JP6531393B2 - シート製造装置およびシート製造方法 - Google Patents

シート製造装置およびシート製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP6531393B2
JP6531393B2 JP2015000110A JP2015000110A JP6531393B2 JP 6531393 B2 JP6531393 B2 JP 6531393B2 JP 2015000110 A JP2015000110 A JP 2015000110A JP 2015000110 A JP2015000110 A JP 2015000110A JP 6531393 B2 JP6531393 B2 JP 6531393B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
unit
sheet
raw material
drum
manufacturing apparatus
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2015000110A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2016124211A (ja
Inventor
裕生 小口
裕生 小口
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Seiko Epson Corp
Original Assignee
Seiko Epson Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Seiko Epson Corp filed Critical Seiko Epson Corp
Priority to JP2015000110A priority Critical patent/JP6531393B2/ja
Publication of JP2016124211A publication Critical patent/JP2016124211A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6531393B2 publication Critical patent/JP6531393B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02WCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO WASTEWATER TREATMENT OR WASTE MANAGEMENT
    • Y02W30/00Technologies for solid waste management
    • Y02W30/50Reuse, recycling or recovery technologies
    • Y02W30/64Paper recycling

Landscapes

  • Dry Formation Of Fiberboard And The Like (AREA)
  • Nonwoven Fabrics (AREA)
  • Paper (AREA)

