JP6523758B2 - 車椅子 - Google Patents

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Description

本発明は車椅子に係り、特に、利用者の乗り降りの際に利用者が転倒しないように工夫された車椅子に関する。
車椅子としては、例えば特許文献1の図4に示す構成のものが一般的である。利用者は、車椅子に乗って座シートに座る際に、ブレーキを操作して駆動輪(後輪)にブレーキをかけ、車椅子が動かないように固定する。そして、車椅子を固定した状態で、利用者が車椅子の本体フレームの一部を掴んで身体を支えながら座シートに座るようにしている。
また、利用者が車椅子から降りる際にも同様に、ブレーキを操作して駆動輪にブレーキをかけ、車椅子が動かないように固定する。これにより、利用者が車椅子に乗り降りする際に転倒しないようにしている。
しかし、利用者がうっかりしていて、駆動輪にブレーキをかけないまま乗り降りすると、本体フレームの一部を掴んで身体を支える力によって車椅子が後方に動いてしまい、利用者が転倒する事故が発生するという問題がある。
このような転倒を防止する転倒防止機能を備えた車椅子として、特許文献2には、車椅子にフットサポート(フットレストとも言う)を昇降させる電動式昇降装置を設け、フットサポートが下降して地面に接した後、前輪が所定量だけ浮き上がるように構成した車椅子が提案されている。
これにより、フットサポートが車椅子の重量の略半分を受けて地面を押圧するので、利用者がブレーキを掛け忘れた状態で車椅子に乗る場合にも車椅子を動かないようにすることができ、転倒を防止できるとされている。
特開2001−314452号公報 特開2004−195155号公報
しかしながら、特許文献2のように、フットサポートを昇降させる電動式昇降装置を車椅子に設けた転倒防止機能は、装置構成が大掛かりになり車椅子のコストアップになるという問題がある。
また、自動車等に積み込んで持ち運べるように、駆動輪を取り付けた左右のサイドフレームを近づける方向に折り畳み可能な車椅子が便利であるが、電動式昇降装置の転倒防止機能は折り畳み方式の車椅子を構成しにくいという問題がある。
このような背景から、ブレーキを掛け忘れた利用者が車椅子に乗り降りする際の転倒防止機能を低コストで実現できる車椅子が要望されている。特に、転倒防止機能を低コストで実現でき且つ折り畳み可能な車椅子が要望されている。
本発明はこのような事情に鑑みてなされたもので、利用者が車椅子に乗り降りする際の転倒防止機能を低コストで実現できる車椅子を提供することを目的とする。
更には、折り畳み機構を利用して転倒防止機能を構成するので、転倒防止機能を低コストで実現できる車椅子を提供することを目的とする。
本発明の車椅子は上記目的を達成するために、利用者が足を載せるフットサポートを備えた車椅子において、車体フレームと、前記車体フレームの左右のサイドフレームを近づける方向に折り畳む折り畳み機構と、前記フットサポートを上下方向に揺動可能であって、下方に揺動したときに前記フットサポートが床面又は地面に接面するように構成した揺動機構と、を備え、前記揺動機構は、前記フットサポートを先端部に支持する棒状アームと、前記棒状アームの長さ方向の中間位置に設けられた連結部材と、前記左右のサイドフレームに前記連結部材を介して前記棒状アームを支持する一対のアームであって、前記左右のサイドフレームにそれぞれの基端部が垂直面上及び水平面上で回動自在に支持されるとともに、それぞれの先端部が前記連結部材に水平面上で回動自在に支持され、前記連結部材を頂点としたV字形状を形成する一対の支持アームと、を有し、前記折り畳み機構で前記車体フレームを折り畳み状態から展開状態にしたときに、前記V字形状の一対の支持アームが開いて該一対の支持アームの前記先端部で前記棒状アームを左右から挟持することを特徴とする。
本発明の車椅子によれば、利用者は車椅子に乗るとき、上記構成の揺動機構によりフットサポートを床面又は地面に対して接面した状態にする。そして、利用者はフットサポートを踏んだ状態で車体フレームの一部を掴んで身体を支えながら車椅子に乗る。
このように、車椅子に乗る利用車が、床面又は地面に対して接面状態のフットサポートを踏むことで、利用者自身の重みで車椅子が動かないように固定される。したがって、利用者が車椅子に乗り降りする際に転倒することはない。
更に、本発明の車椅子では、揺動機構と折り畳み機構とが相互に関連し合うように構成して、折り畳み方式の車椅子に転倒防止機能を構築できるようにした。即ち、折り畳み機構の展開動作を利用して、一対の支持アームの先端部で棒状アームを左右から挟持するようにしたので、先端部にフットサポートを支持する棒状アームの左右方向の動きを固定するようにした。
これにより、車椅子に乗る利用車が、床面又は地面に対して接面状態のフットサポートを踏んだときに、フットサポートが左右にずれることがなく静止状態を確保することができるので、利用者の転倒を更に確実に防止することができる。
このように、本発明の車椅子は、利用者が車椅子に乗り降りする際に、従来の電動式昇降装置のように電動力で車椅子が動かないようにするのではなく、上記構成の揺動機構によって利用者自身の重みで車椅子が動かないようにすることができる。
また、本発明の車椅子は、折り畳み機構を利用して転倒防止機能を構成するようにした。
これにより、低コストの転倒防止機能を備えた折り畳み式の車椅子を提供することができる。
また、従来の電動式昇降装置を備えた車椅子は、ブレーキと電動式昇降装置との両方の操作を忘れた場合には、利用者が転倒する危険が高くなる。
