JP2011080158A - エアバッグ用コート布 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】合成繊維製織物の少なくとも片面に、シリコーン樹脂組成物を塗布してなるエアバッグ用コート布であって、乾燥後の樹脂組成物の塗布量が25g/m2以下であり、ISO5981で規定されるスクラブテストの達成回数が800回以上であり、かつ所定の防炎試験における穴開き時間が15秒以上であることを特徴とするエアバッグ用コート布。
【選択図】なし
Description
すなわち、本発明は、合成繊維製織物の少なくとも片面に、シリコーン樹脂組成物を塗布してなるエアバッグ用コート布であって、シリコーン樹脂組成物の塗布量が25g/m2以下であり、ISO5981で規定されるスクラブテストの達成回数が800回以上であり、かつ下記の防炎試験における穴開き時間が15秒以上であることを特徴とするエアバッグ用コート布である。
(防炎試験)
15cm×15cmにカットしたコート布サンプルを大枠で挟み、弛みが発生しない状態にする。次に、ガスバーナーを用いて炎の長さを10cmに調整し、炎の先端から更に1cm離した位置に、サンプルを挟んだ大枠をセットする。この際、赤色の炎が出ず、かつ炎が当たる側のサンプル表面の温度が赤外温度計で450±20℃になるように、ガスバーナーから照射される炎をガス及び空気調整弁を用いて事前に調整する。次いで、コート布サンプルを炎に照射した瞬間から、穴が開くまでの時間を計測する。
(A)1分子中にケイ素原子に結合したアルケニル基を2個以上含有するオルガノポリシロキサン
(B)1分子中にケイ素原子に結合した水素原子を少なくとも2個含有するオルガノハイドロジェンポリシロキサン
(C)シリカ粒子
(D)エポキシ基を有する有機ケイ素化合物
(E)ケイ素原子結合ビニル基を有する平均分子量が1,000以下の有機ケイ素化合物
(F)付加反応触媒
そのため、高出力のデュアル化インフレーターを用いた場合であっても、エアバッグ基布のダメージを少なくすることができる。また、接着性に優れているため、折り畳まれたエアバッグ基布を展開する際に塗布層が剥離しにくく、通気度及び防炎性の低下が少ない。さらに、コンパクトに収納することができるため、車内デザインの制約を少なくできるという利点がある。
2:炎
3:試料
<合成繊維織物>
本発明において、合成繊維製織物とは、合成繊維糸条を用いて製織される織物を意味する。織物は、機械的強度に優れ、厚さを薄くできるという点で優れている。織物の組織は、特に限定されるものでなく、平織、綾織、朱子織およびこれらの変化織、多軸織などを用いることができる。これらの中でも、優れた機械的強度を有する平織物が特に好ましい。
本発明のエアバッグ用コート布は、25g/m2以下の少ない塗布量で、シリコーン樹脂組成物からなる硬化皮膜が形成されたコート布であり、特に下記の2つの発明特定事項を同時に満足する点に特別な技術的特徴を有する。
(a)ISO5981で規定されるスクラブテストの達成回数が800回以上
(b)下記の防炎試験における穴開き時間が15秒以上
(防炎試験)
15cm×15cmにカットしたコート布サンプルを大枠で挟み、弛みが発生しない状態にする。次に、ガスバーナーを用いて炎の長さを10cmに調整し、炎の先端から更に1cm離した位置に、サンプルを挟んだ大枠をセットする。この際、赤色の炎が出ず、かつ炎が当たる側のサンプル表面の温度が赤外温度計で450±20℃になるように、ガスバーナーから照射される炎をガス及び空気調整弁を用いて事前に調整する。次いで、コート布サンプルを炎に照射した瞬間から、穴が開くまでの時間を計測する。
オルガノポリシロキサン(A)は、本発明のコート布のコート層を構成する主剤となる成分であり、樹脂が硬化後、ゴム弾性を有するシリコーン樹脂膜になるために、1分子中にケイ素原子に結合したアルケニル基を2個以上含有する。また、(A)成分のオルガノポリシロキサンは、単独で用いても二種以上を併用してもよい。