Description

本発明は、シート製造装置およびシート製造方法に関する。
従来、古紙を原料としてシートを製造するシート製造装置が知られている。そして、特許文献1には、フォーミングドラムを通過しメッシュベルト上に堆積した解繊物の厚さを検出して、解繊部に供給する古紙の量を制御する紙再生装置が記載されている。
供給される紙種が変わると、その解繊物がフォーミングドラムを通過する通過速度は異なり、その結果、堆積物の厚みは変動する。
特開2012−144826号公報
しかしながら、特許文献1のように堆積後の厚みに応じて古紙の供給量を制御しても、上記通過速度の違いによる堆積物の厚みの変動には対応できない。
本発明の幾つかの態様に係る目的の1つは、紙種に応じたシート厚の変動を抑えることができるシート製造装置を提供することにある。また、本発明のいくつかの態様に係る目的の1つは、紙種に応じたシート厚の変動を抑えることができるシート製造方法を提供することにある。
本発明は前述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の態様または適用例として実現することができる。
本発明に係るシート製造装置の一態様は、
供給部から供給される繊維を含む原料を解繊する解繊部と、
前記解繊部で解繊された原料を受け入れる、複数の開口を有するドラム部と、
前記開口を通過した原料を用いてシートを成形するシート形成部と、
前記供給部から供給される原料の種類に応じて、前記ドラム部の回転速度を変化させる制御部と、
を備える。
このようなシート製造装置では、原料の種類に応じた速度でドラム部を回転させることにより、単位時間あたりにドラム部の開口を通過する原料の量を均一にし、シート厚の変動を抑えることができる。
本発明に係るシート製造装置において、
前記供給部は、積載された単票シートを給紙する給紙部を含み、
前記単票シートの種類を判別する判別部を備え、
前記制御部は、前記判別部による判別結果に応じて、前記ドラム部の回転速度を変化させてもよい。
このようなシート製造装置では、給紙部に異なる種類の単票シートが混在している場合に対応できる。
本発明に係るシート製造装置において、
前記判別部は、前記単票シートが前記シート製造装置により製造された再生紙であるか否かを判別し、
前記制御部は、前記給紙部から給紙される前記単票シートが前記再生紙でないものから前記再生紙に替わった場合に、前記ドラム部の回転速度を遅くしてもよい。
このようなシート製造装置では、再生紙は再生紙でない古紙に比して繊維長が短くドラム部の開口を通過しやすいので、回転速度を遅くすることで単位時間あたりにドラム部の開口を通過する原料の量を均一にして、シート厚の変動を抑えることができる。
本発明に係るシート製造装置において、
前記制御部は、前記給紙部から給紙される前記単票シートが前記再生紙でないものから前記再生紙に替わった場合に、当該再生紙が前記解繊部で解繊され前記ドラム部に到達する時間を待って、前記ドラム部の回転速度を遅くしてもよい。
このようなシート製造装置では、再生紙がドラム部に到達してからドラム部の回転速度を遅くすることにより、シート厚の変動をより正確に制御することができる。
本発明に係るシート製造装置において、
前記判別部は、前記単票シートに表示された所定のマークを検出することにより、当該単票シートが前記再生紙であるか否かを検出してもよい。
このようなシート製造装置では、マークを検出することで給紙された単票シートが再生紙であることを容易に判別することができる。
本発明に係るシート製造装置において、
再生紙であることを示す前記所定のマークを前記単票シートに付与するマーク付与部を備えてもよい。
このようなシート製造装置では、自身で製造した単票シートが再生紙であることを判別可能にすることができる。
本発明に係るシート製造装置において、
前記シートを切断する切断部を備え、
前記供給部は、前記切断部により切断されたシートの端材を前記解繊部に供給する返戻部を含み、
前記端材が前記解繊部に返戻されることを検出する検出部を備え、
前記制御部は、前記検出部により前記端材が返戻されたことが初めて検出された場合に、前記ドラム部の回転速度を遅くしてもよい。
このようなシート製造装置では、再生紙(端材)は再生紙でない古紙に比して繊維長が短くドラム部の開口を通過しやすいので、回転速度を遅くすることで単位時間あたりにドラム部の開口を通過する原料の量を均一にして、シート厚の変動を抑えることができる。
本発明に係るシート製造装置において、
前記制御部は、前記検出部により前記端材が返戻されたことが検出された場合に、当該端材が前記解繊部で解繊され前記ドラム部に到達する時間を待って、前記ドラム部の回転速度を遅くしてもよい。
このようなシート製造装置では、端材がドラム部に到達してからドラム部の回転速度を遅くすることにより、シート厚の変動をより正確に制御することができる。
本発明に係るシート製造装置において、
前記制御部は、前記給紙部から給紙される前記単票シートが前記再生紙から前記再生紙でないものに替わった場合に、前記ドラム部の回転速度を速くして元の回転速度に戻してもよい。
このようなシート製造装置では、再生紙から元の再生紙でないものに戻った場合に、ドラム部の回転速度を速くすることにより、シート厚の変動を抑えることができる。
本発明に係るシート製造装置の一態様は、
供給部から供給される繊維を含む原料を解繊する解繊部と、
前記解繊部で解繊された原料を受け入れる、複数の開口を有するドラム部と、
前記開口を通過した原料を用いてシートを成形するシート形成部と、
前記供給部から供給される原料の種類に応じて、前記ドラム部の回転速度を切り替える制御部と、
を備えたシート製造装置であって、
前記制御部は、
前記供給部から供給される原料が前記シート製造装置により製造された再生紙である場合には、第1回転速度で前記ドラム部を回転させ、
前記供給部から供給される原料が前記再生紙でない場合には、第2回転速度で前記ドラム部を回転させ、
前記第1回転速度は前記第2回転速度よりも遅い。
このようなシート製造装置では、原料の種類に応じた速度でドラム部を回転させることにより、単位時間あたりにドラム部の開口を通過する原料の量を均一にし、シート厚の変動を抑えることができる。
本発明に係るシート製造方法の一態様は、
供給部から供給される繊維を含む原料を解繊し、
複数の開口を有するドラム部に解繊された原料を受け入れ、
前記開口を通過した原料を用いてシートを成形するシート製造方法であって、
前記供給部から供給される原料の種類に応じて、前記ドラム部の回転速度を変化させる。
このようなシート製造方法では、原料の種類に応じた速度でドラム部を回転させることにより、単位時間あたりにドラム部の開口を通過する原料の量を均一にし、シート厚の変動を抑えることができる。
本実施形態に係るシート製造装置を模式的に示す図。 供給部を模式的に示す図。 ドラム部を模式的に示す図。 返戻部及びマーク付与部を模式的に示す図。 マークを付与された単票シートの平面図。
以下、本発明の好適な実施形態について、図面を用いて詳細に説明する。なお、以下に説明する実施形態は、特許請求の範囲に記載された本発明の内容を不当に限定するものではない。また、以下で説明される構成の全てが本発明の必須構成要件であるとは限らない。
1. シート製造装置
1.1. 構成
まず、本実施形態に係るシート製造装置について、図面を参照しながら説明する。図1は、本実施形態に係るシート製造装置100を模式的に示す図である。
シート製造装置100は、図1に示すように、供給部10と、製造部102と、制御部140と、を備える。製造部102は、シートを製造する。製造部102は、粗砕部12と、解繊部20と、分級部30と、選別部40と、混合部50と、堆積部60と、ウェブ形成部70と、シート形成部80と、切断部90と、を有している。
供給部10は、粗砕部12に原料を供給する。供給部10は、例えば、粗砕部12に原料を連続的に投入するための自動投入部である。
粗砕部12は、供給部10によって供給された原料を、空気中で裁断して細片にする。細片の形状や大きさは、例えば、数cm角の細片である。図示の例では、粗砕部12は、粗砕刃14を有し、粗砕刃14によって、投入された原料を裁断することができる。粗砕部12としては、例えば、シュレッダーを用いる。粗砕部12によって裁断された原料は、ホッパー1で受けてから管2を介して、解繊部20に移送(搬送)される。