これに対して、本発明の車椅子は、利用者は必ずフットサポートを踏んで車椅子に乗り、フットサポートを踏む動作によって車椅子が動かなくなるので、利用者が転倒する危険を確実に回避することができる。
したがって、本発明の車椅子は、ブレーキ自体も必須の部材ではなくなるので、その点でも低コスト化を図ることができる。
同様に、利用者が車椅子から降りる際にも、揺動機構によりフットサポートを床面又は地面に対して接面した状態にし、利用者がフットサポートを踏むようにして降りる。これにより、利用者が車椅子から降りる際にも、利用者の転倒を確実に防止することができる。
本発明の車椅子において、前記揺動機構は、前記棒状アームの後端部に設けられ、前記揺動力を付与する足踏み部と、前記足踏み部を踏むことにより前記フットサポートを揺動させる揺動エネルギーを吸収するロック解除付きの減衰ダンパと、前記減衰ダンパを前記左右のサイドフレーム同士の間に保持するとともに、前記折り畳み機構による折り畳み動作に連動して折り畳まれるダンパ保持・折り畳み機構と、を更に備えることが好ましい。
これにより、減衰ダンパによりフットサポートを任意の高さでロックすることができるだけでなく、フットサポートが床面又は地面に接面状態にあるときにも減衰ダンパによりフットサポートの浮き上がりが防止される。
これにより、上記した一対の支持アームの先端部で棒状アームを左右から挟持する動作と相まって、利用者が車椅子に乗り降りする際に、利用者の転倒を一層確実に防止することができる。
また、フットサポートを下向きに揺動させて床面又は地面に接面する場合には、減衰ダンパのロックを解除することにより、フットサポートの自重又はフットサポートを軽く踏むだけで下降し、接面できる。
本発明の車椅子は上記目的を達成するめに、利用者が足を載せるフットサポートを備えた車椅子において、車体フレームと、前記フットサポートを上下方向に揺動可能であって、下方に揺動したときに前記フットサポートが床面又は地面に接面するように構成した揺動機構と、を備え、前記揺動機構は、前記車体フレームの上部位置に第1揺動軸を介して前端部が揺動自在に支持された板状の座シートと、前記車体フレームの下部位置に第2揺動軸を介して中間部が揺動自在に支持されるとともに、先端部に前記フットサポートを支持する揺動アームと、前記座シートの前記第1揺動軸よりも後部と、前記揺動アームの前記第2揺動軸よりも後部とを、それぞれ回動ピンを介して上下方向に連結する連結アームと、前記座シートの下向きの揺動を水平状態で停止させる停止部と、を有することを特徴とする。
ここで、「板状の座シート」とは、利用者が座っても撓まないで板状を維持可能な硬質材料、例えば木材、金属、プラスチック等で形成したことを意味する。
本発明の車椅子によれば、フットサポートを揺動させる揺動機構を上記の如く構成したので、フットサポートを踏むことにより、フットサポートは第2揺動軸を中心に下向きに揺動して床面又は地面に接面する。そして、フットサポートの下向きの揺動に連動して、連結アームが座シートの後部を下から押し上げる。これにより、座シートは第1揺動軸を中心に上向きに揺動し、座シートの後部が停止部から浮き上がった状態になる。
したがって、利用者が車椅子に乗る場合には、フットサポートを踏んで床面又は地面に接面させた状態で、車体フレームの一部を掴んで身体を支えながら車椅子に乗る。
このように、車椅子に乗る利用者が、床面又は地面に対して接面状態のフットサポートを踏むことで、利用者自身の重みで車椅子が動かないように固定される。したがって、利用者が車椅子に乗る際に転倒することはない。
そして、利用者が座シートに座ると、利用者自身の重みで浮き上がった状態の座シートが第1揺動軸を中心として下向きに揺動して停止部に当接し水平状態で停止する。そして、座シートの下向きの揺動に連動して、連結アームがフットサポートの後部を上から押し下げる。これにより、フットサポートは第2揺動軸を中心に上向きに回動して床面又は地面から離間する。この結果、フットサポートと床面又は地面との接触抵抗がなくなるので、利用者(又は介護者)は車椅子を動かすことができる。
本発明の車椅子の場合にも、利用者が車椅子に乗り降りする際に、従来の電動式昇降装置のように電動力で車椅子が動かないようにするのではなく、上記構成の揺動機構によって利用者自身の重みで車椅子が動かないようにすることができる。これにより、低コストの転倒防止機能を備えた車椅子を提供することができる。
また、本発明の車椅子は、座シートの揺動とフットサポートとの揺動を連動させることでフットサポートを揺動させる揺動機構を採用したので、揺動機構の構成を極めてシンプル化できる。これにより、一層低コストの転倒防止機能を備えた車椅子を提供することができる。
本発明の車椅子において、前記揺動機構は、前記揺動機構によって前記フットサポートを揺動させる揺動エネルギーを吸収する減衰ダンパを更に備えることが好ましい。
このように減衰ダンパを設けることで、座シートの揺動速度を遅くすることができる。したがって、利用者が座シートに座ったときに急激に座シートが下方に揺動することがないので、安全である。
本発明の車椅子において、前記揺動機構は、前記座シートの揺動を水平状態でロックするロック手段が設けられていることが好ましい。
これにより、利用者が座シートに座った後、ロック手段で座シートの揺動を水平状態でロックすることができるので、利用者が座シートに座っているときに揺動機構が働くことはない。
本発明の車椅子によれば、利用者が車椅子に乗り降りする際の転倒防止機能を低コストで実現できる車椅子を提供することができる。特に、転倒防止機能を低コストで実現でき、且つ折り畳み可能な車椅子を提供することができる。
