JP6517841B2 - 改善された温度補償を有するマイクロ音響デバイス - Google Patents

改善された温度補償を有するマイクロ音響デバイス Download PDF

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Description

たとえばSAWデバイス(SAW=surface acoustic wave)またはBAWデバイス(BAW=bulk acoustic wave)のような音響波で動作するデバイスの特性は、通常温度への依存性を示す。これよりたとえばタンタル酸リチウム(LT42°xy回転)ベースのSAWデバイスの中心周波数の温度係数(TCF)は、典型的にたとえば−40ppm/K付近となっている。ここで異なる基板は異なる温度係数を示す。
またこの材料の熱膨張は、密度ρの低下をもたらし、以下の関係
v = √(c/ρ)
により、その波動速度vに直接影響を与える。これにより、上記の熱膨張により増大した走行距離が、波に対する補償となる。しかしながら周波数への大部分の影響は、とりわけ、この温度と共に剛性cが変化することであり、この剛性は殆どの材料において、そしてこれより圧電材料においても、温度の上昇と共に低下する。さらに、圧電テンソルおよび基板の誘電率も温度依存性であり、そしてこれにより上記の温度係数の原因となっている。また電極材料の剛性の変化も、上記のTCFに影響を与えないわけではない。
以上より、たとえばフィルタの帯域幅を、上記の温度依存の変動の分だけ増大するために、音響波で動作するデバイスでの製造許容誤差が厳しくなるという問題が生じる。この問題は、隣接した周波数バンドでは、選択度を悪化させ、あるいは製造の際に、もはや要求されている仕様を満たさないデバイスの割合が大きくなるといったことをもたらす。他の仕様は、上記のTCFの補償のための対策無しには、もはや満足されない。
特許文献1には、音響波で動作するデバイスが提示されており、このデバイスは温度変化を低下させるための様々な対策(TK補償)、具体的には共振周波数の温度変化に対する対策が組み合わされている。このデバイスは、基板上面上に導電性のデバイスパターンを備え、その下面には補償層を備え、この補償層は、機械的な張力が生成され、すなわちこの張力が温度変化で形成されることで、この基板と機械的に堅く結合されている。
他の対策として上記のデバイスパターンの上にSiO2層が配設される。このSiO2層は、その熱弾性特性が正の温度係数を備え、この正の温度係数は、大多数の基板材料、たとえばLTまたはLN(ニオブ酸リチウム)の負の温度係数を補償する。
この方法の欠点としては、上記の電極の必要とされる反射率が、重い電極でのみ得られることである。このことはとりわけSAWデバイスに対しては満足できるものではなく、そしていくつかの用途に対しては不十分である。さらにSiO2を用いた温度補償での欠点は、その温度補償特性に制限があることであり、SiO2の使用により、電気機械的カップリングおよび帯域幅の損失、減衰の増大、また望ましくない妨害モードの発生を甘受しなければならないことである。これは実効的に達成可能なTK補償を制限するものである。
たとえばGeO2、およびフッ素ドーピングまたはホウ素ドーピングされたSiO2のような、正の温度係数を有する他の層(複数)が、既に上記の温度依存特性の補償のために提案されている。
米国特許第7589452B2号明細書
本発明の課題は、上記の温度係数を補償するための新たな可能性あるいは材料を提示することであり、これによって上記の補償が改善されると共にこれに関係した欠点も低減される。
この課題は、請求項1に記載の特徴を有するデバイスによって解決される。本発明の有利な実施形態がその下位請求項に示される。
本発明は、負の熱膨張係数を有する材料の中に、その熱機械的特性が正の温度係数を備える多数の材料を見出すことができるという知見に基づいている。このような材料は、圧電材料では一般的に生じる、熱機械的特性の負の温度係数の補償のために使用することができる。
本発明では、音響波で動作するデバイス上に1つの補償層を取り付けることが提案され、この補償層は、少なくとも2つの元素の化合物をベースにした1つの誘電体材料を備え、この化合物は負の熱膨張係数を有する。
