JP6518590B2 - 膨張可能な安全装置のためのシリコーンエラストマー及びトップコートを有する可撓性熱シールド - Google Patents

膨張可能な安全装置のためのシリコーンエラストマー及びトップコートを有する可撓性熱シールド Download PDF

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本開示は、概して、膨張可能な安全装置に関する。より具体的には、本開示は、装置の膨張時に発生した高温から安全装置の構築に使用される織物の一体性を保護する際の使用のための可撓性熱シールドに関する。
膨張可能な安全装置システムは、事故の発生時に車両乗員を保護するために、自動車産業によって使用されている。これらの膨張可能な安全装置システムは典型的に、センサ、インフレータ、及びエアバッグ、又は他の膨張可能な構成要素を含む。事故の発生時に、センサが作動し、それにより乗員と車両内の潜在的に有害な表面との間にクッションを配置するために、ガスでエアバッグを充填するようにインフレータを作動させる。これらの動作の全ては、乗員を効果的に保護するために、事故後、数ミリ秒内に生じる必要がある。
これらの安全装置に使用されるインフレータは概して、圧縮ガスを放出するコールドガス型、又はアジ化ナトリウム若しくはアルカリ金属アジド等の化合物を燃焼するパイロ型に分類される。パイロ型のインフレータは、アジド化合物の燃焼率が制御可能かつ再現可能であり、それによりこれらの装置をかなり信頼性のあるものにするため、より望ましい。パイロ型のインフレータはまた、圧縮ガスインフレータよりも全体のサイズがより小さく、重さがより軽く、かつ製造するのにより費用のかからない傾向にある。
熱シールドの目的は、エアバッグの一体性をその展開中に保護及び維持し、展開後に高温インフレータによる溶け落ちを防止することである。パイロインフレータは、10〜20ミリ秒で700℃〜800℃の温度に達することがあるが、2〜3分間、300℃〜500℃の高温にとどまる。この結果として、インフレータは、これが接触するコーティングされていない織物、又はコーティングされた織物を溶かすことによってバッグが溶け落ちることがある。
エアバッグの展開又は膨張中、高温ガスがインフレータから離れ、加熱ガスが共に接合された織物から形成されるチャネルを通過して、加熱ガスがエアバッグ中に偏向することを可能とする。したがって、エアバッグの継ぎ目及び織物は、インフレータによって生成されたガスの熱から、熱シールドの組み込みによって保護されなければならない。熱シールドは典型的に、所望のコート重量に応じて2つ以上の層として層状にされ得るシリコーンの様々なコート重量で任意に処理された織布である。
470〜700デシテックス又はdtexに及ぶ繊維又は糸密度を有する様々な織物が、現在使用されている。最も一般的な織物は、約580dtexの糸密度を有するナイロン6,6などのポリアミドである。これらの織物は典型的に、20グラム毎平方メートル(gsm又はg/m)〜150g/mに及ぶコート重量を有するシリコーン処理でコーティングされる。他の既知の織物組成物は、ポリエステル及びガラス繊維を含むが、エアバッグの大部分の製造者は、この材料と関連付けられた共通の処理問題を回避するためにガラス繊維から離れている。熱シールドの組み立てはまた、高温ガスの溶け落ちを防止する金属ライナを含むことができる。他の既知の手法としては、織物の2つの層間、又はいくつかの場合では、織物の1つの層の表面上に付着される、カレンダー仕上げされた高粘度ゴムシートを使用することが挙げられる。これらの高粘度ゴムシートは、600g/m超のシリコーンを組み込み、それらが過度に硬いか又は非可撓性であり得る点において処理することがかなり困難であり、かつ縫合する、及び/又はまとめることが困難である場合もある。
従来の熱シールドは有用であるが、それらは、理想的とは言えないままである。より具体的には、コーティングされた内側表面を有するエアバッグは、既知の処理が、薄く塗布されるときに限定された保護を提供することができるに過ぎないため、依然として溶け落ちやすいが、厚いゴムシートは、軽量であり、かつ少量を占有するという、安全システムの全体的な目的を無効化する。厚いシートはまた、高い摩擦係数のため縫合することが困難であり、インフレータをモジュールに挿入するとき、組み立ての問題を引き起こすことがある。ライナはまた、より多くの嵩及び重量をエアバッグに導入するため問題がある。したがって、従来の熱シールドは、受け入れがたいほど嵩高くかつ非可撓性であること、又は限定された程度の保護を提供することができるに過ぎないことのいずれかに悩まされる。
関連技術の列挙された欠点及び他の制限を克服することにおいて、本開示は、膨張可能な安全装置内の熱シールドとして使用するための耐熱層状複合材シート、並びにこのような層状複合材シートを組み込む膨張可能な安全装置を提供する。
耐熱層状複合材シートは概して、上面及び底面を有する第1の織物層と、上面又は底面のうちの1つに隣接して位置する熱障壁層であって、シリコーンエラストマーの少なくとも1つの層及び1つ以上のシリコーントップコートを含む、熱障壁層とを備える。あるいは、障壁層は、織物層上に直接塗布される。複合材シートは、熱貫通試験において725℃で6秒以上、あるいは12秒以上、あるいは30秒以上の熱抵抗値を示す。
任意に、織物層は、織物材料と、1つ以上のシリコーン処理とを含むことができる。シリコーン処理は、熱障壁層に隣接する同じ面、又は熱障壁層に隣接する反対側の面上のいずれかで織物層の上面又は底面に隣接することができる。
任意に、熱障壁層は、平滑又は非平滑のいずれかである1つ以上の表面を含むことができる。
複合材シートは、第2の織物層を更に備えることができ、第2の織物層が、第1の織物層と反対側の面上の熱障壁層に隣接して位置するようにする。任意に、第2の織物材料は、織物材料と、少なくとも1つのシリコーン処理とを含むことができる。
織物層は、ポリプロピレン、ポリエチレン、ガラス繊維、ポリアミド、ポリ(エチレン)テレフタレート、及びこれらの組成物又は混合物から選択される織布、不織布、若しくは高分子フィルム、又は複合材料であり得る。織布は、20dtex以上の厚さを有する糸を有することができる。織物層が不織布又は高分子フィルムであるとき、これは、約40g/m〜約400g/mの坪量を有することができる。
あるいは、障壁層のシリコーンエラストマーは、固体シート又は層であるか、あるいは、シリコーンエラストマーは、セル発泡体又はスポンジである。このシリコーンエラストマーは、高粘度ゴム(HCR)又は液状シリコーンゴム(LSR)のいずれかを含むことができる。複合材シートに使用されるシリコーンエラストマーは、約100g/m〜約600g/mである重量を示す。
障壁層のシリコーントップコートは、1分子中に平均で1個以上のケイ素原子結合アルケニル基を有するオルガノポリシロキサンと、オルガノハイドロジェンポリシロキサンと、コーティング組成物を硬化することができる任意の量で存在するヒドロシリル化反応触媒と、任意に、シリカ等の補強充填材料とを含むことができる。シリコーントップコートは、約3g/m〜約50g/mの重量を示すように塗布され得る。あるいは、シリコーントップコートは、織物層と反対側の障壁層の面上に位置する。望ましいとき、熱障壁層は、少なくとも2つのシリコーントップコートを含むことができ、第1のトップコートは、シリコーンエラストマーに隣接して位置し、第2のトップコートは、織物層によって第1のトップコート及びシリコーンエラストマーから分離されている。障壁層のシリコーントップコートによって示される剛性は、その引張弾性率又はヤング弾性率によって測定されるとき、障壁層のシリコーンエラストマー又は織物層のシリコーン処理の剛性を超える。
織物層の任意のシリコーン処理はまた、1分子中に平均で1個以上のケイ素原子結合アルケニル基を有するオルガノポリシロキサンと、オルガノハイドロジェンポリシロキサンと、コーティング組成物を硬化することができる任意の量で存在するヒドロシリル化反応触媒と、シリカ等の補強充填剤とを含むことができる。シリコーン処理は、約10g/m〜約400g/mの重量を示すように塗布され得る。