解繊部20は、粗砕部12によって裁断された原料を解繊する。ここで、「解繊する」とは、複数の繊維が結着されてなる原料(被解繊物)を、繊維1本1本に解きほぐすことをいう。解繊部20は、原料に付着した樹脂粒やインク、トナー、にじみ防止剤等の物質を、繊維から分離させる機能をも有する。
解繊部20を通過したものを「解繊物」という。「解繊物」には、解きほぐされた解繊物繊維の他に、繊維を解きほぐす際に繊維から分離した樹脂(複数の繊維同士を結着させるための樹脂)粒や、インク、トナーなどの色剤や、にじみ防止材、紙力増強剤等の添加剤を含んでいる場合もある。解きほぐされた解繊物の形状は、ひも(string)状や平ひも(ribbon)状である。解きほぐされた解繊物は、他の解きほぐされた繊維と絡み合っていない状態(独立した状態)で存在してもよいし、他の解きほぐされた解繊物と絡み合って塊状となった状態(いわゆる「ダマ」を形成している状態)で存在してもよい。
解繊部20は、大気中(空気中)において乾式で解繊を行う。具体的には、解繊部20としては、インペラーミルを用いる。解繊部20は、原料を吸引し、解繊物を排出するような気流を発生させる機能を有している。これにより、解繊部20は、自ら発生する気流によって、導入口22から、原料を気流と共に吸引し、解繊処理して、排出口24へと搬送することができる。解繊部20を通過した解繊物は、管3を介して、分級部30に移送される。
分級部30は、解繊部20を通過した解繊物を分級する。具体的には、分級部30は、解繊物の中で比較的小さいものや密度の低いもの(樹脂粒や色剤や添加剤など)を分離して除去する。これにより、解繊物の中で比較的大きいもしくは密度の高いものである繊維の占める割合を高めることができる。
分級部30としては、気流式分級機を用いる。気流式分級機は、旋回気流を発生させ、分級されるもののサイズと密度とにより受ける遠心力の差によって分離するものであり、気流の速度および遠心力の調整によって、分級点を調整することができる。具体的には、分級部30としては、サイクロン、エルボージェット、エディクラシファイヤーなどを用いる。特に図示のようなサイクロンは、構造が簡便であるため、分級部30として好適に用いることができる。
分級部30は、例えば、導入口31と、導入口31が接続された円筒部32と、円筒部32の下方に位置し円筒部32と連続している逆円錐部33と、逆円錐部33の下部中央に設けられている下部排出口34と、円筒部32上部中央に設けられている上部排出口35と、を有している。
分級部30において、導入口31から導入された解繊物をのせた気流は、円筒部32で円周運動に変わる。これにより、導入された解繊物には遠心力がかかり、分級部30は、解繊物のうちで樹脂粒やインク粒よりも大きく密度の高い繊維(第1分級物)と、解繊物のうちで繊維よりも小さく密度の低い樹脂粒や色剤や添加剤など(第2分級物)と、に分離することができる。第1分級物は、下部排出口34から排出され、管4を介して、選別部40に導入される。一方、第2分級物は、上部排出口35から管5を介して受け部36に排出される。
選別部40は、分級部30を通過した第1分級物を導入口42から導入し、繊維の長さによって選別する。選別部40としては、例えば、篩(ふるい)を用いる。選別部40は、網(フィルター、スクリーン)を有し、第1分級物に含まれる、網の目開きの大きさより小さい繊維または粒子(網を通過するもの、第1選別物)と、網の目開きの大きさより大きい繊維や未解繊片やダマ(網を通過しないもの、第2選別物)と、を分けることができる。例えば、第1選別物は、ホッパー6で受けてから管7を介して、混合部50に移送される。第2選別物は、排出口44から管8を介して、解繊部20に戻される。具体的には、選別部40は、モーターによって回転することができる円筒の篩である。選別部40の網は、例えば、金網、切れ目が入った金属板を引き延ばしたエキスパンドメタル、金属板にプレス機等で穴を形成したパンチングメタルを用いる。
混合部50は、選別部40を通過した第1選別物と、樹脂を含む添加物と、を混合する。混合部50は、添加物を供給する添加物供給部52と、選別物と添加物とを搬送する管54と、ブロアー56と、を有している。図示の例では、添加物は、添加物供給部52からホッパー9を介して管54に供給される。管54は、管7と連続している。
混合部50では、ブロアー56によって気流を発生させ、管54中において、第1選別物と添加物とを混合させながら、搬送することができる。なお、第1選別物と添加物とを混合させる機構は、特に限定されず、高速回転する羽根により攪拌するものであってもよいし、V型ミキサーのように容器の回転を利用するものであってもよい。
添加物供給部52としては、図1に示すようなスクリューフィーダーや、図示せぬディスクフィーダーなどを用いる。添加物供給部52から供給される添加物は、複数の繊維を結着させるための樹脂を含む。樹脂が供給された時点では、複数の繊維は結着されていない。樹脂は、シート形成部80を通過する際に溶融して、複数の繊維を結着させる。
添加物供給部52から供給される樹脂は、熱可塑性樹脂や熱硬化性樹脂であり、例えば、AS樹脂、ABS樹脂、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリ塩化ビニル、ポリスチレン、アクリル樹脂、ポリエステル樹脂、ポリエチレンテレフタレート、ポリフェニレンエーテル、ポリブチレンテレフタレート、ナイロン、ポリアミド、ポリカーボネート、ポリアセタール、ポリフェニレンサルファイド、ポリエーテルエーテルケトン、などである。これらの樹脂は、単独または適宜混合して用いてもよい。添加物供給部52から供給される添加物は、繊維状であってもよく、粉末状であってもよい。
なお、添加物供給部52から供給される添加物には、繊維を結着させる樹脂の他、製造されるシートの種類に応じて、繊維を着色するための着色剤や、繊維の凝集を防止するための凝集防止材、繊維等が燃えにくくするための難燃剤が含まれていてもよい。混合部50を通過した混合物(第1分級物と添加物との混合物)は、管54を介して、堆積部60に移送される。
堆積部60は、混合部50を通過した混合物を導入口62から導入し、絡み合った解繊物(繊維)をほぐして、空気中で分散させながら降らせる。さらに、堆積部60は、添加物供給部52から供給される添加物の樹脂が繊維状である場合、絡み合った樹脂をほぐす。これにより、堆積部60は、ウェブ形成部70に、混合物を均一性よく堆積させることができる。
堆積部60としては、回転する円筒の篩を用いる。堆積部60は、網を有し、混合部50を通過した混合物に含まれる、網の目開きの大きさより小さい繊維または粒子(網を通過するもの)を降らせる。堆積部60の構成は、例えば、選別部40の構成と同じである。
なお、堆積部60の「篩」は、特定の対象物を選別する機能を有していなくてもよい。すなわち、堆積部60として用いられる「篩」とは、網を備えたもの、という意味であり、堆積部60は、堆積部60に導入された混合物の全てを降らしてもよい。
ウェブ形成部70は、堆積部60を通過した通過物を堆積して、ウェブWを形成する。ウェブ形成部70は、例えば、メッシュベルト72と、張架ローラー74と、サクション機構76と、を有している。
メッシュベルト72は、移動しながら、堆積部60の開口(網の開口)を通過した通過物を堆積する。メッシュベルト72は、張架ローラー74によって張架され、通過物を通しにくく空気を通す構成となっている。メッシュベルト72は、張架ローラー74が自転することによって移動する。メッシュベルト72が連続的に移動しながら、堆積部60を通過した通過物が連続的に降り積もることにより、メッシュベルト72上にウェブWが形成される。メッシュベルト72は、例えば、金属製、樹脂製、布製、あるいは不織布等である。
サクション機構76は、メッシュベルト72の下方(堆積部60側とは反対側)に設けられている。サクション機構76は、下方に向く気流(堆積部60からメッシュベルト72に向く気流)を発生させることができる。サクション機構76によって、堆積部60により空気中に分散された混合物をメッシュベルト72上に吸引することができる。これにより、堆積部60からの排出速度を大きくすることができる。さらに、サクション機構76によって、混合物の落下経路にダウンフローを形成することができ、落下中に解繊物や添加物が絡み合うことを防ぐことができる。
