JP6511839B2 - シート製造装置およびシート製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、シート製造装置およびシート製造方法に関する。
従来、シート製造装置としては、繊維を含む原料を水に投入し、主に機械的作用により離解して抄き直す、いわゆる湿式方式が採用されている。このような湿式方式のシート製造装置は、大量の水や乾燥に要するエネルギーが必要であり、装置も大きくなる。そこで、小型化、省エネルギーのために、乾式方式のシート製造装置が提案されている(例えば、特許文献1)。
このような紙再生装置においては、上流における原料の供給量が変動すると、成形されるシートの坪量が変動してしまうという課題がある。
特開2012−144819号公報
本発明の幾つかの態様に係る目的の1つは、上流における原料の供給量が変動してもシートの坪量の変動が少ないシート製造装置およびシート製造方法を提供することにある。
本発明は前述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の態様または適用例として実現することができる。
本発明に係るシート製造装置の一態様は、
繊維を含む材料を解繊物に解繊する解繊部と、
前記解繊部により解繊された解繊物を堆積させる堆積部と、
を有するシート製造装置であって、
前記堆積部は、
前記解繊部からの解繊物が供給される供給口と、
供給された解繊物が通過するための複数の開口と、
前記供給口と前記開口との間に、解繊物を一時的に滞留させる滞留部と、
を含み、
前記滞留部は、前記開口を通過する解繊物の変動量が、前記供給口から供給される解繊物の変動量よりも小さくなるように、解繊物を一時的に滞留させることを特徴とする。
また、本発明に係るシート製造装置の一態様は、
繊維を含む材料を解繊物に解繊する解繊部と、
前記解繊部により解繊された解繊物を堆積させる堆積部と、
を有するシート製造装置であって、
前記堆積部は、
前記解繊部からの解繊物が供給される供給口と、
供給された解繊物が通過する複数の開口と、
前記供給口と前記開口との間に、解繊物を一時的に滞留させる滞留部と、
を含み、
前記滞留部は、前記開口を通過する解繊物の変動量が、前記供給口から供給される解繊物の変動量よりも小さくなるように、解繊物を一時的に滞留させることを特徴とする。
このようなシート製造装置では、滞留部で解繊物を一時的に蓄えることで、供給される解繊物の供給量の変動を吸収し、製造するシートの坪量の変動を少なくすることができる。
本発明に係るシート製造装置において、
前記滞留部は、前記供給口から単位時間あたりに供給される解繊物の量が一定のとき、前記滞留部の容量の30%以上80%以下の解繊物を滞留してもよい。
また、本発明に係るシート製造装置において、
前記滞留部は、前記滞留部の容量の30%以上80%以下の解繊物を滞留していてもよい。
このようなシート製造装置では、滞留部における滞留量を30%以上80%以下とする
ことで、供給される解繊物の供給量の変動を吸収し、製造するシートの坪量の変動を少なくすることができる。
本発明に係るシート製造装置において、
前記滞留部は、前記供給口から単位時間あたりに供給される解繊物の量が一定のとき、前記供給口から単位時間あたりに供給される原料の質量の10倍以上の解繊物を滞留してもよい。
また、本発明に係るシート製造装置において、
前記滞留部は、前記供給口から1秒あたりに供給される原料の質量の10倍以上の解繊物を滞留していてもよい。
このようなシート製造装置では、滞留部が原料の質量の10倍以上の解繊物を滞留することで、原料の重送や給紙不良による供給量の変動を吸収し、製造するシートの坪量の変動を少なくすることができる。
本発明に係るシート製造装置において、
前記供給口は第2供給口であり、
前記開口は第2開口であり、
前記滞留部は、第2滞留部であり、
前記解繊部と前記堆積部との間に、解繊物を一時的に滞留させる第1滞留部をさらに含み、
前記第1滞留部は、前記解繊部からの解繊物が供給される第1供給口と供給された解繊物が通過するための複数の第1開口との間に配置され、前記第1開口を通過する解繊物の変動量が、前記第1供給口から供給される解繊物の変動量よりも小さくなるように、解繊物を一時的に滞留させてもよい。
また、本発明に係るシート製造装置において、
前記供給口は第2供給口であり、
前記開口は第2開口であり、
前記滞留部は、第2滞留部であり、
前記解繊部と前記堆積部との間に、解繊物を一時的に滞留させる第1滞留部をさらに含み、
前記第1滞留部は、前記解繊部からの解繊物が供給される第1供給口と供給された解繊物が通過する複数の第1開口との間に配置され、前記第1開口を通過する解繊物の変動量が、前記第1供給口から供給される解繊物の変動量よりも小さくなるように、解繊物を一時的に滞留させてもよい。

このようなシート製造装置では、2つの滞留部を有することで、供給量の変動を2段階で吸収し、1つの滞留部のときに比べて製造するシートの坪量の変動をより少なくすることができる。
本発明に係るシート製造方法の一態様は、
繊維を含む材料を解繊物に解繊し、
解繊された解繊物を複数の開口を通過させて堆積してシートを製造するシート製造方法であって、
前記開口を通過する解繊物の変動量が、供給される解繊物の変動量よりも小さくなるように、解繊物を一時的に滞留させることを特徴とする。
