD法により、例えば膜厚50nmのSiC膜32を形成する(図7(b))。このSiC膜32は、パッシベーション膜として機能するものである。
こうして、シリコン窒化膜28と、PSG膜30と、SiC膜32とが順次積層されてなる層間絶縁膜34を形成する。
次に、フォトリソグラフィー及びドライエッチングにより、SiC膜32、PSG膜30及びシリコン窒化膜28に、シリコン基板20に達するコンタクトホール36を形成する。
次に、全面に、例えばCVD法により、例えば膜厚15nmのTi(チタン)膜と、例えば膜厚15nmのTiN(窒化チタン)膜と、例えば300nmのW(タングステン)膜とを順次形成する。
次に、例えばCMP法により、層間絶縁膜44の表面が露出するまで、W膜、TiN膜、及びTi膜をCMP法で研磨し、層間絶縁膜34上のW膜、TiN膜、及びTi膜に除去する。こうして、コンタクトホール36内に埋め込まれ、Ti膜、TiN膜、及びW膜よりなるコンタクトプラグ38を形成する(図7(c))。
次に、コンタクトプラグ38が埋め込まれた層間絶縁膜34のSiC膜32上に、例えばプラズマCVD法により、例えば膜厚150nmのSiOC膜40を形成する。
次に、SiOC膜40上に、例えばプラズマCVD法により、例えば膜厚100nmのシリコン酸化膜42を形成する。
こうして、SiC膜32上に、SiOC膜40と、シリコン酸化膜42とが順次積層されてなる層間絶縁膜44を形成する(図7(d))。
次に、層間絶縁膜44に形成される配線溝の形成予定領域を露出するフォトレジスト膜46を形成する(図8(a))。
次に、フォトレジスト膜46をマスクとして及びSiC膜32をストッパとして、シリコン酸化膜42及びSiOC膜40を順次エッチングする。こうして、シリコン酸化膜42及びSiOC膜40からなる絶縁膜(層間絶縁膜44)に配線溝48すなわち開口部を形成する。配線溝48を形成した後、マスクとして用いたフォトレジスト膜46を除去する(図8(b))。
次に、全面に、例えばスパッタ法により、例えば膜厚30nmのTaN膜よりなるバリアメタル層50と、例えば膜厚30nmのCu膜とを連続して堆積する。
次に、バリアメタル層50上に形成されたCu膜をシードとして、電解メッキにより更にCu膜を堆積し、例えばトータル膜厚1μmのCu膜52を、配線溝48(開口部)の外側にも形成されるように配線溝48(開口部)の内側に形成する(図8(c))。すなわち、Cu膜52およびバリアメタル層50からなる導電体を、配線溝48(開口部)の外側の層間絶縁膜44上および配線溝48(開口部)の内側に形成する。
次に、CMP法により、シリコン酸化膜42が露出するまで、Cu膜52及びバリアメタル層50を酸化剤が混合された研磨剤を用いてCMP法で研磨し、シリコン酸化膜42上のCu膜52及びバリアメタル層50を除去する。すなわち、配線溝48(開口部)の外側に形成されたCu膜52(導電体)を、酸化剤が混合された研磨液を用いて化学的機械的研磨し除去する。
ここで行われるCMPの詳細は以下の通りである。
まず、Cu膜52およびバリアメタル層50(導電体)を配線溝48(開口部)に形成したシリコン基板20(被研磨体7)を、従来の化学的機械的研磨装置6(図20)の研磨ヘッド8に装着し、Cu膜52およびバリアメタル層50(導電体)の形成されている面(被研磨面)を下にして、所定の加重を加えた状態でシリコン基板20を研磨布9に押し当てる。
次に、酸性領域にした加工液の中にHからなる酸化剤とAlからなる砥粒を混ぜた研磨液(スラリー)12を、研磨布(研磨パッド)9の貼付した定盤(プラテン)10の上に流す。この時、研磨布9が貼付された定盤(プラテン)10は一定の角速度で回転しており、研磨ヘッド8は自転すると同時に揺動する。