以上のように、堆積部60およびウェブ形成部70(ウェブ形成工程)を経ることにより、空気を多く含み柔らかくふくらんだ状態のウェブWが形成される。メッシュベルト72に堆積されたウェブWは、シート形成部80へと搬送される。
なお、図示の例では、ウェブWを調湿する調湿部78が設けられている。調湿部78は、ウェブWに対して水や水蒸気を添加して、ウェブWと水との量比を調節することができる。
シート形成部80は、メッシュベルト72に堆積したウェブWを加圧加熱してシートSを成形する。シート形成部80では、ウェブWにおいて混ぜ合された解繊物および添加物の混合物に、熱を加えることにより、混合物中の複数の繊維を、互いに添加物(樹脂)を介して結着することができる。
シート形成部80としては、例えば、加熱ローラー(ヒーターローラー)、熱プレス成形機、ホットプレート、温風ブロワー、赤外線加熱器、フラッシュ定着器を用いる。図示の例では、シート形成部80は、第1結着部82と第2結着部84とを備え、結着部82,84がそれぞれ一対の加熱ローラー86を備えている。結着部82,84を加熱ローラー86として構成したことにより、結着部82,84を板状のプレス装置(平板プレス装置)として構成した場合に比べて、ウェブWを連続的に搬送しながらシートSを成形することができる。なお、加熱ローラー86の数は、特に限定されない。
切断部90は、シート形成部80によって成形されたシートSを切断する。図示の例では、切断部90は、シートSの搬送方向と交差する方向にシートSを切断する第1切断部92と、搬送方向に平行な方向にシートSを切断する第2切断部94と、を有している。第2切断部94は、例えば、第1切断部92を通過したシートSを切断する。
以上により、所定のサイズの単票のシートSが成形される。切断された単票のシートSは、排出部96へと排出される。
上記のシート製造装置100の一態様は、原料の種類に応じたシート厚の変動を抑えるため、供給部10から供給される繊維を含む原料を解繊する解繊部20と、解繊部20で解繊された原料を受け入れる、複数の開口311を有するドラム部300と、開口311を通過した原料を用いてシートSを成形するシート形成部80と、供給部10から供給される原料の種類に応じて、ドラム部300の回転速度を変化させる制御部140と、を備える。以下、図1に加えて、図2〜図5を用いて、供給部10、ドラム部、及び制御部140について順に説明する。なお、以下の説明において、「上流側」及び「下流側」という表現はシートの搬送方向における「上流側」及びシートの搬送方向における「下流側」という意味である。
1.2. 供給部
図2は供給部10を模式的に示す図である。図2では粗砕部12より下流側の構成については省略して示す。なお、上記1.1.において、図1を用いて説明した部分と重複する部分については、説明を省略する。
図2に示すように、供給部10は、シート製造装置100におけるシートSを製造するための原料である原料シートS1を粗砕部12へ供給する。原料シートS1としては、単票シートを用いることができる。単票シートは、所定サイズであることができ、例えば、A4版の単票シートであってもよい。供給部10は、例えば筐体中に積載された単票シートである原料シートS1(以下、単に原料シートS1という)を粗砕部12側へ給紙する給紙部11を含む。
給紙部11は、制御部140によって回転を制御される回転ローラーである。給紙部11は、制御部140からの指令によって、原料シートS1を一枚ずつ所定の時間間隔で粗砕部12へ給紙する。
供給部10は、原料シートS1の種類を判別する判別部141を備える。原料シートS
1の種類としては、例えば、再生していない古紙、再生した再生紙などである。
判別部141は、給紙される一枚一枚の原料シートS1の種類を判別するため、粗砕部12の上流側に配置されることが好ましい。図2に示す例では、判別部141は、給紙部11に隣接して配置しているが、これに限らず、供給部10内に配置してもよい。制御部140は、判別部141による判別結果に応じて、後述するドラム部300(図3)の回転速度を変化させる。このようにすることで、給紙部11から異なる種類の単票シートが混在して給紙される場合に対応できる。
判別部141は、原料シートS1がシート製造装置100により製造された再生紙(単票シートS3(図4))であるか否かを判別する。原料シートS1が再生紙(単票シートS3)である場合には、少なくとも1回以上解繊されているため、一度も再生されていない紙、例えば古紙に比して繊維長が短い。そのため、判別部141で原料シートS1が再生紙(単票シートS3)であるか否かを判別することは、図1で説明した選別部40の篩や堆積部60の篩における解繊物の通過速度への影響を予測することにつながる。
判別部141は、原料シートS1に表示された所定のマークM(図5)を検出することにより、その原料シートS1が再生紙(単票シートS3)であるか否かを検出してもよい。このように、マークMを検出することで給紙された原料シートS1が再生紙(単票シートS3)であることを容易に判別することができる。なお、マークM及びマークMを付与するマーク付与部95については後述する。
判別部141は、原料シートS1に付与されたマークMを読み取ることができれば、公知の読取機構を採用することができる。判別部141は、マークMがエンボスや微細な孔であるとき、光学式センサーを採用できる。判別部141は制御部140に接続されており、判別部141で検出した結果は制御部140に送信される。
判別部141は、例えば、光を照射する光源部と受光部とを有し、光源部から原料シートS1に向けて光を照射させ、原料シートS1で反射した光を受光部で受光し、発光してから受光されるまでの時間差でエンボスの有無を判別する。
また、判別部141は、マークMが無いものは一度も再生されていない未解繊古紙であると判別する。
図2には粗砕部12の上方に返戻部97の一部と検出部142が示されているが、その説明については後述する。
1.3. ドラム部
図3は篩800のドラム部300を模式的に示す図である。図3では篩800以外の構成については省略して示す。
図3に示す篩800は、上述した堆積部60の篩であるが、選別部40の篩に用いてもよい。篩800は、回転しない2つの側部500,500と、側部500,500の間に配置される回転体であるドラム部300と、ドラム部300内に配置された固定部材600と、を備える。
側部500,500は、図示しない支持部によりドラム部300を回転可能に支持する。一方の側部500は導入部540を備え、導入部540は材料供給口560を有する。材料供給口560は、ドラム部300の回転中心軸Rと同じ中央部、或いは、回転中心軸Rよりも鉛直方向上側に配置される。導入部540の材料供給口560からドラム部300内に解繊された原料を導入する。
ドラム部300は、全体として筒状であり、両端に筒状部315,315と、筒状部315,315に挟まれた複数の開口311(篩の目)を有する開口部310と、を有する。開口部310は、少なくとも解繊物(解繊された繊維)が空気中で通過する。開口部310と筒状部315とは一体的に回転する。開口部310は、パンチングメタルであってもよく、その孔を複数の開口311としてもよい。開口311は、繊維の大きさ、種類等により開口の大きさや形成領域等が適宜設定される。複数の開口311の大きさ(開口面積)は同じで、それぞれが等間隔で配置されている。なお、開口部310は、パンチングメタルに限定されず、金網材であってもよい。
固定部材600は、ドラム部300内において、回転中心軸Rよりも鉛直方向における上側に離間して配置される板状部材である。固定部材600は、ドラム部300の長手方向に沿って配置され、その両端が側部500,500に固定される。固定部材600は開口部310の幅よりも長い。ドラム部300を側部500,500に対して回転させると、少なくとも開口部310とともに移動する解繊物と接触する。
ドラム部300を水平方向に延びる回転中心軸Rの周りに回転させると、その回転に伴って解繊物もドラム部300の回転方向に回転する。また、解繊物は遠心力により開口部310の内周面に押圧され、開口311の目開きの大きさよりも小さい繊維は開口311を通過する。堆積部60における篩800では解繊物をほぐして、基本的に篩800に導入された解繊物の全量が開口311を通過する。なお、篩800を選別部40における篩として用いると、解繊物の大きさにより開口311を通過する解繊物とそれを通過できない解繊物とに篩い分けられる。
