JP2023161328A - 接触シール - Google Patents

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Abstract

【課題】長期間使用しても摩擦トルクが増大することがなくシール性が損なわれない接触シールを提供する。【解決手段】弾性材料からなるシールリップ部Sを含み、シールリップ部Sのリップ先端の摺接面Qが相手部材Bに対して摺動する接触シール1である。前記弾性材料には微粒子Pが混合される。摺接面Qが相手部材Bと摺動した際に微粒子Pが表面に露出する。微粒子Pはゴム材料と化学的に結合しない材料であることから摺接面Qより容易に脱落するので、摺接面Qには微細な多数の凹部Cが形成される。凹部Cが摺接面Qの摩耗により小さくなっても、微粒子Pが次々に露出して脱落するので、摺接面Qには微細な多数の凹部Cが次々と途切れずに出現する。摺接面Qに出現する凹部Cに潤滑剤を保持できるので、適正な油膜厚みを保持した状態が維持される。【選択図】図2

Description

本発明は、機器内部の流体及び/又は潤滑剤の機器外部への漏れ、及び/又は機器外部の異物の機器内部への侵入を防止する接触シールに関する。
接触シールは、弾性材料からなるシールリップ部を含み、前記シールリップ部のリップ先端の摺接面が相手部材に対して摺動する。そのため、使用するにつれて徐々に前記リップ先端の摩耗が進行する。
前記リップ先端と相手部材との接触面積を小さくして接触シールの低摩擦化を図るために、前記摺接面に微細な凹凸を設けたものがある(例えば、特許文献1ないし5参照)。前記摺接面に多数の微細な窪みがあれば潤滑剤を保持する機能が大きくなる。
特許文献1では、接触シールのシールリップ部を加硫成形する際に用いる金型表面を放電加工等によって微細な凹凸形状に加工することで、前記金型表面の凹凸形状を前記シールリップ部のリップ先端の摺接面に転写し、前記摺接面に多数の凹部又は凸部を形成する。
特許文献2では、接触シールのシールリップ部のリップ先端の摺接面を含む表面に、レーザ加工により多数のディンプル状小穴を形成する。
特許文献3では、弾性材料と水溶性の微粒子とを混合させた混合材料により成形型で弾性成形品を成形した後、前記弾性成形品の表面に存在する前記微粒子を洗浄液によって洗浄して除去することで、接触シールのシールリップ部のリップ先端の摺接面に微細な凹凸面を形成する。
特許文献4では、接触シールのシールリップ部のリップ先端の摺接面を、ジエン系ゴムに平均粒径が1~200μmの球状カーボン粉末を添加した潤滑性ゴム組成物で形成することで、前記摺接面に前記球状カーボン粉末からなる微細な多数の凸部を設ける。すなわち、シールリップ部のリップ先端の摺接面には、所要の大きさである多数の粒子(球状カーボン粉末)がゴム材料によって強固に保持された状態で露出しており、前記多数の粒子が相手部材と点接触する。
特許文献5では、接触シールのシールリップ部のリップ先端の摺接面を、アクリルゴムをベースとして平均粒径が5~20μmである酸化ケイ素の粒を補強剤として混合した材料で形成することで、前記摺接面に前記酸化ケイ素の粒からなる微細な多数の凸部を設ける。すなわち、シールリップ部のリップ先端の摺接面には、所要の大きさである多数の粒子(酸化ケイ素の粒)がゴム材料によって強固に保持された状態で露出しており、前記多数の粒子が相手部材と点接触する。
特開2004-19779号公報 特開2012-246974号公報 特開2012-219889号公報 実開平7-10555号公報 特開平11-336776号公報
以上のような従来の接触シールにおいて、特許文献1ないし3のようにシールリップ部のリップ先端の摺接面の表面のみに微細な凹凸を設けたものでは、長期間の使用により前記リップ先端の摩耗が徐々に大きくなることに伴って、前記微細な凹凸は徐々に小さくなってやがて消滅してしまう。
したがって、特許文献1ないし3のような接触シールは、長期間の使用により、前記摺接面に設けた微細な凹凸が無くなって前記リップ先端と相手部材との接触面積が大きくなるので、摺動抵抗が大きくなって摩擦トルクが増大する。