本発明の第1の実施の形態の車椅子の全体構成を示す斜視図 本発明の第1の実施の形態の車椅子を前方から見た図 本発明の第1の実施の形態の車椅子を上方から見た図 本発明の第1の実施の形態の車椅子のフットサポートを揺動する揺動機構の説明図 本発明の第1の実施の形態の車椅子の作用を説明する第1動作図 本発明の第1の実施の形態の車椅子の作用を説明する第2動作図 本発明の第1の実施の形態の車椅子の作用を説明する第3動作図 本発明の第1の実施の形態の車椅子の折り畳み動作を前方から見た図 本発明の第1の実施の形態の車椅子の折り畳み動作を上方から見た図であり、折り畳み機構と揺動機構とダンパ保持・折り畳み機構との関係を説明する図 本発明の第1の実施の形態の車椅子の折り畳み動作により車体フレームを折り畳んだ図 本発明の第2の実施の形態の車椅子の全体構成を示す斜視図 本発明の第2の実施の形態の車椅子の側面図 本発明の第2の実施の形態の車椅子の側面図 本発明の第2の実施の形態の車椅子の作用を説明する第1動作図 本発明の第2の実施の形態の車椅子の作用を説明する第2動作図
以下添付図面にしたがって、本発明に係る車椅子の好ましい実施の形態について説明する。
[本発明の車椅子の第1の実施の形態]
本発明の車椅子の第1の実施の形態は、折り畳み方式の車椅子に転倒防止機能を組み込んだ態様である。
図1は、本発明の第1の実施の形態の車椅子の全体構成を示す斜視図であり、図2は車椅子を前方から見た図、図3は車椅子を上方から見た図である。なお、図1では、見易くするために、減衰ダンパ及び減衰ダンパを保持するとともに折り畳み可能なダンパ保持・折り畳み機構を省略し、図3では、折り畳み機構、座シート及び背シートを省略して図示している。
また、車椅子10の搭乗側(図1の右側)を前側と言い、背シート側(図1の左側)を後側と言うこととし、後記する第2の実施の形態の車椅子の場合も同様である。
図1〜図3に示すように、本発明の実施の形態の車椅子10は、主として、車体フレーム12と、車体フレーム12を折り畳む折り畳み機構14と、車体フレーム12に設けられた一対の駆動輪(後輪ともいう)16,16及び一対のキャスタ18,18(前輪ともいう)と、車椅子10に利用者が座ったときに足A1を載せるフットサポート20と、フットサポート20を上下方向に揺動させる揺動機構22と、ロック解除付きの減衰ダンパ24(図2、図3参照)と、車体フレーム12の折り畳みを阻害しないように車体フレーム12に減衰ダンパ24を支持するダンパ保持・折り畳み機構25(図2、図3参照)と、で構成される。
車体フレーム12は、左右のサイドフレーム28、28を、折り畳み機構14で連結することにより構成される。
左右のサイドフレーム28,28は、それぞれ水平方向に上側水平管28A、28A及び上側水平管28Aよりも長い中間水平管28B、28B、下側水平管28C、28Cが設けられるとともに、垂直方向に前側垂直管28D、28D及び背側垂直管28E、28Eが設けられ、これら複数のパイプ管により略四角形状に形成されたパイプ躯体構造として形成される。
前側垂直管28Dは上側水平管28Aから中間水平管28Bへの第1前側垂直管28Dと、中間水平管28Bから下側水平管28Cへの第2前側垂直管28Dとで構成される。
背側垂直管28Eの上部は水平方向に折曲しており、折曲部にはゴム製のグリップ部材30が嵌装されている。介護者は、このグリップ部材30を握って車椅子10を押す。
上側水平管28Aは、利用者の腕を置いたり、立ち座りをしたりするときのサポート部分でありクッション部材で覆われており、これによりアームサポート32が形成される。また、背側垂直管28Eの上部は背フレームになっており、一対の背側垂直管28E,28E同士の間に布製の背シート34が架け渡されている。
折り畳み機構14は、X形状をした一対のクロスメンバー40A,40Aを備えたクロスフレーム40によって構成される。
X形状をした一対のクロスメンバー40A,40Aは、車体フレーム12の前後方向に並列配置され、それぞれのクロスメンバー40A,40Aの下端が左右のサイドフレーム28,28を構成するパイプ管のうち下側水平管28Cに設けられたブラケット36に、回動ピン38を介して回動自在に支持される。また、X形状のクロスメンバー40A,40Aの中央部が枢着ピン44で枢支される。そして、一対のクロスメンバー同士40A,40A上端部が、車体フレーム12の前後方向に配置された一対の丸棒状の連結棒42,42によって連結される。
これにより、クロスフレーム40を枢着ピン44の周りに縦方向に延びるように回動させることによって車体フレーム12を車椅子10の幅方向に折り畳むことができる。また、クロスフレーム40を枢着ピン44の周りに横方向に延びるように回動させることによって、車体フレーム12を車椅子10の幅方向に広げることができる。車体フレーム12を広げきったときに、一対の連結棒42,42がサイドフレーム28の中間水平管28Bに当接する。
そして、上記した一対の連結棒42,42に布製のシートを架け渡され、これにより車いすの座シート46が形成される。なお、本実施の形態では、座シート46を、一対の連結棒42,42に布製のシートを架け渡すことで形成したが、一対のサイドフレーム28,28の中間水平管28Bに布製のシートを架け渡すことで形成してもよい。
一対の駆動輪16,16は、ホイール16Aの中心に設けられた車軸シャフト16Bが、左右のサイドフレーム28,28の背側垂直管28Eの下部に形成された車軸支持穴(図示せず)に嵌合されることによって、車体フレーム12に回動自在に支持される。車軸支持穴は、車軸シャフト16Bが着脱自在に取り付け可能に形成され、背側垂直管28Eの縦方向に複数設けられる。これにより、直径(インチ数)の異なる駆動輪に対応することができるようになっている。また、ホイール16Aの外周にゴム製又は樹脂製のタイヤ48が設けられる。