このようなシート製造方法では、解繊物を一時的に滞留させることで、供給される解繊物の供給量の変動を吸収し、製造するシートの坪量の変動を少なくすることができる。
本実施形態に係るシート製造装置を模式的に示す図。 篩を模式的に示す図。 篩および検出部を模式的に示す図。 滞留部を用いない場合の時間と各所流量との関係をシミュレーションしたグラフ。 滞留部を用いた場合の時間と各所流量との関係をシミュレーションしたグラフ。 滞留部を用いない場合の時間と各所流量および給紙重量との関係をシミュレーションしたグラフ。 滞留部を用いた場合の時間と各所流量および給紙重量との関係をシミュレーションしたグラフ。
以下、本発明の好適な実施形態について、図面を用いて詳細に説明する。なお、以下に説明する実施形態は、特許請求の範囲に記載された本発明の内容を不当に限定するものではない。また、以下で説明される構成の全てが本発明の必須構成要件であるとは限らない。
本実施形態に係るシート製造装置は、繊維を含む材料を解繊物に解繊する解繊部と、前記解繊部により解繊された解繊物を堆積させる堆積部と、を有するシート製造装置であって、前記堆積部は、前記解繊部からの解繊物が供給される供給口と、供給された解繊物が通過するための複数の開口と、前記供給口と前記開口との間に、解繊物を一時的に滞留させる滞留部と、を含み、前記滞留部は、前記開口を通過する解繊物の変動量が、前記供給口から供給される解繊物の変動量よりも小さくなるように、解繊物を一時的に滞留させることを特徴とする。
1. シート製造装置
1.1. 構成
まず、本実施形態に係るシート製造装置について、図面を参照しながら説明する。図1は、本実施形態に係るシート製造装置100を模式的に示す図である。
シート製造装置100は、図1に示すように、供給部10と、製造部102と、制御部140と、を備える。製造部102は、シートを製造する。製造部102は、粗砕部12と、解繊部20と、分級部30と、選別部40と、第1ウェブ形成部45と、混合部50と、堆積部60と、第2ウェブ形成部70と、シート形成部80と、切断部90と、を有している。
供給部10は、粗砕部12に原料を供給する。供給部10は、例えば、粗砕部12に原料を連続的に投入するための自動投入部である。供給部10によって供給される原料は、例えば、古紙やパルプシートなどの繊維を含むものである。
粗砕部12は、供給部10によって供給された原料を、空気中で裁断して細片にする。細片の形状や大きさは、例えば、数cm角の細片である。図示の例では、粗砕部12は、粗砕刃14を有し、粗砕刃14によって、投入された原料を裁断することができる。粗砕部12としては、例えば、シュレッダーを用いる。粗砕部12によって裁断された原料は、ホッパー1で受けてから管2を介して、解繊部20に移送(搬送)される。
解繊部20は、粗砕部12によって裁断された原料を解繊する。ここで、「解繊する」とは、複数の繊維が結着されてなる原料(被解繊物)を、繊維1本1本に解きほぐすことをいう。解繊部20は、原料に付着した樹脂粒やインク、トナー、にじみ防止剤等の物質を、繊維から分離させる機能をも有する。
解繊部20を通過したものを「解繊物」という。「解繊物」には、解きほぐされた解繊物繊維の他に、繊維を解きほぐす際に繊維から分離した樹脂(複数の繊維同士を結着させるための樹脂)粒や、インク、トナーなどの色剤や、にじみ防止材、紙力増強剤等の添加剤を含んでいる場合もある。解きほぐされた解繊物の形状は、ひも(string)状や平ひも(ribbon)状である。解きほぐされた解繊物は、他の解きほぐされた繊維と絡み合っていない状態(独立した状態)で存在してもよいし、他の解きほぐされた解繊物と絡み合って塊状となった状態(いわゆる「ダマ」を形成している状態)で存在してもよい。
解繊部20は、大気中(空気中)において乾式で解繊を行う。具体的には、解繊部20
としては、インペラーミルを用いる。解繊部20は、原料を吸引し、解繊物を排出するような気流を発生させる機能を有している。これにより、解繊部20は、自ら発生する気流によって、導入口22から、原料を気流と共に吸引し、解繊処理して、排出口24へと搬送することができる。解繊部20を通過した解繊物は、管3を介して、分級部30に移送される。
分級部30は、解繊部20を通過した解繊物を分級する。具体的には、分級部30は、解繊物の中で比較的小さいものや密度の低いもの(樹脂粒や色剤や添加剤など)を分離して除去する。これにより、解繊物の中で比較的大きいもしくは密度の高いものである繊維の占める割合を高めることができる。
分級部30としては、気流式分級機を用いる。気流式分級機は、旋回気流を発生させ、分級されるもののサイズと密度とにより受ける遠心力の差によって分離するものであり、気流の速度および遠心力の調整によって、分級点を調整することができる。具体的には、分級部30としては、サイクロン、エルボージェット、エディクラシファイヤーなどを用いる。特に図示のようなサイクロンは、構造が簡便であるため、分級部30として好適に用いることができる。
分級部30は、例えば、導入口31と、導入口31が接続された円筒部32と、円筒部32の下方に位置し円筒部32と連続している逆円錐部33と、逆円錐部33の下部中央に設けられている下部排出口34と、円筒部32上部中央に設けられている上部排出口35と、を有している。