本開示の別の態様によれば、膨張可能な車両安全装置は、膨張流体を提供することができるインフレータと、インフレータによって膨張可能な流体区画と、(i)インフレータに隣接して位置するインフレータラップであって、シリコーンエラストマーの少なくとも1つの層及び1つ以上のシリコーントップコートを備える、インフレータラップ、(ii)流体区画内に位置する熱シールド、及び(iii)これらの組み合わせの群から選択されるものとを備える。膨張可能な車両安全装置に使用されるインフレータラップ又は熱シールドは、725℃で6秒以上の熱抵抗値を示す。(ii)における熱シールドは、上面及び底面を有する第1の織物層と、上面又は底面のうちの1つに隣接して位置する熱障壁層であって、シリコーンシート又はシリコーンのセル発泡体若しくはスポンジ等のシリコーンエラストマーの少なくとも1つの層を含む、熱障壁層とを備える。シリコーンエラストマーは、液状シリコーンゴム(LSR)又は高粘度ゴム(HCR)のいずれかであり得る。車両安全装置内で、流体区画は、フロントエアバッグ、サイドエアバッグ、エアカーテン、H又はYソックス、ニーバッグ、及びベルトバッグからのものとして選択され得る。
任意に、織物層はまた、1つ以上のシリコーン処理を含むことができる。熱シールドは、熱障壁層に隣接する面と反対側の織物層の上面又は底面に隣接する少なくとも1つのシリコーン処理を含むことができる。熱シールドはまた、第1の織物層と反対側の面上の熱障壁に隣接して位置する第2の織物層を備えることができる。第2の織物層はまた、所望されるとき、任意のシリコーン処理を含むことができる。シリコーン処理は、約10g/m〜約300g/mの重量を有する。シリコーンエラストマーは、約100〜約600g/mの重量を有する。シリコーントップコートは、約3g/m〜約50g/mの重量を有する。
本発明を適用する別の分野は、本明細書において提供される詳細な説明から明かになるであろう。詳細な説明及び特定例は、単なる例示を目的とするものであり、本開示の範囲を限定することを意図するものではないことを理解するべきである。
本明細書に記載の図面は、説明目的のみであり、本開示の範囲をいかようにも限定することを意図するものではない。
車両内に使用される膨張可能な安全装置の概略図であり、インフレータと、熱シールドと、エアバッグとを含む。 (A)〜(D)は、本開示の教示に従う、図1における熱シールドの構築に使用される層状複合材シートの断面図である。 (A)〜(E)は、織物層の異なる構成を示す図1の熱シールドの構築に使用される層状複合材シートの断面図である。 (A)〜(J)は、障壁層の異なる構成を示す図1の熱シールドの構築に使用される層状複合材シートの断面図である。 表面積の平方メートル当たりの障壁層重量の関数として示される層状複合材シートの熱抵抗性のグラフ表示である。 走査型電子顕微鏡(SEM)を用いて取得された50倍率での層状複合材シートの断面図である。
以下の記載は、本質的に単なる例示であり、決して本開示、その用途、又は使用を限定することを意図したものではない。説明全体を通して、対応する参照番号は、同様の又は対応する部分及び特徴を示すことを理解されたい。
本開示は概して、事故中に車両の乗員を保護することができる膨張可能な安全装置に使用するための熱シールドに関する。例えば、本明細書に含まれる教示に従って作製及び使用される熱シールドは、概念をより十分に図解するために、自動車の運転者又は乗客を保護する際の使用のためのエアバッグと併せて本開示にわたって記載される。このような熱シールドの組み込み及び使用は、とりわけ、自動車、並びに自動二輪車、ボート、トラック、トラクター、及びオフロード車などの他の車両において使用されるとき、膨張可能なシートベルト、膨張可能なニーボルスタ、膨張可能な頭部ライナ、Hソックス、Yソックス、頭部胸部バッグ、SABクッション、及び膨張可能なサイドカーテンを含むがこれらに限定されない他のタイプの膨張可能な安全装置と共に、本開示の範囲内であると想定される。
図1を参照すると、膨張可能な安全装置1は概して、エアバッグ5と、エアバッグ5を膨張させることができるインフレータ10とを含む。インフレータ10は、発火するとき、エアバッグ5を膨張させる大量の膨張流体15を生じさせる引火性ガス発生材料を含む。あるいは、インフレータ10は、貯蔵量の加圧膨張流体15を含有し得るか、又は加圧膨張流体15と加圧膨張流体を加熱するために引火性材料との組み合わせを含有することができる。あるいは、膨張流体15は、ガスである。
動作中、インフレータ10が作動すると、膨張流体15は、インフレータ10の筐体の外側表面内に作製された出口を通ってインフレータ10から流出する。インフレータ10からの膨張流体15の流れは典型的に、インフレータ10の中心軸に対して横断する。膨張流体15は、熱シールド20の内面に衝突し、流体15をエアバッグ5の表面からそらす。換言すれば、熱シールド20は、膨張流体15を、エアバッグ5に流入するように向ける。
熱シールド20の存在は、エアバッグ5が膨張可能な安全装置1の動作中に作製される織物の一体性を維持する。熱シールド20の目的は、熱抵抗を提供し、それによりインフレータ10によって発生した高温膨張流体15の衝突によって引き起こされる、又はエアバッグ5が膨張する間、若しくは膨張した後、インフレータ10の高温面との接触から、エアバッグ5内の織物の溶け落ち又は融解を防止することである。熱シールドはまた、製造者が長期間の摩耗の問題及び乗員への潜在的な脅威をもたらすことがあるエアバッグ5内の様々な金属副成分の存在を除去又は排除することを可能にする。例えば、運転者のサイドエアバッグ5では、作動時のインフレータ10内のアジ化ナトリウム噴射剤は、3000℃で分解して、膨張流体15として窒素ガスを発生させる。作動中、インフレータ10は、10〜20ミリ秒で700〜800℃の温度に達することができ、2〜3分間300℃〜500℃の高温にとどまる。この結果として、高温膨張流体15又はインフレータ10の表面の衝突によって、接触時に、バッグが溶け落ちる、又はコーティングされていない若しくはコーティングされた織物を融解することがある。
本開示の一態様によれば、可撓性熱シールド20は、膨張可能な安全装置1に使用するために提供される。熱シールド20は概して、上面及び底面を有する第1の織物層と、熱障壁層とを含む耐熱性の層状複合材シートを備える。熱障壁層は、第1の織物層の上面(面A)又は底面(面B)のうちの1つに隣接して位置する。あるいは、熱障壁層は、織物層上に直接塗布される。熱障壁層は、シリコーンエラストマーの少なくとも1つの層と、1つ以上のシリコーントップコートとを更に備える。層状複合材シートは、725℃で6秒以上、あるいは725℃で12秒超、あるいは725℃で30秒以上の熱抵抗値を有する。
熱シールドに使用されるとき、層状複合材シートは、高温インフレータ及びインフレータから生じる加熱ガスに直接曝露される1つの面を有する。「溶け落ち速度」、「溶け落ち時間」、又は「熱抵抗性」としても既知である熱抵抗値は、ロッドが所定の温度で層状複合材シートの曝露部と接触し、かつシートを溶け落ちるのにかかる時間を表す。本明細書に報告される各熱抵抗値は、「ホットロッド」熱抵抗性試験を用いて決定される。より具体的には、重さが50グラムであり、1.27cm(0.5インチ)及び5.08cm(2インチ)の直径及び長さをそれぞれ有する、304型ステンレス鋼の円柱ロッド(「ペネトレータ」)が725℃の平衡温度まで加熱される。加熱後、高温ペネトレータは、試験台でピンと張って保持される試験試料の曝露面上13.30cm(5.25インチ)に位置付けられる。次に、ペネトレータを、円柱ロッドの端部が試験試料の曝露面と接触するように、落下させる。センサは、ロッドが織物と接触するときにタイマーを開始し、ロッドが織物を通過するときにタイマーを停止する。加熱ロッドが試験試料の表面にかかっている時間量は、試験試料の「熱抵抗」の測定値である。30秒を超える熱抵抗時間は、ペネトレータが30秒後に十分に冷却したため、考えられ得る最良の評価と広く認められ、それにより30秒の時間を超えると、試験試料を溶け落ちることが全くないようにさせる。
層状複合材シートでは、シリコーンエラストマーは、シリコーンゴム又はセル発泡体若しくはスポンジの層であり得る。例えば、本開示の一態様によれば、液状シリコーンゴム(LSR)又は高粘度ゴム(HCR)の使用は、織物層の表面に隣接して位置する障壁層の一部として使用され得る。織物層は、織布材料、又は不織布の固体高分子複合材若しくはフィルムであり得る。トップコートの組成物は、液状シリコーンゴム(LSR)である。発泡体又はスポンジが障壁層の一部として使用されると、発泡体又はスポンジセルは、層状複合材シートが熱シールドとして使用されるとき、織物層に与えられた損傷を抑える犠牲面を提供するが、トップコートは、動作中に発泡体の一体性を制約又は維持する手段を提供する。理論によって制約されることを望まないが、発泡体構造化表面の使用は、表面チャーリングによって層状複合材シートに熱保護を提供すると考えられている。熱シールドの形状でのシリコーン発泡体の使用のより徹底的な論述は、2012年7月6日に出願された米国特許出願第61/668,702号に提供され、その全体の内容は、参照により本明細書に組み込まれる。