研磨液12は、シリコン基板20の下面と研磨布9の間に入り込み、配線溝48の外側に形成されたCu膜52の表面を酸化し酸化銅を形成する。形成された酸化銅は、直ちに研磨布9と砥粒によって除去され新鮮なCu膜表面が露出する。そして瞬時に、露出したCu膜表面は再び酸化される。このような過程を繰り返すことによって、Cu膜表面のCMPが進行して行く。
研磨終了後、次の工程に進む前に、シリコン基板20は純水で洗浄される。この時、配線溝48の内部に形成されたCu膜52の表面には、研磨液中の酸化剤によって形成された酸化銅が残留している。
次に、配線溝48の外部に形成された導体が除去されたシリコン基板20を、後述する化学的機械的研磨装置(図15)に移し、水素機能水調整研磨液131を用い、水素機能水調整研磨液に超音波を印加した状態で、バリアメタル層50、層間絶縁膜44の上部、及び配線溝48(開口部)の内側に形成されたCu膜52及びバリアメタル層50(導電体)を所定の厚さ化学的機械的研磨し除去する。
水素機能水調整研磨液とは、水(例えば、超純水)に水素を溶解してなる水素機能水を、アルカリ性の研磨液(例えば、pH8以上)に混合したものである。なお、ここで使用される水素機能水調整研磨液は、水素濃度が1.1ppmとなるように調整されている。また、水素機能水が混合される上記研磨液は、水酸化カリウム(KOH)水溶液にシリコン酸化物粒子からなる砥粒を混ぜたものである。
ここで、バリアメタル層50、層間絶縁膜44の上部、及び配線溝48の内側に形成されたCu膜52との上部についてのCMP法の詳細を説明する。
まず、研磨ヘッド8に、層間絶縁膜44上に形成されたCu膜52が除去されたシリコン基板20を装着する。次に、研磨ヘッド8を0.18kg/cmの圧力で研磨パッド9に押し当てる。この時、定盤10は100rpmで回転している。
次に、水素機能水調整研磨液を150ml/minの割合で研磨布9上に供給する。同時に、研磨ヘッド8に設けた超音波振動子に1MHzの高周波電力を供給し、シリコン基板20を介して水素機能水調整研磨液(研磨液)に周波数1MHzの超音波を印加する。この状態で、バリアメタル層50、層間絶縁膜44の上部、及び配線溝48の内側に形成されたCu膜52を、60秒間CMP法で研磨して、所定の厚さ研磨し除去する。
このようにすると、超音波は水素機能水調整研磨液に作用して、Cu膜52の酸化還元電位を下げる。このため、アルカリ性の水素機能水調整研磨液を研磨液として用いているにも拘わらず、Cu膜52の研磨面には酸化物は形成されず、純粋な金属からなる研磨面を創出できる。
次に、研磨面に付着した砥粒や金属汚染(Cu汚染)を洗浄する。まず、水素機能水を用いたブラシスクライブによって、研磨面に付着した砥粒(これまでに用いた研磨液中の砥粒で研磨面に残留している砥粒)を除去する。次に、研磨面を純水でリンスした後、有機酸(シュウ酸(COOH))を用いたスピンリンスによってCu汚染を除去する。最後に、研磨面を純水でリンスし、その後研磨面を乾燥させて仕上げる。
図21のpH−電位図に示されているように、酸性領域(pH7未満)では酸化銅よりCu++イオンが安定である。従って、酸化銅が研磨面に残留していると、Cu汚染を除去する過程で有機酸によって酸化銅が溶解し研磨面に腐食痕が発生する。しかし、本実施の形態例では、層間絶縁膜44の上部並びに配線溝48の内側に形成されたCu膜52の上部をCMP法で除去した後の研磨面には銅酸化物が残留していないので、研磨面を有機酸で洗浄しても腐食痕は発生しない。
このような工程により、配線溝48内に埋め込まれ、TaN膜よりなりCu膜の拡散を防止するバリアメタル層50と配線層の主要部をなすCu膜52とを有する配線層54を形成する(図9(a))。
次に、層間絶縁膜44及び配線層54上に、例えばプラズマCVD法により、例えば膜厚50nmのSiC膜58を形成する(図9(b))。SiC膜58は、配線層材料であるCu膜の拡散を防止する拡散防止膜として機能する。
