JP6516484B2 - 液中溶存物濃度測定装置 - Google Patents

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本発明は、液中溶存物濃度測定装置に関する。
紫外線を吸収する液中溶存物は、工業的及び商業的な応用例が多い。このような液中溶存物の代表的な例として、オゾンが挙げられる。液中のオゾンの濃度測定方法として、深紫外線を用いた濃度検知法以外にも、隔膜ポーラログラフ法、電解電位差または酸化還元電位を測定する方法等、各種の測定方法が提案されている。市販されているオゾン水中の溶存オゾン濃度測定方法では、紫外線の吸光法が主流をなしている。
特許文献1には、基本的なオゾン濃度検知方法が開示されている。特許文献1に記載のオゾン濃度検知方法では、オゾンが溶存していない原水が測定セルを通過する際の紫外光の受光素子への到達光量と、オゾンが溶存するオゾン水が測定セルを通過する際の紫外光の受光素子への到達光量との差を測定し、オゾン水中のオゾンによる紫外線の吸光量を算出している。そして、特許文献1に記載のオゾン濃度検知方法では、この紫外線の吸光量からオゾン濃度を換算する吸光度測定方法を採用している。
さらに、特許文献1には、上記吸光度測定方法によるオゾン濃度測定技術の改良技術が開示されている。この改良技術では、測定光学系に、光学集光フィルターを介在させ、この該光学集光フィルターを通過する光をオゾン濃度測定のための検知光として使用している。上記光学集光フィルターは、発光素子から発する連続波長の紫外光に対して、特定の単一波長の紫外光を取出す波長選択機能と、該単一波長の紫外光を集光する集光機能との両方を持つ光学部品である。
特許文献2には、測定セルを通過する際の紫外線の吸光度によりオゾンの溶存濃度を測定する理論、及びその理論に基づく技術が開示されている。
特許文献2の技術では、オゾン濃度測定のための検知光を発光する光源として紫外線ランプ等を用いている。そして、検知光である紫外光が通過する測定セル内に、2つの光路が設けている。これら2つの光路は、その中を液体または気体が通過する部分の断面積が互いに異なっている。一方の光路について検知される受光量の変化分と他方の光路について検知される受光量の変化分との間の差分検出法を用いて、オゾン濃度を測定している。特許文献2記載の装置では、測定セルを通過する通過光を検出する検出部は、測定セルの外部に配置されている。紫外線ランプからの光が測定セル内の所望の場所を所定の距離通過した後、検出部にて受光されるように、アパーチャーや反射板が配置されている。このような装置構成によって、光路長の異なる2つの光路の光について、受光量の差を明確に判別することが可能になる。
特許第5239000号明細書(2013年 7月17日発行) 特開平6−003266号公報(1994年 1月11日公開)
特許文献1に開示されている技術では、従来からある受光素子が使用されている。すなわち、特許文献1に開示されている装置では、光源の出射光に対する受光感度を有する受光素子が一様に配置されている。しかし、光源の出射光の波長が深紫外光域になる場合、最も一般的に入手可能な、Si系、GaP系、またはGaAs系の受光素子では、受光する光の波長が短波長側になるほど、受光感度が極端に低くなる。このため、オゾン溶存濃度が低い状態の溶液について、オゾン溶存濃度の測定を行う場合等には、検知光の減光が少ない状態となり、検知誤差がより大きくなる。この結果、特許文献1に開示されている装置をオゾン水生成器に組み込んで使用した場合、オゾン溶存濃度の管理を、濃度検知誤差が大きい状態で行うという問題がある。
特許文献2に開示されている技術では、光源の指向性に無関係に光源を選択して使用している。このため、減光量を測定するための2光路を設定するに際し、アパーチャーを用いて光源の出射光範囲を制限している。しかし、光源の出射光の波長が深紫外光域になる場合、前述したように、一般的な受光素子は受光感度が低くなるので、特許文献2に開示されている技術は、このような受光感度が低い受光素子に対し、光源の出射光量(使用光量)を損失させる構造を敢えて採用していることになる。それゆえ、検知精度に見合う受光量を確保するために、不必要にエネルギーが大きい光源を採用する必要がある。
また、アパーチャーによる光源の出射光範囲の制限について、特許文献2に開示されている技術では、光源の性質上、異なる放射方向に開口制限する構成になる。このため、光源自体の部分劣化が始まった際に照射強度のばらつきが生じたとき、照射強度のばらつきによる影響を受光素子側で受けやすくなる。その結果、検知誤差が大きくなる。
そこで、溶存物濃度が低い溶液に対しても、濃度測定が可能な液中溶存物濃度測定装置が必要となる。
本発明は、上記従来の問題点に鑑みなされたものであって、その目的は、紫外線の吸光特性を有する紫外吸光材料の液中溶存濃度を精度良く測定できる液中溶存物濃度測定装置を提供することにある。
上記の課題を解決するために、本発明の一態様に係る液中溶存物濃度測定装置は、紫外光を出射する光源と、紫外光吸収特性を有する、測定対象の溶存物を含む液体を通過させるための導管部と、上記光源から出射し、上記導管部を通過する紫外光を可視光帯以上の波長の光に変換する光学部材と、上記光学部材を通過した光を検知する受光素子と、を備えたことを特徴としている。
