JP6525567B2 - インプリント装置及び物品の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、インプリント装置及び物品の製造方法に関する。
インプリント技術は、ナノスケールの微細なパターンの転写を可能にする技術であり、半導体デバイスや磁気記憶媒体の量産用ナノリソグラフィ技術の1つとして注目されている。インプリント技術を用いたインプリント装置は、パターンが形成されたモールド(原版)と基板上の樹脂(インプリント材)とを接触させた状態で樹脂を硬化させ、硬化した樹脂からモールドを引き離すことで基板上にパターンを形成する。インプリント装置では、用途に応じて多様な樹脂硬化法が実現されているが、半導体デバイスなどの量産用技術としては、一般に、紫外線などの光の照射によって基板上の樹脂を硬化させる光硬化法が採用されている。
インプリント装置において、基板上の樹脂をモールドのパターン(凹部)に充填させる際に、マスクの近傍に気体が残留していると、基板上に形成されるパターンに歪みが生じる懸念がある。そこで、基板上の樹脂に存在するガスポケットを減少させることで、基板上に形成されるパターンの歪みを低減させる技術が提案されている(特許文献1参照)。特許文献1では、基板上の樹脂に対して、可溶性が高い気体、拡散性が高い気体、或いは、可溶性及び拡散性が高い気体、例えば、ヘリウムなどで飽和した状態にしている。
基板上の樹脂をヘリウムで飽和した状態にするための方法として、モールドの周囲に、基板に対向させたヘリウム供給用のノズルを配置し、モールドと基板との間の空間をヘリウムで置換(パージ)する方法が知られている。かかる方法によれば、基板上の樹脂を、良好にヘリウムで飽和することが可能である。
特表2007−509769号公報
インプリント装置では、基板上に形成されるパターンに、歪みではなく、欠陥(パターン欠陥)が生じる可能性がある。例えば、パーティクルが付着したショット領域にインプリント処理を行うと、かかるショット領域にパターン欠陥が生じる。また、粗大なパーティクルが付着したショット領域にインプリント処理を行うと、モールドが破損する可能性もある。モールドが破損した場合、かかるモールドを用いてインプリント処理が行われたショット領域の全ては、パターン欠陥になってしまう。従って、基板へのパーティクルの付着、特に、モールドの破損の原因となる粗大なパーティクルの付着を最小限に抑えなければならない。しかしながら、インプリント装置における基板へのパーティクルの付着に関しては、それを抑制するための技術の提案が少なく、その具体的な対策の提示が要求されている。
本発明は、このような従来技術の課題に鑑みてなされ、基板へのパーティクルの付着を低減するのに有利なインプリント装置を提供することを例示的目的とする。
上記目的を達成するために、本発明の一側面としてのインプリント装置は、基板上のインプリント材にモールドを用いてパターンを形成するインプリント処理を行うインプリント装置であって、前記モールドを保持するチャックと、前記チャックを駆動可能に支持するヘッドと、前記チャックの周囲を取り囲むように前記チャックの前記ヘッド側の面前記チャックに保持された前記モールドの前記基板側の面との間に配置された板状部材と、前記板状部材と前記基板との間の第1空間から前記第1空間の外側の第2空間に向かう気流が形成されるように、前記第1空間に第1気体を供給する第1供給部と、を有し、前記板状部材は、前記チャックの中心と前記基板の中心とが一致している状態において前記基板の前記モールド側の面の全体を覆うことを特徴とする。
本発明の更なる目的又はその他の側面は、以下、添付図面を参照して説明される好ましい実施形態によって明らかにされるであろう。
本発明によれば、例えば、基板へのパーティクルの付着を低減するのに有利なインプリント装置を提供することができる。
本発明の第1の実施形態におけるインプリント装置の構成を示す概略図である。 図1に示すインプリント装置における基板の移動領域を説明するための図である。 図1に示すインプリント装置の気体供給部の機能を説明するための図である。 図1に示すインプリント装置の気体供給部の配置を説明するための図である。 図1に示すインプリント装置の気体供給部の配置を説明するための図である。 図1に示すインプリント装置の板状部材と基板との間の空間の体積を説明するための図である。 図1に示すインプリント装置の気体供給部を構成するノズルの一例を説明するための図である。 図1に示すインプリント装置の気体供給部を構成するノズルの一例を説明するための図である。 図1に示すインプリント装置の板状部材の機能を説明するための図である。 本発明の第2の実施形態におけるインプリント装置の構成を示す概略図である。 本発明の第3の実施形態におけるインプリント装置を説明するための図である。 比較例としてのインプリント装置の構成を示す概略図である。 図12に示すインプリント装置における基板の移動領域を説明するための図である。 比較例における装置内パーティクル数の低減対策を説明するための図である。
