JP6523045B2 - ポリオレフィン系樹脂多層配管およびポリオレフィン系樹脂多層配管の製造方法 - Google Patents
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Description
たとえば、特開2006−327154号公報(特許文献1)には、地中の有機溶剤および油類等の有害物質が浸透することを確実に防止できることを目的としたポリオレフィン樹脂管埋設水道配管として、ポリオレフィン樹脂本配管の外周表面に、ポリエステル繊維、ポリアミド繊維、ポリプロピレン繊維の繊維からなる不織布、織布、フェルトを多孔質基材としてコンパウンドを含浸させたテープ状の保護層を施工したポリオレフィン樹脂管が開示されている。
特開2007−216555号公報(特許文献2)に記載の繊維強化剛性樹脂パイプはそれぞれの層を構成するために様々な態様の特殊な繊維材料を用意する必要がある。
(1)
本発明のポリオレフィン系樹脂多層配管は、軸心から外周への方向に、第1層、第2層および第3層をこの順で含む。
第1層および第3層は、ポリオレフィン系樹脂を主成分として含む。
第2層は、ポリオレフィン系樹脂とガラス繊維とを含む。第2層中に含まれるガラス繊維の配合量は、15重量%以上45重量%以下である。成形後の第2層中に含まれるガラス繊維の平均繊維長は200μm以上700μm以下であって、繊維長100μm以下のガラス繊維の含有率は15重量%以下である。さらに、第2層は、ガラス繊維が軸心に沿う方向に配向された配向層を含む。
第2層は、酸変性ポリオレフィン系樹脂をさらに含んでよい。
これによって、たとえば常温環境下での耐衝撃性が向上し、さらに性能バランスが良好となる。
第2層における酸変性ポリオレフィン系樹脂の含有量は、0.3重量%以上5重量%以下であってよい。
第2層における配向層が占める配向面積割合は、50%以上であってよい。
「配向面積割合」とは、軸心を含む面で多層配管を切断した場合の断面において、第2層の全体が占める断面積に対する配向層が占める断面積の割合をいう。
これによって、たとえば配向の効果を享受しやすく、さらに性能バランスが良好となる。
第1層の相対厚みを1とした場合、第2層の相対厚みは2以上6以下であり、第3層の相対厚みは0.5以上2以下であってよい。
本発明のポリオレフィン系樹脂多層配管は、第1層のポリオレフィン系樹脂がホモポリプロピレンであってよい。
これによって、耐薬品性および耐熱性を良好に発現させることができる。したがって、高温での耐薬品性が要求される用途(たとえば腐食性の液体またはガスを輸送する用途、より具体的には温泉配管、薬液配管など)に有用である。
本発明のポリオレフィン系樹脂多層配管は、第2層のポリオレフィン系樹脂がホモポリプロピレンであってよい。
これによって、剛性、強度および耐熱性をバランスよく発現させることができる。
[1−1.基本構成]
図1は、本発明の一実施形態の多層配管を、軸心に垂直な面で切断した場合の模式的断面図である。図2は、図1のA−A線で軸心方向に切断した場合(つまり軸心を含む面で切断した場合)の模式的拡大断面図である。
図1に示す多層配管100は、冷温媒管、冷温水管、冷水管、温水管、上下水道管などの配水管、および蒸気配管などとして用いられる配管である。多層配管100は、軸心Oから外周の方向に、第1層110、第2層120および第3層130が積層されている。第1層110、第2層120および第3層130は、たとえば共押出層であってよい。多層配管100は、さらに1または2以上、好ましくは1または2の他の層を含んでいてもよい。第1層110と第2層120との間、および第2層120と第3層130との間の一方または両方には、接着剤層が他の層として介在してもよい。
第1層110および第3層130は、いずれも同じポリオレフィン系樹脂を主成分として構成される樹脂層である。したがって、第2層120の両面で機械的特性が揃うとともに、多層配管100の製造効率も良い。しかしながら、本発明は、第1層110と第3層130とが互いに異なるポリオレフィン系樹脂から構成されることを除外するものではない。
これらのポリオレフィン系樹脂は、1種が単独で用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。
