JP6517477B2 - 高い輻射率、光反射率および耐熱性を有するアルカリ可溶型レジストインキ組成物 - Google Patents

高い輻射率、光反射率および耐熱性を有するアルカリ可溶型レジストインキ組成物 Download PDF

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Description

本発明は、アルカリ溶液可溶型レジストインキ組成物に関し、より具体的には、ノボラック型エポキシ樹脂等と不飽和カルボン酸との反応物を有機多塩基酸無水物と反応させることにより得られた光硬化性樹脂と、光重合開始剤と、希釈剤と、アクリル系共重合体からなる熱硬化性樹脂と、酸化アルミニウムで被覆された酸化チタン粒子と、そして含水珪酸マグネシウム粒子(タルク)とを含み、高い輻射率、光反射率と優れた耐熱性を有するアルカリ溶液可溶型レジストインキ組成物に関する。
従来より、電子部品がはんだ付けされたプリント配線基板において、導体回路を保護するために回路部分をソルダーレジスト膜で被覆する技術が広く知られている。また、近年では、携帯端末、パソコン、テレビ等の液晶ディスプレイのバックライト、照明器具の光源などとして発光ダイオード素子(LED)が使用されることから、プリント配線基板に発光ダイオード素子が直接されるケースも増加している。
このため、発光ダイオード素子が搭載されたプリント配線基板や、発光ダイオード素子に用いられる反射基板などには、光源の明るさを確保し反射光量を低減しない機能が求められ、発光ダイオード素子が実装されたプント配線基板や発光ダイオード素子用反射板に形成されるソルダーレジスト膜には、高い反射率が求められる。また、発光ダイオード素子は発熱源でもあるため、発光ダイオード素子用反射板に形成されるソルダーレジスト膜には、優れた放熱特性も求められる。
ところが、一般のソルダーレジスト膜では、光源の光に長時間暴露されると、光による黄変などの劣化が起こり、反射率が低下することがある。また、発光ダイオード素子をプリント配線基板にはんだ付け等する際の加熱工程において、250℃以上の高温にさらされるため、熱による黄変などの劣化がおこり、反射率が低下するという問題もあった。
このため、例えば特開2011−164507号公報(特許文献1)に記載されているように、酸化チタン等の白色フィラーを使用し、樹脂の組成や当量、酸価を特定のもの規定することにより、加熱時の着色を防止して光反射率の低下や耐光性を改善させた感光性樹脂や、特開2010−181647号公報(特許文献2)に記載されているように、特定の条件で純水に入れて加熱沸騰させた時の処理液が所定の範囲のpHを示す白色フィラーを使用することで、高温に晒された時の黄変などの変色を抑制した感光性組成物およびソルダーレジスト組成物や、特開2013−161052号公報(特許文献3)に記載されているように、有機リン酸塩を含有させることにより、優れた外観を有するレジスト膜を形成することで光反射率の低下を抑制し、耐熱性に優れた硬化性樹脂組成物などが開発さている。
しかしながら、特許文献1〜3に記載されている樹脂組成物は、いずれも熱による変色や多量の酸化チタン等を用いた場合のレジスト膜の外観不良を防止することで反射率の低下を抑制するというものであり、発光ダイオード素子から発せられる熱を逃がすための放熱特性の向上については全く考慮されていないという問題があった。
一方、放熱特性を向上させた樹脂組成物としては、例えば特開平6−167806号公報(特許文献4)に記載されているように、樹脂成分の中に特定の体積抵抗値、粒子径を有する窒化アルミニウム,炭化ケイ素,酸化ベリリウムなどの無機充填剤を含有させることでレジストの薄膜の熱伝導率を向上させたソルダーレジストインキ組成物や、特開2010−59222号公報(特許文献5)に記載されているように、カーボンブラックを含む無機充填剤を含有させることでレジストの薄膜の輻射率を向上させたソルダーレジストインキ組成物が知られている。
しかしながら、特許文献3,4に記載されているソルダーレジストインキ組成物は、いずれも無機充填剤の配合によってレジスト膜の十分な光反射率を得ることができず、発光ダイオード素子を有するプリント配線基板のレジスト膜として適していないという問題があった。
特開2011−164507号公報 特開2010−181647号公報 特開2013−161052号公報 特開平6−167806号公報 特開2010−59222号公報
そこで、本発明は、熱による黄変などの変色を抑制することができ、そして高い輻射率、光反射率と優れた耐熱性を有するレジストインキ組成物を提供することを目的とする。
本発明者等は、アルカリ溶液可溶型レジストインキ組成物について鋭意検討を重ねた結果、光硬化性樹脂と光重合開始剤と希釈剤と熱硬化性樹脂へ、酸化アルミニウムで被覆された酸化チタン粒子と、そして含水珪酸マグネシウム粒子(タルク)とを含ませたレジストインキ組成物は、熱による黄変などの変色を抑制することができ、そして高い輻射率、光反射率と優れた耐熱性を有していることを見出し、本発明を完成させるに至った。
