JP6529290B2 - 非水系ゲル電解質およびそれを用いた非水系ゲル電解質二次電池 - Google Patents

非水系ゲル電解質およびそれを用いた非水系ゲル電解質二次電池 Download PDF

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Description

本発明は、非水系ゲル電解質、及びそれを用いた非水系ゲル電解質二次電池に関する。
非水系二次電池は、高出力密度、高エネルギー密度を有し、携帯電話、ノートパソコン、タブレット型コンピューター等の電源として汎用されている。また、近年は、二酸化炭素排出量の少ないクリーンなエネルギーとして、電力貯蔵用電源、電気自動車用電源として、盛んに研究されている。
非水系二次電池としては、リチウム二次電池、リチウムイオン二次電池、マグネシウム二次電池、マグネシウムイオン二次電池等が知られている。例えば、リチウムイオン二次電池(LIB)には、六フッ化リン酸リチウム(LiPF)等の電解質が、エチレンカーボネートやジメチルカーボネート等の有機溶媒に溶解された非水電解液が用いられている。この非水電解液は、揮発性、引火性を有しており、漏液時に引火、燃焼するなど、安全性の面で課題があった。
この改善策の一つとして、電解質に固体ポリマーゲルを利用したゲル電解質電池が検討されている(非特許文献1、特許文献1、2)。ゲル電解質電池では、電池からの電解液の漏液が起こりにくいため、引火のリスクを軽減することができる。
例えば、特許文献1には、十分な固体強度を有した電池用高分子固体電解質が提案されている。しかし、漏液のない堅牢な自立性のゲルを作製するには、ゲルマトリクスであるポリマー成分を多量に共存する必要があり、その場合のイオン伝導度、電流密度などの電池性能の点で満足できるものではなかった。
また、特許文献2には、実用化に十分なイオン伝導性を示すゲル電解質が提案されている。特許文献2には、ポリマー含有量が2%と記載されており、高いイオン伝導性が得られることが示されている。しかし、ゲル電解質が十分な固体強度を有しているか否かについては全く検討されていない。
更にはイオン液体を含有するゲル状組成物として、ポリエチレングリコール骨格を有する高強度のゲル状組成物が提案されている(特許文献3)。この特許文献3には、イオン液体により膨潤することは示されているが、少量の添加で非水電解液と自立性のゲル電解質を形成することは示されておらず、イオン伝導性の面で課題を有している。
特開平11−176427号公報 特開2003−238821号公報 特開2013−60504号公報
「電子とイオンの機能化学シリーズ vol.3 次世代型リチウム二次電池」株式会社エヌ・ティー・エス(2003)p.211〜257
本発明は上記課題に鑑みてなされたものである。即ち、本発明は少量の添加で堅牢性に優れ、良好なイオン伝導性を有する非水系ゲル電解質およびそれを用いた非水系ゲル電解質二次電池を提供することにある。
本発明者らは、先の課題を解決すべく鋭意検討を重ねた結果、特定のポリエチレングリコール骨格を有するポリマーに、非水電解液を含浸させることで、良好なイオン伝導性と堅牢性を両立した非水系ゲル電解質が得られることを見出し、本発明を完成させたものである。
即ち、本発明は下記の要旨に係わるものである。
(1)電解質塩と非水溶媒およびポリエチレングリコール骨格を有するポリマーを含む非水系ゲル電解質であって、当該ポリマーが前記ポリエチレングリコール鎖の架橋により網目構造を有する非水系ゲル電解質。
(2)前記ポリマーが、下記一般式(1)
(式中、Xは求核性の官能基であり、n11〜n14は、それぞれ同一又は異なり、25〜250の整数を表し、R11〜R14は、それぞれ同一又は異なって、C〜Cのアルキレン基、C〜Cのアルケニレン基、−NH−R15−、−CO−R15−、−R16−O−R17−、−R16−NH−R17−、−R16−CO−R17−、−R16−CO−NH−R17−、−R16−CO−R17−、又は−R16−CO−NH−R17−を表す。ここで、R15はC−Cのアルキレン基を表し、R16はC−Cのアルキレン基を表し、R17はC−Cのアルキレン基を表す。)
及び下記一般式(2)
(式中、Yは求電子性の官能基であり、n21〜n24は、それぞれ同一又は異なり、25〜250の整数を表し、R21〜R24は、それぞれ同一又は異なって、C〜Cのアルキレン基、C〜Cのアルケニレン基、−NH−R25−、−CO−R25−、−R26−O−R27−、−R26−NH−R27−、−R26−CO−R27−、−R26−CO−NH−R27−、−R26−CO−R27−、又は−R26−CO−NH−R27−を表す。ここで、R25はC−Cのアルキレン基を表し、R26はC−Cのアルキレン基を表し、R27はC−Cのアルキレン基を表す。)で表されるポリマーの反応物であって、一般式(1)及び一般式(2)のポリマーの互いの末端のすべてまたは一部がアミド結合、エステル結合、エーテル結合及びチオエーテル結合から成る群から選ばれる1種以上で結合することにより網目構造を有する、1項に記載の非水系ゲル電解質。