第2層120は、マトリックス樹脂と繊維とを含む繊維強化樹脂層である。第2層120は、配向層121を含んで構成される。
第2層120のマトリックス樹脂は、ポリオレフィン系樹脂である。ポリオレフィン系樹脂の具体例としては、第1層110および第3層130の構成樹脂として挙げたものと同様である。第2層120のマトリックス樹脂は、第1層110および第2層120を構成する樹脂と同じであっても異なっていてもよいが、第1層110、第2層120および第3層130の全ての層に同じ樹脂を用いる場合、隣接する層が互いになじみやすく、界面剥離を効果的に抑制することができる点で好ましい。また、剛性、強度および耐熱性などをバランスよく発現させる観点からはホモPPであることが好ましい。
第2層120中のガラス繊維の含有量は、低線膨張性、剛性および常温環境下での強度を良好に得る観点から15%以上であり、低線膨張性、剛性および常温環境下での強度をより良好に得る観点から、好ましくは20%以上である。当該含有量の範囲内の上限値は、低温環境下での強度、耐圧性、第1層110および第3層130との界面融着性を良好に得る観点から45%以下であり、低温環境下での強度、耐圧性、第1層110および第3層130との界面融着性をより良好に得る観点から、好ましくは40%である。
配向層121では、繊維が軸心Oに沿う方向に配向している。具体的には、繊維の平均繊維長の10%以上の長さを有する繊維のうち、少なくとも50%、好ましくは少なくとも70%のものの方向が、当該軸心O方向に対して±15°以内に収まっている。ガラス繊維をこのように配向させることによって、多層配管100に良好な低線膨張性能および良好な剛性が付与される。
無配向層では、配向層121におけるようなガラス繊維の配向はない。無配向層における繊維は、繊維方向が軸心O方向であるものが少ない程好ましい。具体的には、無配向層におけるガラス繊維の繊維方向はランダムであり任意の方向である。このため、相対的に繊維方向が軸心O方向である繊維が配向層121に比べて有意に少ない。このような無配向層を存在させることは、多層配管100に耐圧性能を付与する点で好ましい。
ガラス繊維は、短繊維すなわち不連続長繊維である。成形後の第2層120中に実際に含まれるガラス繊維の平均繊維長は、配向の効果(低線膨張性および剛性の向上効果)を効率的に得る観点から200μm以上であり、配向の効果をより効率的に得る観点から、好ましくは250μm以上である。当該平均繊維長の範囲内の上限値は、成形性の観点から700μmであり、より良好な成形性を得る観点から、好ましくは650μmである。
成形後の第2層120中に含まれる繊維のうち、繊維長100μm以下のガラス繊維の含有率は、配向の効果(低線膨張性および剛性の向上効果)を効率的に得る観点から15重量%以下であり、配向の効果をより効率的に得る観点から、好ましくは10重量%以下である。
ガラス繊維の平均繊維径は、たとえば1μm以上30μm以下であってよい。繊維径が上記下限値以上であることは、低線膨張性能および強度の点で好ましく、無配向層が存在する場合は耐圧性の点でも好ましい。繊維径が上記上限値以下であることにより、繊維の配向のコントロールが容易である点で好ましい。これらの効果を一層効果的に得る観点からは、ガラス繊維の繊維径は好ましくは5μm以上20μm以下、より好ましくは5μm以上15μm以下である。なお、平均繊維径とは、第2層120に含まれる繊維それぞれの最大径の平均値である。
ガラス繊維は表面処理されていてもかまわない。表面処理剤としては、メタクリルシラン、アクリルシラン、アミノシラン、イミダゾールシラン、ビニルシラン及びエポキシシラン等が挙げられる。この中でも、アミノシランが好ましい。
ガラス繊維を良好に収束させる観点からは、ポリオレフィン収束剤のMFR(メルトマスフローレイト)は好ましくは0.01g/10分以上、好ましくは16g/10分以下である。上記MFRは、JIS K7210に基づいて、温度190℃、荷重2.16kgfの条件で測定される値である(以下において同様)。
