JP6519531B2 - 付加硬化性シリコーン樹脂組成物及び光半導体装置用ダイアタッチ材 - Google Patents
付加硬化性シリコーン樹脂組成物及び光半導体装置用ダイアタッチ材 Download PDFInfo
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- ACAMIXCYLLIXDL-UHFFFAOYSA-N C=C[Si+](C=C)(C=C)Cl Chemical compound C=C[Si+](C=C)(C=C)Cl ACAMIXCYLLIXDL-UHFFFAOYSA-N 0.000 description 1
- MMMUHLRUJBSGAT-UHFFFAOYSA-N C[Si+](C=C)(C=C)Cl Chemical compound C[Si+](C=C)(C=C)Cl MMMUHLRUJBSGAT-UHFFFAOYSA-N 0.000 description 1
Description
〔1〕(A)下記(A−1)〜(A−4)からなるシリコーン樹脂組成物主剤と、
(A−1)1分子中に少なくとも2個のアルケニル基を有する直鎖状オルガノポリシロキサン、
(A−2)下記平均組成式(1)で表され、1分子中に少なくとも2個のアルケニル基を有する分岐状オルガノポリシロキサン、
(R4 3-tR5 tSiO1/2)a(R6 2SiO2/2)b(R6SiO3/2)c(SiO4/2)d
(1)
(式中、R4は独立に炭素数2〜8のアルケニル基であり、R5は独立に炭素数1〜12の脂肪族不飽和結合を含まない非置換又は置換の一価炭化水素基であり、R6はそれぞれ独立にR4又はR5である。a、b、c、dは、0.01≦a≦0.6、0≦b、0≦c、0.1≦d≦0.9であり、ただしa+b+c+d=1を満たし、tは0≦t<3である。)
(A−3)1分子中に少なくとも2個のSiH基を有する直鎖状又は分岐状オルガノハイドロジェンポリシロキサン、
(A−4)付加反応触媒
(B)接着助剤として下記平均組成式(2)で表され、重量平均分子量が、1,000以上6,000以下である直鎖状又は分岐状オルガノポリシロキサンと、
(R1 2SiO2/2)p(R2R3SiO2/2)q(R1SiO3/2)r(R3SiO3/2)s
(2)
(式中、R1は独立に炭素数2〜8のアルケニル基あるいは炭素数1〜12の脂肪族不飽和結合を含まない非置換又は置換の一価炭化水素基であり、R2は独立に炭素数1〜12の脂肪族不飽和結合を含まない非置換又は置換の一価炭化水素基であり、R3はγ−グリシドキシプロピル基であり、1分子中少なくとも2個はアルケニル基であり、p、r、sは0又は正の数であり、qは正の数であり、0.01≦(p+r)/(q+s)≦0.3を満たす。)
(C)炭化水素系溶剤
とを含有するものであり、上記(B)成分の配合量が上記(A)〜(C)成分の合計100質量部に対して0.1〜10質量部であり、上記(C)成分の配合量が(A)〜(C)成分の合計100質量部に対して0.1〜10質量部であることを特徴とする付加硬化性シリコーン樹脂組成物。
〔2〕(A−1)成分と(A−2)成分との重量割合が20:80〜80:20である〔1〕記載の付加硬化性シリコーン樹脂組成物。
〔3〕上記〔1〕又は〔2〕記載の付加硬化性シリコーン樹脂組成物からなる光半導体装置用ダイアタッチ材。
本発明の付加硬化性シリコーン樹脂組成物は、(A)成分として下記(A−1)〜(A−4)からなるシリコーン樹脂組成物主剤を含有する。
(A−1)1分子中に少なくとも2個のアルケニル基を有する直鎖状オルガノポリシロキサン、
(A−2)下記平均組成式(1)で表され、1分子中に少なくとも2個のアルケニル基を有する分岐状オルガノポリシロキサン、
(R4 3-tR5 tSiO1/2)a(R6 2SiO2/2)b(R6SiO3/2)c(SiO4/2)d
(1)
