JP6520489B2 - 電子回路装置、及び表示素子 - Google Patents

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Description

本発明は、電子回路装置、及び表示素子に関する。
近年、FPD(フラットパネルディスプレイ)業界において、有機エレクトロルミネッセンス(以下、有機ELと称する。)表示素子が注目されている。有機EL表示素子は、自発光型の表示素子であり、広い色再現性、広視野角、低消費電力などの点から、液晶に代わるディスプレイとして注目されている。
有機EL表示素子には、基板を通して裏面側から光を取り出すいわゆる「ボトムエミッション」型と、基板表面側から光を取り出すいわゆる「トップエミッション」型とがある。
一般的に「ボトムエミッション」型の有機EL表示素子は、基板上に形成されたTFT(Thin film transistor)等の駆動回路と同じ面内に透明画素電極(陽極)、発光層、及び上部電極(陰極)によって構成される有機EL素子が形成された構造となっている。このような「ボトムエミッション」型の有機EL表示素子は、作製が比較的容易である一方、原理的に開口率が小さくなってしまう問題を有していた。
そのため、近年ではTFT上に層間絶縁膜を形成し、層間絶縁膜上に、画素電極、発光層、及び上部電極によって構成される有機EL素子を形成した多層構造の「トップエミッション」型の有機EL表示素子が鋭意研究されている。
有機EL素子は膜厚にムラが生じると、膜厚が薄い部分で電流集中が発生することにより、発光ムラが生じるため、下地が平坦であることが必須である。すなわち、「トップエミッション」型の有機EL表示素子において、TFT上に形成された層間絶縁膜には、前記TFTの段差を前記有機EL素子の厚みへ影響させない、高い平坦性を有していることが求められている。
そこで、前記層間絶縁膜として、多くの平坦化膜材料が開発されている。例えば、平坦化性を有するシロキサンポリマーを含有したコーティング用組成物が提案されている(例えば、特許文献1参照)。この提案の技術では、前記コーティング用組成物によって有機エレクトロルミネッセンス素子の平坦化膜を形成している。
しかし、この提案の技術において、前記コーティング用組成物は、全ての下地の段差に対しても平坦性を有するわけではなく、塗布される段差の最表面の材質によっては、平坦化が困難になるという問題がある。
本発明は、従来における前記諸問題を解決し、以下の目的を達成することを課題とする。即ち、本発明は、下地における層間絶縁膜に接する接触部位の材質が、遷移金属及び金属酸化物である場合でも、平坦な層間絶縁膜が得られる電子回路装置を提供することを目的とする。
前記課題を解決するための手段としては、以下の通りである。即ち、
本発明の電子回路装置は、
基材、及び第1の配線を有し前記基材上に形成された電子回路を有する電子回路含有基材と、
前記電子回路含有基材上に形成され、かつ貫通孔を有する多層層間絶縁膜と、
前記多層層間絶縁膜上に形成された第2の配線と、
前記多層層間絶縁膜の前記貫通孔内に形成され、前記第1の配線と前記第2の配線とを接続する接続部材と、
を有する電子回路装置であって、
前記多層層間絶縁膜が、前記電子回路含有基材上に形成された第1の層間絶縁膜と、前記第1の層間絶縁膜上に形成された第2の層間絶縁膜とを有し、
前記第1の層間絶縁膜と前記電子回路含有基材とが接する接触部において、前記電子回路含有基材が、遷移金属を含有する遷移金属含有部位と、金属酸化物を含有する金属酸化物含有部位とを有する、
ことを特徴とする。
本発明によると、従来における前記諸問題を解決することができ、下地における層間絶縁膜に接する接触部位の材質が、遷移金属及び金属酸化物である場合でも、平坦な層間絶縁膜が得られる電子回路装置を提供することができる。
図1は、第1の層間絶縁膜の表面形状が電子回路含有基材の表面形状を追従している状態の一例を示す断面模式図である。 図2は、最大段差(X)及び最大段差(Y)を説明するための断面模式図である。 図3は、最大段差(Y)及び最大段差(Z)を説明するための断面模式図である。 図4Aは、電子回路装置を製造する方法の一例を説明するための断面模式図である(その1)。 図4Bは、電子回路装置を製造する方法の一例を説明するための断面模式図である(その2)。 図4Cは、電子回路装置を製造する方法の一例を説明するための断面模式図である(その3)。 図4Dは、電子回路装置を製造する方法の一例を説明するための断面模式図である(その4)。 図5Aは、電子回路装置を製造する方法の他の一例を説明するための断面模式図である(その1)。 図5Bは、電子回路装置を製造する方法の他の一例を説明するための断面模式図である(その2)。 図5Cは、電子回路装置を製造する方法の他の一例を説明するための断面模式図である(その3)。 図5Dは、電子回路装置を製造する方法の他の一例を説明するための断面模式図である(その4)。 図5Eは、電子回路装置を製造する方法の他の一例を説明するための断面模式図である(その5)。 図6は、電界効果型トランジスタの一例(トップコンタクト・ボトムゲート型)を示す図である。 図7は、電界効果型トランジスタの一例(ボトムコンタクト・ボトムゲート型)を示す図である。 図8は、電界効果型トランジスタの一例(トップコンタクト・トップゲート型)を示す図である。 図9は、電界効果型トランジスタの一例(ボトムコンタクト・トップゲート型)を示す図である。 図10Aは、実施例1における電子回路装置の製造工程を説明するための模式図である(その1)。 図10Bは、図10AのA−A’断面図である。 図11Aは、実施例1における電子回路装置の製造工程を説明するための模式図である(その2)。 図11Bは、図11AのA−A’断面図である。 図12Aは、実施例1における電子回路装置の製造工程を説明するための模式図である(その3)。 図12Bは、図12AのA−A’断面図である。 図13Aは、実施例1における電子回路装置の製造工程を説明するための模式図である(その4)。 図13Bは、図13AのA−A’断面図である。 図14は、実施例1で作製した電子回路装置の第2の層間絶縁膜の表面形状を示す図である。 図15は、比較例1で作製した電子回路装置の第2の層間絶縁膜の表面形状を示す図である。 図16は、実施例2で作製した電子回路装置の第2の層間絶縁膜の表面形状を示す図である。 図17は、比較例2で作製した電子回路装置の第2の層間絶縁膜の表面形状を示す図である。 図18は、実施例27で作製した表示素子の概略断面図である。 図19は、実施例28で作製した表示素子の概略断面図である。 図20は、比較例3で作製した表示素子の概略断面図である。 図21は、比較例4で作製した表示素子の概略断面図である。 図22は、実施例29で作製した表示素子の概略断面図である。 図23は、実施例30で作製した表示素子の概略断面図である。
(電子回路装置)
本発明の電子回路装置は、電子回路含有基材と、多層層間絶縁膜と、第2の配線と、接続部材とを少なくとも有し、更に必要に応じて、その他の部材を有する。
前記電子回路含有基材は、基材、及び第1の配線を有し前記基材上に形成された電子回路を有する。
前記多層層間絶縁膜は、前記電子回路含有基材上に形成されている。即ち、前記多層層間絶縁膜は、前記電子回路含有基材と接している。
前記多層層間絶縁膜は、前記電子回路含有基材上に形成された第1の層間絶縁膜と、前記第1の層間絶縁膜上に形成された第2の層間絶縁膜とを有する。即ち、前記多層層間絶縁膜において、前記電子回路含有基材と接しているのは、前記第1の層間絶縁膜である。
前記第1の層間絶縁膜と前記電子回路含有基材とが接する接触部において、前記電子回路含有基材は、遷移金属を含有する遷移金属含有部位と、金属酸化物を含有する金属酸化物含有部位とを有する。即ち、前記第1の層間絶縁膜と前記電子回路含有基材とが接する接触部において、前記第1の層間絶縁膜は、前記電子回路含有基材が有する前記遷移金属含有部位、及び前記金属酸化物含有部位と接する。
従来、層間絶縁膜として平坦化材料を用いても、前記層間絶縁膜に接する、電子回路などの下地の材質が複数の材質の場合、平坦な表面を有する前記層間絶縁膜を得ることは困難であった。例えば、基材及び電子回路上に、単に1層の層間絶縁膜を形成した場合、少なくとも2種類以上の材質が露出した前記基材及び前記電子回路の最表面の上では、前記層間絶縁膜は、高平坦性が得られなかった。
本発明者らは、その原因が、前記層間絶縁膜と、下地の材質との親和性が、各材質により異なるためであると考えた。更に、本発明者らは、上記の場合で高平坦性が得られないのは、前記層間絶縁膜と親和性の高い材質の領域に前記層間絶縁膜が流動するためと考えた。中でも、遷移金属と、金属酸化物とは、性質が大きく異なることから、高平坦性が得られない傾向は顕著になることを、本発明者らは確認した。
そこで、鋭意検討した結果、下地における層間絶縁膜に接する接触部位の材質が、遷移金属及び金属酸化物である場合に、前記層間絶縁膜を、第1の層間絶縁膜と第2の層間絶縁膜との多層構造とし、前記第1の層間絶縁膜を前記下地と接触させ、その上に前記第2の層間絶縁膜を積層することで、前記第2の層間絶縁膜の表面が平坦になることを見出し、本発明の完成に至った。
<電子回路含有基材>
前記電子回路含有基材は、基材、及び第1の配線を有し前記基材上に形成された電子回路を有する。
前記第1の層間絶縁膜と前記電子回路含有基材とが接する接触部において、前記電子回路含有基材は、遷移金属を含有する遷移金属含有部位と、金属酸化物を含有する金属酸化物含有部位とを有する。
前記電子回路装置は、以下の態様が好ましい。
前記第1の層間絶縁膜と前記電子回路含有基材とが接触する前記接触部は、前記第1の層間絶縁膜が前記電子回路と接する第1の接触部を有する。
前記第1の接触部における前記電子回路は、遷移金属を含有する遷移金属含有部位及び金属酸化物を含有する金属酸化物含有部位を有する。
前記第1の接触部における前記第1の層間絶縁膜は、前記電子回路の前記遷移金属含有部位及び前記金属酸化物含有部位と接する。
前記電子回路装置は、以下の態様も好ましい。
前記電子回路含有基材における前記電子回路上及び前記電子回路の隙間に露出した前記基材上に、前記多層層間絶縁膜が形成されている。
前記第1の層間絶縁膜と前記電子回路含有基材とが接触する前記接触部は、前記第1の層間絶縁膜が前記電子回路と接する第1の接触部と、前記第1の層間絶縁膜が前記基材と接する第2の接触部とを有する。
前記第1の接触部における前記電子回路は、遷移金属を含有する遷移金属含有部位及び金属酸化物を含有する金属酸化物含有部位の少なくともいずれかを有し、前記第2の接触部における前記基材は、遷移金属を含有する遷移金属含有部位及び金属酸化物を含有する金属酸化物含有部位の少なくともいずれかを有し、前記接触部における前記第1の層間絶縁膜は、前記電子回路の前記遷移金属含有部位及び前記基材の前記遷移金属含有部位の少なくともいずれか、並びに前記電子回路の前記金属酸化物含有部位及び前記基材の前記金属酸化物含有部位の少なくともいずれかと接する。
前記第1の接触部における前記電子回路は、遷移金属を含有する遷移金属含有部位を有し、前記第2の接触部における前記基材は、金属酸化物を含有する金属酸化物含有部位を有し、前記接触部における前記第1の層間絶縁膜が、前記電子回路の前記遷移金属含有部位、及び前記基材の前記金属酸化物含有部位と接することがより好ましい。
<<基材>>
前記基材の形状、構造、及び大きさとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
前記基材の材質としては、例えば、ガラス、プラスチックなどが挙げられる。