以下、添付図面を参照して、本発明の好適な実施の形態について説明する。なお、各図において、同一の部材については同一の参照番号を付し、重複する説明は省略する。
図12は、比較例としてのインプリント装置IAの構成を示す概略図である。インプリント装置IAは、基板上のインプリント材である樹脂にモールドを用いてパターンを形成するリソグラフィ装置である。インプリント装置IAは、モールド40を保持するチャック45と、チャック45を駆動可能に支持して定盤55に固定されるヘッド50と、基板20を保持して移動するステージ30とを有する。また、インプリント装置IAは、モールド40と基板20との間の空間SP1に気体GS1を供給する気体供給部60と、基板上に樹脂を吐出(供給)するディスペンサ70とを有する。
気体供給部60は、ノズルなどを含み、モールド40の外側、具体的には、モールド40の周囲に配置されている。気体供給部60は、気体GS1として、基板上の樹脂に対して、可溶性が高い気体、拡散性が高い気体、或いは、可溶性及び拡散性が高い気体、例えば、ヘリウムを供給する。
インプリント装置IAは、ディスペンサ70から供給された樹脂とモールド40とを接触させた状態で樹脂を硬化させ、硬化した樹脂からモールド40を引き離すことで基板上にパターンを形成するインプリント処理を行う。この際、インプリント装置IAの内部の空間は、空調機(不図示)から供給(送風)される気体100によって空調されている。気体100は、パーティクル除去機能を有するフィルタ、例えば、Ultra Low Penetration Air(ULPA)フィルタを通過した気体であって、パーティクルの濃度が低減された清浄な気体である。
図13は、インプリント装置IAにおけるステージ30に保持された基板20の移動領域を説明するための図である。図13に示すように、チャック45には、チャック45に保持されたモールド40を取り囲むように、気体GS1を噴射するノズル60aが配置されている。インプリント装置IAは、基板20のショット領域ごとに、ディスペンサ70で樹脂を供給し、ヘッド50でチャック45を駆動してモールド40と樹脂とを接触させる動作を繰り返す。この間、ステージ30に保持された基板20は、インプリント装置内(以下、「装置内」と称する)を移動する。
図13を参照するに、実線で示す円は、基板20の中心のショット領域にインプリント処理を行うときの基板20の位置を示している。また、破線で示す円は、基板20の中心のショット領域に樹脂を供給するときの基板20の位置を示している。従って、基板20の中心のショット領域に樹脂を供給してからインプリント処理を行うまでに、基板20は、太い破線で示す長円の領域を移動する。
同様に、図13を参照するに、一点鎖線で示す4つの円は、基板20の上端、下端、左端及び右端のそれぞれのショット領域にインプリント処理を行うときの基板20の位置を示している。また、図示は省略するが、基板20の上端、下端、左端及び右端のそれぞれのショット領域に樹脂を供給するときの基板20の位置が存在する。従って、基板20の全面、即ち、全てのショット領域にインプリント処理を行う際には、基板20は、太い一点鎖線で示す長円の領域を移動する。
インプリント装置IAにおいては、パーティクルが付着したショット領域にインプリント処理を行うと、かかるショット領域にパターン欠陥が生じる。また、粗大なパーティクルが付着したショット領域にインプリント処理を行うと、モールド40が破損する可能性もある。モールド40が破損した場合、かかるモールド40を用いてインプリント処理が行われたショット領域の全ては、パターン欠陥になってしまう。
基板20へのパーティクルの付着を最小限に抑えるためには、装置内のパーティクルの数を最小限に抑えればよい。装置内のパーティクルの数は、以下の式(1)に示すように、装置内のパーティクル濃度に装置内の体積をかけたものになる。
装置内のパーティクルの数[個]=装置内のパーティクル濃度[個/m]×体積[m] ・・・(1)
また、装置内のパーティクル濃度は、以下の式(2)に示すように、単位時間あたりに装置内で発生するパーティクルの数を、装置内に供給される気体100の流量で割ったものになる。
装置内のパーティクル濃度[個/m]=装置内で発生するパーティクルの数[個/s]/気体100の流量[m/s] ・・・(2)
式(1)及び式(2)から、装置内のパーティクルの数は、以下の式(3)で表される。
装置内のパーティクルの数[個]=装置内で発生するパーティクルの数[個/s]×体積[m]/気体100の流量[m/s] ・・・(3)
ここで、装置内に供給させる気体100の流量を装置内の体積で割った値を換気回数と称すると、かかる換気回数は、以下の式(4)で表される。
換気回数[1/s]=気体100の流量[m/s]/体積[m] ・・・(4)
換気回数を用いると、式(3)は、以下の式(5)に書き換えられる。
装置内のパーティクルの数[個]=装置内で発生するパーティクルの数[個/s]/換気回数[1/s] ・・・(5)
従って、装置内のパーティクルの数を低減するためには、装置内で発生するパーティクルの数を低減すること、或いは、換気回数を大きくすることが考えられる。