ここで図2(A〜D)を参照すると、層状複合材シート50は、第1の織物層55と、熱障壁層60とを備える。第1の織物層55は、上面(A面)及び底面(B面)を有する。熱障壁層60は、織物層55のA面(図2A)又は織物層55のB面(図2B)のいずれかに隣接して位置することができる。あるいは、熱障壁層60は、織物層55上に直接塗布される(図2A及び2B)。任意に、層状複合材シート50は、A面及びB面も有する第2の織物層56を更に備えることができる。この構成では、障壁層60は、第1及び第2の織物層55、56の両方に隣接して位置することができ(図2C)、又は障壁層60は、第1及び第2の織物層55、56のうちの1つのみに隣接して位置することができる(図2D)。第1及び第2の織物層55、56の各々の組成物は、独立して選択される。あるいは、第1及び第2の織物層55、56は、同じ組成物を有することができる。
ここで図3(A〜E)を参照すると、第1の織物層55(図3B〜3C)及び/又は第2の織物層56(図3D〜3E)は、織物材料65、66と、少なくとも1つのシリコーン処理70、71とを更に含むことができる。シリコーン処理70は、処理70が障壁層60に隣接する(図3B)か、又は障壁層60と反対側である織物層55の面上である(図3C)ように、織物材料65に塗布され得る。層状複合材シート50が第2の織物層56を含むとき、第2の織物層56は、前述のように、障壁層60に隣接する(図3D)か、又は障壁層65と反対側である第1の織物層55の面上(図3E)に位置することができる。
本開示の別の態様によれば、第2の織物層56は、織物材料66と、少なくとも1つの第2のシリコーン処理71とを含むことができる。更に図3(A〜E)を参照すると、第2のシリコーン処理71は、障壁層60に隣接する(図3D)か、又は障壁層60と反対側である第2の織物層66の面上(図3E)に位置することができる。
第1のシリコーン処理70及び第2のシリコーン処理71は、独立して選択される。あるいは、第1のシリコーン処理70及び第2のシリコーン処理71は、同じ組成物を有することができる。図3(A〜E)に示される構成の各々では、インフレータガスの高温に曝露される層状複合材シートの面は、望ましいと認められるように両側であり得る。
ここで図4(A〜J)を参照すると、障壁層60は、シリコーンエラストマー80の少なくとも1つの層と、シリコーントップコート90の1つ以上の層とを備える(図4A)。シリコーンエラストマー80は、100〜600g/mの重量を有する織物層55に障壁層60の一部として塗布される。あるいは、シリコーンエラストマー80は、シリコーンゴム層又はシリコーンのセル発泡体である。シリコーントップコート90は、約1〜100g/m、あるいは約3〜50g/m、あるいは約5〜30g/mの重量を有するシリコーンエラストマーの表面上に塗布される。本開示の一態様によれば、シリコーントップコートは、試験及び/又は動作中に最初に加熱に供される表面になる(図4A)。あるいは、シリコーントップコートは、試験及び/又は動作中に最後に加熱に供される表面であり得る(図4B)。望ましい場合、シリコーントップコート90は、障壁層の面、あるいは織物層55と反対側であるシリコーンエラストマー上に位置する。織物層55は、織物材料65(図4A及び4B)、又は織物材料65とシリコーン処理70との組み合わせ(図4C及び4D)を含むことができる。
図4(A〜J)を更に参照すると、複合材シート50は、織物材料66(図4E〜4F)又は織物材料66とシリコーン処理71との組み合わせ(図4G〜4H)のいずれかからなる第2の織物層56を更に含むことができる。複合材シート50は、少なくとも2つのシリコーントップコート90、91を更に含むことができ、第2のトップコート91は、織物層55、56によって障壁層60のシリコーンエラストマー80及び第1のトップコート90から分離されている(図4G〜4J)。第2のトップコート91は、試験及び/又は動作中に最初に加熱に供される表面(図4G及び4I)、又はあるいは試験及び/又は動作中に加熱に供される最後の表面(図4H及び4J)となるように位置することができる。望ましい場合、シリコーントップコートは、織物層と反対側である障壁層の面上に位置する。当業者であれば、図4に示されない織物材料、シリコーン処理、シリコーンエラストマー、及びシリコーントップコートの追加の組み合わせが本開示の範囲を超えることなく利用され得ることを理解するであろう。
本開示の層状複合材シート50は、熱シールド20として使用されるとき、従来の材料に勝る複数の利益を提供する。例えば、液状シリコーンゴム(LSR)系シート若しくは発泡体、高粘度ゴム(HCR)系シリコーンシート若しくはスポンジ、又はポリアミド(例えば、ナイロン6,6)及びポリエステルの織布及び不織布系等の様々な織物層55、56に障壁層60として塗布される1つ以上のシリコーントップコートと共にこれらの混合物を含む層状複合材シート50は、725℃以上の温度と接触させるとき、相当な熱抵抗を示す。約100g/m〜約600g/mのシリコーンエラストマー、及び約1g/m〜約100g/mのシリコーントップコートのコート重量は、40〜50%未満のコーティングされた織物の重量で従来の材料よりも優れている。あるいは、約150g/m〜約500g/mのコート重量を有するシリコーンエラストマー、及び約3g/m〜約50g/mのコート重量を有するシリコーントップコートが利用され得る。層状複合材シート50の使用は、インフレータ15の位置に近いエアバッグ5の構築又は組み立てのより大きな可撓性及び簡素化をもたらす。
障壁層60のシリコーンエラストマー80は、これらに限定されないが任意の基材を含む、液状シリコーンゴム(LSR)又は高粘度ゴム(HCR)を用いて調製された固体シリコーンシート又は層であり得る。障壁層60のシリコーンエラストマー80はまた、これらに限定されないが任意の基材を含む、液状シリコーンゴム(LSR)を用いて調製されたシリコーンセル発泡体、又は高粘度ゴム(HCR)を用いて調製されたシリコーンセルスポンジであり得る。セル発泡体又はスポンジを作製することにおいて、これらに限定されないが、水素ガス、窒素ガス、水蒸気、及びこれらの混合物を含む、当業者に既知のあらゆる発泡剤は、発泡体又はスポンジのような構造を作製するために、混合物に追加されるか、又は原位置での反応によって生成され得る。
シリコーンエラストマーは、以下の一般構造によって定義されたポリマーを含む組成物から調製され得る:
Figure 0006518590

式中、Rは、−OH、−CH=CH、−CH、又は別のアルキル若しくはアリール基を表し、重合度(DP)は、添字x及びyの総和によって表される。液状シリコーンゴム(LSR)のエラストマーでは、使用されるポリマーのDPは典型的に、10〜1000に及び、結果的に750〜75,000に及ぶ分子量をもたらし、これらのポリマーは概して、25℃で1,000,000mPa.s未満、あるいは25℃で750,000mPa.s未満の粘度を有する。高粘度ゴム(HCR)のシリコーンエラストマーの場合、DPは典型的に、5,000〜10,000の範囲内である。したがって、高粘度ゴムエラストマーの製造に使用されるポリマー又はゴムの分子量は、350,000〜750,000以上に及び、ゴム又はゴム型材料とより一致する粘度をもたらす。これらのエラストマーの配合に使用されるポリマー系は、単一ポリマー種、又は異なる官能性又は分子量を含有するポリマーの混合のいずれかであり得る。組成物の残りの材料は、組成物がエラストマーに硬化され得るように、R基と一致するように選択される。複合材シートに使用されるシリコーンエラストマーは、約100g/m超〜約600g/m未満である重量を示す。