前記基材は、多層構造であってもよい。例えば、プラスチック又はガラスの表面に、アモルファス複合金属酸化物などが形成された多層構造であってもよい。
前記プラスチックとしては、例えば、ポリカーボネート(PC)、ポリイミド(PI)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)などが挙げられる。
前記基材は、表面の清浄化及び密着性向上の点から、酸素プラズマ、UVオゾン、UV照射洗浄等の前処理がされることが好ましい。
<<電子回路>>
前記電子回路は、前記基材上に形成されている。
前記電子回路は、第1の配線を有する。
前記電子回路としては、例えば、配線、キャパシタ、コイル、電界効果型トランジスタ、揮発性メモリ、不揮発性メモリなどが挙げられる。前記電界効果型トランジスタの詳細については後述する。
−遷移金属含有部位−
前記遷移金属含有部位における前記遷移金属としては、例えば、Sc、Ti、V、Cr、Mn、Fe、Co、Ni、Cu、Y、Zr、Nb、Mo、Tc、Ru、Rh、Pd、Ag、La、Ce、Pr、Nd、Pm、Sm、Eu、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、Yb、Lu、Hf、Ta、W、Re、Os、Ir、Pt、Au等の金属乃至合金などが挙げられる。これらの中でも、Au、Ag、Cu、Pt、Pd、Rh、Ni、Mo、Tiが好ましい。
−金属酸化物含有部位−
前記金属酸化物含有部位における前記金属酸化物としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、ガラス、並びに、アルカリ土類金属と、Ga、Sc、Y、及びCeを除くランタノイドの少なくともいずれかとを含有するアモルファス複合金属酸化物の少なくともいずれかであることが、前記第2の層間絶縁膜の平坦性がより優れる点で、好ましい。
前記ガラスとしては、例えば、無アルカリガラス、シリカガラスなどが挙げられる。より具体的には、SiO、GeO、B、Pなどのガラスであってもよいし、その他の金属元素を更に含んだ多成分系ガラスであってもよい。
−第1の配線−
前記第1の配線の形状、構造、及び大きさとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
前記第1の配線の材質としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、前記遷移金属、透明導電性酸化物(例えば、ITO、ATO等)、有機導電体〔例えば、ポリエチレンジオキシチオフェン(PEDOT)、ポリアニリン(PANI)等〕などが挙げられる。
前記第1の配線の一部又は全部が、前記遷移金属含有部位に該当していてもよい。
前記第1の配線の形成方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、(i)スパッタ、スピンコーティング、スリットコーティング等による成膜後、フォトリソグラフィーによってパターニングする方法、(ii)インクジェット、ナノインプリント、グラビア等の印刷プロセスによって、所望の形状を直接成膜する方法などが挙げられる。
<多層層間絶縁膜>
前記多層層間絶縁膜は、前記電子回路含有基材上に形成される。
前記多層層間絶縁膜は、貫通孔を有する。
前記多層層間絶縁膜は、前記電子回路含有基材上に形成された第1の層間絶縁膜と、前記第1の層間絶縁膜上に形成された第2の層間絶縁膜とを有する。
前記電子回路含有基材上に前記第1の層間絶縁膜が形成されることで、前記第2の層間絶縁膜が積層される積層対象面(本発明においては、前記第1の層間絶縁膜)の材質の組成は一様となる。そのため、均一な濡れ性を有する面上に前記第2の層間絶縁膜を形成することができる。そして、前記第1の層間絶縁膜の前記電子回路含有基材側と反対側の面が、平坦ではなくても、前記第2の層間絶縁膜を形成する際の流動性により、前記第2の層間絶縁膜における前記第1の層間絶縁膜に接する面と反対側の面は、平坦になる。
したがって、前記電子回路含有基材の最表面の材質が単一の材質ではなくても、前記電子回路含有基材と反対側の面が平坦な前記多層層間絶縁膜を、前記電子回路含有基材上に形成することができる。
前記貫通孔の大きさとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
前記貫通孔の形成方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
前記多層層間絶縁膜は、前記電子回路含有基材の全面に形成されている必要はない。例えば、実装プロセスで前記基材の外周領域に形成された配線等を露出させたい場合は、その領域には、前記多層層間絶縁膜は形成されていなくてもよい。
<<第1の層間絶縁膜>>
前記第1の層間絶縁膜は、前記電子回路含有基材上に形成される。
前記第1の層間絶縁膜は、膜内の組成が一様である。
前記第1の層間絶縁膜は、前記電子回路含有基材における前記電子回路が配された面であって、前記第1の配線が前記接続部材と接する箇所を除いた、前記電子回路含有基材の全面を覆っていることが好ましい。
前記第1の層間絶縁膜の前記第2の層間絶縁膜側の面の形状は、前記電子回路含有基材の表面形状に追従した形状であることが好ましい。ここで、前記第1の層間絶縁膜の前記第2の層間絶縁膜側の面の形状が、前記電子回路含有基材の表面形状に追従した形状であるということは、前記第1の層間絶縁膜が平坦化性を有しない材質であることを示す。前記第1の層間絶縁膜が平坦化性を有する材質である場合、前記電子回路含有基材の表面に2種類以上の材質が露出していることに起因して平坦化性が悪化する場合がある。
ここで、「追従する」とは、完全に前記電子回路含有基材の表面形状を反映している必要なく、前記電子回路含有基材の表面の凹凸形状に類似した表面形状を有していればよい。
例えば、図1に示すように、基材1と、電子回路2とから形成される電子回路含有基材上に形成された第1の層間絶縁膜3の表面形状が、電子回路含有基材の表面の凸形状に応じて凸形状を有する場合、「追従する」に該当する。
前記電子回路含有基材の最大段差(X)(nm)と、前記第1の層間絶縁膜の最大段差(Y)(nm)とは、下記式(1)を満たすことが好ましく、下記式(2)を満たすことがより好ましい。
(X−Y)/X<0.5 ・・・式(1)
(X−Y)/X<0.3 ・・・式(2)
下記式(1)を満たすことは、前記第1の層間絶縁膜の、前記電子回路含有基材への追従性が高いことを示している。
ここで、電子回路含有基材の最大段差(X)(nm)とは、図2に示すように、電子回路2の最高部と、基材1表面との高さの差であり、電子回路の最大厚みということもできる。また、第1の層間絶縁膜の最大段差(Y)(nm)とは、第1の層間絶縁膜3における表面の最高部と最低部との高さの差である。これらX及びYは、例えば、触針式段差計(例えば、Alpha−Step IQ、KLA Tencor Japan社製)により求めることができる。
前記第1の層間絶縁膜の材質としては、例えば、前記電子回路含有基材の有する段差に追従可能であり、絶縁性を有する限り、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、無機材料、有機材料などが挙げられる。前記無機材料としては、例えば、金属酸化物(SiO、Al、SiNx、SiON等)、複合金属酸化物などが挙げられる。前記有機材料としては、例えば、ポリイミド樹脂、アクリル樹脂、フッ素樹脂、エポキシ樹脂、ポリシロキサン樹脂、有機無機ハイブリッド材料などが挙げられる。
前記第1層間絶縁膜の平均厚みとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、1μm以下が好ましく、500nm以下がより好ましく、300nm以下が特に好ましい。前記平均厚みの下限値としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、前記平均厚みは、50nm以上が好ましい。
前記第1の層間絶縁膜は、絶縁性の膜であれば、その体積抵抗率としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、1×1010Ωcm以上が好ましく、1×1012Ωcm以上がより好ましく、1×1013Ωcm以上が特に好ましい。前記第1の層間絶縁膜の絶縁性が小さいと、リーク、ショートといった不具合が発生してしまうことがある。
前記第1の層間絶縁膜の形成方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、(i)スパッタ、スピンコーティング、スリットコーティング等による成膜後、フォトリソグラフィーによってパターニングする方法、(ii)インクジェット、ナノインプリント、ノズルプリンティング、グラビア等の印刷プロセスによって、所望の形状を直接成膜する方法などが挙げられる。
<<第2の層間絶縁膜>>
前記第2の層間絶縁膜は、前記第1の層間絶縁膜上に形成される。そのため、前記第2の層間絶縁膜における前記第1の層間絶縁膜に接する面と反対側の面は、平坦である。
前記第2の層間絶縁膜は、前記電子回路含有基材上には形成されない。
前記多層層間絶縁膜においては、例えば、前記第1層間絶縁膜の面積は、前記第2の層間絶縁膜の面積以上である。
ここで、「平坦」とは、前記第2の層間絶縁膜における前記第1の層間絶縁膜に接する面と反対側の面において、前記第2の層間絶縁膜の最大段差(Z)(nm)が、充分に小さいことを意味する。前記最大段差(Z)(nm)は、20.0nm以下が好ましく、10.0nm以下がより好ましい。
前記第1の層間絶縁膜の最大段差(Y)(nm)と、前記第2の層間絶縁膜の最大段差(Z)(nm)とは、下記式(3)を満たすことが好ましく、下記(4)を満たすことがより好ましく、下記(5)を満たすことが特に好ましい。
(Y−Z)/Y>0.5 ・・・式(3)
(Y−Z)/Y>0.7 ・・・式(4)
(Y−Z)/Y>0.9 ・・・式(5)
下記式(3)を満たすことは、前記第2の層間絶縁膜が、前記第1の層間絶縁膜の段差に影響されず平坦性を有していることを示している。
ここで、第1の層間絶縁膜の最大段差(Y)(nm)とは、前述のとおり、図3に示すように、第1の層間絶縁膜3における表面の最高部と最低部との高さの差である。第2の層間絶縁膜の最大段差(Z)(nm)とは、図3に示すように、第2の層間絶縁膜4における表面の最高部と最低部との高さの差である。これらY及びZは、例えば、触針式段差計(例えば、Alpha−Step IQ、KLA Tencor Japan社製)により求めることができる。
前記第2の層間絶縁膜の材質としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、無機材料、有機材料などが挙げられる。前記無機材料としては、例えば、金属酸化物〔SOG(スピンオングラス)、PSG(リンシリカガラス)等〕、複合金属酸化物などが挙げられる。前記有機材料としては、例えば、ポリイミド樹脂、アクリル樹脂、ポリシロキサン樹脂(シロキサンポリマー)などが挙げられる。また、前記無機材料と前記有機材料とが混ぜ合わされた有機無機ハイブリッド材料でもよい。前記ポリシロキサン樹脂(シロキサンポリマー)は有機材料にも、有機無機ハイブリッド材料にも含まれる。
前記第2の層間絶縁膜の形成方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、塗布工程と熱処理工程とを含むことが好ましい。前記第2の層間絶縁膜を構成する材料を含有する塗布液を塗布後、熱処理することで、熱処理工程において前記第2の層間絶縁膜が流動し、段差を埋め込み、より平坦化することが可能となる。ここで、塗布対象の材質は、前記第1の層間絶縁膜のみとなっているため、前記第2の層間絶縁膜は安定して平坦になる。