(3)前記ポリマーが、下記一般式(3)
(式中、n31〜n34は、それぞれ同一又は異なり、25〜250の整数を表し、R31〜R34は、それぞれ同一又は異なって、C〜Cのアルキレン基、C〜Cのアルケニレン基、−NH−R35−、−CO−R35−、−R36−O−R37−、−R36−NH−R37−、−R36−CO−R37−、−R36−CO−NH−R37−、−R36−CO−R37−、又は−R36−CO−NH−R37−を表す。ここで、R35はC−Cのアルキレン基を表し、R36はC−Cのアルキレン基を表し、R37はC−Cのアルキレン基を表す。)
及び下記一般式(4)
(式中、n41〜n44は、それぞれ同一又は異なり、25〜250の整数を表し、R41〜R44は、それぞれ同一又は異なって、C〜Cのアルキレン基、C〜Cのアルケニレン基、−NH−R45−、−CO−R45−、−R46−O−R47−、−R46−NH−R47−、−R46−CO−R47−、−R46−CO−NH−R47−、−R46−CO−R47−、又は−R46−CO−NH−R47−を表す。ここで、R45はC−Cのアルキレン基を表し、R46はC−Cのアルキレン基を表し、R47はC−Cのアルキレン基を表す。)で表されるポリマーの反応物であって、一般式(3)及び一般式(4)のポリマーの互いの末端のすべてまたは一部がアミド結合で結合することにより網目構造を有する、(1)項に記載の非水系ゲル電解質。
(4)非水系ゲル電解質中のポリエチレン骨格を有するポリマーの重量分率が0.1〜30%である1〜3項のいずれか1項に記載の非水系ゲル電解質。
(5)非水溶媒が、鎖状カーボネートおよび/または環状カーボネートである、1〜4項のいずれか1項に記載の非水系ゲル電解質。
(6)非水溶媒が、下記一般式(5)
(式中、mは0〜3の整数であり、Rは、炭素数1〜6の直鎖もしくは分岐のアルキル基を表し、Rfは、炭素数1〜6の直鎖または分岐の含フッ素アルキル基を表す。)で表されるリン酸エステルを含有する1項〜5項のいずれか1項に記載の非水系ゲル電解質。
(7)1項〜6項のいずれか1項に記載の非水系ゲル電解質を含有する非水系ゲル電解質二次電池。
本発明によれば、特定のポリエチレングリコール骨格を有するポリマーを少量共存させることで、堅牢性に優れ、良好なイオン伝導性を有する非水系のゲル電解質を提供することができ、特に安全性に優れた非水系ゲル電解質二次電池を提供することができる。
実施例5、6に用いた2極式コイン型セルの構造を示す模式断面図である。 実施例5で得られた電池の充放電試験の結果である。 実施例6で得られた電池の充放電試験の結果である。
本発明の非水系ゲル電解質に用いられるポリマーは、ポリエチレングリコール骨格を有し、当該ポリエチレングリコール鎖の架橋により、非水電解液を保持するための網目構造を有するものである。ここで、「ゲル」とは、一般に高粘度で流動性を失った分散系を言う。
この様な網目構造を有するポリマーのうち、同一炭素に4つのポリエチレングリコール鎖が結合した分岐ポリマー種が互いに架橋して均一な網目構造ネットワークを形成したポリマーは、非水系ゲル電解質の堅牢性の面で特に望ましい。
かかる網目構造ネットワークを形成するために、末端に求核性の官能基を有するポリマーと、末端に求電子性の官能基を有するポリマーの2種類のポリマー種を反応させてアミド結合、エステル結合、エーテル結合またはチオエーテル結合等を生成させて架橋させる手段が適している。
末端に求核性の官能基を有するポリマーにおける求核性の官能基を有するポリマーとしては、下記一般式(1)が挙げられる。
式中、Xは求核性の官能基である。求核性の官能基Xとしては、例えば、アミノ基、水酸基、チオール基などが挙げられ、当業者であれば公知の求核性官能基を適宜用いることができる。
式中、n11〜n14は、それぞれ同一でも異なっていてもよい。n11〜n14の値が近い程、均一な立体構造をとることができ、高強度となる。このため、高強度のゲルを得るためには、n11〜n14の値が同一である事が好ましい。n11〜n14の値が高すぎるとゲルの強度が弱くなり、n11〜n14の値が低すぎると化合物の立体障害によりゲルが形成されにくい。そのため、n11〜n14は、25〜250の整数値が挙げられ、35〜180が好ましく、50〜115がさらに好ましく、50〜60が特に好ましい。そして、その分子量としては、5×10〜5×10Daがあげられ、7.5×10〜3×10Daが好ましく、1×10〜2×10Daがより好ましい。