装置内で発生するパーティクルの数を低減するためには、装置内のパーティクルの発生源(発塵源)を特定し、その対策をとればよい。但し、装置内には、ステージ30やヘッド50などを含む様々な駆動部が存在し、これらから発生するパーティクルを低減することは容易ではない。また、装置内で用いている部材は多岐にわたるため、これらの全てに対して、パーティクルの発生を低減する対策をとることは困難である。従って、比較例として、換気回数を大きくすることで、装置内で発生するパーティクルの数を低減すること(以下、「装置内パーティクル数の低減対策」と称する)を考える。
図14(a)及び図14(b)は、比較例における装置内パーティクル数の低減対策を説明するための図である。図14(a)は、装置内パーティクル数の低減対策を行う前の装置内のパーティクルの数と基板20に付着するパーティクルの数とを模式的に示している。図14(b)は、装置内パーティクル数の低減対策を行った後の装置内のパーティクルの数と基板20に付着するパーティクルの数とを模式的に示している。装置内で単位時間あたりに発生するパーティクル90の数は、装置内パーティクル数の低減対策の前後で同じであるものとする。また、インプリント装置IAの内部の空間のサイズで模式的に表される装置内の体積は、装置内パーティクル数の低減対策の前後で同じである。更に、図14(a)及び図14(b)では、インプリント装置IAの内部の空間に供給される気体100の流量を矢印の数で模式的に示している。比較例では、図14(a)及び図14(b)に示すように、装置内パーティクル数の低減対策の後の気体100の流量は、装置内パーティクル数の低減対策の前の気体100の流量の3倍になっている。換言すれば、装置内パーティクル数の低減対策の後の換気回数は、装置内パーティクル数の低減対策の前の換気回数の3倍になっている。
装置内のパーティクルの数は、上述したように、式(5)で表すことができる。従って、換気回数が3倍になると、装置内パーティクル数の低減対策の前後では、装置内のパーティクルの数は、図14(a)及び図14(b)に示すように、1/3になる。
インプリント装置IAにおいて、パターン欠陥の直接の原因となるのは、基板20に付着するパーティクルである。装置内のパーティクルが基板20に付着する確率が一定であると仮定し、装置内のパーティクルの数を、例えば、1/3に低減すると、基板20に付着するパーティクルの数は、図14(a)及び図14(b)に示すように、1/3になる。
このように、インプリント装置IAにおいて換気回数を大きくするためには、空調機(ファン)から供給される気体100の流量を増加する必要があるため、空調機を大型化しなければならない。また、空調機から供給される気体100の清浄度を維持するために、気体100の流量の増加に応じて、ULPAフィルタの数も増加させなければならない。従って、インプリント装置IAにおいて換気回数を大きくすると、装置内の体積に対して、空調機やULPAフィルタを含む空調システムが肥大化してしまう。
<第1の実施形態>
図1は、本発明の第1の実施形態におけるインプリント装置10の構成を示す概略図である。インプリント装置10は、インプリント装置IAと同様に、基板上のインプリント材である樹脂にモールドを用いてパターンを形成するリソグラフィ装置である。インプリント装置10は、ディスペンサ70から供給された樹脂とモールド40とを接触させた状態で樹脂を硬化させ、硬化した樹脂からモールド40を引き離すことで基板上にパターンを形成するインプリント処理を行う。この際、インプリント装置10の内部の空間は、空調機(不図示)から供給(送風)される気体100によって空調されている。
インプリント装置10は、モールド40を保持するチャック45と、チャック45を駆動可能に支持して定盤55に固定されるヘッド50と、基板20を保持して移動するステージ30とを有する。インプリント装置10は、モールド40と基板20との間の空間(第3空間)SP1に気体(第2気体)GS1を供給する気体供給部(第2供給部)60と、基板上に樹脂を吐出(供給)するディスペンサ70とを有する。また、インプリント装置10は、チャック45の周囲を取り囲むように定盤55と基板20との間に配置された板状部材110を有する。更に、インプリント装置10は、板状部材110と基板20との間の空間(第1空間)SP2に気体(第1気体)GS2を供給する気体供給部(第1供給部)80とを有する。
気体供給部80は、ノズルなどを含み、気体供給部60の外側、具体的には、気体供給部60を取り囲むように配置されている。気体供給部80は、板状部材110と基板20との間の空間SP2から空間SP2の外側の(空間SP2から離れた空間SP1及びSP2以外の空間)空間(第2空間)SP3に向かう気流が形成されるように、清浄な気体GS2を供給する。気体GS2は、後述するように、例えば、クリーンドライエアー、ヘリウム及び窒素のうちの少なくとも1つを含む。
図2は、インプリント装置10におけるステージ30に保持された基板20の移動領域を説明するための図である。図2に示すように、チャック45には、チャック45に保持されたモールド40を取り囲むように、気体GS1を噴射するノズル(第2ノズル)60aが配置されている。また、板状部材110には、ノズル60aを取り囲むように、気体GS2を噴射するノズル(第1ノズル)80aが配置されている。
