JP6526965B2 - 日焼け止め化粧料 - Google Patents

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本発明は、フォームタイプの日焼け止め化粧料に関する。
紫外線による肌のダメージを抑えるために、種々のUVケア化粧料が開発されている。UVケア化粧料の1つである日焼け止め化粧料(サンスクリーン、サンプロテクター)は、紫外線吸収剤や紫外線散乱剤等を配合することにより、太陽光線中の紫外線を防御し、紫外線の悪影響から皮膚を守ることを目的とする化粧料である(非特許文献1)。
近年、マリンスポーツやスキー、ゴルフ等、強い太陽光に長時間さらされる屋外でのレジャーシーンに限らず、日常生活においても紫外線防御が重要と考えられており、日焼け止め化粧料の需要やその使用頻度が高まっている。そのため、日焼け止め化粧料には、紫外線防御力だけでなく、使用感の向上も求められている。
日焼け止め化粧料の剤型としては、乳化剤型、ゲル剤型、オイル剤型等種々のものがあるが、近年、塗りやすさと軽いつけ心地が得られるとして泡沫状(フォームタイプ)の剤型を採用したものも市販されている。それらは、紫外線吸収剤や紫外線散乱剤を含有する組成物を、ポンプ容器や高圧の液化石油ガス(LPG)を含むエアゾール容器で泡沫状に形成するものが多く、該組成物としては水中油型エマルションのもの(特許文献1)や油中水型エマルション(特許文献2)のもの等さまざまなタイプが提案されている。
特表2012−516318号公報 特開2004−331610号公報
「化粧品辞典」、日本化粧品技術者会編、2004年、丸善株式会社発行、第495〜496頁
従来のLPGガスで泡沫を形成するフォームタイプの日焼け止め化粧料は、容器から泡沫の吐出しやすさや、肌へ塗布する際の感触等の使用感において、必ずしも満足が得られるものではなかった。
かかる状況に鑑みて、容器からの吐出時及び肌への塗布時の何れの場面でも使用感に優れる、フォームタイプの日焼け止め化粧料を提供することを、本発明の課題とする。
本発明者らは上記課題を解決するために、さっぱりした感触と保湿乳液に近い使用感が得られる水中油型乳化組成物を、LPGを用いて泡沫状にすることを研究の柱に据え、該組成物の粘度を低くすることにより、容器から吐出しやすく、かつ肌への塗布時におさまりの良い泡となることに想到した。また、一般に紫外線吸収剤は極性が高いために乳化が困難な場合が多く、低粘度の組成物ではそれが顕著であるところ、特定の界面活性剤を用いて乳化することにより、水中油乳化系を安定化できることに想到し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は以下の通りである。
[1]紫外線吸収剤、及び界面活性剤を含有し、
粘度が500〜8000mPa・Sであり、
前記界面活性剤が、ポリエチレングリコール脂肪酸エステル及び/又はソルビタン脂肪酸エステルである、水中油型乳化組成物。
[2]さらにエタノール1〜5重量%を含有する、[1]に記載の水中油型乳化組成物。[3]油性成分7.0重量%以下であって、前記油性成分の60重量%以上が紫外線吸収剤である、[1]又は[2]に記載の水中油型乳化組成物。
[4]前記ポリエチレングリコール脂肪酸エステルが、炭素数12〜22の脂肪酸と重合度20〜300のポリエチレングリコールとのエステルである、[1]〜[3]の何れかに記載の水中油型乳化組成物。
[5]前記ソルビタン脂肪酸エステルが、炭素数12〜18の脂肪酸とソルビタンとのエステルである、[1]〜[4]の何れかに記載の水中油型乳化組成物。
[6]多価アルコール8〜12重量%をさらに含有する、[1]〜[5]の何れかに記載の水中油型乳化組成物。
[7][1]〜[6]の何れかに記載の水中油型乳化組成物とLPGとを含有する、泡沫性組成物。
[8]日焼け止め化粧料である、[7]に記載の泡沫性組成物。