(式中、R4は独立に炭素数2〜8のアルケニル基であり、R5は独立に炭素数1〜12の脂肪族不飽和結合を含まない非置換又は置換の一価炭化水素基であり、R6はそれぞれ独立にR4又はR5であり、分子中少なくとも2個はR6である。a、b、c、dは、0.01≦a≦0.6、0≦b、0≦c、0.1≦d≦0.9であり、ただしa+b+c+d=1を満たし、tは0≦t<3である。)
(A−3)1分子中に少なくとも2個のSiH基を有する直鎖状又は分岐状オルガノハイドロジェンポリシロキサン、
(A−4)付加反応触媒
(B)接着助剤として下記平均組成式(2)で表される直鎖状あるいは分岐状オルガノポリシロキサン
(R1 2SiO2/2)p(R2R3SiO2/2)q(R1SiO3/2)r(R3SiO3/2)s
(2)
(式中、R1は独立に炭素数2〜8のアルケニル基あるいは炭素数1〜12の脂肪族不飽和結合を含まない非置換又は置換の一価炭化水素基であり、R2は独立に炭素数1〜12の脂肪族不飽和結合を含まない非置換又は置換の一価炭化水素基であり、R3はγ−グリシドキシプロピル基であり、1分子中少なくとも2個はアルケニル基であり、p、r、sは0又は正の数であり、qは正の数であり、0.01≦(p+r)/(q+s)≦0.3を満たす)
(C)炭化水素系溶剤
を含有するものであり、上記(B)成分の配合量が上記(A)〜(C)成分の合計100部に対して0.1〜10質量部であり、上記(C)成分の配合量が(A)〜(C)成分の合計100部に対して0.1〜10質量部である。
(A−1)成分は、1分子中に少なくとも2個のアルケニル基を有する直鎖状オルガノポリシロキサンである。(A−1)成分として、特に、ケイ素原子に結合するアルケニル基を分子鎖両末端にのみ有する直鎖状オルガノポリシロキサンであることが好ましく、特に下記一般式(3)で表されるものが好適である。
(式中、R7は独立に炭素数2〜8のアルケニル基又は炭素数1〜12の脂肪族不飽和結合を含まない非置換もしくは置換の一価炭化水素基であり、R8は独立に炭素数1〜12の脂肪族不飽和結合を含まない非置換又は置換の一価炭化水素基である。kは0又は正の整数であり、直鎖状オルガノポリシロキサンの25℃の粘度を10〜1,000,000mPa・sとする数である。)
(A−2)成分は、下記平均組成式(1)で表され、1分子中に少なくとも2個、好ましくは5〜50個のアルケニル基を有する分岐状オルガノポリシロキサンである。
(R4 3-tR5 tSiO1/2)a(R6 2SiO2/2)b(R6SiO3/2)c(SiO4/2)d
(1)
(式中、R4は独立に炭素数2〜8のアルケニル基であり、R5は独立に炭素数1〜12の脂肪族不飽和結合を含まない非置換又は置換の一価炭化水素基であり、R6はそれぞれ独立にR4又はR5であり、分子中少なくとも2個はR4である。a、b、c、dは、0.01≦a≦0.6、0≦b、0≦c、0.1≦d≦0.9であり、ただしa+b+c+d=1を満たし、tは0≦t<3であり、好ましくは1≦t<3である。)
本発明の(A−3)成分は、1分子中に少なくとも2個のSiH基を有する直鎖状又は分岐状オルガノハイドロジェンポリシロキサンであり、直鎖状のオルガノハイドロジェンポリシロキサンとしては、下記一般式(4)で表されるものが好適である。
(式中、R9は独立に水素原子または炭素数1〜12の脂肪族不飽和結合を含まない非置換もしくは置換の一価炭化水素基であり、全R9中少なくとも2個は水素原子である。lは0又は正の整数であり、直鎖状オルガノハイドロジェンポリシロキサンの25℃の粘度を10〜1,000,000mPa・sとする数である。)
なお、本成分の粘度はJIS K 7117−1:1999に記載の方法で、25℃において回転粘度計により測定した値である。
(R10 3SiO1/2)e(SiO4/2)f (5)
(式中、R10は独立に水素原子または炭素数1〜12の脂肪族不飽和結合を含まない非置換もしくは置換の一価炭化水素基であり、全R10中少なくとも2個は水素原子であり、e、fは、0.01≦e≦0.6、好ましくは0.1≦e≦0.5、0.4≦f≦0.99、好ましくは0.5≦f≦0.9であり、ただしe+f=1を満たす。)