前記第2の層間絶縁膜の形成方法としては、例えば、(i)スピンコーティング、ディップコーティング、スリットコーティング等によって塗布した後、フォトリソグラフィーによってパターニングし、熱処理を実施する方法、(ii)インクジェット、ナノインプリント、ノズルプリンティング、グラビア等の印刷プロセスによって、所望の形状を直接塗布形成し、熱処理を実施する方法などが挙げられる。
<第2の配線>
前記第2の配線は、前記多層層間絶縁膜上に形成される。
前記第2の配線の形状、構造、及び大きさとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
前記第2の配線の材質としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、Mo、Al、Ag、Cu、Au等の金属乃至合金;ITO、ATO等の透明導電性酸化物;ポリエチレンジオキシチオフェン(PEDOT)、ポリアニリン(PANI)等の有機導電体などが挙げられる。
前記第2の配線の形成方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、(i)スパッタ、スピンコーティング、スリットコーティング等による成膜後、フォトリソグラフィーによってパターニングする方法、(ii)インクジェット、ナノインプリント、グラビア等の印刷プロセスによって、所望の形状を直接成膜する方法などが挙げられる。
<接続部材>
前記接続部材としては、前記多層層間絶縁膜の前記貫通孔内に形成され、前記第1の配線と前記第2の配線とを接続する部材であれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
前記接続部材の材質としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、前記第2の配線の材質と同じ材質などが挙げられる。
前記接続部材は、前記第2の配線を形成する際に同時に形成されてもよい。
前記電子回路装置は、前記電子回路含有基材の最大段差(X)と、前記第2の層間絶縁膜の最大段差(Z)とから以下の式で求められる平坦化率が、90%以上であることが好ましい。
平坦化率(%)=100×[〔電子回路含有基材の最大段差(X)−第2の層間絶縁膜の最大段差(Z)〕]/〔電子回路含有基材の最大段差(X)(nm)〕
前記電子回路装置の作製方法について、以下にその一例を説明する。
[I]第Iの方法
まず、前記基材上に、前記第1の配線を有する前記電子回路を形成し、前記電子回路含有基材を得る。
続いて、前記電子回路含有基材上に、スパッタ、スピンコーティング、スリットコーティング等により、貫通孔を有しない前記第1の層間絶縁膜を形成する。
続いて、フォトリソグラフィー法により、前記第1の層間絶縁膜における前記貫通孔となる領域を除去する。
続いて、前記第1の層間絶縁膜上に、スピンコーティング、スリットコーティング等により、貫通孔を有しない前記第2の層間絶縁膜を形成する。
続いて、フォトリソグラフィー法により、前記第2の層間絶縁膜における前記貫通孔となる領域を除去し、前記貫通孔を形成する。
続いて、前記第2の層間絶縁膜上に、前記第2の配線を形成する際に、前記貫通孔内にも前記第2の配線と同じ材質の接続部材を形成する。
[II]第IIの方法
まず、前記基材上に、前記第1の配線を有する前記電子回路を形成し、前記電子回路含有基材を得る。
続いて、前記電子回路含有基材上に、スパッタ、スピンコーティング、スリットコーティング等により、貫通孔を有しない前記第1の層間絶縁膜を形成する。
続いて、貫通孔を有しない前記第1の層間絶縁膜上に、スピンコーティング、スリットコーティング等により、貫通孔を有しない前記第2の層間絶縁膜を形成する。
続いて、フォトリソグラフィー法により、前記第1の層間絶縁膜及び前記第2の層間絶縁膜における前記貫通孔となる領域を除去し、前記貫通孔を形成する。
続いて、前記第2の層間絶縁膜上に、前述の方法により前記第2の配線を形成する際に、前記貫通孔内にも前記第2の配線と同じ材質の接続部材を形成する。
[III]第IIIの方法
まず、前記基材上に、前記第1の配線を有する前記電子回路を形成し、前記電子回路含有基材を得る。
続いて、前記電子回路含有基材上に、インクジェット、ナノインプリント、グラビア等の印刷プロセスにより、前記貫通孔となる孔を有する前記第1の層間絶縁膜、及び前記貫通孔となる孔を有する前記第2の層間絶縁膜を形成する。
続いて、前記第2の層間絶縁膜上に、前述の方法により前記第2の配線を形成する際に、前記貫通孔内にも前記第2の配線と同じ材質の接続部材を形成する。
[IV]第IVの方法
まず、前記基材上に、前記第1の配線を有する前記電子回路を形成し、前記電子回路含有基材を得る。
続いて、前記電子回路含有基材上の前記貫通孔が形成される領域に、導電性バンプを形成する。
続いて、前記電子回路含有基材上に、インクジェット、ナノインプリント、グラビア、ノズルプリンティング等により、前記第1の層間絶縁膜を形成する。この際、前記導電性バンプは、前記第1の層間絶縁膜から突出するようにする。
続いて、前記第1の層間絶縁膜上に、インクジェット、ナノインプリント、グラビア、ノズルプリンティング等により、前記第2の層間絶縁膜を形成する。この際、前記導電性バンプは、前記第2の層間絶縁膜から突出するようにする。
続いて、前記導電性バンプを覆うように、前記第2の層間絶縁膜上に、前記第2の配線を形成する。
ここで、前記第Iの方法について、図を用いて説明する。
まず、第1の配線2Aを有する電子回路2を、基材1上に形成し、電子回路含有基材を得る(図4A)。
続いて、前記電子回路含有基材上に、スパッタ、スピンコーティング、スリットコーティング等により、貫通孔を有しない第1の層間絶縁膜3を形成する。
続いて、フォトリソグラフィー法により、第1の配線2A上の第1の層間絶縁膜3における貫通孔となる領域3Aを除去する(図4B)。
続いて、第1の層間絶縁膜3上に、スピンコーティング、スリットコーティング等により、貫通孔を有しない第2の層間絶縁膜4を形成する。
続いて、フォトリソグラフィー法により、第2の層間絶縁膜4における貫通孔となる領域4Aを除去し、貫通孔を形成する(図4C)。
続いて、第2の層間絶縁膜4上に、第2の配線5を形成する際に、前記貫通孔内にも第2の配線と同じ材質の接続部材6を形成する(図4D)。
以上により、電子回路装置が得られる。
次に、前記第IVの方法について、図を用いて説明する。
まず、第1の配線2Aを有する電子回路2を、基材1上に形成し、電子回路含有基材を得る(図5A)。
続いて、貫通孔が形成される領域である第1の配線2A上に、接続部材6としての導電性バンプを形成する。
続いて、前記電子回路含有基材上に、インクジェット、ナノインプリント、グラビア、ノズルプリンティング等により、第1の層間絶縁膜3を形成する。この際、接続部材6は、第1の層間絶縁膜3から突出するようにする。
続いて、第1の層間絶縁膜3上に、インクジェット、ナノインプリント、グラビア、ノズルプリンティング等により、第2の層間絶縁膜4を形成する。この際、接続部材6は、第2の層間絶縁膜4から突出するようにする。
続いて、接続部材6を覆うように、第2の層間絶縁膜4上に、第2の配線5を形成する。
以上により、電子回路装置が得られる。
(表示素子)
本発明の表示素子は、光制御素子と、駆動回路とを少なくとも有し、更に必要に応じて、その他の部材を有する。
<光制御素子>
前記光制御素子としては、駆動信号に応じて光出力が制御される素子である限り、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、エレクトロルミネッセンス(EL)素子、エレクトロクロミック(EC)素子、液晶素子、電気泳動素子、エレクトロウェッティング素子などが挙げられる。
<駆動回路>
前記駆動回路としては、前記光制御素子を駆動する本発明の前記電子回路装置である。
前記電子回路装置における前記電子回路としては、電界効果型トランジスタであることが好ましい。
−電界効果型トランジスタ−
前記電界効果型トランジスタは、ゲート電極と、ソース電極と、ドレイン電極と、活性層と、ゲート絶縁層とを少なくとも有し、更に必要に応じて、その他の部材を有する。
−−ゲート電極−−
前記ゲート電極としては、ゲート電圧を印加するための電極であれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
前記ゲート電極の材質としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、Mo、Al、Ag、Cu等の金属乃至合金、ITO、ATO等の透明導電性酸化物、ポリエチレンジオキシチオフェン(PEDOT)、ポリアニリン(PANI)等の有機導電体などが挙げられる。
前記ゲート電極の形成方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、(i)スパッタ法、ディップコーティング法等による成膜後、フォトリソグラフィーによってパターニングする方法、(ii)インクジェット、ナノインプリント、グラビア等の印刷プロセスによって、所望の形状を直接成膜する方法などが挙げられる。
前記ゲート電極の平均厚みとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、20nm〜1μmが好ましく、50nm〜300nmがより好ましい。
−−ソース電極、及びドレイン電極−−
前記ソース電極、及び前記ドレイン電極としては、電流を取り出すための電極であれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
前記ソース電極、及び前記ドレイン電極の材質としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、前記ゲート電極の説明において記載した材質と同じ材質が挙げられる。
前記ソース電極、及び前記ドレイン電極の形成方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、前記ゲート電極の説明において記載した形成方法と同じ方法が挙げられる。
前記ソース電極、及び前記ドレイン電極の平均厚みとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、20nm〜1μmが好ましく、50nm〜300nmがより好ましい。
前記駆動回路においては、例えば、前記ドレイン電極が、前記第1の配線となる。
−−活性層−−
前記活性層は、前記ソース電極及びドレイン電極に隣接して設けられた層であれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
前記活性層の材質としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、シリコン半導体、酸化物半導体、有機半導体などが挙げられる。前記シリコン半導体としては、例えば、多結晶シリコン(p−Si)、アモルファスシリコン(a−Si)などが挙げられる。前記酸化物半導体としては、例えば、In−Ga−Zn−O、I−Z−O、In−Mg−Oなどが挙げられる。
前記活性層の平均厚みとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、5nm〜1μmが好ましく、10nm〜0.5μmがより好ましい。
−−ゲート絶縁層−−