本発明のアルカリ溶液可溶型レジストインキ組成物は、ノボラック型エポキシ樹脂、複素環式エポキシ樹脂およびビスフェノールA型エポキシ樹脂から選ばれた1種以上の化合物と不飽和カルボン酸との反応物を有機多塩基酸無水物と反応させることにより得られた光硬化性樹脂と、光重合開始剤と、希釈剤と、アクリル系共重合体からなる熱硬化性樹脂と、酸化アルミニウムで被覆された酸化チタン粒子と、そして含水珪酸マグネシウム粒子(タルク)とを含んでいることを特徴とする。
本発明のアルカリ溶液可溶型レジストインキ組成物は、例えばスクリーン印刷法、ロールコート法、カーテンコート法、スプレーコート法、スピンコート法、ディップコート法などを用いて発光ダイオード素子を有するプリント配線基板上に10〜100μmの膜厚で塗布し、紫外線等を照射することでレジストインキの必要部分を硬化させ、そしてアルカリ溶液で未露光部分を溶解することにより所望のパターンに形成された皮膜を得ることができる。さらに該皮膜に熱を加えてレジストインキを硬化させることにより、所望のパターンに形成されたレジスト膜を得ることができる。
また、本発明のレジストインキ組成物中に配合される酸化アルミニウムで被覆された酸化チタン粒子は、得られたレジスト膜の白色度を高め、レジスト膜に高い輻射率、光反射率を付与する。含水珪酸マグネシウム粒子(タルク)は、酸化チタン粒子の配合によって付与されたレジスト膜の輻射率、光反射率をさらに高めるために寄与する。
本発明によるアルカリ溶液可溶型レジストインキ組成物は、熱による黄変などの変色が抑制され、そして高い輻射率、光反射率と優れた耐熱性を示すことから、特に熱を発生する発光ダイオード素子が装着されたプリント配線基板のソルダーレジスト膜を形成させるためのレジストインキ組成物として適している。
以下、実施例、比較例を用いて本発明の好ましい実施の形態について説明する。なお、本発明は、以下に示される実施例に限定されるものではなく、本発明の技術的思想を逸脱しない範囲内で各種の変更が可能である。
本発明のアルカリ可溶型レジストインキ組成物は、ノボラック型エポキシ樹脂、複素環式エポキシ樹脂およびビスフェノールA型エポキシ樹脂から選ばれた1種以上の化合物と不飽和カルボン酸との反応物を有機多塩基酸無水物と反応させることにより得られた光硬化性樹脂と、光重合開始剤と、希釈剤と、アクリル系共重合体からなる熱硬化性樹脂と、酸化アルミニウムで被覆された酸化チタン粒子と、そして含水珪酸マグネシウム粒子(タルク)とを含んでいることを特徴とする。
1.光硬化性樹脂
本発明のアルカリ可溶型レジストインキ組成物に使用する光硬化性樹脂は、ノボラック型エポキシ樹脂、複素環式エポキシ樹脂およびビスフェノールA型エポキシ樹脂から選ばれた1種以上の化合物と不飽和カルボン酸との反応物を有機多塩基酸無水物と反応させることにより得られるものであれば特に限定されるものではないが、ノボラック型エポキシ樹脂と不飽和モノカルボン酸を反応させ、得られた生成物に有機多塩基酸無水物を反応させたものであることが好ましい。
(1)エポキシ化合物
エポキシ化合物は、2官能以上の多官能性エポキシ樹脂であればいずれでも使用可能であり、エポキシ当量は特に制限されないが、1000以下が好ましく、100〜500が特に好ましい。多官能性エポキシ樹脂としては、例えばフェノールノボラック型エポキシ樹脂(三菱化学社製:jER152、jER154、新日鉄住金化学社製:YDCN−638)、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂(新日鉄住金化学社製:YDCN−700−2、YDCN−700−3、YDCN−700−5、YDCN−700−7、YDCN−700−10、YDCN−704、YDCN−704A)などのノボラック型エポキシ樹脂、ビスフェノールA型エポキシ樹脂(三菱化学社製:jER828、jER1001、jER1002、jER1003、jER1004、jER1005)などのフェノール型エポキシ樹脂、複素環式エポキシ樹脂などが挙げられ、これらを単独または混合して用いることもできる。
(2)不飽和カルボン酸
不飽和カルボン酸は、例えばアクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、桂皮酸等を代表例とするエネルギー線に活性な不飽和結合を分子内に有するカルボン酸含有物であって、これらの1種または2種以上を用いることができる。
エポキシ化合物と不飽和カルボン酸との反応により得られる(メタ)アクリレート化合物は、アクリル酸を単独で反応させたものであってもよいし、メタクリル酸を単独で反応させたものであってもよく、またはアクリル酸とメタクリル酸の両方を反応させたものであってもよい。
エポキシ化合物とアクリル酸および/またはメタクリル酸の使用割合は、エポキシ基を全て反応させるという観点から、アクリル酸及び/またはメタクリル酸(アクリル酸とメタクリル酸の両方を用いている場合は両社の合計)を1当量以上の量で用いる必要がある。
また、生成される(メタ)アクリレート化合物の保管安定性を保つこと及び過剰なアクリル酸を残存させないという観点から、エポキシ化合物のエポキシ基1当量に対して、アクリル酸および/またはメタクリル酸を1.0〜1.5当量の量で用いることが好ましい。
