JP6519789B2 - シール部材 - Google Patents

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Description

本発明は、オイルシール等のシール部材に関するものである。
例えば、回転軸の貫通部において内部空間と外部空間とを画定し、それによって、上記内部空間に充填されたオイルが外部空間に漏れないように密封したり、逆に外部空間から内部空間に埃等が侵入するのを防止したりする、つまり両空間の間をシールするために、シール部材としてのオイルシールが用いられる。
例えば自動車では、トランスミッションやディファレンシャルギヤ等をはじめとする多くの部分で、回転軸をシールするためにオイルシールが利用されている。
オイルシールは、径方向外方からの締め付け力により、回転軸の外周面に、その全周に亘って接触される環状の摺動面を備えた環状に形成される。
また摺動面は、上記外周面に対する接触幅を小さくして、回転軸の回転トルクを低減するために、径方向内方へ突出させた稜線状に形成するのが一般的である。
上記オイルシールの形成材料としては、例えば各種のゴム等が用いられる。
ゴム製のオイルシールは、ゴムに、当該ゴムを加硫させるための加硫剤等を必要に応じて配合してゴム組成物を調製し、当該ゴム組成物を、上記所定の立体形状に成形するとともに、ゴムを加硫させることで製造される。
近年、特に自動車用のオイルシールにおいては、自動車のさらなる低燃費化の要求に対応するべく、回転軸に対する良好な密封性(シール性)を維持しながら、回転軸の回転に伴う、当該回転軸の外周面との摺動によって発生する回転トルクを、現状よりもさらに低減できること、すなわち現状よりも低摩擦化できることが求められるようになってきている。
シール部材等のゴム製の部材を低摩擦化する方法としては、そのもとになるゴム組成物に、例えば黒鉛、二硫化モリブデン、ポリテトラフルオロエチレン等の固体潤滑剤を配合する方法が知られている(例えば特許文献1〜3等参照)。
特開2001‐348460号公報 特開2002‐129183号公報 WO2013/111643A1
しかし、固体潤滑剤は通常、オイルが切れる等した貧潤滑状態になってはじめて、自己潤滑性を発現するものである。
これに対し、特にオイルシールは、内部空間に封入した多量のオイルによる良好な潤滑下で常時使用されるものであるため、当該オイルシールのもとになるゴム組成物に固体潤滑剤を配合しても、さらなる低摩擦化を図ることはできない。
のみならず、固体潤滑剤は摩耗しやすいため、例えばオイルシールの場合は、回転軸の外周面との摺動によって摺動面が摩耗しやすくなり、摩耗が大きくなると、当該摺動面の外周面への締め付け力が低下して密封性が失われたり、摺動面が稜線状である場合に当該稜線の先端が摩耗して外周面に対する接触幅が増加し、摩擦が大きくなって回転トルクが上昇したりしやすくなる。
本発明の目的は、良好な密封性を維持しながら現状よりも低摩擦化が可能である上、摺動によって上記密封性が失われたり、摩擦が大きくなったりしにくいシール部材を提供することにある。
上記課題を解決するため、本発明は、他部材との摺動面(16、21)を備え、少なくとも前記摺動面は、ビッカース硬さHvが400以上の多孔質炭素セラミック材の粒子(22)を3質量%以上、40質量%以下の割合で含むゴム組成物からなるシール部材(1)である(請求項1)。
上記粒子は、粒径が5μm以上、90μm以下であるのが好ましい(請求項2)。
また上記粒子の一部が摺動面から突出されて、当該摺動面に多数の突起(24)が形成されているのが好ましい(請求項3)。
請求項に記載の発明によれば、シール部材の摺動面を、上記特定の粒子を含むゴム組成物によって形成することにより、当該摺動面に、かかる粒子に基づく突起を形成して、上記摺動面の、他部材の表面に対する接触面積を大幅に小さくできる。