分級部30において、導入口31から導入された解繊物をのせた気流は、円筒部32で円周運動に変わる。これにより、導入された解繊物には遠心力がかかり、分級部30は、解繊物のうちで樹脂粒やインク粒よりも大きく密度の高い繊維(第1分級物)と、解繊物のうちで繊維よりも小さく密度の低い樹脂粒や色剤や添加剤など(第2分級物)と、に分離することができる。第1分級物は、下部排出口34から排出され、管4を介して、選別部40に導入される。一方、第2分級物は、上部排出口35から管5を介して受け部36に排出される。
選別部40は、分級部30を通過した第1分級物(解繊部20により解繊された解繊物)を導入口42から導入し、繊維の長さによって選別する。選別部40としては、例えば、篩(ふるい)を用いる。選別部40は、網(フィルター、スクリーン)を有し、第1分級物に含まれる、網の目開きの大きさより小さい繊維または粒子(網を通過するもの、第1選別物)と、網の目開きの大きさより大きい繊維や未解繊片やダマ(網を通過しないもの、第2選別物)と、を分けることができる。例えば、第1選別物は、ホッパー6で受けてから管7を介して、混合部50に移送される。第2選別物は、排出口44から管8を介して、解繊部20に戻される。具体的には、選別部40は、モーターによって回転することができる円筒の篩である。選別部40の網は、例えば、金網、切れ目が入った金属板を引き延ばしたエキスパンドメタル、金属板にプレス機等で穴を形成したパンチングメタルを用いる。
第1ウェブ形成部45は、選別部40を通過した第1選別物を、混合部50に搬送する。第1ウェブ形成部45は、メッシュベルト46と、張架ローラー47と、吸引部(サクション機構)48と、を含む。
吸引部48は、選別部40の開口(網の開口)を通過して空気中に分散された第1選別物をメッシュベルト46上に吸引することができる。第1選別物は、移動するメッシュベルト46上に堆積し、ウェブVを形成する。メッシュベルト46、張架ローラー47およ
び吸引部48の基本的な構成は、後述する第2ウェブ形成部70のメッシュベルト72、張架ローラー74およびサクション機構76と同様である。
ウェブVは、選別部40および第1ウェブ形成部45を経ることにより、空気を多く含み柔らかくふくらんだ状態に形成される。メッシュベルト46に堆積されたウェブVは、管7へ投入され、混合部50へと搬送される。
混合部50は、選別部40を通過した第1選別物(第1ウェブ形成部45により搬送された第1選別物)と、樹脂を含む添加物と、を混合する。混合部50は、添加物を供給する添加物供給部52と、選別物と添加物とを搬送する管54と、ブロアー56と、を有している。図示の例では、添加物は、添加物供給部52からホッパー9を介して管54に供給される。管54は、管7と連続している。
混合部50では、ブロアー56によって気流を発生させ、管54中において、第1選別物と添加物とを混合させながら、搬送することができる。なお、第1選別物と添加物とを混合させる機構は、特に限定されず、高速回転する羽根により攪拌するものであってもよいし、V型ミキサーのように容器の回転を利用するものであってもよい。
添加物供給部52としては、図1に示すようなスクリューフィーダーや、図示せぬディスクフィーダーなどを用いる。添加物供給部52から供給される添加物は、複数の繊維を結着させるための樹脂を含む。樹脂が供給された時点では、複数の繊維は結着されていない。樹脂は、シート形成部80を通過する際に溶融して、複数の繊維を結着させる。
添加物供給部52から供給される樹脂は、熱可塑性樹脂や熱硬化性樹脂であり、例えば、AS樹脂、ABS樹脂、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリ塩化ビニル、ポリスチレン、アクリル樹脂、ポリエステル樹脂、ポリエチレンテレフタレート、ポリフェニレンエーテル、ポリブチレンテレフタレート、ナイロン、ポリアミド、ポリカーボネート、ポリアセタール、ポリフェニレンサルファイド、ポリエーテルエーテルケトン、などである。これらの樹脂は、単独または適宜混合して用いてもよい。添加物供給部52から供給される添加物は、繊維状であってもよく、粉末状であってもよい。
なお、添加物供給部52から供給される添加物には、繊維を結着させる樹脂の他、製造されるシートの種類に応じて、繊維を着色するための着色剤や、繊維の凝集を防止するための凝集防止材、繊維等が燃えにくくするための難燃剤が含まれていてもよい。混合部50を通過した混合物(第1分級物と添加物との混合物)は、管54を介して、堆積部60に移送される。
堆積部60は、混合部50を通過した混合物を導入口62から導入し、絡み合った解繊物(繊維)をほぐして、空気中で分散させながら降らせる。さらに、堆積部60は、添加物供給部52から供給される添加物の樹脂が繊維状である場合、絡み合った樹脂をほぐす。これにより、堆積部60は、第2ウェブ形成部70に、混合物を均一性よく堆積させることができる。
堆積部60としては、回転する円筒の篩を用いる。堆積部60は、網を有し、混合部50を通過した混合物に含まれる、網の目開きの大きさより小さい繊維または粒子(網を通過するもの)を降らせる。堆積部60の構成は、例えば、選別部40の構成と同じである。
なお、堆積部60の「篩」は、特定の対象物を選別する機能を有していなくてもよい。すなわち、堆積部60として用いられる「篩」とは、網を備えたもの、という意味であり
、堆積部60は、堆積部60に導入された混合物の全てを降らしてもよい。