(3)反応溶媒
エポキシ化合物とアクリル酸および/またはメタクリル酸との反応は、溶媒を用いずに行ってもよいが、反応を円滑に行う観点から、不活性な有機溶媒中で行うことが好ましい。その際に用いることができる有機溶媒としては、例えばn−ヘキサン、ベンゼン、トルエン、キシレンなどの炭化水素系溶媒;アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトンなどのケトン系溶媒;酢酸エチル、酢酸ブチルなどのエステル系溶媒;ジエチルエーテル、テトラヒドロフランなどのエーテル系溶媒;ジクロロメタン、クロロホルム、四塩化炭素、1,2−ジクロロエタンなどのハロゲン系溶媒などを挙げることができ、これらの1種または2種以上を用いることができる。
(4)触媒
エポキシ化合物の一部のエポキシ基と、アクリル酸および/またはメタクリル酸との反応は触媒を用いずに行ってもよいが、反応速度を速くできることから、酸付加触媒を用いて行うことが好ましい。
酸付加反応触媒としては、4級オニウム塩、3級アミンおよび3級ホスフィンが好ましく、これらの1種または2種以上を用いることができる。
4級オニウム塩の具体例としては、テトラブチルアンモニウムブロマイド、トリエチルベンジルアンモニウムクロライド、テトラブチルホスホニウムブロマイド、テトラフェニルホスホニムブロマイドなどを挙げることができる。
3級アミンの具体例としては、トリエチルアミン、トリブチルアミンなどのトリアルキルアミン;ジメチルベンジルアミン、ジエチルベンジルアミンなどのジアルキルアリールアミン;トリエタノールアミンなどを挙げることができる。
3級ホスフィンの具体例としては、トリフェニルホスフィン、トリベンジルホスフィン、トリトリルホスフィンなどのトリアリールホスフィン;トリシクロヘキシルホスフィンなどのトリシクロアルキルホスフィン;トリエチルホスフィン、トリプロピルホスフィン、トリブチルホスフィン、トリオクチルホスフィンなどトリアルキルホスフィンなどを挙げることができる。
上記の酸付加反応触媒は、単独で用いてもよいし、または2種以上を併用してもよい。そのうちでも、酸付加触媒としては、反応活性、ハロゲンが敬遠される点から、トリフェニルホスフィンが好ましく用いられる。
エポキシ基と、アクリル酸および/またはメタクリル酸との反応を、酸付加反応触媒を用いて行う場合は、酸付加触媒の使用量は、アクリル酸および/またはメタクリル酸(アクリル酸とメタクリル酸の両方を用いる場合は両者の合計)1モルに対して、0.0001〜1.0モルであることが好ましく、0.001〜0.1モルであることがより好ましい。
(5)重合禁止剤
また、エポキシ化合物にアクリル酸および/またはメタクリル酸を反応させるにあたり、重合禁止剤を添加してもまたは添加しなくてもよく、重合禁止剤を添加した場合は、反応により生成するエポキシ基含有(メタ)アクリレート化合物の重合を防ぐことができる。
反応の際に使用する重合禁止剤は特に限定されるものではないが、例えばヒドロキノン、p−メトキシフェノール、p−ゼンゾキノン、フェノチアジン、ジブチルヒドロキシトルエンなどを挙げることができる。重合禁止剤は1種類のみを使用してもよいし、または2種以上を併用してもよい。
重合禁止剤を添加する場合は、アクリル酸および/またはメタクリル酸(アクリル酸とメタクリル酸の両方を用いる場合は両者の合計)1モルに対して、重合禁止剤を0.0005〜0.005モルの割合で添加することが好ましく、0.001〜0.005モルの割合で添加することがより好ましい。
エポキシ化合物とアクリル酸および/またはメタクリル酸などのラジカル重合性不飽和モノカルボン酸との反応方法は特に限定されず、例えば、エポキシ化合物とアクリル酸および/またはメタクリル酸を適当な反応溶媒中で加熱することにより反応させることができる。また、エポキシ化合物にアクリル酸および/またはメタクリル酸を反応させる際の温度としては、反応の促進、副生物の生成抑制などの観点から、50〜150℃が好ましく、80〜120℃がより好ましい。また、反応時間は、通常、4〜20時間が好ましく、6〜12時間が好ましい。
(6)有機多塩基酸無水物
有機多塩基酸無水物は、エポキシ化合物とアクリル酸および/またはメタクリル酸などのラジカル重合性不飽和モノカルボン酸との反応で生成された水酸基に反応し、樹脂に遊離のカルボキシル基を持たせるものである。使用する有機多塩基酸無水物は特に限定されるものでなく、飽和、不飽和のいずれも使用可能である。有機多塩基酸無水物としては、飽和多塩基酸の無水物、不飽和多塩基酸の無水物が挙げられ、例えば、無水フタル酸、無水テトラヒドロフタル酸、無水ヘキサヒドロフタル酸、無水メチルテトラヒドロフタル酸、無水メチルヘキサヒドロフタル酸、無水マレイン酸、無水琥珀酸、無水イタコン酸などが挙げられ、これらの1種または2種以上用いることができる。
2.光重合開始剤
本発明のアルカリ可溶型レジストインキ組成物に使用する光重合開始剤としては、公知のものを使用することができ、例えば、ベンゾイン、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾフェノン、アセトフェノンなどを挙げることができる。これらの光重合開始剤は、粉末で使用してもよいし、溶液として使用してもよい。溶媒としては、酢酸エチル、酢酸メチル、メチルエチルケトン等が挙げられる。
