JP6522817B2 - 樹脂成形品の製造方法、被樹脂封止部品の樹脂封止方法、および樹脂成形装置 - Google Patents

樹脂成形品の製造方法、被樹脂封止部品の樹脂封止方法、および樹脂成形装置 Download PDF

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Description

本発明は、樹脂撒布方法、被樹脂封止部品の樹脂封止方法、樹脂撒布装置、被樹脂封止
部品の樹脂封止装置、および樹脂封止成形品製造装置に関する。
IC、半導体電子部品等の電子部品は、樹脂封止された樹脂封止電子部品として成形さ
れ、用いられることが多い。
電子部品の樹脂封止方法においては、金型キャビティ内に樹脂を供給し、前記金型キャ
ビティ内で前記電子部品を樹脂封止することが行われている。前記金型キャビティ内に樹
脂を供給する方法としては、例えば、特許文献1に記載の方法がある。この方法は、まず
、前記金型キャビティに対応した貫通孔を備えた樹脂収容用のプレートの下面に離型フィ
ルムを被覆することにより、前記プレート貫通孔をプレート樹脂収容部に形成する。つぎ
に、前記プレート樹脂収容部に所要量の樹脂材料を供給し、さらに、前記樹脂材料の厚さ
を均一にして平坦化した樹脂配布済プレートを形成する。この樹脂配布済プレートを前記
金型キャビティの位置に載置するとともに、前記離型フィルムを前記キャビティ面に被覆
し、前記金型キャビティ内に前記樹脂収容部内から前記樹脂を供給する。
特許文献1に記載された方法によれば、前記金型キャビティ内への樹脂の供給時におい
て、金型キャビティ内に樹脂を効率良く供給することができるとともに、前記金型キャビ
ティ内に供給される樹脂量の信頼性を効率良く向上させることができる。
特開2010−36542号公報
近年、半導体部品等の電子部品の基板(ウェーハ)において、大型でかつ円形の基板が
用いられている。そこで、前記大型でかつ円形の基板上に載置された電子部品を樹脂封止
するために、このような基板に対応した領域に、樹脂を均一かつ定量的に供給可能な方法
が求められる。
しかし、特許文献1に記載の方法は、比較的小サイズの矩形の基板および金型キャビテ
ィには対応可能であるが、大型でかつ円形の基板に対応した領域に、樹脂を均一かつ定量
的に供給することは困難である。
そこで、本発明は、大型でかつ略円形の領域に、樹脂を均一かつ定量的に供給することが可能な樹脂撒布方法、被樹脂封止部品の樹脂封止方法、樹脂撒布装置、被樹脂封止部品の樹脂封止装置、および樹脂封止成形品製造装置の提供を目的とする。
前記目的を達成するために、本発明の樹脂撒布方法は、離型フィルム上の、略円形の樹
脂撒布領域に樹脂を撒布する方法であって、前記樹脂撒布領域上に前記樹脂を落下させな
がら、前記樹脂の落下点を、前記樹脂撒布領域の円周方向と略一致する方向に移動させる
ことにより、前記樹脂を撒布することを特徴とする。
また、本発明の被樹脂封止部品の樹脂封止方法は、前記本発明の樹脂撒布方法により、
前記離型フィルム上に樹脂を撒布する樹脂撒布工程と、前記離型フィルム上において、前
記撒布した樹脂により前記被樹脂封止部品を封止する樹脂封止工程とを含むことを特徴と
する。
本発明の樹脂撒布装置は、前記本発明の樹脂撒布方法を行うための樹脂撒布装置であり
、前記樹脂撒布領域上に前記樹脂を落下させる樹脂落下手段と、前記樹脂の落下点を、前
記樹脂撒布領域の円周方向と略一致する方向に移動させる落下点移動手段とを含む。
本発明の被樹脂封止部品の樹脂封止装置は、前記本発明の被樹脂封止部品の樹脂封止方
法を行うための、電子部品の樹脂封止装置であり、前記樹脂撒布工程を行うための樹脂撒
布手段と、前記樹脂封止工程を行うための樹脂封止手段とを含み、前記樹脂撒布手段が、
前記本発明の樹脂撒布装置である。
本発明の樹脂封止成形品製造装置は、離型フィルムを切断する離型フィルム切断手段と
、前記本発明の被樹脂封止部品の樹脂封止装置と、搬送手段とを含み、前記樹脂撒布手段
は、切断した前記離型フィルム上に樹脂を撒布し、前記樹脂封止手段は、切断した前記離
型フィルム上において、前記撒布した樹脂により前記被樹脂封止部品を封止して前記樹脂
封止成形品を製造し、前記搬送手段は、樹脂封止前の前記被樹脂封止部品および樹脂封止
後の前記樹脂封止成形品を搬送することを特徴とする。
本発明の樹脂撒布方法、被樹脂封止部品の樹脂封止方法、樹脂撒布装置、被樹脂封止部品の樹脂封止装置、および樹脂封止成形品製造装置によれば、大型でかつ略円形の領域に、樹脂を均一かつ定量的に供給することが可能である。
図1は、実施例における離型フィルムの使用形態の一例を示す模式図である。図1(A)は、平面図である。図1(B)は、断面図である。 図2は、実施例における樹脂撒布装置の概略を示す模式図である。図2(A)は、平面図である。図2(B)は、断面図である。 図3は、実施例の樹脂撒布方法における樹脂の落下点の軌跡を模式的に示す平面図である。 図4は、図3と別の実施例の樹脂撒布方法における樹脂の落下点の軌跡を模式的に示す平面図である。 図5は、本発明の樹脂封止成形品製造装置の一例を模式的に示す平面図である。
つぎに、本発明について、例を挙げてさらに詳細に説明する。ただし、本発明は、以下
の説明により限定されない。
本発明の樹脂撒布方法においては、前記樹脂の落下点を、螺旋状に移動させながら前記
樹脂を撒布することが好ましい。
または、本発明の樹脂撒布方法において、前記樹脂の撒布を、前記樹脂撒布領域上にお
ける複数の仮想領域に分けて、各仮想領域内ごとに行い、前記仮想領域は、前記樹脂撒布