第2ウェブ形成部70は、堆積部60を通過した通過物を堆積して、ウェブWを形成する。第2ウェブ形成部70は、例えば、メッシュベルト72と、張架ローラー74と、サクション機構76と、を有している。
メッシュベルト72は、移動しながら、堆積部60の開口(網の開口)を通過した通過物を堆積する。メッシュベルト72は、張架ローラー74によって張架され、通過物を通しにくく空気を通す構成となっている。メッシュベルト72は、張架ローラー74が自転することによって移動する。メッシュベルト72が連続的に移動しながら、堆積部60を通過した通過物が連続的に降り積もることにより、メッシュベルト72上にウェブWが形成される。メッシュベルト72は、例えば、金属製、樹脂製、布製、あるいは不織布等である。
サクション機構76は、メッシュベルト72の下方(堆積部60側とは反対側)に設けられている。サクション機構76は、下方に向く気流(堆積部60からメッシュベルト72に向く気流)を発生させることができる。サクション機構76によって、堆積部60により空気中に分散された混合物をメッシュベルト72上に吸引することができる。これにより、堆積部60からの排出速度を大きくすることができる。さらに、サクション機構76によって、混合物の落下経路にダウンフローを形成することができ、落下中に解繊物や添加物が絡み合うことを防ぐことができる。
以上のように、堆積部60および第2ウェブ形成部70(ウェブ形成工程)を経ることにより、空気を多く含み柔らかくふくらんだ状態のウェブWが形成される。メッシュベルト72に堆積されたウェブWは、シート形成部80へと搬送される。
なお、図示の例では、ウェブWを調湿する調湿部78が設けられている。調湿部78は、ウェブWに対して水や水蒸気を添加して、ウェブWと水との量比を調節することができる。
シート形成部80は、メッシュベルト72に堆積したウェブWを加圧加熱してシートSを成形する。シート形成部80では、ウェブWにおいて混ぜ合された解繊物および添加物の混合物に、熱を加えることにより、混合物中の複数の繊維を、互いに添加物(樹脂)を介して結着することができる。
シート形成部80としては、例えば、加熱ローラー(ヒーターローラー)、熱プレス成形機、ホットプレート、温風ブロワー、赤外線加熱器、フラッシュ定着器を用いる。図示の例では、シート形成部80は、第1結着部82と第2結着部84とを備え、結着部82,84がそれぞれ一対の加熱ローラー86を備えている。結着部82,84を加熱ローラー86として構成したことにより、結着部82,84を板状のプレス装置(平板プレス装置)として構成した場合に比べて、ウェブWを連続的に搬送しながらシートSを成形することができる。なお、加熱ローラー86の数は、特に限定されない。
切断部90は、シート形成部80によって成形されたシートSを切断する。図示の例では、切断部90は、シートSの搬送方向と交差する方向にシートSを切断する第1切断部92と、搬送方向に平行な方向にシートSを切断する第2切断部94と、を有している。第2切断部94は、例えば、第1切断部92を通過したシートSを切断する。
以上により、所定のサイズの単票のシートSが成形される。切断された単票のシートSは、排出部96へと排出される。
1.2. 滞留部
図2および図3を用いて、滞留部320について説明する。図2は篩800のドラム部300を模式的に示す図であり、図3は篩800および検出部700を模式的に示す図である。図2および図3では、篩800および検出部700以外の構成については省略して示す。
図2および図3に示す篩800は、上述した堆積部60の篩であるが、選別部40の篩に用いてもよい。
堆積部60の篩800は、解繊部20からの解繊物を含む混合物が供給される供給口である材料供給口560と、供給された解繊物を含む混合物が通過するための複数の開口311と、材料供給口560と開口311との間に、解繊物を含む混合物を一時的に滞留させる滞留部320と、を含む。
篩800の構成について、より詳細に説明する。篩800は、回転しない2つの側部500,500と、側部500,500の間に配置される回転体であるドラム部300と、ドラム部300内に配置された固定部材600と、を備える。
側部500,500は、図示しない支持部によりドラム部300を回転可能に支持する。少なくとも一方の側部500は導入部540を備え、導入部540は材料供給口560を有する。材料供給口560は、ドラム部300の回転中心軸Rと同じ中央部、或いは、回転中心軸Rよりも鉛直方向上側に配置される。導入部540の材料供給口560からドラム部300内に解繊された原料を導入する。
ドラム部300は、全体として筒状であり、両端に筒状部315,315と、筒状部315,315に挟まれた複数の開口311(篩の目)を有する開口部310と、を有する。ドラム部300の内部は、滞留部320である。開口部310は、少なくとも解繊物(解繊された繊維)が空気中で通過する。開口部310と筒状部315とは一体的に回転する。開口部310は、パンチングメタルであってもよく、その孔を複数の開口311としてもよい。開口311は、繊維の大きさ、種類等により開口の大きさや形成領域等が適宜設定される。複数の開口311の大きさ(開口面積)は同じで、それぞれが等間隔で配置されている。なお、開口部310は、パンチングメタルに限定されず、金網材であってもよい。
