JP6520628B2 - 充放電制御装置及び組電池装置 - Google Patents

充放電制御装置及び組電池装置 Download PDF

Info

Publication number
JP6520628B2
JP6520628B2 JP2015201023A JP2015201023A JP6520628B2 JP 6520628 B2 JP6520628 B2 JP 6520628B2 JP 2015201023 A JP2015201023 A JP 2015201023A JP 2015201023 A JP2015201023 A JP 2015201023A JP 6520628 B2 JP6520628 B2 JP 6520628B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
charge
discharge
rate
active material
control device
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2015201023A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2017073343A (ja
Inventor
周平 吉田
周平 吉田
浩二朗 喜多
浩二朗 喜多
圭太 ▲高▼橋
圭太 ▲高▼橋
柴田 大輔
大輔 柴田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Denso Corp
Original Assignee
Denso Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Denso Corp filed Critical Denso Corp
Priority to JP2015201023A priority Critical patent/JP6520628B2/ja
Publication of JP2017073343A publication Critical patent/JP2017073343A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6520628B2 publication Critical patent/JP6520628B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E60/00Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
    • Y02E60/10Energy storage using batteries

Landscapes

  • Charge And Discharge Circuits For Batteries Or The Like (AREA)
  • Secondary Cells (AREA)
  • Battery Mounting, Suspending (AREA)
  • Battery Electrode And Active Subsutance (AREA)