領域の外周、中心および半径で囲まれた領域であり、前記仮想領域内における樹脂の撒布
は、前記樹脂の落下点を、前記仮想領域内において、前記樹脂撒布領域の中心部から周縁
部に向かって、または、前記樹脂撒布領域の周縁部から中心部に向かって、蛇行させなが
ら行うことが好ましい。
本発明の樹脂撒布方法において、前記離型フィルム上に、略円形の枠を載置し、前記枠
の内側を樹脂撒布領域として前記樹脂を撒布することが好ましい。
本発明の樹脂撒布方法において、前記樹脂の落下点の移動は、前記離型フィルムを移動
させて、前記落下点を前記離型フィルムに対し相対的に移動させることにより行うことが
好ましい。
本発明の樹脂撒布方法において、前記離型フィルムをフィルム固定台上に固定した状態
で前記樹脂を撒布することが好ましい。
本発明の樹脂撒布方法において、前記樹脂の落下点を、前記樹脂撒布領域の円周方向と
略一致する方向に移動させながら、前記樹脂撒布領域の中心部から周縁部に向かって、ま
たは前記樹脂撒布領域の周縁部から中心部に向かって移動させることが好ましい。
本発明の樹脂撒布方法において、前記樹脂の落下点の移動速度を、略一定に保持するこ
とが好ましい。
本発明の樹脂撒布方法において、前記樹脂の落下点の移動の角速度を、前記離型フィル
ムの中心部から周縁部に向かうほど遅くすることが好ましい。
本発明の樹脂撒布方法において、前記樹脂の落下点の移動を、コンピュータプログラム
により制御することが好ましい。
本発明の樹脂撒布方法において、前記樹脂の形状は、例えば、顆粒状、粉末状、液状、
またはペースト状であっても良い。
本発明の被樹脂封止部品の樹脂封止方法において、前記樹脂封止成形品が、樹脂封止電
子部品であり、前記被樹脂封止部品が、電子部品であることが好ましい。
本発明の樹脂撒布装置において、前記落下点移動手段は、前記樹脂の落下点を、螺旋状
に移動させることが好ましい。
または、本発明の樹脂撒布装置において、前記樹脂の撒布を、前記樹脂撒布領域上にお
ける複数の仮想領域に分けて、各仮想領域内ごとに行い、前記仮想領域は、前記樹脂撒布
領域の外周、中心および半径で囲まれた領域であり、前記落下点移動手段は、前記樹脂の
落下点を、前記仮想領域内において、前記樹脂撒布領域の中心部から周縁部に向かって、
または、前記樹脂撒布領域の周縁部から中心部に向かって、蛇行させることが好ましい。
本発明の樹脂撒布装置は、さらに、略円形の枠を含み、前記離型フィルム上に、前記略
円形の枠を載置し、前記枠の内側を樹脂撒布領域として前記樹脂を撒布することが好まし
い。
本発明の樹脂撒布装置において、前記落下点移動手段は、前記離型フィルムを移動させ
て、前記落下点を前記離型フィルムに対し相対的に移動させる手段であることが好ましい
本発明の樹脂撒布装置は、さらに、フィルム固定台を含み、前記離型フィルムを前記フ
ィルム固定台上に固定した状態で前記樹脂を撒布することが好ましい。この場合において
、前記落下点移動手段は、前記フィルム固定台を前記離型フィルムとともに移動させて、
前記落下点を前記離型フィルムに対し相対的に移動させる手段であることがより好ましい
本発明の樹脂撒布装置において、前記落下点移動手段は、前記樹脂の落下点を、前記樹
脂撒布領域の円周方向と略一致する方向に移動させながら、前記樹脂撒布領域の中心部か
ら周縁部に向かって、または前記樹脂撒布領域の周縁部から中心部に向かって移動させる
手段であることが好ましい。
本発明の樹脂撒布装置において、前記落下点移動手段は、前記樹脂の落下点の移動速度
を、略一定に保持することが好ましい。
本発明の樹脂撒布装置において、前記落下点移動手段は、前記樹脂の落下点の移動の角
速度を、前記樹脂撒布領域の中心部から周縁部に向かうほど遅くすることが好ましい。
本発明の樹脂撒布装置において、前記落下点移動手段による前記樹脂の落下点の移動を
、コンピュータプログラムにより制御することが好ましい。
本発明の樹脂封止成形品製造装置において、前記離型フィルム切断手段、前記樹脂撒布
手段、前記樹脂封止手段、および前記搬送手段が、それぞれ別のユニットに分かれて配置
され、前記ユニットの少なくとも一つが、他の少なくとも一つの前記ユニットに対し、互
いに着脱可能であることが好ましい。
以下、本発明の具体的な実施例を図面に基づいて説明する。各図は、説明の便宜のため
、適宜省略、誇張等をして模式的に描いている。
本実施例では、前記樹脂の落下点を、螺旋状に移動させながら前記樹脂を撒布する例に
ついて説明する。
図1に、本実施例における離型フィルムの使用形態の一例を模式的に示す。図1(A)
は、平面図である。図1(B)は、図1(A)のI−I’方向に見た断面図である。図示
のとおり、この使用形態は、離型フィルム11、枠12、およびフィルム固定台13を含
む。離型フィルム11、枠12およびフィルム固定台13は、それぞれ円形である。離型
フィルム11は、フィルム固定台13上に載置されて固定されている。枠12は、離型フ
ィルム11の周縁部に載置されている。離型フィルム11は、枠12とフィルム固定台1
3との間に挟まれている。すなわち、枠12は、離型フィルム11を介してフィルム固定
台13の上に載置されている。離型フィルム11、枠12およびフィルム固定台13は、
それぞれ同心(同心円状)に配置されている。このような配置により、枠12の内周と離
型フィルム11上面とに囲まれた樹脂収容部が形成される。そして、離型フィルム11上
における枠12の内側が、樹脂撒布領域となる。
図2に、本実施例における樹脂撒布装置の概略を、模式的に示す。図2(A)は、平面
図である。図2(B)は、図2(A)のII−II’方向に見た断面図である。同図の装置は