第2層120には相溶化剤が含まれてよい。相溶化剤としては、たとえば、変性ポリオレフィンおよび塩素化ポリオレフィンなどが挙げられる。変性ポリオレフィンとしては、たとえば、酸変性ポリオレフィンおよびシラン変性ポリオレフィンなどが挙げられる。変性ポリオレフィンの変性態様としては、グラフト共重合による変性が挙げられる。酸変性ポリオレフィンは、ポリオレフィン系樹脂が不飽和カルボン酸またはその誘導体によって変性されたものである。不飽和カルボン酸としては、たとえば、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、ナジック酸、フマル酸、イタコン酸、クロトン酸、シトラコン酸、ソルビン酸、メサコン酸、アンゲリカ酸、フタル酸等が挙げられる。また、その誘導体としては、酸無水物、エステル、アミド、イミド、金属塩等が挙げられ、例えば、無水マレイン酸、無水イタコン酸、無水シトラコン酸、無水ナジック酸、無水フタル酸、アクリル酸メチル、メタクル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチル、マレイン酸モノエチルエステル、アクリルアミド、マレイン酸モノアミド、マレイミド、N−ブチルマレイミド、アクリル酸ナトリウム、メタクリル酸ナトリウム等が挙げられる。相溶化剤は、1種を単独で用いても良いし、2種以上を併用してもよい。
第2層120には、低線膨張性能、剛性および強度の性能を確保する範囲で、上述以外の他の成分が含まれてよい。当該他の成分は、第2層120を製造するための樹脂組成物からガラス繊維を除いた成分を100重量部とすると、ポリオレフィン系樹脂の含有量が、好ましくは80重量部以上、より好ましくは90重量部以上、更に好ましくは95重量部以上となる量で用いられてよい。ポリオレフィン系樹脂の含有量の範囲に含まれる上限値は、99.99重量%、または99.9重量%であってもよい。
上記酸化防止剤としては、フェノール系酸化防止剤、リン系酸化防止剤、イオウ系酸化防止剤、アミン系酸化防止剤及びラクトン系酸化防止剤等が挙げられる。酸化防止剤は、1種が単独で用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。
ラクトン系酸化防止剤としては、3−ヒドロキシ−5,7−ジ−tert−ブチル−フラン−2−オンとo−キシレンとの反応生成物等が挙げられる。
滑剤の使用量は特に限定されない。たとえば、マトリックス樹脂であるポリオレフィン系樹脂100重量部に対して、好ましくは0.01重量部以上、好ましくは3重量部以下である。
多層配管100の第1層110、第2層120および第3層130の層厚の比率は、第1層の相対厚みを1とした場合、第2層の厚みが1.5以上6以下、好ましくは2以上5以下、第3層の相対厚みが0.5以上2以下、好ましくは0.7以上1.5以下となるように設計することができる。各層の厚みをこのような比率とすることによって、第1層および第3層による良好な表面平滑性および耐圧性を得るとともに、第2層の配向の配向の効果も良好に得られ、良好な耐クリープ性を含めたさらに好ましい性能バランスを得ることができる。
多層配管100は、第1層110および第3層130をそれぞれ製造するための樹脂組成物と、第2層120を製造するための樹脂組成物とを調製し、成形機を用いて成形することができる。成形機としては特に限定されず、単軸押出機、二軸異方向パラレル押出機、二軸異方向コニカル押出機、及び二軸同方向押出機等が挙げられる。
成形後のガラス繊維の平均繊維長を200μmにより近づける(つまり短くなるように調整する)には、マトリックス樹脂のMFRが小さくなるように調整することができる。
この場合、二軸同方向押出機においてスクリュー構成を任意構成でガラス繊維の過度に細かい切断を抑制する。これによって、繊維長100μm以下のガラス繊維断片の生成が抑制され、繊維長100μm以下のガラス繊維断片の割合は、15重量%以下好ましくは10重量%以下となるように切断する。
図3に、本発明の多層配管の他の例を、軸心を含む面で切断した場合の模式的拡大断面図を示す。図3の断面図は、図2の断面図に対応する。
図3に示すように、多層配管100aは、上記の一実施形態における第1層110および第3層130を含み、それらの間に、第2層120aが介在している。第2層120aは、配向層121aに無配向層122aが積層されている。