本発明の一態様によれば、紫外線の吸光特性を有する紫外吸光材料の液中溶存濃度を精度良く測定できるという効果を奏する。
(a)及び(b)は、本発明の実施形態1に係る液中溶存物濃度測定装置の概略構成を示す断面図である。 図1の(a)及び(b)に示す装置構成によって、既知のオゾン濃度のオゾン水に対する深紫外光の減光率を測定した結果を示すグラフである。 石英管の断面形状が円環状である場合に光源から受光素子まで到達する光を模式的に示した断面図である。 (a)及び(b)は、本発明の実施形態2に係る液中溶存物濃度測定装置の概略構成を示す断面図であり、(c)は、本発明の実施形態2に係る液中溶存物濃度測定装置に搭載される信号回路の一例を示す図である。 (a)及び(b)は、本発明の実施形態3に係る液中溶存物濃度測定装置の概略構成を示す断面図である。 (a)及び(b)は、本発明の実施形態4に係る液中溶存物濃度測定装置の概略構成を示す断面図である。
〔実施形態1〕
以下、本発明の実施の一形態について、詳細に説明する。図1の(a)及び(b)は、本実施形態に係る液中溶存物濃度測定装置1Aの概略構成を示す断面図である。
図1の(a)及び(b)に示されるように、本実施形態に係る液中溶存物濃度測定装置1Aは、紫外光を発する光源2と、受光素子3と、石英管4と、光学部材5と、受光素子6と、反射素子7と、Oリング8a及び8bと、遮光部材9と、筐体10と、を備えている。
ここで、光源2の中心と受光素子3の中心を通る仮想軸をy軸とし、石英管4の中心軸をx軸とし、x軸及びy軸の両方に垂直な軸をz軸とする。図1の(a)は、光源2及び受光素子3を通過するxy平面における液中溶存物濃度測定装置1Aの断面を示し、図1の(b)は、光源2、受光素子6及び反射素子7を通過するyz平面における液中溶存物濃度測定装置1Aの断面を示す。
光源2及び受光素子3は、石英管4を挟んで、互いに対向するように配置されている。光学部材5は、石英管4と受光素子3との間に配置されている。光源2の出射光は、石英管4、及び光学部材5を通過して受光素子3に到達する(図1の(a)に示された光路A)。光学部材5は、石英管4を通過した光源2の出射光(紫外光)を入射し、可視光帯以上の波長の光に変換して受光素子3へ出射する波長変換部材である。受光素子3は、光学部材5によって波長変換された光を検知する。石英管4は、濃度測定対象物が溶存している液体Sを通過させる経路を兼ねた管である。
液中溶存物濃度測定装置1Aでは、光源2に対し出射光の出射範囲が開口制限されておらず、受光素子3が、光源2が有する出射光の放射特性に合うように配置されている。具体的には、光源2の放射パターンの強度ピーク近傍の光が受光素子3に到達するような配置となっている。さらに、濃度測定対象物が溶存している液体Sを通過させる経路を兼ねた管として石英管4を採用している理由は、石英管4が紫外光の吸収がなく、溶存濃度測定精度に対する影響がほとんどないからである。
また、液中溶存物濃度測定装置1Aでは、図1の(b)に示されるように、石英管4における光源2側に、受光素子6及び反射素子7が配置されている。この受光素子6は、光源2近傍に配置されており、光源2の発光時点の光量をモニタリングするために設けられている。反射素子7は、光源2の出射光を受光素子6へ導くために設けられている。反射素子7は、光源2の出射光(紫外光)を、可視光帯以上の波長の光に変換して受光素子6へ反射する波長変換機能を有している。液中溶存物濃度測定装置1Aでは、図1の(b)に示されるような位置に受光素子6を設定しておき、反射素子7を配置する。光源2から出射される紫外光の一部は、まず反射素子7に入射する。そして、反射素子7にて可視光帯以上の光に変換した後、反射素子7における光源2と反対側の面で反射して、受光素子6にて受光される。このように、光源2から出射される紫外光の一部を可視光帯以上の光に変換し受光素子6にて受光することによって、光源2の発光時点の光量をモニタリングすることができる。そして、光源2の発光時点の光量をモニタリングすることによって、測定時における光源2の出射光量低下の影響を防ぐことができる。なお、図1の(b)に示された構成では、石英管4の断面形状が円環状になっている。しかし、石英管4の断面形状は、円環状に限定されず、四角環状であってもよい。
筐体10は、光源2、受光素子3、及び光学部材5を保持するためのものであり、開口部11a及び11bを有している。開口部11a及び11b内に光源2、受光素子3、及び光学部材5が配置されている。そして、これによって、光源2と光学部材5とは、石英管4を挟んで対向配置される構成となる。さらに、溶存物を含む液体Sが石英管4の内部を流れることによって、石英管4と液体Sとの間の屈折率差が小さくなる。このため、光源2から光学部材5までの光量損失は、石英管4の表面での反射がほぼ支配的な原因となる。
