JP6780233B2 - オーステナイト系耐熱合金およびその製造方法 - Google Patents

オーステナイト系耐熱合金およびその製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、オーステナイト系耐熱合金およびその製造方法に係り、特に、クリープ破断強度に優れるオーステナイト系耐熱合金およびその製造方法に関する。
従来、高温環境下で使用されるボイラにおいては、装置用材料として、SUS304H、SUS316H、SUS321H、SUS347H等の、いわゆる「18−8系オーステナイトステンレス鋼」が使用されてきた。しかしながら、近年、高温環境下における装置の使用条件が著しく過酷化し、それに伴って使用材料に対する要求性能が厳しくなり、従来用いられてきた18−8系オーステナイトステンレス鋼では高温強度、なかでもクリープ破断強度が著しく不足する状況となっている。そこで、適正量の各種元素を含有させることによって、クリープ破断強度を改善したオーステナイト系ステンレス鋼が開発されてきた。
一方、最近では、例えば火力発電用ボイラの分野で、従来は高々600℃程度であった蒸気温度を700℃以上に高める計画が推進されている。そして、この場合には使用される部材の温度は700℃を遥かに超えてしまうため、上記の新たに開発されたオーステナイト系ステンレス鋼を用いても、クリープ破断強度と耐食性が不十分である。
このようなことを背景に、特許文献1には、Crを28〜38%、Niを30〜50%と含有量を高め、MoおよびWの1種以上を含有させて、高温強度の向上を図った耐熱合金が開示されている。また、特許文献2〜7には、Crを28〜38%、Niを35〜60%とさらに高め、さらにTiを含有させることで、より高温強度を高めた耐熱合金が開示されている。上記の特許文献で提案された耐熱合金はいずれも、Crを主体とした体心立方構造のα−Cr相の析出を活用して、一層のクリープ破断強度の改善を図ったものである。さらに、特許文献8では、Wの含有量を3〜15%と高め、固溶強化およびLaves相によるクリープ破断強度の向上が提案されている。
特開平7−34166号公報 特開平7−70681号公報 特開平7−216511号公報 特開平7−331390号公報 特開平8−127848号公報 特開平8−218140号公報 特開平10−96038号公報 国際公開第2009/154161号
しかしながら、上記の特許文献で開示された耐熱合金をもってしても、近年要求されている高いクリープ破断強度に対しては十分とはいえない状況になっている。
本発明は、上記の課題を解決し、従来の耐熱合金に比べてより高い高温強度、なかでもクリープ破断強度を有するオーステナイト系耐熱合金を提供することを目的とする。
本発明者らは、ベース成分として、質量%で、Crを28〜38%、Niを40〜60%、を含有し、α−Cr相の析出強化が活用できる種々の耐熱合金を用いて、クリープ破断強度について調査した。そして、クリープ破断時間と析出物の形状および個数密度との関係を明らかにし、下記の知見を得た。
(a)α−Cr相およびη相は炭化物よりも高温で粗大化しにくく安定であり、これらの個数密度を高めることによりクリープ破断強度の向上が実現される。
(b)700℃以上といった耐熱合金の使用環境よりも低温で事前に熱処理することにより、使用中に析出する個数密度よりも大きい個数密度が得られ、クリープ特性の向上が図れる。
本発明は上記の知見に基づいて完成されたものであり、下記のオーステナイト系耐熱合金およびその製造方法を要旨とする。
(1)化学組成が、質量%で、
C:0.02〜0.15%、
Si:2.0%以下、
Mn:3.0%以下、
Cr:28.0〜38.0%以下、
Ni:40.0〜60.0%、
W:3.0〜15.0%、
Ti:0.05〜1.0%、
Zr:0.005〜0.20%、
Al:0.01〜0.30%、
B:0.05%以下、
Ca:0〜0.05%、
Mg:0〜0.05%、
REM:0〜0.05%、
残部:Feおよび不純物であり、
不純物中のP、SおよびNは、
P:0.03%以下、
S:0.01%以下、
N:0.02%以下である、オーステナイト系耐熱合金であって、
前記オーステナイト系耐熱合金の任意断面における金属組織が、700℃で1000時間保持した後において、下記(i)式を満足する、オーステナイト系耐熱合金。
F≧0.12 ・・・(i)
但し、上記(i)式中のFは、下記(ii)式で定義される値(μm−2)である。
F=D×P ・・・(ii)
上記(ii)式中の各記号の意味は以下に示すとおりである。
D:アスペクト比が3以上の析出物の個数密度(μm−2
