JP6520465B2 - マルテンサイト系ステンレス鋼管の製造方法 - Google Patents

マルテンサイト系ステンレス鋼管の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、マルテンサイト系ステンレス鋼管の製造方法に関する。さらに詳しくは、管端部をアップセット加工するマルテンサイト系ステンレス鋼管の製造方法に関する。
油井管に代表される鋼管同士を接続する場合、たとえば、管端部にねじ部が形成される。この場合、ねじ部を有する継手を介して鋼管同士が接続されたり、鋼管の管端同士がねじ部により接続されたりする。鋼管の管端部にねじ部を形成する場合、ねじ部の強度を高めるために、管端部の肉厚を、他の鋼管部分の肉厚よりも厚くする。
アップセット加工は、鋼管の管端部を増肉する。アップセット加工では、加熱された管端部を有する鋼管をダイスに挿入した後、マンドレルバーを用いて管端部を据込鍛造する。
アップセット加工では、管端部が変形しながら増肉する。このとき、管端部が均一に変形せずに、管端部の内面に凹みが発生する場合がある。このような凹みをアンダーフィルという。鋼管の変形抵抗が高い場合(たとえば、鋼管が高合金である場合又はアップセット加工時の鋼管の加熱温度に制約がある場合等)は特に、アンダーフィルが発生しやすい。
アップセット加工におけるアンダーフィルの発生を抑制する方法が特開平8−10889号公報(特許文献1)に開示されている。特許文献1に開示された製造方法では、管端部における中央部を最高温度とし、中央部から両側に向かうに従って低温となるような温度分布で管端部を加熱した後、アップセット加工する。この場合、管端では変形抵抗が大きく、中央部では変形抵抗が小さい。そのため、増肉が軸方向に均一に起こる、と特許文献1には記載されている。
特開平8−10889号公報
しかしながら、変形抵抗の高い鋼管に対してアップセット加工を実施する場合、特許文献1の方法を適用しても、依然としてアンダーフィルが発生する場合がある。変形抵抗の高い鋼管はたとえば、Crを10.0〜14.0質量%含有するマルテンサイト系ステンレス鋼(以下、13Cr鋼ともいう)である。
13Cr鋼からなる鋼管(以下、13Cr鋼管ともいう)の管端部のアップセット加工において、変形抵抗を小さくするには、アップセット加工前の加熱温度を高くする方法がある。しかしながら、13Cr鋼は、1200℃以上に加熱すると急激にδフェライトが生成される。δフェライトが発生すると、靱性等の鋼の機械的特性が低下する。
本発明の目的は、13Cr鋼管のアンダーフィルを抑制し、かつ、製造された13Cr鋼管のδフェライトを低減できるマルテンサイト系ステンレス鋼管の製造方法を提供することである。
本発明の実施形態によるマルテンサイト系ステンレス鋼管の製造方法は、加熱する工程と、アップセット加工する工程と、焼入れ及び焼戻しを実施する工程とを備える。加熱する工程では、Crを10.0〜14.0質量%含有するマルテンサイト系ステンレス鋼管の管端部を1200〜1300℃未満の温度に加熱する。アップセット加工する工程では、加熱された管端部をアップセット加工する。焼入れ及び焼戻しを実施する工程では、アップセット加工された管端部に対して焼入れ及び焼戻しを実施する。
本発明によるマルテンサイト系ステンレス鋼管の製造方法は、13Cr鋼管のアンダーフィルを抑制し、かつ、製造された13Cr鋼管のδフェライトを低減できる。