Description

本発明は、二次電池の充放電を制御する充放電制御装置及びそれを用いた組電池装置に関する。
ノート型コンピュータ、携帯電話、デジタルカメラ等の普及に伴い、これら小型の電子機器を駆動するための二次電池の需要が拡大している。そして、これら電子機器には、高容量化が可能であることから、非水電解質二次電池(特に、リチウムイオン二次電池)の使用が進められている。
非水電解質二次電池は、小型の電子機器への利用に加えて、車両(EV,HV,PHV)や家庭用電源(HEMS)等の大電力が求められる用途への適用も検討されている。この場合、非水電解質二次電池の電極板の大型化,多数の電極板を積層させて電極体を形成する,多数の電池セルを組み合わせて組電池とすること等の手段により、大電力を得られるようにしている。
非水電解質二次電池の一形態であるリチウムイオン二次電池は、各電極活物質がリチウムの吸蔵・放出の可逆性が優れているため、充放電を繰り返す使用が可能となっている。
リチウムイオン二次電池は、例えば、特許文献1に記載されている。特許文献1には、2相共存型の充放電を行う正極活物質を有する二次電池と、上記二次電池の充放電を制御する制御手段と、を備える二次電池システムであって、上記二次電池のSOCを5%増加させるのに必要な電気量の値を第1基準値としたとき、上記制御手段は、上記二次電池を放電させる制御を行った後、上記二次電池に対し上記第1基準値以上の電気量を充電する制御を行う二次電池システムが記載されている。
特開2010−73498号公報
従来の二次電池システムでは、放電が行われた後充電を行うことで、充電を行わない場合に比べて、次の放電時における出力特性を向上させることができ、二次電池の出力特性を良好にすることができる効果を発揮する。
2相共存型の充放電を行う正極活物質を有する二次電池では、充放電を停止した後、休止によるリチウムイオンの緩和が生じる。このため、従来の二次電池では、放電後に第1基準値以上の電気量を充電する制御を行っても、二次電池の出力特性を改善できないことがあった。
本発明は上記実情に鑑みてなされたものであり、二次電池の出力特性を改善できる充放電装置及び組電池装置を提供することを課題とする。
上記課題を解決するために本発明者らは、2相共存型の反応を有する活物質を用いた二次電池の充放電を制御することについて検討を重ねた結果、本発明を完成させた。
本発明の充放電制御装置は、2相共存型の反応を有する活物質を用いた二次電池の充放電を制御する充放電制御装置であって、二次電池に予め決められたレート以上の放電レート放電を行う場合放電レート未満の低レートで充電を行った直後に、放電レートでの放電を開始し、予め決められたレート未満の放電レートで放電を行う場合、放電レートでの放電を開始する。
本発明の充放電制御装置は、2相共存型の反応を有する活物質を用いた二次電池の充放電を制御する充放電制御装置であって、二次電池に予め決められたレート以上の充電レートで充電を行う場合、充電レート未満の低レートで放電を行った直後に、充電レートでの充電を開始する。
二次電池に予め決められたレート未満の充電レートで充電を行う場合、充電レートでの充電を開始することが好ましい。
本発明の充放電制御装置は、2相共存型の反応を有する活物質を用いた二次電池の充放電を行う。そして、二次電池に予め決められたレート以上の所定レートで充放電を開始する場合、所定レート未満の低レートで放充電を行った直後に、所定レートでの充放電を開始する。低レートで放充電を行うと、その後の充放電時に吸蔵・放出されるイオンが活物質の表面に偏在するようになり、イオンの拡散の阻害が抑えられる。この結果、この構成によると、イオンが拡散しやすくなり、二次電池の出力特性が向上する。
本発明の組電池装置は、複数の非水電解質二次電池を組み合わせた組電池と、組電池の充放電を制御する、請求項1〜9のいずれか1項に記載の充放電制御装置と、を有することを特徴とする。
本発明の組電池装置は、上記の充放電制御装置を組電池に適用したものであり、上記の効果を発揮する。
実施形態の組電池装置の構成を示す図である。 実施形態の組電池装置のリチウムイオン二次電池の構成を示す図である。 変形形態の組電池装置の構成を示す図である。
以下、本発明を具体的な実施の形態を用いて説明する。
非水電解質二次電池であるリチウムイオン二次電池のセルを組み合わせてなる車載用組電池装置を用いて本発明を説明する。
[実施形態]
本形態の組電池装置1は、HV等の電気を動力源とする車両に搭載される組電池装置1であって、複数のリチウムイオン二次電池20を複数組み合わせた組電池2と、充放電制御装置3と、外部負荷部4と、を有する。本形態の組電池装置1の構成を図1に示す。
[充放電制御装置]
充放電制御装置3は、組電池2の充放電を制御する。充放電制御装置3は、組電池2の充放電状態を検知する電池検知部30と、組電池2の充放電条件を決定する演算部31と、組電池2の充放電を制御する充放電制御部32と、組電池2の状態を記憶する記憶部33と、を有する。
電池検知部30は、組電池2の充放電状態を検知する。電池検知部30は、充放電制御装置3が組電池2に充放電するときの組電池2の充放電電圧や充放電電流を検知する。充放電電圧、充放電電流を検知することができる装置であれば、具体的な構成は限定されるものではない。電池検知部30の検知結果は、演算部31に出力する。記憶部33にも出力する。
演算部31は、電池検知部30の検知結果が入力し、組電池2の充放電条件を演算する。演算部31が決定する充放電条件は、組電池2が充放電する充放電条件であり、外部負荷部4に対して充放電する条件である。
演算部31は、組電池2に充放電を行う時、当該充放電の充放電条件が予め決められたレート以上の所定レートであると判定した場合には、所定レート未満の低レートで逆の放充電を行い、その直後に、所定レートでの充放電を開始するように充放電条件を決定する。
詳しくは、演算部31は、組電池2に充放電を行う時、当該充放電の充放電条件が予め決められたレート以上の所定レートであるか否かを判定する。当該充放電が、予め決められたレート未満のレートで行われる場合には、そのまま当該所定レートで充放電(以下、所定の充放電)を行うように充放電条件を決定する。
そして、当該充放電の充放電条件が予め決められたレート以上の所定レートであると判定した場合には、所定レート未満の低レートで逆の放充電を行い、その直後に、所定レートでの充放電を開始するように充放電条件を決定する。
ここで、予め決められたレートは、任意に設定できる。逆の放充電の低レートについても、任意に設定できる。予め決められたレートは、例えば、5C〜50C程度のレートであることが好ましい。低レートは、所定レートより低いレートであることが好ましく、予め決められたレートより低いレートであることがより好ましい。例えば、1/100C〜1/10C程度のレートであることが好ましい。
なお、レート等の所定の充放電条件や逆の放充電の条件は、演算部31で算出することもできるが、記憶部33に記憶しておき、記憶部33から呼び出して使用してもよい。すなわち、所定の充放電の条件や逆の放充電の条件のデータベースを記憶しておき、演算部31は、入力した電池検知部30の検知結果を、このデータベースを参照して、充放電条件(逆の放充電条件を含む)を決定してもよい。
