(第1実施形態)
以下、本発明を実施するための形態について図面を参照して説明する。
図1は本発明を実施する形態の一例であって、本発明の第1実施形態に係る画像形成装置の全体の構成を示す説明図、図2は前記画像形成装置の外観を示す斜視図である。
第1実施形態は、図1に示すように、表面に静電潜像が形成される感光体ドラム3と、感光体ドラム3表面を帯電させる帯電器5と、感光体ドラム3表面に静電潜像を形成する露光ユニット1と、感光体ドラム3表面の静電潜像にトナーを供給してトナー像を形成する現像装置2と、感光体ドラム3表面のトナー像を記録媒体に転写する中間転写ベルトユニット8と、トナー像を記録媒体に定着させる定着ユニット12とを備えるとともに、補給トナーが収容されたトナーカートリッジ(トナー容器)500が着脱可能に装着され、トナーカートリッジ500から現像装置2にトナーを供給するように制御されて、電子写真方式によりトナーを用いて画像を形成する画像形成装置100において、現像装置2にトナー補給を行うための特徴的な構成として、本発明に係る画像形成装置の特徴的な構成を採用したものである。
まず、画像形成装置100の全体構成について説明する。
以下の説明では、同一の部品には同一の符号を付してある。それらの名称および機能も同じである。したがって、それらについての詳細な説明は繰り返さない。
画像形成装置100は、図1に示すように、外部から伝達された画像データに応じて、所定の用紙(例えば、記録用紙)に対して多色及び単色の画像を形成するもので、装置本体110と、自動原稿処理装置120とにより構成されている。
装置本体110は、露光ユニット1、現像装置2、感光体ドラム3、クリーナユニット4、帯電器5、転写部6、定着ユニット7、給紙カセット(記録媒体収容部)81、排紙トレイ91等を有して構成されている。
装置本体110の上部に設けられた画像読取り部90の上側には、原稿が載置される透明ガラスからなるプラテンガラス(原稿載置台)92が設けられ、そのプラテンガラス92の上側には自動原稿処理装置120が取り付けられている。
自動原稿処理装置120は、プラテンガラス92の上に自動で原稿を搬送する。
また、自動原稿処理装置120は、矢印M方向に回動自在に構成され、プラテンガラス92の上を開放することにより原稿を手置きで置くことができるようになっている。
画像形成装置100において扱われる画像データは、ブラック(BK)、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)の各色を用いたカラー画像に応じたものである。
従って、現像装置2、感光体ドラム3、帯電器5、クリーナユニット4は、各色に応じた4種類の潜像を形成するようにそれぞれ4個ずつ設けられ、それぞれブラック、シアン、マゼンタ、イエローに設定され、これらによって4つの画像ステーションが構成されている。
また、ブラック(BK)、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)以外にも、例えばシアン(C)およびマゼンタ(M)と同一の色相で濃度がより薄い特性をもつライトシアン(LC)およびライトマゼンタ(LM)を加えた6色であっても良い。
これら6色とすることで、より鮮明な高画質のフルカラー画像を得ることができる。
帯電器5は、感光体ドラム3の表面を所定の電位に均一に帯電させるための帯電手段である。
露光ユニット1は、外部から入力した画像データまたは原稿から読み取って得られた画像データに応じて、帯電された感光体ドラム3を露光することにより、画像データに応じた静電潜像を感光体ドラム3の表面に形成する画像書込み装置である。露光ユニット1には、レーザビームを走査するポリゴンミラーと、ポリゴンミラーによって反射されたレーザ光を感光体ドラム3に導くためのレンズやミラー等の光学要素が配置されている。
現像装置2は、それぞれの感光体ドラム3上に形成された静電潜像を4色(Y,M,C,BK)のトナーにより顕像化するものである。
感光体ドラム3は、円筒状を呈し、露光ユニット1の上方に配設され、その表面がクリーナユニット4によりクリーニングされ、クリーニングされた表面が帯電器5により均一に帯電される。
クリーナユニット4は、現像・画像転写後における感光体ドラム3上の表面に残留したトナーを除去・回収する。
感光体ドラム3の上方に配置されている転写部6は、無端状の中間転写ベルト(無端ベルト)61、中間転写ベルト駆動ローラ62、中間転写ベルト従動ローラ63、中間転写ローラ64、及び中間転写ベルトクリーニングユニット65を備えている。中間転写ローラ64は、Y,M,C,BKの各色に対応して4本設けられている。
中間転写ベルト駆動ローラ62、中間転写ベルト従動ローラ63、及び中間転写ローラ64は、中間転写ベルト61を張架して回転駆動するように構成されている。