他方、前記従来の接触シールにおいて、特許文献4及び5のようにシールリップ部のリップ先端の摺接面から突出する多数の粒子が相手部材と点接触するものでは、摺動抵抗は小さくなる。
しかしながら、特許文献4及び5のような接触シールは、前記多数の粒子が突出している前記摺接面には潤滑剤を保持する機能はなく、ゴム材料よりも硬質の粒子と相手部材との点接触でシールする構造であるので、シール性が損なわれやすい。
本発明は、長期間使用しても摩擦トルクが増大することがなくシール性が損なわれない接触シールを提供することを目的とする。
本発明の第1観点に係る接触シールは、弾性材料からなるシールリップ部を含み、前記シールリップ部のリップ先端の摺接面が相手部材に対して摺動する接触シールである。前記弾性材料には微粒子が混合される。前記微粒子は、前記摺接面が前記相手部材と摺動した際に前記摺接面から脱落するものである。
本発明の第2観点に係る接触シールは、第1観点に係る接触シールにおいて、前記弾性材料の主成分はゴム材料である。前記微粒子は前記ゴム材料と化学的に結合しない材料である。前記微粒子の平均粒径は、0.1μm以上50μm以下である。
本発明の第3観点に係る接触シールは、第1観点に係る接触シール又は第2観点に係る接触シールにおいて、前記弾性材料の100重量部に対して前記微粒子を10~50重量部含む。
本発明の第4観点に係る接触シールは、第1観点に係る接触シールにおいて、前記接触シールは、転がり軸受の固定側軌道輪又は回転側軌道輪に装着される。前記リップ先端の摺接面は前記転がり軸受の回転側軌道輪又は固定側軌道輪に装着されたスリンガに対して摺動する。
本発明の第5観点に係る接触シールは、第1観点に係る接触シールにおいて、前記接触シールは、転がり軸受の固定側軌道輪又は回転側軌道輪に装着される。前記リップ先端の摺接面は前記転がり軸受の回転側軌道輪又は固定側軌道輪に対して摺動する。
本発明に係る接触シールによれば、シールリップ部のリップ先端の摺接面が相手部材に対して摺動した際に、弾性材料に混合している微粒子が表面に露出する。前記微粒子はゴム材料と化学的に結合しない材料であることから、前記微粒子は前記摺接面より容易に脱落するので、前記摺接面には微細な多数の凹部(脱落穴)が形成される。
形成された前記凹部が前記摺接面の摩耗により小さくなっても、前記摩耗の進行に応じて弾性材料に混合している微粒子が次々に露出して脱落するので、前記摺接面には微細な多数の凹部が次々と途切れずに新規に出現する。すなわち、シールリップ部のリップ先端の摺接面の摩耗が進行しても、微細な多数の凹部が次々と前記摺接面に自己形成する。
そのため、シールリップ部のリップ先端の摺接面に途切れずに出現する微細な多数の凹部に潤滑剤を保持できるので、適正な油膜厚みを保持した状態が維持される。したがって、接触シールにおける良好な潤滑状態で摩擦トルクが小さい状態を長期間にわたって維持できる。
その上、本発明に係る接触シールは、特許文献4及び5の接触シールのようにゴム材料よりも硬質の粒子と相手部材との点接触でシールする構造ではなく、シールリップ部のリップ先端の摺接面と相手部材とは面接触するのでシール性が損なわれない。
本発明の実施の形態に係る第1の接触シール及び第2の接触シールを使用した転がり軸受を備えた自動車のホイール支持用軸受装置の一例を示す縦断面図である。 第1の接触シールの要部拡大縦断面図である。 第2の接触シールの要部拡大縦断面図である。 第2の接触シールの変形例を示す要部拡大縦断面端面図である。 第2の接触シールの別の変形例を示す要部拡大縦断面端面図である。
次に本発明の実施の形態を添付図面に基づき詳細に説明する。
本明細書において、転がり軸受の回転軸(図1中の符号O参照)の方向に直交する方向を「径方向」(図1の矢印R参照)という。「径方向」において、前記回転軸から離れる方向を「径方向の外方」、前記回転軸に近づく方向の「径方向の内方」という。
また、自動車の車体から車輪側に向かう方向を「アウトボード」(図1中の矢印OB参照)、自動車の車輪から車体側へ向かう方向を「インボード」(図1中の矢印IB参照)という。
<自動車のホイール支持用軸受装置>