そして、一対の駆動輪16,16の更に外側に、利用者が自分で車椅子10を動かすときに使用されるハンドリム50が設けられる。
また、一対のキャスタ18,18は、駆動輪16よりも小さなホイール18Aを回動自在に支持するヨーク52が設けられ、このヨーク52が左右のサイドフレーム28,28の中間水平管28Bの前部から下方に延設された前パイプ管54に嵌合される。これにより、キャスタ18は水平面上で全周方向に旋回することができる。なお、キャスタ18のホイール18Aの外周にもゴム製又は樹脂製のタイヤ56が設けられる。
フットサポート20は、平板状に形成され、一対のキャスタ18,18のほぼ中間に中心線58がくるように配置されている。また、車体フレーム12を折り畳んだときに一対のキャスタ18、18に当たらないように、フットサポート20の後端部に斜め形状の切り欠き20Aが形成されている。
フットサポート20は、フットサポート20を上下方向に揺動させることによって、フットサポート20を床面P又は地面Q(図2又は図3参照)に対して当接・離間させる揺動機構22によって支持されている。
図2、図3に示すように、フットサポート20を支持する揺動機構22は、主として、棒状アーム60と、棒状アーム60に設けられた連結部材62と、一対の支持アーム64,64とで構成される。
棒状アーム60は、フットサポート20を先端部に支持するとともに後端部に設けられた足踏み部61を踏むことで揺動力を付与する。棒状アーム60の先端部とフットサポート20とは回動ピン67によって棒状アーム60に対して直交するように上下方向に回動可能である。
棒状アーム60の径方向断面の形状としては、後で説明する一対の支持アーム64,64による挟持を考慮すると、四角形状であることが好ましい。
連結部材62は、棒状アーム60の長さ方向のほぼ中間位置に設けられる。
一対の支持アーム64,64は、左右のサイドフレーム28,28に連結部材62を介して棒状アーム60を支持するものである。即ち、一対の支持アーム64,64の基端部が、左右のサイドフレーム28,28に固設されたブラケットに66,66に、連結治具69を介して水平面上及び垂直面上で回動自在に支持される。
即ち、図4の拡大図に示すように、左右のサイドフレーム28,28にブラケット66、66が固設され、垂直面上で回動自在な回動ピン68を介してブラケット66と連結治具69とが連結される。更に、連結治具69と一対の支持アーム64,64の基端部とが、水平面上で回動自在な回動ピン71を介して連結される。
また、一対の支持アーム64,64のそれぞれの先端部が連結部材62に回動ピン70,70を介して水平面上で回動自在に支持される。
これにより、車体フレーム12を折り畳むときには、回動ピン70と回動ピン71とが回動軸となって支持アーム64,64が折り畳まれる。また、フットサポート20を揺動させるときには、回動ピン68が揺動軸となって揺動する。
また、一対の支持アーム64,64は連結部材62を頂点としたV字形状を形成し、車体フレーム12の折り畳みによってV字形状を維持したまま、V字角度が変化する。
そして、前記した折り畳み機構14で車体フレーム12を折り畳み状態から展開状態にしたときに、V字形状の一対の支持アーム64,64が開いて該一対の支持アーム64,64の先端部64A,64Aで棒状アーム60を左右から挟持するようになっている。この挟持動作によって、棒状アーム60の左右方向の動きが規制される。
即ち、図4に示すように、一対の支持アーム64,64の先端部端面64B,64Bが、長手方向に対して直角ではなく、約45度の角度でテーパが形成されており、車体フレーム12が展開状態になったときに、テーパ面全体が棒状アーム60の左右側面に当たるようになっている。
図2及び図3に示すように、減衰ダンパ24は、フットサポート20が揺動する揺動エネルギーを吸収することにより、任意の揺動位置でフットサポート20の動きをロックするものであり、例えばエアダンパを用いることができる。ここで、減衰ダンパ24の代わりに電動シリンダ、空気圧シリンダ等の動力により伸縮自在のシリンダを用いることもできる。これにより、例えば、電動シリンダを用いれば、電気スイッチによって電動シリンダを伸張、伸縮できるので、フットサポート20の上げ下げ(揺動)を手元のスイッチで容易に行うことができる。以下において減衰ダンパ24で説明しているところは、シリンダを用いることにより、より簡単に行うことができる。
減衰ダンパ24は、減衰ダンパ24を保持するとともに、左右のサイドフレーム28,28に折り畳み可能に支持されるダンパ保持・折り畳み機構25によって保持されている。即ち、減衰ダンパ24がダンパ保持・折り畳み機構25に保持されるとともに、伸縮ロッド24Bの先端部が連結具24C及び回動ピン24Dを介して垂直面上で回動自在に棒状アーム60の後端部位置に連結される(図2参照)。
また、図2及び図3に示すように、ダンパ保持・折り畳み機構25は、減衰ダンパ24の本体部24Aを保持する保持部72が、一対のダンパ支持アーム74,74によって左右のサイドフレーム28,28に支持され、これにより保持機構部26が形成されるとともに、一対のダンパ支持アーム74,74の基端部が、左右のサイドフレーム28,28に設けられたブラケット75,75に回動ピン77,77を介して水平面上で回動自在に支持される。さらには、一対のダンパ支持アーム74,74の先端部が、減衰ダンパ24を保持する保持部72に回動ピン79,79を介して水平面上で回動自在に支持される。また、一対のダンパ支持アーム74,74は、上記した一対の支持アーム64,64と連結部材62との関係と同様に、保持部72を頂点としたV字形状を形成する。一対のダンパ支持アーム74,74のV字形状と、一対の支持アーム64,64のV字形状とは、略同一形状に形成される。