、前記本発明の樹脂撒布装置の一例である。図示のとおり、この装置は、フィルム固定台
13と、フィルム固定台13を水平方向に移動または回転させるフィルム固定台移動手段
(図示せず)と、樹脂供給手段14と、リニアフィーダ15とを主要構成要素とする。図
2においては、フィルム固定台13上に、離型フィルム11および枠12が、図1に示し
た状態で載置されている。樹脂供給手段14の内部には、顆粒樹脂16が収容されている
。リニアフィーダ15は、樹脂供給手段14に取り付けられている。リニアフィーダ15
は、樋状または筒状の形状で、顆粒樹脂16の通路(溝または穴)が形成されている。そ
して、リニアフィーダ15の先端の樹脂供給口から、離型フィルム11上に顆粒樹脂16
を落下させることが可能である。例えば、樹脂供給手段14をリニアフィーダ15ととも
に振動させることにより、樹脂供給手段14内部の顆粒樹脂16を、リニアフィーダ15
の先端に向かって移動させ、前記樹脂供給口から落下させることができる。すなわち、樹
脂供給手段14およびリニアフィーダ15は、離型フィルム上に樹脂を落下させる「樹脂
落下手段」に該当する。図2においては、図示のとおり、離型フィルム11上における枠
12の内側、すなわち、前記樹脂撒布領域に、顆粒樹脂16を落下させている。これによ
り、枠12の内周と離型フィルム11上面とに囲まれた前記樹脂収容部に、顆粒樹脂16
が供給される。
また、図2の装置は、前記フィルム固定台移動手段により、フィルム固定台13を、水
平方向に自在に移動または回転させることが可能である。前記フィルム固定台移動手段に
より、フィルム固定台13を離型フィルム11とともに移動または回転させて、顆粒樹脂
16の落下点を、離型フィルム11に対し相対的に移動または回転させることが可能であ
る。これにより、例えば、顆粒樹脂16の落下点を、離型フィルム11の円周方向と略一
致する方向に移動させることが可能である。すなわち、前記フィルム固定台移動手段は、
樹脂の落下点を、離型フィルムの円周方向と略一致する方向に移動させる「落下点移動手
段」に該当する。
本実施例の樹脂撒布方法では、図2の装置を用いて、顆粒樹脂16の落下点を、離型フ
ィルム11と同心の螺旋状に移動させながら顆粒樹脂16を撒布する。図3に、本実施例
の樹脂撒布方法における、顆粒樹脂16の落下点の移動軌跡を、模式的に示す。同図は、
図1(A)および図2(A)と同様に、離型フィルム11上に枠12を載置した状態の平
面図である。図示のとおり、離型フィルム11の中心部101から、顆粒樹脂16(図3
においては、図示せず)の落下を開始させる。そして、顆粒樹脂16の落下点が、枠12
の内側の前記樹脂撒布領域と同心の螺旋状の軌跡102(矢印で図示している)を描くよ
うに、前記落下点を移動させる。すなわち、前記落下点を、前記樹脂撒布領域の円周方向
と略一致する方向に移動させながら、離型フィルム11の中心部101から周縁部に向か
って移動させる。このとき、樹脂供給手段14およびリニアフィーダ15は動かさない。
前述のとおり、前記フィルム固定台移動手段により、フィルム固定台13を離型フィルム
11とともに移動させて、顆粒樹脂16の落下点を、離型フィルム11に対し相対的に移
動させる。このようにして、離型フィルム11上における枠12の内側(前記樹脂撒布領
域)に、顆粒樹脂16を撒布する。
なお、顆粒樹脂16を、より均一かつ定量的に撒布する観点から、樹脂落下点の軌跡1
02が途中で途切れないように(一筆書きで)撒布することが好ましい。
本発明において、前記樹脂の落下点を移動させるには、前記離型フィルムを動かさずに
前記樹脂の落下点自体を移動させても良い。例えば、図2において、フィルム固定台13
を動かさずに、樹脂供給手段14およびリニアフィーダ15を動かして樹脂の落下点を移
動させることも可能である。しかし、前述のように、フィルム固定台13を離型フィルム
11とともに移動させて、顆粒樹脂16の落下点を、離型フィルム11に対し相対的に移
動させることが好ましい。樹脂供給手段14およびリニアフィーダ15を動かさない方が
、樹脂供給手段14およびリニアフィーダ15の移動に基づく振動等で落下点ごとの樹脂
撒布量(供給量)にムラが出ることを防げるためである。
本発明の樹脂の撒布方法においては、樹脂撒布量(供給量)を、落下点ごとに極力一定
にする観点から、前述のとおり、前記樹脂の落下点の移動速度を、略一定に保持すること
が好ましい。このために、前述のように、前記樹脂の落下点の移動の角速度を、前記樹脂
撒布領域の中心部から周縁部に向かうほど遅くすることが好ましい。すなわち、図3にお
いては、顆粒樹脂16の落下点の移動の角速度を、離型フィルム11の中心部101から
周縁部に向かうほど遅くするようにして、前記落下点の軌跡102を描くことが好ましい
。本発明の樹脂の撒布方法において、前記樹脂の落下点の移動速度は、特に限定されない
。例えば、前記樹脂の落下点の移動速度が、これらの数値範囲内で略一定となるように、
前記落下点の移動の角速度を制御することが好ましい。
また、本発明の樹脂撒布方法において、樹脂の撒布は、前記樹脂撒布領域の中心部から
始めて周縁部に向かうことも、逆に周縁部から始めて中心部に向かうことも可能である。
例えば、図3において、枠12の内側(前記樹脂撒布領域)の周縁部から顆粒樹脂16の
落下を開始し、前記落下点を離型フィルム11の円周方向と略一致する方向に移動させな
がら、離型フィルム11の中心部101に向かって移動させるようにしても良い。しかし
、前述のように、前記樹脂の落下点を、前記樹脂撒布領域の円周方向と略一致する方向に