本発明により、低粘度かつ安定な水中油型乳化組成物が提供される。かかる組成物はLPGと組み合わせることにより、フォームタイプ化粧料に好適である。したがって、本発明により、容器から吐出しやすく、かつ肌への塗布時におさまりが良く肌なじみのよい、使用感に優れるフォームタイプの日焼け止め化粧料が提供される。
本発明の水中油型乳化組成物は、紫外線吸収剤、及び界面活性剤を含有する。
組成物の形態を、水中油型乳化系とすることにより、肌に塗布した際にべたつかずさっぱりした感触と保湿乳液のようなしっとり感とが得られ、使用感が良いものとなる。
本発明の水中油型乳化組成物は、その粘度が水中油乳化組成物としては低めの範囲に設定される点に特徴がある。具体的には、粘度の上限値が、25℃、1気圧において定法(例えば、B型粘度計(DIGITAL VISMETRON VDA:芝浦システム株式会社製)を用いる測定
法)で測定した場合に、8000mPa・Sであり、好ましくは5000mPa・Sであり、さらに好ましくは4000mPa・Sであり、特に好ましくは3000mPa・Sである。また、粘度の下限値が、25℃、1気圧において定法で測定した場合に、500mPa・Sであり、好ましくは1000mPa・Sであり、さらに好ましくは1500mPa・Sであり、特に好ましくは2000mPa・Sである。このような粘度を有することにより、水中油型乳化組成物をエアゾール容器に収納して噴射する際に泡沫を吐出しやすくなる。
本発明の水中油型乳化組成物は、さらにエタノールを含有することが好ましい。その含有量としては、組成物全量に対して1〜5重量%が好ましく、2〜4重量%がより好ましく、2.5〜3.5重量%がさらに好ましい。
エタノールを上記の量で含有することにより、水中油型乳化組成物の粘度を前述の範囲に調整することができる。また、エタノールを上記の量で含有することにより、形成した泡沫を肌に塗布した際におさまりが良いものになる。なお、本明細書において泡沫の「おさまりが良い」とは、肌の上に泡沫が残留せず、べたつくことなく皮膚に浸透し、肌なじみが良好なことをいう。
本発明の水中油乳化型組成物が含有する界面活性剤は、ポリエチレングリコール脂肪酸
エステル及び/又はソルビタン脂肪酸エステルである。好ましくは、ポリエチレングリコール脂肪酸エステル及びソルビタン脂肪酸エステルを併用する。
通常、粘度が500〜8000mPa・Sの範囲、特に3000mPa・S以下の範囲では水中油型乳化系は不安定になる場合がある。また、一般に紫外線吸収剤は極性が高いために乳化し難く水中油乳化剤型にしづらい場合がある。本発明においては上記の界面活性剤を用いることによりエマルションを安定化し、紫外線吸収剤を安定に配合することができる。
本発明の水中油乳化型組成物における上記界面活性剤の含有量は、組成物全量に対して合計で、好ましくは1.1〜3.3重量%であり、より好ましくは1.3〜2.4重量%であり、さらに好ましくは1.4〜1.9重量%である。
本発明におけるポリエチレングリコール脂肪酸エステルの疎水基部分である脂肪酸としては、炭素数が好ましくは12以上、より好ましくは14以上であり、また好ましくは22以下、より好ましくは20以下であるものが好ましく、炭素数16〜18が特に好ましい。脂肪酸は飽和脂肪酸でも不飽和脂肪酸でもよいが、飽和脂肪酸であることが好ましい。また、脂肪酸は炭素鎖に分岐があってもなくてもよいが、分岐がないことが好ましい。
ポリエチレングリコール脂肪酸エステルの親水基部分は、ポリエチレングリコールの重合度が20〜300のものであることが好ましい。
本発明に用いるポリエチレングリコール脂肪酸エステルは、異なる2種を組み合わせて用いることが好ましい。