固定部材600は、ドラム部300内において、回転中心軸Rよりも鉛直方向における上側に離間して配置される板状部材である。固定部材600は、ドラム部300の長手方向に沿って配置され、その両端が側部500,500に固定される。固定部材600は開口部310の幅よりも長い。ドラム部300を側部500,500に対して回転させると、少なくとも開口部310とともに移動する解繊物と接触する。
ドラム部300を水平方向に延びる回転中心軸Rの周りに回転させると、その回転に伴って解繊物もドラム部300の回転方向に回転する。また、解繊物は遠心力により開口部310の内周面に押圧され、開口311の目開きの大きさよりも小さい繊維は開口311を通過する。堆積部60における篩800では解繊物をほぐして、基本的に篩800に導入された解繊物の全量が開口311を通過する。なお、篩800を選別部40における篩として用いると、解繊物の大きさにより開口311を通過する解繊物とそれを通過できない解繊物とに篩い分けられる。
また、開口部310の内周面に貼り付いた解繊物は、固定部材600に接触(衝突)し
、開口部310の内周面から剥がれ落ち、絡み合った状態が解けてほぐれる。これにより、解繊物が開口311を通過しやすくなる。
ドラム部300は、図示しない電動モーターにより回転中心軸Rの周りを回転する。電動モーターは、制御部140に電気的に接続され、制御部140の指令により所定の回転速度でドラム部300を矢印の方向に回転させる。
滞留部320は、開口311を通過する解繊物の変動量が、材料供給口560から供給される解繊物の変動量よりも小さくなるように、解繊物を一時的に滞留させる。このように、滞留部320で解繊物を一時的に蓄えることで、供給される解繊物の供給量の変動を吸収し、製造するシートの坪量の変動を少なくすることができる。
本明細書において、「滞留」とは、篩800内に供給された混合物が篩の目である複数の開口311を通過するまでの最短時間よりも長い時間、篩800内に混合物が滞在する状態をいう。
滞留部320は、材料供給口560から単位時間(例えば1秒)あたりに供給される混合物(解繊物)の量が一定のとき、滞留部の容量の30%以上80%以下の混合物(解繊物)を滞留してもよい。このように、滞留部320における滞留量を30%以上80%以下とすることで、供給される混合物の供給量の変動を吸収し、製造するシートの坪量の変動を少なくすることができる。
混合物の供給量の変動の内、材料供給口560への供給量が少なくなると、開口部310から篩われる混合物が減少し、その結果、シートの坪量に影響を与えることになる。そのため、滞留部320における滞留量をなるべく多くする方がシートの坪量の変動を少なくするためには有利である。また、滞留部320における滞留量が80%を超えると、目詰まりとなって、開口部310から篩われる混合物が減少することがわかっている。したがって、滞留部320における滞留量を30%以上80%以下、より好ましくは50%以上70%以下とすることで、混合物の供給量の変動を吸収し、製造するシートの坪量の変動を少なくすることができるのである。
図3に示すように、検出部700によって、滞留部320における滞留量を測定することができる。図3は篩800をウェブWの搬送方向から見た模式図であり、ドラム部300は内部がわかるように縦断面図としている。
検出部700は、例えば光学センサーであって、篩800を挟んで対向して配置される発光部702と受光部704とを有する。発光部702および受光部704は、少なくとも滞留部320の高さと同じ長さに渡って配置される。発光部702から出射された光は、側部500に設けられた図示しない透明窓を通ってドラム部300内部へ進入する。ドラム部300内部の滞留部320に、ハッチングで示した混合物Fがある部分は光が通過できず、混合物Fがない部分だけ光が透過する。その透過した光を受光した範囲の受光部704の出力によって滞留部320における混合物の滞留量を測定することができる。
検出部700は、検出結果を図1に示した制御部140に出力してもよく、制御部140は検出結果に基づいて、滞留部320の容積における滞留量の割合を算出し、表示部などに表示してもよい。また、制御部140は、算出した滞留量の割合に応じて、滞留部320における滞留量が30%以上80%以下になるように、供給部10から粗砕部12へ供給する給紙速度(g/sec)を増減してもよい。
また、篩800に検出部700を設けず、例えば、図1の供給部10に他の検出装置と
して例えば光学センサーや紙厚測定センサーなどを設け、供給部10から粗砕部12へ供給された時間あたりの原料の枚数や質量を常に監視し、その検出結果から滞留部320における滞留量を予測してもよい。
滞留部320は、材料供給口560から単位時間(例えば1秒)あたりに供給される混合物(解繊物)の量が一定のとき、材料供給口560から単位時間あたりに供給される原料の質量の10倍以上、より好ましくは30倍以上の解繊物を滞留してもよい。このように、滞留部320が原料の質量の10倍以上の解繊物を滞留することで、原料の重送や給紙不良による供給量の変動を吸収し、製造するシートの坪量の変動を少なくすることができる。ここで、原料の重送とは、図1に示す供給部10から紙を1枚ずつ供給するところを2枚以上重ねて供給することであり、原料の給紙不良とは、供給部10から紙を1枚ずつ供給するところを1回以上給紙できないことである。