移動させながら、前記樹脂撒布領域の中心部から周縁部に向かって移動させることが好ま
しい。これは、前述のように、前記樹脂の落下点の移動の角速度を、前記樹脂撒布領域の
中心部から周縁部に向かうほど遅くすることが好ましいためである。すなわち、前記樹脂
の落下点の移動(例えば、前記離型フィルムの移動による)の角速度が速くなるほど、す
でに前記樹脂撒布領域上に供給(撒布)されている前記樹脂が、遠心力により移動しやす
い。この遠心力による移動により、前記樹脂撒布領域上の場所ごとの前記樹脂の量が不均
一になるおそれがある。これを防止するためには、前記樹脂の落下点を、前記樹脂撒布領
域の中心部から周縁部に向かって移動させ、周縁部に向かうほど次第に前記移動の角速度
を遅くしていくことが好ましい。
なお、樹脂供給手段14およびリニアフィーダ15は、特に限定されず、一般的な電子
部品の樹脂封止方法に利用される物をそのまま、または、必要に応じて適宜設計変更して
用いても良い。一般的な電子部品の樹脂封止方法に利用される樹脂供給手段およびリニア
フィーダとしては、例えば、特許文献1の図1に記載された投入側配布手段31a(フィ
ーダ側の計量手段33、ホッパ34およびリニア振動フィーダ35)等が挙げられる。樹
脂供給手段14は、例えば、計量用のロードセルを備えていることが好ましい。また、前
述のとおり、例えば、樹脂供給手段14をリニアフィーダ15とともに振動させることに
より、樹脂供給手段14内部の顆粒樹脂を、リニアフィーダ15の先端に向かって移動さ
せ、前記樹脂供給口から落下させることができる。リニアフィーダ15において、顆粒樹
脂の通路の形状は、特に限定されないが、例えば、前記通路底面が平坦であると、樹脂を
均一かつ定量に撒布しやすい。
なお、顆粒樹脂16の落下点の軌跡は、図3の符号102で示した軌跡のように反時計
回りでも良いが、時計回りでも良く、特に限定されない。フィルム固定台13の移動によ
り、図3のように軌跡102を反時計回りに描く場合は、フィルム固定台13を時計回り
に回転させることになる。
また、顆粒樹脂16の落下点の移動は、前述のとおり、コンピュータプログラムにより
制御することが好ましい。これにより、例えば、顆粒樹脂16を、より均一かつ定量に撒
布できるとともに、軌跡102の描き始めから描き終わりまでに、顆粒樹脂16を所定の
量で(多すぎず少なすぎない量で)撒布することができる。同様の理由により、本発明の
樹脂撒布方法において、前記樹脂の落下点の軌跡が図3と異なる場合でも、同様にコンピ
ュータプログラムにより制御することが好ましい。
つぎに、離型フィルム11上の前記樹脂撒布領域に顆粒樹脂16を撒布(前記樹脂撒布
工程)した後、離型フィルム11上において、撒布した顆粒樹脂16により電子部品を封
止することができる(前記樹脂封止工程)。前記樹脂封止工程は、特に限定されず、例え
ば、一般的な樹脂封止方法に準じて行っても良く、例えば、特許文献1に記載の樹脂封止
方法等に準じても良い。
なお、本発明において、前記樹脂撒布領域の形状は、理想的には真円であるが、略円形
であれば良く、真円でなくても良い。略円形の具体例としては、例えば、楕円形、真円に
近い楕円形、多角形(例えば、六角形、八角形、十角形)等が挙げられる。理想的には、
前記樹脂撒布領域の短径(最も短い直径)と長径(最も長い直径)の長さが同じ(すなわ
ち、前記樹脂撒布領域が真円)である。また、前記離型フィルムの形状は、特に限定され
ず、真円でも略円形でも良いが、そのいずれでもない任意の形状(例えば、正方形、長方
形等)であっても良い。ただし、本発明の樹脂撒布方法実施時における前記離型フィルム
の取扱い易さ等の観点から、前記離型フィルムが略円形または真円であることが好ましい
。なお、以下において、前記樹脂撒布領域および前記離型フィルム等の「直径」は、特に
断らない限り、長径をいう。
また、離型フィルム11のサイズは、特に限定されないが、本発明は、前述のとおり、
大型の離型フィルム上への樹脂撒布に特に適している。本発明において、離型フィルム1
1上における、樹脂が撒布される領域(図3では、枠12の内側の部分)の直径は、特に
限定されない。一例として、前記樹脂撒布領域の直径が、例えば、300mmであっても
良い。
また、本発明では、前記樹脂の形状は、特に限定されず、例えば、前述のとおり、顆粒
状、粉末状、液状、またはペースト状であっても良い。前記樹脂の形状は、顆粒状または
粉末状が好ましく、本実施例のように顆粒状が特に好ましい。前記樹脂の種類も特に限定
されず、例えば、熱可塑性樹脂または熱硬化性樹脂のいずれであっても良い。また、前記
樹脂は、例えば、透明樹脂、半透明樹脂、および不透明樹脂からなる群から選択される少
なくとも一つであっても良い。
本発明によれば、前述のとおり、大型でかつ略円形の領域に、樹脂を均一かつ定量的に供給することが可能である。例えば、正確に計量した一定量の樹脂を、前記略円形の領域(樹脂撒布領域)内に、均等な厚さで平坦化して供給する(単位時間当たり一定量の樹脂を撒布する)ことができる。これにより、例えば、大型で円形の基板を有する樹脂封止電子部品の製造に対応可能である。
つぎに、本発明の別の実施例について説明する。
本実施例は、前記樹脂の撒布を、前記樹脂撒布領域上における複数の仮想領域に分けて
、各仮想領域内ごとに行う。前記仮想領域は、前記樹脂撒布領域の外周、中心および半径
で囲まれた領域である。前記仮想領域内における樹脂の撒布は、前記樹脂の落下点を、前
記仮想領域内において、前記樹脂撒布領域の中心部から周縁部に向かって、または、前記