一方は、親水基部分のポリエチレングリコールの重合度が20〜50であることが好ましく、20〜40であることがより好ましく、22〜28であることがさらに好ましい。また、HLBが、13.9〜17.5であるものが好ましく、より好ましくは15〜16.7のものである。このようなポリエチレングリコール脂肪酸エステルとしては、ステアリン酸PEG−25(「NIKKOL MYS−25V」(日光ケミカルズ株式会社製)等)、ステアリン酸PEG−35(「NIKKOL MYS−35」(日光ケミカルズ株式会社製)等)が挙げられる。
もう一方は、親水基部分のポリエチレングリコールの重合度が50〜300であることが好ましく、100〜200であることがより好ましく、130〜180であることがさらに好ましい。また、HLBが、17.5〜20であるものが好ましく、より好ましくは17.7〜18.5のものである。このようなポリエチレングリコール脂肪酸エステルとしては、ステアリン酸PEG−150(「エマレックス6300MST」(日本エマルジョン株式会社製)等)が挙げられる。
本発明におけるソルビタン脂肪酸エステルの疎水基部分である脂肪酸としては、炭素数が好ましくは12〜18、より好ましくは14〜18であり、炭素数18が特に好ましい。脂肪酸は飽和脂肪酸でも不飽和脂肪酸でもよいが、飽和脂肪酸であることが好ましい。また、脂肪酸は炭素鎖に分岐があってもなくてもよいが、分岐がないことが好ましい。また、ソルビタン脂肪酸エステルにおいて、脂肪酸がエステル結合するソルビタンの水酸基は1〜4個の何れでもよく、モノエステル、ジエステル、トリエステル、又はテトラエステルを使用できる。
本発明においてソルビタン脂肪酸エステルのHLBは、好ましくは3.7〜8.6であり、より好ましくは4〜5である。
このようなソルビタン脂肪酸エステルとしては、ステアリン酸ソルビタン(「ソルボンS60」(東邦化学工業株式会社製)等)が好ましく挙げられる。
本発明の水中油型乳化組成物は紫外線吸収剤を含有し、その含有量は組成物全量に対して合計で4〜7.0質量%が好ましく、4.5〜6.5質量%がより好ましく、5〜6質量%がさらに好ましい。
紫外線吸収剤としては、特段限定されないが、通常化粧料に配合し得るものが好ましい。また、幅広い波長の紫外線を吸収するために、320〜400nm波長(A領域)の紫外線を吸収するUV−A吸収剤、及び290〜320nm波長(B領域)の紫外線を吸収するUV−B吸収剤を含むことが好ましい。UV−A吸収剤及びUV−B吸収剤は、後述する化合物を任意に組み合わせることができる。
UV−A吸収剤としては、ジエチルアミノヒドロキシベンゾイル安息香酸ヘキシル、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2−(2´−ヒドロキシ−5´−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、ジメトキシベンジリデンジオキソイミダゾリジンプロピオン酸2−エチルヘキシル、ビス(レスルシニル)トリアジン、メチレンビスベンゾトリアゾリルテトラメチルブチルフェノール、t−ブチルメトキシベンゾイルメタン等の化合物が例示でき、これらを1種又は任意の組み合わせで2種配合することができる。
UV−B吸収剤としては、パラメトキシ桂皮酸2−エチルヘキシル、ビスエチルヘキシルオキシフェノールメトキシフェニルトリアジン、2−シアノ−3,3−ジフェニルアクリル酸2−エチルヘキシル、ジメチコジエチルベンザルマロネート、2,4,6−トリアニリノ−p−(カルボ−2´−エチルヘキシル−1´−オキシ)−1,3,5−トリアジン、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、サリチル酸ホモメンチル、サリチル酸オクチル等の化合物が例示でき、これらを1種又は任意の組み合わせで2種配合することができる。
これらのうち、メトキシケイヒ酸エチルヘキシル、ジエチルアミノヒドロキシベンゾイル安息香酸ヘキシル、及びビスエチルヘキシルオキシフェノールメトキシフェニルトリアジンを組み合わせて用いることが、油相内での相溶性の観点から特に好ましい。