図1の縦断面図に示す自動車のホイール支持用軸受装置Aは、本発明の実施の形態に係る第1の接触シール1及び第2の接触シール2を使用した転がり軸受10等を備える。転がり軸受10は、回転側軌道輪である内輪11、固定側軌道輪である外輪12、及びボールである転動体13等を有する。転動体13は、内輪11の外周面の内輪軌道面11A、及び外輪12の内周面の外輪軌道面12A間を転動する。内輪11及び外輪12、並びに転動体13は金属材料からなる。
自動車のホイール支持用軸受装置Aは、車輪ハブとしての内輪11が外輪12に対して回転する転がり軸受10の他に、転がり軸受10のインボードIB側に配置した第1の接触シール1、転がり軸受10のアウトボードOB側に配置した第2の接触シール2、アキシャル型の磁気エンコーダ6、及び、図2に示す磁気センサMS等を備える。第1の接触シール1及び第2の接触シール2により、転がり軸受10内への泥水等の浸入を防止するとともに潤滑用グリスの漏出を防止する
<第1の接触シール>
図1の縦断面図、及び図2の要部拡大縦断面図に示すように、本発明の実施の形態に係る第1の接触シール1は、芯金3とシール部材4とを備える。芯金3は、円筒状の芯金円筒3A、及び芯金円筒3AのアウトボードOB側の端部から径方向Rの内方へ延びる芯金フランジ3Bからなる。シール部材4は、芯金3に接合された基部4A、及びシールリップ部Sからなる。第1の接触シール1のシールリップ部Sは、アキシャルリップ4B、及びラジアルリップ4C,4Dからなる。シールリップ部Sのリップ先端は、相手部材Bであるスリンガ5に接触する。
スリンガ5は、円筒状のスリーブ5A、及びスリーブ5AのインボードIB側の端部から径方向Rの外方へ延びるフランジ5Bからなる。フランジ5BのインボードIB側の面には磁気エンコーダ6が接合しており、フランジ5BのアウトボードOBの面にアキシャルリップ4Bのリップ先端が接触する。スリーブ5Aの外周面にラジアルリップ4C,4Dのリップ先端が接触する。
芯金3及びスリンガ5は金属材料からなり、シール部材4は、弾性材料からなる。前記弾性材料の主成分はゴム材料である。
<ゴム材料>
前記ゴム材料としては、耐油性の良好なゴム素材として、ニトリルゴム(NBR)、水素化ニトリルゴム(HNBR)、アクリルゴム(ACM)、エチレン・アクリルゴム(AEM)、フッ素ゴム(FKM、FPM)、シリコーンゴム(VQM)等のゴムから、1種、あるいは2種以上のゴムを適当にブレンドして使用することができる。
また、前記ゴム材料の練り加工性、加硫成形性、金属板との接着性を考慮した場合、他種のゴム、例えば、液状NBR、エチレンプロピレンゴム(EPDM)、天然ゴム(NR)、イソプレンゴム(IR)、スチレンブタジエンゴム(SBR)、ブタジエンゴム(BR)等とブレンドして使用することも好ましい使用態様である。
<微粒子>
図2の要部拡大縦断面図に示すように、前記弾性材料には微粒子Pが混合されている。微粒子Pは、前記ゴム材料と化学的に結合しない材料であり、例えば、デンプン粉末又はコーンスターチ等を使用することができる。所定の大きさ及び配合量の微粒子Pを前記ゴム材に混ぜ込んで加硫成形することで、第1の接触シール1を成形する。
シールリップ部Sのリップ先端の摺接面Qが相手部材Bに対して摺動した際に、前記弾性材料に混合されている微粒子Pが表面に露出する。微粒子Pは、シールリップ部Sのゴム材料と化学的に結合しない材料であることから、図2に示す摺接面Qが相手部材Bと摺動して摺接面Qが摩耗するにつれて、微粒子Pは摺接面Qより容易に脱落する。それにより、摺接面Qには微細な多数の凹部(脱落穴)Cが形成される。脱落した微粒子Pは、デンプン粉末又はコーンスターチ等の植物性の粉末であるのでゴム材料よりも柔らかい。したがって、脱落した微粒子Pは、リップ先端の摺接面Qと相手部材Bとの摺動により粉砕されるので、シールリップ部Sのゴム材料の摩耗に影響を与えない。
微粒子Pの平均粒径は、0.1μm以上50μm以下であるのが好ましい実施態様である。微粒子Pの平均粒径が0.1μm未満では、前記凹部(脱落穴)Cが小さすぎるので、潤滑剤を保持する効果が小さくなる。微粒子Pの平均粒径が50μmよりも大きくなると、加硫成形後のシール部材の強度低下が大きくなるとともに、凹部(脱落穴)Cが大きすぎてシール性に問題が発生することが懸念される。