また、液中溶存物濃度測定装置1Aでは、受光素子3へ不要光が到達することを防止することが、溶存濃度の検知精度を向上させる上で有効である。このような不要光が受光素子3へ到達するのを防止するために、図1の(a)及び(b)に示されるように、遮光部材9が設けられている。遮光部材9は、筐体10と独立して設けられても、筐体10と一体化されていてもよい。また、遮光部材9は、光源2の出射光を開口制限するためのものではない。
光源2の波長は、測定対象となる溶存物の吸収波長に応じて適宜変更可能である。オゾン水の溶存オゾン濃度を測定する場合、溶存オゾンの吸収ピークが波長260nm〜270nmの範囲にあるとされるので、光源2として波長270nmの深紫外LED光源が採用される。
また、受光素子3としては、例えばSiフォトダイオードが挙げられる。Siフォトダイオードは、その感度ピークが最も一般的な感度ピーク波長域であり、700nm〜1000nmの範囲にある。また、受光素子3として、フォトICダイオードを用いることができる。フォトICダイオードは、受光感度ピークが視感度帯に合わせて540nm付近になるように光学フィルターなどによって調整されている。また、フォトICダイオードは、内部に増幅回路を有しており、光学フィルターなどによる感度調整分の光量低下を補っているものが一般的である。
上述したフォトダイオードは、紫外線波長域(波長400nm以下)では受光感度が低下している。また、深紫外LED光源の出射光の波長270nmに対して受光感度帯があるSiフォトダイオードであっても、受光感度は、そのピーク値0.36A/Wの3分の1以下の0.1A/W程度にまで低下する。
液中溶存物濃度測定装置1Aでは、光学部材5は、深紫外光の波長域(波長200nm〜400nm)に励起波長域を有し、その励起によって波長540nm近傍の光を発光する。
このような光学部材5を用いることによって、受光素子3としてのフォトダイオードの受光感度は、0.3A/Wまで改善し、波長270nmに対して受光感度帯があるSiフォトダイオードと比較して3倍程度になる。受光素子3について、光源2の光量を上げたときと同等の受光感度を実現することができ、不必要にエネルギーが大きい光源を採用する必要がない。したがって、オゾン溶存濃度が低い溶液についてオゾン溶存濃度の測定を行う場合であっても、濃度測定に必要な受光素子3の受光量を確保することが容易になる。
上述した、深紫外光を入射させ波長変換する光学部材5としては、次の2つのタイプのガラス部材を用いることができる。なお、液中溶存物濃度測定装置1Aでは、光学部材5として、深紫外光の入射面のサイズが5mm角の平板状ガラス部材を用いている。
(i) 深紫外の波長域に励起波長があり、可視光の波長域に発光波長がある発光体等を含有する平板状のガラス部材。
(ii) 深紫外の波長域に励起波長があり、可視光の波長域に発光波長があるリン光体を表面に塗布、固着させた平板状のガラス部材。ただし、リン光体を塗布する面は光源2から出射された深紫外光の入射面側に設定する。
また、光学部材5の材質がガラスであることのメリットは、ガラスが、深紫外光が励起される可視光の波長域に透過波長帯を有し、かつ深紫外光によって劣化しない点にある。さらに、光学部材5として上記 (ii) のタイプのガラス部材を用いる場合、ガラス部材に対するリン光体の固着剤として、SOG(Spin on Glass)、または低融点ガラスを用いることができる。このような固着剤を用いることによって、リン光体の固着方法として高温加熱(200℃以上)による焼成等といった方法を採用することができ、リン光体固着後の光学部材5の性能安定性を増すことができる。すなわち、溶存物濃度の測定精度を、長期間、安定化させることができる。
また、上述した反射素子7には、Alで構成された反射膜面が形成された透光性基板を使用することができる。この場合、透光性基板における反射膜面と反対側の面に、深紫外の波長域に励起波長があり、可視光の波長域に発光波長があるリン光体を塗布することによって、光源2から出射される紫外光の一部を可視光帯以上の光に変換して反射することができる。なお、透光性基板の材料としては、例えば石英材が挙げられる。また、上記リン光体としては、例えば、SiAlON(サイアロン)系材の蛍光体が挙げられる。
また、液中溶存物濃度測定装置1Aの測定用光学系は、測定対象の溶存物(オゾンなど)を含む液体Sについて、流れがある場合及び流れがない場合の双方に対応することが可能である。液体Sに流れがない場合、石英管4の2つの開口のうち一方の開口を閉塞する構造にして、そこに液体Sを入れることによって、溶存物濃度を測定することができる。
液体Sに流れがある場合、液中溶存物濃度測定装置1Aが、液体Sを流すための外部配管に接続された構成となる。図1の(a)に示されるように、液中溶存物濃度測定装置1Aは、筐体10が配管接続部12aと配管接続部12bとの間に連結されることによって、外部配管に接続している。筐体10が配管接続部12aと配管接続部12bとを介して外部配管と接続すると、筐体10内に保持された石英管4中に濃度測定対象の液体Sが流れ続けた状態になる。それゆえ、液体S中の溶存物の濃度を連続的に測定することができる。