(多層配管の製造)
多層配管100を以下のように製造した。
第1層110および第3層130を製造するための樹脂組成物としてホモポリプロピレンの樹脂組成物(密度0.9g/cm3、MFR0.5g/10min(条件:230℃、荷重2.16kg))を用意し、第2層120を製造するための樹脂組成物として、上記と同じホモポリプロピレン樹脂の樹脂組成物(密度0.9g/cm3、MFR0.5g/10min(条件:230℃、荷重2.16kg))にガラス繊維(平均繊維長3mm、平均繊維径13μm)を20重量%(第2層120を製造するための樹脂組成物全体に対する量)ブレンドした。樹脂組成物は、二軸同方向押出機を用いて混練し、コンパウンドとして調製した。
多層管100の第2層120から約0.3gの試験片を採取し、500℃で1時間燃焼させた。キーエンス社製マイクロスコープを用い、残ったガラス繊維500本の長さを測定した結果、平均繊維長281μmであり、500本中、繊維長100μm以下のガラス繊維の含有率は4重量%であった。
第2層120を製造するための樹脂組成物中のガラス繊維のブレンド量を40重量%としたことを除いて、実施例1と同様に多層管を製造し、成形後のガラス繊維の繊維長を測定した。その結果、平均繊維長506μm、繊維長100μm以下のガラス繊維の含有率は5重量%であった。
第2層120を製造するための樹脂組成物中に無水マレイン酸変性ポリプロピレン(酸価25)を1重量%添加したことを除いて、実施例1と同様に多層管を製造し、成形後のガラス繊維の繊維長を測定した。その結果、平均繊維長576μm、繊維長100μm以下のガラス繊維の含有率は3重量%であった。
第2層120を製造するための樹脂組成物中に無水マレイン酸変性ポリプロピレン(酸価25)を3重量%添加したことを除いて、実施例1と同様に多層管を製造し、成形後のガラス繊維の繊維長を測定した。その結果、平均繊維長537μm、繊維長100μm以下のガラス繊維の含有率は5重量%であった。
第2層120を製造するための樹脂組成物中に無水マレイン酸変性ポリプロピレン(酸価25)を8重量%添加したことを除いて、実施例1と同様に多層管を製造し、成形後のガラス繊維の繊維長を測定した。その結果、平均繊維長361μm、繊維長100μm以下のガラス繊維の含有率は8重量%であった。
第2層120を製造するための樹脂組成物中にブレンドするガラス繊維を、平均繊維長4.5mmに変更したことを除いて、実施例1と同様に多層管を製造し、成形後のガラス繊維の繊維長を測定した。その結果、平均繊維長422μm、繊維長100μm以下のガラス繊維の含有率は5重量%であった。
第2層120を製造するための樹脂組成物中にブレンドするガラス繊維を、平均繊維長4.5mm、ガラス繊維の配合量を30重量%に変更したことを除いて、実施例1と同様に多層管を製造し、成形後のガラス繊維の繊維長を測定した。その結果、平均繊維長628μm、繊維長100μm以下のガラス繊維の含有率は8重量%であった。
第2層120を製造するための樹脂組成物にガラス繊維を配合しなかった以外は実施例1と同様に製管した。つまり、第1層から第3層はいずれも同じ樹脂組成物から構成され、実質的には単層管が製造された。
第2層120を製造するための樹脂組成物中のガラス繊維のブレンド量を10重量%としたことを除いて、実施例1と同様に多層管を製造し、成形後のガラス繊維の繊維長を測定した。その結果、平均繊維長482μm、繊維長100μm以下のガラス繊維の含有率は6重量%であった。
混練前に粉砕したガラス繊維を用いたことを除いて、実施例1と同様に多層管を製造し、成形後のガラス繊維の繊維長を測定した。その結果、平均繊維長156μm、繊維長100μm以下のガラス繊維の含有率は45重量%であった。
第2層120の代わりに、配向層に無配向層を積層させて配向面積割合を32%としたことを除いて実施例1と同様に製管し、成形後のガラス繊維の繊維長を測定した。その結果、平均繊維長290μm、繊維長100μm以下のガラス繊維の含有率は4重量%であった。
実施例1から実施例7および比較例1から比較例4で得られた管について、以下の性能試験を行った。
引張強度は、JIS K7161(1994)に基づき、以下の条件で試験した。