(A−4)成分の付加反応触媒は、本発明の組成物の付加硬化反応を進行させるために配合されるものであり、白金系、パラジウム系、ロジウム系のものがあるが、コスト等の見地から白金、白金黒、塩化白金酸等の白金系のもの、例えば、H2PtCl6・mH2O,K2PtCl6,KHPtCl6・mH2O,K2PtCl4,K2PtCl4・mH2O,PtO2・mH2O(mは、正の整数)等や、これらと、オレフィン等の炭化水素、アルコール又はビニル基含有オルガノポリシロキサンとの錯体等を例示することができ、これらは単独でも、2種以上の組み合わせでも使用することができる。
本発明の(B)成分である接着助剤は、下記平均組成式(2)で表される直鎖状又は分岐状オルガノポリシロキサンである。
(R1 2SiO2/2)p(R2R3SiO2/2)q(R1SiO3/2)r(R3SiO3/2)s
(2)
(式中、R1は独立に炭素数2〜8のアルケニル基あるいは炭素数1〜12の脂肪族不飽和結合を含まない非置換又は置換の一価炭化水素基であり、R2は独立に炭素数1〜12の脂肪族不飽和結合を含まない非置換又は置換の一価炭化水素基であり、R3はγ−グリシドキシプロピル基であり、1分子中少なくとも2個はアルケニル基であり、p、r、sは0又は正の数であり、qは正の数であり、0.01≦(p+r)/(q+s)≦0.3を満たす。)
・展開溶媒:テトラヒドロフラン(THF)
・流量:0.6mL/min
・検出器:示差屈折率検出器(RI)
・カラム:TSK Guardcolomn SuperH−L
・TSKgel SuperH4000(6.0mmI.D.×15cm×1)
・TSKgel SuperH3000(6.0mmI.D.×15cm×1)
・TSKgel SuperH2000(6.0mmI.D.×15cm×2)
(いずれも東ソー社製)
・カラム温度:40℃
・試料注入量:20μL(濃度0.5重量%のTHF溶液)
(なお、上記式中、Meはメチル基、Etはエチル基を表す。)
(なお、上記式中、Meはメチル基、Etはエチル基を表す。)
(C)成分の炭化水素系溶剤は、(A)成分であるシリコーン樹脂成分と、(B)成分である接着助剤成分とを十分に相溶させる溶剤であり、その配合量は、(A)〜(C)成分の合計100質量部に対して0.1〜10質量部であり、好ましくは1〜5質量部配合である。(C)成分の配合量が上記の範囲より少ない場合、加熱硬化時に溶剤揮発による接着助剤成分の基板方向への偏在化を十分に行えないおそれがある。逆に、上記配合量が上記の範囲より多い場合、加熱硬化時に一部の溶剤が残存し、得られる樹脂硬化物の強度が低下するおそれがある。また、LED基板上の銀リードフレーム上にリフレクタ部材由来のワックス成分が残存付着している場合には、(C)成分は、硬化時に銀表面のワックス分を溶解させ、銀表面の活性部位を多くし、樹脂との接着性をより一層向上させる役割を果たす。
また、本発明の付加硬化性シリコーン樹脂組成物には、上述した(A)〜(C)成分以外にも、必要に応じて、各種の公知の添加剤を本発明の目的を損なわない範囲で適宜配合することができる。
本発明の付加硬化性シリコーン樹脂組成物には、得られる硬化物の強度を向上させる目的や、チキソ性を付与しダイアタッチ材の転写作業性を向上させる目的で無機充填材を配合することができる。無機充填材としては、例えば、ヒュームドシリカ、ヒュームド二酸化チタン等が例示できる。特に、得られる硬化物の透明性の観点から、無機充填材としては、ヒュームドシリカを用いることが好ましい。
本発明の付加硬化性シリコーン樹脂組成物には、硬化速度を調整する等の目的で硬化抑制剤を配合することができる。硬化抑制剤としては、例えば、テトラメチルテトラビニルシクロテトラシロキサンやヘキサビニルジシロキサン、1,3−ジビニルテトラメチルジシロキサンのようなビニル基含有オルガノポリシロキサン、エチニルシクロヘキサノールや3−メチル−1−ブチン−3−オールのようなアセチレンアルコール類及びそのシラン変性物やシロキサン変性物、ハイドロパーオキサイド、テトラメチルエチレンジアミン、ベンゾトリアゾール、トリアリルイソシアヌレート、アルキルマレエート及びこれらの混合物からなる群から選ばれる化合物等が挙げられる。硬化抑制剤を配合する場合は、(A)成分の合計100質量部に対して、、好ましくは0.001〜1.0質量部、より好ましくは0.005〜0.5質量部添加することができる。