オルガノハイドロジェンポリシロキサン(B)は、オルガノポリシロキサン(A)とヒドロシリル化付加反応し、架橋剤として作用する。(B)成分の分子構造は、例えば、直鎖状、環状、分岐鎖状、または三次元網目構造のいずれでもよく、各種のオルガノハイドロジェンポリシロキサンを使用することができる。
シリカ粒子(C)は、防炎性能を向上させる作用を有するだけでなく、補強剤としても作用する。該シリカ粒子は、比表面積が、通常、50m2/g以上、好ましくは50〜400m2/g、特に好ましくは100〜300m2/gである。シリカ粒子の比表面積が前記の範囲にあると、得られた硬化物に優れた引裂強力を付与しやすい。比表面積は、BET法により測定される。
エポキシ基を有する有機ケイ素化合物(D)は、シリコーン硬化膜と織物基布との接着性をさらに向上させる作用を有する。該有機ケイ素化合物(D)の平均分子量は1,000以下であることが好ましく、より好ましくは800以下であり、更に好ましくは500以下である。有機ケイ素化合物(D)の平均分子量が大きすぎると、反応が迅速に進まない。
ケイ素原子結合ビニル基を有する有機ケイ素化合物(E)は、(A)成分のオルガノポリシロキサンと(B)成分のオルガノハイドロジェンポリシロキサンとヒドロシリル化付加反応により形成させた硬化被膜と織物基布とを、(D)成分のエポキシ基を介して接着成分としてつなぐ役割を果たす。そのため、前記の有機ケイ素化合物(E)は、本発明のコート布において接着性を向上させる作用を有する点で重要な成分である。さらに、驚くべきことに、その添加量が防炎性能に著しく影響を与えることも分かった。
/(B)成分のケイ素原子に結合する水素原子のモル数(H)
=(Eにおけるビニル基の数(個)/Eの平均分子量)×Eの配合量(質量%)
=(Bにおいてケイ素原子に結合する水素原子の個数/Bの平均分子量)
×Bの配合量(質量%)
付加反応触媒(F)は、(A)成分中のケイ素原子結合アルケニル基と(B)成分中のケイ素原子に結合した水素原子とのヒドロシリル化反応を、進行・促進させるたに使用される成分である。
本発明のコート布のコート層を構成するシリコーン樹脂組成物には、前記(A)〜(F)成分以外にも、本発明の目的を損なわない範囲で、その他の任意の成分を配合することができる。例えば、反応制御剤、シリカ粒子以外の無機充填剤、可塑剤、チクソ性付与剤、顔料、染料、防カビ剤等が挙げられる。これらその他の成分は、各々、単独で用いても、二種以上を併用してもよい。
シリコーン樹脂組成物の粘度は、10,000〜50,000mPa・secが好ましく、より好ましくは1,5000〜40,000mPa・secであり、更に好ましくは20,000〜35,000mPa・secである。粘度が10,000mPa・sec未満では、樹脂組成物が織物の内部に入りこむために、一定の塗布量を確保することが困難となり、通気性及び難燃性の観点より不利になる。一方、粘度が50,000mPa・secを超える場合には、塗布量を25g/m2以下に調整しようとすると、著しく塗工性が悪化する。上記の粘度範囲に調整できるのであれば、シリコーン樹脂は溶剤系、無溶剤系どちらでも構わないが、環境への影響を考慮し、無溶剤系が好ましく用いられる。
長尺の織物基布にシリコーン樹脂組成物をナイフコーティングで連続的に塗布する際、基布の進行方向における基布の張力を300〜700N/m、好ましくは400〜650N/mに制御することが好ましい。基布の張力が300N/m未満では、基布織物の耳部が嵩高くなり、基布の中央部と端部の塗布量に大きな差が生じ、幅方向の厚み変動が大きくなる。一方、基布の張力が700N/mを超える場合には、経緯のクリンプ率のバランスが崩れ、経方向及び緯方向共に塗布量を特定範囲に維持することが困難となり、防炎性が低下する。
CF=(経糸の総繊度)1/2×経糸密度+(緯糸の総繊度)1/2×緯糸密度
1H−NMR、29Si−NMRで末端基を観測し、末端基と主鎖との積分比から平均分子量を求めた。該方法による平均分子量の算出法は、例えば、下記の刊行物に紹介されている。