前記ゲート絶縁層としては、前記ゲート電極と前記活性層との間に設けられた絶縁層であれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
前記ゲート絶縁層の材質としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、SiO、SiNx等の既に広く量産に利用されている材料や、La、HfO等の高誘電率材料、ポリイミド(PI)やフッ素系樹脂等の有機材料などが挙げられる。
前記ゲート絶縁層の形成方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、スパッタ、化学気相蒸着(CVD)、原子層蒸着(ALD)等の真空成膜法、スピンコート、ダイコート、インクジェット等の印刷法などが挙げられる。
前記ゲート絶縁層の平均厚みとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、50nm〜3μmが好ましく、100nm〜1μmがより好ましい。
通常、電界効果型トランジスタにおいては、前記活性層を被覆するように絶縁性の保護
層が形成される。前記電子回路装置、及び前記表示素子においては、前記電子回路が電界効果型トランジスタの場合、前記多層層間絶縁膜の前記第1の層間絶縁膜が前記保護層上に形成されてもよいし、前記多層層間絶縁膜の前記第1の層間絶縁膜が前記保護層を兼ねていてもよい。
前記電界効果型トランジスタの構造としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、トップコンタクト・ボトムゲート型(図6)、ボトムコンタクト・ボトムゲート型(図7)、トップコンタクト・トップゲート型(図8)、ボトムコンタクト・トップゲート型(図9)などが挙げられる。図6〜図9において、符号21は、基材であり、符号22は、ゲート電極であり、符号23は、ゲート絶縁層であり、符号24は、ソース電極であり、符号25は、ドレイン電極であり、符号26は、活性層であり、符号27は、保護層である。
前記駆動回路である前記電子回路装置における前記第2の配線は、例えば、前記光制御素子へ駆動信号を送る、いわゆる画素電極である。
以下、本発明の実施例について説明するが、本発明は下記実施例に何ら限定されるものではない。以下の実施例において、最大段差(X,Y,Z)は、触針式段差計(例えば、Alpha−Step IQ、KLA Tencor Japan社製)を用いて測定した。
(実施例1)
基材上に、第1の配線、第1の層間絶縁膜、第2の層間絶縁膜、第2の配線、及び接続部材を有する電子回路装置を形成した。
具体的には、まず、基材として、平均厚み0.7mmの無アルカリガラス基板を使用した。前記基材上に、インクジェット装置を用いてAuナノ粒子インク(NPG−J、ハリマ化成株式会社製)をライン&スペース状に塗布し、250℃で焼成することで、第1の配線であるAu配線を形成した。Au配線のライン幅は、30μm、スペースは、140μm、最大高さ〔最大段差(X)〕は、100.4nmであった。以上により、第1の配線2Aを有する電子回路が基材1上に形成された電子回路含有基材を得た(図10A、及び図10B)。
次に、第1の層間絶縁膜3を形成した。
具体的には、スピンコーティング法によりストロンチウムランタン酸化物絶縁膜を形成した。まず、2−エチルヘキサン酸ストロンチウムトルエン溶液(Sr含量2質量%、和光純薬工業株式会社製、195−09561)0.8mLと、2−エチルヘキサン酸ランタントルエン溶液(La含量7質量%、和光純薬工業株式会社製、122−03371)3.0mLとを混合し、更にトルエン3.0mLを加え希釈して、酸化物絶縁膜形成用インクを作製した。得られた酸化物絶縁膜形成用インクを用いて、前記電子回路含有基材上に、スピンコーティングした。塗布後、大気中にて400℃で3時間の加熱処理をした。この後、得られたストロンチウムランタン酸化物絶縁膜上に、フォトレジストを塗布し、プリベーク、露光装置による露光、現像により、コンタクトホール領域に開口領域を有するレジストパターンを形成した。続いてRIEにより開口領域のストロンチウムランタン酸化物絶縁膜を除去した。この後、レジストパターンも除去することにより、第1の層間絶縁膜3を形成した(図11A、及び図11B)。第1の層間絶縁膜3の平均厚みは、130nmであった。第1の層間絶縁膜3を形成後の第1の層間絶縁膜3の最大段差(Y)は、88.7nmであった。
次に、ストロンチウムランタン酸化物絶縁膜(第1の層間絶縁膜)上に、第2の層間絶縁膜4としてのシロキサンポリマー絶縁膜を形成した。
具体的には、感光性シロキサンポリマー塗布液(S03シリーズ、AZエレクトロニックマテリアルズ社製)をスピンコーティングし、プリベーク、露光装置による露光、現像、N雰囲気中で250℃×1時間の加熱処理をすることで、コンタクトホール領域に開口領域を有する第2の層間絶縁膜4を得た(図12A、及び図12B)。第2の層間絶縁膜4の平均厚みは、1.5μmであった。
次に、第2の配線5、及び接続部材6を形成した。
具体的には、コンタクトホール領域及び第2の層間絶縁膜4上にインクジェット装置を用いてAuナノ粒子インク(NPG−J、ハリマ化成株式会社製)を塗布し、250℃で焼成することで第2の配線を得るとともに、コンタクトホール内に接続部材を充填した(図13A、及び図13B)。
以上の工程により、第1の配線と第2の配線とが接続された電子回路装置を作製した。図13AのB−B’断面における第2の層間絶縁膜4の表面形状を図14に示す。図14は、触針式段差計(例えば、Alpha−Step IQ、KLA Tencor Japan社製)を用いて得た。図14より、第2の層間絶縁膜4は250μmの間隔で8.3nmの段差を有していることがわかる。すなわち、第1の配線2Aの有する100nmの段差が、8nm程度に低減されており、平坦化率90%以上の良好な平坦化性を示すことが確認された。
ここで、平坦化率は、以下の式で求められる。
平坦化率(%)=100×[〔電子回路含有基材の最大段差(X)−第2の層間絶縁膜の最大段差(Z)〕]/〔電子回路含有基材の最大段差(X)(nm)〕
(比較例1)
実施例1において、第1の層間絶縁膜を形成する工程を省略した以外は、実施例1と同様にして、電子回路装置を作製した。実施例1と同様に、図13AのB−B’における第2の層間絶縁膜4の表面形状を図15に示す。図15より、第2の層間絶縁膜4は250μmの間隔で約1,200nmの段差を有していることがわかる。すなわち、第1の配線2Aの有する118.8nmの段差が、1,200nm程度に増幅されており、実施例1よりも2桁大きい段差が発生してしまっていると考えられる。これは、無アルカリガラス、及びAuの2種類の材質が表面に露出している電子回路含有基材上に、第2の層間絶縁膜4が塗布されたことで、親和性の高いAu上の第2の層間絶縁膜4の膜厚が大きくなってしまったことに起因するためと考えられる。
一方で、実施例1で作製した電子回路装置では、第1の層間絶縁膜上に第2の層間絶縁膜が塗布されるので、比較例1のような不具合は発生せず、良好な平坦構造を得ることができたと考えられる。
(実施例2)
実施例1において、基材を、平均厚み0.7mmの無アルカリガラス基板上にストロンチウムランタン酸化物絶縁膜を形成して得られる基材に代えた以外は、実施例1と同様にして、電子回路装置を作製した。
前記基材は、以下の方法で作製した。2−エチルヘキサン酸ストロンチウムトルエン溶液(Sr含量2質量%、和光純薬工業株式会社製、195−09561)0.8mLと2−エチルヘキサン酸ランタントルエン溶液(La含量7質量%、和光純薬工業株式会社製、122−03371)3.0mLとを混合し、更にトルエン3.0mLを加え希釈して、酸化物絶縁膜形成用インクを作製した。得られた酸化物絶縁膜形成用インクを無アルカリガラス基板上にスピンコーティングし、大気中にて400℃で3時間の加熱処理することで、ストロンチウムランタン酸化物絶縁膜が形成された無アルカリガラス基板を得た。
また、第1の配線であるAu配線のライン幅は20μm、スペースは180μm、最大高さ〔最大段差(X)〕は102.8nmであった。
実施例2で作製した電子回路装置の第1の層間絶縁膜の最大段差(Y)は、83.0nmであった。
また、第2の層間絶縁膜の最大段差(Z)は7.6nmに低減されており、平坦化率90%以上の良好な平坦化性を示すことが確認された(図16)。なお、図16は、触針式段差計(例えば、Alpha−Step IQ、KLA Tencor Japan社製)を用いて得た。
(比較例2)
実施例2において、第1の層間絶縁膜を形成する工程を省略した以外は、実施例1と同様にして、電子回路装置を作製した。
また、第1の配線であるAu配線のライン幅は20μm、スペースは180μm、最大高さ〔最大段差(X)〕は109.8nmであった。
比較例2で作製した電子回路装置の第2の層間絶縁膜の最大段差(Z)は、20.4nmであり、平坦化率としては80%程度であり、実施例2と比較して平坦化性が劣る結果となった(図17)。なお、図17は、触針式段差計(例えば、Alpha−Step IQ、KLA Tencor Japan社製)を用いて得た。
(実施例3)
実施例1において、第1の層間絶縁膜の材質を、SiOに変えた以外は、実施例1と同様にして、電子回路装置を作製した。
第1の層間絶縁膜は、以下の方法で作製した。具体的には、RFスパッタリングによりSiO膜を平均膜厚が100nmとなるように成膜した。この後、フォトレジストを塗布し、プリベーク、露光装置による露光、及び現像により、コンタクトホール領域に開口領域を有するレジストパターンを形成した。続いてRIEにより開口領域のSiOを除去した。この後、レジストパターンも除去することにより、第1の層間絶縁膜を形成した。第1の層間絶縁膜の最大段差(Y)は、109.5nmであった。
得られた電子回路装置においては、第2の層間絶縁膜の最大段差(Z)が8.1nmに低減されており、平坦化率90%以上の良好な平坦化性を示すことが確認された。
(実施例4)
実施例2において、第1の層間絶縁膜の材質を、SiOに変えた以外は、実施例2と同様にして、電子回路装置を作製した。
第1の層間絶縁膜は、以下の方法で作製した。具体的には、RFスパッタリングによりSiO膜を平均膜厚が100nmとなるように成膜した。この後、フォトレジストを塗布し、プリベーク、露光装置による露光、及び現像により、コンタクトホール領域に開口領域を有するレジストパターンを形成した。続いてRIEにより開口領域のSiOを除去した。この後、レジストパターンも除去することにより、第1の層間絶縁膜を形成した。第1の層間絶縁膜の最大段差(Y)は、105.1nmであった。
得られた電子回路装置においては、第2の層間絶縁膜の最大段差(Z)が7.5nmに低減されており、平坦化率90%以上の良好な平坦化性を示すことが確認された。
(実施例5)
実施例1において、第1の層間絶縁膜の材質を、Alに変えた以外は、実施例1と同様にして、電子回路装置を作製した。
第1の層間絶縁膜は、以下の方法で作製した。具体的には、RFスパッタリングによりAl膜を平均膜厚が100nmとなるように成膜した。この後、フォトレジストを塗布し、プリベーク、露光装置による露光、及び現像により、コンタクトホール領域に開口領域を有するレジストパターンを形成した。続いてRIEにより開口領域のAlを除去した。この後、レジストパターンも除去することにより、第1の層間絶縁膜を形成した。第1の層間絶縁膜の最大段差(Y)は、103.8nmであった。
得られた電子回路装置においては、第2の層間絶縁膜の最大段差(Z)が9.4nmに低減されており、平坦化率90%以上の良好な平坦化性を示すことが確認された。
