JP6528928B2 - リグノセルロース系原料からのエタノール製造方法 - Google Patents

リグノセルロース系原料からのエタノール製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、リグノセルロース系原料から効率的にエタノールを製造する方法に関する。
再生可能資源であるバガスや稲わら、木材チップなどのリグノセルロースを含有するバイオマス資源からエタノールを製造し、エネルギーや化学原料として利用する試みが内外で進められている。
リグノセルロース系原料に含まれる多糖類から発酵基質となる単糖や小糖類を製造する方法として酵素やその酵素を生産する微生物を用いて加水分解する酵素糖化法がある。酵素分解により、バイオマスに含まれるセルロースやヘミセルロースが分解されて、グルコース、ガラクトース、マンノース等の六炭糖やキシロース、アラビノース等の五炭糖が生成される。
酵素分解により生成された糖類(六炭糖、五炭糖)を原料として酵母等の微生物で発酵させてエタノールを生産することが可能である。工業的規模でエタノール生産を行う場合、糖化工程(又は併行糖化発酵工程)での糖類あるいはエタノールの生産に適した条件を最適化することが重要である。
リグノセルロース系原料の糖化発酵によりエタノールを生産する方法において、リグノセルロース系原料を糖化した後に未分解残渣(固形分)が発生するため、連続的に運転するためには、未分解残渣を工程内から排出する必要がある。リグノセルロース系原料の糖化処理後の未分解残渣を分離する方法として、ろ過、遠心分離等の固液分離装置を用いる方法が報告されている(特許文献1)。しかし、エタノールの製造工程において懸濁物質が配管に目詰まり等を起こしエタノールの連続的な運転が困難となる場合がある。もし、上記懸濁物質を効率的に除去することが可能となれば、エタノールの連続的な生産が可能となり、効率的なエタノールの生産が可能となる。
特開2007−151433号公報
本発明の課題は、リグノセルロース系原料から効率的にエタノールを製造する方法を提供することにある。
本発明者らは、上記の課題を解決するために鋭意検討した結果、リグノセルロース系原料を糖化発酵した後の処理液に含まれる懸濁物質(以下、「SS」という。)を効率的に除去することにより高いエタノール生産性が得られることを見出し、下記発明を完成した。
(1)リグノセルロース系原料からエタノールを製造する方法において、リグノセルロース系原料を糖化発酵し、前記糖化発酵後の処理液に含まれるSS濃度を0.1〜10.0質量%に維持することを特徴とするリグノセルロース系原料からのエタノールの製造方法。


リグノセルロース系原料からエタノールを製造する方法において、リグノセルロース系原料を糖化発酵し、前記糖化発酵後の処理液の少なくとも1部をSS分離装置で処理し、SS分離装置へ供給される処理液に含まれるSS濃度を0.1〜10.0質量%に維持することを特徴とするリグノセルロース系原料からのエタノールの製造方法。
(2)前記糖化発酵が、糖化と発酵を異なる培養槽で行う逐次糖化発酵、または、糖化と発酵を同じ培養槽で行う併行糖化発酵であることを特徴とする(1)に記載のリグノセルロース系原料からのエタノールの製造方法。
(3)前記糖化発酵後の処理液の少なくとも1部をSS分離装置で処理し、SS分離装置で処理した処理液の少なくとも1部を糖化発酵へ循環させて、SS分離装置へ供給される処理液に含まれるSS濃度を0.1〜10.0質量%に維持することを特徴とする(1)または(2)に記載のリグノセルロース系原料からのエタノールの製造方法。
(4)前記SS分離装置がろ過膜であることを特徴とする(3)に記載のリグノセルロース系原料からのエタノールの製造方法。
(5)前記ろ過膜がUF膜および/またはMF膜であることを特徴とする(4)に記載のリグノセルロース系原料からのエタノールの製造方法。
(6)前記糖化発酵後の処理液の少なくとも1部をエタノール製造工程の工程外へ排出し、排出した処理液の容量に相当する水または水溶液をエタノール製造工程内へ供給することにより糖化発酵後の処理液に含まれるSS濃度を0.1〜10.0質量%に維持することを特徴とする(1)または(2)に記載のリグノセルロース系原料からのエタノールの製造方法。
(7)前記糖化発酵後の処理液の少なくとも1部を糖化発酵へ循環させることを特徴とする(6)に記載のリグノセルロース系原料からのエタノールの製造方法。