樹脂撒布領域の周縁部から中心部に向かって、蛇行させながら行う。これら以外は、前記
実施例1と同様にして行うことができる。
図4に、本実施例の樹脂撒布方法における、顆粒樹脂16の落下点の移動軌跡を、模式
的に示す。同図は、図1(A)および図2(A)と同様に、離型フィルム11上に枠12
を載置した状態の平面図である。図示のとおり、前記樹脂撒布領域を、8つの仮想領域1
03に分けて、各仮想領域ごとに顆粒樹脂16を撒布する。図示のとおり、仮想領域10
3は、前記樹脂撒布領域の外周、中心および半径で囲まれた領域である。また、顆粒樹脂
16の落下点の移動の軌跡は、蛇行する矢印104で示している。図示のとおり、各仮想
領域103内における顆粒樹脂16の撒布は、顆粒樹脂16の落下点を、仮想領域103
内において、前記樹脂撒布領域の中心部から周縁部に向かって、矢印104に沿って蛇行
(つづら折り、ジグザグ)させながら行う。なお、顆粒樹脂16の落下点の移動は、図4
と逆に、前記樹脂撒布領域の周縁部から中心部に向かって行っても良い。しかし、実施例
1と同様の理由(撒布済樹脂の遠心力による移動を防止するため)により、前記樹脂撒布
領域の中心部から周縁部に向かって顆粒樹脂16の落下点を移動させることが好ましい。
このようにして、1つの仮想領域103に顆粒樹脂16を撒布し終えたら、他の1つの仮
想領域内に、同様にして顆粒樹脂16を撒布する。このようにして、1つずつ、全ての仮
想領域内に顆粒樹脂16を撒布することにより、前記樹脂撒布領域内の全てに顆粒樹脂1
6を撒布する。
本実施例のように、前記樹脂撒布領域を複数の仮想領域に分けて1つずつ撒布すると、
落下点ごとの樹脂撒布量(供給量)をより均一にしやすい。具体的には、例えば、前記樹
脂の落下点の移動を、コンピュータプログラムにより制御する場合、前記制御が、より行
いやすいため、落下点ごとの樹脂撒布量(供給量)をより均一にしやすい。これにより、
前記樹脂撒布領域内に、樹脂をさらに均一かつ定量的に供給しやすくなる。前記仮想領域
の数は、図4では8個であるが、これには限定されず、任意である。前記仮想領域の数は
、例えば、4〜8個等であっても良い。
なお、本実施例においても、実施例1と同様の理由により、前記樹脂の落下点の移動速
度を、略一定に保持することが好ましい。このために、前述のように、前記樹脂の落下点
の移動の角速度を、前記樹脂撒布領域の中心部から周縁部に向かうほど遅くすることが好
ましい。前記樹脂の落下点の移動速度および前記移動の角速度の具体的な数値は、特に限
定されないが、例えば、実施例1と同様である。
つぎに、本発明のさらに別の実施例について説明する。本実施例は、本発明の樹脂封止
成形品製造装置の一例およびそれを用いた樹脂封止電子部品(樹脂封止成形品)の製造方
法について説明する。
図5の平面図に、本実施例の樹脂封止成形品の構成を、模式的に示す。同図の樹脂封止
成形品製造装置は、樹脂封止電子部品を製造するための装置である。図示のとおり、この
装置は、離型フィルム切断ユニット(離型フィルム切断手段)510、樹脂撒布手段(樹
脂撒布ユニット)520、樹脂封止手段(樹脂封止ユニット)530、および搬送手段(
搬送ユニット)540が、同図右側から、前記順序で並んで配置されている。前記各ユニ
ットは、それぞれ別に分かれているが、隣接するユニットに対し、互いに着脱可能である
離型フィルム切断ユニット(離型フィルム切断手段)510は、長尺の離型フィルムか
ら円形の離型フィルムを切断して分離することができる。図示のとおり、離型フィルム切
断ユニット510は、フィルム固定台載置手段511、ロール状離型フィルム512およ
びフィルムグリッパ513を含む。フィルム固定台載置手段511の上面には、図1およ
び2のフィルム固定台13(図5では、図示せず)が載置されている。図示のように、ロ
ール状離型フィルム512から、離型フィルムの先端を引き出してフィルム固定台載置手
段511上に載置されたフィルム固定台13の上面を覆い、フィルム固定台13上で前記
離型フィルムを固定することができる。フィルムグリッパ513は、ロール状離型フィル
ム512から引き出した前記離型フィルムの先端を、フィルム固定台載置手段511から
見てロール状離型フィルム512と反対側で固定するとともに、前記離型フィルムを、ロ
ール状離型フィルム512から引き出すことができる。フィルム固定台載置手段511上
では、カッター(図示せず)により前記離型フィルムを切断し、円形の離型フィルム11
とすることができる。さらに、離型フィルム切断ユニット510は、円形の離型フィルム
11を切断して分離した残りの離型フィルム(廃材)を処理する廃材処理手段(図示せず
)を含む。
樹脂撒布ユニット(樹脂撒布手段)520は、実施例1または2の樹脂撒布装置と、樹脂ローダ521と、後処理手段522を含む。前記樹脂撒布装置は、実施例1および2で説明したように、離型フィルム11、枠12、フィルム固定台13、樹脂供給手段14、およびリニアフィーダ15を含む。なお、図5は、図2と同様、平面図(上から見た図)のため、フィルム固定台13は、見えないので、図示していない。また、図5では、前記樹脂撒布装置は、さらに、フィルム固定台移動手段523を含む。フィルム固定台移動手段523の上には、フィルム固定台13および離型フィルム11が載置されている。フィルム固定台移動手段523を水平方向に移動または回転させることにより、その上に載置されたフィルム固定台13を、離型フィルム11ごと移動または回転させることが可能である。同図では、フィルム固定台移動手段523は、前述のフィルム固定台載置手段511と同一であり、離型フィルム切断ユニット510と樹脂撒布ユニット520の間を移動することができる。また、樹脂ローダ521と後処理手段522とは、一体化されて形成されている。樹脂ローダ521を用いて、枠(円形枠)12の下端面に吸着固定した離型フィルム11上に(樹脂収容部に)顆粒樹脂16(図5では、図示せず)を供給した状態で、円形枠12および離型フィルム11を係着することができる。そして、その状態で、樹脂封止ユニット(成形ユニット)530内の、後述する圧縮成形用の下型キャビティ内に、離型フィルム11をキャビティ面に被覆させた状態で顆粒樹脂を供給セットすることができる。