図1は、13Cr鋼及び炭素鋼の加熱温度と変形抵抗との関係を示す図である。 図2は、1200℃以上でアップセット加工された後、放冷された13Cr鋼管のミクロ組織写真画像である。 図3は、1200℃以上でアップセット加工された後、放冷された13Cr鋼管のミクロ組織写真画像である。 図4は、1200℃以上でアップセット加工された後、焼入れ及び焼戻しされた13Cr鋼管のミクロ組織写真画像である。 図5は、13Cr鋼管のアップセット加工の加熱温度と、δフェライト率との関係を示す図である。 図6は、アップセット加工装置(アップセッタ)の概略図である。
以下、図面を参照して、本実施形態の13Cr鋼管の製造方法について詳述する。図中同一又は相当部分には同一符号を付してその説明は繰り返さない。
本発明者らは、13Cr鋼管の管端部をアップセット加工しても、アンダーフィルの発生を抑制できる製造方法について検討した。その結果、次の知見を得た。
[13Cr鋼及び炭素鋼の加熱温度と変形抵抗との関係]
図1は、13Cr鋼及び炭素鋼の加熱温度と変形抵抗との関係を示す図である。図1は次の方法により得られた。表1に示す化学組成を有する13Cr鋼材と、JISG4051(2009)に規定されたS45Cに相当する化学組成を有する炭素鋼材とを準備した。
13Cr鋼材及び炭素鋼材から引張試験片を採取した。採取された引張試験片を種々の温度に加熱した。加熱された引張試験片に対して、JIS Z 2241(2011)に準拠した引張試験を大気中で実施し、変形抵抗(降伏応力、単位はkgf/mm2)を求めた。得られた変形抵抗値をプロットして図1を得た。
図1中の「○」印は13Cr鋼材の変形抵抗を示し、「◇」印は炭素鋼材の変形抵抗を示す。図1を参照して、13Cr鋼材の変形抵抗は、いずれの加熱温度においても、炭素鋼材よりも高い。しかしながら、13Cr鋼材及び炭素鋼材ともに、加熱温度が高まるにしたがい変形抵抗が低下する。そして、13Cr鋼材は、炭素鋼材と比較して、加熱温度の上昇に伴う変形抵抗の低下代が大きい。そのため、加熱温度が上昇して1200℃となったとき、13Cr鋼材の変形抵抗は、炭素鋼材の変形抵抗とほぼ同等レベルまで下がる。
以上の結果から、13Cr鋼管をアップセット加工する場合、1200℃以上の加熱温度で加熱すれば、炭素鋼材と同等の変形抵抗となり、アンダーフィルの発生が抑制されると考えられる。
しかしながら、13Cr鋼を1200℃以上の温度に加熱すれば、上述のとおり、金属組織にδフェライトが生成しやすい。δフェライトは一度生成されると、その除去は困難であると考えられていたため、従前の13Cr鋼材の熱間加工では、加熱温度が1200℃未満に抑えられている。
[δフェライト低減方法]
本発明者らは、13Cr鋼を1200℃以上でアップセット加工した場合であってもδフェライトの生成が低減される方法について検討した。その結果、次の知見を得た。
1200℃以上の加熱温度で加熱された13Cr鋼管をアップセット加工した後、焼入れ及び焼戻しを実施すれば、δフェライトが低減される。
図2及び図3は、1200℃以上でアップセット加工された後、放冷された13Cr鋼管のミクロ組織写真画像である。図4は、1200℃以上でアップセット加工された後、焼入れ及び焼戻しされた13Cr鋼管のミクロ組織写真画像である。図2〜図4は次の方法により得られた。
図2では、表1に示す化学組成の13Cr鋼管の管端部を1230℃に加熱して、アップセット加工を実施した。アップセット加工後、13Cr鋼管を放冷した。冷却後の13Cr鋼管の管端部を切断して、ミクロ組織観察を実施した。具体的には、鋼管の肉厚中央部からサンプルを採取した。サンプルの表面のうち、鋼管の軸方向と垂直な表面を機械研磨した後、周知の腐食液でエッチングした。エッチング後の表面に対して顕微鏡を用いてミクロ組織観察を行い、図2のミクロ組織写真画像を得た。