(8)糖化発酵を行う糖化発酵工程に水溶性塩類を添加し、糖化発酵工程おける原料懸濁液の電気伝導度を5mS/cm〜25mS/cmの範囲に維持することを特徴とする(1)〜(7)に記載のリグノセルロース系原料からのエタノールの製造方法。
本発明により、リグノセルロース系原料を糖化発酵した後の処理液に含まれるSSを効率的に除去することができ、高いエタノール生産性が得られる。
本発明のリグノセルロース系原料からのエタノールの連続生産方法を実施するための装置の一例を示す図である。
以下、本発明をさらに詳しく説明する。
<リグノセルロース系原料>
本発明の方法で原料として使用するリグノセルロース系原料としては、木質系として、製紙用樹木、林地残材、間伐材等のチップ又は樹皮、木本性植物の切株から発生した萌芽、製材工場等から発生する鋸屑又はおがくず、街路樹の剪定枝葉、建築廃材等が挙げられ、草本系としてケナフ、稲藁、麦わら、コーンコブ、バガス等の農産廃棄物、油用作物やゴム等の工芸作物の残渣及び廃棄物(例えば、EFB: Empty Fruit Bunch)、草本系エネルギー作物のエリアンサス、ミスカンサスやネピアグラス等が挙げられる。
また、バイオマスとしては、木材由来の紙、古紙、パルプ、パルプスラッジ、スラッジ、下水汚泥等、食品廃棄物、等を原料として利用することができる。これらのバイオマスは、単独、あるいは複数を組み合わせて使用することができる。また、バイオマスは、乾燥固形物であっても、水分を含んだ固形物であっても、スラリーであっても用いることができる。
前記木質系のリグノセルロース系原料としては、ユーカリ(Eucalyptus)属植物、ヤナギ(Salix)属植物、ポプラ属植物、アカシア(Acacia)属植物、スギ(Cryptomeria)属植物等が利用できるが、ユーカリ属植物、アカシア属、ヤナギ属植物が原料として大量に採取し易いため好ましい。木本性植物由来のリグノセルロース系原料の中では、林地残材(樹皮、枝葉を含む)、樹皮が好ましい。例えば、製紙原料用として一般に用いられるユーカリ(Eucalyptus)属又はアカシア(Acacia)属等の樹種の樹皮は、製紙原料用の製材工場やチップ工場等から安定して大量に入手可能であるため、特に好適に用いられる。
<機械的処理>
本発明では、前記リグノセルロース原料に機械的処理を施すことができる。機械的処理としては、切断、裁断、破砕、磨砕等の任意の機械的手段が挙げられ、リグノセルロースを次工程の化学的処理工程で糖化され易い状態にすることである。使用する機械装置については特に限定されないが、例えば、切出し装置、一軸破砕機、二軸破砕機、ハンマークラッシャー、レファイナー、ニーダー、ボールミル等を用いることができる。
前記機械的処理の前工程又は後工程として、異物(石、ゴミ、金属、プラステック等のリグノセルロース以外の異物)を除去するための洗浄などによる異物除去工程を導入することもできる。
原料を洗浄する方法としては、例えば、原料に水を噴射して原料に混合されている異物を除く方法、あるいは、原料を水中に浸漬し異物を沈降させて取り除く方法等が挙げられる。また、メタルトラップ、洗浄ドレーナー等の装置を用いて、異物を原料から分離する方法が挙げられる。
原料に異物が含まれていると、リファイナーのディスク(プレート)等の機械的処理で用いる装置の部品を破損させる可能性があるし、配管が詰まる等の製造工程内でトラブルを起こす等の問題が発生するため、異物除去工程を導入することが望ましい。
<化学的処理>
前記、機械的処理を施したリグノセルロース原料を次に化学的処理することが望ましい。化学的処理としては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化カルシウム、炭酸ナトリウム及び炭酸水素ナトリウムから選ばれる1種以上のアルカリ薬品、又は、亜硫酸ナトリウムと前記アルカリ薬品の中から選ばれる1種以上のアルカリ薬品を含有する溶液に浸漬する化学的処理を含む前処理である。また、オゾン、二酸化塩素などの酸化剤による化学的処理も可能である。
化学的処理は、前記機械的処理と組み合わせてそれらの前処理の後処理として行うことが好適である。