−接着助剤(b−1)−
ViMeSi(OMe)2で示されるオルガノジアルコキシシラン0.7mol、γ−グリシドキシプロピル(メチル)ジメトキシシラン9.3molのイソプロピルアルコール溶液中に、25%水酸化テトラメチルアンモニウム水溶液を滴下し、加熱操作を行うことなく12時間撹拌した。50%リン酸二水素ナトリウム水溶液を添加して1時間撹拌した後、トルエンを加えて希釈し、有機層が中性になるまで水洗を行った。有機層を脱水後、120℃減圧下にて溶剤をストリップ操作にて留去し、接着助剤(b−1)を無色透明のオイル状物質として得た。得られた(b−1)の構成するシロキサン単位は、ViMeSiO2/2単位が5モル%、EpMeSiO2/2単位が95モル%で示され、GPC測定による重量平均分子量Mwは1,800、エポキシ当量は175g/molであった。
−接着助剤(b−2)−
ViMeSi(OMe)2で示されるオルガノジアルコキシシラン0.6mol、Me2Si(OMe)2で示されるオルガノジアルコキシシラン1.0mol、γ−グリシドキシプロピル(メチル)ジメトキシシラン8.4molのイソプロピルアルコール溶液中に、25%水酸化テトラメチルアンモニウム水溶液を滴下し、加熱操作を行うことなく12時間撹拌した。50%リン酸二水素ナトリウム水溶液を添加して1時間撹拌した後、トルエンを加えて希釈し、有機層が中性になるまで水洗を行った。有機層を脱水後、120℃減圧下にて溶剤をストリップ操作にて留去し、接着助剤(b−2)を無色透明のオイル状物質として得た。得られた(b−2)の構成するシロキサン単位は、ViMeSiO2/2単位が5モル%、Me2SiO2/2単位が10モル%、EpCH3SiO2/2単位が85モル%で示され、GPC測定による重量平均分子量Mwは1,600、エポキシ当量は183g/molであった。
−接着助剤(b−3)−
ViSi(OMe)3で示されるオルガノトリアルコキシシラン0.8mol、γ−グリシドキシプロピル(メチル)ジメトキシシラン1.0mol、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン8.2molのイソプロピルアルコール溶液中に、25%水酸化テトラメチルアンモニウム水溶液を滴下し、加熱操作を行うことなく12時間撹拌した。50%リン酸二水素ナトリウム水溶液を添加して1時間撹拌した後、トルエンを加えて希釈し、有機層が中性になるまで水洗を行った。有機層を脱水後、120℃減圧下にて溶剤をストリップ操作にて留去し、接着助剤(b−3)を無色透明のオイル状物質として得た。得られた(b−3)の構成するシロキサン単位は、ViSiO3/2単位が6モル%、EpCH3SiO2/2単位が12モル%、EpSiO3/2単位が82モル%で示され、GPC測定による重量平均分子量Mwは2,800、エポキシ当量は172g/molであった。
−接着助剤(b−4)−
γ−グリシドキシプロピル(メチル)ジメトキシシラン1.0molのイソプロピルアルコール溶液中に、25%水酸化テトラメチルアンモニウム水溶液を滴下し、加熱操作を行うことなく12時間撹拌した。50%リン酸二水素ナトリウム水溶液を添加して1時間撹拌した後、トルエンを加えて希釈し、有機層が中性になるまで水洗を行った。有機層を脱水後、120℃減圧下にて溶剤をストリップ操作にて留去し、接着助剤(b−4)を無色透明のオイル状物質として得た。得られた(b−4)の構成するシロキサン単位は、EpMeSiO2/2単位が100モル%で示され、GPC測定による重量平均分子量Mwは1,850、エポキシ当量は172g/molであった。
−接着助剤(b−5)−