(実施例6)
実施例2において、第1の層間絶縁膜の材質を、Alに変えた以外は、実施例2と同様にして、電子回路装置を作製した。
第1の層間絶縁膜は、以下の方法で作製した。具体的には、RFスパッタリングによりAl膜を平均膜厚が100nmとなるように成膜した。この後、フォトレジストを塗布し、プリベーク、露光装置による露光、及び現像により、コンタクトホール領域に開口領域を有するレジストパターンを形成した。続いてRIEにより開口領域のAlを除去した。この後、レジストパターンも除去することにより、第1の層間絶縁膜を形成した。第1の層間絶縁膜の最大段差(Y)は、110.6nmであった。
得られた電子回路装置においては、第2の層間絶縁膜の最大段差(Z)が7.7nmに低減されており、平坦化率90%以上の良好な平坦化性を示すことが確認された。
(実施例7)
実施例1において、第1の層間絶縁膜の材質を、ポリイミドに変えた以外は、実施例1と同様にして、電子回路装置を作製した。
第1の層間絶縁膜は、以下の方法で作製した。
感光性ポリイミド塗布液(DL−1000、東レ株式会社製、γ−ブチロラクトンで2倍質量希釈)をスピンコーティングし、プリベーク、露光装置による露光、及び現像により、コンタクトホール領域に開口領域を形成した。その後、大気中で230℃で30分間の加熱処理をすることで、第1の層間絶縁膜を形成した。平均厚みは、100nmであった。第1の層間絶縁膜の最大段差(Y)は、92.1nmであった。
得られた電子回路装置においては、第2の層間絶縁膜の最大段差(Z)が9.1nmに低減されており、平坦化率90%以上の良好な平坦化性を示すことが確認された。
(実施例8)
実施例2において、第1の層間絶縁膜の材質を、ポリイミドに変えた以外は、実施例2と同様にして、電子回路装置を作製した。
第1の層間絶縁膜は、以下の方法で作製した。
感光性ポリイミド塗布液(DL−1000、東レ株式会社製、γ−ブチロラクトンで2倍質量希釈)をスピンコーティングし、プリベーク、露光装置による露光、及び現像により、コンタクトホール領域に開口領域を形成した。その後、大気中で230℃で30分間の加熱処理をすることで、第1の層間絶縁膜を形成した。平均厚みは、100nmであった。第1の層間絶縁膜の最大段差(Y)は、89.7nmであった。
得られた電子回路装置においては、第2の層間絶縁膜の最大段差(Z)が8.1nmに低減されており、平坦化率90%以上の良好な平坦化性を示すことが確認された。
(実施例9)
実施例1において、第1の層間絶縁膜の材質を、フッ素樹脂に変えた以外は、実施例1と同様にして、電子回路装置を作製した。
第1の層間絶縁膜は、以下の方法で作製した。
感光性フッ素樹脂塗布液〔AL−X2003、旭硝子株式会社製、PGMEA(プロピレングリコール−1−メチルエーテルアセテート)で2倍質量希釈〕をスピンコーティングし、プリベーク、露光装置による露光、及び現像により、コンタクトホール領域に開口領域を形成した。その後、N雰囲気中で230℃で1時間の加熱処理をすることにより、第1の層間絶縁膜を形成した。平均厚みは、150nmであった。第1の層間絶縁膜の最大段差(Y)は、78.7nmであった。
得られた電子回路装置においては、第2の層間絶縁膜の最大段差(Z)が8.8nmに低減されており、平坦化率90%以上の良好な平坦化性を示すことが確認された。
(実施例10)
実施例2において、第1の層間絶縁膜の材質を、フッ素樹脂に変えた以外は、実施例2と同様にして、電子回路装置を作製した。
第1の層間絶縁膜は、以下の方法で作製した。
フッ素樹脂塗布液〔AL−X2003、旭硝子株式会社製、PGMEA(プロピレングリコール−1−メチルエーテルアセテート)で2倍質量希釈〕をスピンコーティングし、プリベーク、露光装置による露光、及び現像により、コンタクトホール領域に開口領域を形成した。その後、N雰囲気中で230℃で1時間の加熱処理をすることにより、第1の層間絶縁膜を形成した。平均厚みは、150nmであった。第1の層間絶縁膜の最大段差(Y)は、80.3nmであった。
得られた電子回路装置においては、第2の層間絶縁膜の最大段差(Z)が9.3nmに低減されており、平坦化率90%以上の良好な平坦化性を示すことが確認された。
(実施例11)
実施例3において、第1の配線をAu配線からCu配線に代えた以外は、実施例3と同様にして、電子回路装置を作製した。
前記Cu配線は、以下の方法で作製した。まず、無アルカリガラス基板上にDCスパッタリングによってCu薄膜を成膜した。この後、Cu薄膜上にフォトレジストを塗布し、プリベーク、露光装置による露光、及び現像により、所望のパターンを得た後、ウェットエッチングにより、レジストパターンの形成されていない領域のCu薄膜を除去した。この後、レジストパターンも除去することによりCu配線を形成した。
第1の配線であるCu配線の最大高さ〔最大段差(X)〕は、101.0nmであった。ライン幅は20μm、スペースは180μmとなった。
実施例11で作製した電子回路装置の第1の層間絶縁膜の最大段差(Y)は、100.2nmであった。
また、第2の層間絶縁膜の最大段差(Z)は6.8nmに低減されており、平坦化率90%以上の良好な平坦化性を示すことが確認された。
(実施例12)
実施例4において、第1の配線をAu配線からCu配線に代えた以外は、実施例4と同様にして、電子回路装置を作製した。
前記Cu配線は、以下の方法で作製した。まず、ストロンチウムランタン酸化物絶縁膜が形成された無アルカリガラス基板上にDCスパッタリングによってCu薄膜を成膜した。この後、Cu薄膜上にフォトレジストを塗布し、プリベーク、露光装置による露光、及び現像により、所望のパターンを得た後、ウェットエッチングにより、レジストパターンの形成されていない領域のCu薄膜を除去した。この後、レジストパターンも除去することによりCu配線を形成した。
第1の配線であるCu配線の最大高さ〔最大段差(X)〕は、99.2nmであった。ライン幅は20μm、スペースは180μmとなった。
実施例12で作製した電子回路装置の第1の層間絶縁膜の最大段差(Y)は、98.0nmであった。
また、第2の層間絶縁膜の最大段差(Z)は7.9nmに低減されており、平坦化率90%以上の良好な平坦化性を示すことが確認された。
(実施例13)
実施例3において、第1の配線をAu配線からPt配線に代えた以外は、実施例3と同様にして、電子回路装置を作製した。
前記Pt配線は、以下の方法で作製した。まず、無アルカリガラス基板上にDCスパッタリングによってPt薄膜を成膜した。この後、Pt薄膜上にフォトレジストを塗布し、プリベーク、露光装置による露光、及び現像により、所望のパターンを得た後、ウェットエッチングにより、レジストパターンの形成されていない領域のPt薄膜を除去した。この後、レジストパターンも除去することによりPt配線を形成した。
第1の配線であるPt配線の最大高さ〔最大段差(X)〕は、103.5nmであった。ライン幅は20μm、スペースは180μmとなった。
実施例13で作製した電子回路装置の第1の層間絶縁膜の最大段差(Y)は、102.4nmであった。
また、第2の層間絶縁膜の最大段差(Z)は8.2nmに低減されており、平坦化率90%以上の良好な平坦化性を示すことが確認された。
(実施例14)
実施例4において、第1の配線をAu配線からPt配線に代えた以外は、実施例4と同様にして、電子回路装置を作製した。
前記Pt配線は、以下の方法で作製した。まず、ストロンチウムランタン酸化物絶縁膜が形成された無アルカリガラス基板上にDCスパッタリングによってPt薄膜を成膜した。この後、Pt薄膜上にフォトレジストを塗布し、プリベーク、露光装置による露光、及び現像により、所望のパターンを得た後、ウェットエッチングにより、レジストパターンの形成されていない領域のPt薄膜を除去した。この後、レジストパターンも除去することによりPt配線を形成した。
第1の配線であるPt配線の最大高さ〔最大段差(X)〕は、108.4nmであった。ライン幅は20μm、スペースは180μmとなった。
実施例14で作製した電子回路装置の第1の層間絶縁膜の最大段差(Y)は、108.0nmであった。
また、第2の層間絶縁膜の最大段差(Z)は9.6nmに低減されており、平坦化率90%以上の良好な平坦化性を示すことが確認された。
(実施例15)
実施例3において、第1の配線をAu配線からPd配線に代えた以外は、実施例3と同様にして、電子回路装置を作製した。
前記Pd配線は、以下の方法で作製した。まず、無アルカリガラス基板上にDCスパッタリングによってPd薄膜を成膜した。この後、Pd薄膜上にフォトレジストを塗布し、プリベーク、露光装置による露光、及び現像により、所望のパターンを得た後、ウェットエッチングにより、レジストパターンの形成されていない領域のPd薄膜を除去した。この後、レジストパターンも除去することによりPd配線を形成した。
第1の配線であるPd配線の最大高さ〔最大段差(X)〕は、106.9nmであった。ライン幅は20μm、スペースは180μmとなった。
実施例15で作製した電子回路装置の第1の層間絶縁膜の最大段差(Y)は、105.2nmであった。
また、第2の層間絶縁膜の最大段差(Z)は8.9nmに低減されており、平坦化率90%以上の良好な平坦化性を示すことが確認された。
(実施例16)
実施例4において、第1の配線をAu配線からPd配線に代えた以外は、実施例4と同様にして、電子回路装置を作製した。
前記Pd配線は、以下の方法で作製した。まず、ストロンチウムランタン酸化物絶縁膜が形成された無アルカリガラス基板上にDCスパッタリングによってPd薄膜を成膜した。この後、Pd薄膜上にフォトレジストを塗布し、プリベーク、露光装置による露光、及び現像により、所望のパターンを得た後、ウェットエッチングにより、レジストパターンの形成されていない領域のPd薄膜を除去した。この後、レジストパターンも除去することによりPd配線を形成した。
第1の配線であるPd配線の最大高さ〔最大段差(X)〕は、103.0nmであった。ライン幅は20μm、スペースは180μmとなった。
実施例16で作製した電子回路装置の第1の層間絶縁膜の最大段差(Y)は、101.7nmであった。
また、第2の層間絶縁膜の最大段差(Z)は7.3nmに低減されており、平坦化率90%以上の良好な平坦化性を示すことが確認された。
(実施例17)
実施例3において、第1の配線をAu配線からRh配線に代えた以外は、実施例3と同様にして、電子回路装置を作製した。
前記Rh配線は、以下の方法で作製した。まず、無アルカリガラス基板上にDCスパッタリングによってRh薄膜を成膜した。この後、Rh薄膜上にフォトレジストを塗布し、プリベーク、露光装置による露光、及び現像により、所望のパターンを得た後、ウェットエッチングにより、レジストパターンの形成されていない領域のRh薄膜を除去した。この後、レジストパターンも除去することによりRh配線を形成した。
第1の配線であるRh配線の最大高さ〔最大段差(X)〕は、105.7nmであった。ライン幅は20μm、スペースは180μmとなった。
実施例17で作製した電子回路装置の第1の層間絶縁膜の最大段差(Y)は、104.8nmであった。
また、第2の層間絶縁膜の最大段差(Z)は9.2nmに低減されており、平坦化率90%以上の良好な平坦化性を示すことが確認された。
(実施例18)
実施例4において、第1の配線をAu配線からRh配線に代えた以外は、実施例4と同様にして、電子回路装置を作製した。