液状シリコーンゴム(LSR)又は高粘度ゴム(HCR)は、単一成分又は二成分配合であり得る。液状シリコーンゴム発泡体の製造のための好適な商用LSR製品の例としては、SHS−1000 Silicone Foam、Dow Corning(登録商標)3−8277 Foam、Dow Corning(登録商標)3−8186 Thixotropic Foam、Dow Corning(登録商標)3−8235 Silicone Foam、及びDow Corning(登録商標)3−6584 Silicone Foam(Dow Corning Corporation,Midland,Michigan)などが挙げられる。液状シリコーンゴムシートの製造のための好適な商用LSR製品の例としては、Dow Corning(登録商標)35−3115、Dow Corning(登録商標)LCF−3760、Dow Corning(登録商標)LCF−3600、又はDow Corning(登録商標)LCF−3730が挙げられる。高粘度シリコーンゴムシート又はスポンジの製造のための好適なHCR製品の例としては、Dow Corning(登録商標)SHS−2000 Silicone sheet、又はDow Corning(登録商標)4−7060 Silicone Foamなどが挙げられる。
1つ以上の成分材料として調製されたシリコーンエラストマー80は、ヒドロシリル化触媒又はフリーラジカル発生剤の存在下で反応した不飽和を示す、少なくとも1つのオルガノハイドロジェンシロキサン、少なくとも1つのポリジオルガノシロキサンを含むことができる。好適なポリオルガノシロキサンは、1分子当たり少なくとも2個のアルケニル基を含み、25℃で約10〜1,000,000mPa.s、あるいは25℃で約100〜250,000mPa.sの粘度を示す。アルケニル基は、ビニル、アリル、及びヘキセニル基、又はこれらの混合物を含み、あるいは、アルケニル基は、ビニル基である。ポリオルガノシロキサン主鎖での繰り返し単位の約90パーセントは、一般式RSiOによって表されるジオルガノシロキサン単位であり、式中、R及びRは、独立して、1〜約10個の炭素原子を典型的に含む一価の非置換及び置換炭化水素基から選択される。硬化性ポリオルガノシロキサンを特性化するアルケニル基は好ましくは、分子の末端シロキサン単位に位置するが、1つ以上が非末端シロキサン単位に結合され得る。ポリジオルガノシロキサンの特定の例としては、ジメチルビニルシロキシ終端ジメチルシロキサン、テトラメチルジビニルジシロキサンが挙げられる。
シリコーンエラストマー内のオルガノハイドロジェンシロキサンは、オルガノハイドロジェンシロキサン内のケイ素結合水素原子がポリオルガノシロキサンのアルケニル基と反応するように、硬化剤として機能する。オルガノハイドロジェンシロキサン内のケイ素結合水素原子はまた、望ましい場合、組成物を発泡するための水素ガスを発生させるために使用され得る。使用され得るオルガノハイドロジェンシロキサンは、1分子当たり平均少なくとも3個のケイ素結合水素原子を含有する。ケイ素原子上の他の原子価は、1〜6個の炭素原子を有するアルキル及びフェニル基から選択される有機基で占有される。好ましいアルキル基としては、メチル、エチル、及びヘキシルが挙げられる。最も好ましい有機基は、メチル基である。
オルガノハイドロジェンシロキサンは、直鎖、環状、又は分岐構造を有することができ、ホモポリマー、コポリマー、2つ以上の異なるホモポリマーの混合物、2つ以上の異なるコポリマーの混合物、又はこれらのタイプのポリマーの混合物であり得る。使用に好適なポリマーとしては、これらに限定されないが、ポリメチルハイドロジェンシロキサン、トリメチルシロキシ終端ポリメチルハイドロジェンシロキサン、ジメチルシロキサンとメチルハイドロジェンシロキサンとトリメチルシロキサン単位とのコポリマー、及びジメチルシロキサンとメチルハイドロジェンシロキサンとジメチルハイドロジェンシロキサン単位とのコポリマーが挙げられる。あるいは、オルガノハイドロジェンシロキサンは、直鎖構造を有し、25℃で約1〜約10,000mPasの粘度を示し、トリアルキルシロキシ末端単位を有するジアルキルシロキサン及びアルキルハイドロジェンシロキサン単位を含み、アルキル基が1〜4個の炭素原子を含有する。
使用されるオルガノハイドロジェンシロキサンの量は、硬化中に所望の架橋度を提供し、かつ任意に、混合物を発泡するための必要量の水素ガスを生成するのに十分であるべきである。一般的に、オルガノハイドロジェンシロキサンの割合は、約2〜約80部、あるいは100重量部当たり約5〜約40重量部のポリジオルガノシロキサンの範囲内である。シリコーンエラストマーの組成物に関する追加の情報は、米国特許第6,084,002号、同第5,574,073号、同第4,433,069号、同第5,670,556号、同第5,733,946号、及び同第5,708,043号に提供され、これらの全体の内容は、参照により組み込まれる。
任意に、シリコーンエラストマーは、ポリオール、1官能性アルコール、シラノール基含有オルガノシラン、シラノール基含有オルガノシロキサン、及び水、又はこれらの混合物からなる群から選択されるヒドロキシル含有化合物を含むことができる。この化合物内のヒドロキシル基は、オルガノハイドロジェンシロキサンのケイ素結合水素と反応して、水素を生成し、これは任意に、発泡体内にセルを作製するために使用され得る。これらのヒドロキシル含有化合物は、発泡剤として発泡体の当業者によって参照され得る。ヒドロキシル含有化合物がポリオールを含むとき、これは、約3〜約12個の炭素原子を有し、かつ1分子当たり平均少なくとも2個のヒドロキシル基を含有する有機アルコールである。ポリオールの主鎖を構成する炭素鎖は、直鎖状又は分岐状であってもよく、又はヒドロキシル基が直接結合していない芳香環を有することができる。このようなポリオールのいくつかの特定の例としては、脂肪族多価アルコール、例えば、1,2−エタンジオール、2,3−プロパンジオール、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、1,5ペンタンジオール、及び1,6ヘキサンジオール等のジオール、1,2,3−プロパントリオール、2,2−ビス−ヒドロキシメチル−1ブタノール、エリトリトール及びペンタエリスリトール(2,2−ビス−ヒドロキシメチル−1,3−プロパンジオール)等のテトリトール、アラビトール、キシリトール、及びメチルペンチトール等のペンチトール、マンニトール及びソルビトール等のヘキシトール、並びにシクロヘキサンジオール、シクロヘキサンチロール、及びイノシトール等の脂環式多価アルコールが挙げられる。十分なポリオールは、発泡工程のための必要量の水素、及び/又は硬化後の材料内の所望の剥離度を取得するために使用されるべきである。一般的に、約0.05〜8重量部のヒドロキシル含有化合物は、ポリジオルガノシロキサンとオルガノハイドロジェンシロキサンとの総合重量の100部当たり使用されるべきである。あるいは、ヒドロキシル含有化合物の量は、ポリジオルガノシロキサンとオルガノハイドロジェンシロキサンとの総合重量の100部当たり0.2〜5重量部である。
任意に、シリコーンエラストマーは、超微粒子状補強充填剤及び非補強無機充填剤として耐熱繊維性又はセル材料を更に含むことができる。このような耐熱及び繊維性又はセル材料としては、これらに限定されないが、ヒュームドシリカ、沈殿シリカ、石英、及び炭酸カルシウム等の様々な非晶質若しくは結晶質無機化合物、アルミナ、アルミナ水和物、酸化鉄、及び二酸化チタン等の金属酸化物、又はこれらの混合物が挙げられ得る。シリコーンエラストマーに添加される繊維性又はセル材料の量は、シリコーンエラストマーの全重量に対して約5重量%〜約50重量%、あるいは約15重量%〜35重量%、あるいは約30重量%〜35重量%に及び得る。このような充填剤は、それらを疎水性にするように処理され得る。充填剤を処理するために使用される化合物は、アルコキシシラン等のシラン、アルコキシ官能性オリゴシロキサン、環状ポリオルガノシロキサン、ジメチルシロキサン若しくはメチルフェニルシロキサン等のヒドロキシル官能性オリゴシロキサン、ステアレート、又は脂肪酸であり得る。
シリコーンエラストマーはまた、厚化及び他の目的のために他の添加剤及び色素を含むことができる。このような添加剤の例としては、作業時間を増加させるために、シロキサン樹脂、水素化ヒマシ油、並びにカーボンブラック、酸化亜鉛、染料、及びヘキサメチルジシロキサン等の色素、加えて、様々な抗酸化剤、熱安定剤、チキソトロープ剤、泡安定剤、紫外線安定剤、難燃加工剤、及び環状メチルビニルシロキサン等の触媒阻害剤が挙げられる。シリコーンエラストマーはまた、様々な成分の分散を支援するキシレン等の溶剤を含むことができる。