樹脂封止ユニット(成形ユニット)530は、図示のとおり、金型(成形型)531を
含む。金型531は、上型および下型(図示せず)を主要構成要素とし、下型キャビティ
532は、図示するように、円形である。金型531は、さらに、上型基板セット部(図
示せず)と、樹脂加圧用のキャビティ底面部材(図示せず)とが設けられている。樹脂封
止ユニット(成形ユニット)530では、後述する樹脂封止前基板(成形前基板)に装着
された電子部品(例えば半導体チップ)を、下型キャビティ内で封止樹脂(樹脂パッケー
ジ)内に樹脂封止して樹脂封止済基板(成形済基板)を形成することができる。
搬送手段(搬送ユニット)540は、樹脂封止前の前記電子部品(被樹脂封止部品)を
、基板ごと搬送すること、および、樹脂封止後の樹脂封止電子部品(樹脂封止成形品)を
搬送することができる。図示のとおり、搬送手段(搬送ユニット)540は、基板ローダ
541、レール542、ロボットアーム543を含む。レール542は、搬送手段(搬送
ユニット)540から突出して、樹脂封止ユニット530および樹脂撒布ユニット520
の領域まで達している。基板ローダ541は、その上に基板544を載置することができ
る。基板544は、樹脂封止前基板(成形前基板)544aでも良いし、樹脂封止済基板
(成形済基板)544bでも良い。基板ローダ541および樹脂ローダ521(後処理手
段522)は、レール542上で、樹脂撒布ユニット520、樹脂封止ユニット530、
および搬送ユニット540間を移動することが可能である。また、図示のとおり、搬送ユ
ニット540は、基板収容部を含み、樹脂封止前基板(成形前基板)544aおよび樹脂
封止済基板(成形済基板)544bをそれぞれ収容することが可能である。成形前基板5
44aには、電子部品(図示せず、例えば半導体チップ)が装着されている。成形済基板
544bは、前記電子部品が、樹脂(封止樹脂)16bにより封止され、樹脂封止電子部
品(樹脂封止成形品)が形成されている。ロボットアーム543は、例えば、以下のよう
に使用できる。すなわち、第1に、成形前基板544aの収容部から取り出した成形前基
板544aを、表裏を反転させることにより、電子部品装着面側を下方に向けて基板ロー
ダ541に載置させることができる。第2に、成形済基板544bを基板ローダ541か
ら取り出し表裏を反転させることにより、封止樹脂16b側を上方に向けて、成形済基板
544bを成形済基板の収容部に収容することができる。
図5の樹脂成形品製造装置を用いた樹脂封止電子部品(樹脂封止成形品)の製造方法は
、例えば、以下のようにして行うことができる。
まず、離型フィルム切断ユニット(離型フィルム切断手段)510において、前述のよ
うに、ロール状離型フィルム512から、離型フィルムの先端を、フィルムグリッパ51
3により引き出してフィルム固定台載置手段511上に載置されたフィルム固定台13の
上面を覆い、フィルム固定台13上で前記離型フィルムを固定する。その状態で、前記の
ように、カッター(図示せず)により前記離型フィルムを切断し、円形の離型フィルム1
1とする。円形の離型フィルム11を切断して分離した残りの離型フィルム(廃材)は、
廃材処理手段(図示せず)により処理する。
つぎに、フィルム固定台載置手段511(フィルム固定台移動手段523)を、その上
に載置されたフィルム固定台13(図示せず)および離型フィルム11ごと、樹脂供給ユ
ニット520内におけるリニアフィーダ15の樹脂供給口の下方まで移動させる。そして
、離型フィルム11上に円形枠12を載置し、円形枠12の下端面で離型フィルム11を
吸着して固定する。この状態で、円形枠12内の離型フィルム11上に、樹脂(例えば顆
粒樹脂16)を撒布する。前記樹脂の撒布は、例えば、実施例1または2で説明したよう
にして行うことができる。この場合、前記樹脂の落下点の移動は、フィルム固定台移動手
段523を、その上に載置されたフィルム固定台13(図示せず)および離型フィルム1
1(円形枠12)ごと移動(または回転)させることにより行うことができる。
つぎに、離型フィルム11(および円形枠12内に撒布された樹脂)をフィルム固定台
移動手段523から移動させ、樹脂ローダ521に円形枠12ごと把持する。フィルム固
定台移動手段523から樹脂ローダ521への離型フィルム11の移動は、樹脂ローダ5
21が有する把持手段(図示せず)で離型フィルム11を含む円形枠12(樹脂)を把持
して行うことができる。
つぎに、ロボットアーム543により、前述のように、成形前基板544aの収容部か
ら取り出した成形前基板544aを、表裏を反転させる。これにより、電子部品装着面側
を下方に向けて成形前基板544aを基板ローダ541に載置させ、樹脂封止ユニット5
30内に搬送する。このとき、成形前基板544aは上型(金型531)の型面に供給セ
ットされる。つぎに、円形枠12(離型フィルム11および前記樹脂を含む)を把持した
樹脂ローダ521を、樹脂ローダ521と一体化した後処理手段522とともに、レール