演算部31は、SOCの算出等の組電池2の状態も算出する。そして、このSOC等の組電池2の状態についての算出結果も、充放電条件(逆の放充電条件を含む)の決定に寄与する。
演算部31では、逆の放充電を行った直後に、所定の充放電を開始するように充放電条件を決定するが、「直後」とは、後述のLiイオンの正極活物質中の拡散(偏在の解消)が完了しない状態にある時間を示す。つまり、逆の放充電が終了した後に、時間を置かずに所定レートでの充放電を開始することが好ましいが、逆の放充電が終了してから、数分間〜数時間の時間が経過し、その後に所定の充放電を開始してもよい。
演算部31は、演算することができる装置であれば、具体的な構成は限定されるものではない。コンピュータ(あるいは、MCU(マイクロコントロールユニット))を例示できる。
充放電制御部32は、演算部31からの充放電条件に基づいて、組電池2に充放電する。充放電制御部32は、充放電条件に基づいて組電池2に充放電する。
記憶部33は、上記した組電池2の所定の充放電条件、逆の放充電条件、停止直前の充放電条件等のデータを記憶する。記憶部33は、データを記憶することができる装置であれば、具体的な構成は限定されるものではない。メモリを例示できる。
[外部負荷部]
外部負荷部4は、組電池装置1が動作する装置(以下、外部負荷装置40)及び外部電源41である。外部負荷装置40は、組電池装置1からの電力で動作する。すなわち、組電池装置1の放電電力を動力源とする。外部負荷装置40は、例えば、車両の各種モータ等の電気デバイスを例示できる。外部電源41は、組電池装置1に充電する電力の源である。外部電源41は、車両の発電モータや回生モータを例示できる。
[組電池]
組電池2は、充放電制御装置3を介して外部負荷部4に対し充放電する。組電池2は、複数のリチウムイオン二次電池20を組み合わせて構成される。組電池2は、複数の二次電池20の組み合わせは、直列接続であっても、並列接続であっても、直列と並列を組み合わせても、いずれでもよい。本形態では、直列接続である。
本形態では、充放電制御装置3を介して外部負荷部4に対し充放電する電池として組電池2を用いたが、単電池であってもよい。
[リチウムイオン二次電池]
リチウムイオン二次電池20は、2相共存型の反応を有する活物質を用いた二次電池である。二次電池20は、その構成が限定されるものではなく、従来のリチウムイオン二次電池と同様の構成とすることができる。
二次電池20は、正極21,負極22,非水電解質23を有する。二次電池20の構成を、図2に示す。
[正極]
正極21は、正極集電体210の表面に、正極活物質を含む正極活物質層211を有する。正極活物質層211は、正極活物質と導電材と結着材とを混合して得られた正極合材を正極集電体210の表面に塗布、乾燥して形成される(塗工して形成される)。導電材と結着材は任意であり、混合しなくともよい。正極合材は、適当な溶媒によりペースト状(スラリー状)をなしている。
[正極活物質]
正極活物質は、リチウムイオンの吸蔵・放出が可能な正極活物質を有するものであること以外は限定されるものではない。例えば、種々の酸化物、硫化物、リチウム含有酸化物、導電性高分子などを挙げることができる。正極活物質としては、リチウム−遷移金属複合酸化物を用いることが好ましい。
このような正極活物質としては、リチウム−遷移金属複合酸化物を用いることが好ましく、層状構造を有する複合酸化物や、スピネル構造を有する複合酸化物や、ポリアニオン構造を有する複合酸化物を用いることがより好ましい。
本形態の正極活物質は、2相共存型の反応を有する化合物であることがより好ましい。そして、2相共存型の反応を生じる化合物として、ポリアニオン構造の1種であるオリビン構造の化合物であることがより好ましい。
オリビン構造の化合物としては、LiMn1−y4−z(なお、M:Mnを除く遷移金属より選ばれる1種以上、X:P,As,Si,Moより選ばれる1種以上、X:Al,Mg,Ca,Zn,Tiより選ばれる1種以上を任意で含有可能、0<x<1.0、0≦y<1.0、1≦z≦1.5)を挙げることができる。この組成において、yが0.4以上であることが好ましく、0.6C以上であることがより好ましい。
層状構造を有する複合酸化物は、例えば、LiNiCoMn(x+y+z=1、0≦x,y,z≦1)、LiNiAlMn(x+w+z=1、0≦x,w,z≦1)、LiNiCoAlMn(x+y+w+z=1、0≦x,y,w,z≦1)を挙げることができ、具体的にはLiNi0.4Co0.4Mn0.2を例示できる。
スピネルを有する複合酸化物は、例えば、LiNiMn(x+y+z=2、0≦x,y,z≦2)を挙げることができる。
なお、正極活物質は、オリビン構造の化合物であることが好ましいが、オリビン構造の化合物以外に、従来公知の正極活物質と、の混合物であってもよい。この場合、その混合割合が限定されるものではないが、オリビン構造の化合物よりも、Li拡散係数が大きいことが好ましい。
オリビン構造の化合物よりも、Li拡散係数が大きい化合物を含有する場合、拡散係数の差は限定されるものではない。例えば、Li拡散係数が大きい化合物の拡散係数KAは、オリビン構造の化合物の拡散係数KBとが、log(KA/KB)≧6の関係が好ましく、log(KA/KB)≧9がより好ましい。
正極活物質が混合物である場合には、オリビン構造の化合物がリッチな状態、すなわち、正極活物質のLi原子の合計数を100%としたときに、オリビン構造の化合物のLi原子数が50%以上であることが好ましい。また、正極活物質の合計の質量を100mass%としたときに、オリビン構造の化合物の質量が50mass%以上であることが好ましい。
正極活物質は、その製造方法が限定されるものではなく、従来公知の製造方法を用いて製造することができる。正極活物質は、1次粒子が凝集した二次粒子を形成していてもよい。1次粒子は、その形状が限定されるものではなく、鱗片状、球状、ポテトライク状を挙げることができる。また、結晶子径が100nm以下で、1次粒子は、短径が1μm以下であることが好ましく、500μm以下であることがより好ましい。1次粒子は、粒径(例えば、平均粒子径、D50)が1μm以下の略球状の粒子であることがより好ましく、粒径が0.5μm(500nm)以下であることが更に好ましい。
[導電材,結着材,合材,正極集電体]
導電材は、正極21の電気伝導性を確保する。導電材としては、黒鉛の微粒子,アセチレンブラック(一般に、ABと略称される),ケッチェンブラック,カーボンナノファイバーなどのカーボンブラック,ニードルコークスなどの無定形炭素の微粒子などを使用できるが、これらに限定されない。
正極合材の結着材は、正極活物質粒子や導電材を結着する。結着材としては、例えば、ポリフッ化ビニリデン(PVDF),EPDM,SBR,NBR,フッ素ゴムなどを使用できるが、これらに限定されない。
正極合材の溶媒としては、通常は結着材を溶解する有機溶媒を使用する。例えば、N−メチル−2−ピロリドン(NMP),ジメチルホルムアミド,ジメチルアセトアミド,メチルエチルケトン,シクロヘキサノン,酢酸メチル,アクリル酸メチル,ジエチルトリアミン,N−N−ジメチルアミノプロピルアミン,エチレンオキシド,テトラヒドロフランなどを挙げることができるが、これらに限定されない。また、水に分散剤、増粘剤などを加えてポリテトラフルオロエチレン(PTFE)などで正極活物質をスラリー化する場合もある。