本発明の水中油型乳化組成物において、紫外線吸収剤は通常、油相に存在する。本発明の水中油型乳化組成物における内相比は小さいことが好ましい。すなわち、油相が小さく、具体的には油性成分全体の含有量が、組成物全量に対して7.0重量%以下であることが好ましく、6重量%以下であることがより好ましく、5.5重量%以下であることがさらに好ましい。また、紫外線吸収剤以外の油性成分の含有量が小さいことが好ましく、具体的には前記油性成分の60重量%以上が紫外線吸収剤であることが好ましく、より好ましくは80重量%以上、さらに好ましくは95重量%以上である。
なお、本発明において油性成分は、いわゆる油剤に限らず、25〜65℃の水に懸濁して1時間静置した後に水と相分離する成分(ただし界面活性剤を除く)であればよいが、通常は油剤、紫外線吸収剤、紫外線散乱剤等を指す。
紫外線吸収剤以外の油性成分が少なく、油相が小さいことにより、本発明の水中油型乳化組成物で形成した泡沫を肌に塗布した際に、おさまりが良好になる。
配合し得る油性成分としては、極性油、天然油、炭化水素油、極性を有しないシリコーン油、極性を有するシリコーン油が挙げられる。
極性油としては、合成エステル油として、ミリスチン酸イソプロピル、オクタン酸セチル、ミリスチン酸オクチルドデシル、パルミチン酸イソプロピル、ステアリン酸ブチル、ラウリン酸ヘキシル、ミリスチン酸ミリスチル、オレイン酸デシル、ジメチルオクタン酸ヘキシルデシル、乳酸セチル、乳酸ミリスチル、酢酸ラノリン、ステアリン酸イソセチル、イソステアリン酸イソセチル、12−ヒドロキシステアリル酸コレステリル、ジ−2−エチルヘキシル酸エチレングリコール、ジペンタエリスリトール脂肪酸エステル、モノイソステアリン酸N−アルキルグリコール、ジカプリン酸ネオペンチルグリコール、リンゴ酸ジイソステアリル、ジ−2−ヘプチルウンデカン酸グリセリン、トリ−2−エチルヘキシル酸トリメチロールプロパン、トリイソステアリン酸トリメチロールプロパン、テトラ−2−エチルヘキシル酸ペンタンエリスリトール、トリ−2−エチルヘキシル酸グリセリ
ン、トリイソステアリン酸トリメチロールプロパンを挙げることができる。
さらに、セチル2−エチルヘキサノエート、2−エチルヘキシルパルミテート、トリミリスチン酸グリセリン、トリ−2−ヘプチルウンデカン酸グリセライド、ヒマシ油脂肪酸メチルエステル、オレイン酸オイル、セトステアリルアルコール、アセトグリセライド、パルミチン酸2−ヘプチルウンデシル、アジピン酸ジイソブチル、N−ラウロイル−L−グルタミン酸−2−オクチルドデシルエステル、アジピン酸ジ−2−ヘプチルウンデシル、エチルラウレート、セバチン酸ジ−2−エチルヘキシル、ミリスチン酸2−ヘキシルデシル、パルミチン酸2−ヘキシルデシル、アジピン酸2−ヘキシルデシル、セバチン酸ジイソプロピル、コハク酸2−エチルヘキシル、酢酸エチル、酢酸ブチル、酢酸アミル、クエン酸トリエチル、オクチルメトキシシンナメート等も挙げられる。
また、天然油として、アボカド油、ツバキ油、タートル油、マカデミアナッツ油、トウモロコシ油、ミンク油、オリーブ油、ナタネ油、卵黄油、ゴマ油、パーシック油、小麦胚芽油、サザンカ油、ヒマシ油、アマニ油、サフラワー油、綿実油、エノ油、大豆油、落花生油、茶実油、カヤ油、コメヌカ油、シナギリ油、日本キリ油、ホホバ油、胚芽油、トリグリセリン、トリオクタン酸グリセリン、トリイソパルミチン酸グリセリン等が挙げられる。
炭化水素油としては、イソドデカン、イソヘキサデカン、スクワラン、ワセリン、水添ポリ(C6−12オレフィン)、水添ポリイソブテン等が挙げられる。
極性を有しないシリコーン油としてはシクロペンタシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサン、カプリリルメチコン、ジメチコン、(ジメチコン/ビニルジメチコン)クロスポリマー、(ジメチコン/フェニルビニルジメチコン)クロスポリマー等が挙げられ