ドラム部300内部を滞留部320とするためには、例えば、開口311の目開きを小さくすること、処理能力(g/min)に対して適度な(小さめの)ドラム容積(開口部310の面積)を選択すること、ドラム部300の回転数を高くすること、適度な大きさの固定部材600を設けること、サクション機構76(吸引部48)の風量を小さくすることなどを適宜組み合わせて、または単独で採用することにより達成することができる。これらの条件は、原料の種類、原料の供給速度、シートの生産能力、装置の大きさなどにより適宜選択することができる。例えば、一般的なA4サイズのコピー用紙の古紙を原料とする場合には、開口311の目開きとしては1mm、ドラム部300の直径は220mmでドラム部300の幅は210mm、ドラム部300の回転数は150rpm〜250rpmとすることができる。
以上説明した滞留部320は、堆積部60のみに設けているが、解繊部20と堆積部60との間に、解繊物を一時的に滞留させる第1滞留部をさらに含んでもよく、第1滞留部は滞留部320と同様の構成で選別部40の篩に採用してもよい。その場合、図2および図3で示した堆積部60における篩800の材料供給口560は第2供給口であり、開口311は第2開口であり、滞留部320は第2滞留部である。
そして、選別部40の第1滞留部を図2および図3で示した篩800を用いて説明すると、第1滞留部320は、解繊部20からの解繊物が供給される第1供給口560と供給された解繊物が通過するための複数の第1開口311との間に配置され、第1開口311を通過する解繊物の変動量が、第1供給口560から供給される解繊物の変動量よりも小さくなるように、解繊物を一時的に滞留させる。このように、2つの滞留部を有することで、供給量の変動を2段階で吸収し、1つの滞留部のときに比べて製造するシートの坪量の変動をより少なくすることができる。
1.3. シミュレーション
図1、図4および図5を用いて、滞留部の有無による解繊物の流れの脈動について説明する。図4は、滞留部を用いない場合の時間と各所流量の関係をシミュレーションしたグラフであり、図5は、滞留部を用いた場合の時間と各所流量の関係をシミュレーションしたグラフである。
図4に示すように、供給部10(図1)から供給される給紙流量Mgを平均約100(g/min)で、50秒周期の正弦波で±50%変動する場合についてシミュレーションを行った。選別部40(図1)の第1篩で篩われる解繊物の流量Vgと堆積部60(図1)の第2篩で篩われる混合物の流量Wgは、同じであり、給紙流量Mgの変動よりもわずかに遅れて大きく変動する。この流量Vgの変動はウェブV(図1)の坪量の変動になり、流量Wgの変動はウェブW(図1)の坪量の変動になり、シートS(図1)の厚さの変
化として現れる。第1篩および第2篩が滞留部を有していないためである。なお、流量Vgおよび流量Wgが給紙流量Mgより変動が少し小さくなっているのは、解繊部20(図1)内で滞留するためである。
図5に示すように、第1篩および第2篩のそれぞれに滞留部を設けること以外は図4と条件を同じにして、シミュレーションを行った。図5における選別部40(図1)の第1篩で篩われる解繊物の流量Vgは図4と比べて変動幅が小さくなっており、堆積部60(図1)の第2篩で篩われる混合物の流量Wgは流量Vgよりもさらに変動幅が小さくなっている。この図4と図5との変動幅の違いは、第1篩の第1滞留部によって給紙流量Mgの変動を吸収し、さらに第2篩の第2滞留部によって流量Vgの変動を吸収したことによる。この結果、2つの滞留部を設けることにより、流量Wgの変動(ウェブW(図1)の坪量の変動)を少なくし、シートS(図1)の坪量(厚さ)の変化を少なくすることができる。
1.4. 他のシミュレーション
図1、図6および図7を用いて、滞留部の有無による解繊物の流れの脈動の他のシミュレーションについて説明する。図6は、滞留部を用いない場合の時間と各所流量および給紙重量との関係をシミュレーションしたグラフであり、図7は、滞留部を用いた場合の時間と各所流量および給紙重量との関係をシミュレーションしたグラフである。
図6に示すように、供給部10(図1)から4gの紙が2.5秒に一枚給紙されている状態で、720秒付近で2枚の紙が重送される場合についてシミュレーションを行った。給紙重量Ma,Mbは、0.0gと4.0gとして表れる。720秒付近に給紙重量Mcが8.0gとして示され、重送されたことが示される。選別部40(図1)の第1篩で篩われる解繊物の流量Vgと堆積部60(図1)の第2篩で篩われる混合物の流量Wgは、同じであり、給紙重量Mcからわずかに遅れて大きく変動し、時間が経つにつれて元の値に収束する。このように流量Vg,Wgが大きく変動するのは、第1篩および第2篩が滞留部を有していないためである。
図7に示すように、第1篩および第2篩のそれぞれに滞留部を設けること以外は図6と条件を同じにして、シミュレーションを行った。図7における選別部40(図1)の第1篩で篩われる解繊物の流量Vgは図6と比べて変動幅が小さくなっており、堆積部60(図1)の第2篩で篩われる混合物の流量Wgは流量Vgよりもさらに変動幅が小さくなっている。この変動幅の違いは、第1篩の第1滞留部によって給紙重量Maから給紙重量Mcへの変動を吸収し、さらに第2篩の第2滞留部によって流量Vgの変動を吸収したことによる。この結果、2つの滞留部を設けることにより、紙が重送された場合であっても、流量Wgの変動(ウェブW(図1)の坪量の変動)を少なくし、シートS(図1)の坪量(厚さ)の変化を少なくすることができる。