中間転写ベルト61は、厚さ100μm〜150μm程度のフィルムを用いて無端状に形成され、各感光体ドラム3に接触するように設けられている。そして、感光体ドラム3に形成された各色のトナー像を中間転写ベルト61上に順次重ね合わせて転写することによって、中間転写ベルト61上にカラーのトナー像(多色トナー像)を形成する機能を有している。
中間転写ローラ64は、その表面が導電性の弾性材(例えばEPDM,発泡ウレタン等)により覆われているローラであって、中間転写ベルト61に対して感光体ドラム3のトナー像を中間転写ベルト61上に転写するための転写バイアスを与えるようにされている。詳しくは、中間転写ローラ64には、トナー像を転写するために高電圧の転写バイアス(トナーの帯電極性(−)とは逆極性(+)の高電圧)が印加されている。
上述したように、各感光体ドラム3上で各色相に応じて顕像化されたトナー像は中間転写ベルト61上に積層される。積層された画像情報としてのトナー像は、中間転写ベルト61とともに搬送されて、搬送される用紙と中間転写ベルト61との接触位置(2次転写位置,所定位置)に移動し、この接触位置に配置されている転写ローラ10によって用紙上に転写される。
中間転写ベルト61に付着したトナー、もしくは転写ローラ10によって用紙上に転写が行われずに中間転写ベルト61に残存したトナーは、次工程で形成されるトナー像に対してトナーの混色を発生させる原因となるために、中間転写ベルトクリーニングユニット65によって除去・回収されるように構成されている。
給紙カセット81は、画像形成に使用する用紙を蓄積しておくためのトレイであり、装置本体110の露光ユニット1の下側に設けられている。
装置本体110の上方には、印刷済みの用紙をフェイスダウンで集積するための排紙トレイ91が設けられている。
また、装置本体110には、給紙カセット81の用紙を転写ローラ10や定着ユニット7を経由させて排紙トレイ91に送るための、略垂直形状の用紙搬送路Sが設けられている。給紙カセット81から排紙トレイ91に到る用紙搬送路Sの近傍には、ピックアップローラ11a、複数の搬送ローラ12a〜12d、レジストローラ13、転写ローラ10、定着ユニット7等が配されている。
搬送ローラ12a〜12dは、用紙の搬送を促進・補助するための小型のローラであり、用紙搬送路Sに沿って設けられている。尚、搬送ローラ12bは、用紙を排紙トレイ91に排出する排紙ローラとして機能するため、排紙ローラと称する。
ピックアップローラ11aは、給紙カセット81の端部近傍に備えられ、給紙カセット81から用紙を1枚ずつピックアップして用紙搬送路Sに供給する。
レジストローラ13は、用紙搬送路Sを搬送されている用紙を一旦保持するものである。そして、感光体ドラム3上のトナー像の先端と用紙の先端を合わせるタイミングで用紙を転写ローラ10に搬送する機能を有している。
定着ユニット7は、定着ローラ70として1対のヒートローラ71と加圧ローラ72を備えており、ヒートローラ71及び加圧ローラ72は、用紙を挟んで回転搬送するようになっている。
ヒートローラ71及び加圧ローラ72は、対向して配置されて、ヒートローラ71と加圧ローラ72との圧接箇所には、定着ニップ部が形成されている。
ヒートローラ71は、所定の定着温度となるように制御部(図示せず)によって温度制御される。この制御部は、ヒートローラ71の周囲に設けられたヒートローラ71の温度と検出する図示しない温度検出器(非接触式のサーミスタ)からの検出信号に基づいてヒートローラ71の表面温度が160〜200℃の範囲となるように制御する。
また、ヒートローラ71は、加圧ローラ72とともにトナーを用紙に熱圧着することにより、用紙に転写された多色トナー像を溶融・混合・圧接し、用紙に対して熱定着させる機能を有している。また、ヒートローラ71には、図1に示すように、ヒートローラ71を外部から定着するための外部定着ベルト73が設けられている。
一方、加圧ローラ72も、ヒートローラ71と同様に円筒状の金属製の芯金の周面に弾性層が設けられて構成されている。そして、ヒートローラ71に対して所定の圧力で当接されるようになっている。
また、画像形成装置100は、図2に示すように、トナーカートリッジ500を交換する際に開閉される前扉150を操作側の前面部に有し、前面部における排紙トレイ91の上に操作パネル140を配置している。操作パネル140は、例えばタッチパネル式の表示部(表示装置)141と、各種入力キーを有する操作部142とを備えている。
表示部141は、液晶表示装置(LCD)、有機ELD(Electoro Luminescence Display)、電気泳動を利用した電子ペーパー等のディスプレイ、プラズマディスプレイ(PDP)、プラズマチューブアレイディスプレイ(PTAD)、電子放出素子を用いたディスプレイ(FED、SED)等の表示装置であり、ユーザに対する設定画面等の指示メニューや取得した画像データに関する情報を含む画面を表示する。
