JP6530628B2 - 熱可塑性繊維、吸水性シート、及び熱可塑性繊維を製造する方法 - Google Patents
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(4)また本発明は、上記(3)に係る発明において、前記熱可塑性樹脂がポリプロピレンを含んでいる。
重量絶対湿度として、0.03〜0.05[g/gDA]の範囲にあることが好ましい。
ここで重量絶対湿度は飽和蒸気圧と温度の関係を表す以下のTetensの式で求められ、その温度範囲は20〜50℃であることが好ましい。
E(t)=6.11×10^(7.5t/(237.3+t))
吸湿の際の吸湿時間としては、0.3〜2時間であることが好ましく、0.5〜1時間であることがより好ましい。
このような吸湿条件で吸湿させた後の熱可塑性繊維の水分量は、0.1〜0.5質量%であることが好ましい。熱可塑性繊維の水分量はカールフィッシャー水分計にて求められる。
重量絶対湿度として、0.01〜0.02[g/gDA]の範囲にあることが好ましく、その温度範囲は10〜30℃であることが好ましい。
熱可塑性繊維に含まれる水分を除去する際の時間としては、0.3〜2時間であることが好ましく、0.5〜1時間であることがより好ましい。このような湿度条件下で水分を除去させた後の熱可塑性繊維の水分量は、0.01〜0.05質量%であることが好ましい。
以下に示す製造例にて得られた吸水性ポリマーについて、下記(1)吸水能i及び(2)水溶出分を評価した。
100mLのイオン交換水を200mL容のビーカーに量りとり、水温を22℃に調整した。約1gの吸水性ポリマーを秤量(質量A[g])し、上記ビーカーに投入、浸漬して、22℃で24時間静置し、吸水性ポリマーをゲル化させた。
24時間経過後、あらかじめ質量を計測した200mesh(孔径:75μm)の金属網(質量B[g])にて、ビーカーの内容物を濾過し、ゲル状物が残った金属網を秤量した(質量C[g])。以下の式にて、吸水能iを算出した。
吸水能i[g/g]=(C−B)/A
上記吸水能iの測定の際に得られたゲル状物を、50℃に調整した熱風乾燥機を用いて8時間乾燥させ、その後乾燥物の質量を秤量した(質量D[g])。
以下の式にて、水溶出分を算出した。
水溶出分[質量%]=(A−D)/A×100
平沼産業株式会社製のカールフィッシャー測定装置(気化装置:SE−24型、電解槽:AQ−6型)を用い測定した。試料は3gとし、水分気化に用いる窒素は、220℃、200ml/minとした。n=3の平均を求め、小数点第2位を四捨五入して熱可塑性繊維の水分量を測定値とした。
吸水性シートを両手で丸めた感触を、以下の基準により評価した。
○:容易に丸めることができ、手触りも柔らかい。
×:丸めるのに抵抗があり、ごわごわ感がある。
100mLのイオン交換水を200mL容のビーカーに量りとり、水温を22℃に調整した。吸水性シートを5×10cmの大きさに切断して、その質量を計測し(質量E[g])、上記ビーカーに投入、浸漬して、22℃で3時間静置させ、吸水性シートを吸水させた。
3時間経過後、吸水性シートをビーカーから取り出し、表面を軽く拭き取った後、質量を計測した(質量F[g])。以下の式にて、吸水能iiを算出した。なお、下記式における「200」は、1m2当たりの吸水能とするための係数である。
吸水能ii[g/m2]=F/E×200
100mLのイオン交換水を200mL容のビーカーに量りとり、水温を22℃に調整した。吸水性シートを5×10cmの大きさに切断して、その質量を計測し(質量G[g])、上記ビーカーに投入、浸漬して、22℃で1分間静置させ、吸水性シートを吸水させた。
1分間経過後、吸水性シートをビーカーから取り出し、表面を軽く拭き取った後、質量を計測した(質量H[g])。以下の式にて、吸水速度を算出した。なお、下記式における「200」は、1m2当たりの吸水速度とするための係数であり、吸水能iiは上記(4)にて評価した値である。
吸水速度[%]=(H/G×200)/吸水能ii×100
上記(4)にて吸水能iiを算出した後の吸水性シートを、40℃に調整した恒温装置に30分間静置させ、その後の質量を秤量した(質量I[g])。以下の式にて保水性を算出した。
保水性[%]=(F−I)/I×100
吸水性シートの形状について、電子顕微鏡を用いて300倍の倍率で測定した。また、凸部の幅及び高さについても、同様にして測定した。
撹拌機を備え、80℃に調整した貯蔵タンクaに、十分に脱水した数平均分子量20000のポリエチレンオキシド100質量部、1,4−ブタンジオール0.90質量部及びジオクチルスズジラウレート0.1質量部を投入し、窒素ガス雰囲気下で攪拌して均一な混合物を得た。
これとは別に、30℃に調整した貯蔵タンクbに、ジシクロヘキシルメタン−4,4’−ジイソシアネートを投入し、窒素ガス雰囲気下で貯蔵した。
