JP2013184300A - インモールド成形方法、インモールド転写フィルムおよびインモールド成形品 - Google Patents

インモールド成形方法、インモールド転写フィルムおよびインモールド成形品 Download PDF

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Abstract

【課題】所望の印刷絵柄を正しく転写することができるインモールド成形方法を提供することを目的とする。
【解決手段】ベース層1aの一部分に、ロゴタイプやマーク、文字などの絵柄部分13に被さるように、伸びにくいラミネート層1bが特定領域12aに設けられたインモールド転写フィルム10を、成形金型のキャビティにセットした状態で射出樹脂38を注入して成形品39を加飾することにより、絵柄部分13の位置,向き,伸びによる変形を低減する。
【選択図】図3

Description

本発明は、テレビジョン受像機やパソコン、DVD(digital versatile disk)レコーダなどのAVC商品や、携帯電話機などのモバイル機器、及び掃除機やエアコン、髭剃りなどを含む家電製品全般の外装の他、コンソールパネル、センタークラスター、スイッチベース等の自動車内装品、ホイルキャップやモール等の自動車外装品、壁や柱等の建材品の部品の製造に適用するインモールド転写成形に使用されるフィルム、及びそのインモールド成形方法、及びそのインモールド成形品に関する。
従来、射出成形を行うと同時に成形品の表面に図柄や文字などの絵付けを行うインモールド成形は、1つの加飾形態として多くの製品に用いられている。一般的には、インモールドが可能な製品は、平面的なものが多い。その理由としては深絞り形状でインモールドを実施した場合、フィルムが伸びず、フィルムの破れなどにつながる。
図11に示す構造を持つインモールドフィルム50のフィルムを用いて、深絞りの射出成形と同時の絵付けをインモールドで実施する場合は、図12に示す製造工程によって実施される。
インモールドフィルム50は、PETなどが主に用いられるベースフィルム1に、剥離層2を介して転写層8が設けられている。
転写層8は、転写後に製品の一番表面の層になるハードコート層3と、絵柄などの印刷層5と、ハードコート層3との間の接着力を保つためのアンカー層4と、印刷層5の色透過を防止する隠蔽層6と、そして、成形時に成形樹脂との密着を確保するために積層された接着層7により構成されている。
このインモールドフィルム50を用いた深絞りのインモールド成形は、まず、図12(a)に示したフィルム加熱工程において、射出成形用金型の金型31とクランプ35の間へインモールド転写フィルム50を箔送り装置34にて挿通する。
このとき、インモールド転写フィルム50と金型31の凹部との間に密閉された空間Sが形成されている。金型31と金型32の金型開き時に、金型31と金型32の間に加熱装置63を上下機構62により挿入し、加熱装置63によってインモールドフィルム50を加熱してフィルム全体を軟化させる。この状態のインモールドフィルム50を図12(a)において矢印X方向から観察した状態を図12(aa)に示す。ここでは印刷層5にロゴタイプやマークなどの絵柄部分13として“A B C D”が印刷されている。14,15はアライメントマークである。
図12(b)の吸引工程では、金型31の凹部に連通した吸引口36より真空吸引を行う。これにより、軟化しているインモールド転写フィルム50は金型31の凹部に沿うようにフィルム全体で伸び変形せしめられて密着する。この工程は一般に予備成形と呼ばれている。この状態のインモールドフィルム50を図12(b)において矢印X方向から観察した状態を図12(bb)に示す。フィルム吸引によってインモールド転写フィルム50が伸びて、文字“A B C D”が変形している。
図12(c)の射出工程では、加熱装置63を両金型31,32間から退避させ、インモールド転写フィルム50をクランプしたまま金型31が前進し、金型32と合体し、型締めを行う。その後、溶融した成形樹脂38を金型32のスプル37より金型内に射出する。この時、インモールド転写フィルム50は、さらに成形樹脂38により、金型31の凹部の内面に沿うように自由方向に伸ばされることになる。これにより、金型31の凹形状の成形面に沿わせられたインモールド転写フィルム50の転写層60の部分が成形品39と一体化して貼り付く。