液中溶存物濃度測定装置1Aの測定対象である液体Sは、紫外光吸収材料を含有する液体であれば特に限定されず、例えば、上述したオゾン水の他に、次亜塩素酸水であってもよい。すなわち、液中溶存物濃度測定装置1Aでは、オゾンだけでなく、次亜塩素酸等の他の紫外光吸収材料について、水などの液体中の溶存濃度を精度良く測定することができる。
なお、石英管4と配管接続部12a及び12bの流路13a及び13bとを連結するため、配管接続部12a及び12bと筐体10との接続部には、漏水防止用にOリング8a及び8bが設けられている。
最後に、図1の(a)及び(b)に示す装置構成によって、既知のオゾン濃度のオゾン水に対する深紫外光の減光率を測定した結果を図2に示す。図2は、既知のオゾン濃度と受光素子3での受光量の減衰率(減光率)との関係を示すグラフである。なお、測定時の装置構成では、光源2として波長270nmの深紫外LED光源を用い、受光素子3として波長540nm付近に感度ピークがあるフォトICダイオードを用いている。
図2に示されるように、石英管4に通水した既知濃度のオゾン水に対する減光率のlog値(減光率のlog10値を−1倍した値)と溶存オゾン濃度(単位mg/L)とは比例関係である。このことから、液中溶存物濃度測定装置1Aにおいて、溶存オゾンの紫外光吸収による減光現象は、光源2から出射した紫外光を、光学部材5により可視光帯以上の励起光に変換して、間接的に受光素子3にて受光量を測定しても、検出可能であることがわかる。その結果、液中溶存物濃度測定装置1Aの構成は、液中のオゾン濃度の測定用の光学系として問題ないことがわかる。すなわち、図2から、光学部材5での波長変換時の励起反応のばらつきによってオゾン濃度の測定性能が左右されず、図1の(a)及び(b)に示す装置構成によって、測定のための深紫外光の減光量を可視光帯の光の減光量として測定できることがわかる。なお、図2に示す実験結果は、濃度換算演算回路への入力値になる信号を取り出して測定している。
<石英管4の形状の効果>
石英管4の断面形状は、液中溶存物濃度測定装置1Aの構造的な要因によって大きな制約を受けるものではなく、円環状であっても、四角環状であってもよい。しかし、石英管4の断面形状は、円環状であることが好ましい。以下、この理由について、図3を参照して説明する。図3は、石英管4の断面形状が円環状である場合に光源2から受光素子3まで到達する光を模式的に示した断面図である。
図3の(a)に示されるように,石英管4に液体Sが流れない場合、光源2から放射される光のうち、光源2から受光素子3の受光面までの距離と受光素子3の受光範囲とによって決定される照射範囲内にある光成分が受光素子3に到達するだけである。上記照射範囲は、例えば受光素子3の受光領域が四角形状である場合、図3の(a)中矢印を投影面とする四角錐の範囲である。つまり、上記照射範囲は、光源2の中心を頂点とし受光素子3の受光領域を底面とする錐体の範囲内である。
これに対して、図3の(b)に示されるように、石英管4内部に液体Sが流れ石英管4が液体Sによって満たされた場合、光源2から放射される光と石英管4及び液体Sとの屈折光効果によって、光源2から放射される光のうち、受光素子3まで到達する光成分の割合が高くなり、光源2において受光素子3まで到達する光の放射範囲が広がることになる。それゆえ、光路長の変動を小さい範囲に維持しつつ、光源2から受光素子3へ到達する光の量を増加させることができる。この結果、溶存物濃度測定において重要な溶存物の吸光による受光素子3での受光量差(減光量)を大きくして検出することができる。なお、減光量とは、測定対象の溶存物がない液体Sを通過した場合の光源2から受光素子3へ到達する光の量と、測定対象の溶存物がある液体Sを通過した場合の光源2から受光素子3へ到達する光の量との差を意味する。例えば、液体Sがオゾン水であれば、オゾンがない水を通過した場合の光源2から受光素子3へ到達する光の量と、オゾン水を通過した場合の光源2から受光素子3へ到達する光の量との差が減光量となる。
さらに、石英管4と液体Sとの屈折率差が0.1よりも小さい場合、液体Sと石英管4との境界部分での光の反射が大きく低減される。それゆえ、光源2から受光素子3へ到達する光の量を増加させる効果がさらに向上する。
以上より、石英管4の断面形状が円環状であることによって、液体S中の溶存物の溶存濃度の測定精度を高めることができる。なお、図2に示す実験結果は、石英管4として断面形状が円環状のものを使用して実験した結果である。図2の実験結果からも、上述のように濃度測定に必要な受光量差の測定への影響が小さいことが証明され得る。
〔実施形態2〕
本発明の他の実施形態について、図4に基づいて説明すれば、以下のとおりである。なお、説明の便宜上、上記実施形態にて説明した部材と同じ機能を有する部材については、同じ符号を付記し、その説明を省略する。図4は、本実施形態に係る液中溶存物濃度測定装置1Bの概略構成を示す断面図である。
本実施形態に係る液中溶存物濃度測定装置1Bは、光源22が複数の発光源から構成されている点で、実施形態1と異なる。図4に示されるように、光源22は、複数の発光源22a、22b、及び22cから構成されている。発光源22a、22b、及び22cは、受光素子3側から見て、光源22の中心から所定の範囲に配置されている。光源22は、複数の発光源を有する光源として機能する。