図3では、表1に示す化学組成の13Cr鋼管の管端部を1200℃に加熱した。その他の条件(アップセット加工)は図2を得た場合と同じとした。図2と同じ方法でミクロ組織観察を行い、図3のミクロ組織写真画像を得た。
図4では、表1に示す化学組成の13Cr鋼管の管端部を1210℃に加熱して、図2及び図3と同じ条件でアップセット加工を実施した。さらに、アップセット加工後の13Cr鋼管に対して、焼入れを実施した。焼入れ後、13Cr鋼管に対して、焼戻しを実施した。焼入れ温度は910℃、保持時間は15分であり、水冷による焼入れを実施した。焼戻し温度は605℃、保持時間は30分であり、保持時間経過後、放冷した。焼戻し後の13Cr鋼管を用いて、図2と同じ方法でミクロ組織観察を行い、図4のミクロ組織写真画像を得た。
図2〜図4中の黒色部分がδフェライトである。図2〜図4を参照して、1200℃以上でアップセット加工のみを実施した場合(図2及び図3)、組織内にδフェライトが多数生成した。ASTM(米国材料試験協会)E562に規定されるメッシュカウント法によってδフェライト率(%)を算出した結果、図2のδフェライト率は1.33%であり、図3のδフェライト率は0.83%であった。
一方、1200℃以上で13Cr鋼管に対しアップセット加工を実施した後、焼入れ及び焼戻しを実施した場合(図4)、組織内にδフェライトがほぼ観察されず、δフェライト率は0.01%であった。
以上の結果から、13Cr鋼材を1200℃以上に加熱してアップセット加工を実施した後、焼入れ及び焼戻し処理を実施すれば、δフェライトを低減できる。
図5は、13Cr鋼管のアップセット加工の加熱温度と、δフェライト率との関係を示す図である。図5は後述の実施例により得られた。図5中の「◇」印は、アップセット加工後、放冷して得られた13Cr鋼管(アップセットまま材)の結果である。「○」印は、アップセット加工後、焼入れ及び焼戻しを実施した13Cr鋼管の結果である。
図5を参照して、アップセットまま材の場合、1200℃以上でδフェライト率(%)が顕著に増大する。一方、アップセット加工後、焼入れ及び焼戻しを実施する場合、1200℃以上の加熱温度でアップセット加工を実施しても、δフェライト率はほぼ0%であり、δフェライトを低減できる。
以上の知見に基づいて完成した本実施形態によるマルテンサイト系ステンレス鋼管の製造方法は、加熱する工程と、アップセット加工する工程と、焼入れ及び焼戻しを実施する工程とを備える。加熱する工程では、Crを10.0〜14.0質量%含有するマルテンサイト系ステンレス鋼管の管端部を1200〜1300℃未満の温度に加熱する。アップセット加工する工程では、加熱された管端部をアップセット加工する。焼入れ及び焼戻しを実施する工程では、アップセット加工された管端部に対して焼入れ及び焼戻しを実施する。
本実施形態の製造方法は、アップセット加工する13Cr鋼管の管端部を1200℃以上に加熱する。これにより、13Cr鋼管の変形抵抗が低減されるため、アップセット加工後の管端部にアンダーフィルが発生しにくい。また、アップセット加工後に13Cr鋼管に焼入れ及び焼戻しを実施する。これにより、加熱する工程で管端部に生成されたδフェライトを低減できる。
好ましくは、上述の製造方法は、焼入れ及び焼戻しを実施する工程の前に、1回以上の加熱する工程と、複数回のアップセット加工する工程とを備える。
管端部のアップセット加工において、1回当たりの加工量が大きいとアンダーフィルが発生しやすい。管端部を複数回に分けてアップセット加工すると、アップセット加工1回当たりの加工量が少ない。そのため、アンダーフィルの発生がさらに抑制される。