図12(d)の取り出し工程では、射出成形完了後に型開きを行うと、型内から外表面に転写部60が転写された成形品39が取り出される。成形品39を図12(d)において矢印Y方向から観察した状態を図12(dd)に示す。この状態では、文字“A B C D”が変形したまま、成形品39に転写部60が転写されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2000−108158号公報
加熱されたインモールド転写フィルム50は、全面が軟化しているため、真空引き工程や射出成形の工程でフィルム全体が伸ばされる。そのため、本来であれば、伸びて欲しくない部分まで伸びるため、高伸び部で文字色が薄くなったり、ロゴタイプやマークなどの絵柄などは、転写後の状態を確認すると、所望の転写状態になっていない場合が多い。
この不具合の状態としては、ロゴタイプなどの位置や向き、角度、そして、湾曲した部分などでは、ロゴタイプが歪むなどの問題や、ロゴタイプなどが太った状態になる。
本発明はこの問題を解決し、所望の印刷絵柄を正しく転写することができるインモールド成形方法を提供することを目的とする。
またさらなる課題として、インモールド転写フィルム50が伸びやすい場合、射出樹脂が直接当る位置にある場合、局所的にフィルムが伸び、絵柄が歪む、インクは流れるなどの課題もあり、本発明はこの問題の解決できるインモールド成形方法を提供することも目的とする。
上記目的を達成するために、本発明のインモールド成形方法は、一部分にラミネート層が貼り付けられた特定領域を有するインモールド転写フィルムを、成形金型のキャビティにセットした状態で射出樹脂を前記キャビティに注入して成形品を加飾することを特徴とする。
また、本発明のインモールド成形品は、成型品の表面に、インモールド転写フィルムから線やロゴタイプやマークなどの絵柄部分が配置されている転写部をインモールド成形して貼り付けたインモールド成形品であって、線やロゴタイプやマークなどの絵柄部分が形成されている前記転写部の特定領域に対応して、前記特定領域の周囲の樹脂表面が、前記特定領域の樹脂表面よりも突出していることを特徴とする。
また、本発明のインモールド転写フィルムは、一部分にラミネート層が貼り付けられた特定領域を有することを特徴とする。
この構成によると、一部分に貼り付けられラミネート層によって、深絞りインモールド成形時に発生する転写部のフィルムの伸びの位置や伸び量、そして伸びる角度などを抑制することができ、ロゴタイプやマークや図柄などの転写される位置や角度、変形などを所望のものにできる。
本発明の実施の形態1におけるインモールド転写フィルムの断面構造を示すために、積層されている各層を長手方向に位置を順番にずらせて切り欠いた拡大斜視図 本発明の実施の形態1における(a)インモールドフィルムの拡大断面図と(b)接着層から見た平面図 本発明の実施の形態1におけるインモールド成形工程図 本発明の実施の形態1における(a)成形樹脂注入中のキャビティの拡大断面図と(b)要部の拡大図 本発明の実施の形態1における成形品の拡大断面図 本発明の実施の形態2における成形樹脂注入中のキャビティの拡大断面図 本発明の実施の形態2における別の例の成形樹脂注入中のキャビティの拡大断面図 本発明の実施の形態3において箔送り装置にセットするインモールド転写フィルムの断面構造を示すために、積層されている各層を長手方向に位置を順番にずらせて切り欠いた拡大斜視図 本発明の実施の形態3におけるインモールド成形の要部工程図 本発明の実施の形態4において(a)箔送り装置にセットするインモールド転写フィルムの断面構造を示す拡大斜視図と(b)キャビティへ挿入する直前の加工工程を説明する拡大斜視図 従来のインモールドフィルムの断面構造を示すために、積層されている各層を長手方向に位置を順番にずらせて切り欠いた拡大斜視図 従来のインモールドフィルムを用いたインモールド成形方法の工程図