3.希釈剤
本発明のアルカリ可溶型レジストインキ組成物に使用する希釈剤としては、例えばプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートなどのエステル系溶媒、プロピレングリコールモノメチルエーテルなどのアルコール系溶媒、トルエンなどの芳香族系溶媒を使用することができる。
4.アクリル系共重合体からなる熱硬化性樹脂
本発明のアルカリ可溶型レジストインキ組成物に使用するアクリル系共重合体からなる熱硬化性樹脂は、(メタ)アクリレートモノマーとカルボキシル基を有する(メタ)アクリレートモノマーとを共重合させることにより得ることができる。熱硬化性樹脂は、得られたレジスト膜の熱による黄変などの変色を抑制するために、光硬化性樹脂100重量部に対して35〜600重量部含まれていることが好ましい。
(1)(メタ)アクリレートモノマー
本発明に使用できる(メタ)アクリレートモノマーとしては、ベンジルメタクリレート、ベンジルアクリレート、シクロヘキシルアクリレート、シクロヘキシルメタクリレート、フェノキシエチルアクリレート、フェノキシエチルメタクリレート、フェノキシポリエチレングリコールアクリレート、フェノキシポリエチレングリコールメタクリレート、スチレン、ノニルフェノキシポリエチレングリコールモノアクリレート、ノニルフェノキシポリエチレングリコールモノメタクリレート、ノニルフェノキシポリプロピレンモノアクリレート、ノニルフェノキシポリプロピレンモノメタクリレート、2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピルアクリレート、2−アクリロイロキシエチルフタレート、2−アクリロイロキシエチル−2−ヒドロキシエチルフタレート、2−メタクリロイロキシエチル−2−ヒドロキシプロピルフタレート、メチルアクリレート、エチルアクリレート、メチルメタクリレート、エチルメタクリレート、n−プロピルアクリレート、n−プロピルメタクリレート、i−プロピルアクリレート、i−プロピルメタクリレート、n−ブチルアクリレート、n−ブチルメタクリレート、i−ブチルアクリレート、i−ブチルメタクリレート、sec−ブチルアクリレート、sec−ブチルメタクリレート、tert−ブチルアクリレート、tert−ブチルメタクリレート、2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシプロピルアクリレート、2−ヒドロキシプロピルメタクリレート、3−ヒドロキシプロピルアクリレート、3−ヒドロキシプロピルメタクリレート、2−ヒドロキシブチルアクリレート、2−ヒドロキシブチルメタクリレート、3−ヒドロキシブチルアクリレート、3−ヒドロキシブチルメタクリレート、4−ヒドロキシブチルアクリレート、4−ヒドロキシブチルメタクリレート、3−エチルヘキシルアクリレート、エチレングリコールモノアクリレート、エチレングリコールモノメタクリレート、グリセロールアクリレート、グリセロールメタクリレート、グリセリンモノアクリレート、グリセリンモノメタクリレート、ジメチルアミノエチルアクリレート、ジメチルアミノエチルメタクリレート、テトラヒドロフルフリルアクリレート、テトラヒドロフルフリルメタクリレートなどを挙げることができる。なお、メタクリレート系共重合体は、必要に応じて単独で又は2種以上を混合して使用してもよい。
(2)カルボキシル基を有する(メタ)アクリレートモノマー
本発明に使用できるカルボキシル基を有する(メタ)アクリレートモノマーとしては、アクリル酸、メタクリル酸の他、アクリル酸ダイマー、クロトン酸、ケイ皮酸、マレイン酸、無水マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、無水イタコン酸、シトラコン酸、無水シトラコン酸、多塩基酸とヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートとの反応生成物等を挙げることができる。
(3)重合開始剤
本発明に使用できる重合開始剤としては、2,2‘−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)、2,2’−アゾビス−(4−メトキシ−2,4−ジメチルバレロニトリル)などのニトリル系アゾ化合物(ニトリル系アゾ系重合開始剤);ジメチル2,2’−アゾビス(2-メチルプロピオネート)、2,2’−アゾビス(2,4,4−トリメチルペンタン)などの非ニトリル系アゾ化合物(非ニトリル系アゾ系重合開始剤);t−ヘキシルペルオキシピバレート、tert−ブチルペルオキシピバレート、3,5,5−トリメチルヘキサノイルペルオキシド、オクタノイルペルオキシド、ラウロイルペルオキシド、ステアロイルペルオキシド、1,1,3,3−テトラメチルブチルペルオキシ2−エチルヘキサノエート、サクシニックペルオキシド、2,5−ジメチル−2,5−ジ(2−エチルヘキサノイルペルオキシ)ヘキサン、1−シクロヘキシル−1−メチルエチルペルオキシ2−エチルヘキサノエート、t−ヘキシルペルオキシ2−エチルヘキサノエート、4−メチルベンゾイルペルオキシド、ベンゾイルペルオキシド、1,1’−ビス−(tert−ブチルペルオキシ)シクロヘキサンなどの有機過酸化物(パーオキサイド系重合開始剤)及び過酸化水素などが挙げられる。