操作部142は、複数のキーを備え、キーに対応するユーザの操作による各種の指示、文字、数字などのデータの入力を受け付ける。操作部142が備える複数のキーは、スイッチを備えたハードキーである。
また、操作部142は、キーの一部としてタッチパネルを含んでいても、あるいはタッチパネルそのもので構成されていてもよい。操作部142がタッチパネルを含む場合、あるいはタッチパネルから構成されている場合、タッチパネルは、表示部141上に設けられる。第1実施形態の操作部142は、タッチパネルを含んでいるものとする。なお、指装着型のウェアラブル・インタフェースを用いたジェスチャ入力を用いてもよい。
そして、画像形成装置100は、図示しないネットワーク回線(LAN、電話回線等)を介してPC、FAX、およびメーカー、販売先またはリース先等のデータ管理サーバに接続されている。
次に、第1実施形態に係る画像形成装置100を構成する現像装置2の構成について図面を参照して説明する。
図3は第1実施形態に係る画像形成装置を構成する現像装置とトナー補給装置の構成を示す説明図、図4は前記現像装置とトナー補給装置の位置関係を示す説明図、図5は前記トナー補給装置の構成を示す斜視図、図6は前記トナー補給装置を構成する黒色トナー用のトナー搬送路の構成を示す説明図、図7は前記トナー補給装置を構成する中間ホッパの構成を示す説明図である。
現像装置2は、図3に示すように、現像ローラ231、第1および第2トナー搬送ローラ232,233、現像槽234、トナー濃度センサ235、ならびにドクターブレード236を有している。
現像槽234は、現像装置2の外装部を形成するものであり、上部に現像剤であるトナーを導入するためのトナー導入口234aが開口形成されている。また、現像槽234の感光体ドラム3に面する側には、開口部234bが形成されている。現像槽234の内部には、現像ローラ231、第1トナー搬送ローラ232および第2トナー搬送ローラ233が配設されている。
現像ローラ231は、現像槽234に形成された開口部234b付近に設けられており、開口部234bから露出して感光体ドラム3と当接または近接している。この現像ローラ231は、上述した磁気ブラシを形成するためのマグネットローラとなっている。
第1トナー搬送ローラ232および第2トナー搬送ローラ233は、現像槽234の底部側で現像ローラ231と平行になるように配置され、現像槽234内に供給されたトナーをキャリアとともに撹拌しながら現像ローラ231に搬送する。また、現像槽234の底部には、トナー濃度センサ235が設けられている。このトナー濃度センサ235は透磁率センサであり、現像槽234内のトナーとキャリアとの割合を検知する。
また、現像装置2の上方には、トナー補給装置700が配設されている。
トナー補給装置700は、図3,図4に示すように、トナーを供給するトナーカートリッジ(トナー容器)500と、トナーカートリッジ500を配置するトナーカートリッジトレイ(トナー容器支持部)400と、トナーカートリッジトレイ400の下方に配置された中間ホッパ600と、中間ホッパ600を介してトナーカートリッジ500から供給されたトナーを現像装置2に導くためのトナー搬送路612とを備える。
図4中の符号Wは中間転写ベルト61が搬送される幅方向の位置を示す。
具体的には、シアン、マゼンタ、イエローのトナー用のトナー補給装置700(700b,700c,700d)は、図5に示すように、トナーカートリッジ500が設置されるトナーカートリッジトレイ400の下方に中間ホッパ600が配置され、中間ホッパ600の下部には、現像装置2に連結されるトナー搬送路612が設けられている。トナーカートリッジトレイ400には、トナーカートリッジ500のトナー排出口に対応してトナー導入口611(611b,611c,611d)が設けられている。
一方、黒色トナー用のトナー補給装置700(700a)は、図5,図6に示すように、2つのトナーカートリッジ500が配置されるトナーカートリッジトレイ400(現像装置2上方の一部を図示省略)の下方には、2つのトナーカートリッジ500のトナー排出口に対応するトナー導入口611(611a,611a)が設けられたトナー搬送路612aが設けられている。
トナー搬送路612aは、図6に示すように、2つのトナーカートリッジ500から導入されるトナーを一つにまとめて一時的に貯留し、そこでトナーをさらに撹拌して一つの黒色用の現像装置2にトナー補給を行うように構成されている。すなわち、このトナー搬送路612aは、中間ホッパとして機能している。