また上記粒子は、ビッカース硬さHvが400以上という高い硬度を有するため、当該粒子からなる突起が摺動時に摩耗するのを抑制して、上記接触面積の小さい状態を良好に維持できる。
また上記粒子は、ゴムとの結合サイトを有する多孔質炭素セラミック材からなり、当該ゴムとの親和性にも優れている。
そのため、例えばシリカや、SiC系等の各種セラミックなどの、同程度の硬度を有する他の粒子を使用する場合に比べて、加硫後のゴムの引張強さや伸び等の、ゴムとしての物性の低下を抑制して、良好なゴム物性を維持できる。また当該粒子からなる突起が摺動時に脱落するのを抑制して、上記接触面積の小さい状態を良好に維持できる。
しかも上記粒子は、多孔質で内部にオイルを保持できるため、摺動面が貧潤滑状態になるのを抑制して良好な潤滑状態を維持できる。
さらに、上記粒子を含むことで摺動面自体の耐摩耗性も向上するため、例えばシール部材がオイルシールである場合には、上記摺動面の摩耗によって締め付け力が低下して密封性が失われたり、外周面に対する接触幅が増加し、摩擦が大きくなって回転トルクが上昇したりするのを抑制できる。
その上、粒子の添加量を、ゴム組成物の総量の3質量%以上、40質量%以下の範囲に限定しているため、シール部材のゴムとしての特性を良好に維持しながら、上記粒子からなる突起によって、他部材の表面に対する摺動面の接触面積を小さくして、さらなる低摩擦化を図ることもできる。
したがって、請求項に記載の発明によれば、良好な密封性を維持しながら現状よりも低摩擦化が可能である上、摺動によって上記密封性が失われたり、摩擦が大きくなったりしにくいシール部材を提供できる。
請求項2に記載の発明によれば、上記粒子の粒径を5μm以上、90μm以下の範囲に設定することにより、摺動面での良好な密封性を維持してオイルの漏れを防止しながら、上記粒子からなる突起によって、他部材の表面に対する摺動面の接触面積を小さくして、より一層の低摩擦化を図ることができる。
請求項3に記載の発明によれば、前述したように摺動面に、上記粒子に基づく突起を形成することで、上記摺動面の、他部材の表面に対する接触面積を大幅に小さくして、より一層の低摩擦化を図ることができる。
図(a)は、本発明のシール部材の、実施の形態の一例としてのオイルシールの断面図、図(b)は、上記オイルシールの、摺動面の近傍を拡大して示す断面図である。 粒子の粒径(μm)と、低摩擦化の指標としてのオイルシールのシールトルク[mN・m]との関係を測定した結果の一例を示すグラフである。 粒子の添加量(質量%)と、上記シールトルク[mN・m]との関係を測定した結果の一例を示すグラフである。 粒子の添加量(質量%)と、加硫後のゴムの抗張力[MPa・%]との関係を測定した結果の一例を示すグラフである。
図1(a)は、本発明のシール部材の、実施の形態の一例としてのオイルシールの断面図、図1(b)は、上記オイルシールの、摺動面の近傍を拡大して示す断面図である。
図1(a)を参照して、この例のオイルシール1は、他部材としての回転軸2と、当該回転軸2を取り囲む環状の周囲部材3との間を封止するためのものであって、全体がゴムによって形成された、環状の芯金4を内包し、周囲部材3に嵌合される環状のシール本体5、および当該シール本体5の内周から径方向内方へ延設されて回転軸2の外周面6に接触する環状のシールリップ7を備えている。
上記各部のうち芯金4は、全体が金属によって一体に形成された、図の嵌合状態において周囲部材3と同心状に配設される筒状部8と、この筒状部8の図において左側の端部から径方向内方に延設された、回転軸2が挿通される有孔略円板状の内フランジ部9とを備えている。
またシール本体5は、芯金4の筒状部8の外周面を被覆する外筒部10、および当該外筒部10と連続して、内フランジ部9の、図において左側の側面を被覆する外板部11を備えている。
上記外筒部10は、軸方向の中央部が周囲部材3の内径よりわずかに大きくなる膨出形状とされた膨出部10aを備えており、それによってシール本体5は、周囲部材3に嵌合可能とされている。