試験片:JIS K7162(1994)タイプ1B形(打ち抜き加工)
試験温度:23℃
試験速度:50mm/min
試験機:テンシロン(UCT−5T オリエンテック社製)
曲げ弾性率は、JIS K7171(2008)に基づき、以下の条件で試験した。
試験片寸法:10mm×120mm(切削加工)
支点間距離:試料厚み×16倍
測定温度:23℃および100℃
試験速度:2mm/min
シャルピー衝撃試験は、JIS K7111−1(2006)に基づき、以下の条件で試験した。
試験片:エッジワイズ ノッチ タイプA 2mm
試験台間距離:62mm
測定温度:0℃および23℃
ハンマー秤量:0.4kgf・m
線膨張係数は次のようにして求めた。
多層配管を約1000mmの長さに切断し、60℃(Thot)に設定した恒温槽にて24時間養生した後、多層配管の長さ(Lhot)を測定した。その後、同じ多層配管を、5℃(Tcool)に設定した恒温槽にて24時間養生し、多層配管の長さ(Lcool)を測定した。得られた値を下記の式1に代入し、線膨張係数を決定した。
多層配管の、軸心を含む面で厚肉を切断した断面を、日本電子社製走査電子顕微鏡JSM−671Fを用い、蒸着厚み10nm、加速電圧15kV、倍率25倍の条件で目視観察し、第2層の断面積に対する配向層の合計断面積の割合を求めた。
110 第1層
120,120a 第2層
121,121a 配向層
130 第3層
Claims (8)
- 軸心から外周への方向に、第1層、第2層および第3層をこの順で含み、
前記第1層および前記第3層がポリオレフィン系樹脂を主成分として含み、
前記第2層が、ポリオレフィン系樹脂とガラス繊維とを含み、
前記第2層のポリオレフィン系樹脂のMFRが0.3g/10分以上5g/10分以下(条件:230℃、荷重2.16kg)であり、
前記ガラス繊維の配合量が15重量%以上45重量%以下であり、成形後の前記第2層中に含まれる前記ガラス繊維の平均繊維長が200μm以上700μm以下かつ繊維長100μm以下のガラス繊維の含有率が15重量%以下であり、かつ、前記ガラス繊維が前記軸心に沿う方向に配向された配向層を含み、
線膨張係数が1.8×10 −5 /℃以上7.2×10 −5 /℃以下である、
ポリオレフィン系樹脂多層配管。 - 前記第2層が酸変性ポリオレフィン系樹脂をさらに含む、請求項1に記載のポリオレフィン系樹脂多層配管。
- 前記第2層における前記酸変性ポリオレフィン系樹脂の含有量が、0.3重量%以上5重量%以下である、請求項1または2に記載のポリオレフィン系樹脂多層配管。
- 前記第2層における前記配向層が占める配向面積割合が50%以上である、請求項1から3のいずれか1項に記載のポリオレフィン系樹脂多層配管。
- 前記第1層の相対厚みを1とした場合、前記第2層の相対厚みが2以上6以下であり、前記第3層の相対厚みが0.5以上2以下である、請求項1から4のいずれか1項に記載のポリオレフィン系樹脂多層配管。
- 前記第1層の前記ポリオレフィン系樹脂がホモポリプロピレンである、請求項1から5のいずれか1項に記載のポリオレフィン系樹脂多層配管。
- 前記第2層の前記ポリオレフィン系樹脂がホモポリプロピレンである、請求項1から6のいずれか1項に記載のポリオレフィン系樹脂多層配管。
- 軸心から外周への方向に、第1層、第2層および第3層をこの順で含むポリオレフィン系樹脂多層配管の製造方法であって、
前記第1層を構成するポリオレフィン系樹脂を主成分として含む樹脂組成物、前記第2層を構成するポリオレフィン系樹脂とガラス繊維とを含む樹脂組成物、および前記第3層を構成するポリオレフィン系樹脂を主成分として含む樹脂組成物を調整する調整工程と、
前記第1層、前記第2層、および前記第3層を構成する樹脂組成物を押出成形機を用いて成形する成形工程と、を含み、
前記調整工程における前記ガラス繊維の平均繊維長が1.0mm以上5.0mm以下であり、
前記第2層を構成する樹脂組成物に含まれるポリオレフィン系樹脂のMFRが0.3g/10分以上5g/10分以下(条件:230℃、荷重2.16kg)である、ポリオレフィン系樹脂多層配管の製造方法。
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