以下、本発明のインモールド成形方法を、具体的な各実施の形態に基づいて説明する。
(実施の形態1)
図1〜図5は本発明の実施の形態1を示す。
本発明のインモールド成形方法に使用するインモールド転写フィルム10は、図11に示したインモールド転写フィルム50とは、ベースフィルム1の構成が異なっている。その他はインモールド転写フィルム50と同じである。
図1に示すようにインモールド転写フィルム10は、PETなどが主に用いられるベースフィルム1に、剥離層2を介して転写層8が設けられている。
実施の形態1におけるベースフィルム1は、ベース層1aとラミネート層1bで構成されている。図1および図2(a)では各層の厚みを拡大して図示している。
ベース層1aの全面にラミネート層1bが形成されているのではなく、ベース層1aの一部分にラミネート層1bがある第1特定領域12a,第2特定領域12bが形成されている。第1特定領域12aと第2特定領域12bの間には、ラミネート層1bが設けられていない隙間11が形成されており、ベース層1aが露出している。
転写層8は、転写後に製品の一番表面の層になるハードコート層3と、絵柄などの印刷層5と、ハードコート層3との間の接着力を保つためのアンカー層4と、印刷層5の色透過を防止する隠蔽層6と、そして、成形時に成形樹脂との密着を確保するために積層された接着層7により構成されている。ここでは印刷層5に“A B C D”の絵柄部分13が記録されている。
図2(b)は図2(a)を接着層7の側(矢印X方向)から見た状態を示している。第1特定領域12aのラミネート層1bは、印刷層5の絵柄部分13に対応して、絵柄部分13に被さるようにベース層1aに形成されている。第2特定領域12bのラミネート層1bは、第1特定領域12aを取り囲むように隙間11を空けてベース層1aに形成されている。
ベースフィルム1に使用されるフィルムの特性として一例を挙げると、ベース層1aのPETは伸び易さが必要なため、伸び性として130%以上のものが使用され、逆に、伸び性を必要としないラミネート層1bは、伸び性として120%以下などの伸びないPETなどが用いられる。本実施の形態では伸び性の数値を記載しているが、その数値はこの限りではない。
また、ラミネート層1bは、ベース層1aのPETフィルムよりも伸びにくいものを使用する場合が多いが、ここではラミネート層1bに隙間11を形成してインモールド転写フィルム10に膜厚が異なる部分が形成されているため、ラミネート層1bとベース層1aの伸び易さが同レベルであっても、ベースフィルム1としては、面内に伸び易い、面内に伸びにくい、の差を実現できる。
また、ベース層1aより耐熱性の高い材質のフィルムをラミネート層1bとして貼り付けることにより伸びにくくすることもできる。
このようにしてインモールド転写フィルム10には、ラミネート層1bが貼り付けられているために伸びにくい第1,第2特定領域12a,12bと、ラミネート層1bが無くて伸び易い隙間11が形成されている。
隙間11をベースフィルム1に作成する方法としては、ベース層1aの全面をラミネート層1bによってラミネート後に、隙間11を形成したい部分のみのラミネート層1bを切り取ることで実現ができる。切り取る方法としては、ハーフカットなどの方法が最適であり、ラミネート層1b側から刃物を挿入し、切り込みを入れ、不要部のみを取り去ることで実現できる。
さらに、インモールド転写フィルム10には、フィルム位置決め目的のため、図2(b)に示すようにアライメントマーク14,15がある。アライメントマーク14,15の印刷方法としては、様々な印刷方法を用いることができる。主なものは、グラビヤ印刷、スクリーン印刷、オフセット印刷などが挙げられる。印刷時には、上記の伸びやすい隙間11の部分が存在すると、印刷時の搬送ミスにつながるとともに、印刷のためにフィルムに荷重をかけた場合、隙間11の部分だけには荷重がかからないため、所望の印刷ができないなどの問題が発生する可能性がある。そのため、アライメントマーク14,15の印刷は、隙間11を形成する前が望ましい。