前記Rh配線は、以下の方法で作製した。まず、ストロンチウムランタン酸化物絶縁膜が形成された無アルカリガラス基板上にDCスパッタリングによってRh薄膜を成膜した。この後、Rh薄膜上にフォトレジストを塗布し、プリベーク、露光装置による露光、及び現像により、所望のパターンを得た後、ウェットエッチングにより、レジストパターンの形成されていない領域のRh薄膜を除去した。この後、レジストパターンも除去することによりRh配線を形成した。
第1の配線であるRh配線の最大高さ〔最大段差(X)〕は、104.1nmであった。ライン幅は20μm、スペースは180μmとなった。
実施例18で作製した電子回路装置の第1の層間絶縁膜の最大段差(Y)は、102.4nmであった。
また、第2の層間絶縁膜の最大段差(Z)は5.3nmに低減されており、平坦化率90%以上の良好な平坦化性を示すことが確認された。
(実施例19)
実施例3において、第1の配線をAu配線からAg配線に代えた以外は、実施例4と同様にして、電子回路装置を作製した。
前記Ag配線は、以下の方法で作製した。まず、無アルカリガラス基板上にインクジェット装置を用いてAgナノ粒子インク(Ag1teH、株式会社アルバック製)をライン&スペース状に塗布し、230℃で焼成することで、第1の配線であるAg配線を形成した。
Ag配線のライン幅は、20μm、スペースは、180μm、最大高さ〔最大段差(X)〕は、106.8nmであった。
実施例19で作製した電子回路装置の第1の層間絶縁膜の最大段差(Y)は、105.6nmであった。
また、第2の層間絶縁膜の最大段差(Z)は8.7nmに低減されており、平坦化率90%以上の良好な平坦化性を示すことが確認された。
(実施例20)
実施例4において、第1の配線をAu配線からAg配線に代えた以外は、実施例4と同様にして、電子回路装置を作製した。
前記Ag配線は、以下の方法で作製した。まず、ストロンチウムランタン酸化物絶縁膜が形成された無アルカリガラス基板上にインクジェット装置を用いてAgナノ粒子インク(Ag1teH、株式会社アルバック製)をライン&スペース状に塗布し、230℃で焼成することで、第1の配線であるAg配線を形成した。
Ag配線のライン幅は、20μm、スペースは、180μm、最大高さ〔最大段差(X)〕は、101.9nmであった。
実施例20で作製した電子回路装置の第1の層間絶縁膜の最大段差(Y)は、100.5nmであった。
また、第2の層間絶縁膜の最大段差(Z)は9.1nmに低減されており、平坦化率90%以上の良好な平坦化性を示すことが確認された。
(実施例21)
実施例3において、第1の配線をAu配線からNi配線に代えた以外は、実施例3と同様にして、電子回路装置を作製した。
前記Ni配線は、以下の方法で作製した。まず、無アルカリガラス基板上にDCスパッタリングによってNi薄膜を成膜した。この後、Ni薄膜上にフォトレジストを塗布し、プリベーク、露光装置による露光、及び現像により、所望のパターンを得た後、ウェットエッチングにより、レジストパターンの形成されていない領域のNi薄膜を除去した。この後、レジストパターンも除去することによりNi配線を形成した。
第1の配線であるNi配線の最大高さ〔最大段差(X)〕は、99.7nmであった。ライン幅は20μm、スペースは180μmとなった。
実施例21で作製した電子回路装置の第1の層間絶縁膜の最大段差(Y)は、99.0nmであった。
また、第2の層間絶縁膜の最大段差(Z)は6.0nmに低減されており、平坦化率90%以上の良好な平坦化性を示すことが確認された。
(実施例22)
実施例4において、第1の配線をAu配線からNi配線に代えた以外は、実施例4と同様にして、電子回路装置を作製した。
前記Ni配線は、以下の方法で作製した。まず、ストロンチウムランタン酸化物絶縁膜が形成された無アルカリガラス基板上にDCスパッタリングによってNi薄膜を成膜した。この後、Ni薄膜上にフォトレジストを塗布し、プリベーク、露光装置による露光、及び現像により、所望のパターンを得た後、ウェットエッチングにより、レジストパターンの形成されていない領域のNi薄膜を除去した。この後、レジストパターンも除去することによりNi配線を形成した。
第1の配線であるNi配線の最大高さ〔最大段差(X)〕は、100.3nmであった。ライン幅は20μm、スペースは180μmとなった。
実施例22で作製した電子回路装置の第1の層間絶縁膜の最大段差(Y)は、98.8nmであった。
また、第2の層間絶縁膜の最大段差(Z)は7.9nmに低減されており、平坦化率90%以上の良好な平坦化性を示すことが確認された。
(実施例23)
実施例3において、第1の配線をAu配線からMo配線に代えた以外は、実施例3と同様にして、電子回路装置を作製した。
前記Mo配線は、以下の方法で作製した。まず、無アルカリガラス基板上にDCスパッタリングによってMo薄膜を成膜した。この後、Mo薄膜上にフォトレジストを塗布し、プリベーク、露光装置による露光、及び現像により、所望のパターンを得た後、ウェットエッチングにより、レジストパターンの形成されていない領域のMo薄膜を除去した。この後、レジストパターンも除去することによりMo配線を形成した。
第1の配線であるMo配線の最大高さ〔最大段差(X)〕は、103.4nmであった。ライン幅は20μm、スペースは180μmとなった。
実施例23で作製した電子回路装置の第1の層間絶縁膜の最大段差(Y)は、101.4nmであった。
また、第2の層間絶縁膜の最大段差(Z)は9.0nmに低減されており、平坦化率90%以上の良好な平坦化性を示すことが確認された。
(実施例24)
実施例4において、第1の配線をAu配線からMo配線に代えた以外は、実施例4と同様にして、電子回路装置を作製した。
前記Mo配線は、以下の方法で作製した。まず、ストロンチウムランタン酸化物絶縁膜が形成された無アルカリガラス基板上にDCスパッタリングによってMo薄膜を成膜した。この後、Mo薄膜上にフォトレジストを塗布し、プリベーク、露光装置による露光、及び現像により、所望のパターンを得た後、ウェットエッチングにより、レジストパターンの形成されていない領域のMo薄膜を除去した。この後、レジストパターンも除去することによりMo配線を形成した。
第1の配線であるMo配線の最大高さ〔最大段差(X)〕は、105.0nmであった。ライン幅は20μm、スペースは180μmとなった。
実施例24で作製した電子回路装置の第1の層間絶縁膜の最大段差(Y)は、103.5nmであった。
また、第2の層間絶縁膜の最大段差(Z)は8.6nmに低減されており、平坦化率90%以上の良好な平坦化性を示すことが確認された。
(実施例25)
実施例3において、第1の配線をAu配線からTi配線に代えた以外は、実施例3と同様にして、電子回路装置を作製した。
前記Ti配線は、以下の方法で作製した。まず、無アルカリガラス基板上にDCスパッタリングによってTi薄膜を成膜した。この後、Ti薄膜上にフォトレジストを塗布し、プリベーク、露光装置による露光、及び現像により、所望のパターンを得た後、ウェットエッチングにより、レジストパターンの形成されていない領域のTi薄膜を除去した。この後、レジストパターンも除去することによりTi配線を形成した。
第1の配線であるTi配線の最大高さ〔最大段差(X)〕は、100.8nmであった。ライン幅は20μm、スペースは180μmとなった。
実施例25で作製した電子回路装置の第1の層間絶縁膜の最大段差(Y)は、98.2nmであった。
また、第2の層間絶縁膜の最大段差(Z)は9.0nmに低減されており、平坦化率90%以上の良好な平坦化性を示すことが確認された。
(実施例26)
実施例4において、第1の配線をAu配線からTi配線に代えた以外は、実施例4と同様にして、電子回路装置を作製した。
前記Ti配線は、以下の方法で作製した。まず、ストロンチウムランタン酸化物絶縁膜が形成された無アルカリガラス基板上にDCスパッタリングによってTi薄膜を成膜した。この後、Ti薄膜上にフォトレジストを塗布し、プリベーク、露光装置による露光、及び現像により、所望のパターンを得た後、ウェットエッチングにより、レジストパターンの形成されていない領域のTi薄膜を除去した。この後、レジストパターンも除去することによりTi配線を形成した。
第1の配線であるTi配線の最大高さ〔最大段差(X)〕は、101.9nmであった。ライン幅は20μm、スペースは180μmとなった。
実施例26で作製した電子回路装置の第1の層間絶縁膜の最大段差(Y)は、99.3nmであった。
また、第2の層間絶縁膜の最大段差(Z)は7.7nmに低減されており、平坦化率90%以上の良好な平坦化性を示すことが確認された。
実施例1〜26及び比較例1〜2の結果を表1にまとめた。
(実施例27)
基材上に、第1の配線(ドレイン電極)を有する電界効果型トランジスタ、第1の層間絶縁膜、第2の層間絶縁膜、第2の配線(画素電極)、接続部材、及びエレクトロルミネッセンス素子を有するエレクトロルミネッセンス表示素子を形成した(図18)。
具体的には以下の方法で行った。
まず、平均厚み0.7mmの無アルカリガラス基板81に対し、UVオゾン洗浄の前処理を行った。UVオゾン洗浄については、UVランプ:低圧水銀ランプ、処理条件:90℃で10分間行った。
次に、無アルカリガラス基板81上に、第1のゲート電極82及び第2のゲート電極83を形成した。
具体的には、無アルカリガラス基板81上に、DCスパッタリングにより透明導電膜であるMo膜を平均厚みが約100nmとなるよう成膜した。この後、フォトレジストを塗布し、プリベーク、露光装置による露光、現像により、形成される第1のゲート電極82及び第2のゲート電極83のパターンと同様のレジストパターンを形成し、更に、RIE(Reactive Ion Etching)により、レジストパターンの形成されていない領域のMo膜を除去した。この後、レジストパターンも除去することにより、第1のゲート電極82及び第2のゲート電極83を形成した。
次に、ゲート絶縁層84を形成した。
具体的には、無アルカリガラス基板81、第1のゲート電極82、及び第2のゲート電極83上に、スピンコーティングによりストロンチウムランタン酸化物絶縁膜を形成した。まず、2−エチルヘキサン酸ストロンチウムトルエン溶液(Sr含量2質量%、和光純薬工業株式会社製、195−09561)0.8mLと2−エチルヘキサン酸ランタントルエン溶液(La含量7質量%、和光純薬工業株式会社製、122−03371)3.0mLとを混合し、更にトルエン3.0mLを加え希釈して作製した酸化物絶縁膜形成用インクをスピンコーティングした。塗布後、大気中にて400℃で3時間の加熱処理をした。得られた膜の平均厚みは300nmとなった。この後、フォトレジストを塗布し、プリベーク、露光装置による露光、現像により、形成されるゲート絶縁層84のパターンと同様のレジストパターンを形成し、更に、RIE(Reactive Ion Etching)により、レジストパターンの形成されていない領域のストロンチウムランタン酸化物絶縁膜を除去し、この後、レジストパターンも除去することによりゲート絶縁層84を形成した。
次に、第1の活性層85、及び第2の活性層86を形成した。
具体的には、DCスパッタリングにより、Mg−In系酸化物膜を平均厚みが約100nmとなるように成膜し、この後、Mg−In系酸化物膜上に、フォトレジストを塗布し、プリベーク、露光装置による露光、現像により、形成される第1の活性層65及び第2の活性層86のパターンと同様のレジストパターンを形成し、更に、RIEにより、レジストパターンの形成されていない領域のMg−In系酸化物膜を除去した。この後、レジストパターンも除去することにより、第1の活性層85及び第2の活性層86を形成した。
次に、第1のソース電極87、第2のソース電極89、第1のドレイン電極88、及び第2のドレイン電極90を形成した。第1のドレイン電極88は、第2のゲート電極83と接続するように形成した。