膨出部10aは、全周に亘って厚みが一定に形成されており、それによって芯金4の筒状部8は、シール本体5を周囲部材3に嵌合した際に、当該周囲部材3と同心状に配設される。
外板部11は、芯金4の内フランジ部9の径方向内方の端部に達しており、当該端部からさらに径方向内方へ向けて、環状のシールリップ7が一体に連成されている。
シールリップ7は、上記外板部11の径方向内側の端部からさらに径方向内方で、かつ図において右方向へ延設された主リップ部12と、当該主リップ部12の、シール本体5側の基部の内周から径方向内方で、かつ図において左方向へ延設された略板状の断面形状を有する副リップ部13とを備えている。
このうち主リップ部12の先端側の内周には、当該主リップ部12の基端側から先端側へ向けて内径が徐々に小さくなるテーパー面14と、逆に主リップ部12の先端側から基端側へ向けて内径が徐々に小さくなるテーパー面15とが設けられて、両テーパー面14、15間の、径方向内方へ突出された稜線の近傍が、回転軸2の外周面6に接触する摺動面16とされている。
また主リップ部12の外周の、上記摺動面16の背面側には、その全周に亘って環状の凹溝17が設けられているとともに、この凹溝17に、主リップ部12の径方向外方への変形を規制するバックアップリング18が嵌め合わされている。
副リップ部13の内周は、当該副リップ部13の基端側から先端側へ向けて内径が徐々に小さくなるテーパー面19とされており、当該テーパー面19と副リップ部13の先端面20との間の、径方向内方へ突出された稜線の近傍が、回転軸2の外周面6に接触する摺動面21とされている。
図1(a)(b)を参照して、シール本体5とシールリップ7は、先述した、ビッカース硬さHvが400以上の多孔質炭素セラミック材の粒子22を含むゴム組成物23によって、全体が一体に形成されている。
そして、上記ゴム組成物23中に含まれた粒子22の一部が、シールリップ7の摺動面16、21から突出されて、当該摺動面16、21に多数の突起24が形成されている。
これにより、上記摺動面16、21と、回転軸2の外周面6との接触面積を大幅に小さくして、回転軸2の回転トルクを低減できる。
上記粒子22としては、ビッカース硬さHvが400以上の多孔質炭素セラミック材からなる種々の粒子が使用可能である。
かかる粒子22としては、特に米糠や麩等の糠麩類、およびフェノール樹脂等の熱硬化性樹脂を主な出発原料として製造されたものが好ましい。
具体的には、例えば上記糠麩類および熱硬化性樹脂に、糊料の水溶液や水等を適量配合した混合物を、ロータリーキルン等を用いて、不活性ガス雰囲気中、または真空中で、所定の最終焼成温度に達するまで昇温し、当該最終焼成温度で一定時間保持して炭化させたのち常温まで冷却し、さらに必要に応じて粉砕、分級して製造された粒子が挙げられる。
また上記混合物を造粒し、例えば加圧、脱気しながら成形した成形品を、同様に不活性ガス雰囲気中、または真空中で、所定の最終焼成温度に達するまで昇温し、当該最終焼成温度で一定時間保持して炭化させ、次いで常温まで冷却して粉砕したのち、さらに必要に応じて分級して製造された粒子も使用可能である。
上記粒子22は、糠麩類の炭化物からなる軟質無定形炭素(軟質アモルファスカーボン)の集合体の表面が、熱硬化性樹脂の炭化物からなる硬質ガラス状炭素で被覆された粒子、もしくはかかる粒子の集合体からなり、上記軟質無定形炭素中に中気孔(気孔径0.2〜5μm程度)、硬質ガラス状炭素中に小気孔(気孔径0.2μm未満程度)、そして粒子の集合体の場合は粒子間に大気孔(気孔径5μm超程度)を備えた多孔質構造を有している。
上記粒子22のもとになる多孔質炭素セラミック材のビッカース硬さHvが400以上に限定されるのは、ビッカース硬さHvがこの範囲未満では、当該粒子22からなる突起24が摺動時に摩耗しやすくなるためである。