硬化分子又は工程は、ヒドロシリル化触媒、有機過酸化物等のフリーラジカル発生剤、又は紫外線放射の使用を含むがこれらに限定されない当業者に既知の任意の分子又は工程であり得る。使用のために選択される有機過酸化物は、シリコーンゴム加工に有用である当業者に既知の任意の過酸化物を含むことができる。有機過酸化物のいくつかの例としては、ジペルオキシケタール、ペルオキシジカーボネート、ペルオキシエステル、過酸化ジアシル、過酸化ベンゾイル、過酸化ケトン、過酸化ジアルキル、又はヒドロペルオキシドの過酸化族に属するがこれらに限定されない任意のペルオキシドが挙げられる。
ヒドロシリル化触媒は、ヒドロシリル化反応を促進するために当業者に既知である任意のロジウム、ルテニウム、パラジウム、オスミウム、イリジウム、又は白金含有触媒を含む白金族金属触媒を含むことができる。あるいは、白金族触媒は、白金触媒である。このような触媒はまた、発泡工程に水素を提供するために有機アルコール内のSiH基とC−OH基との間の反応を促進することにおいて効率的である。白金触媒の好適な形態としては、これらに限定されないが、塩化白金酸、1,3−ジエテニル−1,1,2,2−テトラメチルジシロキサン白金錯体、ジビニルジシロキサンを有する白金ハロゲン化物又は塩化白金酸の錯体、並びに塩化白金酸、ジビニルテトラメチルジシロキサン、及びテトラメチルジシロキサンの反応によって形成された錯体が挙げられる。
白金触媒の量は概して、ポリジオルガノシロキサンとオルガノハイドロジェンシロキサンとの総合重量の100万部当たり、5〜250重量部の白金金属を提供する量である。重量100万分の5未満の白金の量は、ゴムが形成されるのに不十分であるが、重量100万分の200を超える量は経済的ではない。シリコーンエラストマーは、実際には低密度又は高密度のいずれかであり得、あるいは、シリコーンエラストマーは、低密度である。シリコーンエラストマーは、約240℃未満の温度で、あるいは追加された相対湿度の有無にかかわらず、約25℃〜約100℃に及ぶ温度で硬化される。シリコーンエラストマー層を硬化させる条件は、結果として得られた材料密度に影響を与え得る。層状複合材シート内のシリコーンエラストマー構造は、平滑面、又は平坦ではなく、若しくは非平滑面80を示すことができる。
シリコーントップコート90、91は、少なくとも2個のケイ素結合基Rで末端閉鎖されるシロキサン主鎖を有するオルガノポリシロキサンポリマーであって、Rがオレフィン系不飽和炭化水素置換基、アルコキシ基、又はヒドロキシル基を示す、オルガノポリシロキサンポリマーと、少なくとも3個のケイ素結合反応基Xを有する架橋有機ケイ素材料と、ケイ素結合基Rとケイ素結合反応基Xとの間の反応を促進することができる当業者に既知の触媒と、補強充填剤及び実質的に層状形態を有する充填剤を含むがこれらに限定されない1つ以上の充填剤材料とを含むケイ素系組成物のコーティングであり得る。シリコーン系組成物は、硬化時にエラストマーのシリコーントップコートを形成することができる。
シリコーントップコート90、91を形成する際の使用に好適なオルガノポリシロキサンポリマーは、エラストマー形成シリコーン系組成物が一般式R SiC4−a−b/2の単位を有し、式中、Rは、最大18個の炭素原子を有する一価炭化水素であり、Rは、一価炭化水素、ハイドロカーボンオキシ基、又はヒドロキシル基であり、a及びbは、0〜3の値を有し、a+bの総和は、3以下である。あるいは、Rは、メチル、エチル、プロピル、イソブチル、ヘキシル、フェニル、又はオクチル基など、アルキル又はアリール基を示す。あるいは、Rは、縮合反応に好適なヒドロキシル基若しくはアルコキシ基、又は付加反応に好適なアルケニル若しくはアルキニル基のいずれかを示す。オルガノポリシロキサンポリマーは、1分子当たり少なくとも1個のアルケニル基を有する構造で分岐状又は直鎖状のいずれかであり得る。あるいは、オルガノポリシロキサンポリマーは、1分子当たり少なくとも2個のケイ素結合アルケニル基を有する。
オルガノポリシロキサンはまた、一般式を有するポリジオルガノシロキサンであり得る:
Figure 0006518590

式中、Rは、上記に定義されるとおりであり、Rは、式−R −CH=CHを有する最大8個の炭素原子を有するアルケニル基を示し、式中、Rは、最大6個の炭素原子を有する二価炭化水素基、好ましくは最大4個の炭素原子を有するアルキレン基を示し、yは、0又は1の値を有し、xは、10〜1500、あるいは50〜1200、あるいは70〜800の値を有する。このようなポリジオルガノシロキサンの一例は、25℃で50〜250,000mPa.s、あるいは100〜100,000mPa.s、あるいは250〜60,000mPa.sの粘度を有するα,ω−ビニルジメチルシロキシのポリジメチルシロキサンポリマーである。
架橋有機ケイ素材料は、任意の有機ケイ素化合物であってもよく、これは、上述されるオルガノポリシロキサンと反応することができる。好適な有機ケイ素化合物は、一般式R bSi04−a−b/2の少なくとも1単位を含むモノマー、ホモポリマー、コポリマー、又はこれらの混合物であり得、式中、R並びにa及びbは、上記に定義されるとおりであり、Rは、水素原子、ヒドロキシル、又はアルコキシ基である。架橋有機ケイ素材料は好ましくは、低分子量の有機ケイ素樹脂及び短鎖オルガノシロキサンポリマーのシランから選択される。架橋有機ケイ素化合物として役割を果たす好適なシランのいくつかの例としては、これらに限定されないが、メチルトリメトキシシラン、エチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、及びメチルトリヒドロシランなどのアルキルトリアルコキシシランが挙げられる。本開示の障壁層での使用に好適である様々なシリコーントップコート組成物のより徹底的な論述は、米国特許第6,200,915号、日本特許公開第JP2010−083946号、及び米国特許公開第2006/276585号に提供され、これらの全体の内容は、参照により本明細書に組み込まれる。
シリコーントップコートは、その引張弾性率又はヤング弾性率によって測定されるとき、障壁層のシリコーンエラストマー又は織物層のシリコーン処理のいずれかによって示される剛性を超える剛性を示す。あるいは、シリコーントップコートによって示される硬度は、シリコーンエラストマー又はシリコーン処理によって示される硬度を超える。シリコーントップコートのヤング率は、シリコーンエラストマー又はシリコーン処理の弾性率より少なくとも10%、あるいは20%、あるいは25%大きい。あるいは、シリコーントップコートのヤング率は、約2MPa超、あるいは約5MPa超である。あるいは、シリコーントップコートの硬度は、約35のジュロ硬度(ショアーA)超、あるいは約40のジュロ硬度(ショアーA)超である。
任意に、シリコーン処理70、71はまた、織物層55、56の一部を含むことができる。このシリコーン処理70、71は、当業者に既知である任意の従来のシリコーンフィルム又は処理であり得る。シリコーン処理70、71は、脂肪族不飽和炭化水素又はハイドロカーボンオキシ置換基を有するオルガノポリシロキサン、少なくとも3個のケイ素結合水素原子を有する有機ケイ素架橋剤、Si−H基を有する脂肪族不飽和炭化水素又はハイドロカーボンオキシ置換基の反応を促進することができる触媒、並びにシリカ補強充填剤を含むことができる。シリカ充填剤は、オリゴマーのオルガノポリシロキサン含有Si結合メチル及びビニル基及びシラノール末端基のシリカ充填剤に基づいて2重量%〜60重量%を含むことができる。シリコーン処理は、約5MPa未満、あるいは、約2MPa未満のヤング率、約40のジュロ硬度(ショアーA)未満、あるいは、約35のジュロ硬度(ショアーA)未満の硬度を示す。
シリコーン処理70、71は、液状シリコーンゴム(LSR)フィルムであり得、これは、4つの成分(A)と(B)と(C)と(D)との混合物を含み、(A)が1分子中に平均2個以上のケイ素原子結合アルケニル基を有するオルガノポリシロキサン、100重量部のオルガノポリシロキサンであり、(B)がオルガノハイドロジェンポリシロキサンであり、(C)がコーティング組成物を硬化することができる任意の量で存在するヒドロシリル化反応触媒であり、(D)が0.1〜50重量部のコーティング組成物に存在する補強シリカ微粉末であるようにする。成分(B)は、(b−1)水素原子のうちの少なくとも1つが分子中に式R HSi0/2(式中、Rは、脂肪族不飽和結合を含有しない非置換又は置換一価炭化水素基を表す)によって表されるシロキサン単位として存在する1分子中の少なくとも3個のケイ素原子結合水素原子を有するオルガノハイドロジェンポリシロキサン、(b−2)分子鎖の両末端の各々でのみ1個のケイ素原子結合水素原子を有し、かつ分子中に脂肪族不飽和結合(複数可)を有しない直鎖オルガノハイドロジェンポリシロキサン、又は(b−1)と(b−2)との混合物のいずれかであるように更に記載される。
