JP6528282B2 - インモールド成形用フィルム、インモールド成形方法およびインモールド成形装置 - Google Patents
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Description
その後、図13の工程6において、第1金型602を動かして、第2金型603と第1金型602を型開きする。この際、固化した(成形された)射出成形樹脂607の表面に接着された加飾フィルム402の転写層612のみが射出成形樹脂607の表面に転写され、インモールド成形品613となる。
インモールド成形品613の取り出し完了後、図13の工程8において、次の成形に備えて、第1金型602の金型の吸引穴605からの吸引による2枚重ねた通常のインモールド成形用フィルム601のキャビティ面への吸着を止め、フィルム送り装置608により2枚重ねた通常のインモールド成形用フィルム601を搬送する。その際に、所定の意匠(絵柄)が、第2金型603と第1金型602との間の所定の位置に配置される。
次に前述の図12の工程3において、2枚重ねた通常のインモールド成形用フィルム601のフィルム間に空気層が発生した場合について、図14を用いて説明する。
以上のように、しわの発生原因は、2枚重ねのフィルム間の空気層、および射出成形時の熱膨張差によるフィルムの伸縮差である、ということが分かる。
さらに、本発明のインモールド成形方法の一実施形態は、前記インモールド成形用フィルムを金型内に配置する工程と、前記貫通孔を介して前記加飾フィルムを吸引しながら前記インモールド成形用フィルムを前記金型の成形面に吸引する工程と、前記金型を型締めして前記金型の成形空間に樹脂を充填する工程と、前記金型を型開きして前記成形空間に充填された前記樹脂の表面に前記加飾フィルムが密着した成形品を取り出す工程とを有することを特徴とする。
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1におけるインモールド成形用フィルムの層構成を例示している。図2は、本発明のインモールド用成形品を例示する断面図である。図1に示すインモールド成形用フィルム108は、機能ベースフィルム101と緩衝層102と加飾フィルム離型部103、加飾フィルム転写層104で構成された連続フィルムである。機能ベースフィルム101および緩衝層102は微小な穴である吸引孔105を有する。本発明のインモールド成形用フィルム108は、機能ベースフィルム101と緩衝層102をあわせた機能フィルム106、および加飾フィルム離型部103と加飾フィルム転写層104をあわせた加飾フィルム107の2つのフィルムから構成される。
図3の工程1においてフィルム送り装置208より排出された本発明のインモールド成形用フィルム201は第1金型202と第2金型203の間に挿入される。このとき、機能ベースフィルム101は図のように第1金型202に対向し、加飾フィルム転写層104は第2金型203に対向するように配置される。吸引孔105はフィルム押さえ部材204より成形品側に配置され、かつ、成形品より外側に配置される。前述したように、吸引孔105は加飾フィルム離型部103、加飾フィルム転写層104に印刷されたアライメントマークにより位置きめされているため、図のような配置になる。
図3の工程4では、ゲート206より樹脂が金型内に充填され始める。
次に、図4の工程5で、金型キャビティ内に射出成形樹脂207が充填される。このように射出成形樹脂207が金型のキャビティに入っていく段階で、射出成形樹脂207は加飾フィルム転写層104、加飾フィルム離型部103、緩衝層102、機能ベースフィルム101の順に射出圧で押され、射出熱を伝導する。その際に、僅かではあるが、加飾フィルム離型部103と機能ベースフィルム101との間に熱膨張差が生じる。よって、この伸びを緩和するためにも緩衝層102を設けることが好ましい。成形時のインモールド成形用フィルム201の伸びは、機能ベースフィルム101より加飾フィルム離型部103の方が大きい。このとき、緩衝層102の片面が機能ベースフィルム101に、緩衝層102のもう片方の面が加飾フィルム離型部103に密着されることで、加飾フィルム離型部103の伸びを少なくし、かつ、機能ベースフィルム101の伸びを大きくすることができる。これにより熱膨張差が緩和される。また、加飾フィルム離型部103と機能ベースフィルム101の熱膨張差を更に緩和させるように、緩衝層102の材料は、熱により一定の伸びを有する熱可塑樹脂とすることが好ましい。このような特徴を持った緩衝層102が無ければ、図15に示すようにインモールド成形用フィルム201内の伸び差により成形品に突起が形成され、しわが発生してしまう場合がある。
(実施の形態2)
図5は、本発明による実施の形態2におけるインモールド成形用フィルムの構成例の断面図を示している。ここで機能ベースフィルム110には微細凹凸が加飾フィルム離型部112と向かい合う面に配置されている。機能ベースフィルム110と加飾フィルム離型部112を挟むように緩衝層111が配置される。機能ベースフィルム110と緩衝層111で構成された機能フィルム115と、加飾フィルム離型部112と加飾フィルム転写層113で構成された加飾フィルム116とを重ねられる。これらを重ねて密着されることにより図6に示すインモールド成形用フィルム117が構成される。このように、インモールド成形用フィルム117は緩衝層111、加飾フィルム離型部112、加飾フィルム転写層113の順に、機能ベースフィルム110の微細凹凸を反映した形状である。図7は本発明のインモールド成形品の断面図を例示している。インモールド成形品は、成形樹脂109に加飾フィルム転写層113が形成されているが、この表面には微細凹凸が形成されることとなる。