なお多孔質炭素セラミック材のビッカース硬さHvは、上記範囲でも1600以下であるのが好ましい。ビッカース硬さHvがこの範囲を超える高硬度で、しかも多孔質の炭素セラミック材の粒子を製造するのは容易でない。
多孔質炭素セラミック材のビッカース硬さHvを上記の範囲に調整するには、例えば糠麩類、熱硬化性樹脂その他の配合割合を調整したり、焼成の条件を変更したりすればよい。
上記粒子22としては、例えば三和油脂(株)製のRBセラミックス〔ビッカース硬さHv:400(平均値)、1090(最大値)〕、RHセラミックス〔ビッカース硬さHv:640(平均値)、1600(最大値)〕の粉末品や、成形品の粉砕物等の1種または2種以上が挙げられる。
上記粒子22の粒径は、先に説明したように5μm以上であるのが好ましく、90μm以下であるのが好ましい。
すなわち粒子22の粒径が5μm未満では、当該粒子22によって摺動面16、21に形成される突起24の突出高さが不足するため、当該突起24による低摩擦化の効果が十分に得られないおそれがある。
一方、粒径が90μmを超える場合には、形成される突起24が大きすぎて、例えば稜線状に形成した摺動面16、21の、回転軸2の外周面6への接触幅(通常は100μm程度に設定)に近づくため、当該摺動面16、21の密封性が低下してオイルが漏れやすくなるおそれがある。
これに対し、粒子22の粒径を上記の範囲とすることにより、摺動面16、21の良好な密閉性を維持してオイルの漏れを防止しながら、当該粒子22からなる突起24によって、回転軸2の外周面6に対する摺動面16、21の接触面積を小さくして低摩擦化を図ることができる。
なお、かかる効果をより一層向上することを考慮すると、粒子22の粒径は、上記の範囲でも30μm以上、特に50μm以上であるのが好ましい。
図2は、粒子22の粒径(μm)と、低摩擦化の指標としてのオイルシール1のシールトルク[mN・m]との関係を測定した結果の一例を示すグラフである。
シールトルクは、アクリルゴムに、所定量の加硫剤、加硫促進剤とともに、前出の三和油脂(株)製のRBセラミックス〔ビッカース硬さHv:400(平均値)、1090(最大値)〕の、粒径50μmの粒子、または粒径90μmの粒子22を、それぞれ添加量が18質量%となるように添加して調製したゴム組成物、および比較のために、粒子22を無添加のゴム組成物を用いて、それぞれ図1(a)に示す立体形状を有するシール本体5、シールリップ7を備えたオイルシール1を作製して、回転軸2を挿通した状態で測定した結果を示している。
図2から、粒子22を含むゴム組成物を使用して形成することにより、オイルシール1を低摩擦化できること、粒子22の粒径は5μm以上、特に50μm以上であるのが好ましく、90μm以下であるのが好ましいことが判る。
子の配合割合は、これも先に説明したように、ゴム組成物の総量の3質量%以上、40質量%以下に限定される
すなわち、粒子22の添加量がゴム組成物の総量の3質量%未満では、摺動面16、21に形成される突起24の数が不足するため、当該突起24による低摩擦化の効果が十分に得られないおそれがある。
一方、粒子22の添加量がゴム組成物の総量の40質量%を超える場合には、相対的にゴムの量が不足して、引張強さや伸び等のゴムとしての物性が低下して、加硫後のゴムが硬くかつ脆くなる。
そのため、特にゴム組成物をシール本体5、シールリップ7の立体形状に成形するとともにゴムを加硫させて型から離型する際等に破損を生じたり、オイルシール1の使用時に亀裂を生じたりしやすくなるおそれがある。
これに対し、粒子22の添加量を上記の範囲とすることにより、上記引張強さや伸び等のゴムとしての物性を良好に維持しながら、当該粒子22からなる突起24によって、回転軸2の外周面6に対する摺動面16、21の接触面積を小さくして低摩擦化を図ることができる。
なお、かかる効果をより一層向上することを考慮すると、粒子の添加量は、上記の範囲でも10質量%以上、特に15質量%以上であるのが好ましく、30質量%以下、特に20質量%以下であるのが好ましい。