上記一般式(1)中、R11〜R14は、官能基とコア部分をつなぐリンカー部位である。
11〜R14は、それぞれ同一でも異なってもよいが、均一な立体構造を有する高強度なゲルを製造するためには同一であることが好ましい。R11〜R14は、C〜Cのアルキレン基、C〜Cのアルケニレン基、−NH−R15−、−CO−R15−、−R16−O−R17−、−R16−NH−R17−、−R16−CO−R17−、−R16−CO−NH−R17−、−R16−CO−R17−、又は−R16−CO−NH−R17−を表す。ここで、R15はC−Cのアルキレン基を表し、R16はC−Cのアルキレン基を表し、R17はC−Cのアルキレン基を表す。
ここで、C〜Cアルキレン基とは、分岐を有してもよい炭素数が1以上7以下のアルキレン基を意味し、直鎖C〜Cのアルキレン基、又は1つ又は2つ以上の分岐を有するC〜Cのアルキレン基(分岐を含めた炭素数が2以上7以下)を意味する。C〜Cアルキレン基の例は、メチレン基、エチレン基、プロピレン基、ブチレン基である。C〜Cアルキレン基の例は、−CH−、−(CH)−、−(CH)−、−CH(CH)−、−(CH(CH))−、−(CH)−CH(CH)−、−(CH)−CH(CH)−、−(CH)−CH(C)−、−(CH)−、−(CH)−C(C)−、及び−(CH)C(CH)CH−などが挙げられる。
「C〜Cアルケニレン基」とは、鎖中に1個若しくは2個以上の二重結合を有する直鎖状又は分枝鎖状の炭素原子数2〜7個のアルケニレン基であり、例えば、前記アルキレン基から隣り合った炭素原子の水素原子の2〜5個を除いてできる二重結合を有する2価基が挙げられる。
その中でも、特に、末端にアミノ基を有する下記一般式(3)で表される化合物を好適に用いることができるポリマー種として挙げることができる。
式中、n31〜n34は、それぞれ同一でも異なっていてもよい。n31〜n34の値が近い程、均一な立体構造をとることができ、高強度となる。このため、高強度のゲルを得るためには、n31〜n34の値が同一である事が好ましい。n31〜n34の値が高すぎるとゲルの強度が弱くなり、n31〜n34の値が低すぎると化合物の立体障害によりゲルが形成されにくい。そのため、n31〜n34は、25〜250の整数値が挙げられ、35〜180が好ましく、50〜115がさらに好ましく、50〜60が特に好ましい。そして、その分子量としては、5×10〜5×10Daがあげられ、7.5×10〜3×10Daが好ましく、1×10〜2×10Daがより好ましい。
上記一般式(3)中、R31〜R34は、官能基とコア部分をつなぐリンカー部位である。
31〜R34は、それぞれ同一でも異なってもよいが、均一な立体構造を有する高強度なゲルを製造するためには同一であることが好ましい。R31〜R34は、C〜Cのアルキレン基、C〜Cのアルケニレン基、−NH−R35−、−CO−R35−、−R36−O−R37−、−R36−NH−R37−、−R36−CO−R37−、−R36−CO−NH−R37−、−R36−CO−R37−、又は−R36−CO−NH−R37−を表す。ここで、R35はC−Cのアルキレン基を表し、R36はC−Cのアルキレン基を表し、R37はC−Cのアルキレン基を表す。
ここで、C〜Cアルキレン基とは、分岐を有してもよい炭素数が1以上7以下のアルキレン基を意味し、直鎖C〜Cのアルキレン基、又は1つ又は2つ以上の分岐を有するC〜Cのアルキレン基(分岐を含めた炭素数が2以上7以下)を意味する。C〜Cアルキレン基の例は、メチレン基、エチレン基、プロピレン基、ブチレン基である。C〜Cアルキレン基の例は、−CH−、−(CH)−、−(CH)−、−CH(CH)−、−(CH(CH))−、−(CH)−CH(CH)−、−(CH)−CH(CH)−、−(CH)−CH(C)−、−(CH)−、−(CH)−C(C)−、及び−(CH)C(CH)CH−などが挙げられる。
「C〜Cアルケニレン基」とは、鎖中に1個若しくは2個以上の二重結合を有する直鎖状又は分枝鎖状の炭素原子数2〜7個のアルケニレン基であり、例えば、前記アルキレン基から隣り合った炭素原子の水素原子の2〜5個を除いてできる二重結合を有する2価基が挙げられる。
次に、末端に求電子性の官能基を有するポリマーとしては、下記一般式(2)が挙げられる。