トナー搬送路612a内部には、貯留したトナーを撹拌する回転体614a,614b,614c,614dが回転可能に軸止されている。また、トナー搬送路612aの下部には、現像装置2にトナーを供給するためのトナー排出口611a1が形成されている。
回転体614a,614b,614c,614dは、トナー搬送モータ(第2トナー搬送駆動手段)112により駆動される。
中間ホッパ600は、図7に示すように、トナーを一時的に貯溜するトナー搬送路として機能するものであって、第1および第2搬送スクリュー601,603と、仕切り板607と、トナー導入口611と、圧電センサ216と、トナー供給口613とを備える。
第1および第2搬送スクリュー601,603は、トナーカートリッジ500からトナー導入口611に補給された現像剤であるトナーを攪拌して搬送し、トナー供給口613から排出する。
具体的には、第1および第2搬送スクリュー601,603は、攪拌翼605を有し、現像装置2の背面側に配されたトナー搬送モータ112から駆動力が伝達されるギアが取り付けられており、ギアから伝達される駆動力により回転し、トナーを攪拌する。
また、第1および第2搬送スクリュー601,603は、それぞれ同一の形状を有し、それぞれの攪拌翼605は螺旋状に形成されている。このため、第1および第2搬送スクリュー601,603は、回転により1方向にトナーを搬送することができる。トナー搬送モータ112は、第1搬送スクリュー601が回転によりトナーを前面側から背面側に搬送する向きに第1搬送スクリュー601を駆動する。また、第2搬送スクリュー603が回転によりトナーを背面側から前面側に搬送する向きに駆動する。
第1および第2搬送スクリュー601,603の間には、両者の間を仕切る仕切り板607が配設されている。これにより、第1搬送スクリュー601が配されている第1搬送経路615と、第2搬送スクリュー603が配されている第2搬送経路617とが仕切り板607により区画される。
ここで、仕切り板607は、中間ホッパ600の内部を、その長手方向の両端部となる背面側と前面側とを除いて仕切り、第1および第2搬送スクリュー601,603の回転軸方向の両端部を中間ホッパ600の壁面から離間して配置されている。これにより、中間ホッパ600における背面側と前面側とに、第1搬送経路615と第2搬送経路617とを連通する連絡部がそれぞれ形成されている。
したがって、トナー導入口611から補給されたトナーは、第1搬送スクリュー601により第1搬送経路615を前面側から背面側に搬送された後、背面側の連結部を通って第2搬送経路617に送られ、第2搬送スクリュー603により第2搬送経路617を背面側から前面側に搬送される。これにより、中間ホッパ600内のトナーは、第1搬送経路615と第2搬送経路617とを循環する。また、第2搬送経路617に送られたトナーは、再び第1搬送スクリュー601により第1搬送経路615を前面側から背面側に搬送された後、トナー供給口613から排出され、トナー搬送路612を経由して現像装置2に供給される。
圧電センサ216は、中間ホッパ600の内壁面のうち底部、ここでは第2搬送経路617の底部に設けられ、外部から加えられる力に応じた電圧を出力する。このため、中間ホッパ600内のトナー量が多くなると、トナーの自重や底部と第2搬送スクリュー603の攪拌翼605との挟まりによって生じる圧力が大きくなり、圧電センサ216に対して外部から加えられる力は大きくなる。逆に、中間ホッパ600内のトナー量が少なくなると、トナーの自重や底部と第2搬送スクリュー603の攪拌翼605との挟まりによって生じる圧力が小さくなり、圧電センサ216に対し外部から加えられる力は小さくなる。したがって、圧電センサ216は、中間ホッパ600内のトナー量に応じた電圧を出力する。
次に、トナーカートリッジ500の構成について図面を参照して説明する。
図8(a)は第1実施形態の画像形成装置に搭載されるトナーカートリッジの構成を示す説明図、(b)は(a)のA矢視図である。
トナーカートリッジ500は、図8(a),(b)に示すように、略矩形状断面を有する柱状体で構成され、補給トナーが収容されているトナー収容部502を備えている。
トナー収容部502の底部(図中下側)にトナー補給口540が設けられている。
トナーカートリッジ500の画像形成装置100本体に向けて装着される一端部500aには、トナー情報が記憶された記憶部(記憶手段)501が設けられている。
記憶部501は、ICチップ(例えば、無線ICタグ、接点式CRUMなどの不揮発性メモリ)、バーコード、QRコード(登録商標)等の2次元コードの何れかを用いて構成されている。第1実施形態では、記憶部501には、トナーカートリッジ500に関する情報を格納するEEPROM等を内蔵したデバイス等で構成される不揮発性メモリの接触型CRUMが備えられ、このメモリにはトナーカートリッジの型番、製造箇所、トナー残量(逐次更新される)、新品か否か、などの情報が記憶されている。