発光源22a、22b、及び22cは、図4に示されるように、受光素子3側から見た光源22の発光中心から半径Rの円内に配置されている。また、発光源22a、22b、及び22cは、互いの間隔が半径Rとなっている。半径Rは、光源22の発光範囲の中心と受光素子3との最短距離を距離Lとし、光源22の発光範囲の中心を通過する受光素子3の受光面の法線と、該法線と光源22の発光範囲の縁部とを結ぶ線とのなす角度をθとしたとき、下記式(1)によって示される。
R=Ltanθ(θ≦10°) 式1
液中溶存物濃度測定装置1Bでは、例えば、距離Lは、20mmに設定されており、半径Rは3.5mmに設定されている。
液中溶存物濃度測定装置1Bの構成によれば、発光源22a、22b、及び22cから受光素子3までの光路長は、互いに、約2%相違する。このような光路長の相違は、溶存物の紫外光吸収による光量変化を検知するときに影響する要素としては小さいと見做すことができる。それゆえ、発光範囲が上記式(1)によって示される半径Rの円内である光源22であれば、受光素子3での受光量の変化を濃度に換算したとき、光路長の違いに起因する誤差を低減することができる。また、発光源22a、22b、及び22cという複数の発光源も1つの光源22として機能すると見做すことができる。
また、光源22は、発光範囲が半径Rの円領域全体である面光源であってもよい。また、液中溶存物濃度測定装置1Bでは、半径Rの円内に存在する発光源の数が装置の性能面での制約となることはない。
〔実施形態3〕
本発明のさらに他の実施形態について、図5に基づいて説明すれば、以下のとおりである。なお、説明の便宜上、上記実施形態にて説明した部材と同じ機能を有する部材については、同じ符号を付記し、その説明を省略する。図5の(a)及び(b)は、本実施形態に係る液中溶存物濃度測定装置1Cの概略構成を示す断面図である。
図5の(a)及び(b)に示されるように、本実施形態に係る液中溶存物濃度測定装置1Cは、紫外光を発する光源32と、受光素子33a及び33bと、石英管34と、光学部材35a及び35bと、受光素子36と、反射素子37と、Oリング8a及び8bと、遮光部材39と、筐体40と、を備えている。なお、石英管34は、実施形態1に係る液中溶存物濃度測定装置1Aの石英管4よりも全長が長くなっている。また、光源32は、例えば、波長270nmの深紫外LED光源である。光学部材35a及び35bは、例えば、上述のリン光体が塗布されたガラス部材によって構成されている。また、受光素子33a及び33bは、例えば、上述のフォトICダイオードである。
ここで、図5の(a)は、光源32、受光素子33a及び33bを通過するxy平面における液中溶存物濃度測定装置1Cの断面を示し、図5の(b)は、光源32、受光素子36及び反射素子37を通過するyz平面における液中溶存物濃度測定装置1Cの断面を示す。
図5の(a)及び(b)に示されるように、本実施形態に係る液中溶存物濃度測定装置1Cは、特に、2つの受光素子33a及び33b、並びに2つ光学部材35a及び35bを備えた点で、上記実施形態1及び2と異なる。以下、本実施形態に係る液中溶存物濃度測定装置1Cの構成について、説明する。
受光素子33a及び33bは、光源32の光の出射範囲を開口制限せず、光源32の放射特性に基づき配置されている。より具体的には、光源32の指向特性を放射パターンの片側45°程度に設定した上で、受光素子33a及び33bの双方に達する光量が最大となるように、受光素子33a及び33bが配置されている。
液中溶存物濃度測定装置1Cでは、光源32と受光素子33a及び33bとの間にそれぞれ、2つの光路A及びBが形成されている。つまり、受光素子33a及び33bにて検出される減光量は、光源32の出射光が、石英管34内にある液体S中の異なる2か所を通過した際に溶存物によって吸光された結果に基づくものである。それゆえ、受光素子33a及び33bにて検出される減光量は、光路A及び光路Bの光路長差によって、互いに異なる値になる。
ここで、オゾン水や次亜塩素酸水といった液体Sによる吸光が発生する場合、光源32から受光素子33a及び33bまでの2つの光路A及びBの光路差によって生じる減光量の比信号から、溶存濃度の測定のための換算演算が可能であることが知られている。具体的には、受光素子33a及び33bの受光量をそれぞれ、I1、I2としたとき、測定対象の溶存物濃度Cは、下記式2
C ∝ log10(I1/I2) 式2
に基づき換算演算することができる。
この換算演算は、液体S中に溶存物がない状態での、光源32の出射光が受光素子33a及び33bへ到達する光量(実施形態1に係る液中溶存物濃度測定装置1Aにおける基準となる光量に相当)が変動しても、溶存物による吸光量の比(光路A及びBの光路差によって生じる比)は変化しないことを意味している。それゆえ、溶存濃度の測定のための換算演算が安定して行えることになる。
この結果、液中溶存物濃度測定装置1Cの構成によれば、例えば、水中に溶存するオゾンや次亜塩素酸といった溶存物の濃度測定精度が向上する。