シール部材4の弾性材料の主成分であるゴム材料100重量部に対して微粒子Pを10~50重量部含むのが好ましい実施態様である。微粒子Pの配合量がゴム材料100重量部に対して10重量部未満では、形成される微細な凹部Cの数が少なくなり、微粒子Pの配合による効果が小さくなる。微粒子Pの配合量がゴム材料100重量部に対して50重量部以上では、加硫成形後の引張り強度、伸び、耐油性等が低下し、転がり軸受用の接触シールに適さなくなる。
図2の要部拡大縦断面図において、形成された凹部Cが摺接面Qの摩耗により小さくなっても、前記摩耗の進行に応じて弾性材料の主成分であるゴム材料に混合している微粒子Pが次々に露出して脱落するので、摺接面Qには微細な多数の凹部Cが次々と途切れずに新規に出現する。すなわち、シールリップ部Sのリップ先端の摺接面Qの摩耗が進行しても、微細な多数の凹部Cが次々と摺接面Qに自己形成する。
そのため、シールリップ部Sのリップ先端の摺接面Qに途切れずに出現する微細な多数の凹部Cに潤滑剤を保持できるので、適正な油膜厚みを保持した状態が維持される。したがって、第1の接触シール1における良好な潤滑状態で摩擦トルクが小さい状態を長期間にわたって維持できる。
その上、第1の接触シール1は、特許文献4及び5の接触シールのようにゴム材料よりも硬質の粒子と相手部材との点接触でシールする構造ではなく、シールリップ部Sのリップ先端の摺接面Qと相手部材Bとは面接触するのでシール性が損なわれない。
<効果確認試験>
(実施例及び比較例)
図2に示す第1の接触シール1を、シール部材4のゴム材料をニトリルゴム(NBR)とし、微粒子Pとしてデンプン粉末(ニッカ株式会社製、商品名:ニッカリコAS-100S、粒径10~20μm)を用い、ニトリルゴム100重量部に対してデンプン粉末を30重量部含んだものを実施例とする。実施例と同一形状の接触シールのシール部材を、デンプン粉末を含まずにニトリルゴムのみで製造したものを比較例とする。なお、ニトリルゴムの配合は、ポリマー100部、充填剤70部、加硫剤0.3部、加硫促進剤3部、老化防止剤1.5部、可塑剤10部とした。
(試験条件)
図2におけるアキシャルリップ4Bがフランジ5Bに接触する位置の直径を65mmとし、内輪11の回転速度を1000rpmとし、実施例及び比較例ともにグリスをシールリップSに塗布した状態で実施例と比較例の回転トルクを比較する。
(試験結果)
比較例の回転トルクを1とした場合、中央値の比較で実施例は0.82、最大値の比較で実施例は0.72であった。
比較例よりも実施例の方が回転トルクを大幅に小さくできるのは、実施例では、図2の摺接面Qがフランジ5Bと摺動するにつれて微粒子Pであるデンプン粉末が脱落し、形成された微細な多数の凹部Cが潤滑剤を保持できるので、適正な油膜厚みを保持できるためである。
<第2の接触シール>
図1の縦断面図、及び図3の要部拡大縦断面図に示すように、本発明の実施の形態に係る第2の接触シール2は、芯金7とシール部材8とを備える。芯金7は、円筒状の芯金円筒7A、及び芯金円筒7AのアウトボードOB側の端部から径方向Rの内方へ延びる芯金フランジ7Bからなる。シール部材8は、芯金7に接合された基部8A、及びシールリップ部Sからなる。第2の接触シール2のシールリップ部Sは、アキシャルリップ8B、8C及びラジアルリップ8Dからなる。シールリップ部Sのリップ先端は、相手部材Bである内輪11に接触する。
内輪11のフランジ面Eにアキシャルリップ8B,8Cのリップ先端が接触する。内輪11の外周面Dにラジアルリップ8Dのリップ先端が接触する。
芯金7は金属材料からなり、シール部材8は、シール部材4と同様の弾性材料からなり、シール部材4と同様の微粒子Pを含む。
<第2の接触シールの変形例>
図4及び図5の要部拡大縦断面端面図は、第2の接触シールの変形例を示している。すなわち、図4の第2の接触シール2A、及び図5の第2の接触シール2Bは、一般的な転がり軸受である、例えば深溝玉軸受10A,10Bに使用するものである。図4及び図5において、図3と同じ符号及び矢印は、図3と同一又は相当する部品又は部分及び諸元を示す。保持器14は、転動体13が互いに接触しないように等間隔に分離する。