具体的には、ゲート絶縁層84上にDCスパッタリングによりMo(モリブデン)膜を平均膜厚が約100nmとなるように成膜した。この後、Mo膜上に、フォトレジストを塗布し、プリベーク、露光装置による露光、及び現像により、形成される第1のソース電極87、第2のソース電極89、第1のドレイン電極88、及び第2のドレイン電極90のパターンと同様のレジストパターンを形成した。更に、RIEにより、レジストパターンの形成されていない領域のMo膜を除去した。この後、レジストパターンも除去することにより、Mo膜からなる第1のソース電極87、第2のソース電極89、第1のドレイン電極88、及び第2のドレイン電極90を形成した。
これにより、第1のソース電極87と第1のドレイン電極89との間にチャネルが形成されるように第1の活性層85が配置され、第2のソース電極88と第2のドレイン電極90との間にチャネルが形成されるように第2の活性層86が配置される構造となった。図18に示されるように、無アルカリガラス基板81上にゲート絶縁層84のみが形成されている領域Cと、無アルカリガラス基板81上に、第1のゲート電極82、ゲート絶縁層84、第1の活性層85、及び第1のソース電極87が重なった領域C’での電子回路含有基材の段差は300nmであった。
次に、第1の層間絶縁膜91を形成した。第1の層間絶縁膜91は、保護層としての役割も果たす。
具体的には、RFスパッタリングによりSiO膜を平均膜厚が100nmとなるように成膜した。この後、フォトレジストを塗布し、プリベーク、露光装置による露光、及び現像により、コンタクトホール領域に開口領域を有するレジストパターンを形成した。続いてRIEにより開口領域のSiOを除去した。この後、レジストパターンも除去することにより、第1の層間絶縁膜を形成した。
第1の層間絶縁膜91のC−C’間段差は300nmであった。
次に、続いてSiO膜上に第2の層間絶縁膜92としてシロキサンポリマー絶縁膜を形成した。
具体的には、感光性シロキサンポリマー塗布液(S03シリーズ、AZエレクトロニックマテリアルズ製)をスピンコーティングし、プリベーク、露光装置による露光、現像、N雰囲気中で250℃×1時間の加熱処理をすることで、コンタクトホール領域に開口領域を有する第2の層間絶縁膜92を得た。第2の層間絶縁膜の平均厚みは1.5μmであった。第2の層間絶縁膜92のC−C’間段差は25nmであり、電界効果型トランジスタの段差が良好に平坦化されていることがわかった。
続いて、画素電極93を形成した。
具体的には、DCスパッタリングによってAg−Pd−Cu薄膜、ITO薄膜を順次、それぞれの平均厚みが100nmとなるように成膜した。この後、Ag−Pd−Cu薄膜、及びITO薄膜上に、フォトレジストを塗布し、プリベーク、露光装置による露光、現像により、所望のパターンを得た後、ウェットエッチングにより、レジストパターンの形成されていない領域のITO薄膜、及びAg−Pd−Cu薄膜を順次除去した。この後、レジストパターンも除去することにより、画素電極93を形成した。
次に、隔壁94を形成した。具体的には、ポジ型感光性ポリイミド樹脂(DL−1000、東レ株式会社製)をスピンコートにより塗布し、プリベーク、露光装置による露光、及び現像により、所望のパターンを得た。その後、230℃で30分間のポストベークをすることにより、隔壁94を形成した。
次に高分子有機発光材料を用いて、インクジェット装置により、画素電極93上に有機EL層95を形成した。
次に、上部電極を形成した。
具体的には、MgAgを真空蒸着することにより、有機EL層95及び隔壁94上に上部電極96を形成した。
次に、封止層97を形成した。具体的には、PECVDによりSiNX膜を平均膜厚が約2μmとなるように成膜することにより、陰極(上部電極96)上に封止層97を形成した。
次に、対向基板99との貼合せを行った。
具体的には、封止層97の上に、接着層98を形成し、無アルカリガラス基板からなる対向基板99を貼り合せた。
これにより、エレクトロルミネッセンス表示素子を作製した。
作製したエレクトロルミネッセンス表示素子に表示ムラは見られず、良好な表示特性を示した。
(実施例28)
実施例27において、無アルカリガラス基板81の一部の表面が、ゲート絶縁層84、及び第1のドレイン電極89に被覆されておらず、第1の層間絶縁膜91と接触部を有する設計に変えた以外は、実施例27と同様にして、エレクトロルミネッセンス表示素子を作製した(図19)。
本実施例においては、図19に示されるように、無アルカリガラス基板81上が露出している領域Cと、無アルカリガラス基板81上に第1のゲート電極82、ゲート絶縁層84、第1の活性層85、第1のソース電極87が重なった領域C’での電子回路含有基材の段差は600nmであった。
第1の層間絶縁膜91のC−C’間段差は600nm、第2の層間絶縁膜92のC−C’間段差は50nmであり、電界効果型トランジスタの段差が良好に平坦化されていることがわかった。
本実施例で作製したエレクトロルミネッセンス表示素子に表示ムラは見られず、良好な表示特性を示した。
(比較例3)
実施例27において、第1の層間絶縁膜91に代えて、チャネル領域上のみに保護層101、102を形成した以外は、実施例27と同様にして、エレクトロルミネッセンス表示素子を作製した(図20)。なお、保護層101、102の材質は、第1の層間絶縁膜91の材質と同じとした。
具体的には、RFスパッタリングによりSiO膜を平均膜厚が100nmとなるように成膜した。この後、フォトレジストを塗布し、プリベーク、露光装置による露光、及び現像により、コンタクトホール領域に開口領域を有するレジストパターンを形成した。続いてRIEにより開口領域のSiOを除去した。この後、レジストパターンも除去することにより、SiOより成る保護層101、102を形成した。平均膜厚は約30nmであった。
図20に示されるように、無アルカリガラス基板81上にゲート絶縁膜84のみが形成されている領域Cと、無アルカリガラス基板81上に、第1のゲート電極82、ゲート絶縁層84、第1の活性層85、第1のソース電極87、保護層101が重なった領域C’での電子回路含有基材の段差は、400nmであった。
第2の層間絶縁膜92のC−C’間段差は150nmであり、実施例27と比較して電界効果型トランジスタの段差が大きいことがわかった。
本比較例で作製したエレクトロルミネッセンス表示素子は表示ムラが発生し、均一な表示特性を示さなかった。
(比較例4)
実施例28において、第1の層間絶縁膜91に代えて、チャネル領域上のみに保護層101、102を形成した以外は、実施例28と同様にして、エレクトロルミネッセンス表示素子を作製した(図21)。なお、保護層101、102の材質は、第1の層間絶縁膜91の材質と同じとした。保護層101、102は、比較例3の保護層101、102と同じ方法で形成した。
図21に示されるように、無アルカリガラス基板81上が露出している領域Cと、無アルカリガラス基板81上に第1のゲート電極82、ゲート絶縁層84、第1の活性層85、第1のソース電極87、保護層101が重なった領域C’での電子回路含有基材の段差は、700nmであった。
第2の層間絶縁膜92のC−C’間段差は2,000nm以上であり、激しい段差が発生した。
本比較例で作製したエレクトロルミネッセンス表示素子は表示ムラが発生し、均一な表示特性を示さなかった。
(実施例29)
基材上に、第1の配線(ドレイン電極)を有する電界効果型トランジスタ、第1の層間絶縁膜、第2の層間絶縁膜、第2の配線(画素電極)、接続部材、及びエレクトロルミネッセンス素子を有する、エレクトロルミネッセンス表示素子を作製した(図22)。
具体的には、まず、実施例27と同じ方法で、無アルカリガラス基板81上にゲート電極82〜第2のドレイン電極90を形成した。
次に、保護層101、102を形成した。
具体的には、RFスパッタリングによりSiO膜を平均膜厚が100nmとなるように成膜した。この後、フォトレジストを塗布し、プリベーク、露光装置による露光、及び現像により、コンタクトホール領域に開口領域を有するレジストパターンを形成した。続いてRIEにより開口領域のSiOを除去した。この後、レジストパターンも除去することにより、SiOより成る保護層101、102を形成した。
図22に示されるように、無アルカリガラス基板81上にゲート絶縁膜84のみが形成されている領域Cと、無アルカリガラス基板81上に、第1のゲート電極82、ゲート絶縁層84、第1の活性層85、第1のソース電極87、保護層101が重なった領域C’での電子回路含有基材の段差は、400nmであった。
次に、第1の層間絶縁膜91を形成した。具体的には、ポジ型感光性ポリイミド樹脂(DL−1000、東レ株式会社製)をスピンコートにより塗布し、プリベーク、露光装置による露光、及び現像により、コンタクトホールを有するパターンを得た。その後、230℃で30分間のポストベークをすることにより、第1の層間絶縁膜91を形成した。第1の層間絶縁膜91の平均厚みは100nmであった。
続いて、実施例27と同じ方法で、第2の層間絶縁膜92〜接着層98を形成し、対向基板99と貼りあわせることで、エレクトロルミネッセンス表示素子を作製した。
第1の層間絶縁膜91のC−C’間段差は350nm、第2の層間絶縁膜92のC−C’間段差は30nmであり、電界効果型トランジスタの段差が良好に平坦化されていることがわかった。
作製したエレクトロルミネッセンス表示素子に表示ムラは見られず、良好な表示特性を
示した。
(実施例30)
実施例29において、無アルカリガラス基板81の表面の一部がゲート絶縁層84、及び第1のドレイン電極89に被覆されておらず、第1の層間絶縁膜91と接触部を有する設計に変えた以外は、実施例29と同様にして、エレクトロルミネッセンス表示素子を作製した(図23)。
本実施例においても、図23に示されるように、無アルカリガラス基板81が露出している領域Cと、無アルカリガラス基板81上に第1のゲート電極82、ゲート絶縁層84、第1の活性層85、第1のソース電極87が重なった領域C’での電子回路含有基材の段差は700nmであった。
第1の層間絶縁膜91のC−C’間段差は600nm、第2の層間絶縁膜92のC−C’間段差は50nmであり、電界効果型トランジスタの段差が良好に平坦化されていることがわかった。
本実施例で作製したエレクトロルミネッセンス表示素子に表示ムラは見られず、良好な表示特性を示した。
本発明の態様は、例えば、以下のとおりである。
<1> 基材、及び第1の配線を有し前記基材上に形成された電子回路を有する電子回路含有基材と、
前記電子回路含有基材上に形成され、かつ貫通孔を有する多層層間絶縁膜と、
前記多層層間絶縁膜上に形成された第2の配線と、
前記多層層間絶縁膜の前記貫通孔内に形成され、前記第1の配線と前記第2の配線とを接続する接続部材と、
を有する電子回路装置であって、
前記多層層間絶縁膜が、前記電子回路含有基材上に形成された第1の層間絶縁膜と、前記第1の層間絶縁膜上に形成された第2の層間絶縁膜とを有し、
前記第1の層間絶縁膜と前記電子回路含有基材とが接する接触部において、前記電子回路含有基材が、遷移金属を含有する遷移金属含有部位と、金属酸化物を含有する金属酸化物含有部位とを有する、
ことを特徴とする電子回路装置である。
<2> 前記第1の層間絶縁膜と前記電子回路含有基材とが接触する前記接触部が、前記第1の層間絶縁膜が前記電子回路と接する第1の接触部を有し、
前記第1の接触部における前記電子回路が、遷移金属を含有する遷移金属含有部位及び金属酸化物を含有する金属酸化物含有部位を有し、