542上を移動させ、樹脂封止ユニット530内に搬送する。このとき、離型フィルム1
1を固定した円形枠12(樹脂)を下型の型面に載置することにより、円形の開口部を有
する下型キャビティ532内に離型フィルム11を被覆させ、下型キャビティ532内に
樹脂を供給することができる。なお、樹脂ローダ521は、このあと、円形枠12を把持
した状態で樹脂撒布ユニット520側に移動させる。そして、樹脂撒布ユニット520に
おけるフィルム固定台13の上に載置された離型フィルム11の上に円形枠12を載置し
、再び、円形枠12内の離型フィルム11の上に樹脂が撒布されることになる。
つぎに、樹脂封止ユニット530において、金型531(上型と下型と)を型締めする
。これにより、前記上型にセットされた成形前基板544aに装着された電子部品が下型
キャビティ532内の樹脂に浸漬された状態となり、下型キャビティ532内の樹脂をキ
ャビティ底面部材で加圧することができる。そして、金型531(下型キャビティ532
)内で、前記樹脂を溶融および固化させ、固化後の樹脂16bで前記電子部品を封止する
。これにより、樹脂封止済基板544b(成形済基板、樹脂封止電子部品)が形成される
。次に、金型531(上型と下型と)を型開きすることにより、基板ローダ541にて樹
脂封止済基板544bを取り出し、さらに、搬送ユニット540側に搬送して収容する。
また、基板ローダ541で金型531から樹脂封止済基板(成形済基板、樹脂封止電子部
品)544bを取り出した後、後処理手段522の上型面クリーナ(図示せず)を使用し
て、上型の基板セット部をクリーニングする。これと並行して、またはタイミングをずら
せて、後処理手段の離型フィルム除去手段(図示せず)を使用して、不要になった離型フ
ィルムを下型面から取り出すことができる。
または、樹脂封止済基板544b(樹脂封止電子部品)を載置した基板ローダ541を
樹脂封止ユニット530内から搬送ユニット540内まで移動させても良い。この場合、
ロボットアーム543により、前述のように、樹脂封止済基板(成形済基板、樹脂封止電
子部品)544bを基板ローダ541から取り出し表裏を反転させる。これにより、封止
樹脂16b側を上方に向けて、樹脂封止済基板(成形済基板、樹脂封止電子部品)544
bを、樹脂封止済基板(成形済基板、樹脂封止電子部品)の収容部に収容する。このよう
にして、樹脂封止電子部品(樹脂封止成形品)を製造することができる。
なお、本発明の樹脂成形品製造装置においては、さらに、制御部が各構成要素を制御し
ても良い。すなわち、本発明の樹脂成形品製造装置は、手動機として機能させても良いが
、前記制御部により前記各構成要素を制御し、全自動機として機能させても良い。
また、本発明の樹脂成形品製造装置の各ユニットの配置は、特に限定されない。しかし
ながら、図5に示したように、基板を供給する搬送ユニットと、離型フィルム上に樹脂を
撒布する樹脂撒布ユニットとが、樹脂封止ユニット(成形ユニット)の両側に分かれて相
対向して配置されていることが好ましい。このように配置すれば、顆粒樹脂の微粉末と基
板とが接触することを抑制できるためである。特に、成形前(樹脂封止前)基板に顆粒樹
脂の微粉末が付着すると成形不良が発生するおそれがある。また、成形済(樹脂封止済)
基板に顆粒樹脂の微粉末が付着すると後工程に悪影響を与えるおそれがある。
図5の樹脂成形品製造装置においては、前述のとおり、基板を供給する搬送ユニット5
40と、離型フィルム上に樹脂を撒布する樹脂撒布ユニット520とが、成形ユニット(
樹脂封止ユニット)530を挟んで相対向して配置されている。さらに、樹脂撒布ユニッ
ト520の外側に、円形状の離型フィルムを形成する離型フィルム切断ユニット510が
配置されている。この樹脂成形品製造装置は、前記各ユニットが分かれて配置された、分
離型の樹脂成形品製造装置である。前述のとおり、本発明の樹脂成形品製造装置の各ユニ
ットの配置は、特に限定されず、図5の配置以外でも良い。例えば、成形ユニット(樹脂
封止ユニット)を、所要数、着脱可能に配置させた構成を採用することができる。また、
離型フィルム切断ユニット(円形状の離型フィルム形成ユニット)、樹脂撒布ユニットお
よび搬送ユニット(基板ユニット)とを樹脂封止ユニットの一方側に寄せて配置させるこ
とができる。この場合には、離型フィルムユニットと樹脂撒布ユニットと基板ユニットと
が親ユニットになり、樹脂封止ユニットが子ユニットになる(親子型)。この場合におい
て、所要数の成形ユニット(樹脂封止ユニット)を順次並べて配置させることができる。
また、離型フィルム切断ユニット、樹脂撒布ユニット、および搬送ユニット(基板ユニッ
ト)を一体化してもよい。また、離型フィルム切断ユニットと樹脂撒布ユニットと搬送ユ
ニット(基板ユニット)とを1個の成形ユニットとを一体化してもよく、それらの構成要
素が一体化された全体は、樹脂成形品製造装置(例えば、圧縮成形装置)として単独で機
能する。
また、搬送ユニット(基板ユニット)と樹脂撒布ユニットとの間に複数の成形ユニット
(樹脂封止ユニット)を配置する場合、および、親ユニットに対して複数の成形ユニット
(樹脂封止ユニット)を順次配置する場合には、次のように配置することが好ましい。す
なわち、基板ローダと樹脂ローダと後処理手段とを含む構成要素が移動する際に使用され
るレールが伸びる方向に沿って、前記各成形ユニットを並べて配置する。また、本発明の
樹脂成形品製造装置の各ユニットは、例えば、ボルトおよびナット等の連結手段を使用し
て、または、適宜な位置決め手段を用いて、互いに着脱可能とすることができる。また、