正極集電体210は、従来の集電体を用いることができ、アルミニウムなどの金属を加工したもの、例えば板状に加工した箔,網,パンチドメタル,フォームメタルなどを用いることができるが、これらに限定されない。
正極集電体210の厚さは、限定されるものではない。従来から用いられている正極集電体と同様な厚さとすることができる。正極集電体210の厚さは、20μm以下であることが好ましい。例えば、15μm程度の厚さの箔を用いることが好ましい。
[負極]
負極22は、負極活物質を含有する。負極22は、負極集電体220の表面に負極活物質層221を有する。負極活物質層221は、負極活物質と結着材とを混合して得られた負極合材を負極集電体220の表面に塗布、乾燥して形成される(塗工して形成される)。負極合材は、適当な溶媒によりペースト状(スラリー状)をなしている。
[負極活物質]
負極22の負極活物質は、従来の負極活物質を用いることができる。Sn,Si,Sb,Ge,Cの少なくともひとつの元素を含有する負極活物質を挙げることができる。これらの負極活物質のうち、Cは、リチウムイオン二次電池の電解質イオンを吸蔵・放出可能な(Li吸蔵能がある)炭素材料であることが好ましく、グラファイトであることがより好ましい。
また、これらの負極活物質のうち、Sn、Sb、Geは、特に、体積変化の多い合金材料である。これらの負極活物質は、Ti−Si、Ag−Sn、Sn−Sb、Ag−Ge、Cu−Sn、Ni−Snなどのように、別の金属と合金をなしていてもよい。さらに、これらの負極活物質に、Tiを含有する、リチウムチタン酸化物、チタン酸化物、ニオブチタン複合酸化物などのチタン含有金属酸化物を挙げることができる。
[導電材,結着材,合材,負極集電体]
負極22の導電材としては、炭素材料、金属粉、導電性ポリマーなどを用いることができる。導電性と安定性の観点から、アセチレンブラック、ケッチェンブラック、カーボンブラックなどの炭素材料を使用することが好ましい。
負極22の結着材としては、PTFE、PVDF、フッ素樹脂共重合体(4フッ化エチレン・6フッ化プロピレン共重合体)、SBR、アクリル系ゴム、フッ素系ゴム、ポリビニルアルコール(PVA)、スチレン・マレイン酸樹脂、ポリアクリル酸塩、カルボキシルメチルセルロース(CMC)などを挙げることができる。
負極22の合材の溶媒としては、NMPなどの有機溶媒、又は水あるいは水系溶媒などを挙げることができる。
負極集電体220は、従来の集電体を用いることができ、銅、ステンレス、チタンあるいはニッケルなどの金属を加工したもの、例えば板状に加工した箔,網,パンチドメタル,フォームメタルなどを用いることができるが、これらに限定されない。
[非水電解質]
非水電解質23は、従来の非水電解質を用いることができる。非水電解質23は、支持電解質が非水溶媒に溶解してなるものをあげることができる。また、従来の添加剤が添加されていてもよい。
支持電解質は、リチウムを含有するものであること以外は限定されるものではない。例えば、LiPF,LiBF,LiClO及びLiAsFから選ばれる無機塩,これらの無機塩の誘導体,LiSOCF,LiC(SOCF及びLiN(SOCF,LiN(SO,LiN(SOCF)(SO),から選ばれる有機塩、並びにこれらの有機塩の誘導体の少なくとも1種であることが好ましい。これらの支持電解質は、電池性能を更に優れたものとすることができ、かつその電池性能を室温以外の温度域においても更に高く維持することができる。支持電解質の濃度についても特に限定されるものではなく、支持電解質及び有機溶媒の種類を考慮して適切に選択することが好ましい。
非水溶媒は、支持電解質を溶解する。非水溶媒は、支持電解質を溶解するものであること以外は限定されるものではない。例えば、カーボネート類,ハロゲン化炭化水素,エーテル類,ケトン類,ニトリル類,ラクトン類,オキソラン化合物等を用いることができる。特に、プロピレンカーボネート,エチレンカーボネート(EC),1,2−ジメトキシエタン,ジメチルカーボネート(DMC),ジエチルカーボネート(DEC),エチルメチルカーボネート(EMC),ビニレンカーボネート(VC)等及びそれらの混合溶媒が好ましい。これらの有機溶媒のうち、特にカーボネート類,エーテル類からなる群より選ばれた1種以上の非水溶媒を用いることが、支持電解質の溶解性、誘電率及び粘度において優れ、リチウムイオン二次電池20の充放電効率が高くなるため好ましい。
従来の添加剤としては、電池を組み立てたときに、電極(本形態では、正極)の表面で分解し、電極(正極、特に正極活物質)の表面に被膜(例えば、Solid Electrolyte Interphase:SEI膜)を生成する。この電極(正極)の表面に生成した被膜が高い安定性を示す。そして、正極が高い電位となっても(例えば、高電位で充電反応が進行しても)、被膜が分解せず、電極(正極)の表面を被覆する。この結果、被膜により電極(正極)の容量の低下が抑えられる。
[その他の構成]
本形態の二次電池20は、正極21及び負極22を、正極活物質層211と負極活物質層221とが対向した状態で、セパレータ24を介した状態で非水電解質23とともに、電池ケース25内に収容する。
[セパレータ]
セパレータ24は、正極21及び負極22を電気的に絶縁し、非水電解質23を保持する役割を果たす。セパレータ24は、例えば、多孔性合成樹脂膜、特にポリオレフィン系高分子(ポリエチレン、ポリプロピレン)の多孔膜を用いることが好ましい。
[電池ケース]
電池ケース25は、正極21及び負極22を、セパレータ24を介した状態で非水電解質23とともに、その内部に収容(封入)する。
電池ケース25は、内部と外部との間で水分の透過を阻害する材質よりなる。このような材質としては、金属層を有する材質を挙げることができる。金属層を有する材質としては、金属そのものや、ラミネートフィルムを挙げることができる。
[本形態の作用効果]
本形態の組電池装置1の動作を、具体的に説明する。
[外部負荷部4への放電]
外部負荷部4(具体的には、外部負荷装置40)への放電は、組電池2に蓄えた電気を充放電制御装置3を介して外部負荷部4へと通電し、外部負荷部4は給電した電力を用いて外部負荷装置40を駆動する。
放電中の充放電制御装置3の演算部31には、電池検知部30から組電池2の充放電状態の検知結果が入力する。演算部31は、入力した検知結果から、組電池2のSOCを算出する。
外部負荷部4(外部負荷装置40)への放電を停止する。
充放電制御装置3は、所定時間の放電の停止後(充放電が停止した状態で、所定時間の保持した後)、再び放電を開始する(所定の放電を再開する)。
演算部31は、放電を再開するときの放電レートと、予め決められたレートと、を比較する。再開の放電レートが予め決められたレート未満のレートであると判定した場合には、そのまま当該レートで放電を行うように放電条件(所定の放電の条件)を決定する。
演算部31は、放電を再開するときの放電レートと、予め決められたレートと、を比較する。再開の放電レートが予め決められたレート以上の所定レートであると判定した場合には、まず、所定レート未満の所定の低レートで充電(逆の放充電)を行う。そして、逆の充電の直後に、所定レートでの放電を開始するように充放電条件(逆の充電後に所定の放電を行う条件)を決定する。