記憶部501には、記憶部位置決めボス504が設けられている。この記憶部位置決めボス504は、トナーカートリッジ500を画像形成装置100に装着する際に、記憶部501を画像形成装置100本体側の記憶部用コネクタ(図示省略)に対して位置決めするための位置決め部材である。図中の符号505は接続端子、506は記憶部501をトナーカートリッジ500に取付けるための取付け穴を示す。
次に、第1実施形態の画像形成装置100の特徴的な構成についてブロック図を参照して説明する。
図9は第1実施形態の画像形成装置の電気的構成を示すブロック図である。
画像形成装置100は、図9に示すように、電気的構成として、画像形成装置100の動作を制御する主制御部101、記憶部102、用紙排出センサ103、操作パネル140、原稿読取部104、画像処理部105、画像形成部106、定着部107、周辺機器の動作を制御する制御部108、トナーカートリッジモータ111、トナー搬送モータ112,トナー濃度センサ113、通信部114を備えている。
主制御部101は、上記各部が接続され、画像形成装置100全体の動作を制御する。
記憶部102は、主制御部101が実行するプログラム、主制御部101により制御される各部の情報、および画像形成装置100に装着されているトナーカートリッジ500に関する情報等を記憶する。用紙排出センサ103は、排紙トレイ91への用紙の排出を検出する。
原稿読取部104は、画像読取り部90に相当し、原稿の画像を読み取って画像データを取得し、取得した画像データを画像処理部105に出力する。
画像処理部105は、原稿読取部104から入力される画像データ、あるいは外部装置から入力される画像データに対して、画像データの出力装置に適した各種の画像処理を施す。
画像形成部106は、画像処理部105での処理後の画像データに基づいて用紙上に画像(トナー像)を形成するまでの、画像形成ユニット21の構成要素に相当する。
定着部107は、定着ユニット7に相当し、用紙上のトナー像を用紙に定着させ、処理後の用紙を排紙トレイ91上に排出する。
制御部108は画像形成装置100の周辺機器130に設けられ、装置本体110側の主制御部101と通信し、周辺機器130を制御する。
トナーカートリッジモータ111は、トナーカートリッジ500内のトナー補給ローラ(図示せず)を回転させ、トナーカートリッジ500内のトナーを撹拌し、トナー補給口540から排出させる。
トナー搬送モータ112は、中間ホッパ600内の搬送スクリューやトナー搬送路612a内の回転体614a,614b,614c,614dを回転させて、トナーを撹拌搬送する。
トナー濃度センサ113は、例えば透磁率センサであり、現像装置2内のトナー濃度を検出する。主制御部101は、トナー濃度センサ113によりトナー濃度の低下が検出された場合、トナーカートリッジモータ111を回転させて、トナーカートリッジ500から現像装置2へトナーを補給させる。
通信部114は、各種の通信ネットワークに接続され、主制御部101の指示に従って外部装置と通信し、情報を送受信する。この場合の通信には、トナーカートリッジ500の販売会社に対する交換用のトナーカートリッジ500の発注動作が含まれる。
また、通信部114は、さらにトナーカートリッジ500の記憶部501と通信し、主制御部101の指示に従って、記憶部501への情報の書き込み、および記憶部501からの情報の読み出しを行う。
第1実施形態では、主制御部101は、トナー残量取得部131、駆動制御部132として機能することを特徴としている。
トナー残量取得部131は、各トナーカートリッジ500のトナー残量を取得して、各トナーカートリッジ500のトナー残量に基づき、各トナーカートリッジ500がどの段階にあるかを判定する。
ここでは、例えば、トナーカートリッジ500のトナー残量の状態については、残量が充分ある「通常状態」(トナー残量:100〜25%、トナーカートリッジ500交換不要状態)、残量少の「ニアエンド」(トナー残量:25〜0%、トナーカートリッジ500交換不要状態)、残量僅少の「ニアニアエンド」(トナー残量:ほぼ0%、トナーカートリッジ500交換要状態)、残量無の「トナーエンド」(トナー残量:0%、トナーカートリッジ500交換要状態)の4段階としている。
駆動制御部132は、現像装置2にトナー補給を行う際に、トナーカートリッジモータ111とトナー搬送モータ112を同期させて運転するように制御する。