ViMeSi(OMe)2で示されるオルガノジアルコキシシラン0.7mol、γ−グリシドキシプロピル(メチル)ジメトキシシラン9.3molのイソプロピルアルコール溶液中に、25%水酸化テトラメチルアンモニウム水溶液を滴下し、加熱操作を行うことなく1時間撹拌した。50%リン酸二水素ナトリウム水溶液を添加して1時間撹拌した後、トルエンを加えて希釈し、有機層が中性になるまで水洗を行った。有機層を脱水後、120℃減圧下にて溶剤をストリップ操作にて留去し、接着助剤(b−5)を無色透明のオイル状物質として得た。得られた(b−5)の構成するシロキサン単位は、ViMeSiO2/2単位が5モル%、EpMeSiO2/2単位が95モル%で示され、GPC測定による重量平均分子量Mwは950、エポキシ当量は181g/molであった。
−接着助剤(b−6)−
ViSi(OMe)3で示されるオルガノトリアルコキシシラン0.8mol、γ−グリシドキシプロピル(メチル)ジメトキシシラン1.0mol、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン8.2molのイソプロピルアルコール溶液中に、25%水酸化テトラメチルアンモニウム水溶液を滴下し、60℃のオイルバスで加熱しながら12時間撹拌した。50%リン酸二水素ナトリウム水溶液を添加して1時間撹拌した後、トルエンを加えて希釈し、有機層が中性になるまで水洗を行った。有機層を脱水後、120℃減圧下にて溶剤をストリップ操作にて留去し、接着助剤(b−3)を無色透明のオイル状物質として得た。得られた(b−3)の構成するシロキサン単位は、ViSiO3/2単位が5モル%、EpCH3SiO2/2単位が11モル%、EpSiO3/2単位が84モル%で示され、GPC測定による重量平均分子量Mwは6,300、エポキシ当量は168g/molであった。
−接着助剤(b−7)−
ViMeSi(OMe)2で示されるオルガノジアルコキシシラン0.6mol、Me2Si(OMe)2で示されるオルガノジアルコキシシラン2.7mol、γ−グリシドキシプロピル(メチル)ジメトキシシラン6.8molのイソプロピルアルコール溶液中に、25%水酸化テトラメチルアンモニウム水溶液を滴下し、加熱操作を行うことなく12時間撹拌した。50%リン酸二水素ナトリウム水溶液を添加して1時間撹拌した後、トルエンを加えて希釈し、有機層が中性になるまで水洗を行った。有機層を脱水後、120℃減圧下にて溶剤をストリップ操作にて留去し、接着助剤(b−7)を無色透明のオイル状物質として得た。得られた(b−7)の構成するシロキサン単位は、ViMeSiO2/2単位が5モル%、Me2SiO2/2単位が25モル%、EpCH3SiO2/2単位が70モル%で示され、GPC測定による重量平均分子量Mwは1,550、エポキシ当量は210g/molであった。
(A−1)下記式(6)
で示される直鎖状ポリオルガノシロキサン30部に、(A−2)SiO4/2単位60モル%、Me3SiO1/2単位36モル%及びVi3SiO1/2単位4モル%からなる分岐状オルガノポリシロキサン70部に、(A−3)SiO4/2単位60モル%、H(Me)2SiO1/2単位16モル%及びMe3SiO1/2単位34モル%からなる分岐状オルガノハイドロジェンポリシロキサン(b−1)を該SiH基量が上記(A−1)成分及び(A−2)成分中のビニル基の合計量に対して、1.2倍モルとなる量、及び(A−4)塩化白金酸のオクチルアルコール変性溶液(白金元素含有率:2質量%)0.05部、(B)合成例1で調製した接着助剤(b−1)を(A)〜(C)の合計100部に対して1.5部、(C)Hydroseal G250H(TOTAL社製、沸点:258〜326℃)を(A)〜(C)の合計100部に対して3部となるよう配合し、よく撹拌して付加硬化性シリコーン樹脂組成物を調製した。
(A−1)下記式(7)
で示される直鎖状ポリオルガノシロキサン30部に、(A−2)SiO4/2単位60モル%、Me3SiO1/2単位32モル%及びViMe2SiO1/2単位8モル%からなる分岐状オルガノポリシロキサン70部に、(A−3)下記式(8)