(b−1)及び(b−2)内のオルガノハイドロジェンポリシロキサンは、(b−1)及び(b−2)内に含有されたケイ素原子結合水素原子:成分(A)内に含有されたアルケニル基のモル比が約0.8:1.0〜約2.5:1.0に及び、オルガノハイドロジェンポリシロキサン(b−2)内に含有されたケイ素原子結合水素原子の総数が成分(B)内に含有されたケイ素原子結合水素原子の総数の70〜100%であるように混合され得る。オルガノハイドロジェンポリシロキサン(b−2)内に含有されたケイ素原子結合水素原子が100%であるとき、成分(B)は、オルガノハイドロジェンポリシロキサン(b−2)のみからなる。
シリコーン処理70、71は、10g/m〜400g/m、あるいは25g/m〜200g/mの重量で織物層55、56に塗布され得る。第1及び/又は第2の織物層55、56の一部を含み得るシリコーン処理70、71の更なる説明は、国際特許公開第WO 2011/137121号及び同第WO 2011/82134号に提供され、その全体の内容は、参照により本明細書に組み込まれる。
第1及び第2の織物層55、56は、20デシテックス又はdtex以上であり、あるいは約200〜約900dtex、あるいは約470dtex〜約700dtex、あるいは約580dtexに及ぶ、繊維又は糸密度を有する任意の高分子フィルム又は複合材料並びに任意の織布又は不織布材料65、66を含むことができる。織物材料65、66の一例は、縦糸及び横糸方向に織られた約580dtexの糸密度を有するポリアミドである。織布材料65、66の別の例は、縦糸方向等の一方向に織られたポリアミド繊維と、横糸方向等の別の方法に織られたポリエステル繊維とを含む。織物層55、56の織物材料65、66は、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリアミド、ガラス繊維、ポリ(エチレン)テレフタレート、及びこれらの組成物又は混合物からなる組成物を有することができる。織物材料として使用され得るポリアミドの特定の例としては、ナイロン6,6並びにパラアラミドKevlar(登録商標)及びメタアラミドNomex(登録商標)等の他の例が挙げられる。
織物層55、56が織布材料65、66であるとき、織物材料の縫い目密度は、適用基準に基づいて予め選択された任意の範囲であり得、あるいは、縫い目密度は、約41×41〜約53×53に及び得る。織物層55、56が不織布材料又は複合材料65、66であるとき、フィルムの厚さは、単位面積当たりの重量の関数として決定され得る。織物層55、56として使用されるとき、不織布材料又は高分子複合材料は、約40g/m〜約400g/m、あるいは約70g/m〜135g/mに及ぶ重量を有する。織物層55、56は、任意の添加剤を更に含むか、又は表面フッ素化を含むがこれに限定されない、当業者に既知の任意の表面処理に曝露され得る。
障壁層60のシリコーンエラストマー80は、任意の所望又は目標とした量までコーティング重量を制御し、かつ剥離ライナを塗布するために、ニップローラー、ナイフの刃、又は当業者に既知の任意の他の工程を用いて、織物層55、56に塗布され得る。例えば、液状シリコーンゴム(LSR)発泡体は、織物層55の表面上、又は織物層55と織物層56との間にコーティングされ、次いで初期の間隙がセル発泡層の所望の厚さを収容するように設定されるローラーに通され得る。次に、剥離ライナ(図示せず)が、任意に塗布され得る。
シリコーントップコート90、91は、ナイフコーティング、ディップコーティング、フローコーティング、又は当業者に既知の任意の他の従来の技術を用いて、シリコーンエラストマー80又は織物層55、56上に塗布され得る。同様に、シリコーン処理70、71はまた、ナイフコーティング、ディップコーティング、フローコーティング、又は当業者に既知の任意の他の従来の技術を用いて、織物層55、56上に塗布され得る。結果として得られた層状複合材シート50は、コンバータロールの形態での最終製品として、又は個々の部品として供給され得る。個々の部品は、レーザーなどを用いてロールから切断され得る。
本開示の別の態様によれば、膨張流体を発生させることができるインフレータと、このインフレータによって膨張され得る流体区画と、流体区画内に位置する熱シールドとを備える車両安全装置が提供される。流体区画は、フロントエアバッグ、サイドエアバッグ、エアカーテン、H又はYソックス、ニーバッグ、及びベルトバッグなどからのものとして選択される。あるいは、流体区画は、フロントエアバッグ又はサイドエアバッグとして選択される。
車両安全装置内の熱シールドは、本明細書に前述されるように織物層及び障壁層を含む層状複合材シートのうちの1つ以上を備える。層状複合材シートに使用される障壁層は、シリコーンエラストマーの少なくとも1つの層と、1つ以上のシリコーントップコートとを備える。あるいは、織物層は、織物材料と、織物材料の表面に塗布される1つ以上のシリコーン処理とを含むことができる。シリコーンエラストマーは、処理シート又はセル発泡体若しくはスポンジであり得る。熱シールドはまた、熱障壁層に隣接する面と反対側の織物層の面に隣接する少なくとも1つのシリコーン処理を含むことができる。所望されるとき、熱シールド内に使用される層状複合材シートはまた、第2の織物層を含むことができる。この第2の織物層は、第1の織物層と反対側の面上の熱障壁に隣接して位置することができる。少なくとも1つのシリコーン処理は任意に、第2の織物層の織物材料に塗布され得る。任意に、熱シールドは、金属板又は熱ライナの組み込みなど、追加の保護的特徴又は材料を含むことができる。熱シールドはまた、インフレータの表面に取り付けられるか、又はそれに隣接して位置することができる。実際には、熱シールドは、インフレータを包囲するか、又は取り囲むように構築され得る。
本開示の更に別の態様によれば、インフレータは、シリコーンエラストマー層及びシリコーントップコートからなるインフレータの横糸によって包囲されるか、又は取り囲まれ得る。インフレータの横糸は、インフレータに取り付けられるか、又はそれに隣接して位置することができる。インフレータの横糸の一般的な目的は、高温インフレータと膨張可能な安全装置の織物又は内面との間の直接的接触に対して熱抵抗を提供することである。インフレータの横糸と関連付けられたシリコーンエラストマー層は、熱シールドに使用される熱障壁層に関して前述のものと組成物が類似又は同じであり得る。あるいは、インフレータの横糸として使用されるシリコーンエラストマー層は、シリコーンゴムシート又はシリコーンゴム発泡体若しくはスポンジであり、シリコーントップコートは、液状シリコーンゴムコーティングである。このようなインフレータの横糸はまた、膨張可能な安全装置の熱抵抗を更に向上させるために熱シールドと組み合わせて使用され得る。
熱障壁層のいくつかの例を、以下の方法を用いて、本開示の教示に従って調製及び比較する。実施番号1〜6では、異なる量の液状シリコーンゴム(LSR)が、二部のLSR(SHS−1000 Silicone Foam,Dow Corning Corporation)の部分A及び部分Bを共に混合して、発泡性LSR混合物を形成することによって織物層に固体層として塗布する。このLSR混合物を、Mylar(商標)プラスチック又は織物層のシート上に注入し、次に、Mylarの第2のシート又は第2の織物層を、混合物上に配置する。次に、LSR混合物を、Mylar(商標)及び織物層の2つのシートの厚さに加えて、所望の厚さ、例えば、0.0457cm〜0.140cm(0.018インチ〜0.055インチ)で設定されたローラー間の間隙でコーティング装置内の2つの平行なローラー又はシリンダー間に手で引く。LSR混合物が引かれると、それを、約100℃未満、あるいは約50℃〜100℃で、数分間、例えば、3〜5分間、硬化させる。硬化LSR層からMylar(登録商標)を取り除くと、シリコーンエラストマー及び織物の組み合わせの一部分が複合材シートとして試験するために貯蔵されるが、トップコートは、フローコーティングシステムを用いて、収集されたシリコーンエラストマー及び織物の組み合わせの第2の部分に塗布する。その後、トップコートを硬化し、織物層、シリコーンエラストマー、及びトップコートを含む材料の部分もまた、複合材シートとして試験するために貯蔵する。