本形態では、放電を再開するときの放電レートとの比較に用いる「予め決められたレート」は、演算部33に記憶しておき、組電池2のSOCに応じたデータを記憶部33から呼び出して演算部31が比較を行う。
そして、逆の放充電を行う場合に行われる「低レートで充電(逆の放充電)」についても、同様に演算部33に記憶しておき、決定する。
(放電時の効果)
本形態の組電池装置1によると、外部負荷部4への放電を停止した後、放電を再開する時に、再開時の放電レートが予め決められたレート以上での所定レートである場合には、所定レート未満の所定の低レートで充電(逆の放充電)を行い、その直後に所定レートでの放電を開始(再開)するように充放電条件を決定する。
この構成となることで、放電の再開後のレートが高レートであっても、組電池2の放電を行うことができる。特に、逆の充電を行うことで、直後に再開する放電時に吸蔵・放出されるLiイオンが活物質の表面に偏在するようになり、イオンの拡散の阻害が抑えられる。この結果、イオンが拡散しやすくなり、組電池2の出力特性の低下が抑えられる。
より具体的には、放電時に正極活物質は、Liイオンをその内部に吸蔵する。Liイオンの正極活物質中の拡散係数は小さく(拡散しにくく)、表面近傍に吸蔵したLiイオンが偏在した状態となっている。
そして、放電を停止すると、Liイオンの吸蔵は停止する。しかし、表面近傍に偏在したLiイオンが、正極活物質内部に拡散する(緩和挙動が生じる)。その結果、正極活物質の表面近傍におけるLiイオンの偏在が解消する。
放電を再開した場合、非水電解質23に含まれるLiイオンが、正極活物質に吸蔵する。同時に正極活物質内部にLiイオンが拡散する。Liイオンが、正極活物質内部に表面近傍から拡散する速度は、Liイオンを正極活物質に吸蔵する速度より遅く、再開後の放電が高レートの場合に、正極活物質の表面近傍に位置するLiイオンが過剰となり、更なるLiイオンの吸蔵を阻害するおそれがある。そうすると、組電池2の放電性能の低下が生じるとともに、SOC検出精度の低下(組電池2の制御の精度の低下)が生じる。
これに対し、本形態では、再開時の放電レートが予め決められたレート以上での放電レートである場合には、所定レート未満の所定の低レートで充電を行う。これにより、正極活物質の表面近傍にLiイオンが吸蔵されるサイトを偏在させる。
そして、その直後に、所定レートでの放電を開始(再開)する。再開後の放電が高レートの場合であっても、先の低レートで充電により正極活物質の表面近傍にLiイオンが吸蔵するサイトが偏在(多く存在)しているため、上記の速度差による組電池2の充電性能の低下が生じなくなっている。
このため、本形態の組電池装置1(及び充放電制御装置3)は、組電池2の出力特性の低下が抑えられるという効果を発揮できる。
[外部負荷部4からの充電]
外部負荷部4(具体的には、外部電源41)からの充電は、組電池2が蓄える電気を充放電制御装置3を介して外部負荷部4から通電し、組電池2が充電する。
このとき、充放電制御装置3の演算部31には、電池検知部30から組電池2の充放電状態の検知結果が入力する。演算部31は、入力した検知結果から、組電池2のSOCを算出する。
そして、組電池2への充電を停止する。
充放電制御装置3は、所定時間の充電の停止後(充放電が停止した状態で、所定時間の保持した後)、再び充電を開始する(充電を再開する)。
演算部31は、充電を再開するときの充電レートと、予め決められたレートと、を比較する。再開の充電レートが予め決められたレート未満のレートであると判定した場合には、そのまま当該レートで充電を行うように充電条件を決定する。
演算部31は、充電を再開するときの充電レートと、予め決められたレートと、を比較する。再開の充電レートが予め決められたレート以上の所定レートであると判定した場合には、まず、所定レート未満の所定の低レートで放電(逆の放電)を行う。そして、逆の放電の直後に、所定レートでの充電を開始するように充電条件を決定する。
本形態では、充電を再開するときの充電レートとの比較に用いる「予め決められたレート」は、演算部33に記憶しておき、組電池2のSOCに応じたデータを記憶部33から呼び出して演算部31が比較を行う。
そして、逆の放充電を行う場合に行われる「低レートで放電(逆の放電)」についても、同様に演算部33に記憶しておき、決定する。
(充電時の効果)
本形態の組電池装置1によると、外部負荷部4からの充電を停止した後、充電を再開する時に、再開時の充電レートが予め決められたレート以上での所定レートである場合には、所定レート未満の所定の低レートで放電(逆の放充電)を行い、その直後に所定レートでの充電を開始(再開)するように充電条件を決定する。
この構成となることで、充電の再開後のレートが高レートであっても、組電池2の充電を行うことができる。特に、逆の放電を行うことで、直後に再開する充電時に吸蔵・放出されるLiイオンが活物質の内部に偏在する(Liイオンが吸蔵可能なサイトが表面近傍に偏在する)ようになり、イオンの吸蔵の阻害が抑えられる。この結果、この構成によると、イオンが吸蔵しやすくなり、組電池2の出力特性の低下が抑えられる。
より具体的には、充電時に正極活物質は、Liイオンをその内部から放出する。そして、充電を停止すると、Liイオンの放出が停止する。充電停止直後は、正極活物質の表面近傍のLiイオンが放出された状態であり、正極活物質内部にLiイオンが偏在した状態となる。そして、充電停止から時間が経過すると、正極活物質内部に偏在したLiイオンが、正極活物質表面近傍に拡散する(緩和挙動が生じる)。その結果、正極活物質の内部及び表面近傍におけるLiイオンの偏在が解消する。
そして、充電を再開した場合、正極活物質の表面近傍に位置するLiイオンが、正極活物質から放出される。同時に正極活物質内部のLiイオンは、表面近傍に拡散(又は移動)する。Liイオンが、正極活物質内部から表面近傍に拡散する速度は、正極活物質からLiイオンを放出する速度より遅く、再開後の充電が高レートの場合に、正極活物質の表面近傍に位置したLiイオンが減少するおそれがある。そうすると、組電池2の出力性能の低下が生じる。さらに、正極活物質内部のLiイオンの拡散(又は移動)が多量に生じ、SOC検出精度の低下(組電池2の制御の精度の低下)が生じる。
これに対し、本形態では、再開時の充電レートが予め決められたレート以上での充電レートである場合には、所定レート未満の低レートで放電を行う。これにより、正極活物質の表面近傍におけるLiイオンに偏在(表面近傍をLiリッチの状態とする)を生じさせる。
そして、その直後に、所定レートでの充電を開始(再開)する。再開後の充電が高レートの場合であっても、先の低レートで放電により正極活物質の表面近傍にLiイオンが偏在(多く存在)しているため、上記の速度差による組電池2の出力性能の低下が生じなくなっている。
このため、本形態の組電池装置1は、上記の効果を発揮できる。
[本形態の効果]
(第1の効果)
本形態の組電池装置1及び充放電制御装置3によると、組電池2に予め決められたレート以上の所定レートで充放電を開始する場合、所定レート未満の所定の低レートで逆の放充電を行った直後に、所定レートでの充放電を開始する。この構成によると、充放電の再開後のレートが高レートであっても、組電池2の充電を行うことができる。