(4)溶媒
本発明に使用できる溶媒としては、メチルエチルケトン、シクロヘキサノンなどのケトン類;トルエン、キシレン、テトラメチルベンゼンなどの芳香族炭化水素類;セロソルブ、メチルセロソルブ、カルビトール、メチルカルビトール、ブチルカルビトール、プロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノエチルエーテル、トリエチレングリコールモノエチルエーテルなどのグリコールエーテル類;酢酸エチル、酢酸ブチル、セロソルブアセテート、ブチルセロソルブアセテート、カルビトールアセテート、ブチルカルビトールアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートなどの酢酸エステル類;エタノール、プロパノール、エチレングリコール、プロピレングリコールなどのアルコール類;オクタン、デカンなどの脂肪族炭化水素;石油エーテル、石油ナフサ、水添石油ナフサ、ソルベントナフサなどの石油系溶剤が挙げられ、これらを単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。また重合した後、一塩基、二塩基、多塩基酸を反応させてもよい用いた場合、現像性を向上させることができる。
5.酸化アルミニウムで被覆された酸化チタン粒子
本発明のアルカリ可溶型レジストインキ組成物に使用する酸化チタン粒子は、酸化アルミニウムで被覆されているものであれば、硫酸法、塩素法によるものや、ルチル型、アナターゼ型の酸化チタン粒子を用いることができる。酸化アルミニウムで被覆されたこれらの酸化チタン粒子はレジストインキ組成物中での分散性、保存安定性に優れており、得られたレジスト膜の白色度を高め、レジスト膜に高い輻射率、光反射率を付与する。
また、酸化アルミニウムで被覆された酸化チタン粒子は、平均一次粒子径が0.20μm以上0.30μm以下であることが好ましく、光硬化性樹脂と熱硬化性樹脂との総和100重量部に対して50〜70重量部配合されていることが好ましい。酸化アルミニウムで被覆された酸化チタン粒子の平均一次粒子径が0.20μm未満または樹脂成分100重量部に対する配合量が70重量部より大きくなると、酸化アルミニウムで被覆された酸化チタン粒子は凝集などを起こしてレジストインキ組成物中での分散性が低下する。一方、樹脂成分100重量部に対する配合量が50重量部未満または平均一次粒子径が0.30μmより大きくなると、レジスト膜の白色度が低下し、レジスト膜に十分な輻射率、光反射率を付与することができなくなる。
また、酸化アルミニウムで被覆する酸化チタン粒子は、ルチル型酸化チタン粒子であることがさらに好ましい。ルチル型酸化チタン粒子は、アナターゼ型酸化チタン粒子と比較して若干白色度が劣るが、光触媒活作用により、光活性による得られたレジスト膜の劣化や変色を効果的に防止することができる。
酸化アルミニウムで被覆するルチル型酸化チタンとしては、公知のルチル型のものを使用することができ、具体的には石原産業社製R−550、R−580、R−630、R−820、CR−50、CR−60、CR−90、CR−97、富士チタン工業社製TR−600、TR−700、TR−750、TR−840、チタン工業社製KR−270、KR−310、KR−380、堺化学工業社製R−650、ディポン社製R−900等が挙げられる。
6.含水珪酸マグネシウム粒子(タルク)
本発明のアルカリ可溶型レジストインキ組成物に使用する含水珪酸マグネシウム粒子(タルク)は、特に限定されるものではなく、例えば富士チタン工業社製LMS−100、LMS−200、日本タルク社製P−3、MSG等を使用することができる。含水珪酸マグネシウム粒子(タルク)は、酸化チタン粒子の配合によって付与されたレジスト膜の輻射率、光反射率をさらに高めるために寄与する。
上述の効果を最大限に発揮させるためには、含水珪酸マグネシウム粒子は、酸化チタン粒子100重量部に対して5〜10重量部含まれていることが好ましく、また含水珪酸マグネシウム粒子の平均一次粒子径は2μm以上15μm以下であることが好ましい。
また上記組成物を混合したものをロールミル、ビーズミル、サンドミル等の分散を行うことで、均一に分散することがより好ましい。
実施例1
(1)温度計、攪拌器、滴下ロート、および還流冷却器を備えたフラスコに、クレゾールノボラック樹脂(新日鉄住金化学社製YDCN−704、エポキシ当量=208g/eq)400gと、溶媒としてプロピレングリコールモノメチルアセテートを232gとを加え、加熱溶解させた。続いて、これに重合禁止剤としてハイドロキノンを0.3g、反応触媒としてトリフェニルホスフィンを13g加えた。この混合物を60〜100℃に加熱し、アクリル酸140gを徐々に滴下し、酸価が5mgKOH/g以下となるまで、約10時間反応させた。この反応生成物を、60〜90℃にまで冷却した後、テトラヒドロ無水フタル酸を145g、プロピレングリコールモノメチルアセテートを235g加え、赤外吸光分析により、酸無水物の吸収ピーク(1770及び1850cm−1)が無くなるまで約4時間反応させ、プロピレングリコールモノメチルアセテート溶液からなる光硬化性樹脂を得た。得られたプロピレングリコールモノメチルアセテート溶液は、不揮発分が60重量%、固形物の酸価が70mgKOH/gであった。