式中、Yは求電子性の官能基である。求電子性の官能基Yとしては、例えば、カルボン酸無水物基、ハロゲン化アシル基及びハロゲン化メチル基等を例示することができる。 式中、n21〜n24は、それぞれ同一でも異なっていてもよい。n21〜n24の値が近い程、均一な立体構造をとることができ、高強度となる。このため、高強度のゲルを得るためには、n21〜n24の値が同一である事が好ましい。n21〜n24の値が高すぎるとゲルの強度が弱くなり、n21〜n24の値が低すぎると化合物の立体障害によりゲルが形成されにくい。そのため、n21〜n24は、25〜250の整数値が挙げられ、35〜180が好ましく、50〜115がさらに好ましく、50〜60が特に好ましい。そして、その分子量としては、5×10〜5×10Daがあげられ、7.5×10〜3×10Daが好ましく、1×10〜2×10Daがより好ましい。
上記一般式(2)中、R21〜R24は、官能基とコア部分をつなぐリンカー部位である。
21〜R24は、それぞれ同一でも異なってもよいが、均一な立体構造を有する高強度なゲルを製造するためには同一であることが好ましい。R21〜R24は、C〜Cのアルキレン基、C〜Cのアルケニレン基、−NH−R25−、−CO−R25−、−R26−O−R27−、−R26−NH−R27−、−R26−CO−R27−、−R26−CO−NH−R27−、−R26−CO−R27−、又は−R26−CO−NH−R27−を表す。ここで、R25はC−Cのアルキレン基を表し、R26はC−Cのアルキレン基を表し、R27はC−Cのアルキレン基を表す。
ここで、C〜Cアルキレン基とは、分岐を有してもよい炭素数が1以上7以下のアルキレン基を意味し、直鎖C〜Cのアルキレン基、又は1つ又は2つ以上の分岐を有するC〜Cのアルキレン基(分岐を含めた炭素数が2以上7以下)を意味する。C〜Cアルキレン基の例は、メチレン基、エチレン基、プロピレン基、ブチレン基である。C〜Cアルキレン基の例は、−CH−、−(CH)−、−(CH)−、−CH(CH)−、−(CH(CH))−、−(CH)−CH(CH)−、−(CH)−CH(CH)−、−(CH)−CH(C)−、−(CH)−、−(CH)−C(C)−、及び−(CH)C(CH)CH−などが挙げられる。
「C〜Cアルケニレン基」とは、鎖中に1個若しくは2個以上の二重結合を有する直鎖状又は分枝鎖状の炭素原子数2〜7個のアルケニレン基であり、例えば、前記アルキレン基から隣り合った炭素原子の水素原子の2〜5個を除いてできる二重結合を有する2価基が挙げられる。
また、求電子性を有する官能基には活性エステル基を用いてもよい。このような活性エステル基としては、スルホスクシンイミジル基、マレイミジル基、フタルイミジル基、イミダゾイル基、又はニトロフェニル基などがあげられ、当業者であれば公知の活性エステル基を適宜用いることができる。末端に求電子性の官能基を有するポリマー種として好ましい非限定的な具体例には、例えば、末端にN−ヒドロキシ−スクシンイミジル(NHS)基を有する下記一般式(4)で表される化合物が挙げられる。
上記一般式(4)中、n41〜n44はそれぞれ同一でも又は異なってもよい。n41〜n44の値は近いほど、ゲルは均一な立体構造をとることができ、高強度となるので好ましく、同一である方が好ましい。n41〜n44の値が高すぎるとゲルの強度が弱くなり、n41〜n44の値が低すぎると化合物の立体障害によりゲルが形成されにくい。そのため、n41〜n44は、5〜300の整数値があげられ、20〜250が好ましく、30〜180がより好ましく、45〜115がさらに好ましく、45〜55であればさらに好ましい。本発明の第2の四分岐化合物の分子量としては、5×10〜5×10Daがあげられ、7.5×10〜3×10Daが好ましく、1×10〜2×10Daがより好ましい。
上記一般式(4)中、R41〜R44は、官能基とコア部分をつなぐリンカー部位である。R21〜R24は、それぞれ同一でも異なってもよいが、均一な立体構造を有する高強度なゲルを製造するためには同一であることが好ましい。一般式(4)中、R41〜R44は、それぞれ同一又は異なり、C〜Cアルキレン基、C〜Cアルケニレン基、−NH−R45−、−CO−R45−、−R46−O−R47−、−R46−NH−R47−、−R46−CO−R47−、−R26−CO−NH−R47−、−R46−CO−R47−、又は−R46−CO−NH−R47−を表す。ここで、R45はC−Cのアルキレン基を表し、R46はC−Cのアルキレン基を表し、R47はC−Cのアルキレン基を表す。
なお、上記一般式(4)で示したように、末端の官能基はN−ヒドロキシ−スクシンイミジル(NHS)基が好ましい。当該官能基は、それぞれ同一であっても、異なってもよいが、同一である方が好ましい。官能基が同一であることによって、式(3)の官能基との反応性が均一になり、均一な立体構造を有する高強度のゲルを得やすくなる。