さらに、液中溶存物濃度測定装置1Cは、図4の(c)に示されるように、受光素子33a及び33bの受光量I1、I2の比を受光信号として回路処理する測定回路33cが搭載されている。測定回路33cは、例えば、I1、I2の信号を入力してlog10(I1/I2)が出力信号として得られるログアンプICである。このような測定回路33cに用いることによって、濃度測定のための回路の信号処理精度も向上する。その結果、溶存物濃度の測定値の信頼性も高まる。
また、液中溶存物濃度測定装置1Cでは、図5の(a)に示されるように、石英管34における光源32側に、受光素子36及び反射素子37が配置されている。この受光素子36は、光源32近傍に配置されており、光源32の発光時点の光量をモニタリングするために設けられている。反射素子37は、光源32の出射光を受光素子36へ導くために設けられている。なお、受光素子36及び反射素子37の位置関係は、図1の(b)に示された受光素子6及び反射素子7の位置関係と異なる。反射素子37は、光源2の出射光(紫外光)を、可視光帯以上の波長の光に変換して受光素子36へ反射する波長変換機能を有している。反射素子37は、光源32の出射光を受光素子36へ導くことによって、光源32から出射される紫外光の一部は可視光帯以上の光に変換し受光素子36にて受光する。それゆえ、液中溶存物濃度測定装置1Cの構成によれば、光源32の発光時点の光量をモニタリングすることができる。
筐体40は、光源32、受光素子33a及び33b、並びに光学部材35a及び35bを保持するためのものであり、開口部41a、41b、及び41cを有している。開口部41a、41b、及び41c内に光源32、受光素子33a及び33b、並びに光学部材35a及び35bが配置されている。そして、これによって、光源32と光学部材35a及び35bとは、石英管34を挟んで対向配置される構成となる。これにより、光源32の出射光の光量損失を低減することができる。
また、液中溶存物濃度測定装置1Cでは、受光素子33a及び33bへ不要光が到達することを防止することが、溶存濃度の検知精度を向上させる上で有効である。このような不要光が受光素子33a及び33bへ到達するのを防止するために、図5の(a)及び(b)に示されるように、遮光部材39が設けられている。遮光部材39は、筐体40と独立して設けられても、筐体40と一体化されていてもよい。また、遮光部材39は、光源32の出射光を開口制限するためのものではなく、不要光を遮光するものである。遮光部材39の材料は、光学部材35a及び35bによって波長変換された可視光帯以上の光を吸収できるものであればよい。
〔実施形態4〕
本発明のさらに他の実施形態について、図6に基づいて説明すれば、以下のとおりである。なお、説明の便宜上、上記実施形態にて説明した部材と同じ機能を有する部材については、同じ符号を付記し、その説明を省略する。図6の(a)及び(b)は、本実施形態に係る液中溶存物濃度測定装置1Dの概略構成を示す断面図である。
図6の(a)及び(b)に示されるように、本実施形態に係る液中溶存物濃度測定装置1Dは、紫外光を発する光源32と、受光素子33a及び33bと、石英管34と、光学膜45a及び45bと、受光素子36と、反射素子37と、Oリング8a及び8bと、遮光部材39と、筐体40と、を備えている。なお、石英管34は、実施形態1に係る液中溶存物濃度測定装置1Aの石英管4よりも全長が長くなっている。また、光源32は、例えば、波長270nmの深紫外LED光源である。また、受光素子33a及び33bは、例えば、上述のフォトICダイオードである。
本実施形態に係る液中溶存物濃度測定装置1Dにおいて、光学膜45a及び45bは、石英管34に塗布された塗布膜である。
ここで、図6の(a)は、光源32、受光素子33a及び33bを通過するxy平面における液中溶存物濃度測定装置1Dの断面を示し、図6の(b)は、光源32、受光素子36及び反射素子37を通過するyz平面における液中溶存物濃度測定装置1Dの断面を示す。
図6の(a)及び(b)に示されるように、本実施形態に係る液中溶存物濃度測定装置1Dは、特に、光源32の出射光を可視光帯以上の光に変換する光学部材が石英管34に塗布された光学膜45a及び45bである点で、上記実施形態1〜3と異なる。以下、本実施形態に係る液中溶存物濃度測定装置1Dの構成について、説明する。
光学膜45a及び45bには、深紫外の波長域に励起波長があり、可視光の波長域に発光波長がある発光体、または深紫外の波長域に励起波長があり、可視光の波長域に発光波長があるリン光体が含まれている。
このように、光源32の出射光を可視光帯以上の光に変換する光学部材が石英管34に塗布された光学膜45a及び45bとして設けられているので、液中溶存物濃度測定装置1Dにおける波長変換機能は、石英管34の一部の表面が代替することになる。すなわち、光学膜45a及び45bは、石英管34の表面に沿って設けられることになる。このため、光学膜45a及び45bの入射面及び出射面にて発生する反射による光量減少を低減することができる。
光学膜45a及び45bは、例えば、固着剤中に上記リン光体を予め分散して石英管34の表面に塗布し、焼成などにより固着することによって形成することができる。また、石英管34における光学膜45a及び45bの形成領域は、図6の(a)及び(b)に示されるように、石英管34における受光素子33a及び33bと対向する面に設定される。