る。
極性を有するシリコーン油としてはジフェニルシロキシフェニルトリメチコン等が挙げられる。
なお、炭化水素油及び極性を有しないシリコーン油を含まない方が、組成物の安定性が向上するため好ましい。
本発明の水中油型乳化組成物は、多価アルコールをさらに含有することが好ましい。多価アルコールを含有することにより、本発明の水中油型乳化組成物で形成した泡沫を肌に塗布した際におさまりが良好になり、また塗布後の肌がきしまずになめらかな感触が得られる。
配合し得る多価アルコールとしては、例えば、1,3−ブチレングリコール、ポリエチレングリコール、グリセリン、エリスリトール、ソルビトール、キシリトール、マルチトール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、ジグリセリン、イソプレングリコール、1,2−ペンタンジオール、2,4−ヘキシレングリコール、1,2−ヘキサンジオール、1,2−オクタンジオール等が好ましく挙げられる。これらのうち、1,3−ブチレングリコール、グリセリン、ポリエチレングリコールが好ましく、1,3−ブチレングリコールがより好ましい。
多価アルコールは1種又は2種以上を任意に組み合わせて使用でき、その総含有量は組成物全量に対して8〜12重量%が好ましく、8.5〜11.5重量%がより好ましく、9〜11重量%がさらに好ましい。
本発明の水中油型乳化組成物は、その効果を損なわない限りにおいて、その他の任意成分を含有することができる。
任意成分としては、通常皮膚外用剤に配合し得る成分であれば特に限定されず、他の界面活性剤(カチオン性界面活性剤、アニオン性界面活性剤、非イオン性界面活性剤、シリコーン系界面活性剤等)、各種有効成分、増粘剤、紛体類、紫外線吸収剤、有機変性粘土鉱物等が挙げられる。有効成分としては、シワ改善成分、抗炎症成分、動植物由来の抽出
物等が挙げられ、1種のみを含有させてもよく、2種以上含有されていてもよい。
ただし、上記他の界面活性剤を含有する場合は、安定なエマルションの維持のため、必須成分であるポリエチレングリコール脂肪酸エステル及び/又はソルビタン脂肪酸エステルの含有量とは別に、組成物全量に対して1.65重量%以下であることが好ましく、0.85重量%以下であることがより好ましい。
また、増粘剤やゲル化剤を含有する場合は、組成物の粘度を抑えるため、組成物全量に対してそれぞれ0.25重量%以下であることが好ましく、0.2重量%以下であることがより好ましい。
また、粉体や紫外線散乱剤は、実質的に含有しないことが好ましく、具体的には、組成物全量に対してそれぞれ1重量%未満であることが好ましく、0.3重量%以下であることがより好ましい。これは、粉体や紫外線散乱剤を実質的に含有しないことにより、本発明の水中油型乳化組成物で形成した泡沫を肌に塗布した後の肌がきしまずになめらかな感触が得られるためである。
本発明の水中油型乳化組成物は、定法に従って製造することができる。
本発明の水中油型乳化組成物は、LPGと共に泡沫性組成物を形成することに好適に用いることができる。すなわち、本発明の別の態様である泡沫性組成物は、本発明の水中油型乳化組成物とLPGとを含有する。なお、泡沫化した状態において、LPGは液体から気化した状態にあってよく水中油型乳化組成物がその気泡を抱え込み泡沫を形成する。
LPG含有量は、泡沫性組成物全量に対して2.2〜3.8重量%が好ましく、2.5〜3.5重量%がより好ましく、2.8〜3.2重量%がさらに好ましい。このような範囲とすることで、塗布しやすくおさまりの良好な泡沫が形成される。
本発明の泡沫性組成物は、通常、本発明の水中油型乳化組成物及びLPGとを、エアゾール容器に封入した状態で提供される。