図8の工程1で、本発明のインモールド成形用フィルム117が第1金型302、第2金型303の間に挿入する形で配置される。実施の形態1と同様に、機能ベースフィルム110の微細な凹凸が形成されていない面を第1金型302に対向させ、加飾フィルム転写層113を第2金型に対向させる。
図9の工程4は、ゲート306より射出成形樹脂を射出開始した状況である。金型キャビティ内へ射出成形樹脂が注入されることにより、加飾フィルム転写層113、加飾フィルム離型部112、緩衝層111、機能ベースフィルム110の順に射出熱が伝導される。その際、機能ベースフィルム110の微細凹凸部にインモールド成形用フィルム117の伸縮に伴う空気層が形成されるかもしれないが、その空気層は全て吸引孔114を通って排出される。すなわち、機能ベースフィルム110に微細な凹凸が形成されていても、このインモールド成形方法により、しわ発生の原因となる空気層が成形品表面に発生しない。
102‥緩衝層
103‥加飾フィルム離型部
104‥加飾フィルム転写層
105‥(フィルムの)吸引孔
106‥機能フィルム
107‥加飾フィルム
108‥インモールド成形用フィルム
109‥成形樹脂
110‥機能ベースフィルム
111‥緩衝層
112‥加飾フィルム離型部
113‥加飾フィルム転写層
114‥吸引孔
115‥機能ベースフィルム
116‥加飾フィルム
117‥インモールド成形用フィルム
201‥インモールド成形用フィルム
202‥第1金型
203‥第2金型
204‥フィルム押さえ部材
205‥吸引穴
206‥ゲート
207‥射出成形樹脂
208‥フィルム送り装置
210‥突き出しピン
211‥加飾フィルムの転写層
212‥インモールド成形品
213‥必要なくなった部分のフィルム
302‥第1金型
303‥第2金型
305‥金型の吸引穴
306‥ゲート
307‥射出成形樹脂
310‥加飾フィルムの転写層
311‥成形品
401‥機能ベースフィルム
402‥加飾フィルム
501‥インモールド成形用フィルム
502‥第1金型
503‥第2金型
504‥フィルム押さえ部材
505‥金型の吸引穴
506‥ゲート
507‥射出成形樹脂
508‥フィルム送り装置
601‥インモールド成形用フィルム
602‥第1金型
603‥第2金型
604‥フィルム押さえ部材
605‥金型の吸引穴
606‥ゲート
607‥射出成形樹脂
608‥フィルム送り装置
609‥収納凹部
610‥射出成形樹脂
612‥転写層
613‥インモールド成形品
614‥突き出しピン
701‥空気層
702‥凹形状
801‥フィルムの伸び代
802‥溝
Claims (7)
- ベースフィルムと、前記ベースフィルム上に形成された緩衝層と、で構成した機能フィルムと、
加飾フィルム離形部と、成形品に転写する加飾フィルム転写層と、で構成し、前記緩衝層上に前記加飾フィルム離形部を貼り付けた加飾フィルムと、
からなり、
前記緩衝層は熱可塑材であり、前記緩衝層のガラス転移温度は前記ベースフィルムのガラス転移温度および前記加飾フィルムのガラス転移温度より低いことを特徴とするインモールド成形用フィルム。 - 前記ベースフィルムと前記緩衝層とを貫通する貫通孔をさらに備えることを特徴とする請求項1に記載のインモールド成形用フィルム。
- ベースフィルムと、
加飾フィルム離形部と、成形品に転写する加飾フィルム転写層と、で構成し、前記ベースフィルム上に前記加飾フィルム離形部を貼り付けた加飾フィルムと、
前記ベースフィルムを貫通する貫通孔と
を有することを特徴とするインモールド成形用フィルム。 - 前記ベースフィルムの前記加飾フィルムが形成される側の面上に形成される凹凸をさらに有することを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載のインモールド成形用フィルム。
- 請求項2または請求項3に記載のインモールド成形用フィルムを金型内に配置する工程と、
前記貫通孔を介して前記加飾フィルムを吸引しながら前記インモールド成形用フィルムを前記金型の成形面に吸引する工程と、
前記金型を型締めして前記金型の成形空間に樹脂を充填する工程と、
前記金型を型開きして前記成形空間に充填された前記樹脂の表面に前記加飾フィルムが密着した成形品を取り出す工程と
を有することを特徴とするインモールド成形方法。 - 前記樹脂を充填する際に、前記樹脂を多段階に注入することを特徴とする請求項5記載のインモールド成形方法。
- 請求項2または請求項3に記載のインモールド成形用フィルムを金型内に配置し前記金型の成形空間に充填した樹脂の表面に前記加飾フィルムを密着した成形品を成形するインモールド成形装置であって、
第1金型と、
第2金型と、
前記インモールド成形用フィルムを前記第1金型に押し付ける構成の枠形状の箔押さえと、
前記第1金型の前記箔押さえの枠形状の内側に設けられた吸引穴と
を有し、前記吸引穴は前記貫通孔を介して前記加飾フィルムを前記第1金型の成形面に吸引する構成であり、前記樹脂を充填する際に前記インモールド成形用フィルムを前記金型の前記成形面に密着させる構成であることを特徴とするインモールド成形装置。
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