P:アスペクト比が3以上の析出物が占める面積比率
(2)前記化学組成が、質量%で、
Ca:0.0005〜0.05%、
Mg:0.0005〜0.05%、および
REM:0.0005〜0.05%、
から選択される1種以上を含有する、上記(1)に記載のオーステナイト系耐熱合金。
(3)質量%で、
C:0.02〜0.15%、
Si:2.0%以下、
Mn:3.0%以下、
Cr:28.0〜38.0%以下、
Ni:40.0〜60.0%、
W:3.0〜15.0%、
Ti:0.05〜1.0%、
Zr:0.005〜0.20%、
Al:0.01〜0.30%、
B:0.05%以下、
Ca:0〜0.05%、
Mg:0〜0.05%、
REM:0〜0.05%、
残部:Feおよび不純物であり、
不純物中のP、SおよびNは、
P:0.03%以下、
S:0.01%以下、
N:0.02%以下である化学組成を有する合金に対して、
下記の工程(A)〜(D)に示す処理を順次施す、オーステナイト系耐熱合金の製造方法。
工程(A):熱間または冷間による最終加工前に少なくとも1回、1050〜1250℃の範囲の温度まで加熱する。
工程(B):熱間または冷間により、断面減少率が10%以上となる条件で、最終加工を行う。
工程(C):1100〜1250℃の範囲の温度まで加熱した後、冷却する熱処理を行う。
工程(D):下記条件のうち少なくとも1つを満たす条件で加熱保持した後、冷却する熱処理を行う。
(条件1):640℃以上650℃未満、800〜1000時間
(条件2):650℃以上660℃未満、500〜1000時間
(条件3):660℃以上680℃未満、200〜1000時間
(条件4):680℃以上690℃未満、200〜800時間
(4)前記化学組成が、質量%で、
Ca:0.0005〜0.05%、
Mg:0.0005〜0.05%、および
REM:0.0005〜0.05%、
から選択される1種以上を含有する、上記(3)に記載のオーステナイト系耐熱合金の製造方法。
本発明によれば、α−Cr相およびη相を短時間において大きな個数密度で析出させることにより、従来の耐熱合金に比べて優れた高温強度、なかでもクリープ破断強度を有するオーステナイト系耐熱合金を得ることができる。このため、本発明に係るオーステナイト系耐熱合金は、発電用ボイラ、化学工業用プラント等において、管材または耐熱耐圧部材の板材、棒材、鍛造品等として好適に用いることができる。
試料断面の走査電子顕微鏡(SEM)による反射電子像である。
以下、本発明の各要件について詳しく説明する。
(A)化学組成
各元素の限定理由は下記のとおりである。なお、以下の説明において含有量についての「%」は、「質量%」を意味する。
C:0.02〜0.15%
Cは炭化物を形成することによって、高温環境下で使用される際に必要となる引張強度およびクリープ破断強度を確保する作用を有する元素である。このような効果を発揮させるためには、C含有量を0.02%以上とする必要がある。しかしながら、0.15%を超えて含有させても固溶化熱処理時の未固溶炭化物の量が増加するだけであり、高温強度の向上には寄与しなくなり、さらに、靭性等の他の機械的性質および溶接性を劣化させる。したがって、C含有量は0.02〜0.15%とする。C含有量は0.03%以上であるのが好ましく、0.05%以上であるのがより好ましい。また、C含有量は0.13%以下であるのが好ましく、0.12%以下であるのがより好ましい。
Si:2.0%以下
Siは脱酸元素として含有される。また、Siは耐酸化性、耐水蒸気酸化性等を高めるためにも有効な元素である。しかしながら、Si含有量が過剰になり、2.0%を超えるとσ相等の金属間化合物の生成が促進されるため、高温における組織の安定性が劣化して靭性および延性が低下するだけでなく、溶接性および熱間加工性も低下する。したがって、Si含有量は2.0%以下とする。靭性および延性を重視する場合には、Si含有量は1.0%以下とするのが好ましい。なお、脱酸作用、耐酸化性、耐水蒸気性酸化性等を重視する場合には、Si含有量を0.05%以上とするのが好ましく、0.1%以上とするのがより好ましい。
Mn:3.0%以下
MnはSiと同様に脱酸作用を有するとともに、合金中に不可避的に含有されるSを粒化物として固定して熱間加工性を改善する作用を有する元素である。しかしながら、Mn含有量が3.0%を超えると、σ相等の金属間化合物の生成が促進されるため、組織安定性および高温強度等の機械的性質が劣化する。したがって、Mn含有量は3.0%以下とする。Mn含有量は2.0%とするのが好ましく、1.5%以下とするのがより好ましい。なお、熱間加工性の改善作用を重視する場合には、Mn含有量を0.1%以上とするのが好ましく、0.2%以上とするのがより好ましい。