このようにして得られたインモールド転写フィルム10を用いたインモールド成形工程を、図3に基づいて説明する。
図3(a)の箔送り・吸引工程では、箔送り装置34にてインモールド転写フィルム10を、金型31とクランプ35の間に挿入する。この時、成形する樹脂材料などにもよるが、例えば成形樹脂としてABSなどを用いる場合は、金型温度としては、インモールド転写フィルム10が50℃未満では全体として伸びにくく、80℃以上では軟化しすぎるため、通常は50℃〜80℃前後が用いられる。好ましくは60℃前後である。この後、図3(aa)に示すインモールド転写フィルム10上のアライメントマーク14,15を用いて、金型内での所望の位置に絵柄を停止させる。絵柄の停止精度としては、0.5mm〜2mm程度が一般的であるが、特に文字テキストやロゴタイプなどがある場合は、0.03mm以上0.5mm未満にすることが望ましい。文字テキストやロゴタイプのズレが0.03mm未満は目視では判別できないので過剰精度となり、経済性が悪い。0.5mm以上では目立ちやすい。
この後、クランプ35が金型31側へ移動し、このクランプ35により、インモールド転写フィルム10は、金型31へ固定される。そして、吸引口36にてインモールド転写フィルム10と金型31の間の空間Sを真空吸引する。これによってインモールド転写フィルム10は、金型31の温度によりインモールド転写フィルム自体が軟性を増すことにより、金型31の凹形状に倣う様に変形する。この時、インモールド転写フィルム10は、図3(aa)に示すように、インモールド転写フィルム10は、ラミネート層1bが貼り付けられていない隙間11の部分が、ラミネート層1bが貼り付けられている第1,第2特定領域12a,12bに比べ大きく伸ばされ、ロゴタイプや文字などがある硬度の高く伸びにくい第1特定領域12a、ならびに第2特定領域12bはほとんど伸ばされない形で変形する。
図3(b)の射出工程では、インモールド転写フィルム10をクランプ35によって位置決めした状態で金型31は、金型32側へ型締めする。その後、スプル37から溶かされた成形樹脂38が金型32とインモールド転写フィルム10の間に射出注入され、樹脂成形される。成形樹脂38の温度は、前記のABS樹脂などの場合、230℃〜260℃くらいであり、この成形樹脂38によっても、インモールド転写フィルム10は、ラミネート層1bが貼り付けられていない隙間11の部分が、ラミネート層1bが貼り付けられている第1,第2特定領域12a,12bに比べ大きく伸ばされ、ロゴタイプや文字などがある硬度の高く伸びにくい第1特定領域12a、ならびに第2特定領域12bはほとんど伸びない状態で変形する。
この樹脂成形と同時に、インモールド転写フィルム10は、剥離層2とハードコート層3の間で剥離が起こり、成形品39の表面にハードコート層3から接着層7までが転写部40として転写される。この転写部40は印刷層5を含み、文字、マークやロゴタイプなどの絵柄部分13は、成形品39の表面に転写される。
図3(c)の取出し工程では、金型31,32が冷却されるのを待ち、金型31が型開きし、ロボット(図示せず)で成形品39が取り出される。転写部40を伴った成形品39は、この後、UV照射装置(図示無し)にて、UV光を成形品の転写部40に当てることにより、鉛筆硬度2Hの硬さまで、ハードコート層3の全体が硬化される。
このようにしてインモールド成形を行うことにより、ロゴタイプや文字、絵柄など、伸びて欲しくない部分については、初期の状態を保ちながら、所望の位置、角度で成形品へ転写できる。
また、このようにして作成したインモールド成形品は、擦れにくく傷ついたり、摩滅しにくいというメリットがある。この点を具体的に説明する。
図4(a)(b)は、図3(b)に示した射出工程の要部の拡大を示している。図4(b)は図4(a)の更なる拡大を示している。