1つの実施形態によれば、この化合物は、1つの無機の遷移金属化合物または1つの希土類化合物である。しかしこの化合物は他の物質グループの化合物でもよい。
このようなデバイスは、1つの圧電材料の少なくとも1つの層を備え、この圧電材料における音響波を励起するための1つの電極ペアを有している。上記の補償層にこの音響波のエネルギーの少なくとも一部が存在するように、この補償層がこのデバイス上に配設されている。この補償層は、この音響波が最初に生成される圧電層の比較的近くにあることが必要である。
たとえば誘電体の無機の遷移金属化合物および希土類化合物のグループから選択されている、負の熱膨張係数を有する材料は、驚くべきことにその弾性率Eが大きな正の温度係数を示し、また温度上昇と共に剛性が大きくなり、この剛性は今まで知られている材料の最も良いもの、たとえばこの用途のために今まで使用されてきたSiO2よりも大きいものである。この大きな剛性の変化によって、あるいはこれに付随する弾性率Eの正の温度係数によって、効果的な補償層を実現することに成功している。
以上により、さらに周波数の温度係数を完全に補償することが可能であり、そしてさらに加えて、従来知られていた材料よりも小さな厚さの補償層を用いて補償することが可能である。ここで1つの薄い補償層を用いて、従来知られていた補償層の問題が同時に減少される。具体的には上記の圧電的なカップリングの減少、および上記の補償層で甘受しなければならなかった音響的減衰のような不利な効果が小さくなる。
上記の見いだされた化合物のグループのさらなる利点は、これらの化合物を一般的に、半導体技術で知られた従来の堆積方法を用いて、制御されたやり方で取り付けることができるということである。以上により、音響波で動作するデバイス上に取り付けられるために、これらの化合物は処理技術的にも良好に適合したものである。
本発明の1つの実施形態においては、上記の補償層は、上記の圧電材料の層上に直接取り付けられる。電極(複数)および補償層は、この圧電層の同じ側に配設されていてよい。しかしながら、この補償層がこの圧電層の下側に配設され、そしてこれらの電極がこの圧電層の上側に配設されることも可能である。さらに、これらの電極を圧電層と補償層との間に設けることも可能である。もう1つの原理的に可能な変形例は、上記の電極(複数)を上記の補償層上に取り付けることであり、この補償層はまた上記の圧電層上に堆積されている。
本発明の1つの好ましい実施形態においては、上記の補償層は負の熱膨張係数を有する希土類化合物として、三フッ化スカンジウムScF3ベースのガラスを備える。この物質は十分に硬く、機械的に安定であり、そして良好に堆積することができる。
弾性率Eの特に大きな正の温度係数は、イットリウムドーピングされたSc(1-X)X3の化学式のフッ化スカンジウムを用いることで実現でき、ここで係数xで示されるイットリウムの割合は≦0.25であり、したがって0<x≦0.25となっている。
この化合物のイットリウムの含有量は、フッ化スカンジウムにおけるフッ化イットリウムの溶解度で制限され、そして理論的には、さらに高くすることもできるが、これはこれに対応する材料を製造することができる場合である。
特に有為かつ有利な特性は、イットリウムの割合が約20%の、イットリウムドーピングされたフッ化スカンジウムであり、ここではすなわちx=0.2となっている。この材料は純粋な形態では、弾性率Eの温度係数が約1500ppm/Kとなっている。この温度係数は、現在のデバイスで補償層として用いられている、ドーピングされていないSiO2の5倍より大きいものである。今まで提案されてはいるが、未だ全く使用されていないフッ素ドーピングされたSiO2と比較して、上記の提案されたイットリウムドーピングされフッ化スカンジウムの温度係数は、2倍より大きなものとなっている。これは、これから製造された補償層に対して、いままで知られた補償材料であった場合の半分の大きさの層厚のみによって、同じ補償効果が得られることを意味している。
1つの好ましい実施形態によれば、上記の補償層は、>700ppm/Kの熱弾性特性の温度係数を備える。この値は、上述の負の熱膨張係数を有する様々な材料によって達成される。