Cr:28.0〜38.0%以下
Crは耐酸化性、耐水蒸気酸化性、耐高温腐食性等の耐食性改善作用を有する元素である。さらに、Crは本発明において、α−Cr相として析出してクリープ破断強度を高めるのに必須の元素である。しかしながら、Cr含有量が28.0%未満ではこれらの効果は得られない。一方、Cr含有量が過剰になり、38.0%を超えると熱間加工性が劣化し、さらに、σ相の析出などによる組織の不安定化を招く。したがって、Cr含有量は28.0〜38.0%とする。30.0%を超える量のCrを含有させることが好ましい。
Ni:40.0〜60.0%
Niは安定なオーステナイト組織を確保するために必須の元素である。28.0〜38.0%のCrを含有する本発明において、σ相の析出を抑制するとともにα−Cr相を安定的に析出させるためには、Ni含有量を40.0%以上とする必要がある。一方、Ni含有量が60.0%を超えると、Cr含有量によってはα−Cr相が十分に析出せず、さらに製造コストの増大が起こる。したがって、Ni含有量は40.0〜60.0%とする。
なお、Ni含有量は、上記の範囲に制限した上でCr含有量に応じて調整することが好ましい。そのため、Cr含有量との関係において、下記(iii)式を満足することが好ましい。
1.35×Cr≦Ni≦1.85×Cr ・・・(iii)
但し、上式中の各元素記号は、合金中に含まれる各元素の含有量(質量%)を表す。
W:3.0〜15.0%
Wは母材に固溶して固溶強化元素としてクリープ破断強度の向上に寄与する元素である。また、FeW型のLaves相またはFe型のμ相として析出し、長時間でのクリープ破断強度の向上に役立つ。さらにWは、析出したα−Cr相に固溶し、高温での長時間使用中のα−Cr相の成長粗大化を抑制し、長時間使用した際のクリープ破断強度の急激な低下を抑制する作用を有する。しかしながら、W含有量が3.0%未満では上記の効果が得られない。一方、W含有量が15.0%を超えると、上記の効果は飽和して製造コストが増大するだけでなく、組織安定性および熱間加工性の劣化も招く。したがって、W含有量は3.0〜15.0%とする。クリープ破断強度の向上効果をさらに重視する場合には、W含有量は6.0%以上とするのが好ましい。また、W含有量は13.0%以下とするのが好ましい。
Ti:0.05〜1.0%
Tiはα−Cr相の析出を促進させてクリープ破断強度を高める重要な元素である。さらに、Ti自身もη相(NiTi)として析出することでクリープ破断強度を向上させる。しかしながら、Ti含有量が0.05%未満では十分な効果は得られない。一方、Ti含有量が1.0%を超えると熱間加工性が低下する。したがって、Ti含有量は0.05〜1.0%とする。Ti含有量は0.10%以上であるのが好ましく、0.20%以上であるのがより好ましい。また、Ti含有量は0.90%以下であるのが好ましい。
Zr:0.005〜0.20%
ZrはTiと同様にα−Cr相の析出を促進させてクリープ破断強度を高める元素である。ZrおよびTiを複合的に含有させることでα−Cr相の析出促進効果が向上する。しかしながら、Zr含有量が0.005%未満では十分な効果が得られない。一方、Zr含有量が0.20%を超えると熱間加工性が低下する。したがって、Zr含有量は0.005〜0.20%とする。Zr含有量は0.01%以上であるのが好ましい。また、Zr含有量は0.10%以下であるのが好ましく、0.05%以下であるのがより好ましい。
Al:0.01〜0.30%
Alは脱酸作用を有する元素であり、さらにη相のTiを一部置換してNi(Ti,Al)を形成し、η相の析出を促進する。しかし、その効果を発揮するには、Al含有量を0.01%以上とする必要がある。一方、Al含有量が0.30%を超えると、熱間加工性、延性、靭性を劣化させる。したがって、Al含有量は0.01〜0.30%をする。なお、本発明では、Alは酸可溶Al(sol.Al)を意味する。
B:0.05%以下
Bは単体で粒界または炭窒化物中に存在し、高温での使用中における粒界強化による粒界すべり抑制および炭窒化物の微細分散析出促進によって、高温強度およびクリープ破断強度を向上させる作用を有する元素である。しかしながら、B含有量が0.05%を超えると溶接性が劣化する。したがって、B含有量は0.05%以下とする。B含有量は0.01%以下であるのが好ましく、0.005%以下であるのがより好ましい。一方、上記の効果を得たい場合には、B含有量は0.0005%以上とするのが好ましく、0.001%以上とするのがより好ましい。