(2)還流冷却器を備えたフラスコ中にて、モノマー成分であって重量比が0.80/0.20であるメタクリル酸ベンジル/メタクリル酸、溶媒のジエチレングリコールモノブチルエーテル、重合開始剤のアゾビスイソブチロニトリルを窒素雰囲気下、70〜120℃で10時間反応させることにより、本合成例のアクリル系共重合体からなる熱硬化性樹脂を得た。このようにして得られたポリマー溶液は、不揮発分が40重量%、固形物の酸価が132mgKOH/g、重量平均分子量が19000であった。
(3)感光性モノマーとしてジペンタエリスリトールヘキサアクリレートを50重量部と熱硬化触媒として微粉砕メラミン(日産化学工業社製)を9重量部を用い、さらに上記(1)で得られた光硬化性樹脂160重量部および(2)で得られた熱硬化性樹脂60重量部へ、重合開始剤としてBASF社製イルガキュア819を3重量部およびイルガキュアTPOを3重量部、希釈剤としては芳香族炭化水素C10を40重量部、酸化アルミニウムで被覆された平均一次粒子径が0.25μmの酸化チタン粒子(石原産業社製CR−50)を144重量部、平均一次粒子径が5μmの含水珪酸マグネシウム粒子(富士チタン工業社製LMS−200)を10.7重量部配合することにより、実施例1のアルカリ可溶型レジストインキ組成物を得た。
実施例2
平均一次粒子径が11μmの含水珪酸マグネシウム粒子(富士チタン工業社製LMP−100)を10.7重量部配合したこと以外は、実施例1と同じ成分を同じ量(重量部)配合することにより、実施例2のアルカリ可溶型レジストインキ組成物を得た。
実施例3
上記(1)で得られた光硬化性樹脂を40重量部および(2)で得られた熱硬化性樹脂を240重量部配合したこと以外は、実施例1と同じ成分を同じ量(重量部)配合することにより、実施例4のアルカリ可溶型レジストインキ組成物を得た。
実施例4
熱硬化触媒としてメラミンシアヌレート(日産化学工業社製MC−6000)を9重量部を用いたこと以外は、実施例1と同じ成分を同じ量(重量部)配合することにより、実施例4のアルカリ可溶型レジストインキ組成物を得た。
比較例1
感光性モノマーとしてトリス−(2−アクリロキシルエチル)イソシアヌレートを50重量部用い、さらに酸化アルミニウムで被覆された酸化チタン粒子および含水珪酸マグネシウム粒子を配合しなかったこと以外は、実施例1と同じ成分を同じ量(重量部)配合することにより、比較例1のアルカリ可溶型レジストインキ組成物を得た。
比較例2
樹脂成分として上記(1)で得られた光硬化性樹脂のみを200重量部配合したこと以外は、実施例1と同じ成分を同じ量(重量部)配合することにより、比較例2のアルカリ可溶型レジストインキ組成物を得た。
比較例3
酸化アルミニウムで被覆された酸化チタン粒子を160重量部配合し、そして含水珪酸マグネシウム粒子を配合しなかったこと以外は、実施例1と同じ成分を同じ量(重量部)配合することにより、比較例3のアルカリ可溶型レジストインキ組成物を得た。
比較例4
酸化珪素および酸化アルミニウムで被覆された酸化チタン粒子(堺化学工業社製R−650)を160重量部配合し、そして含水珪酸マグネシウム粒子を配合しなかったこと以外は、実施例1と同じ成分を同じ量(重量部)配合することにより、比較例4のアルカリ可溶型レジストインキ組成物を得た。
比較例5
酸化珪素、酸化アルミニウムおよび酸化ジルコニウムで被覆された酸化チタン粒子(石原産業社製CR−57)を160重量部配合し、そして含水珪酸マグネシウム粒子を配合しなかったこと以外は、実施例1と同じ成分を同じ量(重量部)配合することにより、比較例5のアルカリ可溶型レジストインキ組成物を得た。
比較例6
感光性モノマーを用いず、さらに樹脂成分として上記(2)で得られた熱硬化性樹脂のみを425重量部配合し、そして光重合開始剤を配合しなかったこと以外は、実施例1と同じ成分を同じ量(重量部)配合することにより、比較例6のアルカリ可溶型レジストインキ組成物を得た。
比較例7
熱硬化触媒と熱硬化触媒を用いず、さらに樹脂成分として上記(1)で得られた光硬化性樹脂のみを242重量部配合したこと以外は、実施例1と同じ成分を同じ量(重量部)配合することにより、比較例7のアルカリ可溶型レジストインキ組成物を得た。
Figure 0006517477
下記条件により、実施例1〜4および比較例1〜7のアルカリ可溶型レジストインキ組成物を現像したレジスト膜が形成された試験片を作製した。
試験片作製条件
1.素材:銅+ガラスエポキシ、ガラスエポキシ(ELC-4970、住友ベークライト社製)
2.前処理:素材を#1000の研磨剤にて研磨後、10%塩酸にて酸処理を行い、水洗しエアー乾燥