また、開口部310の内周面に貼り付いた解繊物は、固定部材600に接触(衝突)し、開口部310の内周面から剥がれ落ち、絡み合った状態が解けてほぐれる。これにより、解繊物が開口311を通過しやすくなる。
ドラム部300は、図示しない電動モーターにより回転中心軸Rの周りを回転する。電動モーターは、制御部140に電気的に接続され、制御部140の指令により所定の回転速度でドラム部300を回転させる。
本発明者の実験により、ドラム部300の回転速度を変化させることで開口部310を通過する解繊物の量が変化することがわかっている。ドラム部300の回転速度を変化させると、単位時間あたりに解繊物が固定部材600に接触する量が変わるからである。ドラム部300の回転速度を上げれば開口部310を通過する解繊物は増え、ドラム部300の回転速度を下げれば開口部310を通過する解繊物は減る。したがって、シート製造装置100では、原料の種類に応じた速度でドラム部300を回転させることにより、単位時間あたりにドラム部300の開口311を通過する原料(解繊物)の量を均一にし、シートSの厚さの変動を抑えることができる。
1.4. 制御部
制御部140は、供給部10から供給される原料の種類に応じて、ドラム部300の回転速度を変化させる。制御部140は、判別部141からの情報で供給される原料の種類を判別する。
制御部140は、あらかじめ給紙部11から投入されてから選別部40及び/又は堆積部60の篩800から篩われ始めるまでの時間を記憶している。また、制御部140は、対象の原料シートS1の一枚分が篩800で篩われ始めてから篩い終わるまでの時間もあらかじめ記憶している。
したがって、制御部140は、供給部10から供給された原料シートS1の種類に応じて、その原料シートS1が選別部40及び堆積部60の篩800で篩われている間の時間、ドラム部300の回転速度を調整する。それによって、原料シートS1の種類に応じて篩われる解繊物の量が大きく変化することなく、安定した厚さのシートSを製造することができる。
より具体的には、制御部140は、給紙部11から給紙される単票シート(S1)が再生紙でないものから再生紙に替わった場合に、ドラム部300の回転速度を遅くする。再生紙は古紙に比して繊維長が短くドラム部300の開口311を通過しやすいので、回転速度を遅くすることで、開口311を通過する解繊物の量を均一にすることができる。したがって、選別部40のドラム部300を制御すれば堆積部60へ送られる解繊物の量が変動せず、堆積部60のドラム部300を制御すれば、メッシュベルト上に堆積する堆積物の厚さ(シート厚)を均一にすることができる。
また、制御部140は、給紙部11から給紙される単票シート(S1)が再生紙でないものから再生紙に替わった場合に、当該再生紙が解繊部20で解繊され選別部40及び/又は堆積部60のドラム部300に到達する時間を待って、ドラム部300の回転速度を遅くする。この到達する時間は、あらかじめ実験によって測定し、シート製造装置100の設定条件ごとに制御部140の記憶部に記憶しておく。このように、再生紙がドラム部300に到達してからドラム部300の回転速度を遅くすることにより、堆積物の厚さ(シート厚)をより正確に制御することができる。
さらに、制御部140は、給紙部11から給紙される単票シート(S1)が再生紙から再生紙でないものに替わった場合に、ドラム部300の回転速度を速くして元の回転速度に戻す。ここでも上記の到達する時間を利用できる。原料シートS1が再生紙から元の再生紙でないものに戻った場合に、ドラム部300の回転速度を速くすることにより、堆積物の厚さ(シート厚)をより正確に制御することができる。
また、回転速度は、徐々に変化させることが好ましい。ドラム部300から篩われる解繊物の量は、対象となる単票シートS1の解繊物と、その前後に給紙される単票シートS1の解繊物とが徐々に切り替わるためである。
制御部140は、供給部10から供給される原料の種類に応じて、ドラム部300の回転速度を第1回転速度と第2回転速度との間で切り替えてもよい。具体的には、制御部140は、供給部10から供給される原料がシート製造装置100により製造された再生紙である場合には、第1回転速度でドラム部300を回転させ、供給部10から供給される原料が再生紙でない場合には、第2回転速度でドラム部300を回転させる。第1回転速度は第2回転速度よりも遅い。第1回転速度及び第2回転速度間の切り替えは、ドラム部300から篩われる原料の種類の変化に合わせて、徐々に早くしたり、徐々に遅くしたりすることが好ましい。
このように、紙種に応じた2つの回転速度でドラム部300を回転させることにより、単位時間あたりにドラム部の開口を通過する原料の量を均一にし、製造するシート厚の変動を抑えることができる。
1.5. 返戻部
図4は返戻部97及びマーク付与部95を模式的に示す図である。図4では切断部90より上流の構成については省略して示す。
図4に示すように、切断部90は、シート形成部80(図1)で形成された連続シートS2を切断する。切断部90は、上記1.1で説明したように、連続シートS2の搬送方向と交差する方向に連続シートS2を切断する第1切断部92と、第1切断部92で切断された単票シートS3を搬送方向に平行な方向に切断する第2切断部94と、を有している。
第2切断部94は、単票シートS3を挟んで回転ローラー93bと対向して設けられる回転刃を有する、いわゆるスリッターである。第2切断部94は、単票シートを排出部96へ搬送しながら、単票シートS3の両端部を搬送方向に沿って切り落とす。
図2及び図4に示すように、供給部10は、第2切断部94により切断された単票シートS3の端材S4を解繊部20側へ供給する返戻部97を含む。返戻部97は、第2切断部94の下方に配置され開口するホッパー部と、そのホッパー部から粗砕部12の上方まで端材S4を空気搬送する管部と、を含む。第2切断部94で単票シートS3から切り落とされた端材S4は、返戻部97によって粗砕部12に戻され再び裁断されて解繊部20に投入される。
図2示すように、返戻部97と粗砕部12との間に検出部142が配置されている。検出部142は、返戻部97の管部開口から下方へ端材S4が通過すること、すなわち、端材S4が解繊部20に返戻されることを検出する。検出部142は、制御部140に接続され、検出結果は制御部140に伝達される。
制御部140は、検出部142により端材S4が返戻されたことが初めて検出された場合に、ドラム部300の回転速度を遅くする。端材S4は再生紙であり、再生紙は古紙に比して繊維長が短くドラム部300の開口311を通過しやすいので、ドラム部300の回転速度を遅くすることで、堆積物の厚さ(シート厚)を均一にすることができる。
また、制御部140は、検出部142により端材S4が返戻されたことが検出された場合に、当該端材S4が解繊部20で解繊されドラム部300に到達する時間を待って、ドラム部300の回転速度を遅くする。端材S4がドラム部300に到達するまでの時間は、あらかじめ実験によって測定し、制御部140に記憶しておく。このように再生紙である端材S4の解繊物がドラム部300に到達してからドラム部300の回転速度を遅くすることにより、堆積物の厚さ(シート厚)をより正確に制御することができる。
検出部142は、返戻部97から落下する端材S4が通過する範囲に設けられた光学式センサーを用いることができるが、これに限らず、落下する位置で端材S4に接触して検出する接触式センサーでもよい。
なお、検出部142が端材S4を最初に検出した後は、シート製造装置100が稼働する間、端材S4が継続して発生するので、端材S4によるドラム部300の回転速度の変更は行わない。
1.6. マーク付与部
図4に示すように、第2切断部94と回転ローラー93c,93cとの間に、再生紙であることを示す所定のマークM(図5)を製造された単票シートS3に付与するマーク付与部95を備える。マーク付与部95は、シート形成部80より下流であればよく、排出部96に設けてもよい。マーク付与部95は、単票シートS3の上下両面から押圧して所定形状の凹凸を付与するエンボス加工を行う。なお、マークMを付与する方法としては、これに限らず公知の方法を用いることができ、孔加工であってもよいし、バーコードなどの印や記号などを印字してもよい。マークMは、少なくとも同じシート製造装置100自身で製造した再生紙であることを判別可能にできればよい。