本発明のオーステナイト系耐熱合金には、上記の元素に加えてさらに、下記に示す量のCa、MgおよびREMから選択される1種以上の元素を含有させることが好ましい。
Ca:0〜0.05%
Mg:0〜0.05%
REM:0〜0.05%
Ca、MgおよびREMは、合金中に不純物として存在するSと反応して硫化物を形成して介在物の形状を改善し、熱間加工性を向上させる作用を有する元素である。しかし、いずれの元素も0.05%を超えて含有させると、清浄性が低下し、かえって熱間加工性および延性を劣化させる。したがって、含有させる場合のCa、MgおよびREMの含有量をいずれも0.05%以下とする。なお、含有させる場合のこれらの元素の含有量は、いずれも0.01%以下とすることが好ましい。
上記の効果を得るためには、Ca、MgおよびREMから選択される1種以上を、0.0005%以上含有させることが好ましく、0.001%以上含有させることがより好ましい。
なお、REMは、Sc、Yおよびランタノイドの合計17元素の総称であり、REMの含有量は上記元素の合計量を意味する。
上記のCa、MgおよびREMは、そのうちのいずれか1種のみ、または、2種以上の複合で含有させることができる。なお、これらの元素の合計含有量は0.05%以下とするのが好ましく、0.02%以下とするのがより好ましい。
本発明のオーステナイト系耐熱合金の化学組成において、残部はFeおよび不純物である。
ここで「不純物」とは、合金を工業的に製造する際に、鉱石、スクラップ等の原料、製造工程の種々の要因によって混入する成分であって、本発明に悪影響を与えない範囲で許容されるものを意味する。
以下、不純物中のP、SおよびNについて説明する。
P:0.03%以下
Pは不純物として合金中に不可避的に混入し、熱間加工性を低下させる元素である。特に、P含有量が0.03%を超えると、熱間加工性が著しく劣化する。したがって、P含有量は0.03%以下とする。
S:0.01%以下
SはPと同様に不純物として合金中に不可避的に混入し、熱間加工性を低下させる元素である。特に、S含有量が0.01%を超えると、熱間加工性が著しく劣化するおそれがある。したがって、S含有量は0.01%以下とするのが好ましい。なお、良好な熱間加工性を確保したい場合は、S含有量は0.005%以下とするのがより好ましく、0.003%以下とするのがさらに好ましい。
N:0.02%以下
Nは通常の溶解法では不可避的に含まれる不純物元素であり、TiNまたはZrNを生成し、α−Cr相の析出を促進させるTiおよびZrを消費してしまう。そのため、N含有量は極力低減する必要がある。しかしながら、N含有量の極端な低減には、特殊溶解法の適用および/または高純度原料の使用が必要となり、製造コストの増大を招く。したがって、不純物としてのN含有量は0.02%以下とするのが好ましく、0.01%以下とするのがより好ましい。
(B)板状析出物
本発明において主にα−Cr相、η相および炭化物が700℃以上といった高温での使用環境において析出し、クリープ破断強度の向上に役立っている。α−Cr相およびη相は、母材であるFCC構造のNiと特定の結晶方位関係を持って析出することが知られており、板状の形状を呈する。一方、炭化物は母材と特定の結晶方位関係を持たず、球状で析出する。
本発明者らは、700℃で1000時間保持した後にオーステナイト系耐熱合金に現れる析出物の形状および個数密度と、クリープ破断強度との関係を明らかにし、析出物の中でも板状析出物がクリープ破断強度の向上に貢献する割合が大きいことを明らかにした。つまり、使用環境中で析出する板状析出物の個数密度を大きくすることがクリープ破断強度向上に有効である。
図1は、700℃で1000時間保持した後の合金試料断面の走査電子顕微鏡(SEM)による反射電子像である。図1の左側に示す反射電子像は、クリープ破断強度の高い合金試料の断面を観察したものである。1μm程度の板状析出物が高密度に分布している。一方、クリープ破断強度の低い比較材では、図1の右側に示すように、板状析出物の個数密度は低く、さらに粒子のサイズも大きい。
本発明においては、アスペクト比が3以上の析出物を板状析出物と定義する。すなわち、使用環境中で析出するアスペクト比が3以上の析出物の個数密度および面積比率を制御する必要がある。具体的には、オーステナイト系耐熱合金の任意断面における金属組織が、700℃で1000時間保持した後において、下記(i)式を満足する必要がある。
F≧0.12 ・・・(i)
但し、上記(i)式中のFは、下記(ii)式で定義される値(μm−2)である。
F=D×P ・・・(ii)
上記(ii)式中の各記号の意味は以下に示すとおりである。