上記一般式(3)及び一般式(4)のポリマー種を用いた場合には、アミド結合によって架橋して、均一な網目構造ネットワークを特に容易に形成させることができる。この際の反応は、通常、水またはアルコール及びエーテル等の有機溶媒中で実施することができる。反応温度を例示すると、0℃〜100℃の範囲で反応することができ、好ましくは5℃〜50℃、さらに好ましくは10℃〜30℃の範囲で反応することができる。反応後に、乾燥等により、網目構造ネットワークを有するポリマーを精製単離してもよいが、ろ過や遠心分離、デカンテーション等の方法を用いると、高いイオン伝導性を保持することができる。この機構は明らかではないが、乾燥操作を経ることで高分子の網目構造が変化し、可逆性を失うためではないかと考えられる。即ち、ろ過や遠心分離、デカンテーション等の操作の方が、高分子の網目構造が変化することなく、電解液の保液性が高まると思われる。
本発明の非水系ゲル電解質は、前記の網目構造を有するポリマーに、非水電解液を含浸させることにより形成されるものである。非水系ゲル電解質中のポリマーの重量分率は、0.1〜30%であり、好ましくは0.5〜20%である。ポリマーの重量分率が0.1%未満の場合は、非水系ゲル電解質の自立性が十分でなく、電池の破損時等に液が漏出するおそれがある。なお、本文中の自立性とは、ゲルをピンセットなどの器具で持ち上げた場合でも形状を維持できる程度の機械的な強度を表す。ポリマーの重量分率が30%以上の場合は、イオン伝導性が十分でない場合がある。
非水電解液は、溶媒に電解質塩を溶解させた溶液であり、溶媒としては、例えば、プロピレンカーボネート、エチレンカーボネート、ブチレンカーボネート、クロロエチレンカーボネート、フルオロエチレンカーボネート等の環状カーボネート、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、エチルメチルカーボネート、ジフェニルカーボネート、ビス(2,2,2−トリフルオロエチル)カーボネート等の鎖状カーボネート、γ−ブチロラクトン、γ−バレロラクトン、プロピオラクトン等の環状エステル、酢酸メチル、酪酸メチル、トリフルオロ酢酸エチル等の鎖状エステル、ジイソプロピルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキソラン、ジメトキシエタン、ジエトキシエタン、メトキシエトキシエタン等のエーテル類及びアセトニトリル、ベンゾニトリル等のニトリル類等の単独又はそれら2種以上の混合物を挙げることができる。これらのうち、特に環状カーボネートと鎖状カーボネートのいずれか一方、あるいは環状カーボネートと鎖状カーボネートの混合物を含有する溶媒を使用することがイオン伝導度、電池のサイクル性能の点で好ましい。
また、本発明の非水系ゲル電解質に用いられる非水電解液の溶媒としてリン酸エステルを共存させることができる。リン酸エステルを含有させることにより、電解液が漏出しにくい非水系ゲル電解質の特長に加え、電解液自体に難燃性が付与されるため、更に安全性の向上した電池を構成することができる。この様なリン酸エステルの好ましい具体例には、例えば、下記一般式(5)で表される化合物が挙げられる。
一般式(5)で表されるリン酸エステルにおいて、mは0〜3の整数であり、Rは、炭素数1〜6の直鎖もしくは分岐のアルキル基を表し、Rfは、炭素数1〜6の直鎖または分岐の含フッ素アルキル基を表す。一般式(5)のリン酸エステルの例として、例えば、リン酸トリメチル、リン酸トリエチル、リン酸トリ−n−プロピル、リン酸トリ−iso−プロピル、リン酸トリ−n−ブチル、リン酸トリ−iso−ブチル、リン酸トリ−tert−ブチル、リン酸トリフェニル、リン酸トリス(2−フルオロエチル)、リン酸トリス(2,2−ジフルオロエチル)、リン酸トリス(2,2,2−トリフルオロエチル)、リン酸トリス(2,2,3,3−テトラフルオロプロピル)、リン酸トリス(2,2,3,3,3−ペンタフルオロプロピル)、リン酸トリス(ヘキサフルオロイソプロピル)、リン酸トリス(2,2,3,3,4,4,5,5−オクタフルオロペンチル)、リン酸トリス(2,2,3,3,4,4,5,5,5−ノナフルオロペンチル)、リン酸ビス(2,2,2−トリフルオロエチル)メチル、リン酸ビス(2,2,2−トリフルオロエチル)エチル、リン酸ビス(2,2,2−トリフルオロエチル)n−プロピル、リン酸ビス(2,2,2−トリフルオロエチル)イソプロピル、リン酸ビス(2,2,2−トリフルオロエチル)n−ブチル、リン酸ビス(2,2,2−トリフルオロエチル)tert−ブチル、リン酸ビス(2,2,2−トリフルオロエチル)(2,2−ジフルオロエチル)、リン酸ビス(2,2,2−トリフルオロエチル)(2,2,3,3−テトラフルオロプロピル)、リン酸ビス(2,2,3,3−テトラフルオロプロピル)(2,2,2−トリフルオロエチル)及びリン酸(2,2,2−トリフルオロエチル)(2,2,3,3−テトラフルオロプロピル)メチル等またはこれらの混合物を挙げることができる。なお、非水電解液の十分な難燃性と良好なイオン導電性を得るために、リン酸エステルの溶媒への混合比は、重量比で5〜50%とすることが望ましい。