前記第1の接触部における前記第1の層間絶縁膜が、前記電子回路の前記遷移金属含有部位及び前記金属酸化物含有部位と接する、
前記<1>に記載の電子回路装置である。
<3> 前記多層層間絶縁膜が、前記電子回路上及び前記電子回路の隙間に露出した前記基材上に形成され、
前記第1の層間絶縁膜と前記電子回路含有基材とが接触する前記接触部が、前記第1の層間絶縁膜が前記電子回路と接する第1の接触部と、前記第1の層間絶縁膜が前記基材と接する第2の接触部とを有し、
前記第1の接触部における前記電子回路が、遷移金属を含有する遷移金属含有部位及び金属酸化物を含有する金属酸化物含有部位の少なくともいずれかを有し、
前記第2の接触部における前記基材が、遷移金属を含有する遷移金属含有部位及び金属酸化物を含有する金属酸化物含有部位の少なくともいずれかを有し、
前記接触部における前記第1の層間絶縁膜が、前記電子回路の前記遷移金属含有部位及び前記基材の前記遷移金属含有部位の少なくともいずれか、並びに前記電子回路の前記金属酸化物含有部位及び前記基材の前記金属酸化物含有部位の少なくともいずれかと接する、
前記<1>に記載の電子回路装置である。
<4> 前記第1の接触部における前記電子回路が、遷移金属を含有する遷移金属含有部位を有し、
前記第2の接触部における前記基材が、金属酸化物を含有する金属酸化物含有部位を有し、
前記接触部における前記第1の層間絶縁膜が、前記電子回路の前記遷移金属含有部位、及び前記基材の前記金属酸化物含有部位と接する、
前記<3>に記載の電子回路装置である。
<5> 前記遷移金属が、Au、Ag、Cu、Pt、Pd、Rh、Ni、Mo、及びTiの少なくともいずれかである前記<1>に記載の電子回路装置である。
<6> 前記金属酸化物が、ガラス、並びに、アルカリ土類金属と、Ga、Sc、Y、及びCeを除くランタノイドの少なくともいずれかとを含有するアモルファス複合金属酸化物の少なくともいずれかである前記<1>に記載の電子回路装置である。
<7> 前記第2の層間絶縁膜が、シロキサンポリマーを含有する前記<1>から<5>のいずれかに記載の電子回路装置である。
<8> 前記第1の層間絶縁膜の前記第2の層間絶縁膜側の面の形状が、前記電子回路含有基材の表面形状に追従した形状である前記<1>から<7>のいずれかに記載の電子回路装置である。
<9> 前記電子回路含有基材の最大段差(X)(nm)と、前記第1の層間絶縁膜の最大段差(Y)(nm)とが、下記式(1)を満たす前記<1>から<8>のいずれかに記載の電子回路装置である。
(X−Y)/X<0.5 ・・・式(1)
<10> 前記電子回路が、電界効果型トランジスタである前記<1>から<9>のいずれかに記載の電子回路装置である。
<11> 駆動信号に応じて光出力が制御される光制御素子と、
前記光制御素子を駆動する駆動回路と、
を有する表示素子であって、
前記駆動回路が、前記<1>から<10>のいずれかに記載の電子回路装置であることを特徴とする表示素子である。
<12> 前記光制御素子が、エレクトロルミネッセンス素子を有する前記<11>に記載の表示素子である。
<13> 前記光制御素子が、エレクトロクロミック素子、液晶素子、電気泳動素子、及びエレクトロウェッティング素子のいずれかを有する前記<11>に記載の表示素子である。
1 基材
2 電子回路
2A 第1の配線
3 第1の層間絶縁膜
4 第2の層間絶縁膜
5 第2の配線
6 接続部材
21 基材
22 ゲート電極
23 ゲート絶縁層
24 ソース電極
25 ドレイン電極
26 活性層
27 保護層
81 無アルカリガラス基板
82 第1のゲート電極
83 第2のゲート電極
84 ゲート絶縁層
85 第1の活性層
86 第2の活性層
87 第1のソース電極
88 第1のドレイン電極
89 第2のソース電極
90 第2のドレイン電極
91 第1の層間絶縁膜
91’ 保護層
91’’ 保護層
92 第2の層間絶縁膜
93 画素電極
94 隔壁
95 有機EL層
96 上部電極
97 封止層
98 接着層
99 対向基板
101 保護層
102 保護層
特許第4834972号公報

Claims (14)

  1. 基材、及び第1の配線を有し前記基材上に形成された電子回路を有する電子回路含有基材と、
    前記電子回路含有基材上に形成され、かつ貫通孔を有する多層層間絶縁膜と、
    前記多層層間絶縁膜上に形成された第2の配線と、
    前記多層層間絶縁膜の前記貫通孔内に形成され、前記第1の配線と前記第2の配線とを接続する接続部材と、
    を有する電子回路装置であって、
    前記多層層間絶縁膜が、前記電子回路含有基材上に形成された第1の層間絶縁膜と、前記第1の層間絶縁膜上に形成された第2の層間絶縁膜とを有し、
    前記第1の層間絶縁膜と前記電子回路含有基材とが接する接触部において、前記電子回路含有基材が、遷移金属を含有する遷移金属含有部位と、金属酸化物を含有する金属酸化物含有部位とを有し、
    前記金属酸化物が、ガラス、並びに、アルカリ土類金属と、Ga、Sc、Y、及びCeを除くランタノイドの少なくともいずれかとを含有するアモルファス複合金属酸化物の少なくともいずれかである、
    ことを特徴とする電子回路装置。
  2. 基材、及び第1の配線を有し前記基材上に形成された電子回路を有する電子回路含有基材と、
    前記電子回路含有基材上に形成され、かつ貫通孔を有する多層層間絶縁膜と、
    前記多層層間絶縁膜上に形成された第2の配線と、
    前記多層層間絶縁膜の前記貫通孔内に形成され、前記第1の配線と前記第2の配線とを接続する接続部材と、
    を有する電子回路装置であって、
    前記多層層間絶縁膜が、前記電子回路含有基材上に形成された第1の層間絶縁膜と、前記第1の層間絶縁膜上に形成された第2の層間絶縁膜とを有し、
    前記第1の層間絶縁膜と前記電子回路含有基材とが接する接触部において、前記電子回路含有基材が、遷移金属を含有する遷移金属含有部位と、金属酸化物を含有する金属酸化物含有部位とを有し、
    前記遷移金属が、Au、Ag、Pt、Pd、Rh、及びNiの少なくともいずれかである、
    ことを特徴とする電子回路装置。
  3. 基材、及び第1の配線を有し前記基材上に形成された電子回路を有する電子回路含有基材と、
    前記電子回路含有基材上に形成され、かつ貫通孔を有する多層層間絶縁膜と、
    前記多層層間絶縁膜上に形成された第2の配線と、
    前記多層層間絶縁膜の前記貫通孔内に形成され、前記第1の配線と前記第2の配線とを接続する接続部材と、
    を有する電子回路装置であって、
    前記多層層間絶縁膜が、前記電子回路含有基材上に形成された第1の層間絶縁膜と、前記第1の層間絶縁膜上に形成された第2の層間絶縁膜とを有し、
    前記第1の層間絶縁膜と前記電子回路含有基材とが接する接触部において、前記電子回路含有基材が、遷移金属を含有する遷移金属含有部位と、金属酸化物を含有する金属酸化物含有部位とを有し、
    前記第1の層間絶縁膜が、複合金属酸化物、ポリイミド樹脂、アクリル樹脂、フッ素樹脂、エポキシ樹脂、ポリシロキサン樹脂、及び有機無機ハイブリッド材料の少なくともいずれかを含有する、
    ことを特徴とする電子回路装置。
  4. 前記第1の層間絶縁膜と前記電子回路含有基材とが接触する前記接触部が、前記第1の層間絶縁膜が前記電子回路と接する第1の接触部を有し、
    前記第1の接触部における前記電子回路が、遷移金属を含有する遷移金属含有部位及び金属酸化物を含有する金属酸化物含有部位を有し、
    前記第1の接触部における前記第1の層間絶縁膜が、前記電子回路の前記遷移金属含有部位及び前記金属酸化物含有部位と接する、
    請求項1から3のいずれかに記載の電子回路装置。
  5. 前記多層層間絶縁膜が、前記電子回路上及び前記電子回路の隙間に露出した前記基材上に形成され、
    前記第1の層間絶縁膜と前記電子回路含有基材とが接触する前記接触部が、前記第1の層間絶縁膜が前記電子回路と接する第1の接触部と、前記第1の層間絶縁膜が前記基材と接する第2の接触部とを有し、
    前記第1の接触部における前記電子回路が、遷移金属を含有する遷移金属含有部位及び金属酸化物を含有する金属酸化物含有部位の少なくともいずれかを有し、
    前記第2の接触部における前記基材が、遷移金属を含有する遷移金属含有部位及び金属酸化物を含有する金属酸化物含有部位の少なくともいずれかを有し、
    前記接触部における前記第1の層間絶縁膜が、前記電子回路の前記遷移金属含有部位及び前記基材の前記遷移金属含有部位の少なくともいずれか、並びに前記電子回路の前記金属酸化物含有部位及び前記基材の前記金属酸化物含有部位の少なくともいずれかと接する、
    請求項1から3のいずれかに記載の電子回路装置。
  6. 前記第1の接触部における前記電子回路が、遷移金属を含有する遷移金属含有部位を有し、
    前記第2の接触部における前記基材が、金属酸化物を含有する金属酸化物含有部位を有し、
    前記接触部における前記第1の層間絶縁膜が、前記電子回路の前記遷移金属含有部位、及び前記基材の前記金属酸化物含有部位と接する、
    請求項5に記載の電子回路装置。
  7. 前記第2の層間絶縁膜が、シロキサンポリマーを含有する請求項1から6のいずれかに記載の電子回路装置。
  8. 前記第1の層間絶縁膜の前記第2の層間絶縁膜側の面の形状が、前記電子回路含有基材の表面形状に追従した形状である請求項1から7のいずれかに記載の電子回路装置。
  9. 前記電子回路含有基材の最大段差(X)(nm)と、前記第1の層間絶縁膜の最大段差(Y)(nm)とが、下記式(1)を満たす請求項1から8のいずれかに記載の電子回路装置。
    (X−Y)/X<0.5 ・・・式(1)
  10. 前記電子回路が、電界効果型トランジスタである請求項1から9のいずれかに記載の電子回路装置。
  11. 駆動信号に応じて光出力が制御される光制御素子と、
    前記光制御素子を駆動する駆動回路と、
    を有する表示素子であって、
    前記駆動回路が、請求項1から10のいずれかに記載の電子回路装置であることを特徴とする表示素子。
  12. 駆動信号に応じて光出力が制御される光制御素子と、
    前記光制御素子を駆動する駆動回路と、
    を有する表示素子であって、
    前記駆動回路が、
    基材、及び第1の配線を有し前記基材上に形成された電子回路を有する電子回路含有基材と、
    前記電子回路含有基材上に形成され、かつ貫通孔を有する多層層間絶縁膜と、
    前記多層層間絶縁膜上に形成された第2の配線と、
    前記多層層間絶縁膜の前記貫通孔内に形成され、前記第1の配線と前記第2の配線とを接続する接続部材と、
    を有する電子回路装置であり、
    前記多層層間絶縁膜が、前記電子回路含有基材上に形成された第1の層間絶縁膜と、前記第1の層間絶縁膜上に形成された第2の層間絶縁膜とを有し、
    前記第1の層間絶縁膜と前記電子回路含有基材とが接する接触部において、前記電子回路含有基材が、遷移金属を含有する遷移金属含有部位と、金属酸化物を含有する金属酸化物含有部位とを有し、
    前記第2の層間絶縁膜が、シロキサンポリマーを含有する、
    ことを特徴とする表示素子。
  13. 前記光制御素子が、エレクトロルミネッセンス素子を有する請求項11から12のいずれかに記載の表示素子。
  14. 前記光制御素子が、エレクトロクロミック素子、液晶素子、電気泳動素子、及びエレクトロウェッティング素子のいずれかを有する請求項11から12のいずれかに記載の表示素子。
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