D:アスペクト比が3以上の析出物の個数密度(μm−2
P:アスペクト比が3以上の析出物が占める面積比率
本発明において、上述のように規定した理由を以下に詳しく説明する。
析出物の形状および個数密度を分析するには、種々の手法が考えられるが、本発明における析出物のサイズは概ね10μm以下であることから、SEMによる観察が有効である。また、本来は個数密度の議論には三次元的な情報が必要であるが、三次元情報を得るには多大な時間およびコストが必要であるため、本発明においては任意断面における粒子の個数密度および面積比率から判断を行った。
断面の二次元的な情報から三次元的な個数密度の情報に変換するためには、各粒子のサイズが既知でないと正確な値は得られない。任意の断面を観察した際、大きい粒子は断面に存在する確率が高く、小さい粒子は存在確率が低いはずである。そのため、二次元での個数密度を粒子サイズで補正する必要がある。しかし、粒子の形状などによって補正の影響が異なるため、議論が難しくなる。
そこで、本発明においては、二次元像における個数密度と面積比率とを合わせることによって、簡易な個数密度の評価を行った。前述した通り、二次元像における個数密度の増加には、三次元的な個数密度の増加と、各粒子のサイズ増大との2つの可能性が考えられる。一方、粒子が断面を占める面積比率は粒子のサイズには依存せず三次元的な体積率と同等の情報を持つ。もし、二次元像の個数密度の増加が各粒子のサイズ増大のみに起因するとすれば、面積比率は変化しない。二次元像における個数密度と面積比率との積を指標とすることによって、三次元の個数密度の増大を議論する指標とすることが可能となる。
次に、F値の測定方法について詳しく説明する。
観察試料は、耐熱合金から切り出し、鏡面研磨を施す。析出物は純金属(α−Cr相)、金属間化合物(η相)、炭化物(M23)という複数の相が含まれている。そのため、一般的に組織観察を容易にするために用いるエッチングのような前処理を行うと、相によっては溶解して形状変化を起こす危険性がある。よって、ダイヤモンド砥粒等を用いた研磨で最終調整を実施することが好ましい。
一般的なSEMでは二次電子像と反射電子像とを用いるが、エッチングをしていない試料の析出物を観察するには質量数および質量密度に起因するコントラストが得られる反射電子像を用いることが有効である。母材の主成分はNiであり、それよりも原子番号が小さいα−Cr相、ならびに質量密度が小さいη相および炭化物は、母材よりも暗いコントラストを示すため、析出物が判別できる。
析出物の形状、個数密度、面積率には反射電子像の画像処理による粒子解析を用いて下記の手順で実施した。
(1)反射電子像の撮影
各析出物の形状が明瞭であるためにはより高い倍率での観察が好ましいが、1枚の像でより多量の粒子が観察できると統計的な誤差が小さくなるため、5000〜20000倍での撮影が好ましい。また、析出物の分布は少なからず不均一な箇所がある。また、統計的な正確性を得るために100μm×100μm以上の面積を撮影することが望ましい。
(2)二値化による粒子認識
閾値を適切に設定し、各粒子が観察像の形状およびサイズを保ったまま分離できるよう決定し、二値化して粒子を認識する。
(3)各粒子の形状判別
各粒子を長辺の長さがL1、短辺の長さがL2である長方形と仮定し、下式のように実測した周長Rおよび面積Sから、L1およびL2の値を求める。なお、本発明では、アスペクト比(L1/L2)が3以上である板状粒子のみを評価対象とする。
L1×L2=S
2×(L1+L2)=R
(4)板状粒子の個数密度および面積率測定
一定の観測視野面積において、(3)で規定された板状粒子の個数と面積とを測定し、単位面積あたりの個数密度と面積率を求める。
上記の手順で求めた個数密度Dと面積比率Pから、各試料の板状析出物についてF値を求めて評価を行った。700℃で1000時間保持した材料中に存在する板状析出物のF値と、クリープ破断強度は相関が強かった。従来のオーステナイト系耐熱合金の700℃、1000時間でのクリープ破断強度は、170MPaに達することがなかったが、F値が0.12μm−2以上に達する本発明のオーステナイト系耐熱合金では、170MPa以上となることが明らかになった。さらに良好なクリープ破断強度を有するには、F値が0.21μm−2以上であることが好ましい。
(C)製造方法
本発明に係るオーステナイト系耐熱合金の製造方法については、特に制限はないが、例えば、以下に示す工程の処理を施すことにより製造することができる。
工程(A):熱間または冷間による最終加工前に少なくとも1回、1050〜1250℃の範囲の温度まで加熱する。