すなわち、第1実施形態では、シアン、マゼンタ、イエローのトナー用のトナー補給装置700においては、駆動制御部132の制御により、トナーカートリッジモータ111の運転と同時にトナー搬送モータ112を運転することで、トナーカートリッジ500から中間ホッパ600に供給されたトナーは、中間ホッパ600内に一時的に留まることなく、現像装置2に向かって搬送される。
また、黒色トナー用のトナー補給装置700においても同様に、駆動制御部132の制御により、トナーカートリッジモータ111の運転と同時にトナー搬送モータ112を運転することで、図6に示すように、トナーカートリッジ500からトナー搬送路612aに供給されたトナーは、トナー搬送路612a内に一時的に留まることなく、現像装置2に向かって搬送される。
以上のように構成したので、第1実施形態によれば、トナーカートリッジ500が着脱可能に装着され、現像装置2と、トナーカートリッジ500内のトナーを搬送するように駆動するトナーカートリッジモータ111と、中間ホッパ600と、トナー搬送路612aと、中間ホッパ600およびトナー搬送路612a内のトナーを搬送するように駆動するトナー搬送モータ112と、トナーカートリッジ500から現像装置2にトナーを供給するように制御する主制御部101とを備えた画像形成装置100において、主制御部101として駆動制御部132を備え、トナー補給を行う際に、トナーカートリッジモータ111とトナー搬送モータ112とを同期させて運転するように制御することで、中間ホッパ600およびトナー搬送路612aに補給トナーを一時的に貯溜することなく現像装置2に向かいトナー補給を行うことができるので、元の装置構成を変更することなく、トナー搬送経路を簡単にして、容易にトナー補給を行うことができる。これにより、トナーエンドが検知された時には、トナーカートリッジ500内のトナーが無いことは明らかであるため、トナーカートリッジ500内のトナーを確実に使い切ることができる画像形成装置を実現できる。
また、第1実施形態によれば、トナーカートリッジ500より供給されたトナーが一時的に貯溜することなく搬送されるため、中間ホッパ600およびトナー搬送路612a内において何度も撹拌されることがないので、トナー外添剤が脱落して帯電性の劣ったトナーを補給することなく、安定したトナーを現像装置2に補給することができる。
また、第1実施形態によれば、トナーカートリッジ500より供給されたトナーが中間ホッパ600およびトナー搬送路612a内に長期間溜まることがないため、例えば、長期間にわたり高温高湿の環境の下で放置されることによりトナーがソフトケーキングして、トナー搬送スクリュー部や回転体付近で固まってしまうことを防止して、安定したトナー補給を行うことができる。
また、第1実施形態においては、トナーカートリッジモータ111とトナー搬送モータ112とを同期させて運転するように制御されているので、トナーカートリッジ500がトナーエンドになったときには、現像装置2にはトナー補給が行われない状態となるため、現在使用中のトナーカートリッジ500が使用可能であることを適切なタイミングで知らせることで、例えば、トナー残量が「エアエンド」や「ニアニアエンド」になったことを操作パネル140の表示部141に表示してユーザに知らせることで、トナーが残っているトナーカートリッジ500のトナーの使い切りをユーザに対して有効に促すことができる。
なお、第1実施形態の画像形成装置100において、駆動制御部132によるトナー補給制御の実行は、画像形成装置100の操作部142においてユーザが選択的に指示するようにしてもよい。
(第2実施形態)
次に、本発明の第2実施形態について図面を参照して説明する。
図10は本発明の第2実施形態に係る画像形成装置の電気的構成を示すブロック図である。
なお、第2実施形態に係る画像形成装置の構成は、第1実施形態に係る画像形成装置の構成や機能を同一とするものについては同一の符号を付することで説明を省略する。
第2実施形態に係る画像形成装置200は、図10に示すように、トナーカートリッジ500から現像装置2にトナーを供給するように制御する主制御部201を備えた画像形成装置において、主制御部201の構成として、第1実施形態の画像形成装置100におけるトナーカートリッジモータ111とトナー搬送モータ112を運転する制御に加えて、トナーカートリッジ500内のトナー残量が予め設定された量よりも少ないと判断された場合に、トナーカートリッジモータ111とトナー搬送モータ112とを同期させて運転するように制御する機能を備えるものである。
第2実施形態では、主制御部201は、トナー残量取得部131、駆動制御部132、通知動作制御部133としての機能することを特徴としている。
トナー残量取得部131は、各トナーカートリッジ500のトナー残量を取得して、各トナーカートリッジ500のトナー残量に基づき、各トナーカートリッジ500がどの段階にあるかを判定する。