非水電解液の電解質塩としては、広電位領域で安定なリチウム塩が用いられる。このような電解質塩として、例えば、LiBF、LiPF、LiClO、LiCFSO、LiN(FSO、LiN(CFSO、LiN(CSO、LiC(CFSO等が挙げられる。これらは単独で用いてもよく、2種以上混合して用いてもよい。なお、電池特性を良好なものとするため、非水電解液における電解質塩の濃度は0.2〜2.5mol/Lの範囲とすることが望ましい。
本発明の非水系ゲル電解質二次電池は、正極、負極及び非水系ゲル電解質から成り、シャットダウン機能を持たせる場合等、必要に応じてセパレータも用いることができる。
正極材料としては、LiCoO2、LiMnO2、LiMn24、LiNiO2、LiFeO、LiFePO等のリチウムと遷移金属からなる複合酸化物を用いることができる。
負極材料としては、金属リチウム、または、LiTi12等のリチウムと遷移金属の複合酸化物もしくはグラファイト等の炭素材料の様なリチウムイオンをドープ・脱ドープ可能な材料等をそれぞれ用いることができる。
セパレータを使用する場合、セパレータとしては、微多孔性膜等が用いられ、材料として、ポリエチレン等のポリオレフィン系樹脂あるいはポリフッ化ビニリデン等のフッ素系樹脂等が用いられる。
非水電解液二次電池の形状、形態としては、通常、円筒型、角型、コイン型、カード型およびラミネート型等が選択される。
以下、本発明を実施例にて説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
測定例1[イオン伝導度測定]
作製したゲル電解質について、イオン伝導度の測定を行った。測定には交流インピーダンス法を用いた。装置にはエレクトロケミカルインターフェイス(東洋テクニカ; Solartron SI 1287)、周波数応答アナライザー(東洋テクニカ; Solartron SI 1260)を用いて、周波数100kHz〜0.1Hzまで、10mVの交流振幅、恒温槽を用いて5℃〜65℃の温度範囲で行った。測定セルには、対向したステンレス製円盤電極の間に内径10mm、厚さ1mmのポリテトラフルオロエチレン製スペーサーを挟んだ構造の2極式セルを使用し、スペーサーの大きさに合わせて整形したゲルをセル内に封入した。また、セルはグローブボックス中で構築した。セル定数はセル寸法から求めた理論値を用いた。
[実施例1]
分子量20,000のTetraPEG−NHとTetraPEG−NHSを50mg/mlの濃度で100mMのリン酸緩衝溶液(pH7.4)、クエン酸・リン酸緩衝溶液(pH5.8)を1/4に薄めた低濃度緩衝溶液にそれぞれ溶解した。なお、TetraPEG−NH、TetraPEG−NHSのnの値は、モノマーの分子量換算で、n=114と算出することができる。また、TetraPEG−NHSが100mg/ml以上の場合は薄めずに使用した。得られた溶液を混合し、シリコンセパレーター(厚さ1mm)を貼ったガラスプレート平面上に展開し1日静地することでハイドロゲルを作製した。
作製したハイドロゲルを直径10mmの円盤状(φ10mm)に切り抜き、100℃で12時間真空乾燥した。次に、この乾燥ゲルをテトラヒドロフラン(THF)に12時間浸し再膨潤させた後、さらに100℃で3時間真空乾燥させることにより水分を完全に除去した。
この乾燥ゲルをアルゴンで満たしたグローブボックス中で、1mol/Lの六フッ化リン酸リチウム(以下、LiPF)を溶解した、エチレンカーボネート(EC):ジエチルカーボネート(DEC)=2:1(vol/vol)に浸漬し、常温で2日間膨潤させた。得られたゲル電解質の高分子含量(wt%)は電解液種に依存し、5.5wt%であった。
得られたゲル電解質のイオン伝導度の測定結果を表1に記す。
また、得られたゲル電解質をガスバーナーの炎に近づけたところ、炎がゲル電解質に引火し、電解液がなくなるまで燃焼が継続した。
[実施例2]
電解液に1mol/LのLiPFを溶解した、EC:DEC:トリス(2,2,2-トリフルオロエチル)フォスフェート(以下、TFEP)=53:27:20(v/v/v)を用いた以外は、実施例1と同様の方法でゲル電解質を作製した。得られたゲル電解質の高分子含量(wt%)は6.2wt%であった。
得られたゲル電解質のイオン伝導度の測定結果を表1に記す。
また、得られたゲル電解質をガスバーナーの炎に近づけたところ、ガスバーナーの炎が接触してもゲル電解質には引火せず、このゲル電解質は不燃性を示した。
[実施例3]