工程(B):熱間または冷間により、断面減少率が10%以上となる条件で、最終加工を行う。
工程(C):1100〜1250℃の範囲の温度まで加熱した後、冷却する熱処理を行う。
工程(D):下記条件のうち少なくとも1つを満たす条件で加熱保持した後、冷却する熱処理を行う。
(条件1):640℃以上650℃未満、800〜1000時間
(条件2):650℃以上660℃未満、500〜1000時間
(条件3):660℃以上680℃未満、200〜1000時間
(条件4):680℃以上690℃未満、200〜800時間
各工程について、以下に詳しく説明する。なお、以下に示す温度については、特に断りがない限り、耐熱合金の表面温度のことである。
工程(A)
本発明の製造方法においては、熱間または冷間による最終加工の前に、少なくとも1回の加熱を行って、加工中に析出した合金中の析出物を十分に固溶させることが望ましい。しかし、加熱温度が1050℃未満の場合には、加熱後の合金中に安定なTiおよびBを含む未固溶炭窒化物または酸化物が存在することになる。その結果、これが次の工程(B)において不均一な歪みを蓄積させる原因となり、工程(C)の熱処理において再結晶を不均一にする。また、未固溶炭窒化物や酸化物それ自体が均一な再結晶を阻害してしまう。
一方、加熱温度が1250℃を超えると、高温粒界割れおよび延性低下を引き起こすことがある。このため、本発明の好ましい方法において、熱間または冷間による最終加工前に少なくとも1回、1050〜1250℃の範囲の温度まで加熱する。加熱温度は1150℃以上とするのがより好ましく、1230℃以下とするのがより好ましい。
工程(B)
工程(B)の塑性加工は、次の工程(C)において再結晶を促進させるために歪みを付与する目的で行う。この工程の断面減少率が10%未満の場合、再結晶に必要な歪みを付与することができない。このため、最終の塑性加工は断面減少率が10%以上となる条件で行うことが望ましい。断面減少率は20%以上とすることがより望ましい。なお、断面減少率は大きいほど良い効果があるため、上限は規定しないが、通常の加工での最大値は90%程度である。また、この工程は製品の寸法を決定する工程でもある。
この工程が熱間加工の場合における熱間加工の終了温度は、炭化物析出温度域での不均一な変形を避けるため、1000℃以上とするのが望ましい。また、加工後の冷却条件には特別な制約はないが、熱間加工終了後は、粗大な炭窒化物の析出を抑えるために、500℃までの温度域を0.25℃/秒以上の極力速い冷却速度で冷却することが望ましい。
この工程が冷間加工の場合は、冷間加工は最終加工として一度のみでも良いが、複数回行っても良い。複数回行う場合は、上記の工程(A)の熱処理および工程(B)の冷間加工の断面減少率は少なくとも最終の冷間加工およびその前の途中熱処理で満足すれば良い。
工程(C)
この熱処理の加熱温度が1100℃よりも低いと、十分な再結晶が起こらない。また、結晶粒が扁平な加工組織となり、クリープ強度が低くなる。一方、1250℃を超える温度に加熱すると、高温粒界割れおよび延性低下を引き起こすことがあるので、加熱温度は、1100〜1250℃とすることが望ましい。好ましい加熱温度は、工程(A)における加熱温度よりも10℃以上高い温度である。
なお、本発明の耐熱耐圧部材は、耐食性の観点からあえて細粒組織にする必要はないが、細粒組織にしたい場合は、熱間加工終了温度から10℃以上低い温度、または上述の途中熱処理温度から10℃以上低い温度で熱処理を行えば良い。この熱処理は、粗大な炭窒化物の析出を抑制するために、1℃/秒以上の極力速い冷却速度で冷却することが好ましい。
工程(D)
板状析出物のF値を上昇させるには、高密度に析出物を分散させる必要がある。実際に耐熱合金が使用される環境は700℃以上であり、使用中に析出物が形成される。よって、析出過程全体を製造側が制御することは困難である。しかし、高密度に析出させる前提となる状況を製造段階で生み出すことにより、使用中にF値が大きくなるよう管理することが可能である。
一般的に、高密度に析出物を分散させるためには、事前に高密度な析出サイトを用意する、または過冷度を大きくして析出駆動力を増大させるといった手法がある。α−Cr相およびη相の析出サイトは、粒界および転位であると考えられる。本発明では粒界のみならず、粒内にも微細で高密度な析出物を生成させることでクリープ破断強度を実現しているため、微細粒化して粒界を増加させ、析出を促進させることは有効な手法ではない。また、事前に加工などで転位密度を増加させても、応力が付与され、かつ700℃以上という耐熱合金の使用環境では常に転位は発生・消滅しているため効果は小さい。そして、使用環境が700℃以上という前提では過冷度を大きくすることは難しい。