化学的処理で使用する薬品の添加量は、状況に応じて任意に調整可能であるが、薬品コストを低減するために、またセルロースの溶出・過分解による収率低下を抑制するために、リグノセルロース系原料の絶乾100質量部に対して70質量部以下であることが望ましい。化学的処理における薬品の水溶液への浸漬時間及び処理温度は、使用する原料や薬品によって任意に設定可能であるが、処理時間20〜90分、処理温度80〜200℃が好ましい。処理条件を厳しくすることで、原料中のセルロースの液側への溶出又は過分解が起こる場合もあるため、処理時間は70分以下、処理温度は180℃以下であることが好ましい。
化学処理として、リグノセルロース原料(乾燥重量)に対して10〜70質量%の亜硫酸ナトリウム及びpH調整剤として0.1〜10質量%、好ましくは0.1〜5質量%のアルカリを添加することもできる。リグノセルロースに亜硫酸ナトリウムを前記の添加量で単独で添加して加熱処理すると、加水分解中に酢酸等の有機酸が生成するためpHの低下が起こり加水分解液が酸性となる。加水分解液が酸性の条件下で加水分解を継続すると加水分解で生成されたキシロースがフルフラールに変換するという問題が発生する。フルフラールは、エタノール発酵の阻害物質となるため可能な限り生成させないことが望ましい。また、発酵基質であるキシロースの収率が低下するため結果としてエタノール生産効率が低下する。本発明では、リグノセルロース原料に前記の添加量で亜硫酸ナトリウム及びpH調整剤としてアルカリを添加して加熱処理することにより、加水分解中のpHが中性〜弱アルカリ性に維持されるため、フルフラールの生成及びキシロースの収率低下を抑制することができる。また、加熱処理後(加水分解後)のリグノセルロースを含む水溶液のpHが4.0〜7.0(中性〜弱アルカリ性)となるため、加水分解処理後の廃液あるいは加水分解物を中和するための薬品の使用量を低減できるというメリットがある。
前記pH調整剤として用いるアルカリとしては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム等が挙げられるが、これらの薬品に特に限定されない。使用するアルカリは、水酸化ナトリウムが望ましい。
前記、リグノセルロース原料(乾燥重量)に対して10〜70質量%の亜硫酸ナトリウム及びpH調整剤として0.1〜5質量%のアルカリを添加して加熱処理を行う場合の加熱処理温度は、80〜200℃が好ましく、120〜180℃がさらに好ましい。また、加熱処理時間は、10〜300分で行うことができるが、30〜120分が好ましい。処理条件を厳しくすることで、原料中のセルロースの液側への溶出又は過分解が起こる場合もあるため、処理温度は、180℃以下、処理時間は120分以下であることが好ましい。
(磨砕処理)
本発明では、前記化学処理により得られたリグノセルロース原料をレファイナーのディスク(プレート)のクリアランスを0.1〜2.0mmの範囲で磨砕することが好ましく0.1〜1.0mmの範囲がさらに好ましい。使用するレファイナーとしては、シングルディスクレファイナー、ダブルディスクレファイナー等を使用することができ相対するディスクのクリアランスを0.1〜2.0mmの範囲に設定できるレファイナーであれば特に制限なく使用することができる。ディスクのクリアランスが2.0mmを超えると糖化または併行糖化発酵で得られる糖収率が添加するため好ましくない。一方、ディスクのクリアランスが0.1mmより低いとレファイナーで磨砕処理した後の加水分解物(固形分)の収率が低下するため好ましくない。また、ディスクのクリアランスが0.1mmより低いとレファイナーの運転に要する電気消費量が増大するため好ましくない。
前記の磨砕処理が施されているリグノセルロース系原料を水溶液と固形分に固液分離し、固形分を糖化または併行糖化発酵の原料として用いる。固液分離する方法としては、例えば、スクリュープレス等を用いて水溶液と固形分に分離することができ、水溶液と固形分に分離することができる装置であれば制限なく使用することができる。
前記の固形分離後の原料を用いて糖化または併行糖化発酵を行う前に殺菌処理を行うことが好ましい。リグノセルロース系バイオマス原料中に雑菌が混入していると、酵素による糖化を行う際に雑菌が糖を消費して生成物の収量が低下してしまうという問題が発生する。