分子量20,000のTetraPEG−NHとTetraPEG−NHSを50mg/mlの濃度で100mMのリン酸緩衝溶液(pH7.4)、クエン酸・リン酸緩衝溶液(pH5.8)を1/4に薄めた低濃度緩衝溶液にそれぞれ溶解した。なお、TetraPEG−NHSが100mg/ml以上の場合は薄めずに使用した。得られた溶液を混合し、シリコンセパレーター(厚さ1mm)を貼ったガラスプレート平面上に展開し1日静地することでハイドロゲルを作製した。
ハイドロゲルを所定の大きさ(φ10mm)に切り抜き、大気中でEC:DEC=2:1の溶液10mlに浸し、1日撹拌した。その後、混合溶液を入れ替えさらに1日撹拌する操作を水分量が100ppm以下になるまで繰り返した。得られたゲルをグローブボックス中で1mol/LのLiPF EC:DEC=2:1(v/v)の電解液50mLに浸し12時間撹拌した。この操作を2回繰り返し溶媒置換することで、ゲル電解質を作製した。得られたゲル電解質の高分子含量(wt%)は1.6wt%であった。
得られたゲル電解質のイオン伝導度の測定結果を表1に記す。
[実施例4]
電解液に1mol/LのLiPFを溶解した、EC:DEC:TFEP=53:27:20(v:v:v)を用いた以外は、実施例3と同様の方法でゲル電解質を作製した。得られたゲル電解質の高分子含量(wt%)は1.9wt%であった。
得られたゲル電解質のイオン伝導度の測定結果を表1に記す。
[比較例1]
ポリフッ化ビニリデン−ヘキサフルオロプロピル共重合体(PVdF−HFP)パウダー5gに、1mol/LのLiPF EC:DEC=2:1(v:v)を溶解させて調製した電解液20gを50mlのビーカーに入れ、1時間攪拌した後、溶液をシャーレに移して400mmHgの減圧下、70℃で4 時間加熱することにより、厚さ1mmのゲル電解質を得た。
得られたゲル電解質の高分子含量は35wt%であった。
得られたゲル電解質のイオン伝導度の測定結果を表1に記す。
[比較例2]
1mol/LのLiPFを溶解したEC:DEC=2:1の電解液20gを65℃に加熱し、ポリアクリロニトリル(PAN)5gを添加した後、溶液をシャーレに移して10℃まで冷却し、厚さ1mmのゲル電解質を得た。
得られたゲル電解質の高分子含量は20wt%であった。
得られたゲル電解質のイオン伝導度の測定結果を表1に記す。
[比較例3]
PVdF−HFPパウダー1gに、1mol/LのLiPF EC:DEC=2:1(v:v)を溶解させて調製した電解液20gを50mlのビーカーに入れ、比較例1と同様の方法で、ゲル電解質の作製を試みたが、自立性ゲルを調製することはできなかった。
[比較例4]
1mol/LのLiPFを溶解したEC:DEC=2:1の電解液20gを65℃に加熱し、ポリアクリロニトリル(PAN)1gを添加した後、溶液をシャーレに移して10℃まで冷却することでゲル電解質の作製を試みたが、自立性ゲルを調製することはできなかった。
[実施例1〜4、比較例1〜4の考察]
実施例1、2に対して、比較例1〜4では公知の固体ポリマーゲルを用いて比較を行った例である。公知の固体ポリマーゲルの場合、少ないゲル濃度では自立性のゲルを作製することは難しいが、本発明の固体ポリマーゲルを用いると、少ないゲル濃度でも自立性のゲルを作製することができる。この効果はこれまでのポリマーゲルでは予想できない効果であり、当業者が容易に類推できるものではないと考えられる。
また、実施例1と実施例2では、難燃成分として、トリス(2,2,2−トリフルオロエチル)フォスフェート(TFEP)が含まれたゲル電解質は不燃性を示したことから、安全性については、TFEPを含むゲル電解質の方が明らかに向上している。
[実施例1と実施例3の考察]
実施例1と実施例3では、異なる方法(乾燥法とデカンテーション法)で電解液を含浸させた例である。実施例3の方が実施例1に比べ明らかにゲル濃度が低下した。これは、乾燥工程を経ることで、高分子の網目構造が変性し、可逆性を失った結果、網目構造に含まれる電解液量が減少し、ゲル濃度が増加したものと考えている。
[実施例5]
実施例1で作製したゲル電解質における黒鉛(KS6)負極の電池特性を、定電流充放電試験により評価した。測定には、セル別充放電電池試験システム(ナガノ(株)、BTS−2003W)を使用した。セルには2極式コイン型セル(2032型)を使用した。試験極には黒鉛電極(φ10mm)、対極にステンレスメッシュに張り付けたリチウム金属(φ15mm)を使用した。試験条件は、1/10Cレートに相当する電流密度を適用し、カットオフ電位は0V〜1.5Vで試験した。結果を図2に示す。
図2の結果より、1mol/L−LiPF EC:DEC=2:1(v:v)の電解液を含むゲル電解質は、250 mAh/g以上の容量を示し、安定なサイクル特性を示すことが分かった。
[実施例6]