図6の(a)及び(b)に示された構成とすることによって、石英管34と光学膜45a及び45bとは、実機能上、分離することがなく一体化していることになる。
また、リン光体を石英管34に固着させる方法は、リン光体の固着剤として、例えば、SOG(Spin on Glass)、または低融点ガラスを用いて、高温加熱(200℃以上)による焼成する方法を採用することができる。この場合、リン光体を石英管34に固着させるための治具構造は、平面用ではなく曲面用である。
石英管34と光学膜45a及び45bとの一体化の範疇には、上述のような、石英管34表面に光学膜45a及び45bに直接固着すること以外の一体化が含まれる。
例えば、光学膜45a及び45bとして上記リン光体が塗布されたリン光体塗布ガラスを使用し、石英管34とリン光体塗布ガラスとを樹脂材料によって接着する、あるいはガラス系材料によって溶着することにより、一体化することも含まれる。この場合、樹脂材料及びガラス系材料は、石英管34及びリン光体塗布ガラスそれぞれとの間の屈折率差が大きくないような材料である。このように一体化した構成であっても、リン光体塗布ガラスの入射面及び出射面にて発生する反射による光量減少を低減することができる。
〔まとめ〕
本発明の態様1に係る液中溶存物濃度測定装置1Aは、紫外光を出射する光源2と、紫外光吸収特性を有する、測定対象の溶存物を含む液体Sを通過させるための導管部(石英管4)と、上記光源2から出射し、上記導管部を通過する紫外光を可視光帯以上の波長の光に変換する光学部材5と、上記光学部材5を通過した光を検知する受光素子3と、を備えたことを特徴としている。
上記の構成によれば、光源2から出射された紫外光は、導管部(石英管4)内の液体S中に含まれる溶存物により一部が吸収され、光学部材5に入射し、光学部材5にて可視光帯以上の波長の光に変換されて、受光素子3にて受光する。このように、受光素子3として、受光感度が極めて高い、可視光帯以上の波長の光を受光するものを使用することができる。つまり、紫外光を出射する光源2に対して、受光感度が極めて低い紫外線波長域の受光素子を使用する必要がない。それゆえ、上記の構成によれば、光源2として、不必要にエネルギーが大きい光源を採用する必要がなく、さらに、溶存物の濃度が低い溶液に対して溶存物の濃度測定を行う場合であっても、濃度測定に必要な受光素子3の受光量を確保することが容易になる。
したがって、上記の構成によれば、紫外線の吸光特性を有する紫外吸光材料の液中溶存濃度を精度良く測定できる。
本発明の態様2に係る液中溶存物濃度測定装置1Bは、上記態様1において、上記光源2の上記受光素子3側から見た発光範囲は、上記光源2の発光中心を中心とした半径Rの円領域内の範囲であり、上記半径Rは、上記光源の発光中心と上記受光素子との最短距離を距離Lとし、光源22の発光範囲の中心を通過する受光素子3の受光面の法線と、該法線と光源22の発光範囲の縁部とを結ぶ線とのなす角度をθとしたとき、下記式(1)
R=Ltanθ (θ≦10°) 式1
によって示される構成であってもよい。
上記の構成によれば、受光素子3での受光量の変化を濃度に換算したとき、光路長の違いに起因する誤差を低減することができる。
本発明の態様3に係る液中溶存物濃度測定装置1Cは、上記態様1または2において、2つの受光素子33a及び33bを備え、これら2つの受光素子33a及び33bは、上記光源32から上記受光素子33a及び33bへ到達する光路A及びBが、上記導管部(石英管34)に対して互いに異なった角度で交差するように、配置されている構成であってもよい。
上記の構成によれば、受光素子33a及び33bにて受光する受光量I1、I2の比に基づいて、溶存物の溶存濃度を換算演算することができる。すなわち、溶存物の溶存濃度の換算演算のために、液体S中に溶存物がない状態での、光源32の出射光が受光素子33a及び33bへ到達する光量は必要ない。それゆえ、上記の構成によれば、溶存濃度の測定のための換算演算が安定して行える。
本発明の態様4に係る液中溶存物濃度測定装置1Cは、上記態様3において、上記2つの受光素子33a及び33bの受光量を信号として入力し、上記2つの受光素子33a及び33bの受光量の比の対数値を信号として出力する測定回路33cが搭載されていることが好ましい。
このような測定回路33cに用いることによって、濃度測定のための回路の信号処理精度も向上する。その結果、上記の構成によれば、溶存物濃度の測定値の信頼性も高まる。
本発明の態様5に係る液中溶存物濃度測定装置1Aは、上記態様1〜4において、上記導管部(石英管4)は、その断面形状が円環形状であり、かつ、上記液体Sとの屈折率差が0.1未満であることが好ましい。