井上 陽太郎、大阪府立産業技術総合研究所、テクニカルシートNo.8019、「核磁気共鳴法を用いた高分子材料の構造解析」、2009年3月31日発行
http://www2.tri.pref.osaka.jp/servlet/TechnicalSheet?type=Download&pid=8019
JIS L−1095 9.4.1記載の方法で測定した。
繊維糸条の断面写真よりフィラメント数を数えた。
JIS L−1096 8.6.1記載の方法で測定した。
JIS K−7117記載の方法を用い、B型粘度計で測定する。
JIS L 1096 8.4.2記載の方法でコート布の質量を測定した。次に、ブランク試料として、樹脂を塗布せずにコーティング時と同じ条件で加工処理を行った後、JIS L 1096 8.4.2記載の方法に準拠し、ブランク試料の質量を測定した。その後、コート布の質量とブランク試料の質量との差を塗布量とした。なお、塗布量の単位は、1m2当たりの質量(g/m2)で表した。
ISO5981に準拠し、コーティング面同士を合わせて、揉み試験機(井本製作所(株)製、IMC−15D7−A型)で測定を行った。なお、荷重は98N(10kgf)、架台とサンプル挟み部の下面との距離dは、6mm±0.1mmに調整した。
15cm×15cmにカットしたコート布サンプルを大枠で挟み、弛みが発生しない状態にする。次に、ガスバーナーを用いて炎の長さを10cmに調整し、炎の先端から更に1cm離した位置に、サンプルを挟んだ大枠をセットする(図1を参照)。この際、赤色の炎が出ず、かつ炎が当たる側のサンプル表面の温度が赤外温度計で450±20℃になるように、ガスバーナーから照射される炎をガス及び空気調整弁を用いて事前に調整する。次いで、コート布サンプルを炎に照射した瞬間から、穴が開くまでの時間を計測する。
総繊度が470dtex、72フィラメントのポリアミド66マルチフィラメント糸を平織りにてウォータージェットルームにて製織後、沸水にて収縮加工し、110℃で乾燥仕上げを行った。得られた織物は、経糸方向の織密度が46本/2.54cm、緯糸方向の織密度が46本/2.54cm、カバーファクターが1,994であった。
(a)ビニル基含有ジメチルポリシロキサン(A):100質量部
(25℃における粘度:30,000mPa・sec)
(b)メチルハイドロジェンポリシロキサン(B):2質量部
(平均分子量:6,900、ケイ素原子に結合する水素原子数:50個、25℃に
おける粘度:40mPa・sec)
(c)乾式シリカ粒子(C):14.6質量%(シリコーン樹脂組成物に対して)
(日本アエロジル社製、AEROSIL(R) NX90;平均一次粒径:20nm、
比表面積:90m2/g、トリメチルシラン処理品)
(d)エポキシ基を有する有機ケイ素化合物(D):0.3質量部
(3個のエポキシ基と1個のエポキシ基を有する、平均分子量:240)
(e)ケイ素原子結合ビニル基を有する有機ケイ素化合物(E):0.2質量部
(3個のアセトキシ基と1個のビニル基を有する、平均分子量:240)
(f)白金触媒(F):50ppm(シリコーン樹脂組成物に対して)
(g)ベンガラ顔料:0.3質量部
乾燥後の樹脂組成物の塗布量を25g/m2に調整した以外は、実施例1同様にしてエアバッグ用コート布を得た。
得られたコート布は、表1に示すように、接着性及び防炎性が極めて優れていた。
実施例1において、(D)成分の配合量を0.6質量部に、(E)成分の配合量を0.4質量部に、塗布量を23g/m2に変更した以外は、実施例1と同様にしてエアバッグ用コート布を得た。
(B)成分中のケイ素原子に結合する水素原子のモル数(H)と、(E)成分中のビニル基のモル数(V)とのモル比(V/H)は、0.12であった。
得られたコート布は、表1に示すように、接着性及び防炎性が極めて優れていた。