次に、SiC膜58上に、例えばプラズマCVD法により、例えば膜厚450nmのSiOC膜64を形成する。
次に、SiOC膜64上に、例えばプラズマCVD法により、例えば膜厚100nmのシリコン酸化膜66を形成する。
次に、シリコン酸化膜66上に、例えばプラズマCVD法により、例えば膜厚50nmのシリコン窒化膜68を形成する。
こうして、配線溝48に配線層54が埋め込まれた層間絶縁膜44上に、SiC膜58と、SiOC膜64と、シリコン酸化膜66と、シリコン窒化膜68とが順次積層されてなる層間絶縁膜70が形成される(図10(a))。
次に、フォトリソグラフィーにより、シリコン窒化膜68上に、シリコン酸化膜66及びSiOC膜64に形成される配線層の形成予定領域を露出するフォトレジスト膜72を形成する(図10(b))。
次に、フォトレジスト膜72をマスクとして、シリコン窒化膜68を異方性エッチングする。シリコン窒化膜68をエッチングした後、マスクとして用いたフォトレジスト膜72を除去する(図11(a))。
次に、シリコン窒化膜68及びシリコン窒化膜68のエッチングにより露出したシリコン酸化膜66上に、フォトリソグラフィーにより、ビアホールの形成予定領域を露出するフォトレジスト膜74を形成する(図11(b))。
次に、フォトレジスト膜74をマスクとして、シリコン酸化膜66及SiOC膜64をエッチングする。このエッチングでは、SiOC膜64の中央部付近においてエッチングが停止するように、エッチング時間を制御する。エッチング終了後、マスクとして用いたフォトレジスト膜74を除去する(図12(a))。
次に、シリコン窒化膜68をハードマスクとして、シリコン酸化膜66、SiOC膜64、及びSiC膜58をエッチングする。これにより、シリコン酸化膜66及びSiOC膜64に配線層のビア部を埋め込むためのビアホール76を形成し、ビアホール76を含む領域のシリコン酸化膜66及びSiOC膜64に、配線層を埋め込むための配線溝78を形成する(図12(b))。
次に、全面に、例えばスパッタ法により、例えば膜厚30nmのTaN膜よりなるバリアメタル層80と、例えば膜厚30nmのCu膜とを連続して堆積する。
次に、バリアメタル層80上に形成されたCu膜をシードとして、電解メッキにより更にCu膜を堆積し、例えばトータル膜厚1μmのCu膜82を形成する(図13(a))。
次に、CMP法により、シリコン窒化膜68が露出するまで、Cu膜82及びTaN膜よりなるバリアメタル層80をCMP法で研磨し、シリコン窒化膜68上のCu膜82及びバリアメタル層80を除去する。こうして、ビアホール76内及び配線溝78内に埋め込まれ、TaN膜よりなりCu膜の拡散を防止するバリアメタル層80と配線層の主要部をなすCu膜82とを有する配線層84を形成する(図13(b))。ここで用いられるCMP法は、配線溝48内に配線層54を形成するために用いた上記CMP法と同じである。
次に、層間絶縁膜70及び配線層84上に、例えばプラズマCVD法により、例えば膜厚50nmのSiC膜86を形成する(図14)。SiC膜86は、配線層材料であるCu膜の拡散を防止する拡散防止膜として機能する。
以後、図10乃至図14に示す工程と同様の工程を適宜繰り返すことにより、MOSトランジスタが形成されたシリコン基板20上に、複数の配線層を有する多層配線構造が形成される。
このように、本実施の形態例によれば、層間絶縁膜の配線溝やビアホール等の開口部に配線層となるTaN膜及びCu膜を埋め込んで、開口部外側の絶縁膜上に形成されたTaN膜及びCu膜を、酸化剤を混合した研磨液を用いたCMP法で研磨した後、砥粒を安定化するためにアルカリ性にした研磨液に水素機能水を混合した水素機能水調整研磨液に超音波を印加した状態で層間絶縁膜の上部を化学的機械的研磨するので、研磨面に酸化銅が残留しない。このため、CMP法による研磨後の後処理で、Cu汚染を除去するために有機酸で研磨面を洗浄しても、酸化銅の溶解による腐食痕が配線層の鏡面に発生しない。