特に、逆の放充電を行うことで、直後に再開する充放電時に吸蔵・放出されるLiイオンの正極活物質の内部での偏在を積極的に生じさせ、Liイオンの吸蔵・放出の阻害が抑えられる。この結果、Liイオンが吸蔵・放出しやすくなり、組電池2の電池特性の低下が抑えられる。
また、逆の放充電を行うことで、正極活物質におけるLiイオンの拡散速度の差による緩和挙動の影響を低減していることから、組電池2のSOC検出精度の低下(組電池2の制御の精度の低下)が抑えられる。
(第2の効果)
正極活物質は、オリビン型構造の化合物である。オリビン型構造の化合物は、LiMn1−yXO4−zである。yが0.4以上である。
本形態の充放電制御装置3では、正極活物質がこれらの化合物よりなることで、上記の効果を発揮できる。この正極活物質は、高い電池性能を発揮できるが、同時に緩和挙動を生じる。しかしながら、本形態の組電池装置1及び充放電制御装置3は、上記したとおり、緩和挙動を低減できる効果を発揮する。すなわち、本形態の組電池装置1及び充放電制御装置3によると、より上記の効果を発揮できる。
(第3の効果)
正極活物質は、さらに、Li拡散係数がオリビン型構造の化合物より大きい化合物を、オリビン型構造の化合物より少ない質量で含む。
拡散係数が大きな化合物を正極活物質に含むことで、正極活物質内でのLiイオンの移動が促進され、Liイオンの吸蔵・放出の阻害がより抑えられる。
(第4の効果)
充放電制御装置3は、組電池2のSOCを決定し、低レートは、SOCに基づいて決定される。この構成によると、組電池2のSOCごとに、逆の放充電のレートを決定でき、より高い精度で組電池2の緩和挙動の解消が可能となる。
[変形形態]
本形態は、充放電制御装置3の構成が異なること以外は、上記の実施形態と同様な構成の組電池装置1である。本形態の組電池装置1の構成を図3に示した。
充放電制御装置3は、実施形態と同様に、電池検知部30、演算部31、充放電制御部32、記憶部33と、を有し、更に放充電部34を有する。
放充電部34は、演算部31からの低レートで逆の放充電の指示に基づいて、組電池2に逆の放充電を行う。放充電部34は、組電池2が逆の放電をしたときの放電電力を蓄える放電電力蓄電部340と、組電池2に逆の充電するときの充電電力を蓄える充電電力蓄電部341と、を有する。
本形態では、充放電制御装置3が逆の放充電を行う場合の電力を充放電する構成を備えている。この構成によると、逆の放充電の制御を容易に行うことができる。
具体的には、本形態の組電池装置は、車両用の駆動電源に利用されるものであり、高出力(大電流)での充放電が行われる。そして、逆の放充電は、低レートでの放充電であることから、逆の放充電が行われる場合には、その電力を調整する必要がある。充放電制御装置3が放充電部34を備えることで、この電力の調整が必要なくなり、充放電制御装置3の構成を簡素化できる。また、電力の調整が必要なくなることで、調整に要する時間が必要なくなり、逆の放充電の制御を正確に行うことができる。
以下、実施例を用いて本発明を説明する。
本発明の実施例として、上記した実施形態の組電池2を、種々の二次電池で構成した例を製造した。
(二次電池の構成)
正極は、正極活物質91質量部,アセチレンブラック2質量部,PVDF7質量部を混合して得られた正極合材をアルミニウム箔よりなる正極集電体210に塗布して正極活物質層211を形成したものを用いた。
負極は、負極活物質98質量部,SBR1質量部,CMC1質量部を溶媒に混合して得られた負極合材を調製した。負極合材を厚さ0.01mmの銅箔よりなる負極集電体220の両面に塗布、乾燥して負極活物質層221を形成したものを用いた。負極活物質には、黒鉛が用いられた。
非水電解質23には、EC:DECが30:70の割合(vol%)になるように混合した混合溶媒に、LiPFを1mol%となるように溶解させたものを用いた。
二次電池は、正極、負極及び非水電解質をラミネートケースに収納して形成される。なお、正極と負極は、その容量比(正極容量/負極容量)が1.2となるように組み立てた。二次電池は、15Ahの容量を備えている。
(実施例1)
本例では、正極活物質として、層状構造のLiNi0.4Co0.4Mn0.2を用いた。
本例の正極活物質の拡散係数Kは、log(K)が−8である。表1中、log(拡散係数)として示した。
(実施例2)
本例では、正極活物質として、オリビン構造のLiFePOを用いた。
本例の正極活物質の拡散係数Kは、log(K)が−15である。
(実施例3)
本例では、正極活物質として、オリビン構造のLiFe0.6Mn0.4POを用いた。
本例の正極活物質の拡散係数Kは、log(K)が−16である。
(実施例4)
本例では、正極活物質として、オリビン構造のLiMnPOを用いた。
本例の正極活物質の拡散係数Kは、log(K)が−17である。
(実施例5)
本例では、正極活物質として、オリビン構造のLiFe0.6Mn0.4POと、層状構造のLiNi0.4Co0.4Mn0.2と、を70:30の質量比で混合した混合物を用いた。
本例の正極活物質におけるLiNi0.4Co0.4Mn0.2の拡散係数KAと、LiFe0.6Mn0.4POの拡散係数KBとの常用対数比log(KA/KB)は約8である。表1では、本例のlog(KA/KB)を、log(拡散係数)として示した。
[評価]
実施例1〜5の二次電池を用いて組電池装置を組み立て、以下の条件で充放電を行った。なお、本評価は、組電池ではなく1つの二次電池(単セル)で行った。
(充放電)
先ず、二次電池を1/5Cのレートで、SOC50%まで充電する。
充電後、2時間の休止時間をとる。
休止後、3Cのレートで、0.1秒間放電する(逆の放電)。
放電後、1分間の休止時間をとる。
休止後、20秒ごとに0.5C、1C、2C、5C、7Cと充電レートを7Cまで上げて、7Cでの充電を20秒行う。
7Cでの充電時の二次電池20の抵抗を測定する。また、逆の放電を行わない場合の7Cでの充電時の抵抗を測定する。逆の放電を行わない場合の充電時の抵抗値を100とした場合の各例の二次電池20の抵抗値の比を求める。この比を抵抗値比として、表1に示した。
Figure 0006520628
表1に示したように、各例の二次電池20では逆の放電を行うことで、正極活物質の材質によらず、抵抗値比が小さくなっている。つまり、上記の緩和挙動に起因する二次電池20の内部抵抗が減少し、電池性能の低下が抑えられる。
そして、正極活物質としてオリビン型の化合物を用いた実施例2〜4では、11%以上の抵抗値比の低下が確認できる。
加えて、オリビン型の化合物に拡散係数が大きな層状構造の化合物を混合した実施例5では、抵抗値比が51%とほぼ半分にまで低下している。つまり、上記の緩和挙動に起因する二次電池の内部抵抗が減少し、電池性能の低下が抑えられる。
この実施例2〜5のように、二次電池の緩和挙動の大きなで二次電池においても、逆の放電(逆の放充電)を行うことで、緩和挙動が減少し、電池特性の低下が抑えられる。この結果、SOC検知ズレを抑えることができる。
1:組電池装置
2:組電池 20:リチウムイオン二次電池
3:充放電制御装置 30:電圧検知部
31:電流検知部 32:演算部
33:記憶部 34:放充電部
340:放電電力蓄電部 341:充電電力蓄電部
4:外部負荷部 40:外部負荷装置
41:外部電源