そこで、使用環境よりも過冷度が大きい、700℃以下の環境下で微細に析出物を分散させたのち、700℃以上で使用するといった工程を提案する。事前の熱処理により、高密度な析出物を耐熱合金中に生成され、実際の使用環境ではその析出物が成長する形で高密度に分散する。
過冷度が大きいと、析出駆動力は増大して微細で高密度な析出が期待される。しかし、例えばCrのNi中の拡散距離は700℃から500℃で約1/100倍に減少し、析出まで膨大な時間を要する。これにより、製造コスト増大が起こり、好ましくない。よって、拡散距離が700℃に対して1/10〜1/2程度である620〜680℃での熱処理を事前に行うことが好ましい。
また、熱処理時間は200時間未満では析出が不十分であり、1000時間以上では析出物の粗大化が進み、高密度に析出物を分散させるのが困難であり、また長時間ではコスト増大を引き起こす。また、この熱処理において550℃など比較的低温では長時間を要し、高温では短時間で効果的な熱処理が行える。そのバランスから、上記の条件1〜条件4の少なくとも1つを満たす熱処理条件で加熱保持するのが好ましい。また、事前の熱処理の後、析出物の成長を停止させるため、水冷などの冷却を行うことが望ましい。
以下、実施例によって本発明をより具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
表1に示す化学成分を有するオーステナイト系合金を、高周波真空溶解炉を用いて溶製し、外径100mmの17kgインゴットとした。これを熱間鍛造して厚さ15mmの板材を得た。その板材を、1100℃で軟化処理を施した後、10mmまで冷間圧延し、さらに1200℃で30分保持してから水冷し、試験材とした。さらに上記の試験材に対して、表2に示す種々の条件で加熱保持してから水冷した。
以上の方法で作製した各試験材を700℃で1000時間保持した後、中心部から5mm×5mm、厚さ3mmの板材を切り出し、以下に示す要領によりF値を求めた。
各試験材について、ダイヤモンド砥粒を用いて鏡面研磨を実施し、SEMの反射電子像により200μm×200μm以上の観察視野において7500倍以上の拡大倍率により析出物を観察、撮影した。撮影した反射電子像から、板状析出物についての二次元断面における個数密度D、および析出物が観察視野を占める面積比率Pを求めて、それらの値に基づきF値を算出した。
また、各材料について、厚さ方向中心部から、長手方向に平行に、直径が10mmで長さが130mmの丸棒引張試験片を機械加工により作製し、クリープ破断試験に供した。具体的には、700℃、750℃および800℃の大気中においてクリープ破断試験を実施し、得られた破断強度をLarson-Millerパラメータ法で回帰して、700℃、10000時間でのクリープ破断強度を求めた。
それらの結果を表2にまとめて示す。
表2から分かるように、熱処理温度が630℃以下の場合には、F値を増大させることができず、640〜680℃の一部でF値の増大が認められた。そして、F値が本発明の規定を満足する試験材については、クリープ破断強度が170MPa以上となり、クリープ破断強度の向上効果を得ることができた。また、F値が0.21μm−2以上となる試験材は、より優れたクリープ破断強度を有する結果となった。
より具体的に見ると、640℃では、800時間以上とすることでF値が0.12μm−2以上となり、それに起因して高いクリープ破断強度が得られた。640℃では、Cr等の板状析出の起源となる溶質元素の拡散速度が小さいため、800時間以上の比較的長時間の熱処理が必要となる。
また、650℃においては、500時間でもF値が増大し、クリープ破断強度が向上している。溶質元素の拡散速度が640℃よりも大きいため析出の開始が早く、クリープ破断強度の向上効果がより短時間で発揮された。しかし、1000時間ではその効果が僅かに減少している。この熱処理は、使用環境の前に析出物を微細かつ高密度に析出させることを意図しているが、650℃では1000時間以上保持すると、析出物の個数密度低下(オストワルド成長)が開始し、効果が低減しているものと考えられる。
さらに、660℃および670℃の条件では、640℃よりも溶質元素の拡散速度が大きいため析出の開始が早くなり、クリープ破断強度向上の効果が200時間から見られた。しかし、650℃の時と同様、1000時間ではクリープ強度向上効果は減少している。670℃では、全体的に660℃よりもクリープ破断強度向上の効果は小さい。温度が高いと析出開始は早まるが駆動力が小さくなり、析出物の個数密度は低下しやすい。よって、670℃では析出物の個数密度を上げる効果が660℃よりも小さくなるため、クリープ破断強度向上の効果が小さくなったと考えられる。