金型31,32を閉じた状態でキャビティに成形樹脂38が注入されると、注入された成形樹脂38の押圧力によってラミネート層1bの第1,第2特定領域12a,12bが金型31に押し付けられる。第1,第2特定領域12a,12bの間に形成されている隙間11の部分では、注入された成形樹脂38の押圧力によって、図4(b)に示すようにベース層1aが隙間11に押し込まれる。この変形に伴って、この部分の転写層8と成形樹脂38は、第1,第2特定領域12a,12bの部分の転写層8と成形樹脂38に比べて、ベース層1aの側に突出する。この状態で金型31,32が冷却されて図3(c)の取出し工程で取り出された成形品39の表面は、図5に示すように転写層8の表面に、ラミネート層1bの隙間11によって形成された環状の凸部41が形成されることになって、線やロゴタイプやマークなどの絵柄部分13が配置されている部分が、凸部41よりも僅かに窪んでいるので、転写層8の絵柄部分13の上の部分が擦れにくく傷ついたり、摩滅しにくい。
(実施の形態2)
図6は実施の形態2を示す。
実施の形態1では、絵柄部分13の上に第1特定領域12aを配置し、第1特定領域12aの周りに隙間11を空けて第2特定領域12bを設けて、A B C D”の文字の変形を低減したが、柄や模様の絵柄部分13が広い範囲に拡がっている場合には、金型31,32と第1特定領域12aの位置関係を図6に示すように配置して、真空引き工程や射出成形の工程を実施するのが効果的である。
つまり、金型32のスプル37の延長方向の線上にラミネート層1bの第1特定領域12aが位置するように配置した状態で成形樹脂38を注入する。
このようにセットしたインサート成形方法によると、溶融している成形樹脂38が直接に衝突する場所のインモールド転写フィルム10の耐熱性などを、第1特定領域12aのラミネート層1bによって向上させることができ、成形後に発生しやすい印刷流れなどのインモールド転写フィルム10へのダメージを低減できる。
図7は別の例を示す。
図6に示した例では、スプル37の延長方向にラミネート層1bの第1特定領域12aが位置するように配置した状態で成形樹脂38を注入したが、図7に示すように、成形樹脂38の流れが早いゲート42の近傍にあたる部分、つまり、ゲート42の延長方向の線上に、ラミネート層1bの第1特定領域12aが位置するように配置した状態で成形樹脂38を注入することによっても、インモールド転写フィルム10へのダメージを同様に低減できる。
(実施の形態3)
図8と図9(a)(b)(c)は実施の形態3を示す。
上記の各実施の形態では、箔送り装置34にセットされたインモールド転写フィルム10のラミネート層1bの第1,第2特定領域12a,12b、またはラミネート層1bの第1特定領域12aに、ベース層1aよりも伸びにくいフィルム、あるいはベース1層aより耐熱性の高い材質のフィルムが貼り付けられていた。
この実施の形態3では、箔送り装置34には、図8に示すように剥離層2の上にベース層1aが形成されているが、ラミネート層1bを形成していないインモールド転写フィルム10aを図9(a)に示すようにセットし、箔送り装置34と金型31の間に貼り合せ装置43を設け、金型31,32のキャビティへ送り込む直前に、貼り合せ装置43の駆動部44と貼り付けアーム45によって、インモールド転写フィルム10aのベース層1aに、ラミネート層1bとなるラミネートフィルム46を貼り付けて形成する。貼り付けアーム45には、ラミネートフィルム46が受け渡し機構(図示なし)で取り付けられている。その他は実施の形態1と同じである。
図9(b)に示すように、インモールド転写フィルム10aが金型31とクランプ35の間に挿入された状態で、停止し、その後、駆動部44により、貼り付けアーム45が前進し、ラミネート層1bがインモールド転写フィルム10aのベース層1aに貼り付けられる。
このとき、貼り付け位置を精度良く規定したい場合は、もともと金型内でのインモールド転写フィルム10のアライメントをするために形成されているアライメントマーク14,15を用いて、インモールド転写フィルム10aの位置を規定し、その状態にてラミネート層1bを貼り付ける工法を取ることで実現が可能である。この場合には貼り付け精度を±0.5mm以内にできる。
次に、図9(c)に示すように、このラミネート層1bが貼り付けられたフィルムが下降し、金型31とクランプ35の間に移動し、その後は、実施の形態1と同様にインモールド成形が実現される。
(実施の形態4)