殺菌処理は、酸やアルカリなど、菌の生育困難なpHに原料を晒す方法でも良いが、高温下で処理する方法でも良く、両方を組み合わせても良い。酸、アルカリ処理後の原料については、中性付近、もしくは、糖化及び/又は糖化発酵工程に適したpHに調整した後に原料として使用することが好ましい。また、高温殺菌した場合も、室温もしくは糖化発酵工程に適した温度まで降温させてから原料として使用することが好ましい。このように、温度やpHを調整してから原料を送り出すことで、好適pH、好適温度外に酵素が晒されて、失活することを防ぐことができる。
前記前処理が施されているリグノセルロース原料が、1)「糖化と発酵を異なる培養槽で行う糖化発酵(以下、「逐次糖化発酵」という。)、又は、2)糖化と発酵を同じ培養槽で行う糖化発酵(以下、「併行糖化発酵」という。)(以下、1)と2)を併せて「糖化発酵」という。)へ供給される。
<糖化>
糖化と発酵を異なる培養槽で行う場合、酵素糖化反応に適した前処理が施されたリグノセルロース系原料は、適量の水と酵素と混合されて原料懸濁液とされ、糖化工程へ供給される。リグノセルロース系原料は酵素(セルラーゼ、ヘミセルラーゼ)により糖化(セルロース→グルコース、ヘミセルロース→グルコース、キシロース)される。
<併行糖化発酵>
糖化と発酵を同じ培養槽で行う場合、酵素糖化反応に適した前処理が施されたリグノセルロース系原料は、適量の水と酵素と混合されて原料懸濁液とされ、さらに酵母等の微生物と混合されて併行糖化発酵工程へ供給される。リグノセルロース系原料は酵素により糖化され、生成された糖類が酵母によりエタノールに発酵される。
本発明では、糖化発酵において、図1に示すような培養槽BR1を用いることもできるし、直列に連結された2槽以上の培養槽から構成される培養槽BR1を用いることもできる。前記培養槽は、糖化発酵を行うことが可能な培養槽であれば培養槽の容量、形状、材質は特に制限されない。
糖化発酵工程で用いるリグノセルロース系原料を含有する懸濁液に含まれるリグノセルロースの濃度は、1〜30質量%が好ましく、3〜25質量%がさらに好ましく、5〜25質量%が特に好ましい。リグノセルロースの濃度が、1質量%未満であると、糖化発酵後の培養液に含まれる生産物の濃度が低くなるため、生産物の濃縮操作が必要となり、エタノール生産コストが上昇するため好ましくない。一方、リグノセルロースの濃度が30質量%を超えると原料の攪拌が困難になり、生産性が低下するため好ましくない。
糖化発酵工程で用いるセルロース分解酵素は、セロビオヒドロラーゼ活性、エンドグルカナーゼ活性、ベータグルコシダーゼ活性を有する、所謂セルラーゼと総称される酵素である。
各セルロース分解酵素は、夫々の活性を有する酵素を適宜の量で添加しても良いが、市販されているセルラーゼ製剤は、上記の各種のセルラーゼ活性を有すると同時に、ヘミセルラーゼ活性も有しているものが多いので市販のセルラーゼ製剤を用いれば良い。
市販のセルラーゼ製剤としては、トリコデルマ(Trichoderma)属、アクレモニウム(Acremonium)属、アスペルギルス(Aspergillus)属、ファネロケエテ(Phanerochaete)属、トラメテス(Trametes)属、フーミコラ(Humicola)属、バチルス(Bacillus)属などに由来するセルラーゼ製剤がある。このようなセルラーゼ製剤の市販品としては、全て商品名で、例えば、セルロイシンT2(エイチピィアイ社製)、メイセラーゼ(明治製菓社製)、ノボザイム188(ノボザイム社製)、マルティフェクトCX10L(ジェネンコア社製)、GC220(ジェネンコア社製)等が挙げられる。
原料固形分100質量部に対するセルラーゼ製剤の使用量は、0.5〜100質量部が好ましく、1〜50質量部が特に好ましい。
糖化発酵工程での培養液のpHは3.5〜10.0の範囲に維持することが好ましく、4.0〜7.5の範囲に維持することがより好ましい。
糖化発酵工程での培養液の温度は、酵素の至適温度の範囲内であれば特に制限はなく、25〜50℃が好ましく、30〜40℃がさらに好ましい。糖化発酵の方法は、連続式が好ましいが、セミバッチ式、バッチ式でも良い。バッチ式、またはセミバッチ式の場合の反応時間(滞留時間)は、3〜240時間が好ましく、5〜160時間がさらに好ましく、10〜100時間が特に好ましい。連続式の場合の反応時間(滞留時間)は、3〜150時間が好ましく、5〜100時間がさらに好ましく、10〜80時間が特に好ましい。
<発酵微生物>
糖化と発酵を異なる培養槽で行う場合は、前記糖化後の処理液は、発酵工程へ移送し発酵微生物を用いて発酵を行う。一方、糖化と発酵を同じ培養槽で行う場合は、酵素と発酵微生物を同じ培養槽に添加し併行糖化発酵を行う。