これにより、折り畳み機構14により車体フレーム12を折り畳んだときに、一対のダンパ支持アーム74,74と一対の支持アーム64,64とは同じ動作で折り畳まれる。
また、減衰ダンパ24の本体部24Aには、ロック解除ボタン24Eが設けられ、ロック解除ボタン24Eを押すことにより、減衰ダンパ24のロックが解除され、フットサポート20の重み又はフットサポート20を軽く踏むことにより、フットサポート20は下方に揺動する。また、ロック解除ボタン24Eの押し動作を解除することで、ロック機能が回復する。
次に、上記の如く構成された本発明の第1の実施の形態の車椅子10の使用方法を説明する。
車椅子10を使用しないときには、減衰ダンパ24のロック解除ボタン24Eを押して、図5に示すように、フットサポート20を自重又は軽く踏むことにより下方に揺動させて、床面P又は地面Qに接面させておく。この状態において、ロック解除ボタン24Eの押し動作は解除されているので、ロック状態が復活している。
そして、車椅子10の利用者Aは、フットサポート20を足A1で踏んだ状態で、左右のサイドフレーム28,28における上側水平管28Aのアームサポート32を両手で掴み、身体を支えながら図6のように座シート46に座る。
この座り動作において、車椅子10に乗る利用者Aが、床面P又は地面Qに対して接面状態のフットサポート20を踏むことで、利用者A自身の重みで車椅子10が動かないように固定される。したがって、利用者Aが車椅子10の一部(例えば上記のアームサポート32)を掴んで身体を支えながら車椅子10に乗る際に、従来のように駆動輪16をブレーキでロックしなくても、車椅子10が動いてしまうことはない。
このように、本発明の第1の実施の形態の車椅子10は、利用者Aが車椅子10に乗り降りする際に、従来の電動式昇降装置のように電動力で車椅子が動かないようにするのではなく、上記構成の揺動機構22によって利用者A自身の重みで車椅子10が動かないようにすることができる。これにより、低コストの転倒防止機能を備えた車椅子を提供することができる。
また、従来の電動式昇降装置を備えた車椅子は、ブレーキと電動式昇降装置との両方の操作を忘れた場合には、利用者が転倒する危険性が高くなる。
これに対して、本発明の車椅子10は、利用者Aは必ずフットサポート20を踏んで車椅子10に乗り、フットサポート20を踏む動作によって車椅子10が動かなくなるので、利用者Aが転倒する危険を確実に回避することができる。
なお、本発明の車椅子10は、基本的に駆動輪16のブレーキを必要としないが、ブレーキを備えた構成とし、ブレーキ操作を忘れても、乗り降りする際の利用者Aの転倒を確実に防止できるようにすることも可能である。
さらに、本発明の車椅子10では、上述の如く、折り畳み機構14で車体フレーム12を折り畳み状態から展開状態にしたときに、揺動機構22の構成要素であるV字形状の一対の支持アーム64,64が開いて先端部64A,64Aで棒状アーム60を左右から挟持するようにした。
更には、減衰ダンパ24を設けることにより、フットサポート20を任意の揺動高さでロックできるだけでなく、利用者Aが車椅子10に乗り降りする際にも接地状態のフットサポート20が床面P又は地面Qから浮き上がらないようにロックされる。
これにより、利用者Aが車椅子10に乗り降りする際には、フットサポート20の浮き上がり(上下方向の揺動動作)、及び水平面上におけるブレ(左右方向への揺動動作)を確実に防止することができる。したがって、利用者Aがフットサポート20を踏んだときに、フットサポート20が動くことがなく、静止状態を確保することができるので、利用者Aの転倒を一層確実に防止することができる。
同様に、利用者Aが車椅子10から降りる際にも、揺動機構22によりフットサポート20を床面P又は地面Qに対して接面した状態にし、利用者Aがフットサポート20を踏むようにして降りる。これにより、利用者Aが車椅子10から降りる際にも、利用者Aの転倒を確実に防止することができる。
そして、図7に示すように、利用者Aが車椅子10の座シート46に座り終わったら、介護者Bは棒状アーム60の後端部に設けた足踏み部61を踏んでフットサポート20を上方に揺動させ、フットサポート20を床面P又は地面Qから離間させる。
これにより、フットサポート20の接面状態が解除され、車椅子10が動く際の抵抗が排除されるので、車椅子10を押す際にもフットサポート20は邪魔にならない。
次に、車椅子10が展開状態の図2〜図3、及び車椅子10が折り畳み状態の図8〜図9を使用して、車体フレーム12の折り畳み機構14と、フットサポート20の揺動機構22と、減衰ダンパ24のダンパ保持・折り畳み機構25との3つの機構の相互関係を説明する。
図8は、折り畳んだ車椅子10を前方から見た図であり、図9は上方から見た図である。
使用し終わった車椅子10は、図2及び図3のように、車体フレーム12が幅方向に広がった展開状態にある。したがって、車椅子10を折り畳む場合には、両手で左右のサイドフレーム28,28の上側水平管28Aに設けられたアームサポート32を握り、左右のサイドフレーム28,28が接近する方向に力を加える。
これにより、図8に示すように、折り畳み機構14のX形状をした一対のクロスメンバー40A,40Aが、枢着ピン44の周りに縦方向に延びるように回動し、車体フレーム12が車椅子10の幅方向に折り畳まれる。