図10(a)(b)は実施の形態4を示す。
上記の各実施の形態では、箔送り装置34にセットされたインモールド転写フィルムは、ベース層1aの第1,第2特定位置12a,12bにラミネート層1bが貼り付けられた状態、またはベース層1aの第1特定位置12aだけにラミネート層1bが貼り付けられた状態、またはベース層1aにラミネート層1bがまったく貼り付けられていない状態、との何れかであった。
この実施の形態4では、図10(a)に示すようにベース層1aの全面にラミネート層1bが貼り付けられたインモールド転写フィルム10bを、箔送り装置34にセットする。そして、箔送り装置34と金型31の間において、金型31,32のキャビティへ送り込む直前に、図10(b)に示すように第1,第2特定位置12a,12bを残して隙間11に該当する部分のラミネートフィルム1cだけを剥がすという工程を採ることによっても実現可能である。その他は実施の形態1と同じである。
隙間11に該当する部分のラミネートフィルム1cだけを剥がす具体的な方法としては、隙間11を形成した部分のみのラミネート層1bを切り取ることで実現ができる。切り取る方法としては、ハーフカットなどの方法が最適であり、ラミネート層1b側から刃物を挿入し、切り込みを入れ、不要部のみを取り去ることで実現できる。
本発明は、テレビ受像機やパソナルコンピュータ、DVDレコーダなどのAVC商品や携帯電話機などのモバイル機器、および掃除機やエアコン、髭剃りなどを含む家電製品全般の外装、そしてコンソールパネル、センタークラスター、スイッチベース等の自動車内装品、ホイルキャップやモール等の自動車外装品、壁や柱等の建材品の部品の製造に寄与する。
1 ベースフィルム
1a ベース層
1b ラミネート層
2 剥離層
3 ハードコート層
4 アンカー層
5 印刷層
6 隠蔽層
7 接着層
8 転写層
10 インモールド転写フィルム
11 隙間
12a,12b ラミネート層の第1,第2特定領域
13 絵柄部分
14,15 アライメントマーク
31,32 金型
34 箔送り装置
35 クランプ
36 吸引口
37 スプル
38 成形樹脂
39 成形品
40 転写部

Claims (7)

  1. 一部分にラミネート層が貼り付けられた特定領域を有するインモールド転写フィルムを、成形金型のキャビティにセットした状態で射出樹脂を前記キャビティに注入して成形品を加飾する
    インモールド成形方法。
  2. ベース層に剥離層を介して転写層が形成された前記インモールド転写フィルムの前記ベース層の一部分に、前記インモールド転写フィルムを成形金型のキャビティにセットする直前の工程で、前記ラミネート層を貼り付ける
    請求項1記載のインモールド成形方法。
  3. ベース層の一方の面に剥離層を介して転写層が形成され、ベース層の他方の面に前記ラミネート層が貼り付けられた前記インモールド転写フィルムを、成形金型のキャビティにセットする直前の工程で、一部分を残して前記ラミネート層を前記ベース層から剥がす
    請求項1記載のインモールド成形方法。
  4. 成形金型のキャビティに前記インモールド転写フィルムをセットした状態において、前記ラミネート層の有る前記一部分の位置は、
    前記成形金型のスプルの延長方向や前記射出樹脂の流れが早いゲートの近傍にあたる部分である
    請求項1記載のインモールド成形方法。
  5. 請求項1〜請求項4の何れかのインモールド成形方法で製造された
    インモールド成形品。
  6. 成型品の表面に、インモールド転写フィルムから線やロゴタイプやマークなどの絵柄部分が配置されている転写部をインモールド成形して貼り付けたインモールド成形品であって、
    線やロゴタイプやマークなどの絵柄部分が形成されている前記転写部の特定領域に対応して、前記特定領域の周囲の樹脂表面が、前記特定領域の樹脂表面よりも突出している
    インモールド成形品。
  7. 一部分にラミネート層が貼り付けられた特定領域を有する
    インモールド転写フィルム。
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