成形ユニット(樹脂封止ユニット)に対して、他の成形ユニット(樹脂封止ユニット)を
着脱可能に構成することができる。このことによって、成形ユニット(樹脂封止ユニット
)を事後的に増減することができる。
また、図5では、樹脂封止電子部品の製造装置およびそれを用いた樹脂封止電子部品の
製造方法について説明した。しかし、本発明の樹脂撒布方法、被樹脂封止部品の樹脂封止
方法、樹脂撒布装置、被樹脂封止部品の樹脂封止装置、および樹脂封止成形品製造装置は
、樹脂封止電子部品に限定されず、それ以外の任意の樹脂封止成形品の製造にも適用する
ことができる。例えば、レンズ、光学モジュール、導光板等の光学部品、またはその他の
樹脂製品を圧縮成形によって製造する場合に、本発明を適用することができる。
本発明は、上述の実施例に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内
で、必要に応じて、任意にかつ適宜に組み合わせ、変更し、または選択して採用できるも
のである。
11 離型フィルム
12 枠
13 フィルム固定台
14 樹脂供給手段
15 リニアフィーダ
16 顆粒樹脂
16b 樹脂
51 基板
52 電子部品
101 樹脂撒布領域の中心部
102、104 顆粒樹脂16の落下点の軌跡
103 樹脂撒布領域上の仮想領域

Claims (10)

  1. 上型および下型を含む成形型を準備する工程と、樹脂材料を固化させて固化樹脂を成形することによって前記固化樹脂を含む樹脂成形品を製造する工程とを備える樹脂成形品の製造方法であって、
    離型フィルム上における円形、楕円形または多角形のうちいずれか1つからなる形状を有する樹脂撒布領域に前記樹脂材料を撒布する樹脂撒布工程と、
    前記離型フィルム上に撒布された前記樹脂材料を前記下型に設けられた下型キャビティ内に供給する工程と、
    前記成形型を型締めする工程と、
    前記成形型が型締めされた状態で、前記下型キャビティに供給された前記樹脂材料から生成された溶融樹脂または液状樹脂に前記下型キャビティにおいて圧縮成形によって圧力を加えながら、前記溶融樹脂または前記液状樹脂を固化させて前記固化樹脂を成形する工程とを備え、
    前記樹脂撒布工程では、前記樹脂撒布領域上に前記樹脂材料を落下させながら、前記樹脂材料の落下点を、前記樹脂撒布領域の外周に沿う方向と略一致する方向に移動させることにより、前記樹脂材料を撒布し、かつ、前記樹脂材料の撒布を、前記樹脂撒布領域上における複数の仮想領域に分けて、各仮想領域内ごとに行い、
    前記仮想領域は、前記樹脂撒布領域の外周の一部分、中心および前記外周の一部分の両端と前記中心とをそれぞれ結ぶ線で囲まれた領域であり、
    前記仮想領域内における前記樹脂材料の撒布は、前記樹脂材料の落下点を、前記仮想領域内において、前記樹脂撒布領域の中心部から周縁部に向かって、または、前記樹脂撒布領域の周縁部から中心部に向かって、蛇行させながら行うことを特徴とする樹脂成形品の製造方法。
  2. 前記樹脂撒布工程では、前記離型フィルム上に、前記形状を有する枠を載置し、前記枠の内側を前記樹脂撒布領域として前記樹脂材料を撒布する請求項記載の樹脂成形品の製造方法。
  3. 前記樹脂撒布工程では、前記樹脂材料の落下点の移動は、前記離型フィルムを移動させて、前記落下点を前記離型フィルムに対し相対的に移動させることにより行う請求項1又は2記載の樹脂成形品の製造方法。
  4. 前記樹脂撒布工程では、前記離型フィルムをフィルム固定台上に固定した状態で前記樹脂材料を撒布する請求項1からのいずれか一項に記載の樹脂成形品の製造方法。
  5. 前記樹脂撒布工程では、前記樹脂材料の落下点を、前記樹脂撒布領域の前記外周に沿う方向と略一致する方向に移動させながら、前記樹脂撒布領域の中心部から周縁部に向かって、または前記樹脂撒布領域の周縁部から中心部に向かって移動させる請求項1からのいずれか一項に記載の樹脂成形品の製造方法。
  6. 前記樹脂撒布工程では、前記樹脂材料の落下点の移動速度を、略一定に保持する請求項1からのいずれか一項に記載の樹脂成形品の製造方法。
  7. 前記樹脂撒布工程では、前記樹脂材料の落下点の移動の角速度を、前記樹脂撒布領域の中心部から周縁部に向かうほど遅くする請求項1からのいずれか一項に記載の樹脂成形品の製造方法。
  8. 前記樹脂撒布工程では、前記樹脂材料の形状が、顆粒状、粉末状、液状、またはペースト状である請求項1からのいずれか一項に記載の樹脂成形品の製造方法。
  9. 樹脂封止成形品用の被樹脂封止部品を樹脂封止する樹脂封止方法であって、
    請求項1からのいずれか一項に記載された前記樹脂撒布工程と、
    前記成形型を型締めすることによって、前記下型キャビティ内における前記溶融樹脂または前記液状樹脂に前記被樹脂封止部品を浸漬する工程と、
    前記離型フィルム上において、前記下型キャビティ内の前記溶融樹脂または前記液状樹脂を固化させることによって成形された前記固化樹脂により前記被樹脂封止部品を封止する樹脂封止工程とを含むことを特徴とする樹脂封止方法。
  10. 請求項1からのいずれか一項に記載の樹脂成形品の製造方法を行うための樹脂成形装置であり、
    前記樹脂撒布領域上に前記樹脂材料を落下させる樹脂落下手段と、
    前記樹脂材料の落下点を、前記樹脂撒布領域の前記外周に沿う方向と略一致する方向に移動させる落下点移動手段とを含む樹脂撒布装置を有する、樹脂成形装置。
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