比較例(図13)と同様に、図2において、実線で示す円は、基板20の中心のショット領域にインプリント処理を行うときの基板20の位置を示している。また、破線で示す5つの円は、基板20の上端、下端、左端及び右端のそれぞれのショット領域にインプリント処理を行うときの基板20の位置や基板20の上端のショット領域に樹脂を供給するときの基板20の位置を示している。太い一点鎖線で示す長円は、基板20の全面、即ち、全てのショット領域にインプリント処理を行う際の基板20の移動領域を示している。板状部材110は、ハッチングで示すように、ステージ30に保持された基板20の移動領域の少なくとも一部を覆うように構成されている。また、板状部材110は、本実施形態では、図1に示すように、チャック45のヘッド側の面とチャック45に保持されたモールド40の基板側の面との間に配置されている。
図3は、気体供給部80(ノズル80a)の機能を説明するための図である。インプリント装置10の内部の空間は、上述したように、空調機から供給される気体100によって空調され、装置内で発生したパーティクル90が浮遊している。板状部材110は、ステージ30に保持された基板20に対向して設けられ、定盤55に支持されている。ステージ30の上面、即ち、基板20の保持面は、基板20と略同一の平面を有する。また、板状部材110は、ヘッド50に支持されてもよい。
気体供給部80は、上述したように、板状部材110と基板20との間の空間SP2に気体GS2を供給する。気体供給部80から供給された気体GS2は、空間SP2から空間SP3に向かって流れるため、装置内を浮遊するパーティクル90が空間SP2に流入することを抑制することができる。従って、装置内のパーティクルの数を低減させなくても、基板20の近傍(空間SP2)へのパーティクルの流入を抑制することができるため、基板20に付着するパーティクルの数を低減することができる。このように、インプリント装置10では、空調機やULPAフィルタを含む空調システムを肥大化することなく、基板20に付着するパーティクルを低減することができる。
図3、図4及び図5を参照して、気体供給部80(ノズル80a)の好適な配置について説明する。図4では、図3と比較して、気体供給部80は、板状部材110において、より外側、即ち、板状部材110の外縁部に配置されている。また、図7では、ステージ30が板状部材110の中央に位置しており、気体供給部80の直下にステージ30の上面がない。この場合、気体供給部80は、板状部材110と基板20との間の空間SP2に気体GS2を供給することができないため、基板20の近傍、具体的には、空間SP2へのパーティクルの流入を抑制することができない。従って、気体供給部80は、その直下に常にステージ30の上面があるように配置するとよい。
一方、気体供給部80の直下に常にステージ30の上面があるためには、ステージ30のサイズを大きくしなければならない。これは、インプリント装置10のフットプリントの増大を招く可能性がある。従って、図5に示すように、ステージ30が移動した場合であっても、気体供給部80の少なくとも一部(のノズル80a)がステージ30に面しているように、気体供給部80を板状部材110に配置するとよい。換言すれば、インプリント処理を行う際に、気体供給部80の少なくとも一部が板状部材110と基板20との間の空間SP2に位置するように、気体供給部80を板状部材110に配置するとよい。これにより、気体供給部80は、板状部材110と基板20との間の空間SP2に気体GS2を供給することができるため、装置内を浮遊するパーティクル90が空間SP2に流入することを抑制することができる。
気体供給部80から供給する気体GS2の好適な流量について説明する。比較例における装置内のパーティクルの数は、式(5)で表される。同様に、本実施形態における装置内のパーティクルの数も、式(5)で表されるものとする。また、板状部材110と基板20との間の空間SP2のパーティクルの数も、式(5)で表されるものとする。但し、空間SP2のパーティクルの数を求める際には、式(5)の「装置内で発生するパーティクルの数[個/s]」を「空間SP2で発生するパーティクルの数[個/s]」と読み替える。
パーティクルの発生量に関しては、板状部材110と基板20との間の空間SP2が装置内に含まれるため、空間SP2で発生するパーティクルの数は、必ず、装置内で発生するパーティクルの数以下となる。但し、本実施形態では、最も厳しい条件を考慮し、空間SP2で発生するパーティクルの数は、装置内で発生するパーティクルの数と同等であると仮定する。
このような仮定において、板状部材110と基板20との間の空間SP2のパーティクルの数を装置内のパーティクルの数よりも少なくするためには、式(5)から、空間SP2の換気回数が装置内の換気回数よりも大きくなればよい。従って、これを満たす流量を、気体供給部80から供給すべき気体GS2の流量とすればよい。