上記の提案された化合物を用いて、1000ppm/Kより大きい熱弾性特性の温度係数を有する補償層も得ることができる。
ここで上述の材料は、固体の純粋な形態,ドーピングされた形態で存在してよく,他の酸化物,ハロゲン化物,または他の結晶質の化合物と組み合わせた混合化合物,として存在してよく、あるいは固体の形態で結晶質の基質に埋設されていてよく、または好ましくはガラスの中にさえ埋設されていてよい。負の膨張係数を有する材料を純粋な形態で含んでいない1つの補償層が、上述の材料のみから成る1つの補償層よりも小さな補償効果を達成することが可能である。しかしながら1つの層状の混合物または1つの層状のドーピングが所望の効果をさらに高めることも可能である。材質の修飾が直接には層堆積に適していない場合、あるいは層堆積で生成された層が機械的および構造的にデバイス上に残るのに適していない場合には、他の物質との混合物または1つの基質への埋設が有利となり得る。
ここで層形成するという構想は、1つのデバイスに適合した、充分に硬く、そして適合した物理的な整合性を有する1つの層に関するものである。
1つの実施形態においては、本発明によるデバイスは、SAWデバイスとして形成されており、すなわち音響波で動作する1つのデバイスとして形成されている。このデバイスは少なくとも1つのインターデジタル変換器を上記の圧電層上に備える。この圧電層上に、そしてこのインターデジタル変換器の上には、1つの補償層が堆積されており、この補償層は、フッ化スカンジウムScF3を含み、(たとえばYF3で)ドーピングされているか、他の酸化物またはハロゲン化物と共に混合結晶となっているか、または結晶質の基質またはガラスの中に埋設されている。上記の補償層は、その補償材料の選択に関して、およびこの補償層におけるその材料の割合に関して、上記の中心周波数の温度係数、すなわち上記のSAWデバイスに対して重要な温度依存性の値が、既に5−15%の相対的な層厚で完全に補償されるように形成されている。ここでこの相対的な層厚は、この材料において伝播可能な音響波の波長に関係しており、この層厚はこの波長のパーセント程度となっている。
TKの過度の補償を必要とする問題があり、こうして上記の補償層のより大きな層厚が採用され得る。ここで上記の相対的な層厚は、上記の材料において伝播可能な音響波の、このデバイスの中心周波数での波長に対する層厚の比に関係する。このような本発明による補償層の層厚は、従来の補償層よりも小さい。とにかくこの中心周波数の温度係数の完全な補償を実現することができる。
本デバイスは、BAWデバイスとして形成されていてよく、ここでSMR(solidly mounted resonator)、またはメンブレン(複数)の上に配設された共振器(複数)をベースにした2つの実施形態が可能である。さらに本デバイスは、GBAWデバイス(ガイド音響体積波で動作するデバイス)として形成されていてよい。
これらのデバイスは、1つ以上の公知の金属および合金,半導体ならびに1つ以上の導電性の、ホウ化物,窒化物,炭化物,および混合化合物を含む電極材料を備えてよい。
本発明によるデバイスは、様々な用途に対して提供あるいは設計することができる。たとえば本発明によるデバイスを、共振器,DMSフィルタ,またはラダー型フィルタとして使用することが可能である。
もう1つの実施形態においては、上記の補償層は、酸化性の網状組織形成剤(複数)から成る1つの材料を含む。これらの特別な網状組織形成剤は、負の熱膨張係数を示し、この負の熱膨張係数は、多くの場合特異的な圧力特性(「加圧軟化」"pressure softening")を伴う。このような化合物は、特異的な熱機械的特性も示し、この特異的な熱機械的特性は、剛性cおよび弾性率Eの正の温度係数を伴う。
この剛性cおよび弾性率Eの、そのとりわけ大きな特異性を有する熱機械的特性、およびその正の温度係数が知られているものは、具体的には構造異性体のタングステン酸塩ZrW28およびHfW28である。ZrW28に関しては、既にその特異的な、弾性定数の熱機械的特性が確認されている。
負の熱膨張係数を有する、酸化性の網状組織形成剤のさらなる例は、ZrMo28,HfMo28,ScW312,AlW312,Zr(WO4)(PO42である。
他の物質グループからも、負の熱膨張係数を有する材料が知られており、たとえば多数のゼオライトまたはB23がある、