この折り畳み機構14による車体フレーム12の折り畳み動作に連動して、図9に示すように、フットサポート20の揺動機構22の一対の支持アーム64,64と、減衰ダンパ24のダンパ保持・折り畳み機構25の一対のダンパ支持アーム74,74とが矢印方向に揺動する。
これにより、図10に示すように、フットサポート20の揺動機構22や、減衰ダンパ24の保持機構25が、折り畳み機構14の動作を阻害することなく、車椅子10を折り畳むことができる。
[本発明の車椅子の第2の実施の形態]
本発明の車椅子の第2の実施の形態は、車椅子に転倒防止機能を組み込んだもので、折り畳み機構を有しない態様である。
図11は、本発明の第2の実施の形態の車椅子の全体構成を示す斜視図であり、図12及び図13は車椅子の側面図である。なお、図11〜図13では、図を見やすくするために駆動輪106を2点鎖線で示している。図12、図13では、揺動機構112を見やすくするために、キャスタ108の図は省略している。
図11〜図13に示すように、本発明の第2の実施の形態の車椅子100は、主として、車体フレーム102と、車体フレーム102の左右のサイドフレーム104,104に設けられた一対の駆動輪(後輪ともいう)106,106及び一対のキャスタ108,108(前輪ともいう)と、利用者Aが車椅子100に座ったときに足A1を載せるフットサポート110と、フットサポート110を上下方向に揺動させる揺動機構112と、減衰ダンパ116と、ロック手段162と、で構成される。
車体フレーム102は、左右のサイドフレーム104,104同士の間の前側上下位置を2本の水平な前側梁部材118,118で連結するとともに、後側上下位置を2本の水平な後側梁部材120,120で連結することにより構成される。
なお、図11〜図13では、梁部材118,120の形状として丸棒形状のものを使用したが、平板形状のものでもよい。また、梁部材118,120の数は4本に限定されず、左右のサイドフレーム104,104の前側と後側とに少なくとも1本ずつあればよい。
また、左右のサイドフレーム104,104の上面は、前側から後側途中まで水平面部104Aで形成され、後端部に山型面部104Bが形成される。そして、左右のサイドフレーム104,104の山型面部104Bから左右一対の垂直板122,122が立設されている。この左右の垂直板122,122の下部が水平な横棒部材124によって左右のサイドフレーム104,104に連結支持されとともに、左右の垂直板122,122の上部が水平な背板部材126によって連結される。背板部材126は、利用者の背中が接する面が湾曲して形成され、背中に当たる感触を和らげている。
更に、一対の垂直板122,122の上端部には、介護者(図示せず)が車椅子100を押すときに握るコ字状アーム128の両端が回動ピン129によって回動自在に支持される。
また、左右のサイドフレーム104,104の上端部位置から左右の垂直板122,122の中間高さ位置に、利用者が腕を置いたり、立ち座りしたりするときのサポート部分である逆L字状のアームサポート130が架設される。アームサポート130の一方端と垂直板122とは回動ピン123により回動自在に支持され、他方端に形成された窪みに、サイドフレーム104の上端部位置に設けられた突起ピン125に係合される。これにより、アームサポート130は、回動ピン123を中心に上下方向に揺動する。したがって、アームサポート130を必要としない場合には上方に上げておくことができる。
車体フレーム102の材質は、車椅子100の躯体構造として満足できる強度のものであればどのような材質でもよいが、木材を好適に使用することができる。木材を使用することで、車椅子100に木のぬくもりを付与することができる。
一対の駆動輪106,106は、ホイール106Aの中心に設けられた車軸シャフト106Bが、左右のサイドフレーム104,104後側下部に形成された車軸支持穴(図示せず)に嵌合されることによって、車体フレーム102に回動自在に支持される。また、ホイール106Aの外周にゴム製又は樹脂製のタイヤ132が設けられる。
そして、一対の駆動輪106,106の更に外側に、利用者が自分で車椅子100を動かすときに使用するハンドリム134が設けられる。
また、一対のキャスタ108,108には、駆動輪106よりも小さなホイール108Aを回動自在に支持するヨーク136が設けられ、このヨーク136が左右のサイドフレーム104,104の前側下部に支持される。これにより、キャスタ108は水平面上で全周方向に旋回することができる。なお、キャスタ108のホイール108Aの外周にもゴム製又は樹脂製のタイヤ138が設けられる。
フットサポート110は、平板状に形成され、一対のキャスタ108,108のほぼ中間にくるように配置されている。そして、フットサポート110は、フットサポート110を上下方向に揺動させることによって、フットサポート110を床面P又は地面Qに対して当接・離間させる揺動機構112によって支持されている。
次にフットサポート110を揺動させる揺動機構112について説明する。
揺動機構112は、車体フレーム102の上部位置に前端部が第1揺動軸140を介して揺動自在に支持された板状の座シート142と、フットサポート110を先端部に支持するとともに中間部が第2揺動軸144を介して車体フレーム102の下部位置に回動自在に支持された揺動アーム146と、座シート142の第1揺動軸140よりも後部と、揺動アーム146の第2揺動軸144よりも後部とを、それぞれ回動ピン148,148を介して上下方向に連結する連結アーム150と、で構成される。
即ち、左右のサイドフレーム104,104の前側部分同士の間に第1揺動軸140が支持され、座シート142の前端部両側に形成されたブラケット152の貫通孔に第1揺動軸140が挿通されている。これにより、座シート142は第1揺動軸140を中心として揺動可能である。