好ましくは、本実施形態の製造方法で製造されるマルテンサイト系ステンレス鋼管は、質量%で、C:0.05%以下、Si:1.0%以下、Mn:1.0%以下、P:0.04%以下、S:0.005%以下、Cr:10.0〜14.0%、Mo:0.5〜7.0%、Ni:4.0〜8.0%、Al:0.001〜0.1%、Ti:0〜0.75%、Zr:0〜2.0%、Ca:0〜0.05%、Mg:0〜0.05%、希土類元素:0〜0.05%、及び、N:0.05%以下、Cu:0〜3.5%、V:0〜0.12%、を含有し、残部はFe及び不純物からなる。
[製造方法]
上述の知見に基づく本実施形態のマルテンサイト系ステンレス鋼管(13Cr鋼管)の製造方法は、次のとおりである。
本実施形態の13Cr鋼管の製造方法は、13Cr鋼管を加熱する工程(加熱工程:S1)と、13Cr鋼管をアップセット加工する工程(アップセット加工工程:S2)と、アップセット加工後の13Cr鋼管を焼入れ及び焼戻しを実施する工程(焼入れ及び焼戻し工程:S3)とを備える。以下、各工程について詳述する。
[加熱工程:S1]
初めに、マルテンサイト系ステンレス鋼管を準備し、加熱する。本実施形態のマルテンサイト系ステンレス鋼管は、10.0〜14.0質量%のCrを含有する。以下、10.0〜14.0質量%のCrを含有するマルテンサイト系ステンレス鋼管を、「13Cr鋼管」という。
13Cr鋼管の化学組成は、Cr含有量が10.0〜14.0%で、マルテンサイト系ステンレス鋼が得られる組成であれば、特に限定されない。好ましくは、13Cr鋼管の化学組成は、次の元素を含有する。以下の説明で、化学組成の「%」は「質量%」を意味する。
C:0.05%以下
炭素(C)は不可避に含有される。Cは鋼の強度を高める。しかしながら、C含有量が高すぎれば、Cr炭化物が過剰に析出し、応力腐食割れが発生する。したがって、C含有量は0.05%以下である。鋼の強度をさらに有効に高めるための好ましいC含有量の下限は、0.001%である。
Si:1.0%以下
シリコン(Si)は、鋼を脱酸する。Siはさらに、鋼の耐食性を高める。しかしながら、Si含有量が高すぎれば、鋼の靭性及び加工性が低下する。また、Siはフェライト形成元素であるため、Si含有量が高すぎればδフェライトが生成され、鋼の靱性が低下する。そのため、Si含有量は1.0%以下にする。鋼の耐食性をさらに有効に高めるための好ましいSi含有量の下限は、0.05%である。
Mn:1.0%以下
マンガン(Mn)は、鋼を脱酸する。Mn含有量が高すぎれば、鋼の延性が低下する。したがって、Mn含有量は1.0%以下である。また、Mnはオーステナイト形成元素であり、組織のマルテンサイト化に寄与する。したがって、その効果を得るための好ましいMn含有量の下限は0.1%である。
P:0.04%以下
燐(P)は不純物である。Pは、フェライト形成元素であるため、δフェライトを生成し、鋼の靱性が低下する。したがって、P含有量は0.04%以下である。
S:0.005%以下
硫黄(S)は不純物である。Sは、フェライト形成元素であるため、δフェライトを生成し、鋼の靱性が低下する。したがって、S含有量は0.005%以下である。
Cr:10.0〜14.0%
クロム(Cr)は、使用環境下での鋼の耐食性を高める。Crはさらに、炭化物を生成して鋼の強度を高める。Cr含有量が低すぎれば、これらの効果が得られない。一方、Cr含有量が高すぎれば、焼戻し後の組織をマルテンサイトにするのを妨げる。さらに、Crはフェライト生成元素であるためCr含有量が高すぎれば、δフェライトを生成し、鋼の靱性が低下する。したがって、Cr含有量は10.0〜14.0%である。
Mo:0.5〜7.0%
モリブデン(Mo)は、鋼の耐食性を高め、かつ、鋼の強度を高める。Mo含有量が低すぎれば、これらの効果が得られない。一方、Mo含有量が高すぎれば、製造コストが高くなる。したがって、Mo含有量は0.5〜7.0%である。