上述のような特性と同等なものを備える、非酸化性の網状組織形成剤あるいはガラス形成剤は、フッ素ベースの化合物、ScF3−BaF2−YF3,ScF3−BaF2−ZnF2,ScF3−BaF2−InF3,ScF3−MgF2,YbF3−ScF3,LuF3−ScF3,Zn(CN)2,およびBeF2、ならびにたとえばZn(CN)2等のいくつかのシアン化物である。これらの化合物は全て、熱膨張の負の温度係数を示し、そしてこのため原理的に、音響波で動作するデバイス上の補償層における使用にも適合している。これとは逆に、SiO2,GeO2,B23等のような一般的なガラス形成剤は、PTE特性(positive thermal expansion,正の熱膨張)を示し、ただし小さなPTE特性である。
以下で実施形態例とこれに関連した図を用いて、本発明をより詳細に説明する。これらの図は、概略的にのみ作成されており、本発明の良好な理解にのみ用いられるものである。個々の部分が拡大または縮小されて示されていることがあるので、したがってこれらの図は特に正確な寸法を示すものではない。これよりこれらの図では、相対的な寸法も絶対的な寸法も得られるものではない。
補償層を有する1つのSAWデバイスの概略的な断面図を示す。 図1と異なる構成の、補償層を有する1つのSAWデバイスの概略的な断面図を示す。 補償層を有する1つのBAWデバイスを示す。 補償層を有する1つのGBAWデバイスを示す。 1つの別のBAWデバイスを示す。 1つのSAWデバイスを示す。 パターニングされた補償層を有する1つのSAWデバイスを示す。 パターニングされた補償層を有する1つのSAWデバイスを示す。 1つ以上の追加的な誘電体層DSを備えるSAWまたはGBAWデバイスを示す。 1つ以上の追加的な誘電体層DSを備えるSAWまたはGBAWデバイスを示す。 1つ以上の追加的な誘電体層DSを備えるSAWまたはGBAWデバイスを示す。 様々なイットリウム含有量xのSc(1-X)X3の系における温度に対する弾性率Eの変化を示す。
図1は、1つの補償層KSが設けられている1つのSAWデバイスの最も簡単な実施形態を示す。少なくとも1つの薄い圧電層を備える1つの基板上には、1つの第1の電極層EL1が配設されており、この電極層は、櫛状で互いにずれた櫛状電極の形態で形成されている。基板SUは、具体的には、SAWの発生および伝播に適したカットを有するタンタル酸リチウムから成っている。LT42は、たとえば、x方向で約−40ppmの、弾性特性(複数)の温度係数(複数)を備える。これらを補償するために、電極層EL1の上に、補償層KSが適切な厚さで配設されており、この厚さは、その厚さで所望の補償の程度に対応するように算定される。
図2は、1つの同様なデバイスを示すが、しかしながらここでは補償層KSは、上記の電極層が設けられている表面と反対側にある基板の表面上に取り付けられている。上記の圧電層の厚さが適切に薄く設定されると、こうしてこの構成を用いて上記の周波数の温度係数の良好な補償も達成することができる。
図3は、音響波で動作する1つのデバイス(BAWデバイス)を示し、このデバイスでは、1つの補償層KSが直接1つの圧電基板SU上に取り付けられている。この基板SUの露出した表面上には、1つの第1の電極層EL1が配設されており、そして上記の補償層KSの露出した表面上には、1つの第2の電極層EL2が配設されている。これらの補償層KSおよび基板SUの厚さは合わせて、このBAWデバイスの波長を決定し、こうして1つの所与の波長で、1つの厚い補償層KSおよび1つの薄い基板SUは、このBAWデバイスにおいて同じ共振周波数に調整することをもたらす。
図4は、別の1つのタイプの、音響波で動作するデバイス、すなわちガイド音響体積波で動作するデバイス、いわゆるGBAWデバイスを示す。このデバイスでは、1つの圧電基板SU上に、ここでも電極が具体的にはパターニングされた第1の電極層EL1として配設されている。さらに補償層KSが、1つの所望の層厚で配設されている。
このデバイスの最後に、この補償層KSの上に取り付けられる被覆層MLが形成され、この被覆層は、補償層の音響波の速度v(KS)よりも大きな速度v(ML)を有する。すなわち
v(ML)>v(KS)