で示される直鎖状オルガノハイドロジェンポリシロキサン(b−1)を該SiH基量が上記(A−1)成分及び(A−2)成分中のビニル基の合計量に対して、1.2倍モル(H/Vi=1.2)となる量、及び(A−4)塩化白金酸のオクチルアルコール変性溶液(白金元素含有率:2質量%)0.05部、(B)合成例1で調製した接着助剤(b−1)を(A)〜(C)の合計100部に対して1.5部、(C)Hydroseal G250H(TOTAL社製、沸点:258〜326℃)を(A)〜(C)の合計100部に対して3部となるよう配合し、よく撹拌して付加硬化性シリコーン樹脂組成物を調製した。
実施例1で用いた(B)成分を(b−1)から合成例2で調製した(b−2)に変更した以外は、実施例1と同じ組成にて付加硬化性シリコーン樹脂組成物を調製した。
実施例1で用いた(B)成分を(b−1)から合成例3で調製した(b−3)に変更した以外は、実施例1と同じ組成にて付加硬化性シリコーン樹脂組成物を調製した。
実施例1で用いた(B)成分である(b−1)を除いた以外は、実施例1と同じ組成にて付加硬化性シリコーン樹脂組成物を調製した。
実施例2で用いた(B)成分である(b−1)を除いた以外は、実施例2と同じ組成にて付加硬化性シリコーン樹脂組成物を調製した。
実施例1で用いた(C)成分である「Hydroseal G250H」を除いた以外は、実施例1と同じ組成にて付加硬化性シリコーン樹脂組成物を調製した。
実施例2で用いた(C)成分である「Hydroseal G250H」を除いた以外は、実施例2と同じ組成にて付加硬化性シリコーン樹脂組成物を調製した。
実施例1で用いた(B)成分である(b−1)を合成例4で調製した(b−4)に変更した以外は、実施例1と同じ組成にて付加硬化性シリコーン樹脂組成物を調製した。
実施例1で用いた(B)成分である(b−1)を合成例5で調製した(b−5)に変更した以外は、実施例1と同じ組成にて付加硬化性シリコーン樹脂組成物を調製した。
実施例1で用いた(B)成分である(b−1)を合成例6で調製した(b−6)に変更した以外は、実施例1と同じ組成にて付加硬化性シリコーン樹脂組成物を調製した。
実施例1で用いた(B)成分である(b−1)を合成例7で調製した(b−7)に変更し、(A)〜(C)の合計100部に対して1.8部配合する以外は、実施例1と同じ組成にて付加硬化性シリコーン樹脂組成物を調製した。
実施例1で用いた(C)成分である「Hydroseal G250H」を(A)〜(C)の合計100部に対して12部配合する以外は、実施例1と同じ組成にて付加硬化性シリコーン樹脂組成物を調製した。
調製した付加硬化性シリコーン樹脂組成物を50mLの透明ビンに入れ、23℃の恒温水槽に30分浸漬した後、透明ビン中の樹脂組成物の透明性を目視により評価した。なお、上記の付加硬化性シリコーン樹脂組成物の透明性は、目視で無色透明であるものを「良(○)」、微濁〜白濁であるものを「不可(×)」として評価した。
リードフレーム部が銀めっきであり、リフレクタ部材がEMCであり、成型後に化学エッチングにより洗浄されたSMD型3030パッケージの各キャビティ中央部に樹脂を所定量塗布し、LEDチップ(GeneLite社製:B2424(610μm□))をダイボンドした後、熱風循環式乾燥機を使用して150℃×2時間加熱硬化した。加熱後、取り出したパッケージを25℃まで冷却し、ボンドテスター(ノードソン・アドバンスト・テクノロジー社製「Dage4000」)にてLEDチップと銀めっきとの接着強度を各樹脂について試験数50で測定し、平均接着強度を算出した。測定後、銀めっき表面を顕微鏡にて観察し、銀めっき側との平均樹脂残りが70%以上であるものを「樹脂残り 良(○)」、40%以上70%未満であるものを「可(△)」、40%未満であるものを「不可(×)」として評価した。
比較例1及び比較例2は、実施例1及び実施例2から(B)成分をそれぞれ除いた例であり、その結果、実施例1〜2と比較して、透明性及び接着強度、更には、接着試験後のAgめっき側に樹脂残り面積が劣る。