実施例1において、(B)成分を、メチルハイドロジェンポリシロキサン(平均分子量:6,900、ケイ素原子に結合した水素原子数:46個、粘度:40mPa・sec)に、乾式シリカ粒子(C)の配合量をシリコーン樹脂組成物に対して17.8質量部に、(D)成分の配合量を0.6質量部に、(E)成分の配合量を0.4質量部に、塗布量を24g/m2に変更した以外は、実施例1と同様にしてエアバッグ用コート布を得た。
(B)成分中のケイ素原子に結合する水素原子のモル数(H)と、(E)成分中のビニル基のモル数(V)とのモル比(V/H)は、0.13であった。
得られたコート布は、表1に示すように、接着性及び防炎性が極めて優れていた。
実施例1において、(D)成分の配合量を0.2質量部に、(E)成分の配合量を0.1質量部に変更した以外は、実施例1と同様にしてエアバッグ用コート布を得た。
(B)成分中のケイ素原子に結合する水素原子のモル数(H)と、(E)成分中のビニル基のモル数(V)とのモル比(V/H)は、0.03であった。
得られたコート布は、表1に示すように、接着性及び防炎性が極めて優れていた。
総繊度が470dtex、144フィラメントのポリアミド66マルチフィラメント糸を平織りにてウォータージェットルームにて製織後、沸水にて収縮加工し、110℃で乾燥仕上げを行った。得られた織物は、経糸方向の織密度が51本/2.54cm、緯糸方向の織密度が51本/2.54cm、カバーファクターが2,211であった。
(B)成分中のケイ素原子に結合する水素原子のモル数(H)と、(E)成分中のビニル基のモル数(V)とのモル比(V/H)は、0.02であった。
得られたコート布は、表1に示すように、接着性及び防炎性が極めて優れていた。
総繊度が470dtex、144フィラメントのポリアミド66マルチフィラメント糸を平織りにてウォータージェットルームにて製織後、沸水にて収縮加工し、110℃で乾燥仕上げを行った。得られた織物は、経糸方向の織密度が54本/2.54cm、緯糸方向の織密度が54本/2.54cm、カバーファクターが2,341であった。
(B)成分中のケイ素原子に結合する水素原子のモル数(H)と、(E)成分中のビニル基のモル数(V)とのモル比(V/H)は、0.09であった。
得られたコート布は、表1に示すように、接着性及び防炎性が極めて優れていた。
実施例1において、(D)成分の配合量を1.35質量部に、(E)成分の配合量を0.9質量部に変更した以外は、実施例1と同様にしてエアバッグ用コート布を得た。
(B)成分中のケイ素原子に結合する水素原子のモル数(H)と、(E)成分中のビニル基のモル数(V)とのモル比(V/H)は、0.26であった。
得られたコート布は、表1に示すように、接着性及び防炎性が極めて優れていた。
シリカ粒子(C)を、日本アエロジル株式会社から市販されているAEROSIL(R) R812(平均一次粒径:7nm、比表面積:300m2/g、トリメチルシラン処理品)に変更した以外は、実施例1同様にしてエアバッグ用コート布を得た。
得られたコート布は、表1に示すように、接着性及び防炎性が極めて優れていた。
実施例1において、(D)成分を、有機ケイ素化合物(3個のメトキシ基と1個のエポキシ基を有する、平均分子量:1,200)に変更し、かつその配合量を1.0質量部に変更した以外は、実施例1と同様にしてエアバッグ用コート布を得た。
(B)成分中のケイ素原子に結合する水素原子のモル数(H)と、(E)成分中のビニル基のモル数(V)とのモル比(V/H)は、0.06であった。
得られたコート布は、表1に示すように、防炎性に優れているものの、接着性は極めて劣っていた。
実施例1において、(D)成分の配合量を1.5質量部に、(E)成分の配合量を1.0質量部に変更した以外は、実施例1と同様にしてエアバッグ用コート布を得た。
(B)成分中のケイ素原子に結合する水素原子のモル数(H)と、(E)成分中のビニル基のモル数(V)とのモル比(V/H)は、0.29であった。
得られたコート布は、表1に示すように、接着性に優れているものの、防炎性は極めて劣っていた。