となる。ここでもこの速度は
v = √(c/ρ)
に従い、用いられている材料の密度ρまたは剛性cに対応して調整される。以上により、音響波のガイドが主に基板および補償層内で行われることが保証される。さらに加えて上記の被覆層の厚さは、圧電層あるいは補償層側に向いていない、この被覆層の表面で、実質的にまったく音響的な動きすなわち振動が生じ得ないような大きさに算定される。
図5は、1つの第1の電極層EL1,1つの圧電層SU,および1つの第2の電極層EL2を有する1つのBAWデバイスを示し、ここでは補償層KSが、2つの電極層EL1、EL2の外側の1つに取り付けられている。
当然ながら、補償層KSを、第1の電極層EL1と第2の電極層EL2の間のどこかに配設することも可能である。さらなる可能性として、様々な厚さの複数の補償層KSを用いることも可能である。1つ以上のこのような補償層を有するBAWデバイスは、AMR(solidly mounted resonator)として、基板上に直接戴置されるか、またはメンブレン構造で形成されていてよい。
図6は、別の1つのGBAWデバイスを示し、このデバイスでは、補償層は、圧電基板と第1の電極層EL1との間に配設されている。この電極層EL1の上側には、図6に示すように、1つの被覆層MLが配設されていてもよい。
図7aおよび7bは、1つの補償層KSが設けられている1つのSAWデバイスの音響特性が、どのようにしてさらに改善され得るかという可能性を示す。電極と補償層材料との間の小さな音響インピーダンスの差によって低減された電極の反射率は、1つの追加的な、補償層KSのパターニングによってもたらされる反射によって回復される。この目的のため、電極フィンガ(複数)に対し平行して、凹部(複数)(図7a)あるいは隆起部(複数)(図7b)が、補償層KSの表面に取り付けられ、これらは音響波に対する反射部位を生成し、そしてこれらは電極フィンガと同じ走査格子(Raster)に配設され、そしてこれによってこれらの電極フィンガでの反射率が補強される。
本発明に関しては、圧電結晶/圧電層と電極との間、または補償層の上側での、追加的な誘電体層DSも可能である。図8a〜8cはこのような例示的な実施形態を示す。こうして図8aには、1つの誘電体の層DSが、第1の電極層EL1と補償層KSとの間に配設されている。図8bにおいては、1つの誘電体の層DSが、被覆層MLの上に配設されている。図8cは、2つの誘電体の層DS1およびDS2を同時に備える、1つの実施形態を示す。これらの誘電体の層は既に個別に図8aおよび8bで示されているものである。
図9は、Sc(1-X)X3の系における弾性率Eの温度に依存した変化を、0〜25%のイットリウムの割合に対応した異なるパラメータxに対して示している。20%(x=0.2)のイットリウムの含有量に対して、弾性率Eの最も大きな上昇が300−500Kの温度範囲で生じることが見て取れ、これよりこの材料が弾性率Eの最も大きな正の温度係数を有し、そして音響波で動作するデバイスにおける補償層の使用に最も良く適合している。ここで純粋なフッ化スカンジウムは、負の熱膨張係数を示すが、しかしながら殆ど0に近づくような小さい弾性率Eの温度係数を示す。
この図から、あるいはこの元になっている実験から、イットリウムが20〜25%の割合で混合されたスカンジウム−イットリウム−三フッ化物に対し、約1500ppm/Kの中心周波数の温度係数が得られる。これに対しフッ素ドーピングされたSiO2は、700ppm/K未満の係数を示し、一方ドーピングされていないSiO2は、300ppm/K未満の係数を示す。以上により、現在一般的に用いられているドーピングされていないSiO2からなる補償層と比較して、約5倍の補償の改善が得られている。
この材料特性、特に混合されたスカンジウム−イットリウム−三フッ化物の材料特性、たとえば剛性は、従来使用されていたSiO2層と同程度のものとなっている。このSiO2より多少大きな密度では、他のデバイス特性には上記の新しい補償層によって不利な影響を与えられることはないと想定することができる。この改善された補償のために、この補償層の、ほんの小さな層厚が必要なだけであるので、むしろ上記の音響特性の大幅な改善を期待することができる。