図5は、マークMを付与された単票シートS3の平面図である。マークMは、プリンターなどによる印字の邪魔にならない位置、例えば、単票シートS3のいずれかの短辺付近に付与されることが好ましい。マークMは、単票シートS3の両面に付与する。両面に付与されたマークMの位置は、単票シートS3の中心線(供給部10における給紙方向に沿った中心線)に対象な位置に付与される。このようにすることで、給紙部11でどちらの面を上にして給紙されても判別部141は1箇所に設けてあれば、いずれかのマークMを検出することができる。
2. シート製造方法
図1〜図5を用いて説明した上記のシート製造装置100を用いて、紙種に応じたシート厚の変動を抑えるためのシート製造方法の一態様について説明する。シート製造方法は、供給部10から供給される繊維を含む原料(原料シートS1)を解繊し、複数の開口を有するドラム部300に解繊された原料を受け入れ、開口311を通過した原料を用いてシート(単票シートS3)を成形するシート製造方法であって、供給部10から供給される原料の種類に応じて、ドラム部300の回転速度を変化させる。
本形態におけるシート製造方法では、原料の種類に応じた速度でドラム部300を回転させることにより、単位時間あたりにドラム部300の開口311を通過する原料の量を均一にし、成形される単票シートS3のシート厚の変動を抑えることができる。
以下、図1〜図5及び表1を参照しながら、具体的なシート成形方法について説明する。表1は、制御部140におけるドラム部300の回転速度A〜Cの選択肢を示す。
Figure 0006531393
2.1. 原料供給開始
図2に示す供給部10の給紙部11から古紙(一度も再生されていない紙)の原料シートS1が粗砕部12へ給紙される。原料シートS1にはマークMがないので、判別部141はマークMを検出しない。制御部140は、給紙された原料シートS1が再生紙ではないものと判定し、ドラム部300(図3)の回転速度を表1の回転速度Aに設定する。なお、以下の説明においてドラム部300は、図1における選別部40の篩であってもよいし、堆積部60の篩であってもよいし、両方の篩であってもよい。
次に、給紙部11から再生紙の原料シートS1が粗砕部12へ給紙されると、判別部141はマークMを読み取り、制御部140は再生紙であると判定して、所定時間経過後に、ドラム部300の回転速度を表1における回転速度Bに設定する。ここでいう所定時間は、例えば、給紙部11から給紙されてから原料シートS1の解繊物が選別部40及び/又は堆積部60のドラム部300に到達するまでの時間である。原料シートS1が再生紙なので解繊物がドラム部300の開口311を通過しやすいが、ドラム部300の回転速度Bが回転速度Aの50%に減速されるので、解繊物が開口311を単位時間あたりに通過する量が一定になるように制御される。
さらに、給紙部11から再生紙ではない原料シートS1が給紙されると、判別部141の結果から制御部140は再生紙ではないと判定し、ドラム部300の回転速度を回転速度Aに戻す。
2.2. 端材供給開始
次に、給紙部11から古紙の原料シートS1が粗砕部12へ給紙され続けている状態(回転速度A)で、シート形成部80で連続シートS2が成形されると、第1切断部92で単票シートS3に切断され、第2切断部94でスリット加工が施されて、端材S4が発生する。端材S4は、図4に示す返戻部97で空気搬送されて、図2に示す粗砕部12へ返戻部97から落下する。検出部142が端材S4を検出してから所定時間経過後に、制御部140は、ドラム部300の回転速度を表1の回転速度Cに設定する。
端材S4は、シートの生産が続く間、継続的に一定量発生し、粗砕部12へ返戻されるため、一旦、回転速度Cに設定されると、回転速度Aには戻らない。
次に、給紙部11から再生紙の原料シートS1が粗砕部12へ給紙されると、判別部141はマークMを読み取り、制御部140は再生紙であると判定してドラム部300の回転速度を表1における回転速度Bに設定する。原料シートS1が再生紙であり、端材S4も再生紙であるので、全量が再生紙ということになる。したがって、ドラム部300の回転速度は回転速度Bである。
さらに、給紙部11から再生紙ではない原料シートS1が給紙されると、判別部141の結果から制御部140は再生紙ではないと判定し、ドラム部300の回転速度を回転速度Cに戻す。
なお、端材S4が粗砕部12に戻される場合には、給紙部11から給紙する原料シートS1の供給量を返戻される端材S4に相当する分だけ減らすことが望ましい。具体的には、給紙部11による原料シートS1の給紙間隔を長くして、単位時間あたりの給紙量を低減する。
3. 変形例
上記実施形態では、判別部141は、原料シートS1に表示された所定のマークMを検出することにより、その原料シートS1が再生紙であるか否かを検出する態様を説明したが、原料シートS1の白色度を検出することにより、その原料シートS1が再生紙であるか否かを検出するようにしてもよい。一般に、再生紙は再生していない古紙に比べて白色度が低いので、白色度を検出することにより再生紙であるか否かを検出することができる。
また、上記実施形態では、判別部141を粗砕部12の上流側に配置する態様を説明したが、粗砕部12の下流側に配置してもよい。例えば、解繊部20のモータートルクを検出するセンサーを判別部141として採用できる。繊維長の短い再生紙を解繊するときのトルクは、繊維長の長い古紙を解繊するときのトルクに比べて低いので、解繊部20のモータートルクを検出することにより原料シートS1が再生紙であるか否かを検出することができる。
なお、本発明に係るシート製造装置によって製造されるシートSは、シート状にしたものを主に指す。しかしシート状ものに限定されず、ボード状、ウェブ状であってもよい。本明細書におけるシートは、紙と不織布に分けられる。紙は、パルプや古紙を原料とし薄いシート状に成形した態様などを含み、筆記や印刷を目的とした記録紙や、壁紙、包装紙、色紙、画用紙、ケント紙などを含む。不織布は紙より厚いものや低強度のもので、一般的な不織布、繊維ボード、ティッシュペーパー(清掃用ティッシュペーパー)、キッチンペーパー、クリーナー、フィルター、液体(廃インクや油)吸収材、吸音材、断熱材、緩衝材、マットなどを含む。なお、原料としてはセルロースなどの植物繊維やPET(ポリエチレンテレフタレート)、ポリエステルなどの化学繊維や羊毛、絹などの動物繊維であってもよい。
本発明は、本願に記載の特徴や効果を有する範囲で一部の構成を省略したり、各実施形態や変形例を組み合わせたりしてもよい。
本発明は、実施の形態で説明した構成と実質的に同一の構成(機能、方法及び結果が同一の構成、あるいは目的及び効果が同一の構成)を含む。また、本発明は、実施の形態で説明した構成の本質的でない部分を置き換えた構成を含む。また、本発明は、実施の形態で説明した構成と同一の作用効果を奏する構成又は同一の目的を達成することができる構成を含む。また、本発明は、実施の形態で説明した構成に公知技術を付加した構成を含む。
1…管、2…ホッパー、3,4,5…管、6…ホッパー、7,8…管、9…ホッパー、10…供給部、11…給紙部、12…粗砕部、14…粗砕刃、20…解繊部、22…導入口、24…排出口、30…分級部、31…導入口、32…円筒部、33…逆円錐部、34…下部排出口、35…上部排出口、36…受け部、0…選別部、42…導入口、44…排出口、50…混合部、52…添加物供給部、54…管、56…ブロアー、60…堆積部、62…導入口、70…ウェブ形成部、72…メッシュベルト、74…張架ローラー、76…サクション機構、78…調湿部、80…シート形成部、82…第1結着部、84…第2結着部、86…加熱ローラー、90…切断部、92…第1切断部、94…第2切断部、95…マーク付与部、96…排出部、97…返戻部、100…シート製造装置、102…製造部、140…制御部、141…判別部、142…検出部、300…ドラム部、306…開放口、310…開口部、311…開口、315…筒状部、500…側部、540…導入部、560…材料供給口、600…固定部材、610…固定具、800…篩、R…回転中心軸、M…マーク、S…シート、S1…原料シート、S2…連続シート、S3…単票シート、S4…端材、W…ウェブ