Ni:4.0〜8.0%
ニッケル(Ni)は、オーステナイト形成元素であり、組織のマルテンサイト化に寄与する。Ni含有量が低すぎれば、焼戻し後の組織に多くのフェライトが析出する。一方、Ni含有量が高すぎれば、焼戻し後の組織が主としてオーステナイトとなる。したがって、Ni含有量は4.0〜8.0%である。
Al:0.001〜0.1%
アルミニウム(Al)は、Siと同様に鋼を脱酸する。Al含有量が高すぎれば、鋼中に多くの介在物が生成され、耐食性が低下する。一方、Al含有量が低すぎれば、鋼の脱酸効果が得られない。したがって、Al含有量は0.001〜0.1%である。本実施形態においてAl含有量は、酸可溶Al(sol.Al)の含有量を意味する。
Ti:0〜0.75%
チタン(Ti)は任意元素であり、含有されなくてもよい。含有される場合、Tiは鋼中に固溶し、炭窒化物として析出して、鋼の強度を高める。Tiが少しでも含有されると、この効果がある程度得られる。しかしながら、Ti含有量が高すぎれば、炭窒化物が多量に析出し、延性が低下する。したがって、Ti含有量は0〜0.75%である。鋼の強度をさらに有効に高めるための好ましいTi含有量の下限は、4×C(%)である。
Zr:0〜2.0%
ジルコニウム(Zr)は任意元素である、含有されなくてもよい。含有される場合、ZrはTi同様に、鋼中に固溶し、炭窒化物として析出して、鋼の強度を高める。しかしながら、Zr含有量が高すぎれば、炭窒化物が多量に析出し、延性が低下する。したがって、Zr含有量は0〜2.0%である。鋼の強度をさらに有効に高めるための好ましいZr含有量の下限は、10×C(%)である。
Ca:0〜0.05%
カルシウム(Ca)は任意元素であり、含有されなくてもよい。含有される場合、Caは鋼の熱間加工性を高める。Caが少しでも含有されると、この効果がある程度得られる。しかしながら、Ca含有量が高すぎれば、Caが酸素(O)と結合して鋼の清浄性が低下し、熱間加工性がかえって低下する。したがって、Ca含有量は0〜0.05%である。鋼の熱間加工性をさらに有効に高めるための好ましいCa含有量の下限は、0.001%である。
Mg:0〜0.05%
マグネシウム(Mg)は任意元素であり、含有されなくてもよい。含有される場合、MgはCaと同様に、鋼の熱間加工性を高める。Mgが少しでも含有されると、この効果がある程度得られる。しかしながら、Mg含有量が高すぎれば、MgがOと結合して、鋼の清浄性が低下し、かえって鋼の熱間加工性が低下する。したがって、Mg含有量は0〜0.05%である。鋼の熱間加工性をさらに有効に高めるための好ましいMg含有量の下限は、0.001%である。
希土類元素(REM):0〜0.05%
希土類元素(REM)は任意元素であり、含有されなくてもよい。含有される場合、REMはSとの親和力が強く、鋼の熱間加工性を高める。REMが少しでも含有されると、この効果がある程度得られる。しかしながら、REM含有量が高すぎれば、REMがOと結合して、鋼の清浄性が低下し、かえって鋼の熱間加工性が低下する。したがって、REM含有量は0〜0.05%である。鋼の熱間加工性をさらに有効に高めるための好ましいREM含有量の下限は、0.001%である。なお、「REM」とは、Sc、Y及びランタノイドの合計17元素の総称であり、REMの含有量はREMのうちの1種又は2種以上の元素の合計含有量を指す。また、REMについては一般的にミッシュメタルに含有される。このため、たとえば、ミッシュメタルの形で添加して、REMの量が上記の範囲となるように含有させてもよい。
N:0.05%以下