また、座シート142の水平面部104Aが形成された前側部分の幅は、山型面部104Bが形成された後側部分の幅よりも広く形成されている。これにより、座シート142が下方に揺動したときに座シート142の左右端部が左右のサイドフレーム104,104の水平面部104Aに当接する。これにより、座シート142の下向きの揺動を水平位置で停止させることができる。
なお、本実施の形態では、座シート142が下向きに揺動したときに水平状態で停止する停止部として、左右のサイドフレーム104,104上面の水平面部104Aで構成したが、別途停止部(図示せず)を車体フレーム102に設けてもよい。
揺動機構112の上記構成から分かるように、座シート142は利用者が座っても撓まないで板状を維持可能な硬質材料であることが必要であり、例えば木材、金属、プラスチック等で形成される。特には、上記したように木材が好ましい。
フットサポート110の連結部110Aは、揺動アーム146の先端部に回動ピン111を介して回動自在に支持される。また、連結部110Aの下面には、幅方向に断面U字状の溝113が形成されており、揺動アーム146先端部のピン115が溝113に係合する。これにより、フットサポート110は、使用しないときに、回動ピン111を中心に回動させて縦向きにして車体フレーム102内に収納することができる。また、利用者が車椅子100に乗って足A1をフットサポート110に置いたときには、フットサポート110が揺動機構112で下方に揺動するとともに、揺動アーム146先端部のピン115が溝113の底に当接する。これにより、フットサポート110が水平状態に維持される。
減衰ダンパ116は、左右のサイドフレーム104,104の一方側と、座シート142の後部下面との間に設けられる。即ち、減衰ダンパ116の本体部116Aが回動ピン156を介してサイドフレーム104に支持されるとともに、伸縮ロット116Bの先端部が座シート142の後部下面に連結具158及び回動ピン160を介して連結される。
なお、減衰ダンパ116を1台設けたが、左右のサイドフレーム104,104と、座シート142の後部下面の左右位置との間にそれぞれ減衰ダンパ116(合計2個)を設けてもよい。
このように減衰ダンパ116を設けることで、座シート142の揺動速度を遅くすることができる。したがって、利用者が座シート142に座ったときに急激に座シート142が下方へ揺動することがないので、安全である。
なお、本実施の形態では、減衰ダンパ116を、サイドフレーム104と座シート142との間に設けたが、サイドフレーム104とフットサポート110を支持する揺動アーム146との間に設けてもよい。
また、揺動機構112には、座シート142の揺動を水平状態でロックするロック手段162が設けられる。
ロック手段162は、座シート142の後端辺に形成された切り欠き部164と、座シート142の後端辺に係合する係合部材166と、左右のサイドフレーム104,104同士の間に設けられて係合部材166を座シート142の後端辺に沿ってスライド自在に支持するレール部材168と、で構成される。
これにより、係合部材166が切り欠き部164以外の位置にあるときには、座シート142の後端辺に係合することができる。これにより、座シート142の揺動を水平位置でロックする。
また、係合部材166が切り欠き部164の位置にあるときには、係合部材166が座シート142の後端辺に係合しないので、ロック機能が解除される。
このようにロック機能を用いることにより、利用者が座シート142に座って車椅子100を使用しているときに揺動機構112が働くことはないので、安全である。
次に、図12〜図15を用いて、上記の如く構成された本発明の第2の実施の形態の車椅子100の使用方法を説明する。
車椅子100を使用していないときは、図12に示すように、ロック手段162の係合部材166が座シート142の後端辺に係合し、ロックが働いているものとする。このロック状態では、座シート142が水平状態に維持され、フットサポート110が床面P又は地面Qから離間している。
利用者Aが車椅子100を使用する場合には、係合部材166を切り欠き部164の位置に移動させてロックを解除する。ロックの解除は介護者が行ってもよい。
次に、利用者Aは、図14に示すようにフットサポート110を足A1で踏む。これにより、フットサポート110は第2揺動軸144を中心に下向きに回動して地面P又は床面Qに接面する。即ち、フットサポート110は図12の状態から図13の状態になる。このフットサポート110の下向きの揺動において、フットサポート110の揺動速度は減衰ダンパ116によって遅くなる。これにより、利用者Aがフットサポート110を足A1で踏むときにバランスを崩して転倒することを防止できる。
そして、フットサポート110の下向きの揺動に連動して、連結アーム150が座シート142の後部を下から押し上げる。これにより、座シート142は第1揺動軸140を中心に上向きに揺動し、座シート142の後部が水平状態から斜め状態に浮き上がる。即ち、フットサポート110及び座シート142は、図12の状態から図13の状態になる。
次に、利用者Aは、フットサポート110を足A1で踏んで床面P又は地面Qに接面させた状態で、車体フレーム102のアームサポート130を手で掴んで身体を支えながら車椅子100に乗って座シート142に座る。