上記の構成によれば、上記導管部(石英管4)の断面形状が円環形状であるので、上記導管部内部に液体Sが流れ上記導管部が液体Sによって満たされた場合、光源2から放射される光と上記導管部及び液体Sとの屈折光効果によって、光源2から放射される光のうち、受光素子3まで到達する光成分の割合が高くなり、光源2において受光素子3まで到達する光の放射範囲が広がることになる。それゆえ、上記の構成によれば、光路長の変動を小さい範囲に維持しつつ、光源2から受光素子3へ到達する光の量を増加させることができる。この結果、溶存物濃度測定において重要な溶存物の吸光による受光素子3での受光量差を大きくして検出することができる。
さらに、上記の構成によれば、上記液体Sとの屈折率差が0.1未満であるので、液体Sと上記導管部との境界部分での光の反射が大きく低減される。それゆえ、光源2から受光素子3へ到達する光の量を増加させる効果がさらに向上する。
本発明の態様6に係る液中溶存物濃度測定装置1Aは、上記態様1〜5において、上記可視光帯以上の波長の光を透過する透過部材と、深紫外の波長域に励起波長があり、可視光の波長域に発光波長がある蛍光材料と、を含み、上記蛍光材料は、上記透過部材中に含まれるか、あるいは上記透過部材の表面に形成されていてもよい。
これにより、溶存物濃度の測定精度を、長期間、安定化させることができる。
本発明の態様7に係る液中溶存物濃度測定装置1Dは、上記態様1〜6において、上記光学部材(光学膜45a及び45b)は、上記導管部(石英管34)の表面に一体化して設けられていることが好ましい。
上記の構成によれば、上記光学部材の入射面及び出射面にて発生する反射による光量減少を低減することができる。
本発明の態様8に係る液中溶存物濃度測定装置1Aは、上記態様1〜7において、上記導管部(石英管4)における上記光源2側に、上記光源2の発光時点の光量をモニタリングするための受光素子6と、光源2の出射光を受光素子6へ導く反射素子7とが配置されており、上記反射素子7は、光源2の出射光を、可視光帯以上の波長の光に変換して受光素子6へ反射する構成であってもよい。
上記の構成によれば、光源2から出射される紫外光の一部は、まず反射素子7に入射する。そして、反射素子7にて可視光帯以上の光に変換した後反射して、受光素子6にて受光される。このように、光源2から出射される紫外光の一部を可視光帯以上の光に変換し受光素子6にて受光することによって、光源2の発光時点の光量をモニタリングすることができる。そして、光源2の発光時点の光量をモニタリングすることによって、測定時における光源2の出射光量低下の影響を防ぐことができる。
本発明は上述した各実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。さらに、各実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を組み合わせることにより、新しい技術的特徴を形成することができる。
本発明は、液中の紫外光吸収材料の溶存濃度、例えばオゾン水中のオゾン濃度を測定する測定機器に利用することができる。
1A、1B、1C、1D 液中溶存物濃度測定装置
2、22、32 光源
3、33a、33b、 受光素子
4、34 石英管(導管部)
5、35a、35b 光学部材
45a、45b 光学膜

Claims (7)

  1. 紫外光を出射する光源と、
    紫外光吸収特性を有する測定対象の溶存物を含む液体を通過させるための導管部と、
    上記光源から出射し、上記導管部を通過する紫外光を可視光帯以上の波長の光に変換する光学部材と、
    上記光学部材を通過した光を検知する受光素子と、を備え
    上記光学部材は、深紫外の波長域に励起波長があり、可視光の波長域に発光波長があるリン光体を含むことを特徴とする液中溶存物濃度測定装置。
  2. 上記光源は、所定の発光範囲に配置された複数の発光源から構成され、
    記光源の発光範囲の中心を通過する上記受光素子の受光面の法線と、該法線および上記受光面の交点上記光源の発光範囲の縁部とを結ぶ線とのなす角度をθとしたとき、θ≦10°であることを特徴とする請求項1に記載の液中溶存物濃度測定装置。
  3. 2つの受光素子を備え、
    これら2つの受光素子は、上記光源から上記受光素子へ到達する光路が、上記導管部に対して互いに異なった角度で交差するように、配置されていることを特徴とする請求項1または2に記載の液中溶存物濃度測定装置。
  4. 上記2つの受光素子の受光量を信号として入力し、上記2つの受光素子の受光量の比の対数値を信号として出力する測定回路が搭載されていることを特徴とする請求項3に記載の液中溶存物濃度測定装置。
  5. 上記導管部は、その断面形状が円環形状であり、かつ、上記液体との屈折率差が0.1未満であることを特徴とする請求項1〜4の何れか1項に記載の液中溶存物濃度測定装置。
  6. 上記光学部材は、上記可視光帯以上の波長の光を透過する透過部材と、上記リン光体と、を含み、
    上記リン光体は、上記透過部材中に含まれるか、あるいは上記透過部材の表面に形成されていることを特徴とする請求項1〜5の何れか1項に記載の液中溶存物濃度測定装置。
  7. 上記光学部材は、上記導管部の表面に一体化して設けられていることを特徴とする請求項1〜6の何れか1項に記載の液中溶存物濃度測定装置。

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