糖化発酵では、糖類(六炭糖、五炭糖)が発酵できる発酵微生物を用いる。発酵微生物としては、サッカロマイセス・セラビシエ(Saccharomyces cerevisiae)、ピキア・スティピティス(Pichia stipitis)、キャンディダ・シハタエ(Candida shihatae)、パチソレン・タノフィルス(Pachysolen tannophilus)、イサチェンキア・オリエンタリス(Issatchenkia orientalis)等の酵母やザイモモナス・モビリス(Zymomonas mobilis)等の細菌が挙げられる。イサチェンキア・オリエンタリス酵母を使用する場合、株の種類は特に限定されないが、好ましくは37℃から45℃の範囲で増殖することが可能で、実質的にはプロテアーゼを生産しない株が好ましい。イサチェンキア・オリエンタリス酵母株としては、NBRC(Biological Resource Center, NITE)から入手可能なNBRC番号0011、0012、0013、0155、0201、0584、0841、1162、1279、1395、1664、10737等で示される酵母株が挙げられる。また、アルコール発酵性酵母MF−121株(平成15年5月22日に独立行政法人産業技術総合研究所特許生物寄託センターに寄託され、受託番号FERM P−19368が付与された株)が挙げられる。前記微生物は、遺伝子組換技術を用いて作製した遺伝子組換微生物(酵母、細菌等)であっても良い。遺伝子組換微生物としては、六炭糖と五炭糖を同時に発酵できる微生物を特に制限なく用いることができる。
微生物は固定化して用いることもできる。微生物を固定化しておくと、次工程で微生物を分離して再回収する工程を省くことができるため、少なくとも回収工程に要する負担を軽減することができ、微生物のロスが軽減できるというメリットがある。また、凝集性のある微生物を選択することにより微生物の回収を容易にすることができる。
糖化発酵工程から排出された培養液は、固液分離工程へ移送し液体分(濾液)と固形分(残渣)に分離することができる。固液分離を行う装置としては、スクリュープレス、スクリーン、フィルタープレス、ベルトプレス、ロータリープレス等を用いることができる。スクリーンとしては、振動装置が付加された振動スクリーンなどを用いることができる。
回収された固形分(残渣)は糖化発酵工程へ移送し糖化発酵の原料として用いることもできる。
糖化と発酵を異なる培養槽で行う場合は、糖化後の処理液を固液分離工程で固形分と液体分(濾液)に分離し、前記液体分に発酵微生物を添加して発酵を行うこともできる。発酵微生物としては、上記の発酵微生物を用いることができる。
糖化発酵工程で処理された処理液(固液分離工程を行った場合は、固液分離工程で分離された液体分)は、蒸留工程で減圧蒸留装置により発酵生成物(エタノール等)を蒸留分離することができる。減圧下では低い温度で発酵生成物を分離できるため、酵素の失活を防ぐことができる。減圧蒸留装置としては、ロータリーエバポレーター、フラッシュエバポレーターなどを用いることができる。
蒸留温度は25〜60℃が好ましい。25℃未満であると、生成物の蒸留に時間がかかって生産性が低下するため好ましくない。一方、60℃より高いと、酵素が熱変性するため、エタノールの生産効率が低下するため好ましくない。
蒸留後の蒸留残渣留分中に残存する発酵生成物濃度は0.1質量%以下であることが好ましい。0.1質量%以下にすることによって、工程外へ排出される発酵生成物量を低減することができ、エタノール生産効率を向上させることができる。
本発明では、糖化発酵工程後の処理液(以下、「糖化発酵処理液」という。)の少なくとも1部をSS分離装置で処理し、糖化発酵処理液に含まれるSSを除去する。SS分離装置としては、例えば、ろ過膜、遠心分離機などSSを分離できる装置であれば制限なく用いることができる。また、2種類以上のSS分離装置を併用して用いることもできる。2種類以上SS分離装置を用いる場合、各SS分離装置を直列に連結しても良いし、並列にして用いることもできる。ろ過膜としては、UF膜、MF膜、NF膜、RO膜などを用いることができ、処理液に含まれるSS濃度を低減できるろ過膜であれば、特に制限なく用いることができる。ろ過膜を用いる場合、膜の材質は、特に制限されないが、セラミック製の膜(セラミックフィルター等)が好ましい。