窒素(N)は不純物である。Nは、鋼中に固溶し、微細な窒化物を形成して、鋼の強度を高める。N含有量が高すぎれば、鋼中に窒化物が多く析出され、熱間加工性が低下する。したがって、N含有量は0.05%以下である。
Cu:0〜3.5%
銅(Cu)は任意元素であり、含有されなくてもよい。含有される場合、CuはNiと同様にオーステナイト形成元素であり、組織のマルテンサイト化に寄与する。また、Cuは鋼中への水素の侵入を抑制し、耐硫化物応力腐食割れ性を高める。しかしながら、Cu含有量が高すぎれば、焼戻し後の組織が主としてオーステナイトとなる。また、Cu含有量が3.5%を超えれば、CuSが粒界に析出し熱間加工性が低下する。したがって、Cu含有量は0〜3.5%である。鋼の組織のマルテンサイト化をさらに有効に高めるための好ましいCu含有量の下限は、0.2%である。
V:0〜0.12%
バナジウム(V)は任意元素であり、含有されなくてもよい。含有される場合、Vは炭化物を形成し鋼の強度、靱性を高める。しかしながら、V含有量が0.12%を超えれば、鋼の靱性が低下する。したがって、V含有量は0〜0.12%である。鋼の強度をさらに有効に高めるための好ましいV含有量の下限は、0.05%である。
本実施形態によるマルテンサイト系ステンレス鋼は、上記の元素を含有し、残部はFe及び不純物からなる。ここでいう「不純物」とは、鋼材を工業的に製造する際に、鉱石、スクラップ等の原料その他の要因により混入する成分を意味する。
13Cr鋼管を1200〜1300℃未満で加熱する。たとえば、13Cr鋼管の管端部を、高周波誘導加熱炉によって加熱する。加熱工程(S1)では、13Cr鋼管の管端部のみを加熱してもよいし、13Cr鋼管全体を加熱してもよい。
加熱温度が1200℃未満であれば、アップセット加工時に13Cr鋼管の変形抵抗が高いため、高仕様のアップセット設備が必要になるうえ、アンダーフィルが発生しやすい。したがって、加熱温度の下限は1200℃である。一方、加熱温度が1300℃であると、図5に示すとおり、焼入れ及び焼戻しを実施してもδフェライト率は約5%となる。したがって、加熱温度は1200〜1300℃未満である。加熱温度の好ましい上限は1270℃である。この場合、δフェライト率を0.1%まで低減できる。
[アップセット加工工程:S2]
アップセット加工工程では、加熱された13Cr鋼管の管端部に対してアップセット加工を実施する。
図6は、アップセット加工装置(アップセッタ)1の概略図である。図1を参照して、アップセッタ1は、マンドレルバー2と、ダイス3と、グリップ5とを備える。
図示しない加熱炉で加熱された13Cr鋼管4を、ダイス3に挿入する。13Cr鋼管4の管端部のうち、前端の管端部を、グリップ5により把持して固定する。固定後、マンドレルバー2の軸芯を、13Cr鋼管4の軸芯に合わせる。その後、マンドレルバー2を、管端部41の後端から13Cr鋼管4の前端に向かって、軸方向に押し込む。このとき、マンドレルバー2のテーパ部22が管端部41に挿入される。そして、マンドレルバー2のショルダ21が管端部41の後端面42と接触して、管端部41を前方に押す。マンドレルバー2のテーパ部22が13Cr鋼管4内に挿入されるため、管端部41の肉厚が13Cr鋼管4の径方向外側に向かって増加する。
本実施形態では、1200℃以上に加熱した13Cr鋼管をアップセット加工する。上述のとおり、13Cr鋼管を1200℃以上に加熱すれば、変形抵抗が低下して、炭素鋼とほぼ同等になる。そのため、13Cr鋼管の管端部の熱間鍛造性が高まり、アンダーフィルの発生が抑制される。
[焼入れ及び焼戻し工程:S3]
13Cr鋼管を1200℃以上でアップセット加工すれば、アンダーフィルの発生が抑制されるものの、δフェライトが生成する。そこで、本実施形態では、アップセット加工後の13Cr鋼管に対して、焼入れ及び焼戻しを実施する。