ここでは、例えば、トナーカートリッジ500のトナー残量の状態については、残量が充分ある「通常状態」(トナー残量:100〜25%、トナーカートリッジ500交換不要状態)、残量少の「ニアエンド」(トナー残量:25〜0%、トナーカートリッジ500交換不要状態)、残量僅少の「ニアニアエンド」(トナー残量:ほぼ0%、トナーカートリッジ500交換要状態)、残量無の「トナーエンド」(トナー残量:0%、トナーカートリッジ500交換要状態)の4段階としている。
駆動制御部132は、トナー残量取得部131のトナー残量の取得結果に基づいて、トナーカートリッジ500内のトナー残量が予め設定された残量、例えば「ニアニアエンド」の残量よりも少ないと判断された場合に、トナーカートリッジモータ111とトナー搬送モータ112を同期させて運転するように制御する。
通知動作制御部133は、トナーカートリッジ500のトナー残量の状態に応じて、操作パネル140の表示部141にメッセージを表示させる。例えば、表示部141にトナーカートリッジ500の状態を表示する領域を設けて、「通常状態」、「ニアエンド」、「ニアニアエンド」、「トナーエンド」等のメッセージを表示するようにしてもよい。
主制御部201は、各トナーカートリッジ500のトナー残量を監視する場合に、例えば、各トナーカートリッジ500の識別情報とトナー残量データとを対応づけて、トナー消費量テーブルに記憶させる。主制御部201は、トナー残量の計算において、トナーカートリッジ500に収容可能な最大のトナー量から累積のトナー消費量を減算する。累積のトナー消費量は、トナーカートリッジ500が交換された時点からのトナー消費量を履歴として記憶しておき、現在までのトナー消費量を累積することにより算出すればよい。
トナー消費量の算出は、従来周知の手法により行うことができる。
例えば、画像データの階調をピクセルごとにカウントし、カウントした階調値をピクセルごとに階調値に応じて重み付けし、画像データに含まれる全てのピクセルのピクセルカウント値を積算する。そして積算されたピクセルカウント値をトナー消費量に換算する。あるいは、トナーカートリッジモータ111の駆動時間に基づいてトナー消費量を算出する。
そして、主制御部201は、算出したトナーカートリッジ500のトナー残量をトナーカートリッジ500のトナー使用履歴とともにトナーカートリッジ500の記憶部501に記憶させる。
次に、第2実施形態の画像形成装置200において、トナーカートリッジ500内のトナー残量が少なくなってきたときに、トナーを現像装置2に補給するトナー補給処理工程について、フローチャートに沿って説明する。
図11は第2実施形態に係る画像形成装置において、ナーカートリッジ内のトナー残量が少なくなってきたときのトナー補給制御を示すフローチャートである。
図11に示すように、画像形成装置200において、トナーカートリッジ500内のトナー残量が検出され(ステップS1)、トナーカートリッジ500のトナー残量が「ニアニアエンド」の状態であるか否かが判断される(ステップS2)。
ステップS2において、トナーカートリッジ500のトナー残量が「ニアニアエンド」の状態であると判断された場合は、操作パネル140の表示部141にトナーカートリッジ500がニアニアエンド状態であることを表示する(ステップS3)。
そして、駆動制御部132により、トナー補給を行う際のトナーカートリッジモータ111とトナー搬送モータ112の運転制御を、トナーカートリッジモータ111とトナー搬送モータ112とを同期して運転制御するようにする(ステップS4)。
このようにして、トナーカートリッジ500のトナー残量が所定量よりも少なくなった場合には、トナーカートリッジ500のトナー残量が少ないことを操作パネル140の表示部141に表示してユーザに注意を促し、トナーカートリッジモータ111とトナー搬送モータ112とを同期して運転するトナー補給制御にすることで、トナーエンドが検知された時には、トナーカートリッジ500内のトナーが無いことは明らかであるため、トナーカートリッジ500内のトナーを確実に使い切ることができる。
以上のように構成したので、第2実施形態によれば、トナーカートリッジ500から現像装置2にトナーを供給するように制御する画像形成装置200において、第1実施形態の画像形成装置100におけるトナーカートリッジモータ111とトナー搬送モータ112を運転する制御に加えて、主制御部201の構成として、トナーカートリッジ500内のトナー残量が予め設定された量よりも少ないと判断された場合に、トナーカートリッジモータ111とトナー搬送モータ112とを同期させて運転するように制御する機能を備え、さらに、トナーカートリッジ500のトナー残量の状態に応じて、操作パネル140の表示部141にメッセージを表示させる通知動作制御部133を備えることで、トナーカートリッジ500のトナー残量が所定量よりも少なくなった場合には、トナーカートリッジ500のトナー残量が少ないことを操作パネル140の表示部141に表示してユーザに注意を促し、トナーエンドが検知された時には、トナーカートリッジ500内のトナーが無いことは明らかであるため、トナーカートリッジ500内のトナーを確実に使い切ることができる。