ろ過膜を用いる場合、0.001〜100μmの孔径を有するろ過膜で処理する。ろ過膜の孔径は、0.01〜50μmが好ましく、0.01〜10μmがさらに好ましく、0.01〜0.3μmが特に好ましい。ろ過膜の孔径が100μmを超えるとSSの除去効果が低減するため好ましくない。一方、ろ過膜の孔径が、0.001μmより小さいと、濾過流束(単位時間あたり単位濾過面積あたりの濾過水流量)が低減するため望ましくない。前記孔径を有するろ過膜で処理することにより、糖化発酵処理液に含まれるSSを糖化発酵処理液から効率的に除去することができる。SSを除去することにより、エタノール製造設備で発生する配管の目詰まりを低減することができるため、エタノール製造設備の長期的な連続運転が可能となり、効率的にエタノールを生産することが可能となる。
SS分離装置で処理した後の処理液(以下、「SS処理液」という。)を糖化発酵工程へ循環させることもできる。ろ過膜で処理した後のSS処理液には、酵素が含まれているため、SS処理液を糖化発酵工程へ循環させることにより、酵素コストの低減が可能となる。
本発明では、糖化発酵処理液に含まれるSSの濃度を0.1〜10質量%の範囲に維持することが好ましく、1〜8質量%の範囲に維持することがさらに好ましく、2〜7質量%の範囲に維持することが特に好ましい。SSの濃度が10質量%を超えると、設備内の配管等の目詰まりが発生し易くなるため好ましくない。一方、SSの濃度が、0.1質量%より低いとSS分離装置による処理量が増加し、SS分離装置を大型化するする必要が生じエタノール製造コストが上昇するため好ましくない。また、SSには酵素が吸着しているため、必要以上にSSを工程外へ排出すると酵素の損失になるため好ましくない。従って、SSの濃度を前記範囲に維持することにより、エタノール製造設備の配管等で発生するSSによる目詰まりを低減することができるため、エタノール製造設備の長期的な運転が可能となり、エタノール生産効率を高めることができる。
本発明では、SS分離装置を用いず、糖化発酵後の処理液の少なくとも1部をエタノール製造工程の工程外へ排出し、排出した処理液の容量に相当する水または水溶液をエタノール製造工程内へ供給することにより糖化発酵後の処理液に含まれるSS濃度を0.1〜10.0質量%に維持することもできる。糖化発酵後の処理液に含まれるSS濃度を0.1〜10.0質量%に維持した状態で処理液を糖化発酵工程へ循環させることもできる。水としては、水道水、工業用水、滅菌水などを用いることができる。水溶液としては、糖やエタノールを含有する水溶液を用いることができるが、エタノール生産に悪影響を及ぼさない水溶液であれば特に限定なく用いることができる。糖化発酵後の処理液を糖化発酵工程へ循環させることにより、エタノール製造設備の長期的な運転が可能となり、エタノール生産効率を高めることができる。また、処理液に含まれる酵素を再利用することができ酵素コストの低減が可能となる。
本発明では、糖化発酵工程に水溶性塩を添加し、糖化発酵工程おける原料懸濁液の電気伝導度は5mS/cm〜25mS/cmの範囲に維持することが好ましい。電気伝導度を5mS/cm〜25mS/cmの範囲に維持することによりリグノセルロース原料への酵素の吸着が抑制されるため、その結果、エタノール生産効率を高めることができる。
水溶性塩としては、酸性塩、塩基性塩、中性塩、あるいは酢酸緩衝液やクエン酸緩衝液のような塩含有緩衝液などから選ばれるものを単独あるいは組み合わせて使用することができる。水溶性塩の濃度は、酵素糖化反応に好ましくない影響を与えない範囲であれば自由に設定できる。
水溶性塩の中でもアルカリ金属塩及びアルカリ土類金属塩から選ばれる水溶性塩類が好ましい。アルカリ金属塩及びアルカリ土類金属塩としては、アルカリ金属やアルカリ土金属のハロゲン化物、硫酸塩、亜硫酸塩、チオ硫酸塩、炭酸塩、炭酸水素塩、リン酸塩、リン酸二水素塩、リン酸水素二塩、酢酸塩、クエン酸塩からなる群から選ばれる水溶性塩が挙げられる。
次に実施例を示して本発明を更に詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例等によって限定されるものではない。
[実施例1]
図1に示す製造工程で試験を実施した。
[前処理]
ユーカリの全木破砕物を20mmの丸孔スクリーンを取り付けた一軸破砕機(西邦機工社製、SC−15)で破砕し原料として用いた。