利用者Aが座シート142に座る動作によって、浮き上がった状態の座シート142は利用者A自身の重みで第1揺動軸140を中心として下向きに揺動し、座シート142の左右端部が左右のサイドフレーム104,104の水平面部104Aに当接する。この座シート142の下向きの揺動において、減衰ダンパ116によって座シート142の揺動速度を遅くすることができる。これにより、利用者Aが座シート142に座ったときに、座シート142が急激に揺動することがないので、利用者Aがバランスを崩して転倒することを防止できる。
そして、座シート142の下向きの揺動に連動して、連結アーム150がフットサポート110の後部を上から押し下げる。これにより、フットサポート110は第2揺動軸144を中心に上向きに揺動して床面P又は地面Qから離間する。即ち、フットサポート110及び座シート142は、図13の状態から図12の状態になり、車椅子100の移動が可能となる。
次に、利用者A(又は介護者)は、ロック手段162の係合部材166を切り欠き部164の位置からスライド移動させて座シート142の後端辺に係合させる。これにより、利用者Aが座シート142に座っているときに揺動機構112が働くことを防止できる。
利用者Aが車椅子100から立ち上がる場合、座るときの動作と逆になるが、このときの一番の特徴は、利用者Aがフットサポート110に体重をかけて立ち上がろうとするとき、フットサポート110にかかった体重により、連結アーム150が押し上げられることにより座シート142の後部が持ち上げられ、利用者Aの立ち上がりを、座シート142がおしりを上に持ち上げることにより補助する効果を有することである。
車椅子100から立ち上がる動作は、車椅子100を利用する体が弱っている人等には、きつい動作であるが、自らの体重により、座シート142の前部を軸として後部が持ち上がることにより、おしりを斜め上に押してくれるので、立ち上がりが大変楽になる。
このように、本発明の第2の実施の形態の車椅子100は、第1の実施の形態の車椅子10と同様の効果に加えて、車椅子100からの立ち上がりを補助する効果も奏することができる。
しかも、第2の実施の形態の車椅子100は、フットサポート110の揺動と座シート142の揺動とを連動させるという新規な発想を採用することで、揺動機構112の構成を極めてシンプルな構成とすることができる。
これにより、第2の実施の形態の車椅子100は、第1の実施の形態の車椅子10よりも更に低コストの転倒防止機能を備えた車椅子100を提供することができる。
本発明の車椅子の第2の実施の形態も第1の実施の形態と同様にブレーキが必須な部材ではないが、ブレーキを備えた構成とすることもできる。
10、100…車椅子、12,102…車体フレーム、14…折り畳み機構、16、106…駆動輪、18,108…キャスタ、20、110…フットサポート、22,112…揺動機構、24、116…減衰ダンパ、25…ダンパ保持・折り畳み機構、26…保持機構部、28,104…サイドフレーム、30…グリップ部材、32、130…アームサポート、34…背シート、36…ブラケット、38…回動ピン、40…クロスフレーム、42…連結棒、44…枢着ピン、46,142…座シート、48,132…タイヤ、50,134…ハンドリム、52,136…ヨーク、54…前パイプ管、56,138…タイヤ、58…中心線、60…棒状アーム、61…足踏み部、62…連結部材、64…支持アーム、66…ブラケット、67…回動ピン、68…回動ピン、69…連結治具、70…回動ピン、71…回動ピン、72…保持部、74…ダンパ支持アーム、75…ブラケット、77…回動ピン、79…回動ピン、104A…水平面部、111…回動ピン、113…溝、115…ピン、118…前側梁部材、120…後側梁部材、122…垂直板、123…回動ピン、125…突起ピン、126…背板部材、128…コ字状アーム、129…回動ピン、140…第1揺動軸、144…第2揺動軸、146…揺動アーム、148…回動ピン、150…連結アーム、152…ブラケット、156…回動ピン、158…連結具、160…回動ピン、162…ロック手段、164…切り欠き部、166…係合部材、168…レール部材、P…床面、Q…地面

Claims (1)

  1. 利用者が足を載せるフットサポートを備えた車椅子において、
    車体フレームと、
    前記車体フレームの左右のサイドフレームを近づける方向に折り畳む折り畳み機構と、
    前記フットサポートを上下方向に揺動可能であって、下方に揺動したときに前記フットサポートが床面又は地面に接面するように構成した揺動機構と、を備え、
    前記揺動機構は、
    前記フットサポートを先端部に支持する棒状アームと、
    前記棒状アームの長さ方向の中間位置に設けられた連結部材と、
    前記左右のサイドフレームに前記連結部材を介して前記棒状アームを支持する一対のアームであって、前記左右のサイドフレームにそれぞれの基端部が垂直面上及び水平面上で回動自在に支持されるとともに、それぞれの先端部が前記連結部材に水平面上で回動自在に支持され、前記連結部材を頂点としたV字形状を形成する一対の支持アームと、
    前記棒状アームの後端部に設けられて揺動力を付与する足踏み部と、
    前記足踏み部を踏むことにより前記棒状アームを介して前記フットサポートを揺動させる揺動エネルギーを吸収するロック解除付きの減衰ダンパと、
    前記減衰ダンパを前記左右のサイドフレーム同士の間に保持するとともに、前記折り畳み機構による折り畳み動作に連動して折り畳まれるダンパ保持・折り畳み機構と
    を有し、
    前記折り畳み機構で前記車体フレームを折り畳み状態から展開状態にしたときに、前記V字形状の一対の支持アームが開いて該一対の支持アームの前記先端部で前記棒状アームを左右から挟持することを特徴とする車椅子。
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