実施番号1〜6では、シリコーン処理(LCF 35−3115、Dow Corning Corporation,Midland,Michigan)を含む700dtexのナイロン6,6の織物材料を、織物層として使用し、液状シリコーンゴム(LCF 3715,Dow Corning Corporation,Michigan)は、シリコーントップコートとしてシリコーンエラストマーに塗布する。ここで図5を参照すると、織物層に塗布されるシリコーンエラストマーの量は、実施番号1では約205g/m〜実施番号6では約295g/mに及ぶ(Oと標識化されるデータ点を参照されたい)。シリコーンエラストマー/織物層の複合材シートの熱抵抗性は、725℃の温度でペネトレータを用いてホットロッド試験で試験されるとき、実施番号1では約5秒〜実施番号6では約85秒に及ぶことが観察される。これらの複合材シートの熱抵抗性は、実施番号1〜6で測定される熱抵抗性を比較することによって示されるように、織物層に塗布されるシリコーンエラストマーの量が増加するにつれて増加する(Oと標識化されるデータ点を参照されたい)。
比較すると、シリコーントップコートをシリコーンエラストマー層に添加することにより、複合材シートの熱抵抗性を大幅に向上させる。更に図5を参照すると、シリコーンエラストマーに塗布されるシリコーントップコートの量は、実施番号1〜3及び5〜6では8〜10g/mに及ぶが、実施番号4では13g/mが添加される(Δと標識化されるデータ点を参照されたい)。図5では、データ点(Δ)は、障壁層の全体的なコート重量の関数として示され、これは、シリコーンエラストマー及びシリコーントップコートの両方の量を含む。障壁層の全体的なコート重量は、実施番号1では約215g/m〜実施番号6では約305g/mに及ぶ。トップコート/シリコーンエラストマー/織物層の複合材シートの熱抵抗性は、725℃の温度でペネトレータを用いてホットロッド試験で試験されるとき、実施番号1では約15秒〜実施番号6では120秒超に及ぶことが観察される。試験は、この時間の長さに到達すると、試験で使用されるロッドが試験試料を更に貫通するのにもはや十分に熱くないため、120秒で正常に停止される。複合材シートの熱抵抗性は、実施番号1〜6で測定された熱抵抗性を比較することによって示されるように、織物層に塗布される障壁層(セル発泡体及びトップコートの組み合わせ)の総量が増加するにつれて増加する(Δと標識化されるデータ点を参照されたい)。
図5を更に参照すると、織物層及びシリコーンエラストマーを含む複合材シートによって示される熱抵抗性(Oと標識化されるデータ点を参照されたい)と、織物層、シリコーンエラストマー、及びシリコーントップコートを含む複合材シート(Δと標識化されるデータ点を参照されたい)との比較は各実施において、熱抵抗性の大幅な改善又は向上を示す。実施番号1〜6では、シリコーントップコートをシリコーンエラストマー/織物層の複合材シートに添加する時点で熱抵抗性の100%超の増加が示される。あるいは、実施番号3〜6では、熱抵抗性の200%超の増加が観察される。約9g/m2でのトップコートをシリコーンエラストマーに添加して、障壁層を作製することにより、シリコーンエラストマーの量を約50g/m2増加することと類似するレベルまで複合材シートの熱抵抗性を増加する(例えば、実施番号1でのΔ点を実施番号3でのO点と比較する)。
ここで図6を参照すると、本開示の教示に従って調製された複合材シート50に対する1つの可能な構成の断面を示す走査電子顕微鏡(SEM)画像が提供される。より具体的には、複合材シート50は、縦糸及び横糸方向の両方に配向された繊維を有する織布層55からなる。シリコーンエラストマー80は、障壁層60の一部として織物層55に隣接して位置する。シリコーントップコート90は、シリコーンエラストマー80の表面に塗布されて、障壁層60の形成を完了する。
以下の特定の例は、本開示の教示に従って膨張可能な安全装置内の熱シールドの調製及び試験を更に図解するために付与され、本開示の範囲を限定すると解釈されるべきではない。本開示を考慮すれば、開示される具体的な実施形態において、本発明の趣旨及び範囲から逸脱することなく若しくはそれらを超えることなく多くの変更がなされ、それでも同様の又は類似する結果を得ることができることを当業者は理解されよう。
実施例1−熱障壁層を有する複合材シートの熱抵抗
図4A及び4Bにそれぞれ示されるように、構成A及びBに従うホットロッド試験を用いて複合材シートを調製及び試験する。この例における複合材シートは、700dtexのナイロン6,6の粗い縫い目の織物材料を含む織物層を含む。織物層は、織物材料に塗布されるシリコーン処理を全く含まない。二部の液状シリコーンゴム(LSR)層(Silastic(登録商標)591,Dow Corning Corporation,Midland,Michigan)を、織物層の表面に塗布し、硬化させる。次に、二部の液状シリコーンゴムのトップコートを、シリコーンエラストマーの表面に塗布し、硬化させて、障壁層を形成する。織物層上の障壁層として使用されるシリコーンエラストマー及びトップコートの総量は、297g/mである。複合材シートは、構成A及び構成Bの両方で試験する。構成Aでは、試験の実行中にホットロッドと初めて接触する表面は、シリコーントップコートである(図4Aを参照されたい)。構成Bでは、試験の実行中にホットロッドと初めて接触する表面は、織物層である(図4Bを参照されたい)。構成Bでは、シリコーントップコートは、試験の実行中にホットロッドと接触する最後の成分である。この例における複合材シートの熱抵抗性は、構成Aに対して27.1秒、構成Bに対して5.1秒であると測定される。したがって、熱抵抗性の5倍の増加は、複合材シートが構成Bとは対照的に構成Aに従って使用されるときに観察される。
実施例2−熱障壁層を有する別の複合材シートの熱抵抗
図4C及び4Dにそれぞれ記載されるように、構成C及び構成Dに従うホットロッド試験を用いて複合材シートを調製及び試験する。この例における複合材シートは、30g/mの量で470dtexのナイロン6,6の織物材料を含む織物層を含む。高粘度ゴム(HCR)(52のジュロ硬度、430%の伸長、S033C,Dow Corning Corporation,Midland,Michigan)を、織物層の表面に塗布し、硬化させる。次に、二部の液状シリコーンゴムのトップコートを、HCRエラストマー層の表面に塗布し、硬化させて、障壁層を形成する。織物層に塗布される障壁層として使用されるHCR及びトップコートの総量は、585g/mである。複合材シートは、構成C及び構成Dの両方で試験する。構成Cでは、試験の実行中にホットロッドと初めて接触する表面は、シリコーントップコートである(図4Cを参照されたい)。構成Dでは、試験の実行中にホットロッドと初めて接触する表面は、織物層である(図4Dを参照されたい)。構成Dでは、シリコーントップコートは、試験の実行中にホットロッドと接触する最後の成分である。この例における複合材シートの熱抵抗性は、構成C及びDの両方に対して120秒超であると測定される。
当業者であれば、層状複合材シート及びそこから作製された熱シールド製品のために測定される特性が、定期的に測定され、かつ複数の異なる方法によって取得され得る特性を表すことを理解するであろう。例えば、シリコーントップコートに対して10rpmでのスピンドル3、及びシリコーンエラストマーに対して10rpmでのスピンドル7のBrookfield粘度計を用いて粘度測定が行われる。シリコーンエラストマーの重量は、織物層の重量をシリコーンエラストマーでコーティングされた織物層の重量から減算ことによって測定し、あるいは、シリコーントップコートの重量は、織物層及びシリコーンエラストマーの重量を層状複合材シートの総重量から減じることによって取得する。ASTM 2240試験プロトコルに従うショアーAスケールを用いて、あるいは、ISO 7619、ISO 868、DIN 53505、又はJIS K 6253試験プロトコルを用いて、硬度を測定する。ヤング率は、従来の引張試験を実施するためにASTM E111に従って、又は計器を用いて測定する。そのような一方法及び他の方法を示す本明細書に記載の方法は、本開示の範囲から超えることなく利用されてもよい。