Claims (9)

  1. 積載された単票シートを給紙する給紙部を含む供給部と、
    前記供給部から供給される単票シートを解繊する解繊部と、
    前記解繊部で解繊された原料を受け入れる、複数の開口を有するドラム部と、
    前記開口を通過した原料を用いてシートを成形するシート形成部と、
    を備えたシート製造装置であって、
    前記シート製造装置は、前記単票シートが前記シート製造装置により製造された再生紙であるか否かを判別する判別部と、
    前記判別部による判別結果に応じて、前記ドラムの回転速度を変化させる制御部と、をさらに備え、
    前記制御部は、前記給紙部から給紙される前記単票シートが前記再生紙でないものから前記再生紙に替わった場合に、前記ドラム部の回転速度を遅くすることを特徴とする、シート製造装置。
  2. 前記制御部は、前記給紙部から給紙される前記単票シートが前記再生紙でないものから前記再生紙に替わった場合に、当該再生紙が前記解繊部で解繊され前記ドラム部に到達する時間を待って、前記ドラム部の回転速度を遅くすることを特徴とする、請求項に記載のシート製造装置。
  3. 前記判別部は、前記単票シートに表示された所定のマークを検出することにより、当該単票シートが前記再生紙であるか否かを検出することを特徴とする、請求項またはに記載のシート製造装置。
  4. 再生紙であることを示す前記所定のマークを前記単票シートに付与するマーク付与部を備えることを特徴とする、請求項記載のシート製造装置。
  5. 前記シートを切断する切断部を備え、
    前記供給部は、前記切断部により切断されたシートの端材を前記解繊部に供給する返戻部を含み、
    前記端材が前記解繊部に返戻されることを検出する検出部を備え、
    前記制御部は、前記検出部により前記端材が返戻されたことが初めて検出された場合に、前記ドラム部の回転速度を遅くすることを特徴とする、請求項1に記載のシート製造装置。
  6. 前記制御部は、前記検出部により前記端材が返戻されたことが検出された場合に、当該端材が前記解繊部で解繊され前記ドラム部に到達する時間を待って、前記ドラム部の回転速度を遅くすることを特徴とする、請求項記載のシート製造装置。
  7. 前記制御部は、前記給紙部から給紙される前記単票シートが前記再生紙から前記再生紙でないものに替わった場合に、前記ドラム部の回転速度を速くして元の回転速度に戻すことを特徴とする、請求項記載のシート製造装置。
  8. 供給部から供給される繊維を含む原料を解繊する解繊部と、
    前記解繊部で解繊された原料を受け入れる、複数の開口を有するドラム部と、
    前記開口を通過した原料を用いてシートを成形するシート形成部と、
    前記供給部から供給される原料の種類に応じて、前記ドラム部の回転速度を切り替える制御部と、
    を備えたシート製造装置であって、
    前記制御部は、
    前記供給部から供給される原料が前記シート製造装置により製造された再生紙である場合には、第1回転速度で前記ドラム部を回転させ、
    前記供給部から供給される原料が前記再生紙でない場合には、第2回転速度で前記ドラム部を回転させ、
    前記第1回転速度は前記第2回転速度よりも遅いことを特徴とする、シート製造装置。
  9. 供給部から供給される繊維を含む原料を解繊し、
    複数の開口を有するドラム部に解繊された原料を受け入れ、
    前記開口を通過した原料を用いてシートを成形することを特徴とするシート製造方法であって、
    前記供給部から供給される原料が前記シート製造方法により製造された再生紙である場合には、第1回転速度で前記ドラム部を回転させ、
    前記供給部から供給される原料が前記再生紙でない場合には、第2回転速度で前記ドラム部を回転させ、
    前記第1回転速度は前記第2回転速度よりも遅いことを特徴とする、シート製造方法。
JP2015000110A 2015-01-05 2015-01-05 シート製造装置およびシート製造方法 Active JP6531393B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015000110A JP6531393B2 (ja) 2015-01-05 2015-01-05 シート製造装置およびシート製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015000110A JP6531393B2 (ja) 2015-01-05 2015-01-05 シート製造装置およびシート製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2016124211A JP2016124211A (ja) 2016-07-11
JP6531393B2 true JP6531393B2 (ja) 2019-06-19