比較例3及び比較例4は、実施例1及び実施例2から(C)成分をそれぞれ除いた例であり、その結果、実施例1〜2と比較して、透明性及び接着強度、更には接着試験後のAgめっき側に樹脂残り面積が劣る。
比較例5は、実施例1の(B)成分を、アルケニル基を持たない(b−4)に変更した例であり、その結果、硬化物中に組み込まれづらいため、実施例1と比較して、接着強度が劣る。
比較例6は、実施例1の(B)成分を、重量平均分子量Mwが低い(b−5)に変更した例であり、付加硬化性シリコーン樹脂成分との相溶性が高いため、実施例1と比較して接着強度や、その結果、接着試験後のAgめっき側に樹脂残り面積が劣る。
比較例7は、実施例1の(B)成分を、重量平均分子量Mwが高い(b−6)に変更した例であり、付加硬化性シリコーン樹脂成分との相溶性が低いため、樹脂組成物の透明性に劣る。
比較例8は、実施例1の(B)成分を、γ−グリシドキシプロピル基を有するシロキサン単位が少ない(b−7)に変更したもので、実施例1と、(A)〜(C)全体100部において含有されるγ−グリシドキシプロピル基を有するシロキサン単位量が近いにも関わらず、付加硬化性シリコーン樹脂成分との相溶性が高いため、実施例1と比較して接着強度や、接着試験後のAgめっき側に樹脂残り面積が劣る。
比較例9は、実施例1の(C)成分の配合量を多くした例であり、加熱硬化時に溶剤が残存しやすくなるため、実施例1と比較して、接着強度や、接着試験後のAgめっき側に樹脂残り面積が劣る。
Claims (3)
- (A)下記(A−1)〜(A−4)からなるシリコーン樹脂組成物主剤と、
(A−1)1分子中に少なくとも2個のアルケニル基を有する直鎖状オルガノポリシロキサン、
(A−2)下記平均組成式(1)で表され、1分子中に少なくとも2個のアルケニル基を有する分岐状オルガノポリシロキサン、
(R4 3-tR5 tSiO1/2)a(R6 2SiO2/2)b(R6SiO3/2)c(SiO4/2)d
(1)
(式中、R4は独立に炭素数2〜8のアルケニル基であり、R5は独立に炭素数1〜12の脂肪族不飽和結合を含まない非置換又は置換の一価炭化水素基であり、R6はそれぞれ独立にR4又はR5である。a、b、c、dは、0.01≦a≦0.6、0≦b、0≦c、0.1≦d≦0.9であり、ただしa+b+c+d=1を満たし、tは0≦t<3である。)
(A−3)1分子中に少なくとも2個のSiH基を有する直鎖状又は分岐状オルガノハイドロジェンポリシロキサン、
(A−4)付加反応触媒
(B)接着助剤として下記平均組成式(2)で表され、重量平均分子量が、1,000以上6,000以下である直鎖状又は分岐状オルガノポリシロキサンと、
(R1 2SiO2/2)p(R2R3SiO2/2)q(R1SiO3/2)r(R3SiO3/2)s
(2)
(式中、R1は独立に炭素数2〜8のアルケニル基あるいは炭素数1〜12の脂肪族不飽和結合を含まない非置換又は置換の一価炭化水素基であり、R2は独立に炭素数1〜12の脂肪族不飽和結合を含まない非置換又は置換の一価炭化水素基であり、R3はγ−グリシドキシプロピル基であり、1分子中少なくとも2個はアルケニル基であり、p、r、sは0又は正の数であり、qは正の数であり、0.01≦(p+r)/(q+s)≦0.3を満たす。)
(C)炭化水素系溶剤
とを含有するものであり、上記(B)成分の配合量が上記(A)〜(C)成分の合計100質量部に対して0.1〜10質量部であり、上記(C)成分の配合量が(A)〜(C)成分の合計100質量部に対して0.1〜10質量部であることを特徴とする付加硬化性シリコーン樹脂組成物。 - (A−1)成分と(A−2)成分との重量割合が20:80〜80:20である請求項1記載の付加硬化性シリコーン樹脂組成物。
- 請求項1又は2記載の付加硬化性シリコーン樹脂組成物からなる光半導体装置用ダイアタッチ材。
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