式(4)から、板状部材110と基板20との間の空間SP2の換気回数は、空間SP2に供給される気体GS2の流量[m/s]/空間SP2の体積[m]で表される。このように、空間SP2の換気回数は、空間SP2の体積にも依存する。
図6(a)及び図6(b)を参照して、板状部材110と基板20との間の空間SP2の体積について説明する。図6(a)及び図6(b)のそれぞれは、板状部材110とステージ30との位置関係を示す概略平面図及び概略断面図である。図6(a)には、板状部材110と、基板20と略同一な平面を有するステージ30の上面とが重なる領域を、斜線のハッチングで示している。また、図6(b)には、板状部材110と、基板20と略同一な平面を有するステージ30の上面との間、即ち、空間SP2を、斜線のハッチングで示している。かかる斜線のハッシングで示す領域が空間SP2の体積である。なお、ステージ30の上面が基板20と略同一な平面を有していない場合には、板状部材110と基板20とが重なる領域を空間SP2の体積とすればよい。
図6(b)に示すように、気体供給部80の一部(のノズル80a)がステージ30から外れた場合、そこから供給される気体GS2は、板状部材110と基板20との間の空間SP2の換気回数に寄与しない。従って、空間SP2の換気回数は、空間SP2に供給される気体GS2の流量のみを考慮して求める。
このように、ステージ30の位置によって、板状部材110と基板20との間の空間SP2の体積、及び、空間SP2に供給される気体GS2の流量は変化する。但し、空間SP2の換気回数が最も小さくなるステージ30の位置を予め求めることは可能である。従って、換気回数が最も小さくなるステージ30の位置において、空間SP2の換気回数が装置内の換気回数よりも大きくなるように、気体供給部80から供給すべき気体GS2の流量を決定すればよい。
気体供給部80から供給される清浄な気体GS2について説明する。気体GS2は、パーティクルが少ない気体であればよく、例えば、クリーンドライエアーでよい。気体供給部80は、必要に応じて、ULPAフィルタやラインフィルタを通過させてパーティクルを更に低減させたクリーンドライエアーを気体GS2として供給してもよい。
また、気体GS2は、パーティクルが少ない気体であれば、例えば、ヘリウムや窒素などであってもよい。ここで、光硬化法で用いられる樹脂には、周囲に酸素が存在すると硬化しない性質を有するものがある。これは、酸素阻害と呼ばれる。気体供給部80から供給される気体GS2が酸素を含む場合、酸素阻害を引き起こす懸念がある。従って、気体GS2は、酸素を含まないヘリウムや窒素、或いは、酸素を含まない別の気体であるとよい。
本実施形態では、図2に示すように、気体供給部80を構成するノズル80aは、モールド40及び気体供給部60を構成するノズル60aの周囲を連続的に取り囲む略四角形状となるように、板状部材110に配置されている。但し、ノズル80aは、必ずしも、モールド40及びノズル60aの周囲を連続的に取り囲む必要はなく、板状部材110と基板20との間の空間SP2へのパーティクルの流入を抑制できるのであれば、一部が不連続であってもよい。この場合、ノズル80aにおいて不連続となることが許容される部分や位置などは、実験やシミュレーションから予め求めておくとよい。また、ノズル80aは、略四角形状に限定されるものではなく、略円形状、或いは、任意の閉じた曲線形状となるように、板状部材110に配置してもよい。
図7を参照して、気体供給部80を構成するノズル80aの一例について説明する。ノズル80aは、図7に示すように、円筒形状の断面を有する管を略四角形状に折り曲げたノズル部材81に、気体GS2を噴射するための穴82を形成することで構成される。ノズル部材81は、気体GS2の供給源(不図示)に接続され、かかる供給源からの気体GS2がノズル部材81を介して穴82から噴射される。図7では、ノズル部材81を単一の部材としているが、複数の部材を組み合わせて略閉曲線形状を形成することができるのであれば、ノズル部材81を複数の部材で構成してもよい。
ノズル部材81は、本実施形態では、金属管、例えば、電解研磨されたステンレス管、所謂、EP管で構成される。但し、ノズル部材81は、パーティクルを発生させない部材で構成すればよく、樹脂管、或いは、セラミックス管で構成してもよい。
ノズル部材81に穴82を形成することでバリが生じると、穴82から気体GS2を噴射する際に、かかるバリが発塵源になることが懸念される。また、ノズル部材81に形成された穴82の周囲の表面が粗いと、パーティクルがトラップされ、かかるパーティクルがいずれ浮遊する懸念がある。従って、ノズル部材81に穴82を形成した後において、バリを除去し、且つ、表面の粗さを低減するために、ノズル部材81を研磨するとよい。かかる研磨は、機械研磨、電解研磨、或いは、化学研磨などを含む。
図7では、ノズル部材81は、金属管の4箇所を略90度に折り曲げた構造を有している。但し、金属管を折り曲げた部分では、その内部に微小なクラックが発生し、発塵源になる懸念があるため、金属管を折り曲げる部分は、少なくするとよい。また、金属管を折り曲げた部分の内部におけるクラックの発生を低減するために、金属管の曲げ角度を大きく、即ち、鈍角にするとともに、その曲率も大きくするとよい。