図4の第2の接触シール2Aは、円環状の芯金7とシール部材9とを備える。シール部材9は、芯金7に接合された基部9A、シールリップ部Sであるアキシャルリップ9B、グリスリップ9D、及び外周部9Eからなる。シール部材9の外周部9Eは、外輪12のシール溝12Bに装着される。シールリップ部Sのリップ先端は、相手部材Bである内輪11の略径方向Rへ延びる側面Fに接触する。
図5の第2の接触シール2Bは、円環状の芯金7とシール部材9とを備える。シール部材9は、芯金7に接合された基部9A、シールリップ部Sであるラジアルリップ9C、グリスリップ9D、及び外周部9Eからなる。シール部材9の外周部9Eは、外輪12のシール溝12Bに装着される。シールリップ部Sのリップ先端は、相手部材Bである内輪11の外周面Dに接触する。
芯金7は金属材料からなり、シール部材9は、シール部材4と同様の弾性材料からなり、シール部材4と同様の微粒子Pを含む。
したがって、第2の接触シール2,2A,2Bは、第1の接触シール1と同様の作用効果を奏する。
以上の説明における第1の接触シール1は、転がり軸受10の外輪12(固定側軌道輪)に装着され、シールリップ部Sのリップ先端が内輪11(回転側軌道輪)に装着されたスリンガ5に対して摺動する。また、以上の説明における第2の接触シール2,2A,2Bは、転がり軸受10,10A,10Bの外輪12(固定側軌道輪)に装着され、シールリップ部Sのリップ先端が内輪11(回転側軌道輪)に対して摺動する。
本発明の接触シールはこのような構成に限定されるものではなく、例えば、回転側軌道輪に装着し、シールリップ部のリップ先端が、固定側軌道輪に装着されたスリンガ又は固定側軌道輪に対して摺動する構成であってもよい。
以上の実施の形態の記載はすべて例示であり、これに制限されるものではない。本発明の範囲から逸脱することなく種々の改良及び変更を施すことができる。
1 第1の接触シール
2,2A,2B 第2の接触シール
3 芯金
3A 芯金円筒
3B 芯金フランジ
4 シール部材
4A 基部
4B アキシャルリップ
4C,4D ラジアルリップ
5 スリンガ
5A スリーブ
5B フランジ
6 磁気エンコーダ
7 芯金
7A 芯金円筒
7B 芯金フランジ
8 シール部材
8A 基部
8B,8C アキシャルリップ
8D ラジアルリップ
9 シール部材
9A 基部
9B アキシャルリップ
9C ラジアルリップ
9D グリスリップ
9E 外周部
10 転がり軸受
10A,10B 深溝玉軸受
11 内輪(回転側軌道輪)
11A 内輪軌道面
12 外輪(固定側軌道輪)
12A 外輪軌道面
12B シール溝
13 転動体
14 保持器
A 自動車のホイール支持用軸受装置
B 相手部材
C 凹部
D 外周面
E フランジ面
F 側面
IB インボード
MS 磁気センサ
O 回転軸
OB アウトボード
P 微粒子
Q 摺接面
R 径方向
S シールリップ部

Claims (5)

  1. 弾性材料からなるシールリップ部を含み、前記シールリップ部のリップ先端の摺接面が相手部材に対して摺動する接触シールであって、
    前記弾性材料には微粒子が混合され、
    前記微粒子は、前記摺接面が前記相手部材と摺動した際に前記摺接面から脱落するものである、
    接触シール。
  2. 前記弾性材料の主成分はゴム材料であり、
    前記微粒子は前記ゴム材料と化学的に結合しない材料であり、
    前記微粒子の平均粒径は、0.1μm以上50μm以下である、
    請求項1に記載の接触シール。
  3. 前記弾性材料の100重量部に対して前記微粒子を10~50重量部含む、
    請求項1又は2に記載の接触シール。
  4. 前記接触シールは、転がり軸受の固定側軌道輪又は回転側軌道輪に装着され、
    前記リップ先端の摺接面は前記転がり軸受の回転側軌道輪又は固定側軌道輪に装着されたスリンガに対して摺動する、
    請求項1に記載の接触シール。
  5. 前記接触シールは、転がり軸受の固定側軌道輪又は回転側軌道輪に装着され、
    前記リップ先端の摺接面は前記転がり軸受の回転側軌道輪又は固定側軌道輪に対して摺動する、
    請求項1に記載の接触シール。
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