上記原料に対して97%亜硫酸ナトリウムを20%及び水酸化ナトリウムを1%の添加率となるように添加しながら、1日当たり1000kg(絶乾重量)の上記原料を連続式加熱器に投入し、170℃で90分間加熱処理した。加熱処理後の原料懸濁液をレファイナー(熊谷理器工業製、KRK高濃度ディスクレファイナー)でディスク(プレート)のクリアランスを1.0mmに設定し磨砕した後、スクリュープレス(富国工業株式会社製SHX−200 x 1500L、スクリーンサイズ1.2mm)で脱水した。脱水した原料を「前処理原料」とした。
[併行糖化発酵]
予め、液体培地(グルコース20g/L、CSL10g/L、尿素2.2g/L、pH4.5〜5.0、37℃)40LでIsattchenkia orientaris MF-121株 を8時間前々培養した。同様に500Lの培地量で前培養を実施した。
糖化発酵槽BR1にグルコース、CSL、尿素を上記と同組成となるように各々を添加し、最終容量を8.5mに調整した。酵母菌体を含む前培養液を糖化発酵槽に添加し8時間培養して、酵母数を1x10/mlに増殖させた。その後、市販セルラーゼ500Lを糖化発酵槽に添加した。前処理原料1200kg(乾燥重量)及び水を均等に48時間かけて糖化発酵槽に添加し、糖化発酵槽の最終容量を12mに調整した。以後、糖化発酵液のpHを4.5〜5.0の範囲に調整し37℃で併行糖化発酵を継続した。前処理原料の糖化発酵槽内での平均滞留時間(原料懸濁液が糖化発酵槽を通過する時間)を48時間とした。すなわち、上記と同様のレートで連続的に前処理原料と水を糖化発酵槽に供給しながら、原料懸濁液を250L/hで排出し、減圧蒸留装置EVへ移送した。尚、連続運転中に系内の糖化発酵液量が増減した場合は、水を添加したり水分蒸発量を調整することによって、糖化発酵槽の容量を12mに維持した。随時、糖化率を測定しながらエタノール製造を実施し、糖化率の低下を認めた場合は市販セルラーゼを追添した。
[エタノール蒸留]
前記糖化発酵液を減圧蒸留装置EV(日本化学機械製造、三井造船)に移送して、エタノールを濃縮蒸留及び脱水した。エタノールを除いた後の濃縮液(以下、「蒸留後濃縮液」という。)の一部はセラミックフィルターへ移送した。
[セラミックフィルター処理]
併行糖化発酵を開始してから2日後(定常運転になった状態)を「運転開始日」とし、運転開始日から運転した日数を「運転日数」とした。運転日数10日目の糖化発酵液のSS濃度が6%に増加した時点から毎日、減圧蒸留装置EVから分離された蒸留後濃縮液の一部をセラミックフィルター(細孔径0.2μm)で処理し、蒸留後濃縮液に含まれるSS(懸濁物質)を除去し、処理液(以下、「セラミックフィルター処理液」という。)を得た。前記セラミックフィルター処理液を併行糖化発酵槽BR1へ循環させて、糖化発酵液のSS濃度が6質量%付近で安定するようにセラミックフィルター処理を行った。
下記の方法で糖化発酵液に含まれるSS濃度、エタノール生産量、エタノール製造設備の運転状況を評価した。
<エタノール濃度、SS濃の測定>
運転開始日から毎日、糖化発酵槽からサンプリングを実施し、糖化発酵液に含まれるSS濃度を測定した。また、減圧蒸留装置から排出されるエタノール(99.5質量%)量を測定し、エタノール生産量を算出した。
<運転状況の評価>
上記エタノール製造設備でのエタノールの連続運転状況を下記の基準で評価した。
○:配管の詰まりが認められず連続運転が良好であった。
△:配管の詰まりが発生し、断続的に運転した。
×:配管の詰まりが発生し、運転が不可能になった。
[比較例1]
実施例1において、セラミックフィルター処理を行わない試験を比較例1とした。結果を表1に示す。
Figure 0006528928

表1に示すように実施例1のSSを除去した試験では、運転開始日から35日間配管の詰まりが発生せずエタノール製造設備を連続的に運転することができた。一方、比較例1のSSを除去しなかった試験では、12日目で配管の詰まりが発生し、14日目で連続運転が不可能となった。以上の結果から、工程内のSS濃度を一定の範囲内に維持することにより、長時間の連続運転が可能となり、その結果としてエタノールを連続的に効率よく生産できることが判明した。
[実施例2]