ノズル部材81を、金属管を折り曲げるのではなく、複数の金属管を溶接して構成してもよい。この場合、金属管を折り曲げた部分の内部におけるクラック(発塵源)が発生することはないが、金属管を溶接する際のヒュームがパーティクルとして発生する懸念があるため、その対策が必要となる。
図7では、ノズル部材81に形成された穴82は一列で、その径及びピッチも同一である。但し、ノズル部材81に形成される穴82は、一列である必要はなく、複数の列であってもよい。また、穴82の径も同一である必要はなく、幾つかの径が混在していてもよい。これにより、穴82から噴射される気体GS2の流速を調整することが可能となる。また、穴82のピッチも同一である必要はなく、幾つかのピッチが混在していてもよい。これにより、穴82から噴射する気体GS2の流量むらを調整することが可能となる。ノズル部材81に形成される穴82の数、径及びピッチは、実験やシミュレーションなどの結果から、板状部材110と基板20との間の空間SP2へのパーティクルの流入を抑制できるように予め決定しておくとよい。
図8を参照して、気体供給部80を構成するノズル80aの別の例について説明する。図8では、ノズル80aは、凹形状の断面を有するノズル溝部材85と、板状のノズル蓋部材86とを含むノズル部材83で構成され、矩形形状の断面を有する。ノズル蓋部材86には、気体GS2を噴射するための穴84が形成されている。ノズル部材83は、気体GS2の供給源(不図示)に接続され、かかる供給源からの気体GS2がノズル部材83(ノズル溝部材85及びノズル蓋部材86)を介して穴84から噴射される。図8では、ノズル部材83は、一対のノズル溝部材85とノズル蓋部材86とで構成されているが、略閉曲線形状を形成できるのであれば、一対のノズル溝部材85とノズル蓋部材86を複数組み合わせて構成してもよい。
図8に示すように、ノズル溝部材85と、穴84が形成されたノズル蓋部材86とでノズル部材83を構成することによって、上述したような金属管を折り曲げた部分の内部におけるクラックや金属管を溶接する際のヒュームの発生をなくすことができる。また、金属管を用いていないため、機械加工における制約が緩められる。従って、ノズル溝部材85の溝(幅)を広げ、ノズル蓋部材86に多数の穴84を形成することで、気体GS2を噴射する面積が大きいノズル部材83を構成することが可能となる。これにより、板状部材110と基板20との間の空間SP2へのパーティクルの流入をより確実に抑制することができる。
ノズル部材83は、ノズル溝部材85とノズル蓋部材86とを隙間なく密着させて構成するとよい。例えば、接着剤や拡散接合などを用いて、ノズル溝部材85とノズル蓋部材86とを密着させることができる。これにより、ノズル蓋部材86に形成された穴84を除く部分(穴以外)から、意図しない気体GS2が漏れ出すことが防止され、板状部材110と基板20との間の空間SP2へのパーティクルの流入をより確実に抑制することができる。
一方、ノズル溝部材85とノズル蓋部材86とを必ずしも密着させる必要はない。ノズル蓋部材86に形成された穴84から噴射される気体GS2の流量に対して、ノズル溝部材85とノズル蓋部材86との隙間から漏れ出す気体GS2の流量が無視できる程度であれば、かかる隙間を許容してもよい。この場合、ノズル溝部材85とノズル蓋部材86とをネジ止めしてもよいし、板状の部材(不図示)とノズル溝部材85とでノズル蓋部材86を挟んでもよい。なお、ノズル溝部材85とノズル蓋部材86との隙間から漏れ出す気体GS2の流量が無視できるかどうかは、実験やシミュレーションなどで予め確かめておけばよい。
図9を参照して、板状部材110の機能を説明する。図9において、太い一点鎖線で示す長円は、ステージ30に保持された基板20の移動領域を示している。板状部材110は、ステージ30に保持された基板20の移動領域の全てを覆うように構成するとよい。また、板状部材110は、基板20の移動領域以外の領域を覆う必要はない。但し、基板20の移動領域は広く、このような広範な領域を過不足なく板状部材110で覆うことは現実的ではない。そこで、基板20の移動領域において、インプリント処理における各処理での基板20の滞在時間を考慮して、板状部材110が覆う領域を決定するとよい。本実施形態では、板状部材110は、基板20の移動領域の少なくとも一部を覆うように構成されている。
インプリント装置10では、装置内に基板20が滞在している間、即ち、インプリント処理おいて、モールド40のパターンに樹脂を充填する処理に最も時間を要する(以下、かかる時間を「充填時間」と称する)。また、インプリント処理において、基板20に樹脂を供給するために、モールド40の下のインプリント位置とディスペンサ70の供給位置との間を往復する処理にも時間を要する(以下、かかる時間を「ディスペンス時間」と称する)。
図9では、板状部材110は、モールド40(チャック45)の中心と基板20の中心とが一致している状態において基板20のモールド側の面の全体を覆うように構成されている。具体的には、板状部材110は、破線で示すように、基板20の直径と同一の長さの一辺を有する矩形の外形、詳細には、正方形の外形を有している。