従って、Cu配線層の腐食痕に起因する配線抵抗の増加やストレスマイグレーションによる断線がなくなる。このため、断線がなく、しかも配線層のストレスマイグレーション耐性に優れた信頼性の高い半導体装置を提供することができる。
(2)評価
次に、本実施の形態例による半導体装置の製造方法の評価結果について説明する。
この評価は、多層配線構造を有する半導体装置について高温放置実験を行い、導通不良の発生率を測定することにより行われた。
高温放置実験は、本実施の形態例による半導体装置の製造方法により、シリコン酸化膜を層間絶縁膜として5層の配線層を形成した後、アルミニウムよりなる電極パットを形成した半導体装置について行った。
但し、層間絶縁膜の研磨に用いる水素機能水調整研磨液に混合する砥粒には、上述したシリコン酸化物粒子(コロイダルシリカ)以外にも、アルミナ粒子(平均粒径50nm)、及び酸化セリウム粒子(平均粒径50nm)を用い、評価を行った。ここで、砥粒としてシリコン酸化物粒子を用いた例を実施例1、砥粒としてアルミナ粒子を用いた例を実施例2、砥粒として酸化セリウム粒子を用いた例を実施例3とする。
高温放置実験では、半導体装置を放置する温度を235℃に設定し、放置時間70時間、170時間、340時間、及び500時間の場合についてそれぞれ導通不良の発生率を測定した。
比較例として、水素機能水を混合せず又超音波を印加しない状態の研磨液で、層間絶縁膜の上部並びに配線溝の内部に形成されたCu膜及びバリアメタル層の上部をCMP法で研磨する従来の製造方法についても、同様の高温放置実験を行った。
研磨液に混合する砥粒としては、上述したシリコン酸化物粒子(SiO)、アルミナ粒子(平均粒径50nm)、及び酸化セリウム粒子(平均粒径50nm)の何れかを用いて比較実験を行った。ここで、砥粒としてシリコン酸化物粒子(コロイダルシリカ)を用いた例を比較例1、砥粒としてアルミナ粒子を用いた例を比較例2、砥粒として酸化セリウム粒子を用いた例を比較例3とする。
比較例1、実施例1、比較例2、実施例2、比較例3及び実施例3についての高温放置実験の結果は以下のようになった。
比較例1の場合、放置時間70時間、170時間、340時間、500時間での導通不良の発生率は、それぞれ10%、32%、55%、68%であった。
実施例1の場合、放置時間70時間、170時間、340時間、500時間での導通不良の発生率は、それぞれ1%、2%、7%、10%であった。
比較例2の場合、放置時間70時間、170時間、340時間、500時間での導通不良の発生率は、それぞれ15%、30%、59%、75%であった。
実施例2の場合、放置時間70時間、170時間、340時間、500時間での導通不良の発生率は、それぞれ2%、2%、7%、12%であった。
比較例3の場合、放置時間70時間、170時間、340時間、500時間での導通不良の発生率は、それぞれ13%、34%、50%、64%であった。
実施例3の場合、放置時間70時間、170時間、340時間、500時間での導通不良の発生率は、それぞれ1%、3%、9%、15%であった。
上記の高温放置実験の結果から、本実施の形態例による半導体装置の製造方法によれば、従来の製造方法と比較して、高温環境下に晒された際の導通不良の発生率を大幅に低減することができることが確認された。
なお、水素機能水調整研磨液に超音波を印加しない状態で層間絶縁膜の上部並びに配線溝の内部に形成されたCu膜及びバリアメタル層の上部をCMP法で研磨すると、比較例1乃至3と略同じ結果が得られた。
(実施の形態例2)