実施例1において、セラミックフィルター処理を行なわない試験を実施した。その代わりに[エタノール蒸留]において、エタノールを除いた後の濃縮液の容量の10%を工程外へ排出し、排出した容量に相当する水を供給した。随時、糖化率を測定しながらエタノール製造を実施し、糖化率の低下を認めた場合は市販セルラーゼを追添した。それ以外の操作は全て実施例1と同様の方法で試験した。結果を表2に示す。
表2
Figure 0006528928
表2に示すようにセラミックフィルターを用いず、蒸留後のエタノールを除去した後の濃縮液(SS含有)の一部を工程外へ排出し、排出した容量に相当する水を工程内に供給することにより工程内のSS濃度を一定の範囲内に維持することができた。その結果、長時間の連続運転が可能となり、エタノールを連続的に効率よく生産できることが確認できた。
[実施例3]
実施例1において、セラミックフィルター処理を行う直前に水溶性塩として塩化ナトリウム塩を併行糖化発酵槽BR1に添加し、電気伝導度を5〜25mS/cmの範囲内になるよう維持して試験を実施した。併行糖化発酵槽BR1内の培養液を採取し、培養液に含まれる雑菌数を測定した。雑菌の測定については100〔μg/L〕のシクロヘキシミドを含むYM寒天培地に培養液を混合し固形化させて30℃で24時間静置培養を行い出現したコロニー数を計測した。尚、コロニー数の単位をcfu/mlとした。それ以外の操作は全て実施例1と同様の方法で試験した。結果を表3に示す。
表3
Figure 0006528928
表3に示すようセラミックフィルター処理を行う直前に水溶性塩を添加し、電気伝導度を5〜25mS/cmに維持することにより、酵素回収量増加に起因するエタノールの生産性を向上させ、またセラミックフィルターを用いることで無菌的に併行糖化発酵を行えることが確認できた。
本発明により、リグノセルロース原料から効率的なエタノールの製造方法が提供される。
1:原料供給口
2:併行糖化発酵槽排出口
3:液体分移送ライン
4:蒸留後濃縮液移送ライン
BR1:併行糖化発酵槽
EV:減圧蒸留装置
CE:セラミックフィルター

Claims (8)

  1. リグノセルロース系原料からエタノールを製造する方法において、
    リグノセルロース系原料を糖化発酵すること、
    糖化発酵後の処理液からエタノールを除去すること、
    エタノールを除去した後の濃縮液の少なくとも1部をSS分離装置で処理すること、および
    SS分離装置で処理した処理液の少なくとも1部を糖化発酵へ循環させることを含み、
    前記糖化発酵後の処理液に含まれるSS濃度を0.1〜6.7質量%に維持することを特徴とするリグノセルロース系原料からのエタノールの製造方法。
  2. 前記糖化発酵が、糖化と発酵を異なる培養槽で行う逐次糖化発酵、または、糖化と発酵を同じ培養槽で行う併行糖化発酵であることを特徴とする請求項1に記載のリグノセルロース系原料からのエタノールの製造方法。
  3. 前記SS分離装置がろ過膜であることを特徴とする請求項2に記載のリグノセルロース系原料からのエタノールの製造方法。
  4. ろ過膜の孔径が0.01〜10μmであることを特徴とする請求項3に記載のリグノセルロース系原料からのエタノールの製造方法。
  5. 前記ろ過膜がUF膜および/またはMF膜であることを特徴とする請求項4に記載のリグノセルロース系原料からのエタノールの製造方法。
  6. リグノセルロース系原料からエタノールを製造する方法において、
    リグノセルロース系原料を糖化発酵すること、
    糖化発酵後の処理液からエタノールを除去すること、
    エタノールを除去した後の濃縮液の少なくとも1部をエタノール製造工程の工程外へ排出すること、および
    排出した処理液の容量に相当する水または水溶液をエタノール製造工程内へ供給することにより糖化発酵後の処理液に含まれるSS濃度を0.1〜6.7質量%に維持することを含むことを特徴とするリグノセルロース系原料からのエタノールの製造方法。
  7. 前記糖化発酵後の処理液の少なくとも1部を糖化発酵へ循環させることを特徴とする請求項6に記載のリグノセルロース系原料からのエタノールの製造方法。
  8. 糖化発酵を行う糖化発酵工程に水溶性塩類を添加し、糖化発酵工程おける原料懸濁液の電気伝導度を5mS/cm〜25mS/cmの範囲に維持することを特徴とする請求項1〜7に記載のリグノセルロース系原料からのエタノールの製造方法。
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