(第3実施形態)
次に、本発明の第3実施形態について説明する。
図12は本発明の第3実施形態に係る画像形成装置を構成する現像装置とトナー補給装置の構成を示す説明図である。
なお、第3実施形態に係る画像形成装置の構成は、第1実施形態に係る画像形成装置の構成や機能を同一とするものについては同一の符号を付することで説明を省略する。
第3実施形態の画像形成装置は、図12に示すように、トナー補給装置700aから現像装置302にトナー補給を行う位置を、第1実施形態の画像形成装置100の現像装置2へのトナー補給とは異なり、現像装置302の前面側よりトナー補給を行うようにしたものである。
すなわち、第3実施形態では、中間ホッパ600aから現像装置302へトナーを導入するためのトナー搬送路612は、中間ホッパ600aと現像装置302の前面側に設けられている。
具体的には、中間ホッパ600aの前面側には、現像装置302側へトナーを供給するトナー供給口613aが設けられ、現像装置302の前面側には、中間ホッパ600aから供給されるトナーを導入するトナー導入口302aが設けられている。
第3実施形態において、主制御部101の駆動制御部132の機能により、トナー補給を行う際に、トナーカートリッジモータ111とトナー搬送モータ112とを同期させて運転するように制御されると、トナーカートリッジ500から補給トナーが中間ホッパ600にトナー導入口611を介して供給されるとともに、中間ホッパ600内のトナーがトナー供給口613aからトナー搬送路612を介して現像装置302のトナー導入口302aに供給される。
以上のように構成したので、第3実施形態によれば、トナー補給装置700aから現像装置302へトナー補給を行う構成を、第1実施形態の画像形成装置100におけるトナー補給装置700から現像装置2へトナー補給を行う構成とは異なり、中間ホッパ600aの前面側にトナー供給口613aを設け、現像装置302の前面側にトナー導入口302aを設ける構成としたものであっても、主制御部101の駆動制御部132の機能により、トナー補給を行う際に、トナーカートリッジモータ111とトナー搬送モータ112とを同期して運転を行うことで、第1実施形態の画像形成装置100と同様に、トナーカートリッジ500から補給トナーが中間ホッパ600に供給されると、遅れることなく、中間ホッパ600内のトナーがトナー搬送路612を介して現像装置302に供給することができる。
なお、上述した実施形態における画像形成装置を構成する主制御部101は、集積回路(ICチップ)等に形成された論理回路(ハードウェア)によって実現してもよいし、CPU(Central Processing Unit)を用いてソフトウェアによって実現してもよい。
CPUを用いる場合は、画像形成装置100は、各機能を実現するソフトウェアであるプログラムの命令を実行するCPU、前記プログラムおよび各種データがコンピュータ(またはCPU)で読み取り可能に記録されたROM(Read Only Memory)または記憶装置(以下、「記録媒体」と称する。)、前記プログラムを展開するRAM(Random Access Memory)などを備えている。そして、コンピュータ(またはCPU)が前記プログラムを前記記録媒体から読み取って実行することにより、画像形成装置100における各部処理が実行される。
記録媒体としては、「一時的でない有形の媒体」、例えば、テープ、ディスク、カード、半導体メモリ、プログラマブルな論理回路などを用いることができる。
また、前記プログラムは、該プログラムを伝送可能な任意の伝送媒体(通信ネットワークや放送波等)を介してコンピュータに供給されてもよい。
なお、本発明は、前記プログラムが電子的な伝送によって具現化された、搬送波に埋め込まれたデータ信号の形態でも実現され得る。
また、上述した本発明の実施の形態に係る画像形成装置は、コンピュータによって実現してもよい。この場合には、コンピュータを画像形成装置が備える各手段として動作させることにより画像形成装置をコンピュータにて実現させる画像形成装置のプログラム、およびそれを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体も、本発明の範疇に入る。
以上のように、本発明は、上述した実施形態や変形例に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。