2. シート製造方法
本実施形態に係るシート製造方法は、繊維を含む材料を解繊物に解繊し、解繊された解繊物を複数の開口を通過させて堆積してシートを製造するシート製造方法であって、前記開口を通過する解繊物の変動量が、供給される解繊物の変動量よりも小さくなるように、解繊物を一時的に滞留させることを特徴とする。
シート製造方法は、図1および図2に示すシート製造装置100によって実施することができる。以下、図1および図2を用いて具体的な例について説明するが、これに限られるものでは無い。
まず、ユーザーが制御部140の図示しない操作部を介して、シートSを製造するため
の処理を要求すると、制御部140は各処理部の処理を開始する。
(A)供給部10は、粗砕部12を介して解繊部20へ繊維を含む原料である紙などを例えば所定時間間隔で1枚ずつ供給する。
(B)解繊部20は、繊維を含む材料を解繊物に解繊する。解繊部20で解繊された解繊物は、管3を通って分級部30へ搬送される。
(C)分級部30は、解繊物を例えば密度で分級する。分級部30で分級された解繊物は、管4を通って選別部40へ搬送される。
(D)選別部40は、第1篩で繊維の長さによって解繊物を篩い分ける。このとき、第1篩は図2,3に示すようなドラム部300を有し、滞留部320に解繊物が一時的に滞留した後、解繊物が複数の開口311を通過する。解繊物が滞留部320で滞留することにより、開口311を通過する解繊物の変動量が、第1篩に供給される解繊物の変動量よりも小さくなる。第1ウェブ形成部45は、開口311を通過した解繊物を堆積させてウェブVを形成する。
(E)混合部50は、ウェブVに添加物である樹脂等を混合する。混合部50で得られた混合物は、堆積部60へ搬送される。
(F)堆積部60は、解繊物を含む混合物を第2篩に導入し、第2ウェブ形成部70に混合物を堆積させてウェブWを形成する。このとき、第2篩は図2,3に示すようなドラム部300を有し、解繊された解繊物を含む混合物を一時的に滞留させた後、混合物が複数の開口311を通過する。解繊物が滞留部320で滞留することにより、開口311を通過する解繊物の変動量が、供給される解繊物の変動量よりも小さくなる。
(G)ウェブWは、第2ウェブ形成部70からシート形成部80へと搬送され、シートSを製造する。シート形成部80ではウェブWを加熱加圧した後、所定のサイズにカットしてシートSを排出部96に排出する。
このようなシート製造方法では、解繊物を一時的に滞留することで、供給される解繊物の供給量の変動を吸収し、製造するシートSの坪量の変動を少なくすることができる。
上記工程(A)は、単位時間当たりの給紙量が一定になれば、間欠的な供給に限らず、他の給紙方法として例えば間隔を空けない連続給紙を採用してもよい。
また、上記工程(C)は、選別部40の第1篩と第1ウェブ形成部45において選別工程と共に行ってもよい。すなわち、解繊物の中で比較的小さいものや密度の低いもの(上記第2分級物に相当)はメッシュベルト46を通過しメッシュベルト46上に堆積することはないため、分級部30と上記工程(C)は省いてもよい。
上記工程(D)は、ウェブVを形成せず、開口311を通過した混合物を混合部50または堆積部60へ搬送してもよい。また、上記工程(D)において解繊物を滞留する例について説明したが、これに限らず、滞留部を上記工程(F)のみとしてもよい。
3. 変形例1
変形例1として、図1および図2に示すシート製造装置100の初期動作時の動作について説明する。
シート製造装置100を設置して初めて動作させる初期動作時においては、各処理部に解繊物および混合物は存在しない。そのため、動作開始後、少なくとも堆積部60のドラム部300を一定期間回転させず、滞留部320に所定量の混合物が溜まってからドラム部300の回転を開始する。このように滞留部320に所定量の混合物が溜まってからドラム部300を回転することで、初期動作でありながら動作開始後の比較的短時間で坪量が安定したシートを製造することができる。
また、選別部40に滞留部320を設ける場合には、この堆積部60における動作を選別部40にも採用することができる。具体的には、動作開始後、選別部40のドラム部300を一定期間回転させず、選別部40の滞留部320に所定量の解繊物が溜まってからドラム部300の回転を開始する。それによって、初期動作でありながら、比較的短時間でウェブVの坪量が安定する。そして、堆積部60のドラム部300は、選別部40のドラム部300が回転を開始してから一定期間回転せず、ウェブVの解繊物が堆積部60の滞留部320に溜まった後に、回転を開始する。ウェブVの坪量が安定しているので、ウェブWおよびシートSの坪量はさらに安定する。
このような初期動作は、シート製造装置100の制御部140にあらかじめ設定された初期動作モードによって実行することができる。また、このような初期動作モードは、シート製造装置100の初期動作に限らず、シート製造装置100のメンテナンス後の最初の動作時にも選択することができる。
4. 変形例2
変形例2として、図1および図2に示すシート製造装置100の動作停止時の動作について説明する。