Claims (10)

  1. 2相共存型の反応を有する活物質を用いた二次電池の充放電を制御する充放電制御装置であって、
    該二次電池に予め決められたレート以上の放電レート放電を行う場合該放電レート未満の低レートで充電を行った直後に、該放電レートでの放電を開始し、
    該予め決められたレート未満の放電レートで放電を行う場合、該放電レートでの放電を開始する充放電制御装置。
  2. 2相共存型の反応を有する活物質を用いた二次電池の充放電を制御する充放電制御装置であって、
    該二次電池に予め決められたレート以上の充電レート充電を行う場合、該充電レート未満の低レートで放電を行った直後に、該充電レートでの充電を開始する充放電制御装置。
  3. 前記二次電池に予め決められたレート未満の充電レートで充電を行う場合、該充電レートでの充電を開始する請求項2記載の充放電制御装置。
  4. 前記活物質は、オリビン型構造の化合物である請求項1〜3のいずれか1項に記載の充放電制御装置。
  5. 前記オリビン型構造の化合物は、LiMn1−yXO4−z(M;遷移金属より選ばれる一種以上、X;P,As,Si,Moより選ばれる一種以上、0≦x<1.0、0≦z≦1.5)である請求項4記載の充放電制御装置。
  6. yが0.4以上である請求項5記載の充放電制御装置。
  7. 前記オリビン型構造の化合物を正極活物質として含む請求項4〜6のいずれか1項に記載の充放電制御装置。
  8. 前記正極活物質は、さらに、Li拡散係数が前記オリビン型構造の化合物より大きい化合物を、該オリビン型構造の化合物より少ない質量で含む請求項7記載の充放電制御装置。
  9. 前記充放電制御装置は、前記二次電池のSOCを決定し、前記低レートは、該SOCに基づいて決定される請求項1〜8のいずれか1項に記載の充放電制御装置。
  10. 複数の非水電解質二次電池を組み合わせた組電池と、
    該組電池の充放電を制御する、請求項1〜9のいずれか1項に記載の充放電制御装置と、
    を有する組電池装置。
JP2015201023A 2015-10-09 2015-10-09 充放電制御装置及び組電池装置 Active JP6520628B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015201023A JP6520628B2 (ja) 2015-10-09 2015-10-09 充放電制御装置及び組電池装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015201023A JP6520628B2 (ja) 2015-10-09 2015-10-09 充放電制御装置及び組電池装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2017073343A JP2017073343A (ja) 2017-04-13
JP6520628B2 true JP6520628B2 (ja) 2019-05-29