本実施の形態例は、金属配線における腐食痕発生を抑制する上述の「半導体装置の製造方法」に使用される化学的機械的研磨装置に係るものである。
(1)装置構成
図15は、本実施の形態例における化学的機械的研磨装置の要部を示した図である。
本実施の形態例における化学的機械的研磨装置90は、研磨布9が上面に貼付され研磨時に回転する定盤10と、所定の圧力を加えて被研磨体を研磨布9に押し当てる研磨ヘッド8と、水に水素を溶解してなる水素水を研磨液に混合した水素機能水調整研磨液を供給する研磨液供給装置(水素機能水調整研磨液供給装置)117と、被研磨体7と研磨布9の間に入り込んだ水素機能水調整研磨液に超音波を発生させる超音波発生装置118とによって構成されている。本実施の形態例では、超音波発生装置118は研磨ヘッド8に内蔵されている。尚、化学的機械的研磨装置90には、通常研磨布9の破損を修復するコンディショナ13も備え付けてもよい。
研磨液供給装置117は、シリコン酸化物粒子を水酸化カリウム水溶液(またはアンモニア水)で安定化した従来のCMPに用いられる研磨液に水素機能水を混合した水素機能水調整研磨液を貯液タンクに蓄え、少しずつ水素機能水調整研磨液を研磨布9に供給する。ここで水素機能水調整研磨液は、予め調合しておいたものを用いてもよい。または、水素機能水調整研磨液供給装置117に水素機能水生成装置を設け、この水素機能水生成装置で生成した水素機能水を、従来の研磨液と液体混合器で混合してもよい。
図16は、水素機能水製造装置を備えた水素機能水調整研磨液供給装置のブロック図である。この水素機能水調整研磨液供給装置117は、砥粒を含む研磨液を供給する研磨液供給装置128と、水に水素を溶解した水素機能水を製造する水素機能水製造装置129と、研磨液と水素器機能水を混合する液体混合装置130によって構成されている。
水素機能水製造装置129は、純水または希釈アンモニア水を電気分解して陰極から発生する水素ガスを直接電気分解中の純水に溶解させる装置であってもよいし、純水を電解して陰極から発生した水素ガスを集めて溶解モジュールに通して純水に溶解させる装置であってもよい。
次に、研磨ヘッド8について説明する。
図17は、研磨ヘッド8のA−A´線(図15参照)における断面を矢印の方向から見た図面である。図17は、被研磨面を下にして被研磨体7が研磨ヘッド8に装着され研磨布9に当てられた状態を示している。尚、図17には、回転ヘッド8の回転軸となるスピンドル119は示されていない。
本実施の形態例における研磨ヘッド8は、円筒形のウエハガイド120と、上蓋121と、圧縮空気123が充填される袋状の薄いゴムからなるウエハ押さえ125と、超音波発生装置126とによって構成されている。
次に、超音波発生装置126について説明する。
図18は、超音波発生装置126の平面図である。超音波発生装置126は、研磨ヘッド8内に被研磨体7に接するように配置され、被研磨体7を介して研磨液に超音波を発生させるように構成されている。
超音波発生装置126は、ピエゾ素子等からなる超音波振動子124と石英からなる円形格子状の振動伝達板132によって構成されている。超音波振動子124は、図示しない端子を2本有している。この端子に、同じく図示しない高周波電源から周波数が100kHz〜100MHzの間にある高周波電力が供給される。
なお、研磨布9には、例えばニッタ・ハース(株)社製の研磨布(型番:IC1400)を用いることができる。
(2)動作
次に、この化学的機械的研磨装置の動作について説明する。
水素機能水調整研磨液が、定盤10の上で回転している研磨ヘッド8の傍に、水素機能水調整研磨液供給装置117から供給される。水素機能水調整研磨液131は、定盤10の回転、研磨ヘッド8の回転、および研磨ヘッド8の揺動によって、被研磨体7と研磨布9の間に入り込む。