シート製造装置100の動作停止時においては、堆積部60のドラム部300内の滞留部320に所定量の混合物が溜まった状態でドラム部300の回転を停止する。そして、ドラム部300の回転停止後も第2ウェブ形成部70およびシート形成部80の動作は継続し、シートSを排出した後に停止する。このように滞留部320に所定量の混合物が溜まった状態でドラム部300の回転を停止することで、次回の動作開始時に堆積部60の滞留部320に所定量の混合物が溜まっているので、動作開始直後から坪量が安定したシートを製造することができる。
また、選別部40に滞留部320を設ける場合には、選別部40のドラム部300も堆積部60のドラム部300と同様に動作させる。次回の動作開始時におけるウェブVの坪量を安定させるためである。
このような停止動作は、シート製造装置100の制御部140にあらかじめ設定された停止動作モードによって実行することができる。
本明細書における紙は、パルプや古紙を原料とし薄いシート状に成形した態様などを含み、筆記や印刷を目的とした記録紙や、壁紙、包装紙、色紙、画用紙、ケント紙などを含む。本明細書における不織布は紙より厚いものや低強度のもので、一般的な不織布、繊維ボード、ティッシュペーパー(清掃用ティッシュペーパー)、キッチンペーパー、クリーナー、フィルター、液体(廃インクや油)吸収材、吸音材、断熱材、緩衝材、マットなどを含む。なお、原料としてはセルロースなどの植物繊維やPET(ポリエチレンテレフタレート)、ポリエステルなどの化学繊維や羊毛、絹などの動物繊維であってもよい。
本発明は、本願に記載の特徴や効果を有する範囲で一部の構成を省略したり、各実施形態や変形例を組み合わせたりしてもよい。
本発明は、実施の形態で説明した構成と実質的に同一の構成(機能、方法および結果が同一の構成、あるいは目的および効果が同一の構成)を含む。また、本発明は、実施の形態で説明した構成の本質的でない部分を置き換えた構成を含む。また、本発明は、実施の形態で説明した構成と同一の作用効果を奏する構成又は同一の目的を達成することができる構成を含む。また、本発明は、実施の形態で説明した構成に公知技術を付加した構成を含む。
1…管、2…ホッパー、3,4,5…管、6…ホッパー、7,8…管、9…ホッパー、10…供給部、12…粗砕部、14…粗砕刃、20…解繊部、22…導入口、24…排出口、30…分級部、31…導入口、32…円筒部、33…逆円錐部、34…下部排出口、35…上部排出口、36…受け部、40…選別部、42…導入口、44…排出口、45…第1ウェブ形成部、46…メッシュベルト、47…張架ローラー、48…吸引部、50…混合部、52…添加物供給部、54…管、56…ブロアー、60…堆積部、62…導入口、70…第2ウェブ形成部、72…メッシュベルト、74…張架ローラー、76…サクション機構、78…調湿部、80…シート形成部、82…第1結着部、84…第2結着部、86…加熱ローラー、87a,87b…冷却ローラー、90…切断部、92…第1切断部、94…第2切断部、96…排出部、100…シート製造装置、102…製造部、140…制御部、300…ドラム部、306…開放口、310…開口部、311…開口、315…筒状部、500…側部、540…導入部、560…材料供給口、600…固定部材、610…固定具、800…篩、F…混合物、Ma,Mb,Mc…給紙重量、Mg…給紙流量、R…回転中心軸、S…シート、V…ウェブ、Vg…流量、W…ウェブ、Wg…流量

Claims (4)

  1. 繊維を含む材料を解繊物に解繊する解繊部と、
    前記解繊部により解繊された解繊物を堆積させる堆積部と、
    を有するシート製造装置であって、
    前記堆積部は、
    前記解繊部からの解繊物が供給される供給口と、
    供給された解繊物が通過する複数の開口と、
    前記供給口と前記開口との間に、解繊物を一時的に滞留させる滞留部と、
    を含み、
    前記滞留部は、前記開口を通過する解繊物の変動量が、前記供給口から供給される解繊物の変動量よりも小さくなるように、前記滞留部の容量の30%以上80%以下の解繊物を一時的に滞留させることを特徴とする、シート製造装置。
  2. 前記滞留部は、前記供給口から1秒あたりに供給される原料の質量の10倍以上の解繊物を滞留することを特徴とする、請求項1に記載のシート製造装置。
  3. 前記供給口は第2供給口であり、
    前記開口は第2開口であり、
    前記滞留部は、第2滞留部であり、
    前記解繊部と前記堆積部との間に、解繊物を一時的に滞留させる第1滞留部をさらに含み、
    前記第1滞留部は、前記解繊部からの解繊物が供給される第1供給口と供給された解繊物が通過する複数の第1開口との間に配置され、前記第1開口を通過する解繊物の変動量が、前記第1供給口から供給される解繊物の変動量よりも小さくなるように、解繊物を一時的に滞留することを特徴とする、請求項1または2に記載のシート製造装置。
  4. 繊維を含む材料を解繊物に解繊し、
    解繊された解繊物を複数の開口を設けたドラム部の内部に供給し、
    ドラム部に設けられた複数の開口を通過させて堆積してシートを製造するシート製造方法であって、
    前記開口を通過する解繊物の変動量が、供給される解繊物の変動量よりも小さくなるように解繊物を一時的に前記ドラム部の内部に滞留させ
    前記ドラム部の内部は、前記ドラム部の内部の容量の30%以上80%以下の解繊物を滞留することを特徴とする、シート製造方法。
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