3.塗装方法:スクリーン印刷(ポリエステル材100メッシュ)
4.ホールドタイム:5分
5.予備乾燥:80℃×30分
6.露光:600mJ/cm(露光機、アングラフィック株式会社製ECS-4011GX、ランプ:メタルハイドロランプM64-L41 160W/cm)
7.ホールドタイム 5分
8.現像:液温30℃の1%炭酸ナトリウムを用いて、水圧0.25MPa・sの条件で90秒水洗
9.焼成 150℃×60分
10.その他
(1)比較例6のレジストインキ組成物については、上記条件1、2,3,4後に予備乾燥80℃×30分後に焼成150℃×60分にて試験片を作製した。
(2)比較例7のレジストインキ組成物については、上記条件1、2,3,45、6後に焼成150℃×60分にて試験片を作製した。
レジスト膜が形成された実施例1〜4および比較例1〜7の試験片を下記の試験方法によって評価した。その結果を表2に示す。
タック性
ポリエステル素材で作成されたマイラーフィルムを用いて、プレキュア後に室温まで冷却した後、貼り付けて露光した後、異常がないか確認を行った。
○:塗膜からフィルムを剥がした時、粘着感等の異常がない
△:塗膜からフィルムを剥がした時、若干の粘着感はあるが塗膜の剥がれ等の異常がない
×:塗膜からフィルムを剥がした時、粘着感があり塗膜の剥がれがある
現像性
ラインアンドスペース(L/S)で200/200、190/190、180/180、170/170、160/160、150/150、140/140、130/130、120/120、110/110、100/100、90/90、80/80、70/70、60/60、50/50、40/40、30/30、20/20μmのライン部が銀塩で遮光されたマイラーフィルムを用いて露光前に塗膜上に貼り付け露光し各工程を行い、レーザー顕微鏡(キーエンス社製 VK-9700)を用いて測定を行い評価した。
○:L/S 100/100μm以下まで現像できていた
△:L/S 100/100~150/150μmまで現像できていた
×:L/S 150/150~200/200μmまで現像できていた
感度
ステップタブレット(STOUFFER式)を用いて、露光前に塗膜上に貼り付け露光し各工程を行い、現像された所までの数値を読み取り評価を行った。
密着性
JIS−K5400 8.5.2に準じて碁盤目状にクロスカットを入れ、次にセロハン粘着テープ(JISZ1522に規定したもの)によるテーピング剥離後の剥がれの状態を目視により確認した。その結果を次に示すように評価した。
○:100個のクロスカット部分のうちの全てに全く変化が見られない
△:100個のクロスカット部分のうち1〜10箇所に剥がれを生じた
×:100個のクロスカット部分のうち11〜100箇所に剥がれを生じた
硬度
JIS−K5400 8.4.2に準じて鉛筆硬度にて塗膜が破壊するまでの硬度を目視にて確認した。
切断性
塗膜面を上にして裁断機にてカットし、カット面をセロハン粘着テープ(JIS−Z1522に規定したもの)によるテーピング剥離後の剥がれを目視にて確認した。その結果を次に示すように評価した。
○:塗膜の剥がれが見られない
△:素材ガラスエポキシ+銅、ガラスエポキシのどちらかに塗膜の剥がれがみられる
×:両方の素材で剥がれがみられる
耐酸性
10%硫酸水溶液に試験片を30分浸漬した後、評価を行った。
○:塗膜に異常は見られない
△:塗膜に若干の異常が見られた
×:塗膜の剥がれが見られた
耐アルカリ性
10%水酸化ナトリウムに試験片を30分浸漬した後、評価を行った。
○:塗膜に異常は見られない
△:塗膜に若干の異常が見られた
×:塗膜の剥がれが見られた
耐屈曲性
銅35μm+ポリイミドフィルム25μm+アルミ300μm順に積層した基板(宇部エクシモ社製 ユピセル)に上記試験作成条件を用いて試験片を作成し、JIS−K5600 5.1に準じてφ2mm、90°折り曲げ塗膜にクラック等の異常がないか目視にて確認した。
○:塗膜に異常は見られない
△:クラック等の異常はあるが、塗膜の剥がれがない見られない
×:塗膜の剥がれが見られた
耐はんだ性
試験片を10%塩酸にて酸処理を行い、水洗し乾燥を行ったものを水溶性プレフラックス(四国化成社製タフエースF2 液温40℃)に60秒浸漬して処理を行い、水洗し乾燥を行ったものをはんだ槽(ソルダーコートH63A−B20 液温260℃)に30秒浸漬し、塗膜に異常がないか目視にて確認した。
○:塗膜に異常は見られない
△:塗膜に若干の異常が見られた
×:塗膜の剥がれが見られた
耐金めっき性
無電解ニッケルメッキ浴で処理した後無電解金メッキ浴にて処理を行い、塗膜に異常がないか目視にて確認した。
○:塗膜に異常は見られない
△:塗膜に若干の異常が見られた
×:塗膜の剥がれが見られた
耐PCT
121℃の飽和水蒸気中に9時間放置して、塗膜に異常がないか目視にて確認した。
○:塗膜に異常は見られない
△:塗膜に若干の異常が見られた
×:塗膜の剥がれが見られた
絶縁性
くし型電極試験片(L/S=100/100μm=銅/ガラスエポキシ)を上記試験片作製条件を用いて作製し、恒温恒湿装置にて60℃、湿度90%中でDC24Vの電圧を印加して1000時間放置した後、絶縁抵抗値を測定し評価を行った。