電解液に実施例2で作製したゲル電解質(1mol/LのLiPFを溶解した、EC:DEC:TFEP=53:27:20(v:v:v))を用いた以外は、実施例5と同様の方法で充放電試験を行った。その結果を図3に示す。
図3の結果より、1mol/L−LiPF EC:DEC:TFEP=53:27:20(v:v:v)の電解液を含むゲル電解質は、250 mAh/g以上の容量を示し、安定なサイクル特性を示すことが分かった。
本発明の非水系ゲル電解質を用いることにより、堅牢性に優れ、良好なイオン伝導性を有する非水系ゲル電解質を提供することができ、安全性と性能の両立した非水系ゲル電解質二次電池を提供することができるため、極めて有用である。
1 黒鉛(KS6)電極
2 銅箔製集電体
3 黒鉛電極ステンレス製キャップ
4 金属リチウム極ステンレス製キャップ
5 金属リチウム
6 ステンレスメッシュ製集電体
7 ステンレス製板バネ
8 ゲル電解質
9 ガスケット

Claims (5)

  1. 電解質塩、非水溶媒及びポリエチレングリコール骨格を有するポリマーを含み、当該ポリマーが、ポリエチレングリコール鎖の架橋により網目構造を有する非水系ゲル電解質であって、
    前記ポリマーが、下記一般式(1)
    (式中、Xは求核性の官能基であり、n11〜n14は、それぞれ同一又は異なり、25〜250の整数を表し、R11〜R14は、それぞれ同一又は異なって、C〜Cのアルキレン基、C〜Cのアルケニレン基、−NH−R15−、−CO−R15−、−R16−O−R17−、−R16−NH−R17−、−R16−CO−R17、−16−CO−R17−、又は−R16−CO−NH−R17−を表す。ここで、R15はC−Cのアルキレン基を表し、R16はC−Cのアルキレン基を表し、R17はC−Cのアルキレン基を表す。)
    及び下記一般式(2)
    (式中、Yは求電子性の官能基であり、n21〜n24は、それぞれ同一又は異なり、25〜250の整数を表し、R21〜R24は、それぞれ同一又は異なって、C〜Cのアルキレン基、C〜Cのアルケニレン基、−NH−R25−、−CO−R25−、−R26−O−R27−、−R26−NH−R27−、−R26−CO−R27、−26−CO−R27−、又は−R26−CO−NH−R27−を表す。ここで、R25はC−Cのアルキレン基を表し、R26はC−Cのアルキレン基を表し、R27はC−Cのアルキレン基を表す。)で表されるポリマーの反応物であって、一般式(1)及び一般式(2)のポリマーの互いの末端のすべてまたは一部がアミド結合、エステル結合、エーテル結合及びチオエーテル結合から成る群から選ばれる1種以上の結合で結合することにより網目構造を有しており、
    非水系ゲル電解質中の前記ポリマーの重量分率が0.1〜30%である、非水系ゲル電解質。
  2. 前記ポリマーが、下記一般式(3)
    (式中、n31〜n34は、それぞれ同一又は異なり、25〜250の整数を表し、R31〜R34は、それぞれ同一又は異なって、C〜Cのアルキレン基、C〜Cのアルケニレン基、−NH−R35−、−CO−R35−、−R36−O−R37−、−R36−NH−R37−、−R36−CO−R37、−36−CO−R37−、又は−R36−CO−NH−R37−を表す。ここで、R35はC−Cのアルキレン基を表し、R36はC−Cのアルキレン基を表し、R37はC−Cのアルキレン基を表す。)
    及び下記一般式(4)
    (式中、n41〜n44は、それぞれ同一又は異なり、25〜250の整数を表し、R41〜R44は、それぞれ同一又は異なって、C〜Cのアルキレン基、C〜Cのアルケニレン基、−NH−R45−、−CO−R45−、−R46−O−R47−、−R46−NH−R47−、−R46−CO−R47、−46−CO−R47−、又は−R46−CO−NH−R47−を表す。ここで、R45はC−Cのアルキレン基を表し、R46はC−Cのアルキレン基を表し、R47はC−Cのアルキレン基を表す。)で表されるポリマーの反応物であって、当該ポリマーの互いの末端のすべてまたは一部がアミド結合で結合することにより網目構造を有する、請求項1に記載の非水系ゲル電解質。
  3. 非水溶媒が、鎖状カーボネートおよび/または環状カーボネートである請求項1または2に記載の非水系ゲル電解質。
  4. 非水溶媒が、下記一般式(5)
    (式中、mは0〜3の整数であり、Rは、炭素数1〜6の直鎖もしくは分岐のアルキル基を表し、Rfは、炭素数1〜6の直鎖または分岐の含フッ素アルキル基を表す。)で表されるリン酸エステルを含有する請求項1〜のいずれか1項に記載の非水系ゲル電解質。
  5. 請求項1〜のいずれか1項に記載の非水系ゲル電解質を含有する非水系ゲル電解質二次電池。
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