研磨ヘッド8には、被研磨面を下にして被研磨体7が装着される。一方、ウエハ押さえ125には、図示しない空気圧縮機から所定の圧力で圧縮された空気が充填される。圧縮空気の充填されたウエハ押さえ125は、振動伝達板132に開いた窓127を超えて被研磨体7の裏面を押す。ウエハ押さえ125によって裏面を押された被研磨体7は研磨布に押し当てられる。
ウエハ押さえ125はまた、超音波発生装置126を構成する振動伝達板132を被研磨体7の裏面に押し当てる。一方、超音波振動子124には高周波電源から高周波電力が供給され、超音波振動子124で発生した超音波が振動伝達板132に伝達される。この超音波は被研磨体7を介して水素機能水調整研磨液に伝わり、被研磨体7と研磨布9の間に入り込んだ水素機能水調整研磨液に超音波を発生させる。
この超音波は水素機能水調整研磨液に作用して、金属の酸化還元電位を下げる。このため、アルカリ性の研磨液によって水素機能水調整研磨液を形成しても、被研磨体7の研磨面上の金属部分に酸化物は形成されず、研磨面の金属部分に純粋な金属面を創出できる。
(変形実施の形態例)
本発明は上記実施の形態例に限らず種々の変形が可能である。
例えば、上記実施の形態例では、水素機能水調整研磨液を用いて配線溝内部に形成されたCu膜を化学的機械的研磨する場合について説明したが、配線溝内部に形成されたAl膜やW膜等の他の金属膜を化学的機械的研磨してもよい。
また、上記実施の形態例では、水素機能水調整研磨液は水酸化カリウムによって砥粒を安定化する場合について説明したが、砥粒をアンモニア水によって安定化してもよい。
また、上記実施の形態例では、層間絶縁膜44,70を化学的機械的研磨する際研磨布9に研磨液を供給する速度が150ml/minである場合について説明したが、研磨液の供給速度は20ml/min〜300 ml/minでもよく、好ましくは50ml/min〜200 ml/minであってもよい。研磨液の供給速度が大きすぎると、層間絶縁膜の研磨速度が大きくなりすぎて研磨量の制御性が悪くなくなる。一方、研磨液の供給速度が小さすぎると、層間絶縁膜を破壊する恐れがある。
また、上記実施の形態例では、層間絶縁膜44,70をCMP法によって化学的機械的研磨する際シリコン基板20に加える圧力が0.18 kg/cmの場合について説明したが、シリコン基板20に加える圧力は0.01 kg/cm〜0.35 kg/cmでもよく、好ましくはは0.04 kg/cm〜0.21kg/cmである。
シリコン基板20に加える圧力が小さすぎると、層間絶縁膜44,70が殆ど研磨されない。一方、この圧力が大きすぎると、層間絶縁膜を破壊する恐れがある。
また、また、上記実施の形態例では、層間絶縁膜44,70をCMP法によって化学的機械的研磨する時間が60秒の場合について説明したが、研磨液の供給速度やシリコン基板20に加える圧力等の条件に応じて、適宜変更する必要がある。例えば、研磨時間が20〜300sec程度になる場合もある。
また、上記実施の形態例では、超音波発生装置126に印加される高周波電力の周波数は、100kHz〜100MHzであったが、500kHz〜50MHzであってもよい。或いは、800kHz〜10MHzであってもよい。
また、例えば、上記実施の形態例では、層間絶縁膜に、SiOC膜、シリコン酸化膜等を用いる場合について説明したが、層間絶縁膜はこれらに限定されるものではなく、種々の絶縁膜を用いることができる。
また、上記実施の形態例では、配線材料であるCu膜の拡散を防止する拡散防止膜としてSiC膜を形成する場合について説明したが、Cu膜の拡散防止膜として形成する膜は、SiC膜に限定されるものではない。Cu膜の拡散防止膜として、SiC膜のほか、例えば、シリコン窒化膜、ポリイミド膜、ジルコニウムナイトライド膜等を形成してもよい。