定量ポンプを用いて、貯蔵タンクaの混合物を500g/分の供給速度にて、貯蔵タンクbのジシクロヘキシルメタン−4,4’−ジイソシアネートを19.4g/分の供給速度にて、110〜140℃に設定した2軸押出機に連続的に供給し(R値=1.00)、押出機中で混合して反応を行い、押出機出口からストランドを出し、ペレタイザーによりペレット化して、吸水性ポリマーとしてのポリアルキレンオキシド変性物を得た。
得られた吸水性ポリマーの吸水能iは25g/g、水溶出分は19質量%であった。
製造例1で得られた吸水性ポリマー100質量部とポリプロピレン(住友化学株式会社製、商品名:ノーブレンY101、MI=12)300質量部とを、30mmの2軸押出機を用いて、190℃の温度で溶融混合した。
得られた溶融混合物を、30mmの単軸押出機を用いて、190℃の温度でダイ(d=1mm、12ホール)から、200meshの金網を動かしながらランダムに積層して冷却し、直径50μmの熱可塑性繊維からなる吸水性シートを得た(目付:50g/m2)。得られた吸水性シートの評価結果を下記表1に示す。なお、得られた吸水性シートの含水量は0.01質量%であった。また、形状観察を行った際の電子顕微鏡写真を図2に示す。熱可塑性繊維の外周面は平滑であり、凸部は観察されなかった。
比較例1で得られた吸水性シートを20cm×30cmの大きさに切断した。切断後の吸水性シートを、重量絶対湿度0.033[g/gDA](温度35℃、湿度90%RH)の条件に調整した恒温恒湿器(ヤマト科学株式会社製、商品名:IG400)内に、0.5時間静置することで吸湿させた。
その後、重量絶対湿度0.012[g/gDA](温度25℃、湿度60%RH)の条件)に調整した別の恒温恒湿器(ヤマト科学株式会社製、商品名:IG400)内に、0.5時間静置することで水分を除去し、複数の凸部を有する外周面を備える熱可塑性繊維を含む吸水性シートを得た。得られた吸水性シートの評価結果を下記表1に示す。また、形状観察を行った際の電子顕微鏡写真を図1に示す。熱可塑性繊維の外周面の長手及び周方向に、不規則に点在する凸部が観察された。
製造例1で得られた吸水性ポリマー100質量部とポリプロピレン(住友化学株式会社製、商品名:ノーブレンY101、MI=12)600質量部とを、30mmの2軸押出機を用いて、190℃の温度で溶融混合した。
得られた溶融混合物を、30mmの単軸押出機を用いて、190℃の温度でダイ(d=1mm、12ホール)から、200meshの金網を動かしながらランダムに積層して冷却し、直径50μmの熱可塑性繊維からなる吸水性シートを得た(目付:100g/m2)。得られた吸水性シートの評価結果を下記表1に示す。なお、得られた吸水性シートの含水量は0.01質量%であった。
比較例2で得られた吸水性シートを20cm×30cmの大きさに切断した。切断後の吸水性シートを、重量絶対湿度0.044[g/gDA](温度30℃、湿度90%RH)の条件に調整した恒温恒湿器(ヤマト科学株式会社製、商品名:IG400)内に、1時間静置することで吸湿させた。
その後、重量絶対湿度0.012[g/gDA](温度20℃、湿度60%RH)の条件に調整した別の恒温恒湿器(ヤマト科学株式会社製、商品名:IG400)内に、1時間静置することで水分を除去し、複数の凸部を有する外周面を備える熱可塑性繊維を含む吸水性シートを得た。得られた吸水性シートの評価結果を下記表1に示す。
Claims (8)
- ポリアルキレンオキシド鎖を有する吸水性ポリマーを含み、複数の凸部を有する外周面を備え、
前記凸部が、前記外周面の長手方向及び該長手方向に直交する周方向に複数点在する、熱可塑性繊維。 - 前記吸水性ポリマーが、ポリアルキレンオキシド及びこれ以外のジオール化合物を含むポリオール成分と、ジイソシアネート化合物を含むイソシアネート成分との反応により得られる、ポリアルキレンオキシド変性物である、請求項1に記載の熱可塑性繊維。
- 前記吸水性ポリマー以外の熱可塑性樹脂を更に含む、請求項1又は2に記載の熱可塑性繊維。
- 前記熱可塑性樹脂が、ポリプロピレンを含む、請求項3に記載の熱可塑性繊維。
- 前記熱可塑性樹脂の含有割合が、前記吸水性ポリマー100質量部に対して、250〜800質量部である、請求項3又は4に記載の熱可塑性繊維。
- 請求項1〜5のいずれか一項に記載の熱可塑性繊維を含む繊維基材を備える吸水性シート。
- 前記繊維基材が、不織布、織布及び編布からなる群より選ばれる少なくとも一種である、請求項6に記載の吸水性シート。
- 請求項1〜5のいずれか一項に記載の熱可塑性繊維を製造する方法であって、
前記吸水性ポリマーを含む熱可塑性繊維を吸湿させた後、前記熱可塑性繊維に含まれる水分の一部を除去することにより、前記熱可塑性繊維の外周面に複数の凸部を形成させる工程を備える、方法。
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