本発明は、上記の実施形態例で詳細に説明した実施形態に限定されるものではない。上記の実施形態は、1つの補償層を有する音響波で動作するデバイスの単に例示的な実施形態を示すものである。原理的に、2つ以上の補償層を備えるデバイス、または、中心周波数の温度係数を低減するためのさらなる他の手段、具体的には締め付け層(Verspannungsschichten)を備えるデバイスも可能である。

Claims (10)

  1. 音響波で動作するデバイスであって、
    1つの圧電材料の1つの層(SU)と、
    前記圧電材料における音響波を励起するための電極(EL,EL1,EL2)の少なくとも1つのペアと、
    記デバイス上に配設されている1つの補償層(KS)であって、当該補償層に音響波のエネルギーの少なくとも一部が存在する、補償層と、
    を備え、
    前記補償層は、三フッ化スカンジウムScF 3 を含みかつ負の熱膨張係数を有する1つの誘電体材料を含む、
    ことを特徴とするデバイス。
  2. 請求項1に記載のデバイスにおいて、
    前記補償層(KS)は、前記圧電材料の層上に直接取り付けられており、
    前記電極(EL,EL1,EL2)は、前記圧電層(SU)上か、前記補償層(KS)上か、または当該圧電層と当該補償層との間に配設されている、
    ことを特徴とするデバイス。
  3. 前記補償層(KS)は、前記誘電体材料として、化学式S(1-X)X3の、イットリウムドーピングされたScF3を含み、当該係数Xで示されるイットリウムの割合は、0<x≦0.25の関係で規定されていることを特徴とする、請求項1または2に記載のデバイス。
  4. 前記補償層(KS)は、前記誘電体材料として、化学式S(1-X)X3の、イットリウムドーピングされたScF3を含み、x=0.2となっていることを特徴とする、請求項に記載のデバイス。
  5. ScF3を含む前記補償層(KS)はガラスであることを特徴とする、請求項乃至のいずれか1項に記載のデバイス。
  6. 前記補償層(KS)は、1つの網状組織形成剤を含むことを特徴とする、請求項1乃至のいずれか1項に記載のデバイス。
  7. 前記補償層(KS)は、700ppm/Kの熱弾性特性の温度係数を備えることを特徴とする、請求項1乃至のいずれか1項に記載のデバイス。
  8. 請求項1乃至のいずれか1項に記載のデバイスにおいて、前記デバイスは、
    SAWデバイスとして構成されており、
    少なくとも1つのインターデジタル変換器を、前記圧電層(SU)上に有するか、または前記圧電層(SU)の上方に有し、
    前記圧電層および前記インターデジタル変換器の上に堆積された補償層(KS)を有し、当該補償層(KS)は、ScF3を、純粋な形態か、ドーピングされているか、他の酸化物またはハロゲン化物と共に混合結晶となっているか、または結晶質の基質またはガラスの中に埋設されて含み、
    前記デバイスの中心周波数での波長に関して、5〜20%の層厚で、前記中心周波数の温度係数が完全に補償されるように形成されている
    ことを特徴とするデバイス
  9. 前記デバイスは、インターデジタル変換器を有しないBAWデバイスとして構成されており、但し2つの電極層(EL1,EL2)を用いて構成されていることを特徴とする、請求項1乃至7のいずれか1項に記載のデバイス。
  10. 音響波で動作するデバイスであって、
    1つの圧電材料の1つの層(SU)と、
    前記圧電材料における音響波を励起するための電極(EL,EL1,EL2)の少なくとも1つのペアと、
    前記デバイス上に配設されている1つの補償層(KS)であって、当該補償層に音響波のエネルギーの少なくとも一部が存在する、補償層と、
    を備え、
    前記補償層は、負の熱膨張係数を有する1つの誘電体材料を含み、
    前記誘電体材料は、以下の化合物Zr(WO 4 )(PO 4 2 ScF3−BaF2−YF3,ScF3−BaF2−ZnF2,ScF3−BaF2−InF3,ScF3−MgF2,YbF3−ScF3,LuF3−ScF3Zn(CN) 2 ,およびゼオライトの1つを含むことを特徴とするデバイス。
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