また、上記実施の形態例では、配線層84を形成するにあたっては、デュアルダマシンプロセスによりビアホール76内及び配線溝78内にTaN膜80及びCu膜82を同時に埋め込む場合について説明したが、シングルダマシンプロセスによりビアホール及び配線溝を別々に形成し、これらにTaN膜及びCu膜を別々に埋め込んでもよい。
本発明は、電子装置産業、特に半導体装置の製造業で利用可能である。
従来の半導体の製造方法おける最初の化学的機械的研磨を施した後の試料表面のXPSスペクトルである。 本実施の形態における最初の化学的機械的研磨を施した後の試料表面のXPSスペクトルである。 従来のCMP法を施した試料および本実施の形態におけるCMP法を施した試料に発生する欠陥の総数を表した図である。 水素機能水調整研磨液の水素濃度を変えて、化学的機械的研磨後のCu膜表面のCuO濃度を表した図である。 超音波を印加した水素機能水中のCuのpH−電位図である。 実施の形態例1における「半導体装置の製造方法」の要部工程図である。 実施の形態例1における半導体装置の製造方法を示す工程断面図(その1)である。 実施の形態例1における半導体装置の製造方法を示す工程断面図(その2)である。 実施の形態例1における半導体装置の製造方法を示す工程断面図(その3)である。 実施の形態例1における半導体装置の製造方法を示す工程断面図(その4)である。 実施の形態例1における半導体装置の製造方法を示す工程断面図(その5)である。 実施の形態例1における半導体装置の製造方法を示す工程断面図(その6)である。 実施の形態例1における半導体装置の製造方法を示す工程断面図(その7)である。 実施の形態例1における半導体装置の製造方法を示す工程断面図(その8)である。 本実施の形態例2における化学的機械的研磨装置の要部を示した図である。 本実施の形態例2における研磨液供給装置のブロック図である。 実施の形態例2における研磨ヘッドの断面図である。 実施の形態例2における超音波発生装置の平面図である。 従来の銅のダマシン法の工程を説明する図である。 従来の化学的機械的研磨装置の要部斜視図である。 CuのpH−電位図(プルーベダイヤグラム)である。
符号の説明
1 配線を埋め込む開口部
2 絶縁膜
3 導電体
4 開口部の内側に形成された導電体の上部
5 絶縁膜の上部
6 従来の化学的機械的研磨装置
7 被研磨体
8 研磨ヘッド
9 研磨布(研磨パッド)
10 定盤(プラテン)
11 バリアメタル層
12 研磨液(スラリー)
13 コンディショナ
14 Cuの平衡電位
15 Cu2p3/2に由来する光電子ピーク
16 CuOに由来する光電子ピーク
17 Cuの酸化還元電位
18 Cu2p1/2に由来する光電子ピークのトピーク
20 シリコン基板
22 素子分離膜
24 ゲート電極
26 ソース/ドレイン拡散層
28 シリコン窒化膜
30 PSG膜
32 SiC膜
34 層間絶縁膜
36 コンタクトホール
38 コンタクトプラグ
40 SiOC膜
42 シリコン酸化膜
44 層間絶縁膜
46 フォトレジスト膜
48 配線溝
50 バリアメタル層
52 Cu膜
54 配線層
56 ノズル
58 SiC膜
64 SiOC膜
66 シリコン酸化膜
68 シリコン窒化膜
70 層間絶縁膜
72 フォトレジスト膜
74 フォトレジスト膜
76 ビアホール
78 配線溝
80 バリアメタル層
82 Cu膜
84 配線層
86 SiC膜
90 実施の形態例2における化学的機械的研磨装置
117 水素機能水調整研磨液供給装置
118 超音波発生装置
119 スピンドル
120 ウエハガイド
121 上蓋
123 圧縮空気
124 超音波振動子
125 ウエハ押さえ
126 超音波発生装置
127 振動伝達板に開いた窓
128 研磨液供給装置
129 水素機能水製造装置
130 液体混合装置