エアゾール容器としては、当該技術分野において通常用いられるものであれば特段限定されず、例えば、本発明の水中油型乳化組成物及びLPGとをそれぞれ収納する区画と、LPGにより水中油型乳化組成物を泡沫状に噴出する機構と、泡沫を送出するヘッドとを有する容器が用いられ得る。
本発明の泡沫性組成物は、日焼け止め化粧料として好適に利用できる。
LPGによる噴出時に、泡沫の吐出がスムーズに行われるため、利便性が高い。また、泡沫状であるため、肌全体にいきわたり塗布しやすく、また組成物が垂れないので扱いやすい。また、肌へのおさまりが良好で、かつ塗布後肌がきしまずなめらかである。したがって、使用における吐出から塗布時、塗布後の各段階において、良好な使用感を得られる。
以下、本発明を実施例により更に詳細に説明するが、本発明は、その要旨を超えない限り、以下の実施例に限定されるものではない。
表1に記載のロ相を65℃以上に加温し、ホモミキサー撹拌下にて、80℃以上に加温したイ相を投入する。撹拌をしばらく継続した後停止し、手撹拌下にて35度℃まで冷却し、実施例1〜5及び比較例1の水中油乳化組成物とした。なお、実施例4及び5の水中油乳化組成物は、本発明の範囲外の参考例である。
各組成物の粘度を、B型粘度計(DIGITAL VISMETRON VDA:芝浦システム株式会社製)
で1気圧25℃下で測定し、表1に併せて記載した。
Figure 0006526965
<試験例1>
各実施例及び比較例の水中油乳化組成物を、表1のニと共にエアゾール容器に収納し、エアゾール容器から泡沫性組成物として吐出して、肌に塗布した際の「肌への塗布時のおさまり」及び「後肌の滑らかさ」について、専門パネラー10名による官能評価を行った。結果を表2に示す。
○:10名中7名以上が良好と回答した
△:10名中5名以上、7名未満が良好と回答した
×:10名中5名未満が良好と回答した
Figure 0006526965
<試験例2>
各実施例及び比較例の水中油乳化組成物について、50℃で1ヶ月間の安定性評価(外観変化)を行った。結果を表3に示す。
◎:異常なし
○:原液表面が不均一
△:軽度の異常(軽度の油浮き)
×:異常(明らかな油浮き)
Figure 0006526965
本発明により、低粘度かつ安定な水中油型乳化組成物が提供される。かかる組成物とLPGとを組み合わせることにより、容器から吐出しやすく、かつ肌への塗布時におさまりが良く肌なじみのよい、使用感に優れるフォームタイプの日焼け止め化粧料が提供されるため、産業上非常に有用である。

Claims (6)

  1. 紫外線吸収剤、界面活性剤、及びエタノールを含有し、
    前記界面活性剤が、ポリエチレングリコール脂肪酸エステル及び/又はソルビタン脂肪酸エステルであり、
    油性成分全体の含有量が、組成物全量に対して7.0重量%以下であって、前記油性成分の60重量%以上が紫外線吸収剤であり、
    エタノールの含有量が、組成物全量に対して1〜5重量%であり、
    粉体及び紫外線散乱剤の含有量が、組成物全量に対してそれぞれ1重量%未満である、水中油型乳化組成物。
  2. 前記ポリエチレングリコール脂肪酸エステルが、炭素数12〜22の脂肪酸と重合度20〜300のポリエチレングリコールとのエステルである、請求項1に記載の水中油型乳化組成物。
  3. 前記ソルビタン脂肪酸エステルが、炭素数12〜18の脂肪酸とソルビタンとのエステルである、請求項1又は2に記載の水中油型乳化組成物。
  4. 多価アルコール8〜12重量%をさらに含有する、請求項1〜3の何れか一項に記載の水中油型乳化組成物。
  5. 請求項1〜4の何れか一項に記載の水中油型乳化組成物とLPGとを含有する、泡沫性組成物。
  6. 日焼け止め化粧料である、請求項5に記載の泡沫性組成物。
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