ここで、ディスペンス時間と充填時間との比を1対10とすると、板状部材110が基板20を覆う時間は、インプリント処理に要する時間の約90%となる。従って、インプリント処理の時間に比例してパーティクルが基板20に付着すると仮定すると、図9に示すような正方形の外形を有する板状部材110は、90%のパーティクル付着低減効果を実現することができる。また、ディスペンス時間と充填時間との比を1対1とすると、板状部材110が基板20を覆う時間は、インプリント処理に要する時間の約80%となる。従って、インプリント処理の時間に比例してパーティクルが基板20に付着すると仮定すると、図9に示すような正方形の外形を有する板状部材110は、80%のパーティクル付着低減効果を実現することができる。従って、ディスペンス時間と充填時間との比が小さくなるほど、板状部材110を、基板20の移動領域のうちのディスペンサ側の領域まで覆うように構成するとよい。
また、本実施形態では、板状部材110は、ヘッド50と別部材で構成し、定盤55に支持されているが、ヘッド50と同一部材、即ち、ヘッド50の一部として構成してもよい。また、板状部材110は、気体供給部80と同一部材、即ち、気体供給部80の一部として構成してもよい。
本実施形態のインプリント装置10は、板状部材110によって基板20との間に空間SP2を規定し、空間SP2から空間SP3に向かう気流が形成されるように、気体供給部80から空間SP2に気体GS2を供給している。これにより、インプリント装置10では、装置内を浮遊するパーティクル90が空間SP2に流入することが抑制されるため、基板20に付着するパーティクルの数が低減する。従って、インプリント装置10は、パターン欠陥を低減し、高いスループットで経済性よく高品位なデバイス(半導体デバイス、磁気記憶媒体、液晶表示素子)などの物品を提供することができる。
<第2の実施形態>
図10は、本発明の第2の実施形態におけるインプリント装置10の構成を示す概略図である。本実施形態では、インプリント装置10は、板状部材110と基板20との間の空間SP2の気体を排気する排気部120を有する。第1の実施形態で説明したように、気体供給部80は、板状部材110と基板20との間の空間SP2へのパーティクルの流入の抑制に効果的である。但し、第1の実施形態では、気体供給部80の内側でパーティクルが発生した場合、かかるパーティクルが基板20に付着する可能性がある。同様に、板状部材110と基板20との間の空間SP2にパーティクルが流入した場合、かかるパーティクルが基板20に付着する可能性がある。
そこで、本実施形態では、気体供給部80の内側に、板状部材110と基板20との間の空間SP2の気体を排気する排気部120を設けている。排気部120は、チャック45の側面と板状部材110との間に空間SP2の気体を排気するための排気口120aを含む。排気部120は、排気口120aを介して、気体供給部80の内側で発生したパーティクルや空間SP2に流入したパーティクルが含まれる気体をインプリント装置10の外部に排気する。このように、本実施形態のインプリント装置10では、空間SP2へのパーティクルの流入を抑制するだけではなく、気体供給部80の内側で発生したパーティクルや空間SP2に流入したパーティクルが基板20に付着することを低減することができる。
本実施形態では、排気部120における排気口120aを、チャック45の周囲を取り囲むように、1つの開口で構成している。但し、排気口120aを1つの開口で構成する必要はなく、複数の開口で構成してもよい。また、別途排気ノズルを構成してもよい。しかしながら、気体供給部80の内側には、モールド40や気体供給部60が配置されているため、スペースの制約から、排気ノズルを配置することは容易ではない。そこで、本実施形態では、気体供給部80の内側で、且つ、モールド40及び気体供給部80の外側に、チャック45の周囲を取り囲むように排気口120aを配置している。これにより、スペースの制約を回避しながら、気体供給部80及び排気部120を配置することができる。
本実施形態のインプリント装置10では、気体供給部80の内側でパーティクルが発生した場合や板状部材110と基板20との間の空間SP2にパーティクルが流入した場合であっても、かかるパーティクルが基板20に付着することを低減することができる。
<第3の実施形態>
図11を参照して、本発明の第3の実施形態におけるインプリント装置10の構成を説明する。本実施形態では、気体供給部80を構成するノズル80aは、チャック45とディスペンサ70の外側、即ち、チャック45及びディスペンサ70を含む領域を取り囲むように配置されている。ディスペンサ70は、一般に、チャック45から離間して配置されている。従って、チャック45とディスペンサ70との間の領域にノズル80aの一部を配置すると(図2)、ディスペンサ70から樹脂を供給された基板20は、モールド40の直下のインプリント位置に移動するまでに、ノズル80aの下を通過することになる。この際、基板上の樹脂がノズル80aから噴射された気体GS2の影響を受ける可能性がある。