焼入れは、周知の方法で実施すればよい。焼入れにおける加熱温度(焼入れ温度)はA3変態温度以上であり、たとえば、900〜1000℃である。焼入れ温度での保持時間は特に限定されない。保持時間はたとえば、15〜60分である。保持時間経過後の13Cr鋼管をMs点以下に急冷する。冷却方法はたとえば、水冷である。
焼入れ後の13Cr鋼管に対して焼戻しを実施する。焼戻しは周知の方法で実施すればよい。焼戻し温度はA1変態温度以下であり、たとえば、500〜700℃である。焼戻し温度での保持時間はたとえば、15〜90分である。保持時間経過後、13Cr鋼管4を放冷する。焼戻し温度及び保持時間は13Cr鋼管の機械的特性に応じて適宜調整する。
上述の焼入れ及び焼戻しを実施することにより、1200℃以上の加熱により生成されたδフェライトが低減する。そのため、本実施形態では、13Cr鋼管のアンダーフィルの発生を抑制しつつ、かつ、組織中のδフェライトを抑制できる。
上述の実施の形態では、加熱工程(S1)を1回実施した後、アップセット加工工程(S2)を1回実施し(1ヒート1ショットプロセス)、その後、焼入れ及び焼戻し工程(S3)を実施する。しかしながら、加熱工程(S1)及びアップセット加工工程(S2)の回数は特に制限されない。たとえば、加熱工程(S1)及びアップセット加工工程(S2)を交互に2回以上繰り返してもよい(例えば2ヒート2ショットプロセス)。2ヒート2ショットプロセスでは、加熱工程(S1)、アップセット加工工程(S2)、加熱工程(S1)、アップセット加工工程(S2)の順に各工程を実施する。また、1回の加熱工程(S1)で加熱された管端部41の温度が下がらない間に複数回アップセット加工工程(S2)を実施してもよい。たとえば1ヒート2ショットプロセスでは、加熱工程(S1)、アップセット加工工程(S2)、アップセット加工工程(S2)の順に各工程を実施する。
管端部41のアップセット加工を複数回に分けて実施すれば、アップセット加工1回当たりの加工量を低減できる。そのため、アンダーフィルの発生をさらに抑制できる。
後述する本発明例及び参考例の製造方法によって、加熱温度の異なる複数の13Cr鋼管を製造した。製造された13Cr鋼管のδフェライト率を調査した。
[本発明例の製造方法]
本発明例では、加熱工程(S1)、アップセット加工工程(S2)、加熱工程(S1)、アップセット加工工程(S2)、焼入れ及び焼戻し工程(S3)の順に各工程を実施し複数の13Cr鋼管を製造した。製造された各鋼管は、加熱工程(S1)での加熱温度が異なるだけで、その他の条件は全ての鋼管の製造において同じとした。
本発明例では焼入れ温度は910℃、保持時間は15分であり、水冷による焼入れを実施した。焼戻し温度は605℃、保持時間は30分であった。
本発明例では、表1に示す化学組成を有する13Cr鋼管を用いた。アップセット加工前の各鋼管の外径は114.3mm、肉厚は14.22mmであった。各鋼管の管端部を加熱(1回目の加熱)した後、図1に示すアップセッタ1を用いて1回目のアップセット加工を実施した。その後、各鋼管の管端部を再度、1回目と同じ温度に加熱し、2回目のアップセット加工を実施した。
管端部の加熱は、13Cr鋼管の管端から管軸方向に150mmの長さの領域を均一に加熱した。1回のアップセット加工による管端部の増肉量は6.75mmであり、アップセット長さは60mmであった。
[参考例の製造方法]