Family

ID=56358627

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2015000110A Active JP6531393B2 (ja) 2015-01-05 2015-01-05 シート製造装置およびシート製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6531393B2 (ja)

Families Citing this family (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN109983168B (zh) * 2016-08-31 2021-10-19 精工爱普生株式会社 薄片制造装置
JP7035551B2 (ja) 2018-01-18 2022-03-15 セイコーエプソン株式会社 繊維処理装置、繊維原料再生装置、および、繊維処理装置の制御方法
JP7006293B2 (ja) * 2018-01-18 2022-01-24 セイコーエプソン株式会社 繊維処理装置
CN108437098B (zh) * 2018-05-24 2023-06-09 山东海超机械有限公司 一种木工机械用调整运行速度的装置
JP7275609B2 (ja) 2019-01-31 2023-05-18 セイコーエプソン株式会社 分離装置および繊維体堆積装置
JP7293676B2 (ja) * 2019-01-31 2023-06-20 セイコーエプソン株式会社 分離装置
JP2020121295A (ja) 2019-01-31 2020-08-13 セイコーエプソン株式会社 分離装置および繊維体堆積装置
JP2021113363A (ja) * 2020-01-16 2021-08-05 セイコーエプソン株式会社 繊維処理システム、繊維処理方法、及び印刷装置

Family Cites Families (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US4157236A (en) * 1977-02-28 1979-06-05 Beloit Corporation Electrostatic dry former
JP2001062811A (ja) * 1999-08-26 2001-03-13 Mitsubishi Heavy Ind Ltd 乾式紙形成装置
JP5632996B2 (ja) * 2009-12-09 2014-12-03 デュプロ精工株式会社 断裁装置、断裁方法及び古紙再生処理装置
JP6500329B2 (ja) * 2014-02-26 2019-04-17 セイコーエプソン株式会社 シート製造装置
JP6281360B2 (ja) * 2014-03-25 2018-02-21 セイコーエプソン株式会社 シート製造装置及びシート製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2016124211A (ja) 2016-07-11

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6531393B2 (ja) シート製造装置およびシート製造方法
US10619302B2 (en) Sheet manufacturing apparatus
JP6511839B2 (ja) シート製造装置およびシート製造方法
JP6677162B2 (ja) シート製造装置およびシート製造方法
EP3106557B1 (en) Sheet-manufacturing apparatus and raw material defibrating apparatus
JP6531381B2 (ja) シート製造装置及びシート製造方法
JP6511803B2 (ja) シート製造装置、シート製造方法
JP6617405B2 (ja) シート製造装置およびシート製造方法
JP6507617B2 (ja) シート製造装置及びシート製造方法
JP6638196B2 (ja) シート製造装置及びシート製造方法
JP6543989B2 (ja) シート製造装置、シート製造方法
JP6508453B2 (ja) シート製造装置
JP6365837B2 (ja) シート製造装置
JP6497512B2 (ja) シート製造装置及びシート製造方法
JP6519337B2 (ja) シート製造装置
JP6455161B2 (ja) シート製造装置及びシート製造方法
JP6690656B2 (ja) シート製造装置
JP6554787B2 (ja) シート製造装置およびシート製造方法
JP2016168678A (ja) シート製造装置、シート製造方法
JP6702459B2 (ja) シート製造装置
JP7028173B2 (ja) シート製造装置
JP2017094525A (ja) シート製造装置
JP2020122254A (ja) シート製造装置
JP2020000951A (ja) 裁断装置、裁断方法、及び、紙再生装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20171213

RD05 Notification of revocation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7425

Effective date: 20180905

RD03 Notification of appointment of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7423

Effective date: 20181107

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20181128

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20181204

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20190116

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20190423

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20190506

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6531393

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150