○:絶縁抵抗値1010以上でイオンマイグレーションが見られなかった。
△:絶縁抵抗値1010以上であったが若干のイオンマイグレーションが見られた
×:絶縁抵抗値1010以下でイオンマイグレーションが見られた
反射率
色差計(コニカミノルタ株式会社製 CM−3600d)にて450〜700nmの反射率を測定し平均した数値を測定した。
耐熱性
125℃の熱風乾燥炉に試験片を入れ、1000時間加熱を行った後、密着性と反射率の評価を行い確認した。
輻射率
放射計(京都電子工業株式会社製 D&S AERD)にて輻射率の測定を行い確認した。
Figure 0006517477
表1および2より、光硬化性樹脂および熱硬化性樹脂を含有する実施例1〜4のアルカリ可溶型レジストインキ組成物から得られたレジスト膜は、光硬化性樹脂または熱硬化性樹脂のいずれか一方しか含有しない比較例2,6,7のアルカリ可溶型レジストインキ組成物から得られたレジスト膜に比べて、優れた切断性、耐屈曲性、耐はんだ性、耐金めっき性、耐PCT、絶縁性、耐熱性、反射率および輻射率を示すことが判った。
また、実施例1〜4より、レジスト膜の優れた切断性、耐屈曲性、耐はんだ性、耐金めっき性、耐PCT、絶縁性、耐熱性、反射率および輻射率を得るためには、熱硬化性樹脂が、光硬化性樹脂100重量部に対して35〜600重量部含まれていると効果的であることが判った。
表1および2より、酸化アルミニウムで被覆された酸化チタン粒子と含水珪酸マグネシウム粒子を含んでいる実施例1〜4のアルカリ可溶型レジストインキ組成物から得られたレジスト膜は、酸化アルミニウムで被覆された酸化チタン粒子および含水珪酸マグネシウム粒子を含んでいない比較例1のアルカリ可溶型レジストインキ組成物から得られたレジスト膜に比べて、加熱後の試験片の反射率(耐熱性)、加熱前の無垢の試験片の反射率および輻射率がいずれも80%以上という高い値の輻射率、光反射率と優れた耐熱性を示すことが判った。
また、実施例1〜4より、高い値の輻射率、光反射率と優れた耐熱性を有するレジスト膜を得るためには、平均一次粒子径が0.20μm以上0.30μm以下の酸化チタン粒子が、光硬化性樹脂と熱硬化性樹脂との総和100重量部に対して50〜70重量部含まれていると効果的であることが判った。
酸化アルミニウムで被覆された酸化チタン粒子を含んでいるが、含水珪酸マグネシウム粒子を含んでいない比較例3〜5のアルカリ可溶型レジストインキ組成物から得られたレジスト膜は、酸化チタン粒子おとび含水珪酸マグネシウム粒子のいずれも含んでいる実施例1〜4のアルカリ可溶型レジストインキ組成物から得られたレジスト膜に比べて特に輻射率、光反射率および耐熱性が劣ることから、優れた輻射率、光反射率および耐熱性などの特性を得るためには、酸化アルミニウムで被覆された酸化チタン粒子と共に含水珪酸マグネシウム粒子(タルク)の配合が重要であることが判った。
また、実施例1〜4より、高い値の輻射率、光反射率と優れた耐熱性を有するレジスト膜を得るためには、平均一次粒子径が2μm以上15μm以下の含水珪酸マグネシウム粒子が、酸化アルミニウムで被覆された酸化チタン粒子100重量部に対して5〜10重量部含まれていると効果的であることが判った。

Claims (6)

  1. ノボラック型エポキシ樹脂、複素環式エポキシ樹脂およびビスフェノールA型エポキシ樹脂から選ばれた1種以上の化合物と不飽和カルボン酸との反応物を有機多塩基酸無水物と反応させることにより得られた光硬化性樹脂と、
    光重合開始剤と、
    希釈剤と、
    アクリル系共重合体からなる熱硬化性樹脂と、
    酸化アルミニウムで被覆された酸化チタン粒子と、そして
    平均一次粒子径が2μm以上15μm以下である含水珪酸マグネシウム粒子(タルク)と、
    を含んでいることを特徴とするアルカリ溶液可溶型レジストインキ組成物。
  2. 熱硬化性樹脂は、光硬化性樹脂100重量部に対して35〜600重量部含まれていることを特徴とする請求項1に記載のアルカリ溶液可溶型レジストインキ組成物。
  3. 前記酸化チタン粒子は、光硬化性樹脂と熱硬化性樹脂との総和100重量部に対して50〜70重量部含まれていることを特徴とする請求項1または2に記載のアルカリ溶液可溶型レジストインキ組成物。
  4. 前記酸化チタン粒子の平均一次粒子径は、0.20μm以上0.30μm以下であることを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載のアルカリ溶液可溶型レジストインキ組成物。
  5. 前記酸化チタン粒子は、ルチル型であることを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載のアルカリ溶液可溶型レジストインキ組成物。
  6. 前記含水珪酸マグネシウム粒子は、前記酸化チタン粒子100重量部に対して5〜10重量部含まれていることを特徴とする請求項1ないし5のいずれかに記載のアルカリ溶液可溶型レジストインキ組成物。
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