実施例1において、シリコーン樹脂組成物に対する乾式シリカ粒子の含有量を9.4質量%に、(D)成分の配合量を0.6質量部に、(E)成分の配合量を0.4質量部に変更し、さらに塗布量を26g/m2に変更した以外は、実施例1と同様にしてエアバッグ用コート布を得た。
(B)成分中のケイ素原子に結合する水素原子のモル数(H)と、(E)成分中のビニル基のモル数(V)とのモル比(V/H)は、0.12であった。
得られたコート布は、表1に示すように、接着性に優れているものの、防炎性は極めて劣っていた。
実施例1において、(B)成分を、メチルハイドロジェンポリシロキサン(平均分子量:6,900、ケイ素原子に結合した水素原子数:39個、粘度:40mPa・sec)に、乾式法シリカ粒子(C)の配合量をシリコーン樹脂組成物に対し22.6質量%に、(D)成分の配合量を1.2質量部に、(E)成分の配合量を0.8質量部に、塗布量を40g/m2に変更した以外は、実施例1と同様にしてエアバッグ用コート布を得た。
(B)成分中のケイ素原子に結合する水素原子のモル数(H)と、(E)成分中のビニル基のモル数(V)とのモル比(V/H)は、0.30であった。
得られたコート布は、表1に示すように、防炎性に優れているものの、接着性は極めて劣っていた。
実施例1において、(D)成分の配合量を0.08質量部に、(E)成分の配合量を0.05質量部に、塗布量を24g/m2に変更した以外は、実施例1と同様にしてエアバッグ用コート布を得た。
(B)成分中のケイ素原子に結合する水素原子のモル数(H)と、(E)成分中のビニル基のモル数(V)とのモル比(V/H)は、0.01であった。
得られたコート布は、表1に示すように、防炎性に優れているものの、接着性は極めて劣っていた。
Claims (5)
- 合成繊維製織物の少なくとも片面に、シリコーン樹脂組成物を塗布してなるエアバッグ用コート布であって、シリコーン樹脂組成物の塗布量が25g/m2以下であり、ISO5981で規定されるスクラブテストの達成回数が800回以上であり、かつ下記の防炎試験における穴開き時間が15秒以上であることを特徴とするエアバッグ用コート布。
(防炎試験)
15cm×15cmにカットしたコート布サンプルを大枠で挟み、弛みが発生しない状態にする。次に、ガスバーナーを用いて炎の長さを10cmに調整し、炎の先端から更に1cm離した位置に、サンプルを挟んだ大枠をセットする。この際、赤色の炎が出ず、かつ炎が当たる側のサンプル表面の温度が赤外温度計で450±20℃になるように、ガスバーナーから照射される炎をガス及び空気調整弁を用いて事前に調整する。次いで、コート布サンプルを炎に照射した瞬間から、穴が開くまでの時間を計測する。 - 前記のシリコーン樹脂組成物は、下記(A)〜(F)を含有し、オルガノハイドロジェンポリシロキサン中のケイ素原子に結合した水素原子のモル数Hと、有機ケイ素化合物(E)中のビニル基のモル数Vとのモル比(V/H)が0.02〜0.27であることを特徴とする請求項1記載のエアバッグ用コート布。
(A)1分子中にケイ素原子に結合したアルケニル基を2個以上含有するオルガノポリシロキサン
(B)1分子中にケイ素原子に結合した水素原子を少なくとも2個含有するオルガノハイドロジェンポリシロキサン
(C)シリカ粒子
(D)エポキシ基を有する有機ケイ素化合物
(E)ケイ素原子結合ビニル基を有する平均分子量が1,000以下の有機ケイ素化合物
(F)付加反応触媒 - シリカ粒子(C)が、シリコーン樹脂組成物の全体量に対し、10〜20質量%含有する請求項2記載のエアバッグ用基布。
- 織物を構成する糸条の総繊度が、200〜470dtexである請求項1〜3のいずれか1項に記載のエアバッグ用基布。
- 織物のカバーファクターが、1,800〜2,500である請求項1〜4のいずれか1項に記載のエアバッグ用基布。
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