図3は、粒子22の添加量(質量%)と、上記シールトルク[mN・m]との関係を測定した結果の一例を示すグラフである。また図4は、上記粒子22の添加量(質量%)と、加硫後のゴムの抗張力[MPa・%]との関係を測定した結果の一例を示すグラフである。
シールトルクは、アクリルゴムに、所定量の加硫剤、加硫促進剤とともに、前出の三和油脂(株)製のRBセラミックス〔ビッカース硬さHv:400(平均値)、1090(最大値)〕の、粒径50μmの粒子を、添加量を違えて添加して調製したゴム組成物、および比較のために、粒子22を無添加のゴム組成物を用いて、それぞれオイルシール1を作製して、上記と同様にして測定した。
また加硫後のゴムの抗張力は、上記と同じゴム組成物を用いて作製したダンベル状の試験片を用いて、日本工業規格JIS K6251:2010「加硫ゴム及び熱可塑性ゴム−引張特性の求め方」所載の測定方法に則って引張試験して得られた引張強さTS(MPa)と切断時伸び(%)の積として求めた。
抗張力は、ゴムとしての物性を示す指標であって、抗張力が大きいほど、ゴムとしての物性に優れていることを示している。
図3、図4より、粒子22の添加量を多くするほど、オイルシール1を低摩擦化できるものの、抗張力が小さくなってゴムとしての物性が低下すること、つまりゴムが硬くかつ脆くなること、両特性のバランスを考慮すると、粒子22の添加量は、3質量%以上、40質量%以下である必要があり、中でも10質量%以上、特に15質量%以上であるのが好ましく、30質量%以下、特に20質量%以下であるのが好ましいことが判る。
上記粒子22とともにシール本体5、シールリップ7のもとになるゴム組成物を構成するゴムとしては、例えばアクリロニトリルブタジエンゴム(NBR)、水素化アクリロニトリルブタジエンゴム(HNBR)、アクリルゴム(ACM)、フッ素ゴム(FKM)、エチレンプロピレンジエンゴム(EPDM)、シリコーンゴム(VMQ)等の、シール部材の形成材料として使用可能な種々のゴムが挙げられる。
おゴム組成物23には、さらにゴムを加硫させるための加硫剤、加硫促進剤の他、加工助剤、補強剤、充填剤等の種々の添加剤を、適宜の添加量で添加してもよい。
本発明の構成は、以上で説明した図の例に限定されるものではない。
例えば図の例では、シール本体5とシールリップ7の全体を、粒子22を含むゴム組成物23によって形成していたが、少なくとも摺動面16、21の近傍のみを上記ゴム組成物23によって形成し、その他の領域は、粒子22を含まない通常のゴム組成物によって形成しても構わない。
また本発明の構成は、図の例のもの以外の、種々の形状のオイルシールに適用可能である。
さらに言えば、本発明の構成はオイルシールに限定されるものではなく、ダストシールや他の種々のシール部材に適用可能であり、固定部のシール部材であってもよい。
1:オイルシール、2:回転軸、3:周囲部材、4:芯金、5:シール本体、6:外周面、7:シールリップ、8:筒状部、9:内フランジ部、10:外筒部、10a:膨出部、11:外板部、12:主リップ部、13:副リップ部、14、15:テーパー面、16、21:摺動面、17:凹溝、18:バックアップリング、19:テーパー面、20:先端面、22:粒子、23:ゴム組成物、24:突起

Claims (3)

  1. 他部材との摺動面を備え、少なくとも前記摺動面は、ビッカース硬さHvが400以上の多孔質炭素セラミック材の粒子を3質量%以上、40質量%以下の割合で含むゴム組成物からなるシール部材
  2. 前記粒子は、粒径が5μm以上、90μm以下である請求項1に記載のシール部材
  3. 前記粒子の一部が前記摺動面から突出されて、前記摺動面に多数の突起が形成されている請求項1または2に記載のシール部材
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