131 水素機能水調整研磨液
132 振動伝達板

Claims (7)

  1. 絶縁膜に開口部を形成する第1の工程と、
    金属を、前記開口部の内側および前記開口部の外側に形成する第2の工程と、
    前記開口部の外側に形成された前記金属を、酸化剤が混合された第1の研磨液を用いて化学的機械的研磨する第3の工程と、
    前記絶縁膜の上部及び前記開口部の内側に形成された前記金属の上部を、砥粒を含むアルカリ性の第2の研磨液を用いて所定の厚さ化学的機械的研磨し除去する第4の工程を有する、
    半導体装置の製造方法において、
    第4の工程が、
    第2の研磨液に代えて、水に水素を溶解してなる水素機能水を、砥粒を含むアルカリ性の研磨液に混合してなる第3の研磨液を用い、
    第3の研磨液に超音波を印加した状態で、
    前記絶縁膜の上部及び前記開口部の内側に形成された前記金属の上部を、所定の厚さ化学的機械的研磨し除去する工程である
    ことを特徴とする半導体装置の製造方法。
  2. 第3の研磨液における前記水素の濃度が、0.5ppm以上1.5ppm以下であることを特徴とする請求項1に記載の半導体装置の製造方法。
  3. 水素機能水を混合するアルカリ性の前記研磨液が、シリコン酸化物粒子、アルミナ酸化物粒子、およびセリウム酸化物粒子からなる群より選ばれた少なくても一の粒子を砥粒として含む研磨液であることを特徴とする請求項1乃至2に記載の半導体装置の製造方法。
  4. 第2の工程が、
    前記開口部の内側および前記開口部の外側に前記金属の拡散を防止するバリアメタル層を形成した後に、前記バリアメタル層を介して前記金属を前記開口部の内側および前記開口部の外側に形成する工程であり、
    第4の工程が、
    第2の研磨液に代えて、水に水素を溶解してなる水素機能水を、砥粒を含むアルカリ性の研磨液に混合してなる第3の研磨液を用い、第3の研磨液に超音波を印加した状態で、前記バリアメタル層、前記絶縁膜の上部、及び前記開口部の内側に形成された前記金属の上部を、所定の厚さ化学的機械的研磨し除去する工程であり、
    第4の工程によって研磨された、前記絶縁膜の上部及び前記開口部の内側に形成された前記金属の上部から、
    水に水素を溶解してなる水素機能水を用いたブラシスクライブによって、第1及び第3の研磨液に混合された砥粒を除去する第5の工程を有することを特徴とする請求項1乃至3に記載の半導体装置の製造方法。
  5. 研磨布が上面に貼付され、研磨時に回転する定盤と、
    所定の圧力を加えて、被研磨面を下にして被研磨体を前記研磨布に押し当てる研磨ヘッドと、
    研磨液を前記研磨布に供給する研磨液供給装置からなる化学的機械的研磨装置において、
    水に水素を溶解してなる水素機能水を砥粒を含むアルカリ性の第1の研磨液に混合してなる第2の研磨液を供給する研磨液供給装置と、
    前記被研磨体と前記研磨布の間に入り込んだ第2の研磨液に超音波を発生させる超音波発生装置を具備することを特徴とする化学的機械的研磨装置。
  6. 前記超音波発生装置が、
    前記研磨ヘッド内に、前記被研磨体に接するように配置され、
    前記被研磨体を介して、前記研磨液に超音波を発生させる超音波発生装置であることを特徴とする請求項5に記載の化学的機械的研磨装置。
  7. 前記研磨液供給装置が、
    砥粒を含む研磨液を供給する研磨液供給装置と、
    水に水素を溶解した水素機能水を製造する水素機能水製造装置と、
    前記研磨液と前記水素器機能水を混合する液体混合装置を備えることを、
    特徴とする請求項5又は6に記載の化学的機械的研磨装置。
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