参考例では、、加熱工程(S1)、アップセット加工工程(S2)、加熱工程(S1)、アップセット加工工程(S2)の順に各工程を実施し複数の13Cr鋼管を製造した。すなわち、参考例では、アップセット加工後に焼入れ及び焼戻し工程(S3)を実施しなかった。参考例でも、本発明例と同様に、製造された各鋼管は、加熱工程(S1)での加熱温度が異なるだけで、その他の条件は全ての鋼管の製造において同じとした。
参考例では、本発明例と同様に表1に示す化学組成を有する13Cr鋼管を用いた。13Cr鋼管のサイズ、加熱領域、加工条件も本発明例と同じとした。
[試験結果]
本発明例及び参考例の製造方法によって製造された各鋼管を上述と同様の方法でミクロ組織観察を行い、δフェライト率を求めた。その結果を表2及び表3に示す。表2は、本発明例の結果を示す。表3は、参考例の結果を示す。
表2を参照して、本発明例では管端部の加熱温度が1200℃〜1300℃未満では、加熱温度が1200℃以上であるにもかかわらず、δフェライト率は0.3%以下であり、δフェライトが低減された。加熱温度が1270℃未満では、製造された13Cr鋼管のδフェライト率は0.1%以下であり、さらにδフェライトが低減された。
表3を参照して、参考例では管端部の加熱温度が1190℃以下ではδフェライト率は0.15%以下であった。一方、加熱温度が1195℃では1.33%、1205℃では0.83%であった。すなわち、参考例では管端部の加熱温度が1200℃近傍においてδフェライト率が急激に上昇した。
表2及び表3の結果より、加熱工程でδフェライトが生成されても、アップセット加工後に焼入れ及び焼戻し工程を実施することで、δフェライトを低減できることがわかった。したがって、13Cr鋼管を1200℃以上に加熱してアップセット加工を実施でき、アンダーフィルの発生を抑制できる。
以上、本発明の実施の形態を説明した。しかしながら、上述した実施の形態は本発明を実施するための例示に過ぎない。したがって、本発明は上述した実施の形態に限定されることなく、その趣旨を逸脱しない範囲内で上述した実施の形態を適宜変更して実施することができる。
1 アップセッタ
2 マンドレルバー
3 ダイス

Claims (3)

  1. Crを10.0〜14.0質量%、Cを0.05質量%以下含有するマルテンサイト系ステンレス鋼管の管端部を1200〜1300℃未満の温度に加熱する工程と、
    加熱された前記管端部をアップセット加工する工程と、
    アップセット加工された前記管端部に対して焼入れ及び焼戻しを実施する工程とを備える、マルテンサイト系ステンレス鋼管の製造方法。
  2. 請求項1に記載のマルテンサイト系ステンレス鋼管の製造方法であって、
    前記焼入れ及び焼戻しする工程の前に、1回以上の前記加熱する工程と、複数回の前記アップセット加工する工程とを備える、マルテンサイト系ステンレス鋼管の製造方法。
  3. 請求項1又は請求項2に記載のマルテンサイト系ステンレス鋼管の製造方法であって、
    前記マルテンサイト系ステンレス鋼管は、質量%で、
    C:0.05%以下、
    Si:1.0%以下、
    Mn:1.0%以下、
    P:0.04%以下、
    S:0.005%以下、
    Cr:10.0〜14.0%、
    Mo:0.5〜7.0%、
    Ni:4.0〜8.0%、
    Al:0.001〜0.1%、
    Ti:0〜0.75%、
    Zr:0〜2.0%、
    Ca:0〜0.05%、
    Mg:0〜0.05%、
    希土類元素:0〜0.05%、及び、
    N:0.05%以下、
    Cu:0〜3.5%、
    V:0〜0.12%、を含有し、残部はFe及び不純物からなるマルテンサイト系ステンレス鋼管の製造方法。
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