当業者であれば、本開示の複合材シートを使用することと関連付けられた利益を更に理解するであろう。より具体的には、ガラス繊維織物を利用した既存の技術は、切断することが困難であり、切断されているときガラス繊維粒子を導入し、縫合動作中に針の寿命を縮め、発泡体よりも硬く、全ての職場環境で受け入れられない。本開示に従って調製された複合材シートの使用は、全重量がより軽く、梱包することがより容易であり、かつサンドイッチ構成で使用されるとき、従来の解決策より少ない数の織物層を生じる複合材シートを提供する。加えて、エアバッグ又は他の膨張可能な安全装置内のヒートシンクとしてのシリコーンエラストマーの使用は、エアバッグ内の金属補強の使用を排除して、バッグを介したインフレータの後の溶融を防止することができる。シリコーントップコートの使用は、3〜50g/mのトップコートと組み合わされたシリコーンエラストマーを用いて障壁層を有する複合材シートによって提供された熱抵抗性がシリコーンエラストマーのみからなる比較可能な重量の障壁層を有する複合材シートより実質的に大きいため、複合材シートの全重量を減少させる。加えて、本開示の熱障壁層は、複合材シートの摩擦係数(CoF)を約1.0CoF超の単位、あるいは2.0CoF超〜約0.5CoF未満の単位から減少させることができる。
前述した本発明の様々な実施形態の記載は、説明及び記述を目的として提示されている。この記載は網羅的なものではなく、又は開示した実施形態そのものに本発明を限定することを意図するものではない。上記の教示を踏まえて、多くの改変又は変更が可能である。論じられた実施形態は、本発明の原理及びその実際的な適用の最良の説明を提供するよう選択及び記載され、それにより当業者は、想定される特定の使用に適した様々な修正と共に、本発明を様々な実施形態で使用することが可能となる。そのような修正及び変更の全ては、それらが公正に、法律的に、かつ公平に権利を与えられた広さに従って解釈された場合、添付の特許請求の範囲により決定される本発明の範囲内に含まれる。

Claims (18)

  1. 耐熱層状複合材シートであって、前記複合材シートが、
    上面及び底面を有する第1の織物層と、
    シリコーンエラストマーの少なくとも1つの層及び1つ以上のシリコーントップコートを含む熱障壁層であって、前記上面又は底面のうちの1つに隣接して位置する、熱障壁層と、を備え、
    前記シリコーンエラストマーの層が、シリコーンゴム又はセル発泡体若しくはスポンジの層であり、前記シリコーントップコートのヤング弾性率が、前記シリコーンエラストマーのヤング弾性率よりも高く、
    前記複合材シートが、「ホットロッド」熱抵抗性試験を用いて決定される、725℃で6秒以上の熱抵抗値を有し、
    前記熱障壁層の量が、少なくとも200g/m であり、前記シリコーントップコートが、3〜50g/m の重量を示す、複合材シート。
  2. 前記第1の織物層が、織物材料と、前記上面又は底面上に位置する1つ以上のシリコーン処理とを含む、請求項1に記載の複合材シート。
  3. 前記第1の織物層の前記シリコーン処理が、前記熱障壁層に隣接するか若しくは前記熱障壁層に隣接する面と反対側であるかのいずれかである前記第1の織物層の前記上面又は前記底面上に位置する、請求項2に記載の複合材シート。
  4. 前記複合材シートが、上面及び底面を有する第2の織物層を更に備え;前記第2の織物層が、前記熱障壁層に隣接して、又は前記熱障壁層と反対側の前記第1の織物層の前記面上に、のいずれかで位置し;前記第2の織物層が、織物材料と、任意に、前記上面又は底面上に位置する1つ以上のシリコーン処理とを含む、請求項1〜3のいずれか一項に記載の複合材シート。
  5. 前記複合材シートが、725℃で12秒以上の前記熱抵抗値を有し、任意に、前記熱抵抗値が、725℃で30秒以上である、請求項1〜4のいずれか一項に記載の複合材シート。
  6. 前記織物層の前記織物材料が、ポリプロピレン、ポリエチレン、ガラス繊維、ポリアミド、ポリ(エチレン)テレフタレート、及びこれらの組成物又は混合物から選択される織布、不織布、若しくは高分子フィルム、又は複合材料である、請求項1〜5のいずれか一項に記載の複合材シート。
  7. 前記織物層が織布であるとき、これが、20dtex以上の厚さを有する糸を有し;
    前記織物層が不織布又は高分子フィルムであるとき、これが、40g/m〜400g/mの坪量を有する、請求項1〜6のいずれか一項に記載の複合材シート。
  8. 前記シリコーンエラストマーが、固体シート又はセル発泡体若しくはスポンジのいずれかとして、液状シリコーンゴム(LSR)又は高粘度ゴム(HCR)の群からのものとして選択され;前記シリコーンエラストマーが、205g/m〜600g/mの重量を示す、請求項1〜7のいずれか一項に記載の複合材シート。
  9. 前記障壁層の前記シリコーントップコートの硬度が、前記障壁層の前記シリコーンエラストマー又は前記織物層の前記シリコーン処理の硬度を超える、請求項2〜8のいずれか一項に記載の複合材シート。
  10. 前記熱障壁層が、平滑又は非平滑のいずれかである1つ以上の表面を備える、請求項2〜9のいずれか一項に記載の複合材シート。
  11. 前記熱障壁層が、少なくとも2つのトップコートを含み、第1のトップコートが、前記シリコーンエラストマーに隣接して位置し、第2のトップコートが、前記第2の織物層によって前記第1のトップコート及びシリコーンエラストマーから分離されている、請求項4〜6のいずれか一項に記載の複合材シート。
  12. 前記シリコーントップコートが、
    1分子中に平均で1つ以上のケイ素原子結合アルケニル基を有するオルガノポリシロキサンと、
    オルガノハイドロジェンポリシロキサンと、
    コーティング組成物を硬化することができる任意の量で存在するヒドロシリル化反応触媒と、
    任意に、充填材料と、を含む、請求項2〜11のいずれか一項に記載の複合材シート。
  13. 膨張可能な車両安全装置であって、
    膨張流体を提供することができるインフレータと、
    前記インフレータによって膨張可能な流体区画と、
    (i)前記インフレータに隣接して位置するインフレータラップであって、シリコーンエラストマーの少なくとも1つの層及びシリコーントップコートを含む、インフレータラップと、
    (ii)前記流体区画内に位置する熱シールドであって、前記熱シールドが、
    上面及び底面を有する第1の織物層と、
    シリコーンエラストマーの少なくとも1つの層及び1つ以上のシリコーントップコートを含む熱障壁層であって、前記上面又は底面のうちの1つに隣接して位置する、熱障壁層と、含む、熱シールドと、
    (iii)これらの組み合わせと、
    の群から選択されるものと、を備え、
    前記シリコーンエラストマーの層が、シリコーンゴム又はセル発泡体若しくはスポンジの層であり、前記シリコーントップコートのヤング弾性率が、前記シリコーンエラストマーのヤング弾性率よりも高く、
    前記インフレータラップ又は熱シールドが、「ホットロッド」熱抵抗性試験を用いて決定される、725℃で6秒以上の熱抵抗値を有し、
    前記熱障壁層の量が、少なくとも200g/m であり、前記シリコーントップコートが、3〜50g/m の重量を示す、車両安全装置。
  14. 前記第1の織物層が、織物材料と、前記上面又は底面上に位置する1つ以上のシリコーン処理とを含み、
    前記第1の織物層の前記シリコーン処理が、前記熱障壁層に隣接するか若しくは前記熱障壁層に隣接する面と反対側であるかのいずれかである前記第1の織物層の前記上面又は底面上に位置し、
    前記シリコーン処理が、10g/m〜300g/mの重量を示す、請求項1に記載の車両安全装置。
  15. 前記熱シールドが、上面及び底面を有する第2の織物層を更に備え;前記第2の織物層が、前記第1の織物層と反対側の前記面上の前記熱障壁層に隣接して位置し;前記第2の織物層が、織物材料と、任意に、前記上面又は底面上に位置する少なくとも1つのシリコーン処理とを含む、請求項1又は1に記載の車両安全装置。
  16. 前記流体区画が、フロントエアバッグ、サイドエアバッグ、エアカーテン、H又はYソックス、ニーバッグ、及びベルトバッグから選択される、請求項1〜1のいずれか一項に記載の車両安全装置。
  17. 前記シリコーンエラストマーが、205〜600g/mの重量を有する液状シリコーンゴム(LSR)又は高粘度ゴム(HCR)の群からのものとして選択され、
    前記シリコーンエラストマーが、シート又は層及びスポンジ又は発泡体の群からのものとして選択される、請求項1〜1のいずれか一項に記載の車両安全装置。
  18. 記障壁層の前記シリコーントップコートの硬度が、前記障壁層の前記シリコーンエラストマー又は前記織物層の前記シリコーン処理の硬度を超える、請求項1〜1のいずれか一項に記載の車両安全装置。
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