Family

ID=58537821

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2015201023A Active JP6520628B2 (ja) 2015-10-09 2015-10-09 充放電制御装置及び組電池装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6520628B2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE102018104414A1 (de) * 2018-02-27 2019-08-29 Dr. Ing. H.C. F. Porsche Aktiengesellschaft Verfahren zur elektrischen Aufladung eines Energiespeichers
CN110085898B (zh) * 2019-04-30 2021-01-19 福建冠城瑞闽新能源科技有限公司 一种软包动力电池配组方法

Family Cites Families (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010073498A (ja) * 2008-09-18 2010-04-02 Toyota Motor Corp 二次電池の充放電制御方法、二次電池システム、及びハイブリッド自動車
JP2010074960A (ja) * 2008-09-18 2010-04-02 Toyota Motor Corp 二次電池システム、及び、二次電池の充放電制御方法
JP5381024B2 (ja) * 2008-11-06 2014-01-08 株式会社Gsユアサ リチウム二次電池用正極及びリチウム二次電池
JP2011216200A (ja) * 2010-03-31 2011-10-27 Toyota Motor Corp リチウムイオン二次電池の制御方法
US8933669B2 (en) * 2012-11-08 2015-01-13 Peak Power & Mfg., Inc. Reclaiming energy stored in rechargeable batteries for charging other batteries
WO2014109271A1 (en) * 2013-01-14 2014-07-17 Semiconductor Energy Laboratory Co., Ltd. Electrochemical device

Also Published As

Publication number Publication date
JP2017073343A (ja) 2017-04-13

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US8597837B2 (en) Method for producing nonaqueous electrolyte lithium-ion secondary battery
US20160172711A1 (en) Electrolyte and lithium based batteries
WO2011033781A1 (ja) リチウム二次電池における正極活物質の充放電方法、ならびに、リチウム二次電池を備えた充放電システム、電池パック、電池モジュール、電子機器および車両
JP5960503B2 (ja) 非水二次電池の製造方法
KR102525619B1 (ko) 리튬 이차 전지
JPWO2011145301A1 (ja) リチウム二次電池
JP2010123287A (ja) 非水電解液および非水電解液二次電池
JP2010080105A (ja) 非水電解質二次電池の製造方法
JP2018523911A (ja) 非水電解液添加剤、これを含む非水電解液、及びこれを備えたリチウム二次電池
JP2017073331A (ja) 二次電池装置
WO2013099279A1 (ja) 非水電解質二次電池用負極および非水電解質二次電池用負極を有する非水電解質二次電池
KR20160133521A (ko) 장수명 리튬-이온 배터리
JP2013243148A (ja) リチウム二次電池用非水電解液及びそれを備えたリチウム二次電池
JP2011060481A (ja) 非水電解質二次電池
JP5672508B2 (ja) 非水電解質二次電池
US8980482B2 (en) Nonaqueous electrolyte lithium ion secondary battery
JP6520628B2 (ja) 充放電制御装置及び組電池装置
JP2017073929A (ja) 充放電制御装置及び組電池装置
JP6249242B2 (ja) 非水電解質二次電池
WO2022065088A1 (ja) 二次電池の充電方法および充電システム
WO2017179395A1 (ja) 非水電解質二次電池及びその製造方法
JP5410441B2 (ja) 高温特性を改善する為の添加剤を含むリチウム二次電池
JP2017103141A (ja) 二次電池装置及び非水電解質二次電池の放電方法
KR20180058633A (ko) 비수성 전해액 및 이를 포함하는 리튬 이차 전지
JP6392566B2 (ja) 非水電解質二次電池

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20171128

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20180704

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20180807

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20181005

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20190402

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20190415

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 6520628

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250