680℃においては200時間からクリープ破断強度向上が見られたが、その効果は660℃および670℃の時と比較して小さい。これも駆動力が小さいためだと推察される。また、660℃および670℃の時よりも、溶質元素の拡散速度が大きいため析出物の個数密度低下が起こるのも早く、1000時間では十分なクリープ破断強度の向上は得られなかった。
本発明によれば、α−Cr相およびη相を短時間において大きな個数密度で析出させることにより、従来の耐熱合金に比べて優れた高温強度、なかでもクリープ破断強度を有するオーステナイト系耐熱合金を得ることができる。このため、本発明に係るオーステナイト系耐熱合金は、発電用ボイラ、化学工業用プラント等において、管材または耐熱耐圧部材の板材、棒材、鍛造品等として好適に用いることができる。

Claims (4)

  1. 化学組成が、質量%で、
    C:0.02〜0.15%、
    Si:2.0%以下、
    Mn:3.0%以下、
    Cr:28.0〜38.0%以下、
    Ni:40.0〜60.0%、
    W:3.0〜15.0%、
    Ti:0.05〜1.0%、
    Zr:0.005〜0.20%、
    Al:0.01〜0.30%、
    B:0.05%以下、
    Ca:0〜0.05%、
    Mg:0〜0.05%、
    REM:0〜0.05%、
    残部:Feおよび不純物であり、
    不純物中のP、SおよびNは、
    P:0.03%以下、
    S:0.01%以下、
    N:0.02%以下である、オーステナイト系耐熱合金であって、
    前記オーステナイト系耐熱合金の任意断面における金属組織が、700℃で1000時間保持した後において、下記(i)式を満足する、オーステナイト系耐熱合金。
    F≧0.23 ・・・(i)
    但し、上記(i)式中のFは、下記(ii)式で定義される値(μm−2)である。
    F=D×P ・・・(ii)
    上記(ii)式中の各記号の意味は以下に示すとおりである。
    D:アスペクト比が3以上の析出物の個数密度(μm−2
    P:アスペクト比が3以上の析出物が占める面積比率
  2. 前記化学組成が、質量%で、
    Ca:0.0005〜0.05%、
    Mg:0.0005〜0.05%、および
    REM:0.0005〜0.05%、
    から選択される1種以上を含有する、請求項1に記載のオーステナイト系耐熱合金。
  3. 請求項1または請求項2に記載のオーステナイト系耐熱合金を製造する方法であって、
    質量%で、
    C:0.02〜0.15%、
    Si:2.0%以下、
    Mn:3.0%以下、
    Cr:28.0〜38.0%以下、
    Ni:40.0〜60.0%、
    W:3.0〜15.0%、
    Ti:0.05〜1.0%、
    Zr:0.005〜0.20%、
    Al:0.01〜0.30%、
    B:0.05%以下、
    Ca:0〜0.05%、
    Mg:0〜0.05%、
    REM:0〜0.05%、
    残部:Feおよび不純物であり、
    不純物中のP、SおよびNは、
    P:0.03%以下、
    S:0.01%以下、
    N:0.02%以下である化学組成を有する合金に対して、
    下記の工程(A)〜(D)に示す処理を順次施す、オーステナイト系耐熱合金の製造方法。
    工程(A):熱間または冷間による最終加工前に少なくとも1回、1050〜1250℃の範囲の温度まで加熱する。
    工程(B):熱間または冷間により、断面減少率が10%以上となる条件で、最終加工を行う。
    工程(C):1100〜1250℃の範囲の温度まで加熱した後、冷却する熱処理を行う。
    工程(D):下記条件のうち少なくとも1つを満たす条件で加熱保持した後、冷却する熱処理を行う。
    (条件1):660℃以上670℃以下、500時間
    (条件2):650℃、800〜1000時間
  4. 前記化学組成が、質量%で、
    Ca:0.0005〜0.05%、
    Mg:0.0005〜0.05%、および
    REM:0.0005〜0.05%、
    から選択される1種以上を含有する、請求項3に記載のオーステナイト系耐熱合金の製造方法。
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