そこで、本実施形態では、チャック45及びディスペンサ70を含む領域を取り囲むようにノズル80aを配置し、ノズル80aから噴射された気体GS2が基板上の樹脂に接触しないようにして、基板上の樹脂が気体GS2の影響を受けないようにしている。
本実施形態のインプリント装置10では、基板上の樹脂が気体GS2の影響を受けることを抑えながら、装置内を浮遊するパーティクル90が空間SP2に流入することを抑制し、基板20に付着するパーティクルの数を低減することができる。
<第4の実施形態>
物品としてのデバイス(半導体デバイス、磁気記憶媒体、液晶表示素子等)の製造方法について説明する。かかる製造方法は、インプリント装置10を用いてパターンを基板(ウエハ、ガラスプレート、フィルム状基板等)に形成する工程を含む。かかる製造方法は、パターンを形成された基板を処理する工程を更に含む。当該処理ステップは、当該パターンの残膜を除去するステップを含みうる。また、当該パターンをマスクとして基板をエッチングするステップなどの周知の他のステップを含みうる。本実施形態における物品の製造方法は、従来に比べて、物品の性能、品質、生産性及び生産コストの少なくとも1つにおいて有利である。
以上、本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明はこれらの実施形態に限定されないことはいうまでもなく、その要旨の範囲内で種々の変形及び変更が可能である。
10:インプリント装置 20:基板 40:モールド 45:チャック 50:ヘッド 55:定盤 80:気体供給部 80a:ノズル 110:板状部材

Claims (13)

  1. 基板上のインプリント材にモールドを用いてパターンを形成するインプリント処理を行うインプリント装置であって、
    前記モールドを保持するチャックと、
    前記チャックを駆動可能に支持するヘッドと、
    前記チャックの周囲を取り囲むように前記チャックの前記ヘッド側の面前記チャックに保持された前記モールドの前記基板側の面との間に配置された板状部材と、
    前記板状部材と前記基板との間の第1空間から前記第1空間の外側の第2空間に向かう気流が形成されるように、前記第1空間に第1気体を供給する第1供給部と、
    を有し、
    前記板状部材は、前記チャックの中心と前記基板の中心とが一致している状態において前記基板の前記モールド側の面の全体を覆うことを特徴とするインプリント装置。
  2. 前記基板を保持して移動するステージを更に有し、
    前記板状部材は、前記ステージに保持された前記基板の移動領域の少なくとも一部を覆うことを特徴とする請求項1に記載のインプリント装置。
  3. 前記板状部材は、前記基板の直径と同一の長さの一辺を有する矩形の外形を有することを特徴とする請求項1又は2に記載のインプリント装置。
  4. 前記モールドの周囲に配置され、前記モールドと前記基板との間の第3空間に第2気体を供給する第2供給部を更に有し、
    前記第1供給部は、前記第2供給部を取り囲むように配置されていることを特徴とする請求項1乃至のうちいずれか1項に記載のインプリント装置。
  5. 前記第1供給部は、前記板状部材に配置されて前記第1気体を噴射する第1ノズルを含み、
    前記第2供給部は、前記チャック又は前記ヘッドに配置されて前記第2気体を噴射する第2ノズルを含むことを特徴とする請求項に記載のインプリント装置。
  6. 前記第1ノズルは、前記インプリント処理を行う際に前記第1ノズルの少なくとも一部が前記第1空間に位置するように、前記板状部材に配置されていることを特徴とする請求項に記載のインプリント装置。
  7. 前記第1空間を排気する排気部を更に有することを特徴とする請求項1乃至のうちいずれか1項に記載のインプリント装置。
  8. 前記排気部は、前記チャックの側面と前記板状部材との間に前記第1空間を排気するための排気口を含むことを特徴とする請求項に記載のインプリント装置。
  9. 前記チャックから離間して配置され、前記基板上に前記インプリント材を吐出するディスペンサを更に有し、
    前記第1供給部は、前記チャック及び前記ディスペンサを含む領域を取り囲むように配置されていることを特徴とする請求項1乃至のうちいずれか1項に記載のインプリント装置。
  10. 前記第1気体は、クリーンドライエアー、ヘリウム及び窒素のうちの少なくとも1つを含むことを特徴とする請求項1乃至のうちいずれか1項に記載のインプリント装置。
  11. 前記第2気体は、ヘリウムを含むことを特徴とする請求項に記載のインプリント装置。
  12. 請求項1乃至11のうちいずれか1項に記載のインプリント装置を用いてパターンを基板に形成する工程を含むことを特徴とする物品の製造方法。
  13. 請求項1乃至11のうちいずれか1項に記載のインプリント装置を用いてパターンを基板に形成する工程と、
    前記工程で形成された前記パターンをマスクとして前記基板をエッチングする工程と、
    を含むことを特徴とする物品の製造方法。
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